第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、スローガンとして、「Far Together!」(未来へみんなで一緒に!)を掲げています。これは、経営ビジョンを実現するため、お客様に選ばれる唯一無二の差別化されたサービス(感動)をいかに創出するか。お客様感動創造型企業としての役割を役職員全員で共有し、常に自らが主体であるという自覚と、挑戦する前向きな姿勢、スピード感をもった取り組み、失敗を恐れない行動を心がけています。
  その上でダイバーシティ・マネジメント経営を深化させ、さらなる企業優位性を実現することで、ステークホルダーであるお客様・取引先様・従業員・地域社会・株主様へ、持続的に付加価値を提供し、社会から必要とされる企業を目指しております。

 

(2)経営戦略

当社は中長期の経営計画の基本方針として、「東アジア№1の感動創造型企業への挑戦」を掲げており、感動するインナーライフを提供するために、日本国内に留まらずグローバルな視野で、顧客から選ばれるサービスを期待以上の価値と共に提供するべく取り組んでまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、事業活動の成果を示す売上高を重視しており、2021年2月期の売上高は5,560百万円を目標としております。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

当社の属するEC小売業界におきましては、消費者の節約志向と価値観多様化への対応、配送業界からの運賃値上げへの対応や消費税増税、業態を超えた企業間競争激化、大雨や台風などの自然災害、想定外の気候変動など、引き続き厳しい環境が続きました。

当社においては、他社との価格競争の継続と併せて、新たに、経済産業省による「キャッシュレス・ポイント還元事業」の対象外となった影響も受けており、このような課題に対応するべく、引き続き顧客ニーズに合致した商品アイテムの拡充、昨年度開設した東京営業所を軸とした、利益率の高いPBコラボ商品の企画開発・拡販に努めるとともに、今年度稼働予定の新本社物流センターによって出荷能力の大幅向上を図るなど、販売管理体制の向上を推進してまいります。

また、海外販売につきましては、引き続き日々変化する情勢へ対応するべく、正確かつ迅速な情報収集を行い、適宜対応できる社内体制の構築に取り組んでまいります。

なお、大幅遅延しているシステム販売につきましては、先ず、既存の受注案件を確実に納品、稼働させることに全力を注いでまいります。

当社は引き続き、価格、商品価値、顧客サービスにおいてさらなる差別化を図り、お客様に感動をお届けできる企業となることが最重要課題であると認識しております。加えて業容拡大に併せた経営体制の強化を図ることを目的とした組織変更を行うとともに、資本業務提携先であります小田急電鉄株式会社より継続して出向者を受け入れ、同社との交流をより一層進めることで、経営資源の相互補完による売上拡大を目指してまいります

 


 

① 取扱いブランドの開拓、品揃えの強化

当社では、扱っていないブランドがまだ多数あります。今後、インポートブランドや国内有名ブランド、そして注目ブランドなどとの新規取引を実現することにより、品揃えの強化・拡充を目指してまいります。また、ベビー・ジュニア、ビッグサイズ、こだわり素材商品といったニッチカテゴリーの市場にも注力し、日本最大級の品揃えによる差別化を目指します。

一方、ナショナルブランドを他社より安い価格で提供することは、一定の集客力に支えられ、他ブランドの合わせ買いも期待できるものの、利益率は低下しますので、一定の利益率を維持するため、ナショナルブランドのみに依存せず、OEM(コラボレーション)商品においても売上の増大を目指します。

 

② 海外事業戦略の強化

これからの国内市場を予測した場合、少子高齢化および人口減により、需要の大きな拡大は期待できません。EC化率の伸長によるマーケットの拡大は予測できますが、当社の事業戦略はそのマーケット内でのシェア獲得のみとなってしまいます。新たな事業戦略を考えるならば、海外市場へターゲットを向ける必要があり、特に成長著しい中国を中心とする東アジア市場が、そのターゲットとなります。幸い、当社が扱っている商品はアジア人体型の規格であるため、その親和性は高いと考えております。

今後の東アジアのEコマース市場の成長により、当社が海外事業戦略として、現在、「天猫国際」(Tmall.hk)(中国)やQoo10シンガポールへの出店等にて取り組んでいる越境Eコマース(海外のEコマース消費者に向け日本から商品を販売・発送すること)が更に伸長する可能性が高いため、今後も機会を得て取組んでまいります。特にその中心となる「天猫国際」(Tmall.hk)(中国)においては、日本から中国への商品発送が、システム化によりスムーズとなりましたが、今後予測される様々な課題に対しては、さらに迅速に対応できる社内体制の構築が不可欠です。そのために人員の強化と最適な業務スキームの構築を進めてまいります。

