文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
国内物流需要は、少子高齢化の進行やグローバル競争による生産拠点の海外移転などにより、縮小傾向にあります。一方、物流業界では、規制緩和によって急増した約6万社が生き残りを賭けて品質向上とコストダウンを競い合い過当競争の様相を呈しております。
このような厳しい環境のもとで、競争に勝ち残り、成長を維持するためには、3PL事業に特化した規模の拡大及び将来の労働人口減少を見据えた人材確保並びに車両ネットワークの構築が重要であると考えます。このため当社グループは、低温食品物流、医薬・医療物流、「ECラストワンマイル当日お届けサービス」への経営資源の集中とそれを支えるグループ経営基盤整備を推進し、どこにも真似のできない3PL企業集団を目指してまいります。
① 3PL事業の拡大と「ECラストワンマイル当日お届けサービス」の基盤構築へ経営資源を集中
企業の物流機能を包括的に受託する3PL事業の拡大と「ECラストワンマイル当日お届けサービス」を提供する基盤構築に全力をあげてまいります。3PL事業では、業種・業態、商品別に物流機能の整備を進めるとともに物流施設開発、ローコストオペレーション体制を確立し、競争力強化に努めます。また、当社グループの得意分野である低温食品物流や医薬・医療物流に経営資源を集中させた営業開発に取り組みます。「ECラストワンマイル当日お届けサービス」では、成長し続けるEC市場に対応する事業基盤の構築に短期間で取り組み、新たな社会インフラとしての当日お届けサービスが提供できる仕組みづくりに努めてまいります。
② グループ経営基盤整備
人材・車両の管理レベルを高め、顧客のコストダウン要請に対応できるローコストオペレーション体制の構築に取り組むとともに不採算事業を根本から見直します。また、高齢化及び労働人口減少の進行を見据えた人材確保及び稼働車両不足解消のため、新卒の積極的な採用活動を推進すると共に、「AZ-COM丸和・支援ネットワーク」を設立し、パートナー企業との連携による安定した輸配送体制を構築し、厳しい環境の変化に対応できるグループ経営基盤づくりに努めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、経営の基盤となる財務力・収益力の継続的な改善と、利益向上に見合った利益還元を行うための指標として、以下の指標を安定的に維持していくことを目標としています。
① 自己資本比率:45%以上
② 売上高経常利益率:8%以上
③ ROE:15%以上
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、引き続き顧客へのサービスレベルを向上させ、クオリティの高い物流システムの構築を目指してまいります。そのためにも当社の特徴でもあります、独自の教育システムによる「人財」育成に注力するとともに、企業の活性化と人材不足の回避という観点から、新卒社員の積極採用を継続してまいります。
また、顕在化している人材及び稼働車両不足等の諸問題を解決すべく、「AZ-COM丸和・支援ネットワーク」の会員規模拡大に努め、パートナー企業との連携の強化による安定した輸配送体制の構築と人材の確保に取り組むとともに、ICT(情報通信技術)を駆使した物流の省人化・無人化など、物流機能の革新に向けた研究開発に取り組んでまいります。
事業戦略につきましては、成長著しいEC市場におけるラストワンマイル物流の規模拡大と利益創出を実現すべく、新規配送拠点の開設及び車両・人材の確保を積極的に展開するとともに、個人事業主「クイックエース」の開業を支援する仕組みなど、当社独自のラストワンマイル配送網の構築に傾注してまいります。
また、低温食品物流事業においては、当社グループのノウハウを集約した食品スーパーマーケットへの7つのサービスメニュー「AZ-COM7PL」(アズコム セブン・パフォーマンス・ロジスティクス/7つの経営支援機能を付加した3PL)の提供による営業を強化し、小売物流に係る物流領域をワンストップで提供する新たなビジネスモデルによる新規顧客獲得を推進してまいります。
更に、シニア及び共働き・子育て世代を中心とした個別宅配サービスへの需要の増加にも対応し、商品個配(コープ)事業の領域拡大、品質の向上、収益基盤の強化に取り組んでまいります。
(4) 対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、国内外における政治・経済情勢の変動等の懸念が払拭されておらず、今後も先行き不透明な状況が続くものと思われます。また、少子高齢化による労働人口の減少も大きな課題となってきております。
このような状況のもと、当社といたしましては、経営資源の集中による効率化と更なるコスト削減を図り、顧客のあらゆるご要望にお応えできるよう、業務改革や社員一人ひとりの意識・行動変革に取り組んでまいります。また、人材及び稼働車両不足等の問題の解決に努めると共に、当社グループの採用活動の強化を継続し、業容拡大に対処できる人材の確保を図ってまいります。主な施策としましては、以下のとおりとなります。
① 営業体制の強化
新規顧客を獲得するため、低温食品物流の分野に営業ターゲットを絞り込み、引き続き顧客に密着した集中営業活動を展開し、いち早く顧客のニーズを収集し、ニーズに見合う物流改善提案を行うことで、新規顧客の開拓及び既存顧客の業務シェア拡大に努めてまいります。
② 業務体制の強化
日々変動する顧客の物量動向を注視し、人員配置や効率的な配車などきめ細かな経費コントロールと業務効率の改善を目的とした「日次決算マネジメント」を全社で完全実施することで、あらゆる環境変化に即座に対応が出来る安定した収益基盤の構築に努めてまいります。併せて顧客店舗へタイムリーな商品搬入を行うことで顧客の売上拡大に貢献してまいります。
