第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、世界一のメタボローム解析技術とバイオマーカー探索の王道を確立し、革新的診断法を創造するバイオベンチャーを目指すことをビジョンとして掲げております。当社グループの基盤技術であるメタボローム解析の一層の発展・普及を促進し、その技術を用いて新たなバイオマーカーを探索し、疾病の新たな診断法を社会に提供し続けるベンチャーでありたいと考えています。また、企業理念として「未来の子供たちのために、最先端のメタボローム解析技術をコアとした研究開発により、人々の健康で豊かな暮らしに貢献する」ことを掲げ、事業を展開しております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループでは、メタボロミクス事業とバイオマーカー事業という性質の異なる事業を展開しており、目標とする経営指標はそれぞれ異なります。

メタボロミクス事業においては、主に製薬や食品等の民間企業、大学や公的研究機関からメタボローム解析試験を受託し、解析結果を納品することで収益を計上するモデルであり、比較的短期間で収益を計上することが可能となっています。ただし、メタボローム解析技術そのものが未だ普及途上にあり、より多くの顧客に対してメタボローム解析技術の認知・理解を促進し、国内外の市場を開拓することが重要であります。このため、売上高の先行指標である受注金額を重要な経営指標としております。

バイオマーカー事業においては、主として自社のメタボローム解析技術を応用することによって発見されたバイオマーカーを用いて、疾病の新たな診断方法の開発に取り組み、実用化・事業化を推進することを事業目的としております。したがって、収益化までには長い期間を要する他、先行投資が多額となる傾向にあります。このため、主要パイプラインの開発促進と進捗状況の把握や、先行投資に関するコストコントロールを重要な経営指標としております。

 

(3) 経営環境

当社が属するライフサイエンス業界は、少子高齢化といった国内環境にあっても、成長が見込まれる数少ない分野の一つとして、研究開発投資が高水準で継続しており、今後も同様に推移することが想定されます。

 

(4) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

当社グループは、CE-MSを用いたメタボローム解析法をコア技術として、メタボロミクス事業で短中期的な収益を確保しつつ、そこで得られた資金をバイオマーカー事業に投下することで、より大きな収益の獲得を図ることを、中長期的な経営戦略と位置付けております。

この経営戦略の中では、当社が研究開発に取り組んでいるパイプラインが実用化・事業化されることによって大きな収益を生み出すと同時に、メタボローム解析技術の評価向上につながり、それがメタボロミクス事業の成長を促すと同時に、研究開発投資の拡大を通じて新たなパイプラインの創出につながるといった好循環を確立することが重要と考えております。上述の中長期的な会社の経営戦略に基づいて、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。

① メタボロミクス事業の成長と収益力の向上

 当社グループの中長期的な経営戦略の中でも、メタボロミクス事業が着実に成長するとともに、解析・分析といった生産工程の改善により、持続的に収益に貢献することが極めて重要であります。したがって、国内外での営業体制の強化や、食品・化学分野での新市場開拓で売上の増大を図り、作業の標準化等を通じた生産性の改善を推進するとともに、新たな測定・解析プランの開発等を通じたサービスの付加価値向上に取り組んでまいります。

バイオマーカー事業の推進

 バイオマーカー事業においては、PEA(うつ病バイオマーカー)の実用化・事業化を引き続き推進するとともに、メンタルヘルス分野を中心に新たなパイプラインの創出に取り組み、バイオマーカー関連のビジネスを多面的に展開してまいります。このため、PEAの臨床的有用性の確立や新たなポートフォリオの再構築に向けた体制整備等に注力してまいります。

 

③ 人材開発・育成を通じた組織力の強化

 当社グループは、積極的な採用活動により、多様なスキルを持つ優秀な人材の確保に努めてまいりましたが、メタボロミクス事業の成長・収益力向上とバイオマーカー事業の推進を通じて企業価値の向上を実現するためには、少数精鋭の組織づくりが重要であると認識しております。このため、次世代リーダーの育成や報酬体系などの人事制度見直しの他、社内外のコミュニケーション促進等を図ることにより、組織力の強化に取り組んでまいります。

