文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「人に人らしい仕事を」をコーポレートビジョンとして、国内外の広告業界において、広告主の広告価値最大化、媒体社の収益最大化を、卓越したプロダクトの提供により推進してまいります。また、「バーティカルクラウド」構想のもと、広告以外の領域においても、当社の技術資産であるデータ解析基盤、機械学習エンジンをベースとして、流通・小売関連技術(Retail Tech)領域、金融関連技術(Fin Tech)領域など、既存の枠組みに捉われず、あらゆる人に、人にしかできない仕事に専念するための環境を提供するサービスを提供してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループが重要視している経営指標は、売上高及びEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額+持分法による投資利益)であります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、広告事業(国内)においては「Red for Publishers」の積極展開、広告事業(海外)においてはすでに進出した拠点及びM&Aを実施した先の効率化による各個別拠点・子会社の収益化及びグループシナジーによる収益基盤の強化を重点戦略として進めてまいります。また、広告事業以外の領域においては、流通・小売関連技術(Retail Tech)、金融関連技術(Fin Tech)などの新領域における事業拡大を図る方針であります。
(4) 会社の対処すべき課題
① 開発力の更なる強化
当社グループの更なる事業拡大にむけて、優秀なエンジニアの採用・育成の強化を国内のみならずグローバルに図ってまいります。
また、優秀なエンジニアを確保するため、エンジニアのコミュニティーや勉強会で当社のプレゼンスを高め、外部エンジニアとのコネクションの拡充を行っていくとともに、様々な採用方法を活用してまいります。
② M&A等による事業成長及び事業領域拡大
当社グループは、既存事業のシナジーが発揮できる事業領域及び当社グループの技術基盤を活用できる事業領域に対して投資を行い、また、M&A完了後においても適切なPMIを実施することで、持続的な成長に努めてまいります。
③ 内部管理体制の強化
当社グループの経営の公正性・透明性を確保するために、今後の事業拡大に伴い増加が予想される管理業務及びグローバル展開に対応する優秀な人材の確保をすることで内部管理体制強化に取り組んでまいります。また、定期的な当社グループの内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査等委員監査による当社グループのコーポレート・ガバナンス機能強化に取り組んでまいります。
④ 情報セキュリティのリスク対応の強化
当社グループは、ウィルスや不正な手段による外部からのシステムへの侵入、システムの障害及び役職員・パートナー事業者の過誤による損害を防止するために、引き続き優秀な技術者の確保や、職場環境の整備及び社内教育による情報セキュリティの強化を図ってまいります。
以下において、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1) 事業環境に関するリスクについて
① インターネットの普及について
当社グループは、主に国内外においてインターネット上でサービスの提供をしております。インターネットの更なる普及及び利用拡大、企業の経済活動におけるインターネット利用の増加等が成長のための基本的な条件と考えております。
しかしながらインターネットの普及に伴う弊害の発生や利用に関する新たな法的規制や業界団体による規制の導入、その他予期せぬ要因により、今後の普及及び利用拡大を阻害されるような状況が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② インターネット広告市場について
近年、インターネット広告市場は拡大傾向にあり、本年又は近い将来においてインターネット広告市場はテレビ広告市場を上回ると予測されております。
しかしながら、広告市場は、景気動向や広告主の広告戦略の変化などによる影響を受け易い状況にあるため、今後これらの状況に変化が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ プログラマティック広告の普及について
当社グループの主要サービスであるインターネット広告のプログラマティック広告取引は、広告業界において普及し、相応のシェアを占めるにいたりました。しかしながら、一部メディアにおいては従来の非プログラマティックな広告取引に回帰が見られるなど、その将来性はいまだ不透明な部分があることから、今後においてプログラマティック広告取引の普及及び利用が減退する状況が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 技術革新について
インターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が早く、それに基づく新サービスが常に生み出されております。また、インターネット広告業界においても、新しい広告手法やテクノロジーが次々と開発されております。当社グループが、これらの変化へ適切に対応できない場合、当社グループの業界における競争力が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 競合について
当社グループの主要サービスであるプログラマティック広告取引を行っている事業者は、国内において数社存在しております。また、プログラマティック広告取引は、国内で今後拡大が見込まれており、海外の既存のプログラマティック広告取引事業者が日本国内のマーケットへ参入してきているため、参入企業が増加し、競争の激化やその対策のためのコスト負担等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 仕入先について
当社グループの主要サービスであるプログラマティック広告取引は、取引形態の性質上、広告枠を提供するSSP事業者、アドエクスチェンジ事業者及び媒体社からの仕入が必要となります。そのため、SSP事業者、アドエクスチェンジ事業者及び媒体社の方針、事業戦略の転換等によって、取引が継続されず広告枠の仕入ができなくなった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 法的規制について
