第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは「Speed up your Business」のスローガンの下、

 

ミッション:高度ソフトウェア技術による人類貢献

ビジョン:フィックスターズコードを世界の人々に

バリュー:最先端技術の創造と応用

 

を掲げ事業を推進しております。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、経営の効率化と継続的な事業の拡大を通じて企業価値を向上し続けていくことを経営の目標としております。経営指標としては、自己資本利益率、営業利益、フリーキャッシュフローを重視しております。

 

(3)経営環境及び経営戦略

 当社グループの属するソフトウェア産業においては、クラウドやAI技術の実用化が進む中で、「Winner takes all」と言うべきビッグトレンドが進行しております。一定分野における世界トップシェアを獲得したプレイヤーにデータ、コスト競争力、顧客、人材が集約され、それらがまた競争力向上の源泉となり、世界シェアの維持・拡大につながっております。

 一方、技術動向に目を向けると、マルチコアプロセッサや専用チップ、次世代コンピュータのようなハードウェア技術のパラダイムシフト、AI・機械学習に代表されるアルゴリズムの高度化、日々複雑化する開発プロジェクト、といった動きがみられ、最新ハードウェアとアルゴリズムの知識、高度なソフトウェア技術が求められる時代が到来しています。これはまさに、創業来当社グループが培ってきた、各ハードウェアの性能を最大限に引き出すことのできる低レイヤソフトウェア技術、日々高度化するアルゴリズムを改良、実装する力、各産業・研究分野の知見、に裏付けられたソフトウェア高速化技術の果たす役割が増大していると言えます。

 上記のような外部環境に吹く強い追い風を背景に、ソフトウェア開発・高速化サービスを中心とした安定成長の実現に努めてまいります。加えて、一定分野における世界トップシェア獲得をし、「Winner takes all」という脅威を更なる成長実現のためのチャンスに変えられるよう、新規事業開発を推進してまいります。

 

(4)対処すべき課題及び具体的な取組状況等

 当社グループでは、中長期的な成長を図るため、以下6点を主な経営課題として認識し、対応に努めております。

 

①新製品の開発と研究開発

 AIによるソフトウェア開発マネジメントサービスや、量子コンピュータ関連のソフトウェア・サービス等の研究開発を推進しております。

 

②継続型ビジネスの拡大

 当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績がほぼ対応しております。今後は、SaaS型自社プロダクト等の継続型ビジネスによる新たな収益モデルの確立に取り組んでまいります。

 

③優秀な人材の確保と育成

 当社グループの競争力の源泉は優秀なエンジニアであり、2019年9月末日現在、社員数214名中、9割以上をエンジニアが占めています。優秀なエンジニアを採用することは、当社グループの持続的な成長に必要不可欠であり、積極的な採用活動を行っております。

 また、これまで培った豊富なソフトウェア高速化技術に関する社内ナレッジを共有する仕組みを、社内研修・教育制度として整備し、人材の育成を図っております。人事制度としましては、プロフェッショナル職制度を設けエンジニアとしてのキャリアパスを築けるよう支援を行っております。

 

④知名度の向上、ブランド価値向上

 知名度の向上とブランド価値向上は、お客様のリテンション拡大と、優秀なエンジニアの採用活動の両面において重要であり、企業イメージの確立に積極的に取り組んでおります。また、当社グループが提供するソフトウェアの高い開発力及び性能を通じて、当社グループのブランド価値が作られると考えており、その高い開発力を維持しながら、さらなる品質向上及び技術力の向上に取り組んでおります。

 

⑤セキュリティの強化

 セキュリティ対策は、ソフトウェア会社として、また当社グループのブランド価値向上のためにも重要であると考え、セキュリティ方針とセキュリティガイドを定め、その遵守を図るとともに、セキュリティ教育に継続して取り組んでおります。

 

⑥内部管理体制の強化

 当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、事業拡大に応じたグループ企業管理体制の強化を図り、経営の公正性・透明性を確保するとともに、コンプライアンス及びリスク管理体制を強化し、コーポレート・ガバナンスのより一層の向上に取り組んでおります。

 

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。

 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 また、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。

 以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1)事業内容に関するリスクについて

①市場の動向について

 当社グループは、コンピュータの性能を最大限に引き出し大量データの高速処理を実現するソフトウェア開発・高速化サービスと、その周辺事業に特化して取り組んでおります。ソフトウェア開発市場の中において急速に重要性が高まっている高速化分野で、これらの分野における先駆けとなるべく事業を拡大してまいりました。当社グループは、本事業分野は今後も急速に成長すると予測しており、引き続き同分野に特化して事業を推進する計画です。