機動的かつ柔軟な資本政策

 中長期的に必要となる投資資金の確保と調達は重要な経営課題であり、調達手段の多様化等も含めた機動的かつ柔軟な資本政策に取り組んでまいります。また、当社グループの企業価値向上のためには、情報開示等を通じた市場との対話も重要であるため、IR活動の強化にも取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のような事項があります。当社グループは、これらのリスクの可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合には当該リスクによる影響が最小限となるよう対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社グループに関連するリスク全てを網羅するものではありませんので、ご留意ください。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 売上高の季節変動に関するリスク

 当社グループの主力顧客である大学及び公的研究機関は、公的な補助金を活用し、研究開発活動を進めております。補助金の多くは、6月から7月にかけて徐々に予算の執行が始まります。近年は、早期に予算を執行する傾向にありますが、顧客は年度末までに予算を執行すれば良いことや、実験により測定試料を準備する場合もあり、依然下期に測定試料の到着が集中しております。その結果、当社グループの売上高は当社第3四半期(1月~3月)に集中する傾向があります。測定試料の受領が遅れた場合には年度内の解析が困難になり、受注がキャンセルされるリスクや、解析量が当社の能力を超え、機会損失が発生するリスクがあります。

 そのため、当社グループは、季節変動による影響を抑えるため、補助金への依存度の低い民間企業や年度末の時期が異なる海外からの受注拡大を目指してまいります。

 

(2) 公的な補助金の動向に関するリスク

 当社グループが属するライフサイエンス業界は、様々な公的な補助金制度を活用しながら研究開発活動を行っております。中でも、大学や公的研究機関の研究開発活動における公的な補助金の割合は高水準となっております。そのため、今後、社会的な情勢の影響を受け、公的な補助金制度が縮小する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 海外への事業展開が計画通りに進捗しないリスク

 近年、メタボローム研究は、海外でも盛んに行われ、研究論文も増加傾向にあります。当社グループは、こうしたことを踏まえ、海外へ事業を展開していくことが今後の成長を確保する上で重要と考えております。そのため、当社グループでは、北米地域やアジア太平洋地域での営業活動強化に加え、新たに欧州地域へも本格的に進出するなど海外展開を加速させる方針です。しかしながら、これらの地域における事業展開が何らかの理由により遅れた場合、又は当社グループの計画を超えて支出が増加する場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 国内外での競合リスク

 現在メタボローム研究は、北米、欧州、日本を中心にグローバルに展開されており、メタボローム解析を事業とする競合も、海外のベンチャーを中心に増加しております。また、近年大学を中心にメタボローム解析研究の拠点が整備され、一部有償で解析試験を受託する動きも出てきています。

 当社グループは、がん細胞のエネルギー代謝解析に特化した解析プランや、納期の短縮等により競合との差別化を図っております。

 これらの施策により、競合に対する優位性を確保する方針ですが、企画したとおりの優位性を発揮しなかった場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 事業化及び商品化が長期に及ぶリスク

 当社は、開発し権利化したバイオマーカーを用いて、疾病の診断を可能とする診断薬等の開発を推進し、製薬企業や診断薬企業との提携による研究開発協力金、バイオマーカーの権利導出による一時金、マイルストンを獲得するほか、自ら検査用試薬等の製造販売を手掛けること等により収益化することを目指しております。一般に診断薬を含む医薬品や検査機器等の開発には多大な費用と年数がかかり、製造販売承認の時期も不確定です。こうした当社のバイオマーカーを活用した製品の製造販売承認が遅れた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) バイオマーカー探索や臨床検査法の開発に関するリスク

 当社は、大学や病院等との共同研究を通じてバイオマーカーの探索研究を進めていく方針です。獲得したバイオマーカーは、酵素法、抗体法、機器分析法等、当該バイオマーカーの物質特性に合う臨床検査法の開発を進めます。

 しかしながら、対象とする疾患患者の生体試料が必要数集まらない場合や、有効な酵素や抗体が獲得できない場合には、事業化までのスケジュールに遅れが生じ、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) バイオマーカーに関する知的財産権のリスク

 当社は、中枢神経系疾患、生活習慣病等の分野でバイオマーカー探索研究を進めております。こうした研究開発活動において得られたバイオマーカーは積極的に権利化を進め、製薬企業や診断薬企業との提携による最終製品の共同開発、又はライセンス等により収益を獲得していく方針です。

