文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、『アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)は、クライアント(お客様)と建築家と建設会社が共有する高度なプラットホームを構築し、新しいスタイルのサプライチェーン・マネジメントを確立し、美しい日本を創造します。』を経営理念としております。
経営の基本方針は以下のとおりであります。
① クライアント(お客様)にご満足いただけるサービスの提案・提供を行い、顧客満足度向上を追求してまいります。
② 情報管理・コミュニケーション・コストマネジメントにASJが独自開発したIT技術を投下し、登録建築家及び加盟建設会社(スタジオ運営会社)とお互いに協力して事業を展開し、成果と成功の共有を目指してまいります。
③ 企業としての社会的責任を果たすとともに、経営基盤の強化と収益力の向上を図り、健全で持続的な成長を実現してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社は、経営の基本方針を実現するための目標とする経営指標として、「売上高」「営業利益」を重要な指標として認識しております。
当社は、目標とする経営指標を達成すべく、売上の向上に注力し、コストの最適化を通して効率的な経営を推進するとともに新規諸施策の展開等により、企業価値の向上を目指してまいります。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルスの感染拡大による経済や社会への甚大な影響が懸念され、先行きについて予断を許さない状況が続くものと予想されます。
このような状況において、当社は以下の諸施策を実行することにより、ASJ建築家ネットワーク事業の優位性を訴求し、企業価値の向上を図ってまいる所存であります。
スタジオネットワークビジネスにおいては、引き続き、加盟スタジオが開催する建築家展等のイベントへの営業支援等に努めるとともに、新規スタジオ加盟契約の促進と、新施策の「PROTO BANK Station」の新規加盟店契約の獲得を通して、稼働スタジオ件数の増加を図ります。また、住宅設備等の業務提携会社とは、提携サービスの一層の強化に注力することにより収益寄与度の向上を目指します。
また、プロデュースビジネスにおいては、富裕層を中心としたASJアカデミー会員へ直接的な支援を行い、認知度及びサービスレベルの向上を図り、建築家情報空間「ASJ CELL」において開催する著名建築家等の作品展示会等を通して、ASJ建築家ネットワークを活用することのメリットを訴求してまいります。
なお、この度の新型コロナウイルス感染症の大流行により、住宅業界においても新設住宅着工戸数の大幅な減少など、大きな影響が生じるものと予想されます。当社におきましても、建築家展等のイベントの延期や中止、顧客の住宅建築意欲の減退、工事請負契約や建築設計・監理業務委託契約の成約までの長期化さらには住宅着工時期の遅れ等により、厳しい経営環境が続くものと見込まれます。
当社は、Webを積極的に活用した新しいスタイルの販売促進策として、顧客がWebから参加できるデジタル建築家展等のイベント開催の企画・運営の提案や、顧客・建築家等との面談がWeb上で可能となる体制の構築等を行い、業績等への影響の軽減を図る方針であります。
当社は、当事業年度の売上高は前事業年度から著しく減少し、営業損失、経常損失及び当期純損失を計上するとともに、営業活動によるキャッシュ・フローは2期連続してマイナス計上となりました。これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。当社は、このような事象又は状況を解消又は改善するための対応策を実行することによって、収益力の向上及び財務体質の改善に努めてまいる所存であります。なお、当該対応策につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 継続企業の前提に関する事項」をご参照ください。
当社の使命は、ASJ建築家ネットワーク事業における加盟建設会社・パートナー企業において確実な収益メカニズムとして確立されること、また登録建築家にとっては参画することの価値が高まることであります。ASJ建築家ネットワーク事業は「建築家との家づくり」を訴求ポイントとし、住宅・リフォーム・商業施設等の建設計画がある顧客に、建築家を活用した建物づくりの選択肢を提供するものであります。当社は、「建設計画のある方が、最寄りのASJのスタジオを利用するのは当たり前」となることを目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 収益構造について
① スタジオの展開について
ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、加盟建設会社が運営するスタジオが重要な役割を担っております。加盟建設会社が複数のスタジオを運営するケースはありますが、原則として地域ごとにフランチャイズ制をとっており、20~30万世帯の人口圏に1スタジオを展開する方針であります。建設会社とフランチャイズ契約(ASJスタジオ運営契約)を締結するにあたっては、当該建設会社の施工技術や施工実績等を総合的に勘案して当該契約を締結しておりますが、新たな建設会社との新規加盟店契約が締結できない場合には、スタジオの新規展開に支障が生じることにより売上の増加が見込めず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、新規の建設会社に対して新規加盟に向けたリクルート活動を継続して実施することにより、新規加盟店の加入促進を図ってまいります。