 

③ 自社ロジスティックの更なる精緻化

配送センターでは、マテハンシステム(自動制御ロジスティックシステム)の導入や精緻な在庫管理に努めることで、出荷能力が拡大いたしました。また、当社隣接の倉庫の取得により在庫保管能力も増大いたしました。しかし、今後の業績の拡大や利益体質の強化を実現する上で、更なるロジスティックの効率化が必要不可欠となりますので、将来の物流ニーズを見据えた、適正な在庫管理能力とさらなるスピード化に対応した体制を構築してまいります。建設中の新本社物流センターは2020年8月より稼働を予定しており、稼働時の最大出荷能力は現在の3.2倍となります。

 

④ 徹底した差別化戦略

年々激化する、大手インターネットショッピングモール間によるシェア獲得競争や、大手Eコマース事業者による買収などにより、ますますEコマース事業者は淘汰されていくことが予想されます。また、消費者ニーズの多様化や消費者マインドの変化による顧客の流動化が進んでいるため、動向を冷静に把握し、対処しなければなりません。当社におきましても、顧客から選ばれるために、サービス戦略を中心とした差別化を徹底してまいります。

 

⑤ 「お客様感動創造型企業」としての成長

企業の持続的な成長を実現するために、人材の教育、育成はとても重要な経営課題であると考えております。内部統制機能を基本とした、自立性を尊重した円滑なコミュニケーション、チームワーク力の優れた組織体制の中心に、常に顧客感動を置き、業務、経営理念、行動指針、自己目標が連動した「お客様感動創造型企業」として成長することを目指すとともに、コンプライアンス意識の醸成、コーポレート・ガバナンスの向上、そして今般問題となっているセキュリティ対策の強化も図ることにより、経営体制を人的側面から強化してまいります。

また、より働きやすい就業・職場環境の整備に向け、ダイバーシティマネージメント(*)を意識した、組織戦略も進めてまいります。年間休日数の増大や、労働生産性の向上に伴う残業労働時間の低減、そして当社は女性従業員が圧倒的に多い職場であることから、育児・介護休業等、女性が働きやすい職場にするための制度の積極的導入を進めてまいります。

 

* ダイバーシティマネジメント…

ダイバーシティとは「人材と働き方の多様化」を意味し、ダイバーシティマネジメントとは従業員の様々な個性(多様性)を企業内に取り入れて活用することにより、組織力を強化するマネジメントアプローチを指します。

 

 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、これらは当社に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見し難いリスクも存在します。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 特定の事業分野への依存について

当社の事業はWEB事業を中核としており、当社が今後成長を図る上でインターネットやEコマースの更なる発展が基本条件であると考えております。ただし、予期せぬ要因によって、インターネットやEコマースの発展が阻害された場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

特に当社は自社サイト(本店サイト)のほかに、「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」等のインターネットショッピングモールに出店しているため、インターネットショッピングモール運営者との契約内容がインターネットショッピングモール運営者の方針変更等により、当社にとって不利な内容に変更された場合や継続が困難な場合は、収益性に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合の激化による業績変動について

当社は、インターネット・スマートフォン等のメディアを使い、インナーウェアに特化したサービス・商品を提供するEコマースを主体に事業を展開しております。これらの分野においては、競合他社が存在し、今後も新規参入があるものと考えております。このため、競合の激化による市場シェアや価格競争による販売価格低下等が発生した場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法的規制について

当社は、通信販売事業者であることから「特定商取引に関する法律」、ホームページ上に掲載された商品情報に関しましては、「不当景品類及び不当表示防止法」及び「不正競争防止法」などの規制を受けております。

日本のインターネット及びEコマースを取り巻く事業はその歴史が浅く、事業環境の整備や一般消費者保護のため法令の改正や新たな法令制定等が行われる可能性があり、新たな法的規制の内容によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 個人情報の管理について

当社顧客の個人情報につきましては、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や、外部業者との間で個人情報保護に関する契約の締結及び作業管理、日々の業務における人的管理と物理的管理においてもその取扱いに細心の注意を払い管理しております。しかしながら、外部の不正なアクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出が発生した場合には、当社の業績及び企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) システムトラブルについて

