当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、依然として海外経済の動向に不透明感はあるものの、堅調な企業業績を受け、雇用情勢・所得環境の改善傾向が続き、個人消費が緩やかに持ち直すなど概ね回復基調で推移しました。
当社グループを取り巻く住宅市場においては、国土交通省発表による平成29年8月の新築住宅着工戸数は、持家については24,379戸(前年同月比では3ヶ月連続減少の7.4%減)、貸家については34,968戸(前年同月比では3ヶ月連続減少の4.9%減)、また分譲マンションについては9,109戸(前年同月比では3ヶ月連続増加の33.7%増)、分譲一戸建住宅については11,493戸(前年同月比では先月減少から再び増加の0.8%増)と、全体としては前年同月比2.0%の減少となりましたが、政府による住宅取得支援策や住宅ローン金利の低相場は継続しており、住宅取得の需要は今後も堅調に推移していくものと予想されます。
また相続市場においては、内閣府による平成29年版高齢社会白書では、65歳以上の高齢者人口は3,459万人となり、総人口に占める割合は27.3%で、世帯主が60歳以上の世帯貯蓄は全世帯平均の1.5倍となっており、年齢階級が高くなるほど貯蓄額と持家率が概ね増加していることから、相続手続き代行への需要は今後ますます高まっていくことが見込まれます。
このような状況の中、当社グループでは、当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画「Start UP 2017」の下、「日本版エスクロー」の業態化を目指し、不動産取引の合理性・利便性・安全性の向上を通じて、不動産取引のあらゆるステークホルダーへ安心と安全を提供することにより、持続的な成長と企業価値の更なる向上に努めてまいりました。当第2四半期連結累計期間においては、引き続き「1.BPOサービス分野の拡張」「2.新たなサービスの開発」「3.新規取引先の拡大」を重点施策として取り組んでおり、相続手続き代行サービスの販路拡大及び不動産情報の透明性確保、不動産取引の瑕疵や権利に関する手続きの安全性向上を目指した不動産オークション事業の推進を基軸とする事業活動を展開してまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,630,970千円(前年同期比24.4%増)、営業利益は508,001千円(前年同期比47.3%増)、経常利益は525,552千円(前年同期比52.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は367,941千円(前年同期比73.7%増)となりました。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、報告セグメントにつき前連結会計年度まで「エスクローサービス事業」に含めておりました「不動産オークション事業」を、第1四半期連結会計期間より独立セグメントとして変更しており、前年同期比較については前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
(エスクローサービス事業)
エスクローサービス事業においては、不動産取引に係わる司法書士をはじめとした専門家、金融機関、不動産事業者に対し、事務の効率化及び安全性・合理性・利便性の向上に寄与するASPサービスなどの各種支援サービスを提供すると共に、株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン信託による信託サービス、相続手続き代行サービスの提供とその拡充に努めております。
当第2四半期連結累計期間においては、システムサービスの利用件数が安定的に推移する中、新規取引先に対しては非対面決済サービス「H'OURS(アワーズ)」を提供するなど、非対面取引の増大を見据えた新たなスキームの開発を推進してまいりました。
この結果、セグメント売上高は533,226千円(前年同期比9.5%増)、セグメント利益は463,785千円(前年同期比11.7%増)となりました。
(BPO事業)
BPO事業においては、金融機関における住宅ローン融資案件の事務を請負い、金融機関等の業務上の課題を解決するための事務合理化及びコスト節減ニーズに応じたサービスを提案しております。
当第2四半期連結累計期間においては、引き続き新規開拓活動に注力する一方、既存取引先に対しても受注業務範囲を拡大すべく積極的な営業活動を行ってまいりましたが、低金利相場は継続しているものの、活況を呈していた住宅ローンの借換需要が落ち着きを見せ始めたことから、取引先金融機関の住宅ローン融資関連業務の受託件数が横ばい傾向となりました。また、横浜にて開設準備中のオペレーションセンターに係る地代家賃、什器備品類の取得費用及び仲介手数料等を先行的に計上いたしました。
この結果、セグメント売上は719,375千円(前年同期比4.5%減)、セグメント利益は189,076千円(前年同期比22.6%減)となりました。
(不動産オークション事業)
