第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が、会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1)業績の状況

(経営成績)

当中間会計期間(2025年1月1日から6月30日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や政策効果を背景に、緩やかな回復基調が続いています。一方で、物価上昇の継続が消費者マインドに影響を与えており、米国の通商政策や金融市場の変動も、景気の下振れリスクとなっています。

当社が属する住宅・建築業界においては、2025年4月より新築されるほぼすべての住宅・建築物に、省エネルギー基準への適合が義務化されることとなりました。本基準は、断熱性能を示す「外皮性能」と、エネルギー消費量を示す「一次エネルギー消費性能」の2つの指標から構成されており、現行基準では断熱等性能等級「4」に相当する水準が求められます。

政府は、2030年を目途に、この基準を現在普及が進むZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準である等級「5」へ引き上げる方針を示しており、さらにGX(グリーントランスフォーメーション)志向型住宅に対応する等級「6」への移行も進められています。加えて、2025年5月には、経済産業省よりZEHの定義を2027年度から等級「6」へ引き上げる案が公表されました。これらの動きを受け、等級「4」は既に過去の基準となりつつあり、等級「6」以上の上位等級への関心が一層高まっています。また、断熱性や気密性が結露や劣化の抑制などを通じて、住宅の耐久性や長寿命化に寄与するとの認識も、一般消費者の間で広がりつつあります。

一方、非住宅分野においては、情報関連分野を中心に企業の設備投資が拡大し、省力化・合理化を目的とした高断熱化のニーズが高まっています。特に、低PUE(Power Usage Effectiveness:IT機器の消費電力に対する施設全体の消費電力の比率)が求められるデータセンターでは、省エネルギー対策や運用効率の向上を目的とした断熱性能の強化が顕著です。冷凍・冷蔵倉庫や低温物流施設などを対象とするコールドチェーン分野も、温度管理の高度化とエネルギー効率化の観点から、高性能断熱材の需要が見込まれる有望な市場として注目されています。さらに、首都圏を中心に都市再開発が進展しており、高層マンションや複合商業施設の建設においても、高い環境性能の確保が一層重視されています。

また、1980〜1990年代に建築された建物の老朽化を背景に、防水改修工事の需要も増加しています。防水層の耐用年数を超えた建物では、雨漏りや劣化が進行しており、加えて気候変動対応や法規制の強化といった外部要因も、改修需要を後押ししています。当社では、断熱・遮熱機能を一体化した独自の施工技術「FUKUGEN工法」を中心とした複合的な防水ソリューションを展開しており、建物の快適性および省エネルギー性の向上を通じて、競合他社との差別化を進めております。

こうした市場環境のもと、当社は、高断熱・高気密を実現する「アクアフォームシリーズ」ならびに超速硬化型防水材「アクアハジクン」の製品競争力と、全国に展開する施工ネットワークを活かし、各事業部門において積極的な受注活動を展開いたしました。

戸建部門におきましては、「気密なき断熱は無力なり」というキーワードのもと、断熱施工に気密測定サービスを組み合わせることで差別化を図り、施工棟数の増加を通じて市場シェアの拡大に努めました。こうした市場シェア拡大施策が奏功し、広域展開する大手ビルダーからの受注が拡大したほか、昨秋より取引を開始した新規大口顧客からの施工案件もフルに寄与いたしました。4号特例(小規模建築物に対する建築審査の簡略化)の縮小による駆け込み需要の影響は限定的であり、当社の成長はあくまで構造的な需要拡大および提案力強化によるものと考えております。その結果、当社の施工棟数は前年同期比18.8%増加し、同部門の売上高は7,548百万円となりました。今後も市場シェアの拡大は継続すると見込んでおります。

建築物部門では、半導体工場やデータセンターのほか、商業施設や高層マンションなどの新設案件を順調に獲得しました。一方で、建設費の高騰や資材価格の変動により、一部案件では設計変更や着工判断の遅れが生じ、施工数量に影響を及ぼしました。当期は、受注から施工へのスムーズな移行を図る体制づくりを進める転換期と位置づけており、より確実性の高い案件の選定と、現場対応力の強化を目的として建築工事管理部を新設いたしました。施工単価は、同部門による追加工事の獲得や仕様変更への柔軟な対応により堅調に推移し、収益性の向上に寄与しています。これにより、同部門の売上高は4,815百万円となりました。

その他の事業につきましては、防水部門の売上高が625百万円、原料販売が884百万円、副資材・機械等を含むその他部門の売上高が2,108百万円となりました。

 