また、顕在化している人材及び稼働車両不足等の諸問題を解決すべく、「AZ-COM丸和・支援ネットワーク」の会員規模拡大に努め、パートナー企業との連携強化による安定した輸配送体制の構築と人材の確保に引き続き取り組んでまいります。
③ 採用活動の強化
労働人口の減少が進行する中、今後の事業拡大のためには、各事業領域における人材の確保が必要不可欠となります。このため、全国の大学、高校における就職窓口とのコミュニケーション強化と採用担当社員の増員を図り、優秀な人材を確保できるよう取り組んでまいります。
④ 管理体制の強化
社会から信用・信頼される企業づくりのため、法令遵守はもとより、内部管理体制やリスク管理体制の強化に努め、企業倫理に則った行動の徹底に努めることで、健全な企業経営を推進してまいります。
また、政府が推進する「働き方改革」を背景に「働き方改革推進委員会」を組織し、長時間労働の抑制、雇用格差の是正、労働生産性の向上などの労働環境の改善に取り組むことで、全ての従業員がやりがいを持って生き生きと活躍できる職場づくりに取り組んでまいります。
⑤ 安全対策の強化
物流会社としての社会的責任を果たすため、デジタル・タコグラフ、ドライブレコーダーをはじめとする安全強化対策の導入を推進し、作業の安全確保や交通事故の防止などの更なる安全強化対策に取り組んでまいります。また、エコドライブの推進や車両・施設における環境負荷軽減など、環境保全に対しても積極的に取り組んでまいります。
当社グループの事業等のリスクで投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社グループは、これらのリスクの発生を十分に認識した上で、発生を極力回避し、また発生した場合に適切に対応を行うための努力を継続してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)法的規制のリスク
当社グループは、貨物自動車運送事業法を始めとする各種法令による規制を受けており、各事業にかかる主要な許認可等は以下のとおりとなります。
当社グループは、コンプライアンス経営を最重要課題として認識し、当社グループ一丸となって法令順守体制を推進しており、現時点におきましては、当該免許の取消事由は発生しておりませんが、将来、各種法令に違反した事実が認められた場合、車両運行の停止、事業の停止、許可の取り消し等の罰則を受ける場合があります。また、今後の各種法令の新設・改正への対応に際し費用負担が生じる可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
主要事業の許認可等の概要
|
許認可等の名称 |
法律名 |
監督省庁 |
有効期限 |
取消事由 |
|
一般貨物自動車運送事業 |
貨物自動車運送事業法 |
国土交通省 |
期限の定めなし |
同法第33条 |
|
第一種貨物利用運送事業 |
貨物利用運送事業法 |
国土交通省 |
期限の定めなし |
同法第16条 |
|
第二種貨物利用運送事業 |
貨物利用運送事業法 |
国土交通省 |
期限の定めなし |
同法第33条 |
|
倉庫業 |
倉庫業法 |
国土交通省 |
期限の定めなし |
同法第21条 |
|
産業廃棄物収集運搬業 |
廃棄物の処理及び清掃に関する法律 |
環境省 |
許可後5年間 |
同法第14条の3の2 |
|
貨物軽自動車運送事業 |
貨物自動車運送事業法 |
国土交通省 |
期限の定めなし |
同法第36条第2項 |
(2)大口取引先の変動のリスク
当社グループでは、物流機能の一括受託(3PL)を主たる事業としているため、特定の取引先に対する依存度が高くなる傾向にあります。当連結会計年度における最大手顧客である株式会社マツモトキヨシホールディングスへの売上高は、当社グループ総売上高の17.9%を占めております。
現時点において、大口取引先との関係は良好に推移しておりますが、予期せぬ事象による取引契約の変更、契約解消等が生じた場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)原油価格の高騰のリスク
当社グループは、貨物自動車運送事業を行っております。原油価格の高騰に伴い軽油燃料価格が上昇した場合、運送コストの増加は避けられません。運送コスト相当分を運賃に転嫁できない場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)重大な事故の発生のリスク
当社グループは、貨物自動車運送事業を営む上で多くの事業用車両を保有し、多種多様な製品の輸配送を行っております。安全対策・車輌部を中心として、運行管理の徹底、安全運転の指導等の安全活動に積極的に取り組んでおります。しかしながら、万一重大な車両事故又は貨物事故が発生した場合には、顧客の信頼及び社会的信用が低下するとともに、事業所の営業停止、事業許可の取消しなどの行政処分を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)重大な災害の発生のリスク
当社グループは、数多くの物流センターを運営し、顧客企業の製品やそれらに関わる情報を取り扱っていることから、災害の未然防止に関する取組み及び災害発生時における対応方法、バックアップ体制の構築に取り組んでおります。しかしながら、火災・地震・風水害などの災害や停電の発生等により、輸配送経路の遮断、物流システム停止等の事態が発生した場合、業務の停滞を招く可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)顧客情報管理のリスク
