文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループは、グループの存在意義として「Make the World “HOTTO” 知識循環型社会のインフラを担い、世界中の人々が“HOTTO(ほっと)”できる世界の実現に貢献する」を掲げています。当社グループの経営の基本方針は、ソーシャルメディアが利用され、知恵が社会全体で共有され、企業や個々人のために有効活用されるという、高度な知識循環の社会基盤が構築される中で、長年培ってきたテキストマイニング・機械学習・AI(人工知能)の基礎研究をもとに、真にAIオリエンテッド(AI志向)な企業としてグローバルな情報社会に貢献することを目指し、「データとAIで意思決定をサポートする」ことです。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
ソーシャルメディアが社会に広く普及したことにより、インターネットに接続する環境さえあれば、誰もが双方向のリアルタイムコミュニケーションを行える世の中となりました。現代は、企業側から人々への一方的な情報発信である従来のマスメディアだけではなく、ソーシャルメディアに投稿される様々な「生の声」が人々の購買傾向に大きな影響を与えております。
当社グループは、ソーシャル・ビッグデータ市場における事業者の役割を、次の3つに分類して捉えております。ソーシャル・ビッグデータの収集・加工・流通を担う「収集領域」、ソーシャル・ビッグデータの分析ツールやレポートを企業へ提供する「分析領域」、ソーシャル・ビッグデータによって企業のマーケティングやブランディング等に活用する「活用領域」です。
当社グループの強みは、これらのインターネットやソーシャルメディアに投稿される様々なテキスト情報、画像や動画、位置情報などのソーシャル・ビッグデータをリアルタイムに収集(「収集領域」)、かつインターネット検索分析の創成期である2000年に創業して以来、人々の発言や行動内容を分析するテクノロジーを、事業として積み上げてきたこと(「分析領域」)、そしてこれらを一気通貫して活用するノウハウを持っていること(「活用領域」)であります。
この3つそれぞれの領域において、複数の事業をポートフォリオとして持ち、有機的に組み合わせ、中期的には拡大していく「活用領域」のソーシャルメディアマーケティング市場において、データと分析テクノロジーをベースとし、企業や団体の様々な活動に貢献することによって事業を拡大し、企業価値を高めていくことをグループの成長戦略としております。それぞれの分類における当社グループの事業は、次のとおりであります。
「収集領域」:DaaS事業
「分析領域」:SNSマーケティング支援事業内 SNS分析ツール
「活用領域」:SNSマーケティング支援事業内 SNS広告・SNS運用コンサルティング、クロスバウンド事業
(3)目標とする経営指標
主な成長性・収益性の指標として、売上高、売上成長率及び営業利益率を重視しております。なお、当社グループは中長期的な成長を目指して新サービス開発、M&A等の投資を積極的に行う方針でありますので、短期的には営業利益率が低下することがあります。
(4)優先的に対処すべき課題
当社グループは、短期的な業績の向上、中長期的な企業価値の向上を遂げるため、以下の主要課題に取り組んで参ります。
1) グループ全体の経営管理と株式市場に対する事業状況の説明の充実
日本・中国・米国に所在する当社グループの連結会社のガバナンスと経営スピードの両立を目指し、グループ経営管理体制の構築と維持に取り組んで参ります。また、株式市場への当社グループの事業状況の説明の充実を目指し、IR活動の強化に努めて参ります。
将来的にコミュニケーションの場が、SNSからメタバースと呼ばれる仮想空間に一定以上シフトすることを想定し、変化に適応すべく準備を進めて参ります。
2) SNSマーケティング支援事業
日本市場向けSNSマーケティング支援サービスの事業拡大は、人材の質と量に一定程度依存しております。当社支援の成功事例やSNSマーケティングに有用な情報発信を通じ、優秀な人材の採用に努めるとともに、社内研修による育成に努めて参ります。また、人材への依存度を低下させるべく、社内業務の効率化による生産性向上に努めて参ります。
SNS分析ツール市場においては、参入企業の増加とグローバル化により競争が激化する傾向にあり、これに対応すべくコストの見直し等に努めて参ります。
3) クロスバウンド事業
中国市場向けマーケティング支援事業の急速な事業成長に対応すべく、体制の進化と強化に努めて参ります。
4) DaaS事業
SNSデータアクセス権販売における、個人情報保護規制による市場の需要の変化への対策とビジネスチャンス化のため、多様なデータアクセス権の新規獲得に努めて参ります。
以下において、経営者が当社及び当社の連結子会社で構成される当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを記載しております。また、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、潜在的リスクや不確定要因はこれらに限られるものではありません。
<特に重要なリスク>
① 新型コロナの拡大に関するリスク
新型コロナの感染拡大により、今後も国内外の経済状況や市場環境に影響を及ぼすことが見込まれます。また、当社グループの従業員等の健康、安全が脅かされ、損なわれる可能性があります。こうした影響を通じて、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼし、当社の株価下落につながる可能性があります。