② 加盟建設会社の経営について
加盟建設会社は、わが国の経済環境や各々が展開する地域経済の状況に大きく影響を受ける傾向があります。加盟建設会社が、経営状況の悪化、経営方針の変更や予期せぬ理由によりASJ建築家ネットワーク事業を継続することが困難となった場合は、稼働スタジオ件数の減少による売上の減少や債権回収期間の長期化、貸倒引当金計上の増加等、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、営業担当であるSVを通して加盟建設会社のスタジオ経営に関する企画や運営のサポート等に一層努めてまいります。
③ 完成保証サービスについて
ASJ建築家ネットワーク事業において、加盟建設会社が顧客と工事請負契約を締結した後、当社は、ASJ保証約款に規定する一定の条件(居住物件であって商用物件・収益物件でないこと。居住物件であっても工事請負金額が1億円未満であること等。)を満たす場合、施主に対し工事完成保証書を交付し、当社独自の保証サービス制度を実施しております。
当該保証サービスは、工事請負者である加盟建設会社が倒産等により当該工事を継続できなくなった場合、当社が当該施工物件内容の工事請負金額に3分の1を乗じた金額を上限として、施主が被る損害を軽減するための保証サービスを行うものであります。
当該保証サービス制度は、当事業年度末付をもって終了いたしましたが、同日現在、当該保証サービス対象の施工物件は存在しており、当該保証に係る義務が発生した場合は、保証履行によるキャッシュ・アウトや損失の発生等により、当社の事業、業績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、当該保証義務の発生防止やその軽減を図るべく対象加盟建設会社の信用状況や対象施工物件の工事進捗動向等に留意し、必要とする対応策を講じてまいる所存であります。
④ 第4四半期への売上集中について
当社は、例年3月に顧客と加盟建設会社との工事請負契約が増加し、第4四半期に売上計上が集中する傾向があります。しかしながら、諸事情により想定どおりに工事請負契約等が締結されなかった場合は、第4四半期の売上高が計画未達となるおそれがあり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、工事請負契約や建築設計・監理業務委託契約の締結時期の分散 化及び物件進捗管理を図ることにより、第4四半期の売上計上の平準化に努めてまいります。
(2) 小規模組織及び人材の確保について
当社は、有価証券報告書提出日現在、取締役5名(うち非常勤取締役3名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員56名の人員数で事業を展開しており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制となっております。営業担当のSVは、加盟建設会社に協力して各スタジオにおけるイベントの企画・運営をサポートするだけではなく、登録建築家・加盟建設会社に対する各種コンサルティングや新規の建築家・建設会社のリクルート等ASJ建築家ネットワーク事業のけん引役となって活動しております。加えて、直営業部門(当社が直接プロデュースを行う部門)の営業職は、住宅・不動産に関する知識等が必要となっております。
このため、業容に応じた人員の確保が順調に進まず役職員による業務執行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、売上の減少等により当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、営業担当をはじめ全従業員の質的向上、処遇面や労務面での所要の対応を図ってまいる方針であります。
(3) 特定人物への依存について
当社の創業者であり、代表取締役社長である丸山雄平は、当社の最高責任者として経営方針及び事業戦略等を決定するとともに、ASJ建築家ネットワーク事業の運営、特に多くの建築家との人脈の構築等により、当社ビジネス全般について重要な役割を果たしております。しかしながら、何らかの理由で丸山雄平が業務を執行することが困難となった場合は、事業活動に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、経営ノウハウの共有、権限委譲や組織の整備、さらには新たな人材の獲得等により、丸山雄平に過度に依存しない事業体制の構築に努めてまいります。
(4) 特定の外部委託先への依存度について
当社は、ASJ建築家ネットワーク事業運営に関わるIT基幹システムのソフトウエア開発等について、外部委託先との連携を推進し、効果的な開発体制の構築に努めております。
外部委託先は、高度な専門性、業務の品質や迅速な対応等を勘案し、継続的に良好な提携関係を図ることが可能な取引先を選定しており、現状は株式会社イン・コントロールへの依存度が高くなっております。しかしながら、同社の経営方針の変更等によって当社との連携が不安定となったり、ソフトウエア開発が計画どおり進展しない場合は、ASJ建築家ネットワークの事業運営に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、当該外部委託先と一層の信頼関係の醸成に努め、良好な連携関係を継続することにより、リスクの軽減を図っております。
(5) 情報システムについて