 しかしながら、何らかの理由により獲得したバイオマーカーに関する特許が成立しない場合には、バイオマーカー事業の収益獲得が困難になり、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります

 

(8) 学校法人慶應義塾から供与を受けているメタボローム解析ソフト「KEIO Master Hands」について

 当社は、慶應義塾大学先端生命科学研究所が開発したメタボローム解析ソフト「KEIO Master Hands」の利用について学校法人慶應義塾よりライセンスを受けております。同解析ソフトは、メタボローム解析において基盤となる重要な解析ソフトウェアであることから、当社は複数年のライセンス契約を担保するため、別途学校法人慶應義塾と「「KEIO Master Handsソフトウェア」使用の更新に関する合意書」を締結しておりますが、今後何らかの理由により契約が終了した場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります

 

(9) 災害によるリスク

 当社グループの事業及び研究開発用の分析装置、サーバー等の設備は、山形県鶴岡市の本社研究所に集中しております。当社は、定期的な分析装置のメンテナンスの実施や、生体試料の管理システムを導入するなど、その操業及び運営については万全を期しておりますが、大規模な地震、落雷、豪雪、その他自然災害や停電が発生した場合には、当社の設備や人員への被害が生じ、分析業務や研究開発に支障が生じる恐れがあります。加えて物的・人的に被害が生じた場合には、設備の修繕や補償に対する多額のコストが発生し、当社グループの信用にも影響する恐れがあります。このような事態が生じた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります

 

(10) 小規模組織であることについて

 当社グループの役職員数は、当連結会計年度末現在、役員6名及び従業員80と小規模組織であり、内部管理体制も組織規模に応じたものとなっております。当社グループは、内部管理体制及び業務遂行体制の充実に努めておりますが、限りある人的資源に依存しております。このため、急激な事業拡大により人員が増加した場合、又は、規模縮小や退職等に伴い人的資源の流出が生じた場合等には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社は決算期変更に伴い、当事業年度は15ヶ月の変則決算となっております。このため、前年同期との比較は行っておりません。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、米国・中国間などの通商問題の動向が懸念されたものの、米国・欧州を中心におおむね堅調に推移しました。国内においても、企業収益や雇用環境の改善等を背景として、緩やかな回復基調が継続しました。

当社グループが属するライフサイエンス業界においては、医療・介護の効率化に向け、予防医療や個別化医療を推進する動きが増え、健康管理等へのニーズが世界的に高まっています。

このような状況の中、当社グループでは、メタボロミクス事業において、学会への出展やキャンペーンといった販促活動を中心に受注拡大に向けた取り組みを継続するとともに、海外市場の拡大や新サービス展開等に注力してまいりました。

また、バイオマーカー事業においては大うつ病性障害(以下「うつ病」といいます。)バイオマーカーの事業化に向けた技術開発や体制整備を継続するとともに、新たなパイプラインや関連ビジネスの検討に取り組みました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は、メタボロミクス事業における受注は回復傾向にあるものの、上期に顧客の予算執行が低調であったこと等を背景に989,391千円となりました。

一方、うつ病バイオマーカーの事業化に向けた研究開発や、メタボロミクス事業の更なる成長に向けた基盤強化に取り組んだこと等から、研究開発費を中心に販売費及び一般管理費が増加しました。加えて、決算期変更に伴い当連結会計年度は2019年4月から2019年6月の3ヶ月(四半期)を合わせた15ヶ月決算となっておりますが、当該四半期は当社グループの事業構造上閑散期に該当し赤字傾向となるため、営業利益以下の各段階における損失が拡大しました。以上のことから、営業損失は526,175千円経常損失は515,312千円メタボロミクス事業において一部の固定資産について減損損失を計上したことにより親会社株主に帰属する当期純損失は596,026千円となりました。

 

 

<参考>2018年3月期

(12ヶ月)

2019年6月期

(15ヶ月)

売上高

938,178千円

989,391千円

営業損失(△)

△140,914千円

△526,175千円

経常損失(△)

△149,703千円

△515,312千円

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

△156,527千円

△596,026千円

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

なお、第3四半期連結会計期間より、従来の報告セグメントである「メタボローム解析事業」を「メタボロミクス事業」に名称を変更しております。

<メタボロミクス事業>

 

