第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

  当社は企業ミッションとして「『必要必在』と『生活提案』で、地域社会の喜びと夢を共創する」を掲げております。

そして将来当社が目指すべき姿(ビジョン)である「国内Nо.1の“Living Space Innovator”企業となる」を実現するため、2023年6月期から2025年6月期までの中期経営計画において基本方針を策定いたしました。この基本方針に基づく施策実行のため私たち従業員は、5か条の行動指針を遵守し、ミッション、ビジョンの実現に向けて業務に取り組んでおります。

 

<基本方針>

1.企業ミッションに基づく施策実行
2.企業ビジョンの定量目標化による成長実現

3.SDGsのソリューションを地域社会と共創 

 

 

<行動指針(5か条)>

1.お客様基点で全てを発想する
2.お客様の“不”の解消を続ける
3.未来志向で変化に挑戦する
4.常に謙虚な気持ちで感謝を忘れない
5.倫理・道徳を重視し、共に成長する

 

 

また、2024年度の基本方針として「原点回帰と新しい企業文化の創造」を掲げました。この基本方針は、これまで私たちが大事にしてきた価値観「お客様の喜びが私たち(企業)の喜び」を、従業員全員があらためて認識し、初心に帰り基本に忠実に行動するとともに、会社として新たな価値観を共有していくという考えに基づくものです。

お客様の「不の解消」と「品揃え」が商売の基本であるという当社の原点に立ち返り、これらの「不」を解消する方法を考え提供することで、お客様と喜びを共有し「新しい企業文化」を生み出してまいります。

そして2025年の創立50周年に向けて「人への投資」「同質化競争からの脱却」「持続可能で豊かな社会実現に貢献」の3つのテーマに優先的に取り組み、私たちみんなが自信と誇りを持つことができる、唯一無二のジョイフル本田を築き上げてまいります。

 

(2) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題等

企業ミッションを達成するため、中期経営計画の3つの基本方針を対処すべき課題と位置付け、課題解決に向けて様々な施策に取り組んでおります。

 

第1の課題「企業ミッションに基づく施策実行」においては『必要必在』へのアクション、『生活提案』へのアクション、オープン・イノベーション推進の3つの柱からなる施策を推進いたします。

『必要必在』のアクションでは、平時も有事の際もお客様が必要とするものが必ず在る頼りになる存在として、質、量ともに充実した商品の品揃えと適切な価格設定により、顧客満足度の向上に努めてまいります。

『生活提案』のアクションでは、時代や生活環境に合わせ、お客様のニーズや要望に的確に対応したプレミアム商品やプロ職人が使用する専門性の高い工具類等の企画販売にも注力することで「多目的・多機能型セレクトショップ」への進化を図ります。

「オープン・イノベーション推進」では、産学連携・地域活性化への取り組みを強化、また業界再編を見据え、機動的な合従連衡を実現すべくM&A、業務提携、サプライチェーン・マネジメント等にも注力いたします。

 

 

 

第2の課題「企業ビジョンの定量目標化による成長実現」においては、新たなKPIとしてEBITDAとEBITDAマージンを採択、顧客が認める高い付加価値を実現すべく本業での高い収益率の達成を目指します。またステークホルダーに報いる経営体制の確立と業務の確実な執行により、定量目標の柱であるROEの向上、収益率の改善と株主還元の充実により株主価値向上を図ります。

さらに激変する環境下での事業機会を的確に捉えた戦略的な資金配分を実行、新規出店、M&A、DX等の成長分野にも積極的に投資いたします。

 

第3の課題「SDGsのソリューションを地域社会と共創」においては、非財務価値の創出によって、地域社会や消費者から選ばれる企業を目指し、循環型ビジネスを具現化してまいります。そのために、中長期的なGX計画の策定と施策の速やかな実行、自社店舗商圏における太陽光発電、蓄電池システムによる再生可能エネルギーの活用等を推進いたします。

また、環境に配慮したサステナブル商材・サービスの継続的な導入についても積極的に対応いたします。

これらの実行施策につきましては、タイムリーに情報を発信し積極的に開示してまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社は、サステナビリティ基本方針に基づき、サステナビリティを巡る様々な課題への対応が経営上の重要な課題であると認識し、それらを経営に取り込むことにより「持続可能な社会の実現」と「当社の持続的な成長」を目指しております。

 

サステナビリティ基本方針

・企業活動によって生じる環境への負荷の低減に取り組み、地球環境への配慮と循環型社会の構築を目指します。

・地域社会への参画を通じて、地域の皆さまのより豊かな生活環境づくりに貢献します。

・安心・安全な商品・サービスを提供し、社会からの信頼を築きます。

・個人の人権や多様な価値観を尊重するとともに、働きがいのある職場環境の実現に努めます。

・すべての法令等および社会規範を遵守し、公正で誠実な企業活動を行います。

 

(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス、リスク管理
① ガバナンス

当社は、サステナビリティ基本方針の下、社会的課題について、戦略・計画の策定、目標とすべき指標の設定等について検討を行うとともに、実施状況のモニタリング等を行う機関としてリスク・コンプライアンス委員会、サステナビリティ委員会を設置しています。代表取締役社長は、業務執行の最高意思決定機関である経営会議の議長に就任しているとともに、リスク・コンプライアンス委員会、サステナビリティ委員会の委員長も担っており、リスク・コンプライアンスおよびサステナビリティ課題への対応を経営判断として評価・管理する上で、重要な責務を負っています。経営会議およびリスク・コンプライアンス委員会、サステナビリティ委員会で協議・決議された内容は、四半期ごとに取締役会に報告しております。

