第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、スローガンとして、「Far Together!」(未来へみんなで一緒に!)を掲げています。これは、経営ビジョンを実現するため、お客様に選ばれる唯一無二の差別化されたサービス(感動)をいかに創出するか。お客様感動創造型企業としての役割を役職員全員で共有し、常に自らが主体であるという自覚と、挑戦する前向きな姿勢、スピード感をもった取り組み、失敗を恐れない行動を心がけています。
  その上でダイバーシティ・マネジメント経営を深化させ、さらなる企業優位性を実現することで、ステークホルダーであるお客様・取引先様・従業員・地域社会・株主様へ、持続的に付加価値を提供し、社会から必要とされる企業を目指しております。

 

(2)経営戦略

当社は中長期の経営計画の基本方針として、「東アジア№1の感動創造型企業への挑戦」を掲げており、感動するインナーライフを提供するために、日本国内に留まらずグローバルな視野で、顧客から選ばれるサービスを期待以上の価値と共に提供するべく取り組んでまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、事業活動の成果を示す売上高を重視しており、2023年2月期の売上高は6,635百万円を目標としております。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

新型コロナウイルス感染症の再拡大によって、商品生産国のロックダウンによる商品入荷遅延、原油高騰による原材料や輸送のコストアップによる仕入原価や発送運賃の上昇など、先行き不透明な状況が継続することが見込まれます。このような環境のもと、当社は、2022年4月4日よりスタートした東証新市場区分において「スタンダード市場」を選択し申請をおこないました。

   一方、当社は移行基準日時点(2021年6月30日)において、当該市場の上場維持基準を充たしていないことから、2021年11月18日付で「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」を東京証券取引所に提出・開示いたしました。

    (当社WEBサイト https://www.shirohato.co.jp/ir/index.html をご参照ください。)

 

① 当社の上場維持基準の適合状況及び計画期間

当社の移行基準日時点におけるスタンダード市場の上場維持基準への適合状況は、以下のとおりとなっており流通株式時価総額については基準を充たしておりません。当社は、流通株式時価総額に関しては2024年に、上場維持基準を充たすために各種取組を進めてまいります。

 

 

 

株主数

流通株式数

流通株式

時価総額

流通株式比率

当社の状況

(移行基準日時点)

2,016人

25,013単位

6.8億円

37.5%

上場維持基準

400人

2,000単位

10億円

25%

計画書に記載の項目

 

 

② 上場維持基準の適合に向けた取組の基本方針、課題及び取組内容

 (ア)基本方針

 当社は、第48期、第49期と2期連続の営業損失及び経常損失並びに当期純損失を計上し、当事業年度において

 も営業損失及び経常損失並びに当期純損失を計上し3期連続の赤字決算となりました。このような業績不振に

よる株価低迷が流通株式時価総額の基準を充たしていない事態を招いたと認識し、先ずは業績不振から脱却し、利益を計上することで早期に復配することが、株価の回復、ひいては株式会社東京証券取引所の定める上場維持基準を上回るための、最短手段であると考えております。

    (イ)課題及び取組内容

  当社は、2021年4月に取締役担当委嘱の変更をおこない、5月に取締役を4名体制にし、社内改革を進めており

 ます。当事業年度においては、営業損失及び経常損失ではありますが、当初の計画からは損失を大幅に圧縮いたし

 ました。道半ばではあるものの社内改革の効果があらわれてきていると感じております。引き続き以下の課題と取

 組みを中心に進めて参ります。

1.NB(ナショナルブランド)メーカーのEC市場参入による競争激化に対応するため、PB(プライベート

  ブランド)商品の拡充

2.少しでも早くお客様に商品をお届けするため、マテハンシステムを含む物流センターの最適化による出

  荷能力向上

3.不採算事業からの撤退による経費圧縮と収益改善

  A)海外事業のうち本店グローバルサイトにつきましては、黒字化が見込めないため、2021年8月31日

    をもって閉店いたしました。

  B)託児所事業につきましては、赤字拡大要因となっていたため2022年3月31日をもって撤退いたしま

    した。

  C)システム販売事業につきましては、現在進行中の案件納品完了後に、事業継続の可否について精査

    いたします。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況及び経理の状況に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。

 