<参考>2018年3月期

(12ヶ月)

2019年6月期

(15ヶ月)

売上高

936,027千円

988,986千円

(内国内売上高)

779,817千円

816,348千円

(内海外売上高)

156,209千円

172,637千円

セグメント利益

445,146千円

232,903千円

当事業セグメントにおいては、前期に引き続き積極的な販促活動を展開し、製薬・食品分野等において大口案件の受注拡大に取り組んだ他、2018年4月及び10月にリリースした新サービスの受注獲得に注力しました。海外においても米国を中心に大口顧客獲得に向けた取り組みを強化した他、欧州やアジア圏の市場拡大に向けた活動も活発に行いました。しかしながら、当連結会計年度においては、前年同期のような大型案件の受注がなかったことや、上期の受注が低調であったこと等により、売上高は988,986千円、セグメント利益は232,903千円となりました。

<バイオマーカー事業>

 

<参考>2018年3月期

(12ヶ月)

2019年6月期

(15ヶ月)

売上高

2,150千円

405千円

(内国内売上高)

2,150千円

285千円

(内海外売上高)

千円

120千円

セグメント損失(△)

△185,305千円

△204,294千円

当事業セグメントにおいては、うつ病バイオマーカーの実用化・事業化に向け、測定メソッドの開発並びに臨床研究に向けた活動(臨床性能評価等)を継続しました。また、新たなパイプラインやバイオマーカー関連のビジネスの検討に取り組み、エクソソーム精製キット(研究用)の販売を開始しました。この結果、売上高は405千円、セグメント損失は204,294千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ312,955千円減少し、1,048,424千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは265,206千円の支出(前年同期は178,196千円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失591,429千円の計上、売上債権151,132千円の減少、減価償却費80,975千円の計上、減損損失77,451千円の計上等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは54,831千円の支出(前年同期は87,170千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出141,618千円有価証券の償還による収入100,000千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは3,070千円の収入(前年同期は4,907千円の収入)となりました。これは株式の発行による収入14,909千円、リース債務の返済による支出11,838千円によるものであります。

 

財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は1,214,342千円となり、前連結会計年度末に比べ548,636千円減少しました。これは、売掛金が150,456千円、有価証券が100,190千円、現金及び預金が312,955千円減少したこと等によるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は153,099千円となり、前連結会計年度末に比べ5,268千円減少しました。これは、工具、器具及び備品が6,486千円、リース資産が41,777千円、減価償却累計額が57,314千円増加したこと等によるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は116,048千円となり、前連結会計年度末に比べ5,989千円減少しました。これは、未払法人税等が2,933千円減少したこと等によるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は36,949千円となり、前連結会計年度末に比べ9,642千円減少しました。これは、リース債務が12,023千円減少したこと等によるものであります

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は1,214,444千円となり、前連結会計年度末に比べ538,273千円減少しました。これは、資本金が7,503千円、資本剰余金が7,503千円、新株予約権が44,405千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失596,026千円を計上したこと等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

(1) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

<参考> 前連結会計年度

(自 2017年4月1日

  至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年6月30日)

生産高(千円)

生産高(千円)

 メタボロミクス事業

3,948

5,373

合計

3,948

5,373

(注)1.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

2.上記の金額は、メタボロミクス事業のうち、試薬キットに係る部分を記載しております。

3.その他メタボロミクス事業及びバイオマーカー事業については、業務の性質上生産として把握することが困難であるため、記載しておりません。

 

(2) 仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

<参考> 前連結会計年度

(自 2017年4月1日

  至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年6月30日)

仕入高(千円)

仕入高(千円)

 メタボロミクス事業

18,580

30,932

合計

18,580

30,932

(注)1.金額は、仕入価格によっており、消費税等は含まれておりません。

2.上記の金額は、メタボロミクス事業のうち、限外ろ過フィルターに係る部分を記載しております。

3.その他メタボロミクス事業及びバイオマーカー事業については、業務の性質上仕入として把握することが困難であるため、記載しておりません。

 

(3) 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

<参考> 前連結会計年度

(自 2017年4月1日

  至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年6月30日)

受注高(千円)

受注残高(千円)

受注高(千円)

受注残高(千円)