 

(単位:百万円、%)

 

第21期

中間会計期間

第22期

中間会計期間

増減額

増減比

戸建部門

6,261

7,548

+1,286

+20.5

建築物部門

3,993

4,815

+822

+20.6

防水部門

261

625

+364

+139.5

原料販売

921

884

△36

△4.0

その他部門

1,674

2,108

+434

+25.9

合計

13,112

15,983

+2,870

+21.9

 

この結果、当中間会計期間の売上高は15,983百万円(前年同期比21.9%増)となりました。売上総利益は3,492百万円、売上総利益率は21.9%となりました。営業利益は1,091百万円(同28.5%増)で、営業利益率は6.8%と前年同期比で0.4ポイント改善しました。これは、戸建部門におけるシェア拡大施策に伴う市場環境を考慮した価格戦略や、建築物部門におけるセールスミックスの変化による売上総利益率の低下が影響したものの、販売費及び一般管理費を抑制し、販管費比率を15.0%(同0.7ポイント改善)に抑えたことによるものです。販売費及び一般管理費は2,400百万円で、その主な内訳は人件費1,246百万円、実習生関連費279百万円となっております。また、経常利益は1,102百万円(同26.8%増)、中間純利益は748百万円(同29.0%増)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(総資産)
  当中間会計期間末における総資産は23,276百万円(前事業年度末比3.3%減)となり、前事業年度末に比べ795百万円の減少となりました。

(流動資産)
  当中間会計期間末における流動資産は17,940百万円(前事業年度末比4.7%減)となり、前事業年度末に比べ879百万円の減少となりました。これは主として受取手形、売掛金及び契約資産630百万円、現金及び預金が483百万円、未収入金が468百万円減少したことなどに対して、棚卸資産が628百万円増加したことなどによるものであります。

(固定資産)
  当中間会計期間末における固定資産は5,335百万円(前事業年度末比1.6%増)となり、前事業年度末に比べ83百万円の増加となりました。これは主として鹿児島営業所建設用地の取得により土地が76百万円増加、投資その他の資産のその他に含まれる保険積立金が94百万円、その他の投資が43百万円、繰延税金資産が39百万円増加したことに対して、減価償却による資産の減少が108百万円、貸倒引当金が21百万円増加したことなどによるものであります。

(負債合計)
  当中間会計期間末における負債合計は13,067百万円(前事業年度末比3.4%減)となり、前事業年度末に比べ458百万円の減少となりました。

(流動負債)
  当中間会計期間末における流動負債は12,971百万円(前事業年度末比3.3%減)となり、前事業年度末に比べ444百万円の減少となりました。これは主として買掛金が330百万円減少、短期借入金が100百万円減少、その他に含まれる未払金及び未払費用が157百万円減少したことに対して、未払法人税等が134百万円増加したことなどによるものであります。

(固定負債)
  当中間会計期間末における固定負債は95百万円(前事業年度末比13.3%減)となり、前事業年度末に比べ14百万円の減少となりました。これは主としてリース債務が6百万円減少したことなどによるものであります。

(純資産)
  当中間会計期間末における純資産は10,208百万円(前事業年度末比3.2%減)となり、前事業年度末に比べ336百万円の減少となりました。これは主として中間純利益が748百万円となったことに対し、配当の支払いにより利益剰余金が1,084百万円減少したことなどによるものであります。

(自己資本比率)
  当中間会計期間末における自己資本比率は、43.9%(前事業年度末比0.1%増)となりました。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

  当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、483百万円減少し、1,779百万円(前中間会計期間1,989百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当中間会計期間における営業活動による資金の増加は880百万円(前中間会計期間は574百万円の減少)となりました。これは主に税引前中間純利益1,106百万円に加え、減価償却費108百万円、売上債権の減少440百万円、未収入金の減少500百万円による資金の増加の一方、棚卸資産の増加504百万円、仕入債務の減少387百万円、未払金の減少154百万円、法人税等の支払258百万円による資金の減少等によるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当中間会計期間における投資活動による資金の減少は204百万円(前中間会計期間は237百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得117百万円、保険積立金の積立94百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当中間会計期間における財務活動による資金の減少は1,158百万円(前中間会計期間は767百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額100百万円、配当金の支払いによる支出1,084百万円等によるものであります。

 

(4)研究開発活動

 当中間会計期間における当社が支出した研究開発費の総額は、12百万円であります。なお当中間会計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。