第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期累計期間(平成28年1月1日~平成28年3月31日)において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。

 

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当第1四半期累計期間(平成28年1月1日~平成28年3月31日)におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融政策継続に伴い、企業業績は回復傾向にありましたが、その一方で欧州や中国など海外景気の下振れ懸念や原油価格下落の影響により、為替相場および株式市場の不安定さが顕著さを増し、先行き不透明な状況が続いています。

このような状況下、当社は経営の効率化を図り、積極的な研究・開発・ライセンス活動を展開いたしました。

 

医薬品事業では、腫瘍殺傷ウイルスのOBP-301 (テロメライシンⓇ)及び新規エピジェネティックがん治療薬OBP-801、新規抗HIV剤OBP-601(センサブジン)を中心に研究・開発・ライセンス活動を推進させました。また、検査事業では、OBP-401(テロメスキャンⓇ)およびOBP-1101(テロメスキャンF35)を中心に研究・開発・受託検査・ウイルス販売・ライセンス活動を推進させました。

当社活動の詳細に関しては、「(4)研究開発活動」をご確認ください。

 

以上の結果、当第1四半期累計期間の業績は、売上高29,560千円(前年同四半期は2,146千円)、営業損失182,061千円(前年同四半期は営業損失304,206千円)となりました。また、営業外収益として、受取利息941千円等を、営業外費用として為替差損3,582千円及び支払利息868千円等を計上した結果、経常損失185,545千円(前年同四半期は経常損失204,072千円)、四半期純損失186,228千円(前年同四半期は四半期純損失204,674千円)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

①医薬品事業

医薬品事業におきましては、積極的な研究・開発・ライセンス活動を展開いたしましたが、当第1四半期累計期間において計上すべき売上はありませんでした。

この結果、売上高なし(前年同四半期は売上高なし)、営業損失66,094千円(前年同四半期は営業損失150,672千円)となりました。

 

②検査事業

検査事業におきましては、血中浮遊癌細胞(CTC)検査薬として開発を進めていますOBP-401(テロメスキャンⓇ)及びOBP-1101(テロメスキャンF35)を用いた研究用CTC受託検査収入、平成27年11月にLiquid Biotech USA, Inc.(本社:米国ペンシルベニア州)と締結したOBP-401(テロメスキャンⓇ)のライセンス契約に基づくマイルストーン収入、Deciphera Pharmaceuticals,LLC(本社:米国カンザス州)等へのOBP-401(テロメスキャンⓇ)及びOBP-1101(テロメスキャンF35)の販売収入の計上により、売上高29,560千円(前年同期は売上高2,146千円)、営業損失11,907千円(前年同期は営業損失39,569千円)となりました。

 

(2)財政状態

  資産、負債及び純資産の状況

当第1四半期会計期間末における資産は、現金及び預金の減少及び投資有価証券の増加等により3,883,809千円(前事業年度末比97.0%)となりました。負債は、短期借入金・未払法人税等の減少及び未払金の増加等により588,653千円(前事業年度末比116.7%)となりました。純資産は、四半期純損失等の理由により3,295,156千円(前事業年度末比94.1%)となりました。

 

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期累計期間において、新たな事業上及び財務上の対処すべき課題の発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

 (4)研究開発活動

当第1四半期累計期間における研究開発費は、医薬品事業49,163千円、検査事業417千円、両セグメント共通1,014千円、合計50,596千円となりました。

なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況は以下の通りです。

 

1)研究開発体制について

平成28年3月31日現在、研究開発部門は7名在籍し、これは総従業員数の21.9%に当たります。

 

2)研究開発活動について

当社は、以下のプロジェクトを中心に研究開発を進めました。

 

①医薬品事業

  腫瘍溶解ウイルスのOBP-301 (テロメライシンⓇ)につきましては、平成20年3月にMedigen Biotechnology Corp.(本社:台湾)と締結いたしました戦略的アライアンス契約に基づき、肝臓がんを対象としたPhase I/II臨床試験において、最高投与量群への投薬を完了致しました。また、国内においては、平成25年12月から岡山大学による食道がんを対象とした医師主導の臨床研究が進んでいます。さらに、皮膚がんや食道がんに対して、チェックポイント阻害剤等のがん免疫療法剤との併用効果を確認するための臨床試験の準備を行っております。当社は、これらの活動を背景にライセンス活動を促進しています。

  平成21年10月にアステラス製薬株式会社より導入いたしました新規エピジェネティックがん治療薬OBP-801につきましては、Karmanos Cancer Center(米国ミシガン州)において、他の治療法に抵抗性を示す進行性の固形がん患者を対象とするPhase I臨床試験が進行中です。

  新規抗HIV剤OBP-601につきましては、新規徐放製剤の開発を武庫川女子大学薬学部と進め、引き続き新たな提携パートナーの獲得に向けた交渉を進めています。

 

医薬品事業における主なパイプラインは以下の通りです。

開発コード

商標又は名称

適応疾患

開発地域

開発ステージ

OBP-301

 テロメライシン

 (腫瘍溶解ウイルス)

 

米国

Phase I(終了)

肝臓がん

台湾・韓国

Phase I/II

食道がん

日本

臨床研究

OBP-601

 センサブジン(HIV感染症治療薬)

HIV感染症

グローバル

Phase IIb(終了)

OBP-801

 エピジェネティックがん治療薬

 

米国

Phase I

 

②検査事業

  テロメスキャンⓇを用いた血中循環がん細胞(CTC)検査として、各種がん患者を対象とした臨床研究を進めるとともに、全国のクリニックを対象に自由診療の範囲での受託検査を行っています。さらに、医療機関および製薬企業への検査用ウイルス販売も推進しています。

  また、平成27年11月にペンシルベニア大学及び同大学元教授等による研究開発成果の商業化を目的に設立されたLiquid Biotech USA, Inc.(本社:米国ペンシルベニア州)と締結したテロメスキャンⓇの北米におけるライセンス契約に基づきマイルストーン収入を受領するとともに、平成26年12月にWONIK CUBE Corp.(本社:韓国)と締結した韓国におけるライセンス契約に基づき、同社による韓国での承認取得を目指した開発が進捗しています。

  さらに、Deciphera Pharmaceuticals,LLC(本社:米国カンザス州)は、開発中の新規分子標的抗がん剤の臨床試験において、副次的な有効性評価項目の一つとしてCTC検査を位置付けており、当社は引き続き同社に対するウイルス販売を行っております。