第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「ビジネスを通じ、相手の幸せが自らの喜びと感ずる境地を目指す」という企業理念に基づき、お客様の「ご家庭での生活を『もっと美味しく、もっと便利に』」を実現していくことが、当社グループの使命であると認識しております。

当社グループにおいては、現在、宅配事業における拠点ブランドとして宅配寿司「銀のさら」を、複合化ブランドとして宅配御膳「釜寅」/宅配寿司「すし上等!」を、提携レストランの宅配代行ブランドとして「ファインダイン」を展開しております。これら全国の宅配拠点(デリバリー)ネットワーク、事業活動において構築した顧客データベース(ビッグデータ)、One to Oneマーケティングによる販売促進ノウハウ、それらリソースとのシナジー効果を上げられる業務提携やM&A、ファンドからの投資等を通じ、より多くのお客様に支持される本物の味と、自宅にいながらにして「受けられるサービス・楽しめるコンテンツ・届けられる商品」をスピーディに提供することによって、「誰もがご自宅にいながらにして、より便利で快適な新しいライフスタイルの創出」に貢献していく「次世代ホームネット戦略」を基本戦略としております。

「次世代ホームネット戦略」の実現に向けて、今後更なるお客様のニーズに応えていくために、オンデマンド(お客様の要求に応じて即時にサービスを提供する)でのサービス提供を軸とした「オンデマンドプラットフォーム」の構築に向けて事業活動を進めてまいります。

 

 [次世代ホームネット戦略 概念図]

 


 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、売上高、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益とそれぞれの成長率を重要な経営指標としております。

第18期(平成31年3月期)通期の連結業績につきましては、売上高は19,912百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益は1,012百万円(前年同期比0.9%増)、経常利益は1,116百万円(前年同期比15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は706百万円(前年同期比31.9%増)を見込んでおります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、平成32年3月期を最終年度とする中期経営計画「GRIP 2020」に沿って諸施策を推進してまいりました。それにより平成30年3月期の当社グループの宅配寿司(「銀のさら」「すし上等!」)チェーン総売上高は288億円(前年同期比104.1%)、レストラン宅配代行サービス「ファインダイン」の提携レストラン数は880店舗(前年同期比239.1%)と、経営目標は達成することができております。

一方で、レストラン宅配代行サービスの市場環境としては、競合他社の市場参入、類似サービスの拡大を受け、当初の想定以上に市場競争は激化しております。その状況に対応するサービス拡大の新たな戦略の検証を行い、変化のスピードが著しく速い市場環境へ適応する迅速な経営判断を行う体制を実現する為、今後の事業計画を単年度事業計画へと切り替え、中期経営計画「GRIP 2020」を取り下げております。

今後の経営戦略につきましては、「オンデマンドプラットフォーム」の構築に向け、引き続き各ブランドのブラッシュアップを進めるとともに、WEBにおける注文比率の向上ならびに宅配代行サービス「ファインダイン」の出店を促進してまいります。また、システムの構築等による受注・配送・管理等の効率化及び「ファインダイン」の提携レストランの開拓を推進してまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

今後の経済情勢の見通しにつきましては、政府の経済対策や日本銀行の金融政策等により、引き続き緩やかな回復に向かうことが期待されます。当社グループの属する宅配食市場におきましても、高齢化社会の進展、女性の社会進出、小規模世帯の増加、インターネットの普及等により、今後も堅調に推移すると考えられます。

当社グループは今後の事業展開において、基本戦略を遂行し、経営基盤を強化するため、以下の課題に取り組んでまいります。

 

①店舗数の増加について

平成29年度の当社グループのチェーン総売上高は、宅配寿司(「銀のさら」「すし上等!」)288億円、宅配御膳「釜寅」36億円となっております。また、宅配代行サービス「ファインダイン」においては、800店を超えるレストランの宅配代行を行っております。

今後、事業を拡大するためには、宅配事業の店舗数の増加が重要な課題であると認識しております。当社グループにおける店舗展開においては、主に既存の拠点内において複数のブランドを出店(複合化)する「複合化戦略」をとっております。当社グループの宅配事業は外食のような来店型ではないため、1拠点内で複数のブランドを運営することが可能であります。1拠点内で複数のブランドを出店することにより、売上高の拡大ならびに各種コストの共有化による収益性の強化を実現しております。

この「複合化戦略」による店舗数の増加に向けて、既存拠点での別ブランドの新規出店を促進してまいります。また、既存ブランドのみならず複合化による収益性の強化が可能な宅配ブランドを、自社開発及びM&A等によって増やしていくことも検討し、店舗数の増加を進めてまいります。

さらに、今後、中長期的には、海外への展開を検討していく方針です。

なお、株式会社富士経済の調べによる「外食産業マーケティング便覧2017 No.1(注)」においては、平成28年における宅配寿司市場の市場規模は568億円、宅配釜飯市場の市場規模は46億円と推計される旨が記載されております。

 

 

(注)株式会社富士経済の調べにおける「宅配寿司市場」には、来店型寿司店等の出前及びファミリーレストラン、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の宅配は含まれておりません。「宅配釜飯市場」には、来店型釜飯店、和食レストラン等の宅配は含まれておりません。また、株式会社富士経済の調べにおける「平成28年」とは、主に各企業の1月から12月の実績値となりますが、一部、企業により年間実績の対象月が異なります。一方で、平成29年度の当社グループのチェーン総売上高は、平成29年4月から平成30年3月の実績値となります。

