第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

① 当社グループの経営成績

 

前中間連結

会計期間

当中間連結

会計期間

増減額

増減率

売上高

226億10百万円

234億95百万円

+8億84百万円

+3.9%

営業利益

5億54百万円

5億25百万円

△28百万円

△5.2%

経常利益

6億28百万円

5億89百万円

△38百万円

△6.1%

親会社株主に帰属する

中間純利益

2億66百万円

1億76百万円

△89百万円

△33.6%

 

当中間連結会計期間における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善等により、緩やかに回復しました。一方、米国の通商政策等による影響が一部にみられ、物価上昇の継続による消費者マインドの下振れ等、景気を下押しするリスクに留意が必要な状況となっております。

なお、世界的に見ても水資源の保全や脱炭素社会実現に向けた取り組みへの意識は高まっており、「環境を守る。未来を変える。」という当社グループの企業使命を果たすことが企業価値の向上のみならず、世界の環境課題解決につながることを改めて認識しております。

このような状況のもと、当社グループは中期経営計画(2025-2027)を新たに策定いたしました。日本において私たちが培ってきた公衆衛生システムの開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスに係る技術・アイデア・ノウハウを、「日本の安全安心を、世界の日常に」というテーマの下で、世界の国々に移転し、安全で安心な世界の実現に寄与してまいります。

 

■事業戦略

セグメント

成長戦略

環境機器関連事業

(日本市場)

ストックビジネスの拡大による堅実な収益基盤の構築

長期的な修繕計画の提案営業を強化し、さらなるストックビジネスの拡大を図ります。

環境機器関連事業

(グローバル市場)

インドモデルの他国への展開

環境への意識や水質などに関するルールが成熟されていない途上国において当社グループは事業展開を進めております。

参入基盤を確立するため、「現地インフラ整備の課題把握」「現地の有力パートナーとの市場開拓」「人材確保」「社会的インパクトの高い事業への参画」を通じて政府との連携を強化しており、規制や政策立案への提言などにも繋がっております。

今後、事業を拡大するためにはマイルストーン管理を行うことが重要なフェーズであると考え、インドで培ったアプローチ方法をもとに他国にも展開してまいります。

住宅機器関連事業

中核事業としての利益体質の強化

売上やシェアの拡大ではなく利益を追求するために、当社グループが関わるバリューチェーンのスパン拡大や、課題解決型の事業の拡大を行い、利益体質を強化します。

再生可能エネルギー
関連事業

市場成長率の高い事業への注力

当セグメントは新規事業セグメントとして様々な再エネ事業を運営しております。本中期経営計画におきましてはその中でも市場成長率が高いと見込まれる「グリーンデータセンター」事業及び「バイオディーゼル燃料」事業における、投下資本に対する収益性の高い案件への投資を行ってまいります。

 

■財務戦略

上記事業戦略を達成するため、本中期経営計画期間内の営業キャッシュ・フローを原資としたキャッシュアロケーション方針を策定いたしました。配当については安定的な一株当たり配当を継続、自己資本比率に影響を与えるような大幅な借入を原則として行わない方針とし、成長投資として「設備投資」「人的資本投資」「デジタル投資」「M&A投資」「再エネ投資」を行ってまいります。

 

当中間連結会計期間における売上高は234億95百万円(前年同期比3.9%増)及び売上総利益は51億98百万円(前年同期比6.1%増)となりました。

販売費及び一般管理費は46億73百万円であり、前年同期比7.5%増加しております。販売費及び一般管理費の主な増加要因及びそれらによって期待される効果等は以下のとおりであります。

主な増加要因

期待される効果

期待される業績への貢献

広告宣伝・地域貢献関連

-採用強化に向けた認知度向上のための各種PR施策の実施

-地域創生プログラムへの企業版ふるさと納税の実施

-海外における展示会への出展

・採用ブランド力の向上

・ステークホルダーからの信頼獲得、他社との差別化

・海外におけるコーポレートブランディング及び「Johkasou」の認知度向上

・人材確保による長期的な業績向上

・海外における市場拡大

デジタル投資

-ITを活用した業務効率化の実施

-セキュリティ向上施策の実施

・「働きやすさ」の向上

・業務効率の向上による負担軽減

・リスク管理の強化

・従業員の生産性向上によるコスト削減

 

人的資本への投資

-ベースアップの実施

・従業員の定着

・エンゲージメント向上

・従業員の生産性向上

・人材確保による長期的な業績向上

 

 