このような状況に対し、当社グループでは、取締役会やグループ経営会議などを通じて役員及びグループ会社間での密接な連携を実現し情報共有に努めるとともに、就業形態を原則リモートワークに変更するなどの感染拡大防止対策をとることで、これらのリスクの低減に努めております。
今般、ソーシャルメディアが益々浸透し、生活者がインターネット上に発信するデータが日々大量に生成されるようになりました。このような状況において、ソーシャルメディアデータに関する法整備においては、インターネット上の検索サービスを提供する事業者がその検索サービスに必要な情報を収集する行為が一定の条件下で認められるようになったほか、柔軟性のある権利制限規定が設けられ、著作物の利用について従来より一定程度の緩和がされるようになりました。しかしながら、今後の新たな法律の制定や既存の法律の変更により、自主規制が求められるようになる可能性があります。一方、海外においても、EU一般データ保護規則をはじめとする諸外国・地域における法令等の制定や変更により、当社グループのビジネスに影響を与え得る事態が生じることも想定されます。このように当社グループのサービスを提供する上での情報収集やサービスの提供の仕方自体に何らかの制約を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。ソーシャルメディアから日々大量に生成されるソーシャルメディアデータを有償又は無償にて情報取得しておりますが、ソーシャルメディアの運営側の方針転換により、情報提供の方針に変更が加えられた場合、サービスの品質が低下し、また、情報の取得に対して追加コストが発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対し、当社グループでは、ヒアリング調査等を通じて、情報収集を継続的に行い、必要な対策をとること、及び代替的なデータソース獲得に向けた研究開発を継続することで、これらのリスクの低減に努めてまいります。
当社グループの事業は、サービスの基盤を大規模なコンピュータサーバー群やインターネット通信網に依存しており、大規模なシステム障害が発生した場合には、サービスの提供に支障をきたし、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対し、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステム障害の発生やサイバー攻撃によるシステムダウン等を回避すべく、稼働状況の監視及びシステムの冗長化、セキュリティー対策等の未然防止策を実施しております。
④ 人材確保・維持について
当社グループの成長を支えている最大の資産は人材であり、優秀な人材の採用と維持は当社にとって重要な課題であると認識しております。優秀な人材を確保・育成できない場合、また事業変革に伴うニーズにマッチした人材の補充ができない場合、当社グループの経営成績や成長に大きな影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対し、当社グループでは、積極的なリファラル採用の実施、また採用イベントの開催等による採用広報の強化等に取り組むことで、リスクの低減を図ってまいります。
<重要なリスク>
当社グループは、更なる成長領域の拡大のために、新たな事業への進出あるいは他企業等への出資その他投資を行うことがありますが、この投資が所期する効果を得られない可能性、これら投資先企業の経営の悪化あるいは運用成績の悪化により投資額の価値が著しく下落し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対し、当社グループでは、投資委員会を設置し、投資に際しては当委員会において入念な検討を実施し、かかるリスクの低減を図ってまいります。
・当社グループ保有の知的財産権について
当社グループでは「ホットリンク/HOTTO LINK」「Trend Express」「BUZZ SPREADER」「ULSSAS」「UDSSAS」等の社名及びサービス名について商標登録を行っております。今後も知的財産権の保全に積極的に取り組む予定ですが、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用がかかるなど、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
・当社による第三者の知的財産権侵害について
当社グループによる第三者の知的財産権の侵害については、可能な範囲で調査を行い対応しております。しかしながら、当社グループの事業領域における第三者の知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社グループが認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合には当社グループに対する損害賠償請求や、ロイヤリティの支払要求等が行われることにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対し、当社グループでは、これらのリスクについては、権利を積極的に保護する姿勢のもと、従業員の教育にも努め、リスク低減を図ってまいります。