現在のところ当社グループの事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はありませんが、インターネット関連分野においては「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(2002年5月施行)や、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(2000年2月施行)、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(2008年6月成立)等の法的規制が存在しているほか、個人情報の取扱などについては、「個人情報の保護に関する法律」(2003年5月成立)等が存在しております。また、インターネット上のプライバシー保護の観点からクッキー(ウェブサイト閲覧者のコンピューターにインストールされ、ユーザーのウェブ閲覧履歴を監視するテキストファイル)に対する規制など、インターネット利用の普及に伴って法的規制の在り方等については検討が引き続き行われている状況にあります。
このため、今後、インターネット関連分野において新たな法令等の制定や、既存法令等の改正等による規制強化等がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 自然災害等について
当社グループの事業活動に必要なサーバーについては、自然災害、事故等が発生した場合に備え、外部のデータセンターの利用や定期的バックアップ、稼働状況の監視等によりシステムトラブルの事前防止又は回避に努めております。万一、当社の本社所在地である東京都において大地震や台風等の自然災害の発生や事故により、設備の損壊や電力供給の制限等の事象が発生した場合、当社グループが提供するDSP事業の継続に支障をきたし、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業内容に関するリスクについて
① DSP事業への依存について
当社グループの売上高は、DSP事業の収益が当社グループに占める割合が高くなっております。したがって、事業環境の変化等への対応が適切でない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 新規事業について
当社グループは今後も引き続き、積極的に新サービスないしは新規事業に取り組んで参りますが、これによりシステムへの先行投資や、人件費等の追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、当初の予測とは異なる状況が発生し、新サービス、新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 海外展開について
当社グループのサービスの提供にあたっては、プログラマティック広告取引の世界的な普及、拡大にあわせて国際展開を進めております。海外市場への事業進出には、各国政府の予期しない法律又は規制の変更、社会・政治及び経済情勢の変化、為替制限や為替変動、電力・通信等のインフラ障害、各種税制の不利な変更、移転価格税制による課税等、海外事業展開に共通で不可避のリスクがあります。その他、海外市場が想定どおりに成長しない場合や当社グループのサービスが海外の顧客に浸透しないこと等を要因に、投資を回収できず、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(3) システム等に関するリスクについて
① 事業拡大に伴う設備投資について
当社グループでは、サービスの安定稼働及び事業成長に備え、継続的にシステムインフラ等への設備投資を計画しておりますが、当社グループの計画を上回る急激な事業成長等があった場合、設備投資の時期、内容、規模について変更せざるを得なくなる可能性があります。このような事態が生じた場合には、設備投資、減価償却費負担等の増加が想定され、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② システム障害について
当社グループは、システムトラブルの発生可能性を低減するために、安定的運用のためのシステム強化、セキュリティ強化を徹底しており、万が一トラブルが発生した場合においても短時間で復旧できるような体制を整えております。
しかしながら、システムへの一時的な過負荷や電力供給の停止、ソフトウエアの不具合、コンピューターウィルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故など、当社グループの予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合、当社グループの事業活動に支障を生ずる可能性があります。またシステムの作動不能や欠陥等に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や、当社グループに対する損害賠償請求等が発生する場合も想定され、このような場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 事業運営体制に関するリスクについて
① 特定人物への依存について
当社代表取締役である本田謙及び取締役である佐藤裕介は、オンラインマーケティングに関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社は、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、両氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により両氏が当社の業務を継続することが困難となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② 人材の確保及び育成について
当社グループは、今後更なる事業拡大に対応するためには、継続して優秀な人材の確保及び育成が必要であると考えております。
しかし、必要な人材の確保及び育成が計画通り進まなかった場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、この場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
③ 内部管理体制について
当社グループは、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。しかしながら、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社グループの業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