(1) 特定の事業分野への依存について

当社の事業はWEB事業を中核としており、当社が今後成長を図る上でインターネットやEコマースの更なる発展が基本条件であると考えております。ただし、予期せぬ要因によって、インターネットやEコマースの発展が阻害された場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

特に当社は自社サイト(本店サイト)のほかに、「楽天市場」や「auPAYマーケット」「PayPayモール」(Yahoo!ショッピング)等のインターネットショッピングモールに出店しているため、インターネットショッピングモール運営者との契約内容がインターネットショッピングモール運営者の方針変更等により、当社にとって不利な内容に変更された場合や継続が困難な場合は、収益性に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合の激化による業績変動について

当社は、インターネット・スマートフォン等のメディアを使い、インナーウェアに特化したサービス・商品を提供するEコマースを主体に事業を展開しております。これらの分野においては、競合他社が存在し、今後も新規参入があるものと考えております。利益率の高いPBコラボ商品の企画開発・拡販に努めるなど競争力を維持する努力をしておりますが、競合の激化による市場シェアや価格競争による販売価格低下等が発生した場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法的規制について

当社は、通信販売事業者であることから「特定商取引に関する法律」、ホームページ上に掲載された商品情報に関しましては、「不当景品類及び不当表示防止法」及び「不正競争防止法」などの規制を受けております。

日本のインターネット及びEコマースを取り巻く事業はその歴史が浅く、事業環境の整備や一般消費者保護のため法令の改正や新たな法令制定等が行われる可能性があり、新たな法的規制の内容によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 個人情報の管理について

当社顧客の個人情報につきましては、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や、外部業者との間で個人情報保護に関する契約の締結及び作業管理、日々の業務における人的管理と物理的管理においてもその取扱いに細心の注意を払い管理しております。また、その実行性を担保するため、プライバシーマーク制度の付与事業者にもなっておりますが、外部の不正なアクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出が発生した場合には、当社の業績及び企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) システムトラブルについて

当社のWEB事業はコンピュータを結ぶ通信ネットワークに依存しているため、基幹システムのサーバーをクラウド化し、また通信ネットワークは二重化しておりますが、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断され、WEB事業の営業活動に支障が出た場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 人材の流出について

当社は、現在各部門の専門的業務を少数の人数にて行っております。当社は女性に優しい職場環境の整備を進めているため、出産・育児などによる育児休業制度の活用により、一時的な従業員の不足が生じる可能性があります。また、従業員の急な離脱等によって円滑な業務の遂行に支障を与えた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 借入金レートの変動

当社は本社物流センターの取得に伴い、総資産に占める借入金の割合が高まっております。借入金のうち長期借入金についてはシンジケートローン契約により複数の金融機関から調達しておりますが、その金利は東京市場の銀行間金利に連動して変動するため、この金利市場に大きな変動があった場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 継続企業の前提に関する重要事象等

当社は、当事業年度において3期連続の経常損失及び当期純損失を計上したことで、当社が全ての該当金融機関と締結しているシンジケートローン契約の財務制限条項に抵触することとなりました。

よって、当社は当該状況を解消すべく各金融機関と協議を行い、財務制限条項への抵触に関して、期限の利益喪失請求を行わないことに同意を得ております。

以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

(9) 災害等による影響

当社の本社物流センターには、本社機能、受発注機能、物流機能が集中しております。このため、大規模地震などの自然災害が発生し、情報処理及び商品の出荷業務などに多大な影響を与えた場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 当社の物流について