当社グループは、物流サービスの提供に際し顧客情報等を取扱っています。社内教育を通じてセキュリティの強化や個人情報管理の徹底など、情報管理に努めています。しかしながら、情報の外部漏洩やデータ喪失などの事態が生じた場合、当社グループに社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)システムダウンのリスク
当社グループは、物流センターにおける情報管理をシステム化しております。ウイルス対策やバックアップセンター機能の構築などの対策を講じておりますが、万一、自然災害の他、コンピュータウイルスやハッカー行為等により、長期間停止を余儀なくされた場合、これらの事象は当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)設備投資に係るリスク
当社グループの物流事業運営上、物流センターは重要な設備であり、継続的に事業を拡大していくためには、取引先数及び商品取扱量の増加に合わせた物流センターの新設・拡張などの設備投資が必要となります。しかしながら、許認可取得や用地買収交渉の遅延等により設備投資が計画どおりに進まない場合、受注機会の喪失等により当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。一方、大規模な設備投資を行った場合、本格的な稼動に至るまでに一定の期間を要することにより、費用が先行的に発生する可能性があります。
現在、当社グループでは、本社所在地である東埼玉テクノポリスにグループ最大の物流センター群を設置しており、将来的に、その拡張を図りたいと考えております。立地自治体である埼玉県吉川市では、土地区画整理事業による東埼玉テクノポリス拡張計画を発表しており、計画促進のため当社グループでは一部用地(農地)を先行取得しております。しかしながら、当該計画に対する行政の方針変更等により、当該拡張計画が実現できない場合、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)資金調達のリスク
当社グループは、物流センターの増設などの設備投資を継続しており、主に金融機関からの借入金を充当してまいりました。この結果、平成30年3月31日現在の有利子負債は58億4百万円となっております。現時点では金融機関との関係が良好であることから必要な資金の新規調達に懸念はございませんが、将来、経営成績の急激な悪化や社会環境及び金融情勢の大きな変動等、何らかの理由により金融機関との関係が悪化して資金調達に支障が生じた場合、これらの事象は当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)同業他社との競合のリスク
当社グループは、3PL事業を中心としたサービスを行っており、さまざまな企業と競合しております。当社グループは、顧客毎に異なるニーズにきめ細かく対応することにより、差別化を図っており、今後も競争力の維持・強化に向けた様々な取り組みを進めてまいりますが、将来にわたって優位に展開できなくなる可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11)環境に関する規制のリスク
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、土壌・地下水汚染、有害物質の取扱い・除去、廃棄物処理などを規制する様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループはこれら法令に細心の注意を払い事業活動を行っていますが、過去・現在及び将来の事業活動において、環境に関する費用負担の増加や賠償責任が発生する可能性があり、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)1年更新の物流契約のリスク
当社グループの顧客は小売業が中心であり、短期間における売上高の大幅な変動はないものと考えております。しかしながら、多くの顧客との契約は複数年契約であり、契約期間の満了後は、原則として1年毎の自動更新となっております。景気の変動や他企業への移行などにより契約の更新ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)人材の確保及び育成リスク
当社グループは、今後の業容拡大のために管理能力の高い優秀な人材の確保及びその育成が急務となっております。当社グループは採用を積極的に行うことにより、優秀な人材の確保に努めるとともに、社内研修制度の充実を図り、管理者の育成に注力してまいります。しかしながら、景気回復に伴う求人の増加により、計画どおりの採用が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)業績等の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善が進み、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、消費者物価は緩やかに上昇しているもののデフレ脱却には至っておらず、また、米国の政策動向やアジアにおける地政学的リスクの経済情勢に及ぼす影響が懸念され、引き続き留意を要する状況にあります。
物流業界においては、深刻化する人材の不足及び燃料価格の高騰を背景としたコスト上昇により、料金の適正化に対する社会的な理解は深まってきたものの、依然として厳しい経営環境で推移しております。
