第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「共に育つ」の経営理念のもと、基本的な経営方針として以下の3点を定め、事業活動を行っております。

 

① 堅実な経営

取引の安心と安全を支えるエスクローの基盤を構築し、合理的な利便性のある専門サービスの創出を目指す。

② 健全な経営

自己資本向上を経営指標として健全な経営体質を目指す。

③ 革新な経営

時流を的確に捉え、変化に対応できる革新的な経営と挑戦的な事業展開を目指す。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、設立時より経営の基本方針として自己資本の向上に注力してまいりました。今後も事業拡大を視野にいれた上で十分な自己資本を維持しつつ、売上高営業利益率やROE(自己資本利益率)等を主要な経営指標として位置づけ、事業生産性並びに収益性の向上による企業価値の最大化を追求します。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、金融、不動産、建築に関する取引の手続き・決済分野における取引支援の知見を活かし、取引関係者の業務を一貫してサポート可能なワンパッケージサービスを提供しております。

昨今、様々な分野の取引でデジタル化やキャッシュレス化が進んでおり、金融、不動産、建築分野でも関連する法規制の改正を伴いつつ同様のひろがりがみられます。また、従来よりも早く、簡易なサービスへ変化を遂げている一方、その手続き・決済分野においては、不動産取引プロセスの変化等に伴う新たなリスクの発生により一層の堅確さが求められております。さらに、日本政府が2050年までに掲げるカーボンニュートラル戦略を合言葉に、あらゆる分野でデジタルトランスフォーメーションが進み、非対面化・デジタル化・自動化が前提となる社会が今後は一層進展していくものとみられます。

当社グループは、こうした環境変化をビジネスチャンスと捉え、持続的な価値を提供する企業グループとして変革を続けていくために、2022年2月に「中期経営ビジョン2022-2024」を策定致しました。これまで創り上げてきたトランザクション・マネジメント(取引管理)のサービス領域において、時間や場所の制限がなく、いつでも、どこでも、安心・安全に不動産に関する手続きや取引決済を可能とする「24時間365日化」を目指すべきビジョンとし、戦略的かつ重点的に投資を拡大してまいります。これにより、住宅ローン、不動産売買、住宅建築及び相続等の様々なカテゴリーにおいて非対面化・デジタル化・自動化を推進することで、不動産取引に関わる取引関係者にとって利便性が高く安全な環境を提供し、顧客の期待に応えてまいります。

具体的には、重要施策として以下の3つの施策に取り組んでまいります。

 

① サービスのDX化

手続きと決済の非対面化と書類のデジタル化を実現し、顧客の利便性・効率性を向上させ、サービス利用件数の増加を図ります。

 

② オペレーションセンターの共同利用化

大量業務の集約により業務プロセスの標準化・共通化を実現し、ローコスト化を加速させることで競争力強化を図ります。

 

③ 業務プロセスの堅確化

取引リスクの分析と事務過誤の原因となる業務を自動化し、確実に手続きと決済を行う業務プロセスを構築することで不動産取引保証®の標準化を図ります。

 

(4)会社の対処すべき課題

当社グループは、時間や場所の制限がなく、いつでも、どこでも、安心・安全に不動産に関する手続きや取引決済を可能とする「24時間365日化」を目指すべきビジョンとし、住宅ローン、不動産売買、住宅建築及び相続等の様々なカテゴリーにおいて非対面化、デジタル化、自動化を推進することで、不動産取引に関わる取引関係者向けに利便性が高く安全な環境へ変革し、顧客の期待に応えてまいります。具体的には以下を対処すべき課題として、各施策を実行してまいります。

 

① 事業規模の拡大

「24時間365日化」を広く実現するためには、当社グループのサービス実績を着実に積み上げ、知名度を向上させ、更なる信用・信頼を獲得する必要があります。そのために、手続きと決済の非対面化と書類のデジタル化の実現により顧客の利便性を向上させるサービスのDX化を推進します。具体的には、取引に関連する契約の非対面化や不動産登記に関する書類のデジタル化、不動産登記の完全オンライン申請、AIを活用した建築業務のデジタル化等の支援により、サービスの利用件数増加に取り組んでまいります。