当社の商品は、運送会社を通してお客様にお届けしております。昨今、この物流網の整備が追いつかず、配送費の値上げが発生しておりますが、今後、さらに配送環境が悪化した場合は、更なる値上げや、配送スピードの悪化による消費者離れも発生することが想定され、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルス感染症の影響については、本書提出日現在においても不透明な情勢が続いております。感染拡大によって、接触機会を減らすことができる当社が所属するEコマース市場は拡大基調にあるものの、緊急事態宣言の発出による感染防止対策の一環としての交代勤務が長期化した場合や従業員に感染者が発生した場合にはマンパワーの不足等により出荷件数が減少し弊社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の再拡によって、商品生産国のロックダウンによる商品入荷遅延、原油高騰による原材料や輸送のコストアップによる仕入原価や発送運賃の上昇など、先行き不透明な状況が継続することが見込まれ、当社事業に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当社は「感動するインナーライフっていいね!」という企業理念のもと、主にインナーウェアをメーカーから仕入れ、インターネット上のさまざまなチャネルを通じて、個人のお客様に販売するEコマース (インターネット通販)事業を展開しております。
 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって緊急事態宣言の発出や、まん延防止等重点措置の適用が繰り返され各種経済活動が停滞しました。一時は感染者が減少し落ち着きが見られましたが、後半は新たな変異株(オミクロン株)によって感染が急速に拡大し、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
 当社の所属するEコマース市場では、総務省が2022年2月に発表した家計消費状況調査(二人以上の世帯)によると、2021年の年間ネットショッピング利用世帯の割合は52.7%と前年の48.8%から3.9%上昇し、年平均で初めて50%を超えました。政府の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐための人と人の接触を減らす施策の一つとしてEコマースが推奨されたことも利用者の増加につながりました。
 このような経営環境のもと、当事業年度も競合他社との差別化を図るため、ブルーミングスタイル事業部、ラヴィアドゥ事業部によるPB(プライベートブランド)商品の開発を積極的に進めてまいりました。この結果、全体売上に対するPBコラボ商品の比率は26.5%まで拡大することができました。特にブルーミングスタイル事業部において取り扱いをしている「HIMICO」が好調に推移したこともあり、当事業部の売上は前事業年度比149.9%と大幅に伸長しました。国内販売においては新型コロナウイルス感染症の影響による海外生産国のロックダウンによって、NB(ナショナルブランド)メーカーの大幅な商品入荷遅延が発生したものの、SNSを利用した集客施策やクーポン、商品広告最適化によって、PayPayモールは前事業年度比125.4%、取扱商品拡充と商品広告最適化によってAmazonは前事業年度比131.8%と伸長しました。また、国内販売全体では前事業年度比109.3%と前事業年度を上回り、計画対比においても101.2%と年間計画を達成することができました。特に、PayPayモールにおいては、レディースファッション部門「年間ベストストア2021」第1位(昨年は2位)を受賞、au PAYマーケットにおいては、「ベストショップアワード2021」インナー・ルームウェアカテゴリ大賞を昨年に引き続き受賞し、多くのお客様からご支持をいただくことができました。
 海外販売においてはモールのローカル店舗優先施策や新型コロナウイルス感染症による物流停滞、海外商品の買い控えによって苦戦を強いられているものの、セット割商材の拡充による客単価上昇や、販促広告を成果報酬型への移行、商品ページのリニューアル等の施策をおこないました。また、本店グローバルをはじめ不採算サイトを閉鎖し人件費や販促費のコスト削減をおこないました。
 物流センターにおいては、物流業務最適化の一環と安定的に利益を計上できる体質に改革するために、販売見込みの低いと想定される商品132,194千円の廃棄処分をおこないました。また、2022年3月31日をもって撤退した託児所事業における当該固定資産の帳簿価格45,835千円を特別損失に計上いたしました。
 なお、新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金等の支給申請額は特別利益に計上しております。

この結果、当事業年度の売上高は6,231,324千円(前事業年度比9.4%増)営業損失は38,796千円(前年同期は172,338千円の営業損失)経常損失は67,827千円(前年同期は210,530千円の経常損失)当期純損失は223,123千円(前年同期は287,299千円の当期純損失)となりました。

上記のような業績の状況や今後の財務状況などを総合的に勘案した結果、株主の皆様への期末配当につきましては、誠に遺憾ではありますが無配とさせていただきます。
 株主の皆様には深くお詫び申し上げますとともに早期に復配できるよう努めてまいりますので、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。
 なお、当社は、WEBサイトでのインナーショップ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ40,374千円減少し508,295千円(前事業年度比7.4%減)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは 741,044千円の増加(前事業年度は462,093千円の減少)となりました。

その主な要因は、税引前当期純損失219,893千円、減損損失45,835千円を計上したこと、減価償却費252,399千円、売上債権の増加45,175千円、仕入債務の増加49,144千円、たな卸資産の減少265,004千円、及び還付消費税等が281,013千円が発生したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは 91,590千円の減少(前事業年度は1,202,241千円の減少)となりました。

その主な要因は、本社物流センター取得に対する支出56,679千円及び保険積立金(役員保険)の積立による支出28,765千円によるものであります。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは 689,828千円の減少(前事業年度は1,921,840千円の増加)となりました。