 しかしながら、今後何らかの事情により当社グループの予測通りに市場が成長しない場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②技術革新への対応について

 当社グループは、コンピュータの性能を最大限に引き出し大量データの高速処理を実現するソフトウェア開発・高速化サービスと、その周辺事業に経営資源を集中的に投下していることに加え、最先端技術にも対応すべく努めており、それにより当社グループの差別化要因がもたらされていると認識しております。

 しかしながら、これらの技術を含むIT技術の革新スピードにはめざましいものがあり、かつ当社グループの成果物である商品及びサービスはお客様企業を通じて世界的な競争に晒されていることから、当社グループには常に世界最先端レベルの技術力が期待されております。今後当社グループが最先端のIT技術に迅速かつ十分な対応をすることができなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③特定販売先への依存について

 当社グループは東芝メモリ㈱に対する売上割合が高く、当連結会計年度においては、全売上高の27.1%を占めております。今後も同社との取引量は継続し、同社に対する売上割合は引き続き高い水準で推移する見込みであります。 当社グループといたしましては、同社業務において欠かすことのできない存在となるべくこれまで以上に技術力の向上に努めるとともに、当社グループの技術力を活かせる新たな分野、新たな販売先への売上拡大にも積極的に取り組んでいく方針です。

 しかしながら、東芝メモリ㈱向けのプロジェクトが変更もしくは中止となり、同社向け売上が大きく減少した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

④特定仕入先への依存について

 当社グループは、ソフトウェア開発会社として、創業より経営資源をソフトウェアの開発及び研究に集中し、ハードウェア製品の生産については、製品生産を外部に委託するファブレスメーカーという事業形態により事業を拡大して参りました。当連結会計年度においては、日本アイ・ビー・エム㈱からの仕入割合が高くなっております。

 同社とはOEM契約を締結し、緊密な関係を維持しておりますが、契約内容が変更となる場合や、何らかの理由により、同社で生産が出来なくなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)会社組織のリスクについて

①特定人物への依存について

 当社の代表取締役社長である三木聡は、当社の創業者であり、創業以来当社の最高経営責任者として、当社グループの経営方針及び事業戦略を決定するとともに、新規ビジネスの開拓及びビジネスモデルの構築から事業化に至るまでの過程において重要な役割を果たしております。

 当社グループは、権限の委譲や人材の育成、取締役会や執行役員会等において役員及び幹部従業員の情報共有を図ることで、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

②人材の確保及び育成並びにエンジニア等の退職に関連するリスクについて

 当社グループの事業は、その大半がエンジニア等のヒューマンリソースに依存しております。当社グループにおける今後の事業拡大に伴い、その業務においてますますエンジニア等の専門化及び高度化が進むことが想定されることから、様々な採用活動等を通じて、優秀なスキルをもった人材の確保に加え、OJTや社内教育による能力向上を図っております。

 また、当社グループは、ストック・オプション制度及び従業員持株会制度を導入するほか、魅力的な職場環境を提供し役職員の士気や意欲を高めることにより、人材の確保を図っております。

 しかしながら、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適切な人材を十分確保できなかった場合には、当社グループの事業拡大が制約を受ける可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。加えてエンジニア等の退職者が一時的に多数発生した場合、当社グループの技術力や開発力が低下し、当社グループの事業拡大が制約を受け、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③パートナー企業の活用について

 当社グループは、業容の拡大に伴い、事業運営に際して、協力会社等のさまざまなパートナーとの連携体制を構築しプロジェクトを遂行しております。優秀なパートナーを適宜、適正に確保できない場合、当社グループの開発力が低下し、当社グループの事業拡大が制約を受け、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)その他

①法的規制について

 当社グループでは、当社グループの事業の継続を困難にさせるような法的規制は存在していないと認識しております。しかしながら、今後法制度の改正により当社グループの事業分野に関連する何らかの規制がなされた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②不採算プロジェクトの発生について

当社グループは、想定される工数や難易度等を基に見積もりを作成しプロジェクトを受注しております。当社グループはお客様との認識や開発想定工数が大幅に乖離することが無いように、開発工数の算定とプロジェクトの進捗管理を行っておりますが、事前に開発工数やその成果を完全に見込むことは困難であります。

従って、不測の事態等により、開発工数が増大し、プロジェクトの収支が悪化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③知的財産権について

・当社グループ保有の知的財産権について

 当社グループでは、知的財産権が重要な経営資源の一つであるという認識のもと、知的財産権の保全に積極的に取り組んでおります。職務発明規程を制定し、職務発明審査会において審議のうえ、知的財産権の取得を行っております。しかしながら、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・当社グループによる第三者の知的財産権の侵害について