 

② 労働集約型ビジネスモデルからの脱却

顧客ごとに分散した従来の労働集約型のビジネスモデルでは、人財の採用、教育や研修のプロセスに一定の時間を要し、迅速な事業規模の拡大に対応できない可能性があります。事業規模の拡大により発生する大量業務に対応し、ローコストオペレーションにより競争力を一層強化するためには、大量業務を集約し、業務プロセスの標準化・共通化を実現する必要があります。そのために、住宅ローンの貸出時から完済時(相続や担保権抹消等)へ業務領域を拡大し、複数顧客業務が利用可能なオペレーションセンターの増設や、金融機関向けサービスに止まらず不動産事業者、建築事業者及び士業専門家等複数の業務に対応できるオペレーションセンターの構築(マルチユース化)に取り組んでまいります。

 

③ 不動産取引に関するリスクへの対応

取引関係者の高齢化やデジタルシフトによる不動産取引プロセスの変化等から発生する新たなリスクに対し、従来以上に適切なリスクコントロールが必要となります。その実現に向け、不動産取引に関するリスクの分析と事務過誤の原因となる業務を自動化することにより、確実に手続きと決済を行う業務プロセスを構築し、当社グループが提供する不動産取引保証®の標準化を推進します。具体的には、事業会社の業務系システムとの連携による業務の自動化を進めること等により事務過誤の原因となる手作業による業務を削減し、重要書類のデジタルストレージ化により、紛失・漏洩リスクを排除いたします。また、不動産登記情報の解析により潜在リスクが判定できるよう取り組んでまいります。

 

④ 人財採用・育成及び従業員の意欲・能力・満足度の向上

当社グループの持続的な成長のためには人財の採用・育成は重要課題のひとつであります。重要施策を推進するためには、業務に関する十分な知見を有することはもとより、国籍や性別等に関係なく多様な人財を採用し、その人財が活躍できる機会・環境を提供していく必要があります。当社グループでは、「人事基本方針」を定め、従業員にとって一層働きがいのある会社であり続けるよう積極的に取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを記載しております。ただし、現時点では予見できない又は重要な影響とみなされていない等、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も合わせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 

(1)オペレーショナルリスク

オペレーショナルリスクとは内部プロセス、人、システムが不適切であることもしくは機能しないことにより当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクであり、当社グループの事業においては、①事務リスク、②システム・情報セキュリティリスク、③人的リスク、④法務リスクがあげられます。

 

①事務リスク

業務に従事する従業員が正確な事務を怠る、あるいは事故、不正等を起こすことにより、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクがあります。当該リスク管理については、業務プロセス・マニュアルの改善、事務過誤報告態勢を構築し管理を行っております。また、事務過誤の発生状況を定期的に把握し、事務リスクの所在及び原因・性質を総合的に分析することにより、その結果を再発防止並びに軽減策の策定に活かしております。

 

②システム・情報セキュリティリスク

当社グループの事業は多岐に渡りクラウドシステムを利用してサービス提供が行われるため、それらクラウドシステムをはじめ社内業務を行うための業務システム等のシステム障害、誤作動や不正使用等により当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクがあります。当該リスク管理については、情報セキュリティ基本方針に基づく情報セキュリティ管理規程等により適正な手続きを定め運営管理を行っております。

 

③人的リスク

当社グループにとって、人財は極めて重要な経営資源であり、今後の事業発展を支える人財の安定的な確保は経営存続に不可欠な課題の一つです。当社が求める人財を十分に確保、育成できない場合、または多数の従業員が一時に流出した場合、業務処理に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクがあります。当該リスク管理については、人事基本方針に基づき、優秀な人財を確保するために人事評価制度に基づく適正な評価を実施するとともに、従業員が働きやすい環境整備のほか、従業員のモチベーション向上及び従業員向けに譲渡制限付株式報酬制度を導入する等により、長期的な勤続を促す施策を実施しております。