取締役会は、報告をもとにリスクおよび機会に対する取り組みに関し、進捗・目標達成状況の監督と対応策の承認及び必要な助言を行っております。

 

② リスク管理

当社は、リスクマネジメント部が主体となり、各部署と連携し、リスク・コンプライアンスおよびサステナビリティに関連のリスクと機会をリスクマトリクスの作成とその機動的な見直しにより網羅的に抽出し評価・識別しております。評価・識別については、事業への影響度を勘案し、重要なリスクと機会を特定しており、特定したリスクについてはリスク管理規程に基づき管理をしております。

気候変動関連リスクに対しては、サステナビリティ委員会と連携したGX推進チームが事業への影響を把握するため幅広く情報収集・分析を実施しております。

今後は、シナリオ分析で抽出した移行リスク、物理的リスク、および機会をより詳細に分析し、重要と評価された項目については、企業のリスクとして捉え、サステナビリティ委員会を中心にリスク・コンプライアンス委員会等と連携し対応してまいります。

 

(2) 気候変動に関する取り組み

当社はTCFD提言への取り組みとして、より豊かな未来のため「環境負荷の少ない店舗づくり」や「商品を通じた環境活動の推進」などに取り組み、店舗での商品やサービスの提供のみならず、地域社会を豊かにするための幅広い活動を行っております。

TCFD※1の提言は、気候変動に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の開示を推奨しており、当社はこの提言に沿った情報開示を進めてまいります。また気候変動が事業に与える影響(リスクと機会)についての分析をもとにリスクの低減および機会の獲得に向けた対策に取り組んでまいります。

なお、当社は2023年6月にTCFD提言への賛同を表明いたしました。

※1 TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)…気候関連財務情報開示タスクフォース

 

① 戦略

TCFD提言では「戦略」の項目において「2℃以下シナリオを含む様々な気候関連シナリオに基づく検討」を行うことを推奨しております。

本提言に基づき、シナリオ分析においては、パリ協定の目標であり移行面で影響がより顕著に顕在化する2℃以下(1.5℃/2℃)シナリオと、物理面での影響がより顕著に顕在化する4℃シナリオの2つを選択し、IEA※2が発行しているWEO※3等のデータをもとに、2050年における財務への影響について定性的に評価しております。

※2 IEA(International Energy Agency)…国際エネルギー機関

※3 WEO(World Energy Outlook)…世界エネルギー見通し

 

2℃以下シナリオの世界

脱炭素社会に向けた規制強化や抜本的な技術革新が進み、社会が変化することで気温上昇が持続可能な範囲で収まるシナリオ

(1.5℃ IEA「Net-Zero Emissions by 2050 Scenario」を参照)

(2℃  IEA「Announced Pledges Case」を参照)

 

4℃シナリオの世界

脱炭素社会に向けて既存政策以外有効な対策が打ち出されず、気温上昇が継続し、異常気象や自然災害が激甚化するシナリオ

(IEA「Stated Policies Scenario」を参照)

 

リスク・機会及び財務インパクト評価

 

2℃以下シナリオ

リスク・

機会

リスク・

機会種類

リスク・機会項目

財務

インパクト

評価

時間軸

評価※4

移行リスク

政策・法規制

炭素税導入によるコスト増加

中~長期

プラスチック規制による再生プラスチック、バイオプラスチックへの変更に対する原価コスト増加

中~長期

技術

建物のZEB化対応に向けた投資コスト増加

短~長期

市場

電力価格上昇による電力・商品調達コスト増加

中~長期

評判

気候変動への取り組み遅延や情報開示不足等によるブランド価値の低下

中~長期

機会

資源の効率性

循環経済移行による廃棄物処理コスト削減

中~長期

エネルギー源

ZEB化(太陽光導入+省エネ)によるエネルギーコスト削減

短~長期

製品・サービス

/市場

環境配慮施策の先行取り組みによる企業ブランド価値の向上

中~長期

環境に配慮した商品の早期仕入れ・販売による売上増加

中~長期

 

 

4℃シナリオ

リスク・

機会

リスク・

機会種類

リスク・機会項目

財務

インパクト

評価

時間軸

評価※4

物理的

リスク

慢性リスク

気温上昇による空調運転コスト増加

中~長期

急性リスク

自然災害の影響で休業による売上減少や修繕コスト発生

中~長期

機会

製品・サービス

/市場

自然災害激甚化による防災商品の売上増加

中~長期

強靭性

太陽光・蓄電池を導入し電源確保することで災害時に早期営業再開

短~長期

 

※4 時間軸は以下のように定義

短期:2025年頃

中期:2030年頃

長期:2050年頃

 

各シナリオにおける影響と対策・方針

 

2℃以下シナリオ

リスク/機会

既存の取り組み

今後の対策

脱炭素に向けた政策/規制による炭素税導入に対するコスト増加

・屋根上太陽光が設置可能な全店舗で導入決定済(一部稼働済)

・CPPA※5や自家発太陽光などを導入することによる電力価格上昇や炭素税のリスクヘッジ

・サプライチェーンの効率化による商品調達コスト削減

電力価格上昇による電力・商品の調達コスト増加

プラスチック規制による原価コスト増加

・飲食店において紙製ストローや木製マドラーの利用に変更済

・プラスチック代替素材の採用・切替え

ZEB化による投資コスト増加

・千葉店でZEB Ready取得済

・吉岡店でGX Store※6営業中

・GX Store※6の推進

環境に配慮した商品の早期販売や環境配慮施策に取り組むことでブランド価値の向上及び売上増加

・電気自動車充電ステーション設置済

・サステナ商材・サービス導入済

 (22年時点617アイテム)