当社のWEB事業は、コンピュータを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断され、WEB事業の営業活動に支障が出た場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 人材の流出について

当社は、現在各部門の専門的業務を少数の人数にて行っております。当社は女性に優しい職場環境の整備を進めているため、出産・育児などによる育児休業制度の活用により、一時的な従業員の不足が生じる可能性があります。また、従業員の急な離脱等によって円滑な業務の遂行に支障を与えた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 借入金レートの変動

当社は新本社物流センター建設工事の進捗に伴い、総資産に占める借入金の割合が高まっております。借入金のうち短期借入金ついては主に小田急グループCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)にて調達し、長期借入金についてはシンジケートローン契約により複数の金融機関から調達しておりますが、両者共その金利は東京市場の銀行間金利に連動して変動するため、この金利市場に大きな変動があった場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 財務制限条項による影響

当社が複数の金融機関との間で締結しているシンジケートローンに関する契約には、財務制限条項が定められております。今後当社の純資産、経常利益又は当期純利益が財務制限条項に定める水準を下回ることとなった場合、借入先金融機関の請求により、当該借入について期限の利益を喪失する可能性があります。当社は財務制限条項への抵触及びこれによる期限の利益喪失を回避するための施策を最大限継続的に行ってまいりますが、万一、当社が上記借入についての期限の利益を喪失する場合、当社の事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(9) 災害等による影響

当社の本社兼配送センターには、本社機能、受発注機能、物流機能が集中しております。このため、大規模地震などの自然災害が発生し、情報処理及び商品の出荷業務などに多大な影響を与えた場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 当社の物流について

当社の商品は、運送会社を通してお客様にお届けしております。昨今、この物流網の整備が追いつかず、配送費の値上げが発生しておりますが、今後、更に配送環境が悪化した場合は、更なる値上げや、配送スピードの悪化による消費者離れも発生することが想定され、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

2018年11月28日開催の第46回定時株主総会において、「定款一部変更の件」が決議され、決算期末日を8月31日から2月末日に変更いたしました。前事業年度は決算期変更の経過期間であり、2018年9月1日から2019年2月28日までの6ヶ月間の変則決算となることから、前期比は記載しておりません。

 

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、輸出が弱含むなかで、製造業を中心に弱さが一段と増した状態が続いているものの、国内景気は緩やかな回復基調が続いておりました。一方、先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されますが、新型コロナウイルス感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要があり、先行きは依然として不透明な状況で推移しました。当社の属する小売業においては、12月の日銀短観によると、大企業非製造業のDIはプラス20でしたが、小売業はマイナス3と他の非製造業に対し、大幅に減速しており、消費マインドの冷え込みが懸念されます。

このような状況のもと、当社では販売チャンネルの拡充、ブランディングやPBコラボ商品の強化を行ってまいりました。

しかしながら、2018年8月より配送料が値上げとなったことによる費用負担増を経営努力で吸収しきれなかったこと、国内販売では、PayPayモール(Yahoo!ショッピング)、au Wowma!、LOHACOは前年を上回り好調に推移したものの、消費税増税に加え経済産業省による「キャッシュレス・ポイント還元事業」の対象外となった影響、暖秋暖冬の影響、及びNB主力メーカー商品の売上の伸び悩みに加え、PBコラボ商品の投入スケジュールの遅れにより、楽天市場や本店が前年を下回ることとなりました。

売上を確保すべく大幅値引きセールを行いましたが、全体の転換率、購入件数は前年を上回ったものの、客単価はダウンし、売上総利益率も悪化したことにより予算を大幅に下回ることとなりました。

一方、海外販売では、メーカー直売による競合により価格競争が激化し、中国最大のショッピングイベント11月11日の「独身の日」の不振も相まって低調となりました。

また、第4四半期に予定していたシステム販売が、開発の大幅な遅れから、当期の売上として計上することができず翌期以降にずれ込むことになりました。

この結果、当事業年度の売上高は5,251,053千円営業損失は46,286千円経常損失は68,244千円当期純損失は138,699千円となりました。財政状態の詳細につきましては、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 財政状態の分析」をご参照下さい。

なお、当社は、WEBサイトでのインナーショップ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ87,304千円増加し291,164千円(前事業年度比42.8%増)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは 69,597千円の増加(前事業年度は106,948千円の減少)となりました。