 

④法務リスク

当社グループの各法人、役員及び従業員の故意又は過失による法令違反やそれらに起因する監督当局からの業務停止等の行政措置並びに当社グループに対する訴訟の提起等により、顧客に対して当社グループのサービスが提供できなくなった場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクがあります。

当該リスク管理については、事業遂行にあたり関係法令及び免許・許認可要件等を遵守すべく、教育研修による役員及び従業員に対する法令等遵守の徹底やコンプライアンス規程及びリスク管理規程等の社内規程の整備等を行うとともにコンプライアンス・リスク管理委員会を定期的に開催し、全社的なコンプライアンス意識の向上と管理体制の強化に努めております。

なお、個人情報の取扱いについては、「プライバシーマーク」認証の取得、「個人情報の保護に関する法律」等関連法規の遵守を図るとともに社内規程の整備を行い適切な処理を実施しております。

 

 

(2)災害等リスク

当社グループの事業は、金融機関、不動産事業者、建築事業者、士業専門家に対し、各種サービスの提供を行っていることから、大規模地震、台風、暴風雨等の自然災害、または戦争、テロ、火災等の人災、大規模な疫病(新型コロナウイルスを含む)の蔓延等が発生した場合、正常な営業活動を行うことができなくなり、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクがあります。当該リスク管理については、当社グループの事業用サーバーシステム等を耐障害性のある施設への設置及び分散配置する等を実施し、災害発生時には障害の発生を最小限に抑えるための方策等を講じております。また、限られた人員でも業務遂行を可能とするべく、業務効率化への取組等を行っております。

 

(3)レピュテーショナルリスク

マスコミ報道、インターネット掲示板等での評判・風評・風説等により取引先との取引の縮小、停止がきっかけとなり当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクがあります。当該リスク管理については、適時適切な情報発信、レピュテーショナル事案発生時には早期に対処を行う体制整備等を行っております。

 

(4)住宅ローン市況、不動産市況等のリスク

住宅ローン金利の大幅な変動等、景気見通しの悪化や住宅取得に係る優遇税制の廃止等が生じた場合には、住宅ローン申込件数の減少により、当社の住宅ローン関連業務受託件数が減少し、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクがあります。また、当社グループの事業は、住宅ローン市場や不動産流通等国内不動産市況の動向に大きな影響を受けております。このため、国内不動産市況の悪化に伴い不動産取引の取扱件数が大幅に減少した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼすリスクがあります。当該リスク管理については、当社グループは取引先との安定的かつ長期的な取引の継続・拡大を進めるべく高品質なサービス提供に努めるとともに、相続ビジネス等新たな業務分野の開拓を行っております。

 

(5)貸倒れに関するリスク

当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、貸倒引当金を計上しております。しかしながら、景気の動向等によっては、取引先の信用不安の発生により予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、貸倒損失の発生や追加的な貸倒引当金の積み増しを要する事態が生じ、業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

これに対し、当社グループでは与信管理規程に則った取引先別の与信限度額を設定し、信用状態の継続的な把握、必要に応じた債権保全措置を行うことにより不良債権の発生防止に努めているほか、契約履行の過程で常に細心の注意を払い取引を行っております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2022年3月1日~2023年2月28日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策と社会経済活動の両立により正常化が進む中、緩やかな持ち直しの動きが継続しました。一方で、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっているほか、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

また、不動産市場については、住宅取得の支援制度の充実、金融緩和政策の維持、及びテレワークの普及等により住宅取得ニーズは高いものの、足元ではやや鈍化する状況が見られました。

このような事業環境の中、当連結会計年度においては、金融機関向け新規サービスの拡充が着実に進むなか、下期以降、住宅ローン市場停滞の影響を受け、受託業務の取扱件数が期首に想定していたよりも減少いたしました。不動産事業向けサービスの主力商品である「H’OURS(アワーズ)」においても、案件獲得は着実に進み、大量業務処理を行う中、品質の維持・向上のための投資を継続しておりますが、サービス導入に関する事業者様の現場への周知に遅れが生じ、期首の受注計画を下回りました。