その主な要因は、短期借入金の減少614,828千円及び長期借入金の返済による支出75,000千円によるものであります。

 

③ (生産、受注及び販売の状況)

当社は、WEBサイトでのインナーショップ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

a. 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b. 商品仕入実績

当事業年度における商品仕入実績については、単一セグメントのため品種別に記載しております。

品種

アイテム

仕入高(千円)

前年同期比(%)

ファンデーション

ブラジャー・ガードルなど

1,794,028

93.8

ランジェリー

キャミソール・スリップなど

329,171

106.3

レッグ

パンティストッキング・ソックスなど

172,155

118.3

ナイティ

パジャマ・ルームウェアなど

236,302

108.9

ショーツ

パンツ・ボトムなど

688,756

102.1

メンズ

ボクサーパンツ・トランクスなど

346,492

104.5

その他

123,896

合計

3,690,803

102.8

 

(注) 1  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2  その他の金額には、アバンティ店の仕入金額、歩引金額等も含まれております。

 

c. 受注実績

当社の行う事業、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

d. 販売実績

当事業年度における販売実績については、単一セグメントのため品種別に記載しております。

品種

アイテム

販売高(千円)

前年同期比(%)

ファンデーション

ブラジャー・ガードルなど

2,887,656

105.1

ランジェリー

キャミソール・スリップなど

541,773

112.7

レッグ

パンティストッキング・ソックスなど

310,346

110.0

ナイティ

パジャマ・ルームウェアなど

399,431

110.1

ショーツ

パンツ・ボトムなど

1,082,401

109.3

メンズ

ボクサーパンツ・トランクスなど

569,135

111.3

その他

440,579

138.2

合計

6,231,324

109.4

 

(注) 1  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2  その他の金額には、アバンティ店の販売金額、受取運賃、ポイント利用金額,不動産賃貸収入等が含まれております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、一定の会計基準の範囲内において、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や現在の取引状況並びに入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に使用しておりますが、見積り及び仮定には不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。また、財務諸表の作成のための重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。

(固定資産の減損)

当社は、固定資産をインナーショップ事業と不動産賃貸事業について、資産のグルーピングを行っておりその回収可能価額について将来キャッシュ・フロー、正味売却価額等の前提条件に基づき見積っております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症が当社に与える影響につきましては、感染拡大により接触機会を減らす新しい生活様式における購買手段として当社の属するEコマース市場が定着してきており、事業全体への大きな影響はなく、財政状態及び経営成績に与える影響は軽微であるとの仮定をもとに、会計上の見積りを行っております。

 

② 財政状態の分析 

(資産)

当事業年度末の資産合計は、6,484,050千円(前事業年度末は7,234,533千円)となり、750,482千円の減少となりました。

流動資産は1,850,692千円(前事業年度末は2,387,879千円)となり、537,187千円の減少となりました。その主な要因は、現金及び預金の減少(前事業年度末より40,374千円の減少)、在庫の適正化や商品廃棄による商品の減少(前事業年度末より254,908千円の減少)及び前事業年度に本社物流センター完成に伴い還付予定としていた消費税等が還付されたこと等によるその他の流動資産の減少(前事業年度より282,120千円の減少)によるものであります。

固定資産は4,633,358千円(前事業年度末は4,846,653千円)となり、213,295千円の減少となりました。その主な要因は、建物(純額)の減少(前事業年度より102,649千円減少)及び機械及び装置(純額)の減少(前事業年度末より110,792千円減少)であり、両者とも2020年8月に完成した本社物流センターの減価償却処理に伴う減少であります。

 

(負債)

当事業年度末の負債合計は、4,348,035千円(前事業年度末は4,875,395千円)となり、527,359千円の減少となりました。

流動負債は2,868,524千円(前事業年度末は3,290,039千円)となり、421,514千円の減少となりました。その主な要因は、シーズン商品の仕入れに伴う買掛金の増加(前事業年度末より98,108千円増加)、未払消費税等の増加(前事業年度末より113,746千円増加)、受注損失引当金の増加(前事業年度末より17,547千円増加)、電子記録債務の減少(前事業年度末より32,499千円減少)、及び短期借入金の減少(前事業年度末より614,828千円減少)によるものであります。