当社グループは今後の業容拡大を踏まえ、内部管理体制の強化を進めており、具体的には規程・マニュアルの制定、監査役監査及び内部監査の実施により、法令やルールを順守する体制の充実を図っております。しかしながら、このような対応にもかかわらず法令等に抵触する事態や不正行為等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対し、当社グループでは、グループ経営会議の設置によりガバナンスの強化を行い、また専門家とも連携し、かかるリスクの防止に努めてまいります。
当社グループは、成長戦略のひとつとして、既存事業の関連分野におけるM&Aを国内外において検討・実施しており、これにより企業価値の向上と成長の加速を目指しております。買収後における事業環境の急変や想定外の事態の発生等により、買収事業が当初の目標どおりに推移せず、場合によっては当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対し、当社グループでは、M&Aの実施に当たっては、事前に収益性や投資回収可能性に関する十分な調査及び検討を行うことで、リスクの低減に努めてまいります。
当社グループでは、グローバル展開を積極化しており、海外事業の存在感は徐々に高まってきております。日本国内のみならず海外事業においても、グローバル経済や為替などの動向、投資や競争などに関する法的規制、商習慣の相違、労使関係、国際政治、テロ攻撃、地域紛争、戦争、疫病の発生・蔓延など、さまざまなリスク要因があり、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
このような状況に対し、当社グループでは、各国政府の規制等を遵守しつつ、適切に事業活動が行えるよう、従業員への教育と、ガバナンスの強化による適切な体制・仕組みの整備に努めてまいります。
当社グループは現在、成長過程にあると認識しており、獲得した資金については優先的にシステム等の設備投資、又は人材の採用、育成に充てるため、過去においては配当を行っておりませんでした。今後につきましては、株主に対する利益還元を経営上の重要な課題の一つとして認識し、将来的には中間配当又は期末配当による株主への利益還元を予定しております。しかしながら、重要な事業投資を優先する場合やキャッシュ・フローの状況によっては、配当を実施しない、あるいは予定していた配当を減ずる可能性もあります。
当社グループは、米国子会社Effyis, Inc.と共同で、元取締役のDarren Kelly氏に対し、和解合意の有効性の確認等で、現在ミシガン州東部地区連邦地方裁判所において、差戻審を係属中です。今後の訴訟の展開によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
この状況に対しては、今後も現地専門家と密接に連携を取ることにより、適切に対処してまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度の業績は、売上高6,571百万円(前年同期比49.8%増)、営業利益355百万円(前年同期は25百万円の損失)、当期利益808百万円(前年同期は51百万円の損失)となりました。なお、EBITDAは755百万円(前年同期比90.2%増)となりました。
※EBITDA=営業利益+減価償却費
財政状態については、次のとおりであります。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,546百万円増加し、7,314百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ387百万円増加し、3,183百万円となりました。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,159百万円増加し、4,131百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて531百万円増加し2,598百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、678百万円(前年同期は466百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、536百万円(前年同期は342百万円の使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、307百万円(前年同期は255百万円の増加)となりました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、ソーシャルメディアマーケティング支援事業の単一セグメントでありますが、事業区分は、SNSマーケティング支援事業、クロスバウンド事業及びDaaS事業の各サービスにより構成されております。
第22期有価証券報告書 (事業年度2020年1月1日から2020年12月31日、2021年3月29日提出)記載の経営方針、経営戦略、サービスの内容から重要な変更はありません。
(グループ全体、事業別の振り返り)
1) グループ全体
当連結会計年度において、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受ける中で、ワクチン接種の促進や各種の経済施策により、国内外で社会経済活動が回復に向かうことが期待されております。しかしながら、変異株による感染の再拡大もあり、新型コロナウイルス感染症の拡大状況の変化による世界的な景気下振れリスクに対する十分な注意は引き続き必要であり、依然として先行きは不透明であります。