その主な要因は、減価償却費45,654千円の計上、たな卸資産の増加78,811千円、売上債権の減少74,796千円及び仕入債務の増加45,587千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは 1,980,738千円の減少(前事業年度は33,327千円の減少)となりました。

その主な要因は、新本社物流センター建設工事の進捗に伴う有形固定資産の取得による支出1,979,722千円、役員保険の切替処理に伴い発生した保険積立金の積立による支出188,801千円及び同積立金の解約による収入148,981千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは 1,998,446千円の増加(前事業年度は65,085千円の減少)となりました。

その主な要因は、小田急グループCMSでの調達に伴う短期借入金1,026,017千円の増加及び市中銀行よりシンジケートローンにより調達した長期借入金985,000千円の増加によるものであります。なお、借入金の主な資金使途は運転資金とした一部を除き全て新本社物流センターの建設費用となっております。

 

③ (生産、受注及び販売の状況)

当社は、WEBサイトでのインナーショップ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

a. 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b. 商品仕入実績

当事業年度における商品仕入実績については、単一セグメントのため品種別に記載しております。

 

品種

アイテム

仕入高(千円)

前年同期比(%)

ファンデーション

ブラジャー・ガードルなど

1,678,003

ランジェリー

キャミソール・スリップなど

293,263

レッグ

パンティストッキング・ソックスなど

198,596

ナイティ

パジャマ・ルームウェアなど

157,609

ショーツ

パンツ・ボトムなど

606,356

メンズ

ボクサーパンツ・トランクスなど

298,092

その他

63,879

合計

3,295,801

 

(注) 1  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2  その他の金額には、アバンティ店の仕入金額、歩引金額等も含まれております。

 

c. 受注実績

当社の行う事業、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

d. 販売実績

当事業年度における販売実績については、単一セグメントのため品種別に記載しております。

 

品種

アイテム

販売高(千円)

前年同期比(%)

ファンデーション

ブラジャー・ガードルなど

2,581,866

ランジェリー

キャミソール・スリップなど

410,145

レッグ

パンティストッキング・ソックスなど

352,215

ナイティ

パジャマ・ルームウェアなど

251,880

ショーツ

パンツ・ボトムなど

889,112

メンズ

ボクサーパンツ・トランクスなど

451,905

その他

313,927

合計

5,251,053

 

(注) 1  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2  その他の金額には、アバンティ店の販売金額、受取運賃、ポイント利用金額等が含まれております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、事業年度末における財政状態、報告期間における経営成績及び開示に影響を与える見積り・予測を必要としております。当社はこれらの見積り・予測について、過去の実績や現在の状況を考慮し、合理的と考えられる基準に基づき判断しております。しかしながら、見積り・予測は不確実性が伴うため、実際の結果と大きく異なる可能性があります。 

 

② 財政状態の分析 

(資産)

当事業年度末の資産合計は、5,657,473千円(前事業年度末は3,657,752千円)となり、1,999,721千円の増加となりました。

流動資産は1,786,352千円(前事業年度末は1,714,278千円)となり、72,073千円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加(前事業年度末より87,304千円の増加)、売掛金の減少(前事業年度末より43,119千円の減少)、商品の増加(前事業年度末より86,934千円の増加)及び未収入金(ECサイトにて付与されるポイントに係る未収入金)の減少(前事業年度末より29,417千円の減少)によるものであります。

固定資産は3,871,121千円(前事業年度末は1,943,474千円)となり、1,927,647千円の増加となりました。その主な要因は、新本社物流センターの建設工事の進捗に伴う建設仮勘定の増加(前事業年度末より1,982,752千円の増加)、役員保険の切替処理に伴う保険積立金の増加(前事業年度末より64,342千円の増加)及び繰延税金資産の取崩しに伴う同資産の減少(前事業年度末より75,583円の減少)によるものであります。

 

(負債)

当事業年度末の負債合計は、3,011,035千円(前事業年度末は860,043千円)となり、2,150,992千円の増加となりました。

流動負債は1,845,622千円(前事業年度末は716,672千円)となり、1,128,950千円の増加となりました。その主な要因は、買掛金の増加(前事業年度末より49,341千円の増加)及び小田急グループCMSの利用に伴う短期借入金の増加(前事業年度末より1,026,017千円の増加)によるものであります。なお、短期借入金の大部分は新本社物流センターの建設資金に充当しております。