また、期中に連結子会社となった株式会社サムポローニアにつきましては、当社グループの持続的成長への貢献を開始しておりますが、事業開始にかかるインフラ設備等の支出が発生いたしました。

以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は3,710,804千円(前年同期比4.4%増)、営業利益は208,139千円(前年同期比66.1%減)、経常利益は245,392千円(前年同期比60.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は76,141千円(前年同期比81.3%減)となりました。一部の取引先に対する債権について、相手先の経営状況及び財務状況を踏まえて回収可能性を慎重に検討した結果、176,816千円を貸倒引当金繰入額として販売費及び一般管理費に計上したため、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は大きく減少いたしました。

 

(エスクローサービス事業)

エスクローサービス事業においては、士業専門家、金融機関、不動産事業者及び建築事業者に対し、不動産取引の安全性の向上に寄与する業務支援(事務管理・支援)システムにより、取引に関わる業務の効率化に資する各種サービスを提供しております。また、連結子会社の株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン信託における信託サービス、相続手続き代行サービスでは決済の安全性確保、財産保全等のニーズに対応しております。

当連結会計年度においては、住宅ローン市場停滞の影響等を受けたものの、2022年10月より株式会社サムポローニアが司法書士業務総合支援システムであるサムポローニアシリーズの提供を開始し、セグメント売上高の増加に貢献いたしました。

しかしながら、業務支援システムの刷新に伴う投資の増加に加えて、株式会社サムポローニアの事業開始に伴うインフラ構築等の初期投資を行ったこと、また、上述のとおり一部の取引先に対する債権について、相手先の経営状況及び財務状況を踏まえて回収可能性を慎重に検討した結果、176,816千円を貸倒引当金繰入額として販売費及び一般管理費に計上したことにより、セグメント利益は前年同期比で減少しております。

以上の結果、セグメント売上高は1,308,601千円(前年同期比27.5%増)、セグメント利益は387,881千円(前年同期比46.8%減)となりました。

 

(BPO事業)

BPO事業においては、金融機関における住宅ローンに係る事務受託等によりクライアントの業務課題を解決するためのサービスを提供しております。また、連結子会社の株式会社中央グループでは、建築・開発設計サービス、士業専門家への業務支援サービスや建築事業者向け各種コンサルティングサービスを提供しております。

当連結会計年度においては、金融機関向けの業務受託サービスは堅調に推移したものの、前連結会計年度に実施されていたグリーン住宅ポイント制度が終了したことにより建築事業者向けの申請支援サービスの売上及び営業利益が前年実績を下回る結果となりました。

以上の結果、セグメント売上高は1,973,911千円(前年同期比1.5%減)、セグメント利益は425,309千円(前年同期比4.6%減)となりました。

 

(不動産オークション事業)

不動産オークション事業においては、連結子会社の株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン信託にて、主に税理士等の士業専門家からの相談に応じ、不動産の調査から取引決済まで安全性の高い不動産取引の機会の場を提供しております。これにより売買後のトラブルや紛争を未然に回避することができるほか、取引価格については入札方式を採用することによって透明性の高い価格形成が可能となり、不動産取引の利便性、安全性の向上に寄与しております。

当連結会計年度においては、新規案件の獲得は着実に進みましたが、翌期への継続案件もあり、前年実績を下回る結果となりました。

以上の結果、セグメント売上高は428,291千円(前年同期比18.1%減)、セグメント利益は95,640千円(前年同期比29.0%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,520,002千円となり、前連結会計年度末と比較して146,881千円の減少となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローの収入は328,548千円(前連結会計年度は408,758千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が231,095千円となったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローの支出は299,036千円(前連結会計年度は185,795千円の支出)となりました。これは主に、事業譲受による支出176,979千円、無形固定資産の取得による支出87,114千円、有形固定資産の取得による支出31,223千円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローの支出は176,393千円(前連結会計年度は182,660千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額173,440千円があったことによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社の業務は、システム提供・業務受託・人材派遣等であり、生産活動を行っていないため、生産実績については記載しておりません。