 メタボロミクス事業

1,004,228

177,217

1,076,581

263,674

 バイオマーカー事業

2,150

3,405

3,000

合計

1,006,379

177,217

1,079,987

266,674

(注)金額は、販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

<参考> 前連結会計年度

(自 2017年4月1日

  至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年6月30日)

販売高(千円)

販売高(千円)

 メタボロミクス事業

936,027

988,986

 バイオマーカー事業

2,150

405

合計

938,178

989,391

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため、記載しておりません。

 

(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表において、損益又は資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度の経営成績等については、上期において受注が低調であったことや前連結会計年度に比べ大型案件の受注が減少したこと等から、売上高は989,391千円となりました。一方で下期より受注が回復傾向にあり、当連結会計年度末の受注残高は266,674千円(前連結会計年度末は177,217千円)となり大幅に増加しました。

 『2 事業等のリスク (1) 売上高の季節変動に関するリスク』に記載のとおり、メタボロミクス事業の売上高は第3四半期に集中する傾向があり、また大型案件では受注から納品(売上計上)までに比較的長期間を要するものもあるため、このように受注高と売上高に乖離が生じる場合や、売上計上が次期にずれ込む場合があります。

 このため当社グループでは、このような季節的変動等が、稼働率や作業効率の変動を通じて経営成績に悪影響を及ぼすことを避けるため、海外からの受注拡大など当該影響を緩和するための諸施策に引き続き取り組んでまいります。

 損益面に関しては、研究開発費を中心に販売費及び一般管理費が増加し、営業損失は526,175千円経常損失は515,312千円メタボロミクス事業において一部の固定資産について減損損失を計上したことにより親会社株主に帰属する当期純損失は596,026千円となりました。

 これは、従来から行ってきたバイオマーカー事業におけるPEAの実用化・事業化に向けた研究開発投資に加え、メタボロミクス事業や全社共通部門において次世代基盤技術等に対する研究開発投資が増加したことや、専門知識を有する研究者・技術者を中心に人員の拡充を図ったことによる人件費の増加等によるものであります。加えて、決算期変更に伴い当連結会計年度は2019年4月から2019年6月の3ヶ月(四半期)を合わせた15ヶ月決算となっており、当該四半期は当社グループの事業構造上閑散期に該当し赤字傾向となるため、営業利益以下の各段階における損失が拡大しました。

 以上のとおり、当連結会計年度における損失拡大については、主に将来の収益獲得や事業基盤拡充に向けた先行投資の結果であり、売上高や保有する現預金等とのバランスに鑑み、引き続き費用対効果を十分に考慮した研究開発活動等に取り組んでまいります。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」をご参照ください。

 

④ 資金の財源及び資金の流動性について

 当社グループはメタボロミクス事業で短中期的な収益を確保しつつ、そこで得られた資金をバイオマーカー事業に投下する戦略を採っておりますが、現時点ではPEAの実用化・事業化に向けた投資や、バイオマーカー関連ビジネスの多面的展開に向けた投資が先行する状況にあるため、不足する部分については主に公募増資や第三者割当増資による新株式発行によって調達した資金を充当しております。

 現時点でのバイオマーカー事業への投資水準や、メタボロミクス事業の収益水準及び手許現預金残高等を勘案すれば、当面の資金の流動性に特段の懸念はないものと考えておりますが、引き続き調達手段の多様化等も含めた機動的かつ柔軟な資本政策に取り組んでまいります。

4【経営上の重要な契約等】

(1) メタボロミクス事業

契約

会社名

相手先の名称

相手先の

所在地

契約品目

契約

締結日

契約期間

契約内容

当社

味の素株式会社

日本

役務提供

2019年

4月18日

2019年4月18日から

2020年3月31日まで

当社は、味の素株式会社が指定する微生物の代謝物質のメタボローム測定を行う。

当社は、測定されたデータについて、必要に応じて解析結果のコンサルティングを行う。

本契約に基づいて実施したメタボローム解析に関する成果は、全て味の素株式会社に帰属する。

当社

国立大学法人弘前大学

日本

共同研究契約

2019年

4月1日

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

青森県弘前市(岩木地区)で実施している健康診断(岩木健康増進プロジェクト)により収集した健康情報データとメタボローム解析により得られたデータにより、新たな健康指標に繋がるバイオマーカーを探索し健康評価法を開発する。

 