これらの結果、営業利益は5億25百万円(前年同期比5.2%減)となり、経常利益は5億89百万円(前年同期比6.1%減)及び親会社株主に帰属する中間純利益は1億76百万円(前年同期比33.6%減)となりました。

 

② セグメントごとの経営成績

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

(環境機器関連事業)

 

前中間連結

会計期間

当中間連結

会計期間

増減額

増減率

売上高

112億31百万円

122億17百万円

+9億86百万円

+8.8%

セグメント利益(営業利益)

9億78百万円

9億40百万円

△37百万円

△3.8%

 

 

■本事業セグメントの事業内容

・生活排水処理(浄化槽)・産業排水処理(排水処理システム)

家庭から排出される生活排水を浄化して河川等に放流する「浄化槽」や、産業排水を浄化するための「排水処理システム」の開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスを幅広く手掛ける総合水処理メーカーであり、様々な情報を製品開発にフィードバックすることができる循環型のサービス体制を構築して展開しております。

「浄化槽」に関しては、日本国内だけでなくアジア地域を中心に海外展開も行っております。

 

・その他

上記の「下水」を処理する事業だけでなく、排水を再利用する「中水」に関わる事業や、地下水を汲み上げて飲料化する「上水」に関わる地下水飲料化事業も取り組んでおり、上水・中水・下水のトータルプランニングを行うことができる体制を整えています。

また近年では、ビル・店舗・マンションの維持管理を行う「建物総合管理事業」も強化しており、水処理施設の維持管理だけでなく、建物全体の管理も含めた総合的な提案営業を行っております。

 

■本事業セグメントの業績

・生活排水処理(浄化槽)・産業排水処理(排水処理システム)

a 国内

(イ)施工・販売

産業排水処理を中心とした大型工事の進捗状況などによって前年同期と比較すると売上高・利益ともに増加しております。

仕入価格や外注費の上昇は継続しておりますが、原価試算に当たっての単価見直しを細やかにするなどの対応によって価格転嫁についての取り組みを進めております。

 

(ロ)メンテナンス

メンテナンス事業は新たな中期経営計画においても重要な成長戦略として位置づけており、引き続きストックビジネスとしてメンテナンス売上拡大による強固な企業基盤作りを進めております。契約件数を増やすとともに、既存のメンテナンス契約先との価格交渉も進めており、随時、原価上昇部分の転嫁を行っている状況であります。また、長期的な修繕計画の提案についても積極的に実施するなど、メンテナンス関連売上の増加につなげております。

 

b  海外

(イ)販売等の状況

グループ全体の海外売上高は前年同期と比較して減少しており、国別の状況は以下のとおりであります。

状況

中国

中国経済の先行きが不透明な現状において、前連結会計年度において事業構造改革を実施いたしました。売上高は順調に推移し、前年同期から改善しております。

現在は、引き渡しから長期間経過している施設を対象とした修繕工事の提案営業を進めております。

インドネシア

前年同期に続き、当中間連結会計期間におきましても大型案件が完成していることから、売上高は前年同期よりも増加いたしました。

なお、社員の異動を実施し、工場排水処理を受注できる組織体制を整えました。また、近年取り組んでいる現地ローカル企業への展開も引き続き進めております。

その他、現地の大学との共同研究、政府系プロジェクト案件に必要な認証の取得や認証の基準値の策定などを政府と進めております。

インド

前年同期は大型案件の計上がありましたが、当中間連結会計期間はそれに代わるものがなく、売上高は前年同期と比較すると減少しております。

委託工場の契約終了に伴い自社工場への製造切替を進め、2025年6月よりカプセル型浄化槽の製造を開始いたしました。引き続き製造の効率化やフローの見直しを適宜行っている状況であります。

また、販売拡充を目的とした営業人員についての採用教育の強化や、展示会への出展などの成長投資を実施しております。

スリランカ

前年同期は大型案件の計上があったことから、当中間連結会計期間の売上高は前年同期と比べて減少しております。

展示会への出展に加え、水環境の大切さを学んでもらうため、「水のワークショップ」及び「水」をテーマにした子供たちのイラストコンテストを開催いたしました。スリランカ国内におけるブランディングの強化を進めております。

バングラデシュ

現在、現地法人から販売代理店に対して直接販売を開始するための準備を行っております。引き合いはいただいており、インドネシア現地法人から直接、現地販売代理店へ販売しております。

現地法人を通じた販売の開始と平行して、展示会へ出展するなど販売拡大に向けた取り組みを進めております。

 