なお、掲載しております市場規模のデータにつきましては、当社グループが事業環境の説明を行う上で、参考となりうる情報として記載しておりますので、調査方法や調査対象企業、調査時期等により市場規模数値は異なる可能性があります。

 

②新商品及び新サービスの開発について

高齢化社会の進展、女性の社会進出、小規模世帯の増加、インターネットの普及等の背景の下、消費者の形態・ニーズは多様に変化しております。「銀のさら」をはじめとする当社グループの各ブランドにおいて、それぞれのコアターゲットとする顧客層のニーズを把握し、新商品の開発、メニュー改定等を実施していくことは重要な課題であると認識しております。

当社グループにおいては、注文を受けてから速やかに配達するオンデマンドデリバリー(即時配達)を基本とした宅配食市場に向けたサービスを展開しております。主たるブランドであります宅配寿司「銀のさら」の顧客構成においては、若年層から高齢層まで幅広く分布しておりますが、利用頻度においては50代以上が高いという特性があり、また宅配御膳「釜寅」では、30代・40代のご利用が多くみられることから、今後の更なる高齢化や第2次ベビーブーム世代の人口推移とともに、拡大することが想定されます。また、宅配寿司の第2ブランド「すし上等!」においては、「銀のさら」よりも安価で、より日常的なご利用を促進することにより、宅配寿司の利用機会の創出・増加につなげていけると考えております。

また、提携レストランの宅配代行サービス「ファインダイン」においては、従来の宅配利用者とは異なった新たな顧客層を取り込むことで、お客様のニーズに多面的に応えていけると考えております。

当社グループでは、蓄積された顧客データベース(ビッグデータ)の分析及び定期的な顧客調査を行い、お客様の満足度が高い商品の提供に努めております。その食材の調達においては、700店舗を超えるスケールメリットを生かし、味・品質・サイズ・部位・納品ロット・産地等に独自の規格を設け、加工業者の対応可否を確認の上、仕入商品を確定しております。

今後も堅調に推移すると考えられる宅配食市場及び今後の広がりが期待されるオンデマンドデリバリーのニーズを把握するための調査活動を実施し、顧客のニーズを喚起する新商品の投入、メニューの改定等に取り組んでまいります。

また、提携レストランの宅配代行サービス「ファインダイン」においては、外部サイトとの連携等による、情報(ネット)と宅配(リアル)を活用した新たなサービスを検討してまいります。

 

③販売促進活動について

当社グループの宅配事業においては、新規顧客の獲得に加え、リピート顧客の再注文が重要となっております。個々のニーズにあわせた利用喚起を行う上で、インターネットの普及、それに伴う電子商取引市場規模の拡大といった背景により、インターネットにおける販売戦略も重要な課題であると考えております。

従前、販売促進の手法としましては、長年の宅配事業において培った効率的な頻度・数量のメニュー・折込チラシの配布、チェーン全体のイメージ・売上アップのためのテレビコマーシャル放映、顧客に向けてのダイレクトメール等による活動を行ってまいりました。

一方、インターネット経由での注文が増加し、ネット環境への対応が必要な状況となってきていることから、WEBにおける販売戦略を確立すべく、WEB受注サイトの自社開発・運営、WEBを活用した販売促進活動を積極的に展開しております。

当社グループは、宅配事業ならではの注文履歴をはじめとした様々なお客様情報、アンケート活動等により取得した誕生日・記念日情報等、多様な顧客情報を保有しておりますので、それらをWEBとともに活用することで、個々のお客様のニーズにあわせた情報、サービスの提供、コミュニケーション及び受注活動を円滑に行うことが可能となると考えております。今後の更なるサービス力・売上の向上のためにも、WEBを活用したOne to Oneマーケティング手法を確立すべく取り組んでまいります。

 

④システムの強化について

宅配事業においては、システムの活用が店舗運営及び戦略立案上、重要であると認識しております。当社グループの主たる事業であります宅配寿司「銀のさら」「すし上等!」、宅配御膳「釜寅」等においては、店舗における受注システム、WEBサイトにおける受注システム及び注文・顧客・店舗運営管理情報等を格納するシステム等を自社にて開発、構築しており、それらを活用しながら、日々の店舗運営、分析等を行っております。

また、提携レストランの宅配代行サービス「ファインダイン」においては、WEB受注システム、電話受注システム、GPSやデリバリーログデータを活用した配車システム、デリバリースタッフとの連携機能、レストランとの注文連携における情報伝達機能等を統合した、独自のシステム体制を構築、運用しております。

今後も店舗運営の効率化、戦略立案における精度の高い分析、お客様にとっての利便性等を向上するためにも、システムの強化に取り組んでまいります。

 

⑤人財(※)の採用及び育成について

当社グループが今後事業を拡大するにあたってその事業特性から、店舗拡大に伴った人財の確保及び質の向上が重要な課題であると認識しております。

当社グループにおける人財は、社員(店舗運営及び店舗支援社員、本部サポート社員)ならびに店舗運営に携わるクルー(アルバイト、パート)で構成されております。

社員の採用については、計画的に実施する新卒採用、中途採用に加え、既存店舗のクルーからの社員登用も積極的に行っております。クルーに関しましては、店舗数の増減に応じて、必要数の確保を行っております。

人財育成については、高い能力・技術を必要とする店長候補の育成のために「店長研修」の充実を図り、定期的に「店長会議」を開催し、継続的な研修・情報共有を行っております。本部サポート社員に関しましては、業務内容・能力・役職に応じた各種研修を行っております。