デジタルマーケティング市場においては、従来からの市場成長の流れに加え、ウィズコロナの中、世界中の人々がインターネットに費やす時間が増えたため、その成長速度は増しております。また、人々の情報の収集・発信・交換手段としてのソーシャルメディアの重要性は、これまで以上に高まっております。
このような中、当社グループは、データと分析のテクノロジーを強みとし、顧客のソーシャルメディアマーケティングを支援するビジネスを、拡大する事業と位置づけ注力しております。
2) SNSマーケティング支援事業
当事業は、主に日本国内向けのSNSマーケティング支援から成り立っており、その主なサービスは、SNS広告・SNS運用コンサルティングと、SNSの分析ツールである「クチコミ@係長」などであります。これらのサービスは、当社が保有する膨大なデータと、長年に亘り蓄積してきたSNS分析・運用ノウハウで、分析から施策立案、効果測定までを一気通貫でサポートするものです。
当事業の売上高は1,888百万円(前年度比31.7%増)となりました。これは主に、拡大する事業と位置づけているビジネスである、SNS広告・SNS運用コンサルティングが引き続き好調だったことによるものであります。新型コロナウイルスの影響による新しい生活様式の中でSNSマーケティングの重要性が高まり需要が増加したことと同時に、順調に実績を積み上げている当社サービスへの顧客からの評価が高まっていることによるものと考えております。SNS分析ツールについては、営業人員をSNS広告・SNS運用コンサルティングに集中しておりますが、こちらも堅調に推移し、前年度と比較し増加となりました。
3)クロスバウンド事業
当事業は、拡大する事業と位置づけているビジネスの1つであり、主にソーシャル・ビッグデータを活用した日本と中国をつなぐクロスバウンドの消費行動の分析と、これを強みとするプロモーション支援、越境ECサービスから成り立っております。
当連結会計年度においては、引き続き訪日中国人向けプロモーション(インバウンド)需要は停止しているものの、安定して経済回復を続ける中国市場向けプロモーション(アウトバウンド)において、高まる顧客企業の需要の積極的な獲得に努めて参りました。また、越境ECの新開発サービスが当連結会計年度より売上に貢献いたしました。これらの結果、当事業の売上高は2,974百万円(前年度比167.2%増)となりました。
4) DaaS事業
当事業は、当社の米国子会社であるEffyis,Inc.の主にSNSデータアクセス権の販売から成り立っております。
当事業の売上高は1,707百万円(前年度比7.1%減)となりました。第2四半期連結会計期間において、SNSデータアクセス権の1つが契約更新をしなかったことにより、前年度から微減となりました。本件は地政学的な問題によるものと捉えており、当社の米国子会社であるEffyis,Inc.は引き続き、世界中のソーシャル・ビッグデータを保有するメディアとの間で良好な関係を維持し、安定したデータ提供や新規メディアからのデータアクセス権の契約を順調に獲得してまいります。
事業別売上高
以上の結果、当連結会計年度においては、売上高6,571百万円(前年度比49.8%増)となり、売上総利益が売上高の増加に伴い2,160百万円(前年度比33.8%増)となりました。販売費及び一般管理費は1,813百万円(前年度比8.3%増)となりました。主な増減要因は、コスト削減に努め業務委託費や支払手数料が減少した一方で、業容拡大に伴う人件費が増加したことなどによるものであります。これらのことから、営業利益は355百万円(前年度は営業損失25百万円)となりました。また、金融収益が主に有価証券の評価益を計上したことにより721百万円(前年度は85万円)となり、当期利益808百万円(前年度は当期損失51百万円)となりました。この有価証券の評価益は、中長期的な事業の種まきのために、ブロックチェーン分野における世界規模の動向調査と人脈構築を目的としてブロックチェーンスタートアップに投資するファンドに出資しており、このファンドの資産価値が増加したことによるものです。資産価値の評価に関しては、変動リスクを考慮し、適切な安全率をかけて評価しております。なおEBITDAは、755百万円(前年度比90.2%増)となりました。
(財政状態に関する分析)
・資産の部
流動資産は、前連結会計年度末に比べて733百万円増加し、3,444百万円となりました。これは主に、売上高の増加などにより現金及び現金同等物が531百万円増加したこと、営業債権及びその他の債権が116百万円増加したこと、クロスバウンド事業の越境EC新開発サービスにより棚卸資産が131百万円増加したことの一方、法人所得税の還付により未収法人所得税が44百万円減少したことなどによるものであります。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べて812百万円増加し、3,870百万円となりました。これは主に、当連結会計年度において新たなブロックチェーンファンドへ出資114百万円を行い、この新規分を含めブロックチェーンファンド出資分について評価益621百万円が計上されたことなどによりその他の金融資産が832百万円増加したこと、また為替換算調整によりのれんが162百万円増加したことの一方、米国子会社のオフィス移転などにより使用権資産が180百万円減少したこと、繰延税金資産が13百万円減少したことなどによるものであります。
以上により、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,546百万円増加し、7,314百万円となりました。
・負債の部