・リサイクルステーション設置

 済

・自社取り組みをウェブサイトなどで情報発信・開示実施

・サプライヤーの環境商品開発動向を注視し、いち早く導入する体制構築

・新たな付加価値のある商材・サービスの導入

 

※5 CPPA(Corporate Power Purchase Agreement)…企業や自治体などの法人が発電事業者から電力を長期に購入する契約

※6 GX Store…カーボンマイナスを目指す次世代店舗

(※GX Storeは株式会社アイ・グリッド・ソリューションズの登録商標)

 

 4℃以下シナリオ

リスク/機会

既存の取り組み

今後の対策

気温上昇による空調運転コスト増加

・約半数の店舗で、一部インテリジェント制御を含む空調制御システムを導入済

・順次最新の高効率空調設備への更新

・全店舗への空調インテリジェント制御システム導入

・エアカーテン導入

自然災害激甚化に対応する防災関連商品の需要拡大

・防災関連商品の売場、商品を拡充済

・自治体と災害協定を締結済

・災害時の商品ニーズに合わせ営業早期再開体制を確立済

・気温上昇・防災関連商品開発動向を注視する体制構築

 

 

② 指標と目標

温室効果ガス(GHG)排出量を指標としScope1,2に関して2025年にGHG排出量を43%削減(2013年比)および2050年までにGHG排出量ゼロを目標としております。

 指標

GHG排出量※7

Scope1

9,578t-CO2

Scope2

41,417t-CO2

Scope3※8

883,227t-CO2

合計

934,222t-CO2

 

※7 算定期間は2021年7月~2022年6月

※8 Scope3排出量については算定範囲拡大により増加する可能性有

 

目標値

2025年  2013年比43%削減

2050年  カーボンニュートラル

 

 

 (3) 人的資本に関する取り組み

① 戦略

当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。

 

人材育成方針

・社員の働く環境に配慮し、社員を個人として尊重し、一人ひとりの能力・適性や意思を重視した配置・異動・昇進を行います。

 

当社は、ミッション「『必要必在』と『生活提案』で地域社会の喜びと夢を共創する」等の経営理念に基づき、「人事ポリシー」を制定し、中長期的な視点をもって人材育成に取り組んでおります。急激なスピードで求められている働き方の改革や異業種を含めた企業間競争の激化等の当社を取り巻く社会環境の変化に対応するためには、お客様に満足や喜びを提供するプロフェッショナル集団として、より一層の成長を遂げていかなければなりません。社員が自らの力のみならず、協働者の知識・技術やスキルを総合的に生かしてお客様に満足や喜びを提供できる人となり、チームプレーを通じて組織としての成果をあげていくことができるよう、社員には「自ら考え行動できる人材」としての成長を求め、そのための機会を「未来志向で変化に挑戦する」という行動指針の実践を通じて提供し、プロフェッショナル集団としての人材育成に取り組んでおります。

 

<人事ポリシー>

コミュニケーション重視と合理性・公正性・透明性の追求

1.社員とのコミュニケーションを重視し、合理性や公正性そして透明性を追求した人事制度の構築・運用を行うことで、社員への説明責任を誠実にはたしていく

「職群」を基軸とした人事管理

2.人事制度の構築と運用にあたっては、業務内容や責任権限の度合い、また期待される役割や貢献のあり方の違いによって社員を類別した「職群制度」を基軸とし、各職群の定義を明確にしたうえで、各職群に相応しい評価、処遇、育成を行っていく

個の尊重と能力・適性の重視

3.社員の働く環境に配慮し、社員を個人として尊重し、一人ひとりの能力・適性や意思を重視した配置・異動・昇進を行っていく

成長機会の提供

4.社員には「自ら考え行動できる人材」としての成長を求め、そのための機会を「未来志向で変化に挑戦する」という行動指針の実践を通じて提供していく

職責基準の給与決定

5.公正性の高い処遇を実現するために、社員各人が担っている職責の大きさとその職責の遂行度を基準とした給与決定を行っていく

付加価値および経営成果の配分

6.「人件費の源泉は付加価値である」との考え方のもと、総額人件費は付加価値の大きさによって決定するとともに、「経営成果配分」の考え方のもと、目標を上回る利益があった場合は、その一定割合を社員に配分する

業績貢献度に応じた賞与決定

7.社員にはみな「利益創出への貢献」を求め、賞与支給にあたっては、各人の業績貢献度に応じて報いることを基本としていく

働きがいを高める施策の実行

8.社員の働きがいの状況については定期的に把握し、働きがいを高めるための施策を不断に考え実行していく

 

社内環境整備方針

・社員とのコミュニケーションを重視し、合理性や公平性、透明性を追求した人事制度の構築と運用を行うこと、また、社員の働きがいの状況について、定期的に把握し、働きがいを高めるための施策を不断に考え実行します。

 

当社は、人材育成方針に沿った取り組みを進めるとともに、個人の人権や多様な価値観を尊重し、働きがいのある職場環境の実現に努め、中核人材の育成および女性・中途採用者が能力を十分に発揮できる環境の整備を推進しております。人事制度の構築と運用にあたっては、コミュニケーション重視と合理性・公正性・透明性を追求し、『職群制度』を基軸とした人事管理を行っていくことで、制度の一貫性や整合性、安定性や継続性を担保し、社員の経営に対する信頼を高めてまいります。また、OJTトレーナーを要所に配置し若手社員の育成、売場運営に必要不可欠な知識・技術等を習得するための多様な研修制度と組み合わせ、人的資本の強化を図っております。プロフェッショナル集団であるためには、社員一人ひとりが働きがいをもち、仕事と会社に誇りや魅力を感じていることが欠かせないため、経営層や管理職は、メンバー全員の力を総合的に生かして業績目標を達成していくことを実践し組織としての成果を上げ、働きがいのある職場環境の実現に努めてまいります。