また、当社グループの事業においては、電話受注・お届け時の対応といった短い接客時間における心のこもったサービスが重要であるため、クルーにおいては、接客における教育を重視しております。クルーのモチベーションアップが当社グループの業績に好影響を与えると考えていることから、定期的にサービス・業務効率向上のためのキャンペーンや、成果発表会及び表彰イベントを開催し、モチベーションの維持向上に取り組んでおります。

上記の採用、育成活動を都度ブラッシュアップし、優秀な人財の採用・育成に努めてまいります。

 

※当社グループでは、従業員は当社グループの運営を担う上で重要な存在であると考え、「材」ではなく「財」の字を用いて「人財」と表記しております。

 

⑥衛生管理の強化、徹底について

食品業界においては、食品の安全性や品質管理に対する社会的な要請が強くなっております。当社グループの各店舗では、衛生管理マニュアルに基づく衛生・品質管理を徹底しているとともに、定期的に本社人員による衛生評価及び外部検査機関による検査を行っており、その結果より各店舗に衛生管理指導を行うなどの衛生管理体制を整備しております。今後も法改正等に対応しながら、更なる衛生管理体制の強化を行ってまいります。

 

⑦経営管理組織の充実について

当社グループは、企業価値を高め、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信頼され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスの強化、充実が不可欠であると考えております。そのため、更なる企業規模の拡大の基盤となる経営管理組織を構築していくため、今後においても意思決定の明確化、組織体制の最適化、内部監査体制の充実及び監査等委員会ならびに監査法人による監査との連携を強化し、加えて、全従業員に対しても、継続的な啓蒙、教育活動を行ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社グループの事業について

①市場環境及び競合他社との競争について

当社グループの事業が属する宅配食市場は、高齢化社会の進展、女性の社会進出、小規模世帯の増加、インターネットの普及等により、堅調に推移しております。また、昨今、外食産業、スーパーマーケット等が相次いで宅配事業に参入していることからも、今後さらに拡大が見込める市場であると考えております。

当社グループのブランドは、全国の拠点におけるネットワーク、数ある食品の中でも難しいとされる生鮮食品の取り扱いに関するノウハウ、長年培った販売促進力等から参入障壁が高いブランドであると認識しておりますが、想定を超えた大手企業の参入、食品小売業などの他業界との価格競争などにより競争が激化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②業績の季節変動について

当社グループの運営する主要ブランドである宅配寿司「銀のさら」は、行事やお祝い事など特別な日に食されることが多い「寿司」といった特性から、お盆や年末年始等に売上が集中する傾向があります。当社グループの営業利益においては、特に年末年始の12月、1月に偏る傾向があるため、下期における営業利益比率が大きくなっております。このような繁忙期になんらかの要因による営業停止などが生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③食材仕入について
a.食材の価格について

寿司ネタ、釜飯の具材などの水産物等を中心とした自然資源である食材の仕入価格については、為替変動や異常気象、各国の国策・政策等の情勢、及び国際的な漁獲制限や水産資源の枯渇化などによる食材価格の高騰が当社グループの事業に影響を及ぼすため、リスク回避のために仕入を分散して行うとともに、状況に応じて輸入商社、メーカーとの連携の下、産地を変更することで、対策をとっております。しかしながら想定以上の状況下となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

b.食材の規格について

当社グループ及び当社グループの運営するフランチャイズ事業に加盟する加盟店の仕入食材においては、質の高い安全な商品を安定的に顧客に提供するため、また、メニュー内容、出数等に応じた在庫、回転率等の店舗運営の効率化のために、味・品質・サイズ・部位・納品ロット・産地等に当社グループ独自の厳しい規格を設け、加工業者の対応可否を確認の上、仕入商品を確定しております。一方、異常気象や不漁などにより、規格にあった食材の仕入れができない場合や希望数量に満たない場合は、品質の維持が困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

c.一括物流センターについて

当社グループにおいては大半の仕入食材を三菱食品株式会社の物流機能を利用して一括納品しております。また、その物流コストにおきましては、都度他社とも比較をしております。一方、天災等の大規模な災害や何らかの事由により、同社の物流システムや食材センターなどが影響を受けた場合、また食材保管や店舗への食材配送において正常な事業活動を行うことができなくなった場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

④フランチャイズ加盟企業の店舗運営・経営内容について

当社グループは直営店による事業拡大とともに、フランチャイズ本部の運営を行っており、各フランチャイズ加盟店とフランチャイズ契約を締結しております。当社グループは同契約により、フランチャイズ加盟店に対し、スーパーバイザーを派遣するなどの店舗運営指導や経営支援等を行っております。しかし、当社グループの支援が及ばない範囲でフランチャイズ加盟店において当社グループ事業の評判に悪影響を与えるような事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、平成30年3月31日現在、当社グループにおけるフランチャイズ加盟企業は106社、FC店舗は482店舗となっており、加盟企業の当社グループ事業以外の主たる事業の種類も多岐に渡っているため、個々の加盟企業の状況や、各業界の市場動向等において、多数の店舗が同時に影響を受けることは少ないものの、多数のフランチャイズ加盟企業において当社グループ事業以外の事業で経営状況が悪化する事態となった場合、当社グループへの未払金の増加、当社グループのフランチャイズブランドからの撤退等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤個人情報の管理について