 当社グループによる第三者の知的財産権の侵害の可能性については、顧問弁護士及び弁理士事務所と連携し、調査可能な範囲で対応を行っておりますが、特に新商品に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識することなく他社の特許等を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合、ロイヤリティの支払いや損害賠償請求等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④災害等について

 当社グループは、首都圏を中心に事業活動を行っております。もし首都圏において地震・火災等の大規模災害や、インフルエンザ等の伝染病が発生した場合、業務の全部または一部が停止し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績等の概要

①業績

 当連結会計年度における我が国経済は、輸出や生産に弱さがみられるものの、雇用・所得環境は改善傾向が続くなかで、各種政策の効果もあり緩やかな回復基調で推移いたしました。また、海外経済につきましても、通商問題の動向や政策に関する不確実性、中国経済の先行き、金融資本市場の変動の影響などに留意する必要があるものの、全体としては緩やかに回復いたしました。

 このような経営環境下、当社のソフトウェア開発技術を活用し未来社会の構築に貢献すべく「Speed up your Business」をスローガンに掲げ、お客様の高速処理のパートナー企業として、従来からのマルチコア向けソフトウェア開発サービスに加えて、ストレージ関連ソフトウェア開発サービスの2つを当社の事業の柱として、併せて関連するミドルウェア及びハードウェアの販売を展開しております。

 主力のソフトウェア・サービス事業では、ソフトウェア開発・高速化サービスにおいて、自動運転を対象としたアルゴリズム開発や高速化案件、半導体メーカー向けソフトウェア開発案件が長期安定して継続しております。加えて、AIによるソフトウェア開発マネジメントサービスや量子コンピュータに関連する研究開発を行い、SaaS等の新たな収益モデルの確立に取り組んでおります。

 当社グループが開発したソフトウェア等が稼働するハードウェア基盤を開発、提供するハードウェア基盤事業では、画像処理プロセッサ搭載演算ボード等の量産納入を中心に、引き続き安定して受注しております。

 海外事業では、米国子会社のFixstars Solutions, Inc.が日本のお客様の米国業務の一翼を担う一方、研究機関等を対象とした高速化案件の拡大に取り組んでおります。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,966,717千円(前連結会計年度比32.1%増)、営業利益1,316,266千円(前連結会計年度比19.6%増)、経常利益1,311,078千円(前連結会計年度比17.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益870,257千円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、以下の数値はセグメント間の取引消去後となっております。

ソフトウェア・サービス

 ヘルスケア、産業機器及び自動運転分野では、高精細・高解像度画像のリアルタイム処理等を実現するソリューションを提供しております。フラッシュストレージ分野では、半導体メーカー向けのファームウェア開発を中心にサービスを提供しております。金融及びHPC分野では、リスク管理等のシミュレーションやHFT(High Frequency Trading)の高速化ソリューションを中心にサービスを提供しております。また、新たな収益モデルの確立を目指し、AIによるソフトウェア開発マネジメントサービスや量子コンピュータに関連する研究開発に取り組んでおります。

 この結果、売上高は、4,554,177千円(前連結会計年度比15.3%増)、セグメント利益(営業利益)は、1,068,807千円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。

 

ハードウェア基盤

 画像処理プロセッサ搭載演算ボード等の量産納入が長期継続中であり、加えて、画像処理に利用されるストレージ・サーバ等のスポット案件が大きく寄与いたしました。

 この結果、売上高は、2,412,540千円(前連結会計年度比82.0%増)、セグメント利益(営業利益)は、247,459千円(前連結会計年度比145.9%増)となりました。

 

②キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ24,853千円増加し、当連結会計年度末には、1,701,043千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果得た資金は794,454千円(前連結会計年度比27.8%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益(1,311,078千円)、売上債権の増加(△310,758千円)、法人税等の支払額(△329,939千円)によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は263,743千円(前連結会計年度比87.0%増)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出(△182,670千円)投資有価証券の取得による支出(△50,000千円)によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は494,718千円(前連結会計年度比230.3%増)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出(△265,400千円)、配当金の支払(△231,364千円)によるものであります。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

①生産実績

 生産に該当する事項がないため、記載する事項はありません。

 

②受注実績

 当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。

 

③販売実績

 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年10月1日

至 2019年9月30日)

前年同期比(%)

ソフトウェア・サービス(千円)

4,554,177

15.3

ハードウェア基盤    (千円)

2,412,540

82.0

合計(千円)

6,966,717

32.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年10月1日

至 2018年9月30日)