固定負債は1,165,413千円(前事業年度末は143,371千円)となり、1,022,041千円の増加となりました。その主な要因は、新本社物流センター建築資金として市中銀行より調達した長期借入金(シンジケートローン)の増加(前事業年度末より962,500千円の増加)によるものであります。

 

(純資産)

当事業年度末の純資産合計は、2,646,437千円(前事業年度末は2,797,708千円)となり、151,270千円の減少となりました。その主な要因は、新株予約権の権利行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ増加(前事業年度末より各3,666千円の増加)したこと、当期純損失の計上により利益剰余金が減少(前事業年度末より138,699千円の減少)したこと及び配当金の支払いにより利益剰余金が減少(前事業年度末より19,903千円の減少)したことによるものであります。

 

 

③ 経営成績の分析

(売上高)

当事業年度における売上高は5,251,053千円となりました。これは販売チャンネルの拡充、ブランディングやPBコラボ商品の強化を行ったものの、「キャッシュレス・ポイント還元事業」の対象外となったこと、暖秋暖冬の影響、海外販売の「独身の日」の不振やシステム販売が開発遅延により翌期以降にずれ込んたことなどが主な要因となっております。

 

(営業利益)

当事業年度における販売費及び一般管理費は2,088,512千円となりました。これは、配送料値上げによる負担増を吸収しきれなかったこと、人員増強により給料が増加したこと及び新本社物流センターの建築に伴いストック倉庫の賃借料負担が増加したこと等によるものであります。その結果、当事業年度の営業損失は46,286千円となりました。

 

(経常利益)

当事業年度における営業外収益は5,695千円となりました。その主な要因は、債務勘定整理益、助成金収入、及び弊社本店サイトへの決済手段導入に伴うシステム開発支援金等を計上したことなどによるものであります。

当事業年度における営業外費用は27,653千円となりました。その主な要因は、新社屋物流センターの建設の進捗に伴って増加した支払利息、譲渡制限付株式報酬制度対象者の退職に伴う株式報酬費用及びシンジケートローン契約の締結に伴い支出したアレンジメントフィー等を計上したことによるものであります。その結果、当事業年度の経常損失は68,244千円となりました。

 

(当期純利益)

当事業年度の法人税、住民税及び事業税は3,240千円、繰延税金資産を取崩した事により法人税等調整額は75,663千円となりました。また、役員保険の切替処理に伴い特別利益として保険解約返戻金を24,521千円計上し、新社屋物流センターの建築開始に伴って旧ストック倉庫関連資産を除却したことにより特別損失として固定資産除却損を16,072千円計上しております。その結果、当事業年度の当期純損失は138,699千円となりました。

 

 

 

④ 経営者の問題認識

当社の経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善の経営戦略の立案及び施策に努めております。

他社との差別化を図りながら、事業規模を拡大していく上で、取扱いブランドの開拓・品揃えの強化、海外事業戦略の強化、顧客が直接商品に触れることができないというインナーウェアEコマースに対する障壁排除、自社ロジスティックの更なる精緻化、Eコマース市場におけるリスクヘッジ等に柔軟に対応できる組織体制の整備が重要であると考えております。これらを実現するため、経営体制を人的側面から強化してまいります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性

当社の資金需要の主なものは、設備投資資金のほか、商品仕入資金や人件費等の販売費及び一般管理費であり、このような資金需要に安定的に対応するため、主に内部資金の活用、小田急グループCMS及び市中銀行4行によるシンジケートローンにより資金調達を行っております。

また、資金の流動性に関しては、小田急グループCMS以外にも複数の金融機関に十分な借入枠を有しており、当社は流動性ニーズや将来の債務履行のための手段を十分に確保しているものと考えております。

当事業年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 3 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

⑥ 今後の方針について

当社は、2018年11月28日に公表、2019年4月11日に修正、2020年4月24日に再修正いたしました2023年2月期を最終年度とする中期経営計画(2023年2月期売上高7,060百万円)の達成のため、当社経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報を入念に分析し、最善の経営戦略の立案及び施策に努めております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社の経営上の重要な契約は以下のとおりであります。

(1) 当社が販売活動を行う上での重要な契約

相手方の名称

契約名称

契約締結日

契約内容

契約期間

楽天株式会社

出店申込書

1999年8月6日

楽天サイト出店契約

期間の定めなし

楽天株式会社

出店プラン変更申込書

2009年1月22日

楽天サイト出店契約

期間の定めなし

 