当社では、テレワーク勤務を推進しております。対象者にはモバイル端末を積極的に貸与することにより、業務効率化や通勤の負担軽減、育児や介護と仕事の両立の一助となるなど、社員にとっての仕事と生活の調和を図るための改善に取り組んでおります。

これらの取組みを通じて、社員の働き方の選択肢を広げ、個人の能力を十分に発揮できる環境を整備して、社員からの信頼の向上につなげていくとともに、働きがいの状況について定期的に確認することを通じて、働きがいを高めるための施策を不断に考え実行してまいります。

 

<人材の多様性の確保を含む人材の育成・社内環境整備に向けた取り組み>

当社のミッションである「『必要必在』と『生活提案』で地域社会の喜びと夢を共創する」を実現するために、個人の人権や多様な価値観を尊重するとともに、働きがいのある職場環境の実現に努めております。具体的には以下の環境を整備しております。

 

(イ)女性の活躍推進

近年、多くの女性社員が活躍をしておりますが、当社の女性管理職は2023年6月期、2名(1.1%)であり、女性管理職の登用は積極的に取り組む必要があります。ゆえに、管理職に対する自主的かつ測定可能な目標を設定するのではなく、女性管理職の増加・推進のための社内環境を整備することが重要であると考えております。そのため、2021年より、女性活躍推進委員会を発足させ、問題点を抽出するとともに、改善策を提案し、あるべき姿に向けての実行施策を継続することで、複数人の女性管理職を登用していきたいと考えております。

 

 女性活躍推進委員会

2022年6月期に発足した「働き方改革プロジェクト」を発展的に拡大し組織化しております。現場の問題点を多角的に取り上げ、解決を目指すことで、働きやすさと仕事のやりがいをより実感できる会社にしていく狙いです。女性活躍を推進するのみならず、新入社員から中堅層まで年齢・性別や正規・非正規を問わず、能力をいかんなく発揮できるような組織風土を目指します。

 

※ 女性活躍推進法に基づく情報・行動計画は、以下のウェブサイトで開示しております。

https://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp

(上記の「女性の活躍・両立支援総合サイト」にアクセスいただき、企業名「ジョイフル本田」を入力・検索し、「データベース」を選択のうえ、「女性の活躍推進企業データベースサイト」の「働きがいに関する実績(女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供)」「働きやすさに関する実績(職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備)」「その他関連する取組」の情報をご確認くださいますようお願い申し上げます。)

 

(ロ)中途採用者の管理職への登用

当社の中途採用者は、2022年6月期においては、3名を管理職として採用しております。また、2023年6月期は、新店人員を含め採用活動を実施し、2名を採用しました。当社は、新店開店の度に、採用活動を重ね、中核人材を育成した結果、現在、管理監督者に占める中途採用の割合は、47.4%となっております。

 

(ハ)研修制度

当社は、新入社員研修等を定期的に実施するとともに、研修用資料としての業務マニュアル、売場運営に必要不可欠な知識・技術を習得するための動画マニュアルを店舗に配信しております。また、専任のOJTトレーナーを本社に3名配置、店舗においては、兼任のOJTトレーナーを配置し、メンター的な役割を担うことで、人的資本強化に努めております。なお、2023年6月期における研修実績は以下のとおりです。

 

研修実績

研修・勉強会名

講義スタイル

対象者

人数

(人)

合計時間

(時間)

新任管理監督者勉強会

個別対面

管理監督者

20

34

新任管理監督者 勉強会

(リフォーム事業部)

オンライン集合・

e-ラーニング

リフォーム事業部

新任管理監督者

33

160

管理監督職 360度評価

結果フィードバック

個別対面

管理監督職

144

144

コンピテンシー研修

(リフォーム事業部)

e-ラーニング

正社員

リフォーム事業部

223

186

コンピテンシー研修

(リフォーム事業部)

オンライン

正社員

リフォーム事業部

223

168

360度評価 評価者勉強会

オンライン

正社員

(実務職群除く)

1,581

1,186

考課者訓練

オンライン

正社員 考課者

(実務職群除く)

820

615

新入社員入社1年経過時研修

オンライン

新入社員

8

16

新入社員研修

集合(2泊3日)

新入社員

8

192

交通安全定期講習

(リフォーム事業部)

e-ラーニング

全社員

リフォーム事業部

455

684

就業規則について

オンライン

全正社員

1,862

1,397

SNSの正しい利用・個人情報保護法について

オンライン

全正社員

1,862

1,397

新人事制度:実務職群編

オンライン

全正社員

1,862

1,397

知的財産権について・パワーハラスメントについて

オンライン

全正社員

1,862

1,397

新人事制度:指導職群・エキスパート職群編

オンライン

全正社員

1,862

2,793

販促活動における法令順守

不正競争防止法および不正アクセス禁止法

オンライン

全正社員

1,862

1,397

 

 

14,687

13,163

 

※ 研修実績は知識・技術研修を除く

 

(ニ)評価制度

当社のはたすべき使命はミッションである、「『必要必在』と『生活提案』で地域社会の喜びと夢を共創する」ことであります。当社の目指す姿であるビジョンに到達するために、ミッションから派生した価値観である行動指針(5か条)が大切であると考えており、その行動指針(5か条)を当社が社員に求める行動特性として評価項目にすることにより、社員の成長、企業の価値向上ひいては、地域のみなさまへの貢献につながるものと考えております。

 

<行動指針(5か条)>

1.お客様基点で全てを発想する

2.お客様の“不”の解消を続ける

3.未来志向で変化に挑戦する

4.常に謙虚な気持ちで感謝を忘れない

5.倫理・道徳を重視し、共に成長する

 