 

b.受注実績

当社の業務は、システム提供・業務受託・人材派遣等であり、受注生産を行っていないため、受注実績については記載しておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

エスクローサービス

1,308,601

27.5

BPO

1,973,911

△1.5

不動産オークション

428,291

△18.1

合計

3,710,804

4.4

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

住信SBIネット銀行株式会社

392,846

11.1

419,700

11.3

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は3,334,680千円となり、前連結会計年度末と比較して39,272千円の減少となりました。これは主に、売掛金が141,547千円、貸倒引当金が173,661千円増加したことによるものであります。固定資産は885,086千円となり、前連結会計年度末と比較して165,223千円の増加となりました。これは主に、事業譲受に伴いのれんやソフトウエア等の無形固定資産が226,379千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は4,219,766千円となり、前連結会計年度末と比較して125,951千円の増加となりました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は838,657千円となり、前連結会計年度末と比較して259,392千円の増加となりました。これは主に、未払法人税等が55,976千円減少した一方、買掛金が63,543千円、事業譲受に伴いその他流動負債が216,111千円増加したこと等によるものであります。固定負債は64,394千円となり、前連結会計年度末と比較して70,867千円の減少となりました。

この結果、負債合計は903,051千円となり、前連結会計年度末と比較して188,524千円の増加となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は3,316,715千円となり、前連結会計年度末と比較して62,573千円の減少となりました。これは主に、利益剰余金が97,544千円減少したことによるものです。

以上の結果、自己資本比率は78.6%(前連結会計年度末は82.5%)となりました。

 

b.経営成績等の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は3,710,804千円となり、前連結会計年度と比較して157,872千円の増加(前年同期比4.4%増)となりました。

 

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は1,625,299千円となり、前連結会計年度と比較して44,806千円の減少(前年同期比2.7%減)となりました。これは主に、人件費の増加に伴うものです。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,417,159千円となり、前連結会計年度と比較して361,404千円の増加(前年同期比34.2%増)となりました。これは主に、人件費の増加や貸倒引当金繰入額の増加によるものであります。

 

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は208,139千円となり、前連結会計年度と比較して406,211千円の減少(前年同期比66.1%減)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は245,392千円となり、前連結会計年度と比較して373,833千円の減少(前年同期比60.4%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は76,141千円となり、前連結会計年度と比較して330,473千円の減少(前年同期比81.3%減)となりました。

 

c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

事業セグメントごとの経営成績の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

d.資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要のうち主なものは、事業の維持・拡大のための人財、システム及び設備投資等であります。なお、その資金については自己資金により賄うことを基本とし、金融機関からの借入は行わない方針でおります。

 

e.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等を「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりとしています。

当連結会計年度におきましては、自己資本比率は78.6%、ROEは2.3%、売上高営業利益率は5.6%、連結配当性向は228.6%となりました。中長期的な企業価値向上のため、引き続き収益力の向上と強固な資本構成の維持に注力し、目標とした経営施策の実施に取り組んでまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は2022年6月24日開催の取締役会において、当社の100%出資子会社(株式会社サムポローニア)を新たに設立し、株式会社日立ソリューションズ・クリエイトよりソフトウエアをはじめとする資産等を譲り受けることを決議し、2022年10月1日付でサムポローニア事業を譲受しました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 

5【研究開発活動】

当社グループの事業においては、不動産取引の非対面化や業務の合理化が急速に進んでおります。こうした動向を踏まえ、当社は2020年3月にデジタル技術を用いた業務効率化支援及び新規事業開発を推進するため、DX・システム部を新設いたしました。同部にて業務の自動化への取組みはもとより、不動産取引等の安心と安全を支える可能性のあるテクノロジーの研究を継続的に行っております。

なお、当連結会計年度において研究開発費は発生しておりません。