当社グループは、宅配事業の特性として、個人情報を多く取り扱っており、取扱者の限定、配布先の制限等、社内規程に則った厳重な管理体制の整備と周知徹底を課題として取り組んでおります。しかしながら、万一、システムの障害などの事故や不正流出などにより、情報が漏洩した場合には、法令違反、損害賠償などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥交通事故について

当社グループの宅配事業においては、お客様に商品をお届けする際に、バイク・自動車を利用することから、その責任の所在にかかわらず交通事故に遭遇するリスクがあります。そのため、当社グループでは、交通安全管理に関する担当部署を設置し、全日本デリバリー業安全運転協議会との連携のもと、全国の警察署主催の運転実技講習会への参加等の啓蒙活動、及び各店舗においてデリバリースタッフへの安全運転に対する指導教育を行い、業務中はもとより業務以外においても安全運転をこころがけるセーフティドライバーを世に送り出すべく活動しております。

当社グループ及びフランチャイズ加盟企業においては、万一の場合先方に十分な補償ができるよう、全車両が任意保険に加入しておりますが、予想を超える事態による大きな事故などが発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。

 

⑦人財の確保・育成について

当社グループが今後事業を拡大するにあたって、その事業特性から店舗拡大に伴った店舗人財の確保及び質の向上が重要な課題であると認識しております。

しかしながら、今後好景気等の影響によるクルーの人財不足、給与増によるコスト増や、社員を計画通りに確保できない、あるいは人財育成が予定通りに進まない場合には、当社グループの店舗運営、出店計画等に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧労務関連について

当社グループは、多くの短時間労働者を雇用しているため、今後、社会保険、労働条件などに係る諸制度に変更がある場合、人件費の増加となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また同様にその他の従業員等につきましても、関連法令や労働環境に変化がある場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2)法的規制について

①「食品衛生法」について

当社グループは、飲食業として食品衛生法を順守し、管轄保健所を通じて営業許可を取得しており、飲食に係るすべての店舗に食品衛生責任者を配置しております。

また、衛生管理に対する具体的な対策としましては、担当部署を設置し、各店舗の衛生評価、食材・調理器具の菌検査等を定期的に実施し、その結果により各店舗に衛生管理指導を行うなどの衛生管理体制を整備しております。なお、衛生評価については、その業務を外部の専門業者に委託しており、客観的な判断をもとに一層の改善を進めることを目指しております。

今後においても衛生安全確保に留意していく方針でありますが、生鮮食品を扱う当社グループにとって、食中毒事件等が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。

 

②「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(通称「容器包装リサイクル法」)」について

当社グループの提供する商品の一部に使用する包材が「容器包装リサイクル法」に規定する容器包装に該当しております。

当社グループでは店舗運営業務に係る容器等をチェーン全体で購入し使用動向を把握したうえで、フランチャイズ加盟店を含むチェーン全体における再商品化の義務を果たすべく、公益財団法人日本容器包装リサイクル協会に包材のリサイクルを委託しております。

今後、このような法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな費用が増加すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

③「中小小売商業振興法」及び「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(通称「独占禁止法」)」について

当社グループは、フランチャイズチェーン運営に関して「中小小売商業振興法」及び「独占禁止法」の規制を受けております。「中小小売商業振興法」においては、当社グループのフランチャイズ事業の内容や加盟契約内容などを記載した法定開示書面の事前交付が義務付けられております。また、「独占禁止法」においては当社グループがフランチャイズシステムによる営業を適切に実施する範囲を超えて、加盟店に対して正常な商習慣に照らし不利益を与えることを禁止しております。当社グループはこれらの法令を順守しておりますが、法令等の改廃、新たな法令等の制定により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④「下請代金支払遅延等防止法」について

当社グループの外注取引の一部は、「下請代金支払遅延等防止法」の適用対象であります。当社グループは、同法及び関連法令の順守に努めておりますが、法令等の改廃、新たな法令等の制定により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)その他

①食の安全性に関する風評被害について

過去における狂牛病や鳥インフルエンザ等、食の安全性をおびやかす事態が発生した場合、当社グループが扱う食材等におきましては徹底的な調査を行い、安全性の確認を行ってまいりましたが、今後も同様の事態が発生し、当社グループが扱う食材等に問題がない場合でも、大々的な報道等により消費者の不安心理が高まり、注文が減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②自然災害の発生について

当社グループの宅配事業における店舗出店地域において大規模な地震等の災害が発生し、店舗の損壊、道路網の寸断等により、店舗運営ならびに仕入等が困難になった場合、一時的に店舗の売上が減少する可能性があります。また、被害の程度によっては修繕費等、多額の費用が発生する可能性があり、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

③減損損失について

当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。今後とも収益性の向上に努める所存でありますが、店舗業績の不振等により、固定資産及びリース資産の減損会計による損失を計上することとなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

④新株予約権について

当社グループは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的とした新株予約権の無償発行を行っております。今後、新株予約権の行使がなされた場合には、当社株式価値の希薄化による影響を受ける可能性があります。平成30年3月31日現在における新株予約権による潜在株式数は271,200株であり、同日時点の発行済株式総数10,522,800株 の2.6%に相当しております。

 