 

 

(ロ)メンテナンス

堅調に推移しております。浄化槽の性能を維持するためにメンテナンスは必須であり、メンテナンス売上の拡大は当社グループの企業基盤強化だけでなく水環境を改善するためにも重要であると認識しておりますので、環境意識の醸成や規制づくりへの働きかけも含めて推進してまいります。

 

・地下水飲料化事業

ストックビジネスであるエスコ契約※に係る新規契約は増加しております。

また、近年ではエスコ契約を行わない地下水飲料化装置の販売についても顧客ニーズが高まっております。装置販売の場合も、販売後のメンテナンス契約を締結することでストックビジネスの拡大に貢献しており、新規契約は着実に増加しております。

地下水飲料化装置の導入は、公共の上水道料金と比較してコストメリットがあるだけでなく、災害などで上水道が寸断された際のライフラインとしての活躍も期待されていることから、近年は各自治体からもBCP対策としての有用性に興味を示していただいております。

なお、前連結会計年度からはプロジェクトチームを組成し、排水処理システムとセットでの提案を進めております。水処理の窓口を一本化できることによって顧客への新たな付加価値を生み出すことに繋がっております。

 

※エスコ契約:設備費用・運転費用を全て当社が調達し、水の使用量に応じて月々のシステム使用料金を契約先にご負担いただく契約。本モデルにおける施設の償却は、主に契約期間である10年間の定額法にて実施しております。10年経過後もエスコ契約が継続する場合は当社の償却費負担が大幅に減少することとなり、利益基盤の強化に大きく寄与いたします。

 

・建物総合管理事業

当社グループの各事業セグメントと関わりの深いDCMグループの店舗を中心とした建物総合管理事業※を展開しております。ホームセンター店舗のほか、公共施設の建物総合管理契約を締結するなど、対応可能エリアや対応可能な点検項目も随時拡大しており、現在、シェアの拡大を優先的に進めております。

 

※建物総合管理事業:店舗・ビル・マンション等において、建物清掃、空気環境測定、害虫駆除、設備点検、貯水槽清掃・プール保守管理、消防設備点検等、正常な状態を維持するための保守点検・修繕などを受注し、定期的な点検だけでなく各施設の実態にあった適切な計画提案を行っています。

 

(住宅機器関連事業)

 

前中間連結

会計期間

当中間連結

会計期間

増減額

増減率

売上高

97億47百万円

97億45百万円

△1百万円

△0.0%

セグメント利益(営業利益)

2億58百万円

3億50百万円

+92百万円

+35.8%

 

 

■本事業セグメントの事業内容

・住設販売・流通事業

本事業が当社グループの祖業であり、建設関連業者(ゼネコン・地場建築業者・ハウスメーカー等)やホームセンター等へのキッチン・ユニットバス・トイレ等を中心とした住宅設備・建築資材の卸販売を行っております。

 

・建築・設備工事業

資材の販売だけでなく、施工を伴う事業も行っており、タイルなどの外壁工事や農業温室を取り扱うとともに、近年ではM&Aによって空調設備、冷凍冷蔵設備なども事業展開を始めており、そのシナジーが大きく出ております。

また、従来は商材の販売のみであった「木構造事業※」における新たな取り組みとして、メーカーとして地域産材利活用方法の提案・構造設計・部材製造・販売・建て方支援など、幅広い業務を請負う形での事業を展開しております。

 

 

※木構造事業:鉄骨造、RC造に対し、柱や梁などメインフレーム(構造体)が木材でできているものを木造あるいは「木構造」と呼び、中大規模施設など様々な非住宅の建築物に対し、耐震・耐火に優れた木構造を提案する事業です。従来は鉄骨・RC造で建てられていた建物に地域の木材を利用することができ、地場産材の活用事例としても注目されています。また、サステイナビリティの面では、樹木が吸収した二酸化炭素を固定化することができ、カーボンニュートラルの実現にも貢献します。

 

■本事業セグメントの業績

・住設販売・流通事業

建設関連業者向け販売においては、戸建て住宅を中心とした新設住宅着工戸数の低迷を受け、売上高は前年同期を下回りました。しかしながら、継続的な価格交渉により販売価格への転嫁を推進した結果、利益率は着実に回復いたしました。

一方、ホームセンター向け販売においては、消費マインドの冷え込みや異業種参入による競争激化といった逆風があったものの、売上高は前年同期の水準を維持することができ、堅調に推移しております。

 