固定負債は1,479,511千円(前事業年度末は1,585,355千円)となり、105,844千円の減少となりました。その主な要因は、シンジケートローンの約定返済に伴う長期借入金の減少(前事業年度末より75,000千円減少)及び2021年5月開催の株主総会にて退任した取締役及び監査役に対する役員退職慰労引当金の取崩し等による減少(前事業年度末より30,845千円減少)によるものであります。

(純資産)

当事業年度末の純資産合計は、2,136,014千円(前事業年度末は2,359,138千円)となり、223,123千円の減少となりました。その主な要因は、当期純損失の計上により利益剰余金が減少(前事業年度末より223,123千円の減少)したことによるものであります。

 

③ 経営成績の分析

(売上高)

当事業年度における売上高は6,231,324千円(前事業年度比9.4%増)となりました。これはSNSを利用した集客施策、PBコラボ商品の積極的な開発、及び新型コロナウイルス感染症の拡大防止の施策の一つとしてEコマースが推奨され利用者の増加が主な要因となっております。

 

(営業損益)

当事業年度における販売費及び一般管理費は2,442,158千円(前事業年度比4.3%増)となりました。その主な要因は、本社物流センターの取得に伴い増加した固定資産税と減価償却費等によるものであります。その結果、当事業年度の営業損失は38,796千円(前事業年度は172,338千円の営業損失)となりました。

 

(経常損益)

当事業年度における営業外収益は41,734千円(前事業年度比222.8%増)となりました。その主な要因は、役員退職慰労引当金戻入額19,156千円、及び保育園運営収益18,753千円等を計上したことによるものであります。

当事業年度における営業外費用は70,765千円(前事業年度比38.4%増)となりました。その主な要因は、資金の借換えに伴い増加した支払利息30,756千円、及び保育園運営費用38,597千円等を計上したことによるものであります。その結果、当事業年度の経常損失は67,827千円(前年同期は210,530千円の経常損失)となりました。

 

(当期純損益)

当事業年度の法人税、住民税及び事業税は3,240千円法人税等調整額は△9千円となりました。また、託児所閉鎖に伴い発生した固定資産除却損1,665千円、減損損失45,835千円を計上しております。

特別利益としては、新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金29,911千円を計上しましたが、結果として当事業年度の当期純損失は223,123千円(前年同期は287,299千円の当期純損失)となりました。

 

④ キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2.事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

なお、現時点において、特記すべき重要な資本的支出の予定はありません。

 

⑤ 経営者の問題認識

当社の経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善の経営戦略の立案及び施策に努めております。

他社との差別化を図りながら、事業規模を拡大していく上で、取扱いブランドの開拓・品揃えの強化、海外事業戦略の強化、顧客が直接商品に触れることができないというインナーウェアEコマースに対する障壁排除、自社ロジスティックの更なる精緻化、Eコマース市場におけるリスクヘッジ等に柔軟に対応できる組織体制の整備が重要であると考えております。これらを実現するため、経営体制を人的側面から強化してまいります。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性

当社の資金需要の主なものは、設備投資資金のほか、商品仕入資金や人件費等の販売費及び一般管理費であり、このような資金需要に安定的に対応するため、主に内部資金の活用、小田急電鉄極度貸付及び市中銀行4行によるシンジケートローンにより資金調達を行っております。

また、資金の流動性に関しては、小田急極度貸付以外にも複数の金融機関に十分な借入枠を有しており、当社は流動性ニーズや将来の債務履行のための手段を十分に確保しているものと考えております。

 

⑦ 今後の方針について

当社は、2023年2月期の売上高6,635百万円、営業利益90百万円、経常利益63百万円、当期純利益43百万円の達成のため、当社経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報を入念に分析し、最善の経営戦略の立案及び施策に努めております。

 

⑧ 継続企業の前提に関する重要事象等

当社は、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク (8) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、当社が全ての該当金融機関と締結しているシンジケートローン契約(当事業年度末残高1,387,500千円)に付された財務制限条項に抵触しております。

よって、当社は当該状況を解消すべく各金融機関と協議を行い、財務制限条項への抵触に関して、期限の利益喪失請求を行わないことに同意を得ております。

以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社の経営上の重要な契約は以下のとおりであります。

(1) 当社が販売活動を行う上での重要な契約

相手方の名称

契約名称

契約締結日

契約内容

契約期間

楽天株式会社

出店申込書

1999年8月6日

楽天サイト出店契約

期間の定めなし

楽天株式会社

出店プラン変更申込書

2009年1月22日

楽天サイト出店契約

期間の定めなし

 