(2) バイオマーカー事業

契約

会社名

相手先の名称

相手先の

所在地

契約品目

契約

締結日

契約期間

契約内容

当社

学校法人慶應義塾

日本

肝臓疾患のバイオマーカーのライセンス

2013年

9月20日

契約締結日より発明に基づき取得された特許の最終存続期間満了日まで

学校法人慶應義塾が開発した肝臓疾患のバイオマーカーに係る発明の通常実施権の供与。

当社

シスメックス株式会社

日本

大うつ病性障害の血液バイオマーカーのライセンス

2015年

9月28日

2015年9月28日から

特許の最終存続期間満了日まで

 

当社が保有する大うつ病性障害の血液バイオマーカー(エタノールアミンリン酸)関連特許の通常実施権の許諾及び製造販売の実施。

 

(3) 事業全般に関する契約

契約

会社名

相手先の名称

相手先の

所在地

契約品目

契約

締結日

契約期間

契約内容

当社

学校法人慶應義塾

日本

特許のライセンス

2003年

10月22日

2003年10月22日から

2004年10月21日まで

(期間満了の1月前までに両者のいずれかから書面による申出があった場合を除き、1年ごとに延長される)

学校法人慶應義塾は、当社に対し同大学が保有する特許「陰イオン性化合物の分離分析方法及び装置」(特許第3341765号)の全ての範囲について通常実施権を許諾する。また、同大学は本特許発明に関する改良技術について特許を取得した場合には、当社に対してその全ての範囲について通常実施権を許諾する。

 

 

契約

会社名

相手先の名称

相手先の

所在地

契約品目

契約

締結日

契約期間

契約内容

当社

学校法人慶應義塾

(先端生命科学研究所)

日本

共同研究及び成果の相互利用

2007年

8月8日

2007年4月1日から

2008年3月31日まで

(研究期間満了の30日前までに両者のいずれかから書面による申出があった場合を除き、1年ごとに延長される)

当社と慶應義塾大学先端生命科学研究所は、メタボローム測定・解析法の改良及び新たな手法の開発のため、共同研究を行う。当社は、2016年4月1日からの3年間及び、2019年4月1日からの3年間の取扱について合意し、毎年400万円を本共同研究遂行のための費用として、慶應義塾大学先端生命科学研究所へ支払う。

本共同研究により得られた発明等は両者共有とし、その持分は両社双方の貢献度によりその都度協議の上決定する。

本契約に基づき両者が所有する測定機器等について、相手方の要請に基づき相互に利用できる。

当社

学校法人慶應義塾

日本

ソフトウェアのライセンス

2007年

8月8日

2007年4月1日から

2008年3月31日まで

(研究期間満了の30日前までに両者のいずれかから書面による申出があった場合を除き、1年ごとに延長される)

当社と学校法人慶應義塾は、前記契約第4条(機器等の相互利用)において規定される「KEIO Master Hands」のライセンス料について、2016年4月1日からの3年間及び、2019年4月1日からの3年間の取扱について合意し、当社は学校法人慶應義塾に対し、ライセンス料として年額300万円を支払う。

当社

エムスリー株式会社

日本

資本及び業務提携契約

2016年

5月24日

2016年5月24日から

期間の定めなし

当社の実施する第三者割当増資の引受、並びにうつ病バイオマーカーの実用化を中心とした業務面での協力及び協業体制の構築。

 

5【研究開発活動】

 当連結会計年度においては、メタボローム解析のための基盤技術の開発、PEAの実用化・事業化に向けた製品開発、並びに新規バイオマーカーの探索研究等を中心に研究開発を進めてまいりました。当連結会計年度における研究開発費の総額は189,684千円であります。

 セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

① メタボロミクス事業

 当事業に係る研究開発費の金額は5,942千円であります。当連結会計年度においては、主に解析ソフトウェアの開発等を行いました。

 

② バイオマーカー事業

 当事業に係る研究開発費の金額は60,713千円であります。当連結会計年度においては、PEAの実用化・事業化に向け、測定メソッドの開発や臨床性能評価等に取り組みました。

 

③ 全社研究開発

 全社に係る研究開発費の金額は123,027千円であります。当連結会計年度においては、主にバイオマーカーの探索にかかる次世代基盤技術の開発等を進めました。