流動負債は、前連結会計年度末に比べて191百万円増加し、1,123百万円となりました。これは主に、営業債務及びその他の債務が162百万円増加したこと、未払法人所得税が43百万円増加した一方、仮受金の減少によりその他の流動負債が18百万円減少したことなどによるものであります。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べて196百万円増加し、2,059百万円となりました。これは主に、借入金が254百万円増加したこと、繰延税金負債が187百万円増加したことの一方、前年度にクロスバウンド事業において長年の協業先であった普千(上海)商務諮訊有限公司(以下、普千という)から全部の事業を譲り受けており、普千への事業譲受対価支払によりその他の非流動負債が50百万円減少したこと、米国子会社のオフィス移転などによりリース負債が195百万円減少したことなどによるものであります。
以上により、当連結会計年度末における負債の合計は、前連結会計年度末に比べて387百万円増加し、3,183百万円となりました。
・資本の部
資本合計は、前連結会計年度末に比べて1,159百万円増加し、4,131百万円となりました。これは主に、当期利益808百万円により、利益剰余金が764百万円増加したこと、ストックオプションの行使に伴う払込などにより資本金及び資本剰余金が145百万円増加したこと、非支配持分が86百万円増加したこと、また海外子会社の財務諸表の為替換算調整等によるその他の資本構成要素が162百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、678百万円(前年同期は466百万円の増加)となりました。この主な要因は、税引前利益1,059百万円、非資金項目である、減価償却費及び償却費399百万円と営業債務及びその他の債務の増加136百万円を調整したことにより資金が増加した一方、非資金項目である、金融収益688百万円と売上高の増加に伴う営業債権及びその他の債権の増加131百万円、棚卸資産の増加131百万円を調整したことにより、資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、536百万円(前年同期は342百万円の使用)となりました。この主な要因は、短期貸付の回収による収入24百万円、長期貸付の回収による収入25百万円により資金が増加した一方、無形資産の取得による支出274百万円、事業譲受による支出73百万円、ブロックチェーンファンドへの出資金の払込による支出114百万円を行ったこと、長期貸付による支出113百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、307百万円(前年同期は255百万円の増加)となりました。この主な要因は、ストックオプションの行使による資本の増加による収入123百万円、長期借入による収入390百万円、長期借入金の返済143百万円及びリース負債の返済62百万円を行ったことによるものであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、運転資金および設備投資資金(主にソフトウェア等)であり、運転資金需要の主なものは、人件費及び外注費であります。資金需要は手元資金で賄うことを基本としつつ、短期の運転資金の調達のために、必要に応じて変動金利の有利子負債による資金調達を実施しております。
当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は、1,607百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,598百万円となっております。
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づいて作成されております。なお、個々の「重要な会計方針並びに重要な会計上の見積り」と「新型コロナウイルス感染症に伴う会計上の見積り」については、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断 5.追加情報」に記載のとおりであります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、売上成長率及び営業利益率を重視しております。当連結会計年度における売上高は6,571百万円、売上成長率は49.8%(前連結会計年度は18.7%)であります。営業利益率については、5.4%(前年同期は25百万円の損失)となりました。詳細につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(グループ全体、事業別の振り返り)」をご参照ください。
当社グループは、ソーシャルメディアマーケティングの効率化・高付加価値化や新規サービスの開発に向け、AI(人工知能)技術を用いてソーシャル・ビッグデータを分析し、ソーシャルメディアアカウント運用や広告出稿・広告運用を支援する機能の開発を進めております。AI(人工知能)技術のうち、特にソーシャルメディアアカウント運用や広告出稿・広告運用に注力しております。同じく新規サービスの開発及び既存サービスの機能向上を図る目的で、AI(人工知能)技術を用いてソーシャル・ビッグデータから社会課題を発見する手法を大学及びPR会社と共同で進めております。また、ブロックチェーン技術にも着目し、東京大学のブロックチェーン寄付講座に参画すると共に、ブロックチェーン技術を用いた新たなサービス・事業の可能性について検討を重ねております。当連結会計年度における研究開発費は