(ホ)仕事と家庭の両立支援

社員が子育てと仕事を両立させることができる環境をつくることによって、心理的安全性を高め、すべての社員がその能力を発揮できるよう様々な取り組みを行っております。男性の育児休業等・育児目的休暇取得率は、67.8%(2023年6月期)となっております。また、当社では、育児短時間勤務期間の延長など仕事と育児の両立のための制度を、法定を上回る水準で整備するとともに、男性の育児参加を促進する特別休暇制度を創設するなど、社員それぞれのライフスタイルに応じて、最大限能力を発揮できるよう、仕事と家庭生活の両立支援のための環境整備に取り組んでおります。2022年8月には、その取り組みや育児関連制度などの実績が認められ、「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けております。

 

※ 次世代育成支援対策推進法に基づく情報・行動計画は、以下のウェブサイトで開示しております。

https://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp

(上記の「女性の活躍・両立支援総合サイト」にアクセスいただき、企業名「ジョイフル本田」を入力・検索し、「両立ひろば」を選択のうえ、「一般事業主行動計画公表サイト」の「企業データ詳細」の情報をご確認くださいますようお願い申し上げます。)

 

(ヘ)働きがい調査の実施

当社の「人事ポリシー」にありますとおり、「働きがいの状況については定期的に把握し、働きがいを高めるための施策を不断に考え実行していく」との考えのもと、毎年「働きがい調査」を実施しております。働きがいのある会社とは、会社や経営者と社員との間に「信頼」があり、一人ひとりの能力が最大限に生かされ、働く楽しさが実感できる企業であると考えております。そして毎年、「信頼」について、現在の状況を知ることで、先々の目指す姿である「国内No.1の“Living Space Innovator”企業となる」への道程を確認することが何より大切であると認識しております。また、働きがい調査は、過半数が社外取締役で構成され、社外取締役を委員長とする任意の報酬委員会が期初に承認する業務執行取締役および執行役員の目標(業績評価)に組み入れております。

 

(ト)健康経営の推進

「健康づくり推進事業所認定証」を取得

当社は、個人の人権や多様な価値観を尊重するとともに、働きがいのある職場環境の実現に努めており、社員一人ひとりの健康づくりの推進に取り組んでおります。また、2023年1月には、全国健康保険協会茨城支部より、当社の社員に対する健康管理、および健康経営への取り組みが積極的であるとの評価をいただき、「健康づくり推進事業所」の認定を受けております。

 

(チ)多様な働き方の推進

当社は、本人の病気および家族の介護等により転勤が困難となった社員や、諸事情により地域を限定して勤務を希望する社員がいる場合、エリアを限定して勤務することができる制度(エリア社員制度)を設けており、様々な働き方をサポートしております。また、テレワーク勤務を推進しており、オフィスでの勤務に比べて、働く時間や場所を柔軟に活用することが可能となっております。通勤時間の短縮および心身の負担の軽減、仕事に集中できる環境による業務効率化やそれに伴う時間外労働の削減、育児や介護と仕事の両立の一助となることも期待されることから、社員にとっての仕事と生活の調和を図る目的で導入しております。

 

 

② 指標と目標

当社では、上記「①人的資本に関する戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

 

指標

2023年度実績

(2022/6/21-2023/6/20)

目標

女性管理職人数

2名

売場責任者における女性比率

11.3%

13%以上

(2026年3月31日までに)

労働者
 男女賃金の
 差異

全労働者

57.3%

正社員

71.8%

有期労働者等 (注)1

78.0%

中途採用者の管理職比率

47.4%

平均残業時間

4.0時間/月

6時間/月 以下

有給休暇平均取得率

84.8%

60.0%以上

育児休業からの復職率

97.8%

95%以上

(2026年3月31日までに)

男性育児休業取得率 (注)2

42.9%

15%

(2026年3月31日までに)

働きがい肯定率

30.0%

50%以上

 

(注) 1.「有期労働者等」には、熟練的業務を担当する準社員、定型的業務を担当するパートタイマー、アルバイト、日勤社員および定年後再雇用となった嘱託社員を含めております。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関するリスク

①競合環境について

当社の出店地域においては、当社と同様の商品を取扱う他社の店舗が多数存在しており、今後も新店出店や業界の垣根を越えた他業態の参入、低価格戦略などによる競争が激化していくことが予想されます。これらにより、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

他社との差別化を図る取り組みとして、中期経営計画で掲げた企業ミッション「『必要必在』と『生活提案』で、地域社会の喜びと夢を共創する」を具現化するため、専門性の高い資材・素材・工具等の積極的投入、各商品グループの品揃えの増強、EDLP(エブリデイ・ロープライス)商品の拡充、お客様に安心してお買い物を楽しんでいただける価格設定、海外直輸入商材の拡充、当社独自のプレミアム商品の企画・開発、新生活空間の提案を行い、発見のある魅力的な売り場づくりに取り組んでおります。

 

②出店に関する法的規制について

当社の店舗出店に際しては、「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けております。これらの法令の改正や各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、新規出店の開発期間が長期化した場合や、既存店舗の改装等が困難となった場合には、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

当社としては、新規出店や大規模改装の際には、当該店舗における大規模小売店舗立地法等の法令規制の状況を把握するとともに、各行政機関と十分に協議した上で、現実的な出店計画を策定しております。

 

天候要因・自然災害等について

当社は、季節商品(冷暖房用品、アウトドア用品、園芸用品等)を数多く取り扱っております。このため、冷夏や暖冬、長雨、猛暑、厳冬等の天候変動により、来店客数や季節商品の需要動向が著しく変動するなど、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対応するため、天候予測等に基づき商品のラインナップや販売商品の管理を徹底し販促強化に努めております。