この様な環境のもと当社グループは、「低温食品物流への経営資源の集中投資」「拡大し続けるEC市場への対応」「安全・安心・安定した物流基盤の構築」の3つを成長戦略とした中期経営計画を推進しております。中期経営計画2年目となる当事業年度は、更なる事業基盤の強化を目的とした日次決算マネジメントの徹底並びに食品スーパーマーケット向けの低温食品物流の深耕を図りました。また、「ECラストワンマイル当日お届けサービス」を担う個人事業主「クイックエース」の開業を支援する仕組みを立ち上げるなど、当社独自のラストワンマイル配送網の構築を推進してまいりました。
更に、高齢化及び労働人口減少の進行を見据えた人材確保のため、新卒の積極的な採用活動を推進すると共に、人材不足に起因する稼働車両不足を解消するため、「AZ-COM丸和・支援ネットワーク」のサービスメニュー拡充や会員拡大を図り、輸配送パートナーとの安全・安心・安定した物流基盤の構築に取り組みました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高743億59百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益45億6百万円(同2.4%増)、経常利益47億52百万円(同3.1%増)の増収増益となったものの、法人税等の増加に伴い、親会社株主に帰属する当期純利益は30億44百万円(同1.1%減)とわずかに減益となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりであります。
なお、セグメント別の売上高は連結相殺消去後、セグメント利益は連結相殺消去前の数値を記載しております。
① 物流事業
・食品物流
低温食品を中心とした食品物流におきましては、当社の最重要分野と位置付け、「AZ-COM7PL」(アズコム セブン・パフォーマンス・ロジスティクス/7つの経営支援機能を付加した3PL)戦略に基づく物流改革提案により獲得した新規物流センターの本格稼働に加え、既存取引先における食品物流業務の拡大が寄与した結果、売上高は331億99百万円(前年同期比5.8%増)となりました。
・医薬・医療物流
医薬・医療物流におきましては、主要取引先であるドラッグストアをはじめとする既存取引先にて、新規出店への対応や訪日外国人観光客によるインバウンド消費増、EC対応による物量の増加が寄与した結果、売上高は191億90百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
・常温その他物流
日用雑貨を中心とする常温その他物流におきましては、「ECラストワンマイル当日お届けサービス」の受託エリア及び車両台数の拡大に加え、既存取引先の深耕による取引拡大が寄与した結果、売上高は210億98百万円(前年同期比31.1%増)となりました。
利益面では、「ECラストワンマイル当日お届けサービス」の受託エリア拡大に伴う配送拠点及び車両・人員確保等の一時費用並びに事業安定化に向けた先行投資の影響はあるものの、業務習熟による生産性向上や現場改善によるコスト削減効果が表れてきております。また、日次決算マネジメントの強化を推進し、適正料金の収受に向けた料金交渉に努めた結果、物流事業における売上高は734億88百万円(前年同期比10.7%増)、セグメント利益(営業利益)は42億38百万円(同2.3%増)の増収増益となりました。
② その他
文書保管事業におきましては、既存取引先との取引拡大や新規取引先からのBPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング)に係る新規案件の受託に努めた結果、売上高では8億71百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益(営業利益)は2億68百万円(同22.6%増)の増収増益となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
流動資産は、現金及び預金が31億19百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が20億77百万円増加、また、荷主との物流構想の変更による物流センターの設備売却に伴い、未収入金が21億80百万円増加したこと等により、11億85百万円増加し170億16百万円となりました。
固定資産は、リース資産が3億77百万円、投資不動産が3億77百万円減少した一方で、土地が14億8百万円、投資有価証券が10億55百万円増加したこと等により、17億10百万円増加し225億77百万円となりました。
(負債)
流動負債は、未払金が4億22百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が7億7百万円増加したこと等により、4億32百万円増加し129億24百万円となりました。
固定負債は、リース債務が2億89百万円減少したこと等により、2億18百万円減少し60億51百万円となりました。
(純資産)
純資産は、利益剰余金が20億26百万円増加したこと等により、26億81百万円増加し206億17百万円となり、自己資本比率は52.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、45億77百万円と前年同期末と比べ31億14百万円(40.5%)の減少となりました。各キャッシュ・フローの主な増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