⑤投資について

当社グループは、中長期的な視野で将来性のある技術系ベンチャー企業等に対して早期から育成・支援することを目的にベンチャー投資を実施しております。投資の対象となる未公開企業は、将来において不確定要素を多数抱えており、想定した事業シナジーが得られない場合や、出資金が回収できない等、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、海外経済の先行きや政策に関する不確実性による影響が懸念されるものの、政府の経済対策や日本銀行の金融政策を背景に、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなど、景気は緩やかに回復しております。

当社グループの属する宅配食市場におきましても、高齢化社会の進展、女性の社会進出、小規模世帯の増加、インターネットの普及等により、今後も堅調に推移すると考えられます。

このような状況の下、当社グループは「ご家庭での生活を『もっと美味しく、もっと便利に』」を実現するために、中期経営計画「GRIP 2020」(平成30年3月期~平成32年3月期)の達成を目指し、成長戦略・基盤強化策に基づく事業活動に取り組んでまいりました。当連結会計年度においては、WEBからの注文比率向上に向けた販売促進の強化、提携レストランの宅配代行サービス「ファインダイン」の事業拡大に向けた活動等に加え、フードデリバリーにおける自動走行宅配ロボットの実証実験への投資等を実施したことによる販売費及び一般管理費の増加等により、営業利益は前連結会計年度と比べ減少いたしました。

なお、当社グループはオンデマンド(お客様の要求に応じて即時にサービスを提供する)でのサービス提供を軸とした「オンデマンドプラットフォーム」の構築及び今後のサービス拡大に向けた新業態の開発やM&A等の検討を進めるため、平成29年10月2日付で持株会社体制へと移行いたしました。

これらの結果、当連結会計年度の業績は売上高19,140百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益1,003百万円(前年同期比9.6%減)、経常利益964百万円(前年同期比12.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益535百万円(前年同期比11.6%減)となりました。

財政状態においては、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,895百万円増加し、10,055百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,202百万円増加し、4,994百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ693百万円増加し、5,060百万円となりました。

 

主な活動状況は以下のとおりです。

a.店舗・拠点

当連結会計年度末におけるFCを含むチェーン全体の店舗数は735店舗(直営店253店舗、FC店482店舗)、拠点数は371拠点(直営店101拠点、FC店270拠点)となりました。

店舗数・拠点数の推移は、以下のとおりであります。

[店舗数の推移]

 

区分

ブランド

前連結
会計
年度末

新規
出店

閉店

区分変更

当連結
会計
年度末

 

増加

減少

 

直営

銀のさら

86

△1

△2

92

 

 

釜寅

54

△2

62

 

 

すし上等!

60

66

 

 

ファインダイン

20

13

33

 

 

その他

△3

 

 

直営合計 店舗数

223

17

△4

21

△4

253

 

FC

銀のさら

276

△9

269

 

 

釜寅

131

△6

127

 

 

すし上等!

93

△1

△6

86

 

 

FC合計 店舗数

500

△1

△21

482

    チェーン合計 店舗数

723

17

△5

25

△25

735

 

 

(注)区分変更における直営店舗の増加は、主にFC店舗が閉店したエリアに直営店舗が出店したことによるものであり、FC店舗の増加とは、直営店舗の加盟企業への売却によるものです。

 

[拠点数の推移]

 

拠点

前連結
会計
年度末

拠点
開設

拠点
閉鎖

区分変更

当連結
会計
年度末

 

増加

減少

 

直営 拠点数

94

△2

△2

101

 

FC 拠点数

277

△9

270

   チェーン合計 拠点数

371

△2

11

△11

371

 

 

b.各ブランドの状況

商品戦略としましては、期間限定商品として、宅配寿司「銀のさら」では、人気の高い「本マグロ 大トロ」、「トロサーモン」、「大生エビ」を使用した商品の提供や、北海道産の食材にこだわり、厳選した「極上イクラ」、「北釧いわし」等を使用した北海道フェアを実施いたしました。宅配御膳「釜寅」においては、カニ・ウニ・イクラを使用した「三宝釜飯」、「東坡肉釜飯」、広島産の牡蠣を使用した「カキ釜飯」、「金目鯛釜飯」を提供しております。

なお、「銀のさら」「釜寅」においては、顧客満足度の向上、新規顧客の獲得・リピート利用の促進等を目的として、7月から全エリアにてメニューを改定しております。

また、「銀のさら」においては、年末年始を含む12月、1月が、年間において一番お客様のご利用数が多く、収益を獲得できる時期であるため、高級食材を使用した期間限定桶の提供、WEB注文サイトにおける年末年始用ページの作成、早期のWEB予約受付、年末年始期間のお届け時間枠の拡大等を実施することで、お客様の満足度・利便性及び収益性の向上、新規顧客の獲得に取り組んでまいりました。

宅配寿司の第2ブランドである「すし上等!」においては、9月より手巻き寿司や丼といったバラエティメニューを取り入れたメニュー改定を実施しております。「銀のさら」との差別化を図るとともに、様々なお客様のニーズに応えることで、新たな顧客層の開拓を進めてまいります。

販売戦略としましては、繁忙期であるゴールデンウィーク、お盆期間、年末年始のテレビCMとして、マグロのDHAにフォーカスした「結婚編」、「銀のさら」のおいしさを楽しく表現した「同じくらい編」、3月には素材の活きの良さを表現した「上司編」、「バレエ編」の放映を実施いたしました。