当社では、経営の効率化、受注確率や生産性の向上等を目的として、独自開発したA-POS(情報管理システム)、COSNAVI(建築家対応積算ソフト)の基幹情報システムを構築しております。しかしながら、これらの情報システムに何らかの予期せぬ不具合やコンピュータウイルス等でシステムダウンやシステム障害が発生した場合は、ASJ建築家ネットワークの事業運営に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、当該基幹情報システムのハードウエアの構成やソフトウエアの開発プロセス等において、システムダウンやシステム障害等の発生を防止する諸施策を講じております。
(6) 個人情報の管理について
ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、加盟建設会社が運営するスタジオにおけるイベントへの来場者及び顧客の個人情報を当社、登録建築家及び加盟建設会社が共有しております。しかしながら、不測の事態により個人情報が流出した場合には、損害賠償、社会的信用の失墜等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、個人情報の利用・管理の重要性を関係者が共有するとともに、個人情報の紛失、盗難、改ざん及び漏えい等を防止するためのデータの保管、不正アクセス及びコンピュータウイルス等に対する適切なセキュリティー対策を講じております。
(7) 自然災害等による影響について
地震や津波、台風等の自然災害により、人的・物的な被害が生じた場合、あるいはそれらの自然災害に起因する電力・ガス・水道・交通網の遮断等が発生した場合は、当社や取引先の正常な事業活動が阻害され、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、自然災害の発生後速やかに社内の対策組織を立ち上げ、被害の規模・現況の把握や当社の対応策等について検討を行い、迅速な対応を講じる所存であります。
(8) 減損会計の適用について
当社は、経営環境の変化や経済的要因、当社の業績動向等により、固定資産について減損損失を計上する必要が生じた場合は、当該損失の計上により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、経営計画の達成に努めるとともに、新規の設備投資案件については慎重に検討のうえ実施することにより、減損損失の計上に至る状況を回避する所存であります。
(9) 継続企業の前提に関する重要事象等について
当社は、当事業年度の売上高は前事業年度から著しく減少し890,190千円となり、営業損失445,093千円、経常 損失452,364千円及び当期純損失524,253千円を計上いたしました。また、営業活動によるキャッシュ・フローは、継続してマイナスとなり、当事業年度は309,642千円のマイナス計上となりました。これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。
当該事象又は状況を解消又は改善するための対応策は実施途上にあることから、現時点においては、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
当社は当該リスクへの対応策として、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 継続企業の前提に関する事項」に記載しており、当該対応策の着実な実行を図ってまいる所存であります。
(10)資金調達について
当社は、財務体質の改善と安定的な財務基盤の確立を図るため、新株式の発行等による資金調達を行う可能 性があります。しかしながら、経済情勢の悪化や当社の業績動向等により資金調達の実現に不確実性が生じた場合は、手元流動性や運転資金の減少により、当社の事業及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。また、将来における新株式等の発行は、株式の希薄化を生じさせる可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、経営計画の着実な達成に努めるとともに、当社事業にシナジーや親和性のある企業との資本・業務提携を模索し、必要とする資金調達の実現に努める所存であります。
(11) 上場廃止基準について
当社は、当事業年度末現在において発行済株式総数は1,634千株でありますが、当社株価の下落により東京証券取引所マザーズ市場の上場廃止基準の時価総額基準(時価総額が10億円未満(上場後10年間は5億円未満))に抵触した場合、上場廃止に係る猶予期間経過後において当社株式は上場廃止となる可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、全社一丸となって業績の回復に努め、企業価値の向上を図ることにより、株価を通して株主・投資家の評価をいただき、当該リスクの顕在化を回避する所存であります。
(12) 新型コロナウイルス感染症の流行による影響について
新型コロナウイルス感染症の世界的大流行等により、国内外経済に深刻な影響が生じており、感染の影響が長期化する場合には、建築家展等のイベントの中止、顧客の住宅建築意欲の減退、工事請負契約や建築設計・監理業務委託契約の成約までの長期化並びに住宅着工時期の遅れ、さらには加盟建設会社等の取引先の経営の悪化等が生じた場合、当社の売上の減少や貸倒引当金の計上等の損失の発生により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、新たな営業促進策として、Webから参加できる新しいスタイルの建築家展等、イベント開催の企画・運営の提案や、顧客・建築家等との面談がWeb上で可能な体制の構築等を行い、業績等への影響の軽減を図る方針であります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状 況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