・建築・設備工事業

冷凍冷蔵・空調設備工事において、東日本エリアへの展開や、昨年末に多くの受注残があったことから、当カテゴリの売上高・利益ともに大きく増加しております。

一方、農業温室工事において、前年同期に大型案件の計上もあったことから、当中間連結会計期間の売上高は大きく減少しておりますが、補助金等を活用した案件も多く、受注は堅調な状況です。

 

(再生可能エネルギー関連事業)

 

前中間連結

会計期間

当中間連結

会計期間

増減額

増減率

売上高

13億34百万円

12億47百万円

△87百万円

△6.5%

セグメント利益(営業利益)

77百万円

30百万円

△47百万円

△60.5%

 

 

■本事業セグメントの事業内容

本事業セグメントでは、太陽光発電事業、風力発電事業、バイオディーゼル燃料(BDF)事業、水熱処理事業※を行っております。日本政府は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル宣言」を行い、国内エネルギー政策の大幅な転換が始まりました。当社グループでは2002年にBDF事業に参入して以降、太陽光発電事業や風力発電事業などラインナップを増やしており、電力需要家の皆様に最適なエネルギーミックスをお選びいただける総合的なサービスを展開しております。

 

※水熱処理:高温高圧状態の水で有機物を処理することで廃棄物等を有効活用することのできる処理方法であり、燃焼を伴わないことからNOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)、ダイオキシン等の有害物質が処理時に発生しません。

 

■本事業セグメントの業績

・太陽光発電事業

FIT※による売電を行っているサイトは189件(前年同期も189件)、PPA※による売電を行っているサイトは35件(前年同期比5件増)という状況であります。一部地域においてFITの出力制御が行われておりますが、太陽光発電事業における売電売上高(FITによる売上高及びPPAによる売上高の合計)は堅調に増加しております。なお、施設販売及び工事において、前年同期に大型案件があった影響により、売上高が減少しております。

 

※FIT:当社グループが自己資金で太陽光発電所を開設し、再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を国が定める価格で一定期間、電気事業者が買い取ることを義務付けるものです。

※PPA:当社グループが自己資金で太陽光発電所を開設し、再生可能エネルギー源の電気を購入したい電力需要家との間で電力購入契約を結び、発電した電気を供給する仕組みです。

 

・風力発電事業

FITを利用した風力発電に係る売電のための施設については現在35サイトが稼働しております。一部、故障による稼働停止や、冬季期間中につき修理対応が難しいサイトがあったものの、売上高は堅調に推移しております。

 

・バイオディーゼル燃料関連事業

「B5軽油※」の営業強化に引き続き取り組んでおり、契約件数は堅調に推移しております。なお、関東地方でのBDF販売拡大にあたり、2024年5月に茨城県内にて、BDF精製プラントを建設しております。

また、2025年8月より、東武グループが奥日光エリアで運行するバイオ燃料バスへ、バイオ燃料「B5」(商品名:D・OiL)を順次供給いたします。当社グループは本取り組みにおいて、バイオ燃料プラントの建設、廃食油の回収、バイオ燃料の精製を担っております。

 

※B5軽油:当社グループでは、使用済み天ぷら油を精製したバイオディーゼル燃料である「D・OiL」を製造しております。「B5軽油」は軽油にD・OiLを5%混合したものであり、国の定める軽油の強制規格(法律に基づいて守ることが義務付けられている規格)を満たしており、軽油と同様に安全かつ安心して使用可能です。

 

・水熱処理事業

排出物の減容化や再利用化の需要は増加しており、各案件への対応を進めている状況であります。

 

(その他の事業)

 

前中間連結

会計期間

当中間連結

会計期間

増減額

増減率

売上高

2億98百万円

2億85百万円

△13百万円

△4.5%

セグメント損失(営業損失)

△8百万円

△27百万円

△18百万円

-%

 

 

本事業セグメントでは、「水」に特化した住環境サービスとしてご家庭に安心かつ安全な飲料水を提供する家庭用飲料水事業と、ベンチャーキャピタル事業を展開しております。

 

・家庭用飲料水事業

当事業では、2024年より全自動型ウォーターサーバー新製品※の取り扱いを始めております。廃プラスチック問題等を鑑みて、従来販売を強化していたボトル型ウォーターサーバーから、新製品である全自動型ウォーターサーバーへの転換を進めております。そのため、ボトル型ウォーターサーバーの契約数は減少しておりますが、全自動型ウォーターサーバ―の契約数は増加しております。