また近年、発生頻度が高まっている大地震や大型台風、局所的豪雨等による自然災害や事故・火災等の予期せぬ事態が発生し、事業活動に重大な支障が生じた場合にも当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

これらに対しては、火災保険や地震保険等に加入し、自然災害による損失リスクに備えると共に、緊急時の対応等を定めた事業継続計画(以下、BCPといいます。)マニュアルを策定、有事の際に迅速に災害対策本部を設置し、スマートフォン等を活用した安否確認サービスの活用により、災害状況の把握や従業員やその家族の安否確認等に努めております。

また、災害時を含め、お客様と従業員の安全が確保できる状況においては、可能な限り営業を継続し、地域インフラ等の復旧に役立てるよう努めております。

さらには、大規模自然災害や感染症拡大の影響による資金管理のため、取引金融機関に対してBCP対応資金として利用する資金調達枠(当座貸越枠)を設定しております。

 

 ④コロナウイルス感染症について

コロナウイルス感染症に関する規制の撤廃や緩和が世界で広がっており、日本でも5類感染症に移行となりましたが、コロナウイルス感染症が再度拡大すれば景況感・雇用環境の悪化につながり、当社の業績および財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。

当社としては、厚生労働省や各自治体の指針を順守し、お客様と従業員の安全を第一に考えて、安心してお買い物ができる環境づくりに努めてまいります。

 

(2) 事業運営に関するリスク

①出店に伴う投資について

売場面積5万㎡規模の超大型店、売場面積3万㎡規模の大型店の出店に際しては、1店舗当たりの事業投資額が大きく、また出店した地域での店舗の認知度向上、安定した売上の確保までには相応の期間を要することから、当社の業績および財務状況に大きく影響を及ぼす可能性があります。

当社としては、綿密な事業投資計画の策定による業績への影響等について十分な検証を実施しております。また、初期投資が比較的少ない居抜き物件の再開発による出店についても推進しております。

 

②固定資産の減損について

当社は「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、今後地域の経済状況の変化等の事由により店舗の収益性が悪化した場合や保有資産の市場価値が著しく下落した場合等に減損処理を実施することがあり、これにより当社の業績および財務状況に大きく影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対応するため、当社の強みを伸ばし他者との同質化からの脱却、ホームセンター事業とリフォーム事業の融合、カーボンニュートラルの推進などに取り組み、収益の拡大と経費増大の抑制に努めてまいります。

 

③商品に関する法的規制について

当社は多種多様な商品を取り扱っており、それぞれの商品の特性や仕様に応じた法的規制を受けております。法令の改正等により商品の取り扱い自体が、困難となる場合や管理コストが増加することが予想されます。

これらにより商品の品揃えが不十分となり、業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

当社としては、関係官庁および取引先等からの情報収集を綿密に実施し、コンプライアンスの周知と徹底を図り法令を遵守してまいります。

 

④商品調達と価格変動について

当社の仕入れルートに支障が生じて、商品調達ができなくなる場合や原材料等が価格変動の影響を受ける商品、為替相場の変動や海外情勢等の外的要因により仕入価格が高騰する商品等があり、これらの仕入価格の変動が生じた場合には、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対応するため、複数の取引先、仕入先を確保し商品調達への支障を抑えるように努めております。

 

⑤システム障害について

当社は発注、入荷検品、仕入、売上等を基幹システムで処理しているため、ネットワーク障害、コンピューターウイルス、自然災害、人為的ミス等によるシステム障害が発生した場合、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

これらのシステム障害時における代替業務運用構築に関して主要システムのサーバーを大手ベンダーのデータセンターにアウトソーシングし、リスク分散を図っております。また、それらにより発生しうる損害賠償に備えるためにサイバー保険に加入しております。

 

⑥個人情報の保護について

当社が管理する個人情報の流失が発生した場合、当社の社会的信用の低下、損害賠償義務の発生など、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対応するため、個人情報保護規程に基づき、情報管理の徹底と従業員やパートタイマーへの個人情報管理に関する教育を実施しております

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 ①財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が残る中、行動制限の緩和により国内旅行支援や大規模イベントの開催、海外からの旅行客増加に伴うインバウンド消費の増加など、経済活動正常化への動きが活発化いたしました。

一方、原材料・エネルギー価格の高騰による物価の上昇、消費者の購買行動の抑制など不安材料もあり引続き不透明な状況が続いております。

このような経営環境の下、当社は中期経営計画に掲げた企業ミッション「『必要必在』と『生活提案』で、地域社会の喜びと夢を共創する」を具現化するため様々な施策を実行いたしました。

来店されたお客様の究極のワンストップ・ショッピングを実現するための『必要必在』のアクションでは、プロ職人が使用する専門性の高い資材・素材・工具等の積極的投入、防災用品コーナーの見直しと拡張を実施するなど各商品グループの品揃えを増強し、さらに通年EDLP(エブリデイ・ロープライス)商品を拡充するなど、お客様に安心してお買い物を楽しんでいただける価格設定にも取り組みました。また『生活提案』のアクションでは、変化するお客様の潜在的ニーズや要望に的確に対応した商品をセレクトする専門の担当者を配置し、海外直輸入商材を拡充、また当社独自のプレミアム商品の企画・開発等にも注力、新生活空間の提案を行い発見のある魅力的な売場づくりに取り組み、他社との差別化を図っております。