WEBにおける販売促進においては、4月には、誕生月にプレゼントが届く「『銀のさら』ハッピーバースシーキャンペーン」を開始、また、人生の瞬間と「銀のさら」の素材の良さを面白く表現した体験型WEBムービー「Slice of Life」の作成、配信を行いました。5月には「銀のさら・すし上等!」SNS写真投稿キャンペーン「すしったグラム」を開始いたしました。7月には、「銀のさら」LINE公式アカウントを開設し、顧客接点の強化に努めております。また、9月には宅配寿司「すし上等!」のメニュー改定に併せたキャンペーンを実施しております。1月にはソーシャルログイン機能を導入し、顧客の利便性向上に努める等、WEB会員、顧客に向けた販売促進及び認知度向上のための施策を実施いたしました。

既存顧客に向けては、顧客属性にあわせた計画的なDMの実施、メールマガジンの配信等、CRM(※)の確立に向けた活動を行うとともに、10月からはWEBからの注文促進に向けたDMを実施しております。

これらの活動の結果、当連結会計年度における宅配寿司(「銀のさら」「すし上等!」)のチェーン総売上高は過去最高の288億円となりました。

 

※Customer Relationship Managementの略。顧客接点での情報を統合管理し、顧客との長期的な関係性を構築、製品・サービスの継続的な利用を促すことで収益の拡大を図るマーケティング手法。

 

宅配弁当「銀のお弁当」においては、他ブランドの拡大に向けた活動に当社グループのリソースを集中させるため、運営しておりました1店舗を平成29年5月31日の営業をもって閉店いたしました。

また、宅配とんかつ「あげ膳」、宅配カレー「カレーキャリー」においても、「銀のお弁当」と同様の理由により、運営しておりました各1店舗を平成29年7月28日の営業をもって閉店いたしました。

 

提携レストランの宅配代行サービス「ファインダイン」においては、「ファインダイン」と他ブランドとの複合化による更なる生産性の向上を目指し、受注対応、調理対応におけるシステム、オペレーションの構築を行っております。また、1月には「ファインダイン」の公式ホームページをリニューアルし、顧客の利便性の向上に努めております。提携レストランの開拓においては、営業人員の増加等を行い積極的に活動を行いました。その結果、当連結会計年度末における提携レストラン数は、880店舗となりました。

 

上記、各ブランドの取り組みに加え、フードデリバリーにおける自動走行宅配ロボットの実現に向けて、株式会社ZMPとともに、実証実験をすすめております。

 

また、平成30年1月29日付でライドオン・エースタート2号投資事業有限責任組合を設立いたしました。中長期的な視野で将来性のある技術系ベンチャー企業等への投資を推進していくことで、当社グループ全体として、短期的なシナジー効果に拘らず、先進技術への知見を深めていきたいと考えております。

 

なお、当連結会計年度に加盟店6店舗の買取を行ったため、営業外費用(加盟店舗買取損)95百万円を計上いたしました。

また、当連結会計年度に当社の連結子会社であるライドオン・エースタート1号投資事業有限責任組合が保有する株式の一部を売却したことにより、営業外収益(投資有価証券売却益)61百万円を計上いたしました。

 

当社グループにおける経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりです。

指標

平成30年3月期
計画

平成30年3月期

実績

平成30年3月期

計画比

売上高

18,412百万円

19,140百万円

104.0%

経常利益

1,008百万円

964百万円

95.7%

親会社株主に帰属する当期純利益

604百万円

535百万円

88.5%

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より1,177百万円増加し、4,013百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、904百万円の収入となりました。

主な内訳は、税金等調整前当期純利益896百万円、調整項目として、減価償却費222百万円、未払消費税等の増加127百万円を計上した一方で、法人税等の支払額319百万円が生じたことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、1,499百万円の支出となりました。

主な内訳は、投資有価証券の売却による収入91百万円の収入があった一方で、有形固定資産の取得による支出295百万円、無形固定資産の取得による支出209百万円、有価証券の取得による支出200百万円、投資有価証券の取得による支出892百万円が生じたことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、1,774百万円の収入となりました。

主な内訳は、長期借入金の借入れによる収入2,000百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出135百万円、配当金の支払いによる支出104百万円が生じたことによるものであります。

 

 

③仕入及び販売の実績
a.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
 至 平成30年3月31日)

仕入高(千円)

前年同期比(%)

宅配事業

10,845,805

117.6

その他事業

△100.0

合 計

10,845,805

117.6

 

(注) 1.金額は、実際仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
 至 平成30年3月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

宅配事業

19,140,712

106.5

 

直営

 

8,882,634

112.7

 

 

銀のさら

6,297,936

115.8

 

 

釜寅

1,248,245

109.6

 

 

すし上等!

783,002

106.2

 

 

ファインダイン

542,835

115.4

 

 

その他

10,613

11.4

 

FC

 

10,258,077

101.6

 

 

加盟金収入

43,200

101.9

 

 

ロイヤルティ収入

1,042,617

101.6

 

 

食材販売収入

7,136,360

102.7

 

 

その他

2,035,899

98.2

その他事業

△100.0

合 計

19,140,712

106.4

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮説の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、平成32年3月期を最終年度とする中期経営計画「GRIP 2020」に沿って諸施策を推進してまいりました。それにより平成30年3月期の当社グループの宅配寿司(「銀のさら」「すし上等!」)チェーン総売上高は288億円(前年同期比104.1%)、レストラン宅配代行サービス「ファインダイン」の提携レストラン数は880店舗(前年同期比239.1%)と、経営目標は達成することができております。