 

(2) 当社が自社サイト(本店サイト)を運営する上での重要な契約

相手方の名称

契約名称

契約内容

契約期間

株式会社アイティフォー

リモート監視サービス
契約書

サーバーなどハードウェアのリモート監視

2009年10月16日~
2010年10月15日
(1年毎の自動更新の定めあり)

株式会社アイティフォー

ソフトウェア保守
サービス契約書

ソフトウェア保守

2009年10月16日~
2010年10月15日
(1年毎の自動更新の定めあり)

株式会社アイティフォー

ハウジングサービス
契約書

サーバーなどハードウェアの運用等に必要な電源・空調等の管理等

2009年1月1日~
2009年12月31日
(1年毎の自動更新の定めあり)

 

 

 

(3) 資本業務提携契約

当社は小田急電鉄株式会社との間で資本業務提携契約を締結しており、その内容は次のとおりであります。

契約締結日

契約締結先

内容

業務提携の内容

2018年2月15日

小田急電鉄株式会社

資本業務提携
 
当社株式の保有
1,700,000株
 

①当社及び小田急電鉄の顧客資産等、経営資源の相互補完による売上拡大
②小田急グループの信用力・ブランド力と当社のEコマース事業におけるノウハウの相互活用
③小田急電鉄グループが有する不動産開発に係る知見・ノウハウやネットワークを活用した当社の倉庫及び物流センターの開発
④小田急電鉄が有する中期経営計画策定に係る知見・ノウハウを活用(人的サポートを含む)した当社の中期経営計画の策定
⑤小田急電鉄が有する内部統制に係る知見・ノウハウを活用(人的サポートを含む)した当社の内部統制体制の強化
⑥小田急電鉄から当社に対するマネジメント人材2名の派遣を含む、当社と小田急電鉄間における人材の交流及び情報の共有
⑦その他、新規事業領域や新サービスの開発等に関する相互協力及び推進

 

 (注)1 当事業年度末日現在において、小田急電鉄株式会社が保有する当社の株式数は2,673,600株であります。

 2 当社が小田急電鉄株式会社の議決権割合が低下する行為を行う場合には、事前に小田急電鉄株式会社の書面による承認を得る旨、規定されております。なお、小田急電鉄株式会社は、当社取締役1名の指名権を有しております。

 

(4) シンジケートローン契約

当社は下記金融機関4行との間で新本社物流センター建築資金の調達を目的としたシンジケートローン契約を締結しており、その内容は次のとおりであります。

契約締結日

契約締結先

契約内容

財務制限条項

2019年8月27日

株式会社 三菱UFJ銀行

株式会社 滋賀銀行

京都中央信用金庫

株式会社 みずほ銀行

契約金額

1,500百万円

 

 

借入利率

3ヶ月Tibor+0.5%

 

担保提供資産

株式会社 白鳩所有の土地

簿価 897,845千円

(建物については完成後に追加して担保提供の予定)

①2020年2月に終了する決算期以降各年度の決算期の末日における貸借対照表における純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日又は2019年2月に終了する決算期の末日における貸借対照表における純資産の部の金額のいずれか大きい方の75%の金額以上にそれぞれ維持すること。
②2020年2月に終了する決算期以降の各年度の決算期の末日における損益計算書における経常損益に関して、それぞれを2期連続して経常損失を計上しないこと。

③2020年2月に終了する決算期以降の各年度の決算期の末日における損益計算書における税引後当期損益に関して、それぞれ2期連続して税引後当期損失を計上しないこと。

 

 

 

 

(5) 不動産賃貸契約

当社は今後の安定的な収益確保のため現在の本社兼配送センターを賃貸に供する不動産賃貸契約を締結しており、その内容は次のとおりであります。

対象不動産の概要

賃貸借期間

契約内容

特記事項

京都市伏見区竹田向代町21番地、29番地1

 

建物:4534.80㎡

15年間

(2020年9月1日~2035年8月31日)

賃 料

月額2,500千円(2020年9月~2021年2月、入居工事等移転対応期間)

月額5,500千円(2021年3月以降)

 

敷 金

55,000千円

賃貸借期間開始日から10年経過する日までの間に賃借人の都合により本契約を解除する場合、賃借人は契約の残存期間について、その賃料の全額を弊社に支払うこととなっております。

 

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。