2023年4月には、これらの取り組みを具現化した新店舗「ジョイホンパーク吉岡」を群馬県北群馬郡吉岡町にオープンいたしました。パーク全体の共通コンセプトとして「すべての日常に、エンタメを。」を掲げ、知的好奇心を揺さぶる「非日常体験」を演出し、「何度でも繰り返し行きたい」を感じさせる唯一無二の広域商圏型ワンストップショッピングパークを目指しております。また当店舗では「住まいのコンシェルジュ」として、お客様のニーズに合わせホームセンター事業とリフォーム事業が一体となった多角的なコンサルティング営業を展開しております。当社としては、12年ぶりに新規オープンした超大型店でありフラッグシップショップとして、既存店とのコラボレーションによる地域ドミナント化を推進しております。

また地球温暖化対策や温室効果ガスの排出量削減に向けた取り組みである「SDGsのソリューションを地域社会と共創」においては、脱炭素・地域の環境に配慮した施策として、自社店舗商圏内での再生可能エネルギーを活用、太陽光発電・蓄電池システムを導入し、カーボン・ニュートラルの実現に向けて取り組んでおります。

当事業年度においては、ファッションクルーズひたちなか店、幸手店、新田店、ジョイホン吉岡店の4店舗で太陽光発電の運用を開始しており、今後も順次導入店舗を拡大してまいります。将来的には、店舗施設で生み出された太陽光発電によるグリーンエネルギーを地域にめぐらせる次世代店舗「GXStore」を構築し地域内での防災・減災拠点として、電力の地産地消ネットワークによる循環型ビジネスの具現化に向けた取り組みを推進してまいります。

また、当社の全施設に消費電力を一元管理するシステムを導入、当日の店舗の状況等からAIが導き出した「最適な省エネ行動」に基づき、毎日具体的な行動計画を配信し、従業員一人ひとりが適時適切な行動を実行することで、電力使用量の抑制、削減に効果を発揮しております。

こうした施策を推進する一方で、地政学的なリスクに端を発した想定を超える光熱費の高騰等により利益面や従業員の生活にも大きな影響がありました。このような環境の中、従業員の生活水準の維持向上のためベースアップを実施するなど、誰もが普段の生活に不安なく、安心して意欲的に勤務できる職場環境づくりへの投資を実施しております。

これらの施策に取り組んでまいりました結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(イ) 財政状態

当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ44億96百万円増加し、1,609億27百万円となりました。

当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ9億88百万円増加し、415億98百万円となりました。

当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ35億7百万円増加し、1,193億29百万円となりました。

(ロ) 経営成績

当事業年度の売上高は1,233億62百万円(前事業年度比0.2%減)、営業利益は110億95百万円(前事業年度比9.3%減)、経常利益は122億40百万円(前事業年度比7.4%減)、当期純利益は85億28百万円(前事業年度比23.2%減)となりました。

 

なお、主要分野別および商品グループ別の売上状況は以下のとおりとなっております。

 

(主要分野別および商品グループ別の売上状況)

(a)「住まい」に関する分野

原材料・配送費の高騰や円安に伴う原価上昇の影響で値上げ傾向が続く中、的確なタイミングで販売価格に転嫁することにより、利益率への圧迫を抑制することに注力してきました。木材や鋼材等の素材は事業年度半ばにピークを迎えた後も高止まりが続き、高価格品の買い控え傾向が見られましたが、プロ用工具やブランド作業服等の高付加価値品への移行を政策的に進め、1品当たりの販売価格の下落を抑制するよう努めました。コロナ禍で大きく伸長した家庭菜園用品や観葉植物等は頭打ちとなりました。

2022年夏は早い梅雨明けから猛暑が到来し、散水、日よけ、空調機能付き作業服等がよく動きましたが、感染症ウイルスの大規模蔓延(第7波)で、来店客数が急激に失速する動きもありました。前事業年度から続いていた半導体不足は徐々に改善され、年末には給湯器等の納品遅延はほぼ解消されました。冬は急激な寒波が到来し、凍結対策商材が動きました。また、防犯意識の高まりで、防犯カメラやセンサーライトの販売が伸長したことや、先進的設備導入を促す政策により高断熱サッシが動いたことも売上高に貢献しました。

以上の結果、当事業年度における「住まい」に関する分野の売上高は、707億28百万円(前事業年度712億13百万円、前事業年度比99.3%)となりました。

 

(b)「生活」に関する分野

感染症ウイルスが、蔓延と収束を繰り返す中、徐々に外出が盛んになりレジャー関連商材が売上を伸ばしました。旅行用品や化粧品等が伸び、またペットフードは高機能商品の販売に注力することで売上を伸ばしました。事業年度半ばにはコロナ5類移行報道があり、コロナ禍で大きく伸長していたマスクや除菌剤等は頭打ちとなり、調理用品や室内収納用品等の巣籠もり需要も減少しました。電気料金の高騰が続き節電意識の高まりから、猛暑では扇風機、寒波では石油暖房器具が売上を伸ばしました。当事業年度内で複数回にわたり、飲料メーカー等による値上げ発表がありましたが、利益率を圧迫せず、かつお客様の理解を得られるレベルで販売価格に転嫁してまいりました。

以上の結果、当事業年度における「生活」に関する分野の売上高は、526億33百万円(前事業年度523億41百万円、前事業年度比100.6%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ74億97百万円減少し349億84百万円(同比17.6%減)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、98億7百万円の収入(前事業年度比25.0%増)となりました。これは主に税引前当期純利益122億50百万円、減価償却費29億52百万円、棚卸資産の増加24億96百万円、法人税等の支払額18億36百万円、売上債権の増加6億72百万円、未払消費税等の減少4億49百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、77億38百万円の支出(前事業年度は、13億67百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出86億49百万円、無形固定資産の取得による支出1億80百万円、有形固定資産の売却による収入12億58百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、95億66百万円の支出(前事業年度比21.7%減)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出41億27百万円、配当金の支払額28億89百万円、自己株式の取得による支出25億0百万円によるものであります。