a.経営成績
当事業年度におけるわが国経済は、中国経済の減速や企業の生産活動が弱含みの状況で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な急拡大のなか、景気の急速な悪化や金融資本市場の変動の影響等により、経済は極めて厳しい状況のもと推移いたしました。
住宅業界におきましては、新設住宅着工戸数は前年同期に比べ大幅な減少となり、持家の着工についても前年同月に比べ8か月連続の減少となりました。
このような状況のもと、加盟建設会社におけるスタジオネットワークビジネスにおいては、地方を中心に稼働スタジオ件数の減少傾向が続くなか、工事請負契約案件や建築設計・監理業務委託契約案件の受注促進に向けて積極的な営業活動に注力するとともに、新施策として「PROTO BANK(※)」を取扱う新しい『PROTO BANK Station』の新規加盟店契約の獲得促進に努めました。
また、当社が顧客に直接プロデュースを行うビジネス(プロデュースビジネス)においては、建築家情報空間「ASJ CELL」において開催される著名建築家による作品展示会や建築展、文化セミナーでの来場者、紹介による富裕層を中心としたASJアカデミー会員へ顧客満足度の高い提案を行い、受注契約の促進に努めました。さらに、ASJリゾートをコンセプトに、5月に横浜ランドマークプラザに開設した「ASJ Yokohama Satellite」や、8月に神奈川県鎌倉市に「ASJ Shonan Satellite」の開設に向けた準備室を新設し、顧客により身近なリゾートライフの提案発信を開始いたしました
しかしながら、2019年3月末で終了した消費税の経過措置や度重なる大型台風の被害の影響が残るなか、例年3月に売上計上が集中する時期において、新型コロナウイルスの感染急拡大による影響により、顧客の感染リスク軽減のための外出自粛等による契約打合せの延期をはじめ、株式等の資産価値の低下や雇用不安等による建築資金計画への影響などもあり、年度末での契約締結予定案件の多くが4月以降へずれることとなりました。また、ASJアカデミー会員獲得に向けて開催する建築家展等のイベントが全国的に中止や延期されたことや、新施策の『PROTO BANK Station』についても、契約成約まで長期化する状況となりました。以上の結果、当事業年度の売上高は890,190千円(前事業年度比29.0%減)となりました。
一方、当社では、加盟建設会社の倒産等により工事の継続が不能となった場合において、当社保証約款に基づき当該物件の完成・引渡しにかかる費用の一部を当社が保証するサービスを提供しており、当事業年度において加盟建設会社4社が倒産したことにより、当該保証サービスの発生額並びに将来の損失に備えるため工事完成保証損失引当金繰入額40,663千円、完成保証損失31,404千円及び貸倒引当金繰入額75,206千円を販売費及び一般管理費に計上いたしました。以上の結果、当事業年度の営業損失は445,093千円(前事業年度営業利益34,422千円)、経常損失は452,364千円(前事業年度経常利益31,573千円)となりました。また、固定資産70,569千円を減損損失として特別損失に計上したため当期純損失は524,253千円(前事業年度当期純利益30,109千円)となりました。
(※)「PROTO BANK」とは、ASJ建築家ネットワーク事業により過去に建設された名作住宅の図面を活用することで顧客のご予算にあった建築家デザイン住宅をあたかもモデルハウスを選択するかのようにWeb上で自由に選択できる仕組みをいいます。
なお、当社はASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
b.財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は631,692千円となり、前事業年度末と比べて577,346千円減少いたしました。
流動資産は前事業年度末に比べ、532,574千円減少し、475,069千円となりました。これは主に現金及び預金の減少354,287千円、売掛金の減少132,573千円等によるものであります。
固定資産は前事業年度末に比べ、44,772千円減少し、156,623千円となりました。これは主にソフトウエア16,715千円、ソフトウエア開発に伴うソフトウエア仮勘定5,744千円、投資有価証券の減少10,000千円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は271,187千円となり、前事業年度末と比べて79,993千円減少いたしました。