(5) その他
① 配当政策について
当社は、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実等を図ることが重要であると考えておりますが、株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。そのため、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。内部留保につきましては、当社の競争力の維持・強化による将来の収益力向上を図るための設備投資及び効率的な体制整備に有効に活用する方針であります。
② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社では、株主価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、役員及び従業員の業績向上に対する意欲や士気を一層高めることを目的として、役員及び従業員に対して新株予約権を付与しております。
有価証券報告書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は757,100株であり、発行済株式総数の4.8%に相当します。
権利行使についての条件が満たされ、これらの新株予約権が行使された場合には、株式価値の希薄化や株式売買需給への影響をもたらし、当社株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
③ 無担保転換社債型新株予約権付社債の行使による株式価値の希薄化について
当社では、フロントでの確実な資金調達を実行しつつ将来の適切な株価水準において機動的に資本増強を実行するため、無担保転換社債型新株予約権付社債(以下、「本新株予約権付社債」という。)を発行しております。
有価証券報告書提出日における本新株予約権付社債の転換による潜在株式数は1,193,310株であり、発行済株式総数の7.5%に相当します。
当社株価が転換価額である3,771円を上回ることで本新株予約権付社債の転換についての条件が満たされ、これらの本新株予約権付社債が転換された場合には、株式価値の希薄化や株式売買需給への影響をもたらし、当社株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
④ 資金調達について
「③無担保転換社債型新株予約権付社債の行使による株式価値の希薄化について」に記載のとおり、新株予約権付社債(額面総額45億円)を発行しております。本新株予約権付社債の株式への転換が進まなかった場合には、満期(2020年10月5日)において残存する本新株予約権付社債につき額面での一括償還が必要となり、当社は他の資金調達手法によることを含めリファイナンス等の対応が必要となる可能性があります。
また、当社グループでは、安定的な資金調達をはかるため、金融機関との間でシンジケートローンおよびコミットメントライン契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、当社グループがこれらに抵触した場合、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 行使条件付新株予約権「TIP」の行使による株式価値の希薄化について
当社では、将来の適切な株価水準・適切なタイミングでさらなる資金調達・資本増強を効率的に実施するため、行使条件付新株予約権(以下、「TIP新株予約権」という。)を発行しております。
有価証券報告書提出日におけるTIP新株予約権による潜在株式数は600,000株(第8回新株予約権320,000株、第9回新株予約権280,000株)であり、発行済株式総数の3.8%に相当します。
当社株価が行使価額(第8回6,232円、第9回7,518円)を上回り、かつ当社がTIP新株予約権の行使を許可した場合には、これらのTIP新株予約権が行使され、株式価値の希薄化や株式売買需給への影響をもたらし、当社株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ M&A及び資本業務提携について
当社グループは、同業他社等に対するM&Aや資本業務提携を実施することにより当社グループの事業を補完・強化することが可能であると考えており、事業規模拡大のための有効な手段の一つであると位置づけております。今後もM&Aや資本業務提携等を通じて事業拡大又は人員確保を継続していく方針であります。M&A等の実行に際しては、対象企業に対して財務・税務・法務・ビジネス等に関する詳細なデューデリジェンスを行い、各種リスク低減に努める方針でありますが、これらの調査で確認・想定されなかった事象がM&A等の実行後に判明あるいは発生した場合や、市場環境の変化等により事業展開が計画どおりに進まない場合には、対象企業の投資価値の減損処理を行う等、当社グループの業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中の貿易摩擦による不透明感が強まったものの、米欧を中心とした先進国での堅調さにより、落ち着いた成長を維持しております。当社グループが展開しているアジア諸国においては一人当たりGDPは、依然として高めの伸びを続け、マクロの所得水準はプラスの成長が続いております。
当社グループの主要な事業領域であるインターネット広告市場においては、2018年のインターネット広告費(注)が1兆7,589億円(前年比16.5%増)と広告費全体の26.9%を占めるまでに拡大しております。そのうち、運用型広告費においては、1兆1,518億円(前年比22.5%増)と高い成長をしております。
このような状況のもと、当連結会計年度において当社はコーポレートビジョンである「人に人らしい仕事を」の実現を目指し、以下のような取り組みを進めてまいりました。
まず、国内インターネット広告市場においては、モバイルマーケティングプラットフォーム「Red」及びネイティブアドプラットフォーム「Poets」が引続き順調に推移し業績を牽引しました。アドプラットフォーム開発・運用支援「Red for Publishers」については、収益貢献が遅れておりましたが、在京民放5社による公式テレビポータルサイト「TVer(ティーバー)」等の動画配信サービスの広告マーケットプレイス「TVer PMP」の提供が決定するなど、来期に向けて強力なプレミアメディアへのサービス提供が決定しております。一方で、従来DSPとしての取扱額がTopであったメディアとの取引が終了するなどしたため、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額+持分法による投資利益)での利益は前年と比較して大きく減少いたしました。