 

(2) 当社が自社サイト(本店サイト)を運営する上での重要な契約

相手方の名称

契約名称

契約内容

契約期間

株式会社アイティフォー

リモート監視サービス
契約書

サーバーなどハードウェアのリモート監視

2009年10月16日~
2010年10月15日
(1年毎の自動更新の定めあり)

株式会社アイティフォー

ソフトウェア保守
サービス契約書

ソフトウェア保守

2009年10月16日~
2010年10月15日
(1年毎の自動更新の定めあり)

株式会社アイティフォー

ハウジングサービス
契約書

サーバーなどハードウェアの運用等に必要な電源・空調等の管理等

2009年1月1日~
2009年12月31日
(1年毎の自動更新の定めあり)

 

 

(3) 資本業務提携契約

当社は小田急電鉄株式会社との間で資本業務提携契約を締結しており、その内容は次のとおりであります。

契約締結日

契約締結先

内容

業務提携の内容

2018年2月15日

小田急電鉄株式会社

資本業務提携
 
当社株式の保有
1,700,000株
 

①当社及び小田急電鉄の顧客資産等、経営資源の相互補完による売上拡大
②小田急グループの信用力・ブランド力と当社のEコマース事業におけるノウハウの相互活用
③小田急電鉄グループが有する不動産開発に係る知見・ノウハウやネットワークを活用した当社の倉庫及び物流センターの開発
④小田急電鉄が有する中期経営計画策定に係る知見・ノウハウを活用(人的サポートを含む)した当社の中期経営計画の策定
⑤小田急電鉄が有する内部統制に係る知見・ノウハウを活用(人的サポートを含む)した当社の内部統制体制の強化
⑥小田急電鉄から当社に対するマネジメント人材2名の派遣を含む、当社と小田急電鉄間における人材の交流及び情報の共有
⑦その他、新規事業領域や新サービスの開発等に関する相互協力及び推進

 

 (注)1 当事業年度末日現在において、小田急電鉄株式会社が保有する当社の株式数は2,673,600株であります。

 2 当社が小田急電鉄株式会社の議決権割合が低下する行為を行う場合には、事前に小田急電鉄株式会社の書面による承認を得る旨、規定されております。なお、小田急電鉄株式会社は、当社取締役1名の指名権を有しております。

 

(4) シンジケートローン契約

当社は下記金融機関4行との間で新本社物流センター建築資金の調達を目的としたシンジケートローン契約を締結しており、その内容は次のとおりであります。

契約締結日

契約締結先

契約内容

財務制限条項

2019年8月27日

株式会社 三菱UFJ銀行

株式会社 滋賀銀行

京都中央信用金庫

株式会社 みずほ銀行

契約金額

1,500百万円

 

 

借入利率

3ヶ月Tibor+0.5%

 

担保提供資産

当社所有の土地及び建物

①2020年2月に終了する決算期以降各年度の決算期の末日における貸借対照表における純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日又は2019年2月に終了する決算期の末日における貸借対照表における純資産の部の金額のいずれか大きい方の75%の金額以上にそれぞれ維持すること。
②2020年2月に終了する決算期以降の各年度の決算期の末日における損益計算書における経常損益に関して、それぞれを2期連続して経常損失を計上しないこと。

③2020年2月に終了する決算期以降の各年度の決算期の末日における損益計算書における税引後当期損益に関して、それぞれ2期連続して税引後当期損失を計上しないこと。

 

 

 

(5) 不動産賃貸契約

当社は今後の安定的な収益確保のため旧本社兼配送センターを賃貸に供する不動産賃貸契約を締結しており、その内容は次のとおりであります。

対象不動産の概要

賃貸借期間

契約内容

特記事項

京都市伏見区竹田向代町21番地、29番地1

 

建物:4534.80㎡

15年間

(2020年9月1日~2035年8月31日)

賃 料

月額2,500千円(2020年9月~2021年2月、入居工事等移転対応期間)

月額5,500千円(2021年3月以降)

 

敷 金

55,000千円

賃貸借期間開始日から10年経過する日までの間に賃借人の都合により本契約を解除する場合、賃借人は契約の残存期間について、その賃料の全額を弊社に支払うこととなっております。

 

 

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。