一方で、レストラン宅配代行サービスの市場環境としては、競合他社の市場参入、類似サービスの拡大を受け、当初の想定以上に市場競争は激化しております。その状況に対応するサービス拡大の新たな戦略の検証を行い、変化のスピードが著しく速い市場環境へ適応する迅速な経営判断を行う体制を実現する為、今後の事業計画を単年度事業計画へと切り替え、中期経営計画「GRIP 2020」を取り下げております。

今後の経営戦略につきましては、「オンデマンドプラットフォーム」の構築に向け、引き続き各ブランドのブラッシュアップを進めるとともに、WEBにおける注文比率の向上ならびに宅配代行サービス「ファインダイン」の出店を促進してまいります。また、システムの構築等による受注・配送・管理等の効率化及び「ファインダイン」の提携レストランの開拓を推進してまいります。

 

 a.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、19,140百万円(前年同期比6.4%増)となりました。主たるブランドであります宅配寿司「銀のさら」の売上の好調等により既存店の売上が堅調に推移していること及びFCチェーン全体の店舗数が735店舗、そのうち直営店の店舗数が253店舗へ推移したこと等に伴い売上高が増加したことによるものであります。

(売上原価)

当連結会計年度における売上原価は、9,923百万円(前年同期比5.7%増)となりました。原価率におきましては、直営店の店舗数の増加等により低減しております。

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、8,214百万円(前年同期比9.7%増)となりました。WEBからの注文比率向上に向けた販売促進の強化、提携レストランの宅配代行サービス「ファインダイン」の事業拡大に向けた活動等に加え、フードデリバリーにおける自動走行宅配ロボットの実証実験への投資等を実施したことによるものであります。

(営業外損益)

当連結会計年度における営業外損益は、営業外収益が72百万円(前年同期比330.7%増)、営業外費用が111百万円(前年同期比409.6%増)となりました。営業外収益の主な増加要因は、当社の連結子会社であるライドオン・エースタート1号投資事業有限責任組合が保有する株式の一部を売却したことにより、投資有価証券売却益が増加したことによるものであります。営業外費用の主な増加要因は、加盟店舗買取損が増加したことによるものであります。

 

(特別損益)

当連結会計年度における特別損益は、特別利益が12百万円(前年同期比70.5%増)となりました。また、特別損失が81百万円(前年同期比20.9%減)となりました。特別利益の主な増加要因は、固定資産売却益が増加したことによるものであります。特別損失の主な減少要因は、固定資産除売却損が減少したことによるものであります。

 

 b.財政状態の分析

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,670百万円増加し、6,765百万円(前連結会計年度末残高5,095百万円)となりました。これは主として、現金及び預金が1,177百万円、有価証券が200百万円増加した一方で、原材料及び貯蔵品が79百万円減少したことによるものであります。

また、固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,225百万円増加し、3,289百万円(前連結会計年度末残高2,064百万円)となりました。これは主として、投資有価証券が1,217百万円増加したことによるものであります。

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて657百万円増加し、2,963百万円(前連結会計年度末残高2,305百万円)となりました。これは主として、1年内返済予定の長期借入金が319百万円、未払消費税等が127百万円及び買掛金が112百万円増加したことによるものであります。

また、固定負債は、前連結会計年度末に比べて1,544百万円増加し、2,031百万円(前連結会計年度末残高486百万円)となりました。これは主として、長期借入金が1,544百万円増加したことによるものであります。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べて693百万円増加し、5,060百万円(前連結会計年度末残高4,367百万円)となりました。これは主として、剰余金の配当により104百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により535百万円、その他有価証券評価差額金が247百万円が増加したことによるものであります。

 

 c.キャッシュ・フローの状況についての分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社グループの資金需要のうち主なものは、食材の仕入れのほか、販売用商材の購入費用等、販売費及び一般管理費、法人税等の支払、配当金の支払、運転資金及び設備投資資金等であります。

短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,956百万円となっております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1)会社分割による持株会社体制への移行

当社は、平成29年4月14日開催の取締役会の決議、平成29年6月28日開催の定時株主総会の承認に基づき、平成29年10月2日付で当社の宅配事業(フランチャイズ本部機能及び首都圏以外の直営店舗に関する事業)及び宅配事業(首都圏の直営店舗及び宅配代行の運営に関する事業)をそれぞれ新設分割により分社化し、事業を承継させることで、持株会社体制に移行いたしました。また、同日をもって、当社は「株式会社ライドオンエクスプレスホールディングス」に商号を変更いたしました。

 

①持株会社体制への移行の目的

当社グループは、オンデマンド(お客様の要求に応じて即時にサービスを提供する)でのサービス提供を軸とした「オンデマンドプラットフォーム」の構築及び今後のサービス拡大に向けた新業態の開発やM&A等の検討を進めるため、今以上に迅速な意思決定と事業実行及び市場環境の変化に柔軟に対応できる体制づくりが必要であると判断し、持株会社体制へ移行することで、中長期的な企業価値向上の実現を目指していきます。

 

②会社分割の方式

当社を分割会社とし、新設する「株式会社ライドオンエクスプレス」及び「株式会社ライドオンデマンド」を承継会社とする新設分割の方法によります。

 

③会社分割の効力発生日

平成29年10月2日

 

④会社分割に係る割当の内容

新設分割に際して、新設会社「株式会社ライドオンエクスプレス」が発行する普通株式3,000株及び新設会社「株式会社ライドオンデマンド」が発行する普通株式3,000株は、すべて分割会社である当社に割当てます。