次に、海外においては、自社既存拠点であるインドネシア子会社、タイ子会社、台湾子会社合計で通年で黒字が継続したほか、中国子会社、フィリピン子会社でも単月黒字化を達成しております。また、M&A先においても2019年1月に取得を完了した米国法人「Playwire,LLC」が順調に収益を計上しており、強く業績を牽引しております。一方で、事業拡充のための先行投資を引続き各拠点において行っているほか、短期的な収益化を見込むことが困難なトルコ子会社、オーストラリア子会社などの各拠点については早期に清算を決定し、adGeek社及びその子会社であるThe Studio by CtrlShift社が当初想定していた超過収益をもたらしていないことから、未償却ののれんを全額減損しております。
また、新規事業においてはGardia社の売上が順調に成長している一方で、タレンティオ社については当初想定していた超過収益が生じていないことから、未償却ののれんを全額減損しております。さらに、持分法適用会社では、タクシー内のデジタルサイネージを提供するIRIS社については非常に順調に業績が推移し、収益に貢献している一方で、LINE社との合弁会社であったM.T.Burn社が清算手続きを決定したほか、当期から持分法適用を開始した数社における持分法投資損失の計上などを行っております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高21,709百万円(前連結会計年度比47.2%増)、営業損失1,270百万円(前連結会計年度は営業損失532百万円)、経常損失1,497百万円(前連結会計年度は経常利益307百万円)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額+持分法による投資利益)△491百万円(前連結会計年度は843百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失3,512百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益25百万円)となりました。
(注)出典:株式会社電通「2018年日本の広告費」2019年2月28日
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(DSP事業)
DSP事業では、モバイルマーケティングプラットフォーム「Red」、アドプラットフォーム開発・運用支援「Red for Publishers」、ネイティブアドプラットフォーム及びトレーディングデスクの提供を行い、広告主の広告効果最大化及び媒体社の収益最大化に取り組みました。
当連結会計年度においては、モバイルマーケティングプラットフォーム「Red」が業績を牽引したほか、ネイティブアドプラットフォーム「Poets」の収益が大きく成長いたしました。
また、海外子会社の事業も一部堅調に推移いたしました。一方で、従来DSPとしての取扱額がトップであったメディアとの取引終了、M.T.Burn社の清算手続き決定と一部海外子会社の短期的な収益化の難化などが生じたため、EBITDAでの利益は前年と比較して大きく減少いたしました。
この結果、DSP事業の売上高は18,461百万円(前連結会計年度比42.1%増)、セグメント損失は284百万円(前連結会計年度はセグメント利益209百万円)、EBITDAは376百万円(前連結会計年度比74.3%減)となりました。
(DMP事業)
DMP事業では、インティメート・マージャー社がデータ活用によりクライアント企業のマーケティング課題を解決する事業を行っております。
当連結会計年度においては、データを活用したデータマーケティングにおける認知度向上及び導入社数の増加を背景に、DMP事業の業績が拡大いたしました。
この結果、DMP事業の売上高は2,188百万円(前連結会計年度比32.9%増)、セグメント利益は128百万円(前連結会計年度比106.8%増)、EBITDAは148百万円(前連結会計年度比61.3%増)となりました。
(その他事業)
その他事業では、国内外のグループにおける新規事業及び経営管理機能の提供をしております。
当連結会計年度においては、海外拠点の拡大に伴う管理体制の強化、IFRS導入等に向けた先行投資を行いました。
この結果、その他事業の売上高は、1,378百万円(前連結会計年度比79.9%増)、セグメント損失は1,116百万円(前連結会計年度はセグメント損失604百万円)、EBITDAは△1,018百万円(前連結会計年度はEBITDA△512百万円)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は24,239百万円となり、前連結会計年度末と比べ8,602百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加2,515百万円、受取手形及び売掛金の増加1,852百万円、未収入金の増加2,237百万円、新規連結による顧客関連資産の増加1,213百万円、投資有価証券の取得等による増加673百万円によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は18,353百万円となり、前連結会計年度末と比べ7,211百万円増加しました。これは主に、買掛金の増加1,360百万円、未払金の増加3,350百万円、借入金の増加等1,706百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は5,885百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,390百万円増加しました。これは主に、第三者割当による増資等による資本金及び資本剰余金の増加3,895百万円の一方で、親会社株主に帰属する当期純損失の計上3,512百万円によるものであります。