不動産オークション事業においては、主に税理士等の専門家からの依頼に応じ、不動産の調査から取引決済まで安全性の高い不動産取引の機会の場を提供しております。これにより売買後のトラブルや紛争を未然に回避することができ、また、取引価格については入札方式を採用することにより、透明性の高い価格形成が可能となり不動産取引の利便性・合理性・安全性の向上に寄与しております。
当第2四半期連結累計期間においては、相続関連市場の拡大を背景に、相続に係わる不動産取引の件数が増加傾向にあり、生産緑地の「2022年問題」など大都市圏の不動産需給バランスにフォーカスした営業活動を展開してまいりましたが、一部案件の協議及び調整が第3四半期以降にずれ込むこととなりました。
この結果、セグメント売上は378,368千円(前年同期比430.5%増)、セグメント利益は153,465千円(前年同期は469千円の損失)となりました。
(2)財政状態の分析
①資産、負債及び純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末における資産の残高は2,927,358千円となり、前連結会計年度末と比較して160,187千円の増加となりました。
流動資産は2,516,546千円となり、前連結会計年度末と比較して97,389千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が110,670千円増加した一方で、売掛金が26,451千円減少したことによるものであります。固定資産は410,811千円となり、前連結会計年度末と比較して62,797千円の増加となりました。これは主に、オペレーションセンター新設に係る差入保証金が12,144千円、同設備投資が16,959千円増加したことの他、投資有価証券が37,807千円増加したことによるものであります。
負債の残高は450,936千円となり、前連結会計年度末と比較して115,589千円の減少となりました。
流動負債は370,178千円となり、前連結会計年度末と比較して117,540千円の減少となりました。これは主に、未払法人税等が64,598千円、未払消費税等が26,254千円減少したことによるものであります。固定負債の残高は80,757千円となり、前連結会計年度末と比較して1,950千円の増加となりました。これは主に、リース債務が6,852千円増加した一方で、預り敷金が4,902千円減少したことによるものであります。
純資産の残高は2,476,421千円となり、前連結会計年度末と比較して275,776千円の増加となりました。これは主に、新株予約権の行使により資本金が16,552千円、資本準備金が16,552千円増加したことの他、親会社株主に帰属する四半期純利益が367,941千円あった一方、剰余金の配当が124,538千円あったことによるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は1,897,002千円となり、前第2四半期連結会計期間末残高と比較して559,145千円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローの収入は289,038千円(前年同期は173,000千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益525,552千円、売上債権の減少額26,451千円があった一方で、未払消費税の減少額26,254千円、未払金の減少額21,528千円及び法人税等の支払額211,358千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローの支出は80,867千円(前年同期は90,951千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出39,000千円、有形固定資産の取得による支出19,335千円、及び差入保証金の差入による支出12,164千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローの支出は97,569千円(前年同期は156,965千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額124,223千円があった一方で、新株予約権の行使による株式の発行による収入32,000千円があったことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
第1四半期連結会計期間において、平成28年5月より実施して参りました、ブロックチェーン技術を活用した不動産取引に係る売買とそれに付随する決済及び権利移転の調査研究及びブロックチェーン技術を使用した実証実験用システムを用いた実証実験を完了いたしました。
この取り組みにより、不動産取引決済及び権利移転の24時間365日化や、非対面化に対してブロックチェーンを利用することのメリット・デメリット及び今後の課題を明確化いたしました。
また、ブロックチェーンの特徴であるマルチシグや高トレーサビリティを基に、他のテクノロジーを組み合わせることにより、不動産取引決済の非対面化において重要課題である詐欺やなりすまし等の犯罪行為への抑止力となることを検証いたしました。
今後もブロックチェーン等、不動産取引の効率化、利便性・安全性の向上に資する可能性のあるテクノロジーの研究を継続的に行って参ります。