流動負債は前事業年度末に比べ、79,993千円減少し、271,187千円となりました。これは主に、未払金75,816千円、買掛金10,423千円等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は360,505千円となり、前事業年度末と比べて497,353千円減少いたしました。これは、利益剰余金の減少524,253千円によるものであります。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、354,287千円減少し85,542千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は309,642千円(前年同期は66,839千円の支出)となりました。これは主に税引前当期純損失522,934千円の計上及び未払金の減少額76,401千円等の支出要因のほか、売上債権の減少額132,513千円及び貸倒引当金の増加額75,206千円等の収入要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は43,861千円(前年同期は46,280千円の支出)となりました。これは主に保険積立金の解約による収入8,732千円、従業員に対する貸付金の回収による収入7,972千円等の収入要因のほか、有形固定資産の取得による支出25,973千円、無形固定資産の取得による支出25,434千円等の支出要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は782千円(前年同期は123千円の支出)となりました。これは株式の発行による支出782千円によるものであります。
当社は、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
ASJ建築家ネットワーク事業の性格上、受注の記載になじまないため、受注状況に関する記載はしておりません。
当社は、ASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであり、当事業年度の販売実績は次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度は、2019年3月末で終了した消費税の経過措置や度重なる大型台風の被害の影響が残るなか、例年3月に売上計上が集中する時期において、新型コロナウイルスの感染急拡大により当社事業活動に深刻な影響が生じたこと等により、売上高は890,190千円(修正計画比20.9%減)となりました。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析
当事業年度は、売上高1,280,000千円、営業利益51,000千円を経営目標として事業活動を行ってまいりましたが、第2四半期会計期間において取引先の倒産による債権等の回収不能が生じたこと等により、2019年11月7日に経営目標を売上高1,125,000千円、営業損失154,000千円に修正いたしました。
しかしながら、2019年3月末で終了した消費税の経過措置や度重なる大型台風の被害の影響が残るなか、例年3月に売上計上が集中する時期において、新型コロナウイルスの感染急拡大により当社事業活動に深刻な影響が生じたこと等により、当事業年度の売上高は890,190千円(修正計画比20.9%減)となりました。
また、営業損益においては、売上高の減少に加え加盟建設会社4社の倒産による保証サービスの発生や工事完成保証損失引当金繰入額等の販売費及び一般管理費の計上等により、営業損失は445,093千円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要の主なものは、運転資金と設備投資資金であります。
運転資金は、主に人件費、販売促進費、建物賃借料等の販売費及び一般管理費によるものであります。また、設備投資資金は基幹システムのソフトウエア開発に伴う設備資金等であります。
当社は、運転資金と設備投資資金については、自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローで充当する方針であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
その財務諸表の作成するにあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要としております。
経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金
当社は、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
将来、取引先の財務状況が悪化し支払い能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生することにより、当社の業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
② 工事完成保証損失引当金
当社は、完成保証による費用又は損失に備えるため、過去の完成保証実積率により計上しております。また、発生額を個別に見積もることができる費用については、当該計上額を計上しております。
当該保証に係る義務が発生した場合には、引当金の追加計上または工事完成保証損失が発生することにより、当社の業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、収束時期及び今後の当社への業績への影響等は見通しが立てにくい状況でありますが、貸倒引当金の回収可能性の判断及び工事完成保証損失の発生可能性に関する判断に関しては、当事業年度末時点で入手可能な情報をもとに、検証を行っております。
ASJスタジオ運営契約
当社は、加盟建設会社との間で、以下のようなASJスタジオ運営契約を締結しております。なお、契約内容の要旨は次のとおりであります。
ASJ建築家登録契約
当社は、登録建築家との間で、以下のようなASJ建築家登録契約を締結しております。なお、契約内容の要旨は次のとおりであります。
該当事項はありません。