当連結会計年度

(自 2018年10月1日

至 2019年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

東芝メモリ㈱

1,805,306

34.2

1,884,947

27.1

㈱日立製作所

963,943

18.3

1,172,764

16.8

キヤノン㈱

345,000

6.5

1,078,509

15.5

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産及び負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断して行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて546,925千円増加し、4,154,010千円となりました。これは、電子記録債権が296,747千円、敷金及び保証金が178,443千円増加したこと等が主な要因であります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて153,153千円増加し、793,939千円となりました。これは、未払法人税等が98,095千円増加したこと等が主な要因であります

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて393,771千円増加し、3,360,071千円となりました。これは、利益剰余金が637,911千円増加した一方で、自己株式が265,400千円増加したこと等が主な要因であります。

 

③経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は6,966,717千円(前連結会計年度比32.1%増)となりました。主力のソフトウェア・サービス事業においては旺盛な引き合いが継続し、売上高は4,554,177千円(前連結会計年度比15.3%増)となっております。ハードウェア基盤事業においては、画像処理プロセッサ搭載演算ボード等の量産納入の安定貢献に加え、ストレージ・サーバ等のスポット案件が寄与し、売上高は2,412,540千円(前連結会計年度比82.0%増)となりました。

 

(売上総利益)

 当連結会計年度における売上総利益は、2,508,574千円(前連結会計年度比18.5%増)となりました。

 この主な要因は、半導体メーカー向けのファームウェア開発や自動運転を対象としたアルゴリズム開発や高速化案件を中心にソフトウェア・サービス事業における売上高が増加したことに加え、スポット案件を中心にハードウェア基盤事業における売上高が増加したことによるものであります。

 

(販売費及び一般管理費)

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,192,308千円(前連結会計年度比17.4%増)となりました。

 この主な要因は、持株会奨励金増額等による人件費の増加や、新規事業立ち上げに伴う外部パートナーへの支払手数料の増加等によるものであります。

 

(営業利益)

 当連結会計年度における営業利益は、1,316,266千円(前連結会計年度比19.6%増)となり、営業利益率は18.9%と、前連結会計年度に比べて2.0ポイント低下致しました。

 営業利益率低下の主な要因は、ソフトウェア・サービス事業に比べ利益率の低いハードウェア基盤事業の売上高比率が増加したことによるものであります。

 

(経常利益)

 当連結会計年度における経常利益は、1,311,078千円(前連結会計年度比17.8%増)となり、経常利益率は18.8%と、前連結会計年度に比べて2.3ポイント低下致しました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、870,257千円(前連結会計年度比5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益率は12.5%となり、前連結会計年度に比べて3.1ポイント低下致しました。

 

④資本の財源及び資金の流動性

(キャッシュ・フロー)

 キャッシュ・フローの状況については、「(1)業績等の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載しております。

 

(資金需要)

 当社グループの資金需要のうち主なものは、ソフトウェア・サービス事業における人件費、ハードウェア基盤事業におけるハードウェアの仕入れ等の運転資金及び新規事業向け研究開発費や事業拡大に伴う設備投資資金等であります。

 

(資金の源泉)

 運転資金や研究開発費、事業拡大に伴う設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を財源としております。当連結会計年度末において1,701,043千円の現金及び現金同等物の残高があり、当面の資金需要に充当し得る十分な資金を保有しております。

 

⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、「Speed up your Business」のスローガンの下、経営の効率化と継続的な事業の拡大を通じて企業価値を向上し続けていくことを経営の目標としております。

 具体的な経営指標としては、自己資本利益率、営業利益、フリーキャッシュフローを高水準で維持していくことを目標としております。

 当連結会計年度を含む、直近3連結会計年度の推移は以下の通りであります。

 

2017年9月期

2018年9月期

2019年9月期

自己資本利益率(%)

25.2

31.6

28.0

営業利益(千円)

835,102

1,100,723

1,316,266

フリーキャッシュフロー(千円)

598,601

480,692

530,711

 

4【経営上の重要な契約等】

相手方の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

日本アイ・ビー・エム㈱

2009年11月30日

画像処理プロセッサ搭載演算ボードに関するOEM契約

2009年11月30日から

2012年12月31日まで

(以後1年ごと自動更新)

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、当社技術を活用したSaaSの研究開発を、自己資金の範囲内で行っております。

 当連結会計年度における研究開発費の総額は160,478千円となっております。

 研究開発の内容としては、AIを用いたソフトウェア開発マネジメントサービスや乳がんの診断支援システム、エッジビジョンAI向け開発プラットフォームや量子コンピュータ向け共通ミドルウェア等の研究開発を行っております。

 なお、研究開発活動は事業セグメントを横断する内容となっているため、全社として研究開発活動の概要を開示しております。