なお、全自動型ウォーターサーバ―新製品への転換による各種コスト発生により、セグメント利益が減少しておりますが、当該製品はサブスクリプションモデル(ストックビジネス)であるため、今後の契約件数増加に伴う収益の積み上げを企図しております。

 

※新製品について:全自動型ウォーターサーバーのレンタル事業においては従来、他社製品のみを取り扱ってまいりましたが、ご利用者様からの声を製品改善や新モデルの反映に漏れなくスピード感をもって進めることを目的として、当社が企画し、宅配水事業などを営む株式会社ナックとともに開発した「アクシスウォーター」の取り扱いを2024年より中国・四国地域で開始しております。将来的には関西・関東エリアへの拡大も視野に入れて活動しております。

 

・ベンチャーキャピタル事業

当社グループの事業テーマと親和性があり新しい価値を創造する可能性のある企業や、「地域」「若者」をサポートする企業への投資及び投資先企業の成長をサポートする事業を行っております。

2023年に株式会社Daiki Axis Venture Partnersを設立以降、1号ファンド(DAVPベンチャー1号投資事業有限責任組合)及び2号ファンド(DAVPベンチャーTF for SUSTECH投資事業有限責任組合)を組成し、当中間連結会計期間末日現在では13社への投資を行っております。

 

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

 

前連結会計年度

当中間連結

会計期間

増減額

増減率

流動資産

205億6百万円

175億14百万円

△29億92百万円

△14.6%

固定資産

163億42百万円

184億83百万円

+21億41百万円

+13.1%

資産合計

368億49百万円

359億98百万円

△8億50百万円

△2.3%

 

流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ減少いたしました。これはベンチャーキャピタル事業にお いてDAVPベンチャーTF for SUSTECH投資事業有限責任組合を組成し、スタートアップ企業(株式会社Sustech)への 投資を行ったことや、前連結会計年度末の大型案件の進捗により増加していた工事未払金の支払いを行った結果、現金及び預金が減少したためであります。

一方、固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ増加いたしました。これは再生可能エネルギー関連事業への設備投資による有形固定資産の増加に加え、ベンチャーキャピタル事業における投資により投資有価証券が増加したためであります。

 

(負債・純資産)

 

前連結会計年度

当中間連結

会計期間

増減額

増減率

流動負債

207億42百万円

204億35百万円

△3億6百万円

△1.5%

固定負債

66億49百万円

60億84百万円

△5億65百万円

△8.5%

純資産

94億57百万円

94億78百万円

+21百万円

+0.2%

負債・純資産合計

368億49百万円

359億98百万円

△8億50百万円

△2.3%

 

流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ減少いたしました。これは再生可能エネルギー関連事業への設備投資のため短期借入金が増加した一方で、前連結会計年度末に計上した賞与引当金(通常支給月数超)の支払いや未払法人税等の納付、工事未払金の支払いがこれを上回ったためであります。

また、固定負債につきましては前連結会計年度末に比べ減少いたしました。これは過去のM&Aや再生可能エネルギー関連への設備投資の際に調達した長期借入金の返済や社債の返済が進んだ結果であります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 

前中間連結会計期間

当中間連結会計期間

増減額

現金及び現金同等物

67億6百万円

69億89百万円

+2億83百万円

営業活動によるキャッシュ・フロー

15億25百万円

9億93百万円

△5億31百万円

投資活動によるキャッシュ・フロー

△11億4百万円

△26億87百万円

△15億83百万円

財務活動によるキャッシュ・フロー

△4億33百万円

7億27百万円

+11億60百万円

 

 

(当中間連結会計期間の主な内訳)

科目

主な内訳

営業活動による
キャッシュ・フロー

主に、税金等調整前中間純利益5億86百万円減価償却費3億79百万円のれん償却費1億42百万円売上債権及び契約資産の減少額19億96百万円棚卸資産の減少額1億9百万円仕入債務の減少額9億41百万円賞与引当金の減少額3億76百万円及び法人税等の支払額7億23百万円によるものであります。

投資活動による
キャッシュ・フロー

主に、有形固定資産の取得による支出16億44百万円投資有価証券の取得による支出8億44百万円によるものであります。

財務活動による
キャッシュ・フロー

主に、短期借入金の増加額15億21百万円長期借入金の返済による支出3億88百万円社債の償還による支出2億15百万円及び配当金の支払1億64百万円によるものであります。

 

 

(4) 研究開発活動

当中間連結会計期間における研究開発費の総額は34百万円であります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。