 

 

③仕入及び販売の状況

(a) 商品仕入実績

仕入実績を主要分野別および商品グループ別に示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

商品グループ

前事業年度

(自 2021年6月21日

至 2022年6月20日)

当事業年度

(自  2022年6月21日

至  2023年6月20日)

前事業年度比(%)

①住まい

(a)資材・プロ用品

(b)インテリア・リビング

(c)ガーデン・ファーム

(d)リフォーム

②生活

(a)デイリー・日用品

(b)ペット・レジャー

(c)その他

46,503

14,448

10,704

10,990

10,359

38,661

28,809

9,078

773

47,176

14,999

11,019

11,324

9,833

38,545

28,553

9,687

304

101.4

103.8

102.9

103.0

94.9

99.7

99.1

106.7

39.3

合計

85,164

85,721

100.7

 

 

(b) 販売実績

販売実績を主要分野別および商品グループ別に示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

商品グループ

前事業年度

(自 2021年6月21日

至 2022年6月20日)

当事業年度

(自  2022年6月21日

至  2023年6月20日)

前事業年度比(%)

①住まい

(a)資材・プロ用品

(b)インテリア・リビング

(c)ガーデン・ファーム

(d)リフォーム

②生活

(a)デイリー・日用品

(b)ペット・レジャー

(c)その他

71,213

22,402

17,294

17,177

14,339

52,341

36,347

14,955

1,038

70,728

22,375

17,367

16,978

14,007

52,633

36,140

15,491

1,000

99.3

99.9

100.4

98.8

97.7

100.6

99.4

103.6

96.4

合計

123,555

123,362

99.8

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。

財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、主なものは以下のとおりであります。

・固定資産の減損会計

当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。損益報告などの企業内部情報と、経済環境や資産の市場価格など企業外部情報に基づき、資産または資産グループごとの減損の兆候を判定し、将来の経済環境や市場環境の変化を加味した上でその資産の帳簿価額の回収が見込めるかを考慮し、減損損失の認識を判定しております。減損損失を認識すべきと判断した場合には、資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損処理しております。回収可能価額の算定に当たっては、外部の情報源に基づく情報等を含む、財務諸表作成時において入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、新型コロナウイルスの再拡大による店舗の臨時休業など、将来の不確実な経済条件の変動等により、将来キャッシュ・フローの見積額や回収可能価額の見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。

 

なお、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(イ)財政状態

資産は、前事業年度末に比べ44億96百万円増加し、1,609億27百万円となりました。

これは主として、有形固定資産の増加72億64百万円、商品の増加25億36百万円、流動資産その他の増加8億35百万円、売掛金及び契約資産の増加6億72百万円、現金及び預金の減少74億97百万円によるものであります。

負債は、前事業年度末に比べ9億88百万円増加し、415億98百万円となりました。これは主として、未払法人税等の増加22億95百万円、資産除去債務の増加21億14百万円、未払金の増加6億8百万円、長期借入金(1年内返済予定含む)の減少41億27百万円によるものであります。

純資産は、前事業年度末に比べ35億7百万円増加し、1,193億29百万円となりました。これは主として、当期純利益85億28百万円の計上および配当金の支払い28億90百万円、自己株式の取得24億99百万円、その他有価証券評価差額金の増加2億90百万円によるものであります。

 

(ロ)経営成績

(売上高)

当事業年度においては、中期経営計画に掲げた企業ミッション「『必要必在』と『生活提案』で、地域社会の喜びと夢を共創する」を具現化するため様々な施策を実行いたしました。まず、『必要必在』のアクションでは、プロ職人が使用する専門性の高い資材・素材・工具等の積極的投入、防災用品コーナーの見直しや拡張など品揃えの増強、さらに、通年EDLP(エブリデイ・ロープライス)商品の拡充にも取り組みました。次に、『生活提案』のアクションでは、変化するお客様の潜在的ニーズや要望に的確に対応した商品をセレクトできる専門担当者の配置、海外直輸入商材の拡充、当社独自のプレミアム商品の企画・開発、新生活空間の提案など魅力的な売場づくりに取り組みました。

また、2023年4月には、これらの取り組みを具現化した新店舗「ジョイホンパーク吉岡」を群馬県北群馬郡吉岡町にオープンしております。以上のような取り組みを行いましたが、結果として売上高は、前事業年度に比べ1億93百万円減少し、1,233億62百万円(前事業年度比0.2%減)となりました。

 

(売上総利益・営業利益・経常利益)

売上総利益は、昨年に引き続き「マージン改善とコストコントロールの継続」に取り組んだ結果、前事業年度に比べ13百万円増加し、400億14百万円(同比0.0%増)となりました。

営業利益は、光熱費の高騰や新店にかかる諸経費の発生等により、販売費及び一般管理費が増加したため、前事業年度に比べ11億42百万円減少し、110億95百万円(同比9.3%減)となりました。

経常利益は、営業外収益の増加と営業外費用の減少もありましたが、前事業年度に比べ9億84百万円減少し、122億40百万円(同比7.4%減)となりました。

 

(当期純利益)

当期純利益は、固定資産売却益の減少、減損損失の計上、法人税等の増加等により、前事業年度に比べ25億69百万円減少し、85億28百万円(同比23.2%減)となりました。

 

 

 ③ 資本の財源及び資金の流動性について

当社における資金需要の主なものは、運転資金(商品の仕入、販売費及び一般管理費の営業費用)および設備投資資金であります。

当社の資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フローおよび金融機関からの借入による資金調達となります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。