 

⑤割当株式数の算定根拠

本新設分割は、当社が単独で行うものであり、本新設分割に際して発行する株式のすべてが当社に割当交付されることから、承継会社の資本金の額等を考慮し、上記株式数を当社に交付することが相当であると判断したものであります。

 

⑥分割した部門の経営成績(平成29年3月期)

株式会社ライドオンエクスプレス

売上高  13,060百万円

株式会社ライドオンデマンド

売上高   4,927百万円

 

⑦分割した資産、負債の状況(平成29年10月2日現在)

株式会社ライドオンエクスプレス

資産

負債

項目

帳簿価額

項目

帳簿価額

流動資産

1,070百万円

流動負債

17百万円

固定資産

719百万円

固定負債

404百万円

合計

1,790百万円

合計

422百万円

 

 

株式会社ライドオンデマンド

資産

負債

項目

帳簿価額

項目

帳簿価額

流動資産

126百万円

流動負債

固定資産

398百万円

固定負債

49百万円

合計

525百万円

合計

49百万円

 

 

⑧新設会社の概要

商号     株式会社ライドオンエクスプレス

代表者    代表取締役社長 江見 朗

住所     東京都港区三田三丁目5番27号

資本金    120百万円

事業内容   宅配事業(フランチャイズ本部機能及び首都圏以外の直営店舗に関する事業)

 

商号     株式会社ライドオンデマンド

代表者    代表取締役社長 江見 朗

住所     東京都港区三田三丁目5番27号

資本金    120百万円

事業内容   宅配事業(首都圏の直営店舗及び宅配代行の運営に関する事業)

 

 

 

(2)フランチャイズチェーン加盟契約について

当社グループは、宅配寿司「銀のさら」の単体店舗、及び宅配寿司「銀のさら」、宅配御膳「釜寅」両ブランドの複合店舗のフランチャイズ展開を行うために、フランチャイズ本部機能を有する株式会社ライドオンエクスプレス(連結子会社)とフランチャイズ加盟店においてフランチャイズチェーン加盟契約を締結しております。契約内容の要旨は、次のとおりであります。

 

①宅配寿司「銀のさら」単体店舗 加盟契約

名称

「銀のさら」フランチャイズチェーン加盟契約書

内容

「銀のさら」の統一名称の下に、本部が統轄し、かつ本部が開発したノウハウに基づき、本部が指定した営業地域内において、加盟企業が自ら店舗を開店・運営する権限を付与する。

契約期間

本契約の期間開始日は本契約締結日とし、終了日は店舗開店日から起算して満5ヵ年目の日もしくは、出店権の有効期間満了日とする。ただし、更新条項が存在する。

契約条件

加盟金

契約締結時に800万円の支払(消費税別)

保証金

契約締結時に100万円を預託

ロイヤルティ

店舗の月間売上高の5%の支払(消費税別)

 

 

②宅配寿司「銀のさら」・宅配御膳「釜寅」複合店舗 加盟契約

名称

「銀のさら」「釜寅」フランチャイズチェーン加盟契約書

内容

「銀のさら」「釜寅」の統一名称の下に、本部が統轄し、かつ本部が開発したノウハウに基づき、本部が指定した営業地域内において、加盟企業が自ら店舗を開店・運営する権限を付与する。

契約期間

本契約の期間開始日は本契約締結日とし、終了日は店舗開店日から起算して満5ヵ年目の日もしくは、出店権の有効期間満了日とする。ただし、更新条項が存在する。

契約条件

加盟金

契約締結時に880万円の支払(消費税別)

保証金

契約締結時に150万円を預託

ロイヤルティ

店舗の月間売上高の5%の支払(消費税別)

 

 

 

 

(3)食材仕入れにおける契約について

当社グループは、食材の仕入れに関しまして、株式会社ライドオンエクスプレス(連結子会社)と三菱食品株式会社において商品売買取引基本契約ならびに、保証積立に関する覚書を締結しております。

 

①商品売買取引基本契約

a.当社グループ直営店向け取扱商品について

名称

商品売買取引基本契約書

内容

三菱食品株式会社は当社グループが運営するフランチャイズ事業における直営店舗向けの取扱商品を継続して売り渡すものとする。

契約期間

本契約の期間は平成17年9月1日からとする。

契約条件

売買商品の品名、数量、単価、引渡条件、その他の条件は、本契約又は別に取り決めた約定に定めるものを除き、個別の売買の都度決定するものとする。

 

 

b.当社グループフランチャイズ加盟店向け取扱商品について

名称

商品売買取引基本契約書

内容

三菱食品株式会社は当社グループが運営するフランチャイズ事業におけるフランチャイズ加盟店向けの取扱商品を一括且つ継続して売り渡し、当社グループはフランチャイズ加盟店に当該商品を販売するものとする。

契約期間

本契約の期間は平成17年9月1日からとする。

契約条件

売買商品の品名、数量、単価、引渡条件、その他の条件は、本契約又は別に取り決めた約定に定めるものを除き、個別の売買の都度決定するものとする。

 

 

②保証積立に関する覚書

名称

保証積立に関する覚書

内容

当社グループは商品売買取引に関し、債務の担保として取引保証金を差し入れるものとする。

契約期間

本契約の期間は平成17年9月1日からとする。

契約条件

一年間の取引保証金の額は、上限金額を定めた上、前年の商品売買に係る年間取引実績を鑑み、協議の上で設定するものとする。

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。