主な内訳としてが売上債権の増減額20億69百万円、法人税等の支払額14億52百万円の資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益47億52百万円、減価償却費12億85百万円、仕入債務の増減額7億7百万円の資金が増加したことにより、営業活動によるキャッシュ・フローは35億67百万円の増加(前年同期は45億7百万円の増加)となりました。なお、前年同期より9億39百万円減少した主な要因は、EC事業の開始等による売上高の増加及び金融機関の休業日の影響に伴い、売上債権が増加したことであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主な内訳として有形固定資産の取得による支出45億54百万円の資金が減少したことにより、投資活動によるキャッシュ・フローは52億40百万円の減少(前年同期は13億70百万円の減少)となりました。なお、前年同期より38億69百万円減少した主な要因は、物流センターの設備及び土地の取得に伴い、有形固定資産が増加したことであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
主な内訳として短期借入れによる収入26億円、長期借入れによる収入19億円の資金が増加した一方で、短期借入金の返済による支出22億円、長期借入金の返済による支出22億63百万円、配当金の支払額10億18百万円、リース債務の返済による支出4億25百万円の資金が減少したことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは14億42百万円の減少(前年同期は24億76百万円の減少)となりました。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループは、物流事業を中核とするサービスの提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。
② 受注実績
当社グループは、物流事業を中核とするサービスの提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
物流事業 |
73,488,750 |
+10.7 |
|
その他 |
871,111 |
+6.4 |
|
合計 |
74,359,861 |
+10.7 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総売上高実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
㈱マツモトキヨシホールディングス |
12,642,084 |
18.8 |
13,333,268 |
17.9 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5)経営者視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っておりますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制の変化、顧客の動向、競合との競争の激化、人材の確保及び育成、システム障害等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは法令遵守の浸透、顧客ニーズへの対応、新たなサービス開発、優秀な人材の確保と育成、システム基盤の増強等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、傭車費、外注費、人件費等の売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規物流センターに係る設備投資及び賃貸借契約に係る支出、物流センター建設用地の取得、「ECラストワンマイル当日お届けサービス」における新規拠点開設投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は当社グループにおける自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
また、複数の金融機関との間で総額4,200百万円の当座借越契約を締結しており、当連結会計年度末において400百万円を利用しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,804百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,577百万円となっております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
中期経営計画(平成28年4月~平成31年3月)の2年目である平成30年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりとなっております。これは本計画に含まれていなかった「ECラストワンマイル当日お届けサービス」の受託により売上高は増加したものの、適正料金の収受に向けた料金改定の遅れに加え、新規業務における配送拠点及び車両・人員確保等の一時費用並びに将来のEC事業の拡大及び事業安定化に向けた先行投資の影響により利益が減少したものです。
|
|
第 45 期 平成30年3月期 計画 |
第 45 期 平成30年3月期 実績 |
計画比 |
|
|
増減 |
増減率 |
|||
|
売上高(百万円) |
72,000 |
74,359 |
2,359 |
+3.3% |
|
経常利益(百万円) |
5,000 |
4,752 |
△248 |
△5.0% |
|
経常利益率(%) |
6.9 |
6.4 |
△0.5 |
△7.2% |
|
ROE(%) |
16.9 |
15.8 |
△1.1 |
△6.5% |
該当事項はありません。
該当事項はありません。