企業の安定性を示す自己資本比率は、当連結会計年度末は18.2%であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より2,515百万円増加し、5,690百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動においては、主に、税金等調整前当期純損失2,973百万円、未収入金の増加2,201百万円がありましたが、未払金の増加3,555百万円、減損損失1,168百万円、利息及び配当金の受取額1,591百万円により、資金は1,759百万円の流入(前連結会計年度は1,921百万円の資金流出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動においては、主に、投資有価証券の取得1,944百万円、関係会社株式の取得529百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得2,474百万円により、資金は5,352百万円の流出(前連結会計年度は3,157百万円の資金流出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動においては、主に、借入金1,610百万円、株式の発行3,785百万円により、資金は6,130百万円の流入(前連結会計年度は5,062百万円の資金流入)となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
DSP事業 |
18,428 |
141.9 |
|
DMP事業 |
2,167 |
134.2 |
|
その他事業 |
1,113 |
807.7 |
|
合計 |
21,709 |
147.2 |
(注) 1.セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
売上高は、21,709百万円(前連結会計年度比47.2%増)、売上原価は、16,304百万円(前連結会計年度比49.6%増)となりました。増加の主な要因は、海外でのネイティブ広告の成長及び連結子会社の増加(前連結会計年度末比15社増)によるものであり、売上増加に伴い広告枠の買付費用も増加しております。販売費及び一般管理費は、6,676百万円(前連結会計年度比52.4%増)となりました。増加の主な要因は、海外事業での先行投資として人件費が増加したためであります。この結果、営業損失は1,270百万円(前連結会計年度は営業損失532百万円)となりました。
営業外収益は200百万円(前連結会計年度比78.2%減)、営業外費用は427百万円(前連結会計年度比446.0%増)となりました。営業外収益の主な内容は、持分法投資利益が発生したことによるものであります。また、営業外費用の主な内容は、為替差損及び資金調達費用によるものであります。この結果、経常損失は1,497百万円(前連結会計年度は経常利益307百万円)となりました。
EBITDAは△491百万円(前連結会計年度は843百万円)となりました。主な要因は、海外広告事業への先行投資によるものであり、グループ全体での売上・組織の規模の拡大を図ったためであります。
特別利益は95百万円(前連結会計年度は0百万円)、特別損失は1,570百万円(前連結会計年度比708.1%増)となりました。特別損失の主な内容は、減損損失、投資有価証券評価損、関係会社整理損失引当金繰入額の計上によるものであります。
この結果、税金等調整前当期純損失は2,973百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益113百万円)となりました。法人税等は、474百万円(前連結会計年度比1,084.6%増)となりました。また、非支配株主に帰属する当期純利益は65百万円(前連結会計年度比37.5%増)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は3,512百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益25百万円)となりました。
なお、セグメント別には、DSP事業の売上高は18,461百万円(前連結会計年度比42.1%増)、EBITDAは376百万円(前連結会計年度比74.3%減)、DMP事業の売上高は2,188百万円(前連結会計年度比32.9%増)、EBITDAは148百万円(前連結会計年度比61.3%増)、その他事業の売上高は1,378百万円(前連結会計年度比79.9%増)、EBITDAは△1,018百万円(前連結会計年度はEBITDA△512百万円)となりました。これは主として、DSP事業においては、モバイル向けDSPプラットフォーム「Red」が業績を牽引したほか、ネイティブアドプラットフォーム「Poets」の収益が大きく成長し、海外子会社の事業も一部堅調に推移いたしました。一方で、従来DSPとしての取扱額がトップであったメディアとの取引終了、M.T.Burn社の清算手続き決定、一部海外子会社の短期的な収益化の難化などが生じたため、EBITDAベースでの利益は前年と比較して大きく減少いたしました。また、DMP事業においては、データを活用したデータマーケティングにおける認知度向上及び導入者数の増加を背景に、業績が拡大いたしました。さらに、その他事業においては海外拠点の拡大に伴う管理体制の強化、IFRSの導入等に向けた先行投資を行いました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2.事業の状況 2.事業等のリスク」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報
キャッシュフローの分析については、「第2.事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
翌連結会計年度のキャッシュ・フローの見通しにつきましては、営業利益の改善を見込んでいる一方で、関連会社からの配当金の受取額が減少する見込みであることから、営業活動で得られるキャッシュ・フローは、当連結会計年度と比較して減少する見込みであります。また、投資活動により使用するキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローについては、翌連結会計年度は収益化・投資の回収フェイズに入るため大規模な投資を現時点では予定していないこと、投資事業の開始に伴いCVCへの投資有価証券の譲渡が生じることを予定していること等の影響が翌連結会計年度に反映される見込みです。
以上の結果として、翌連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高については、当連結会計年度末と同水準となる見込みです。
当社は、2019年12月16日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるGardia株式会社の株式の一部を譲渡することを決議し、2019年12月20日に株式譲渡契約を締結いたしました。
なお、株式譲渡の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。