文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは「Chances for everyone, everywhere.」 をグループビジョンに掲げ、インターネットを通じて世界中の人々が国境や言語の壁を越えて活躍できる社会の創造を目指しています。現在、ビジョンの実現に向け、英語関連事業を主たる事業として展開し、グローバルリーダー育成事業及びキャリア関連事業の拡大や海外展開を目指し、取り組みを進めております。
当社は中長期的な事業拡大と企業価値向上のため、連結売上高及び連結営業利益を重要な指標としております。また、事業を展開する上での重要な構成要素として、累計の無料登録ユーザー数、有料ユーザー数、1人当たりの売上及び「PROGOS®」の受験回数を重要な指標としております。
当社グループは、設立以来、インターネットを活用して時間や場所を選ばず、低価格で受講できるマンツーマンのオンライン英会話サービス「レアジョブ英会話」を中心に事業展開してまいりました。現在の「レアジョブ英会話」サービスは、サービス時間の拡大、サービスメニューの多様化、レッスン内容の充実等の施策によりユーザーを獲得しています。また、個人だけでなく、法人や教育機関への販売や、英会話学習に成果を求めるようになった学習ニーズの変化に合わせて、オンライン完結成果保証型英会話プログラム「レアジョブ英会話 スマートメソッド®コース」や英語スピーキング力を測定するサービス「PROGOS®」の提供等、「成果」を生み出す高付加価値な英語関連サービスを展開しております。
当社グループは今後、「レアジョブ英会話」を中心とした個人向け事業を安定的な収益基盤とし、法人向け、文教向け事業を大きく成長させると共に、アジアを中心とした海外市場におけるM&Aも含めた成長を目指してまいります。成長の原動力となるのは、当連結会計年度にサービス提供を開始した「PROGOS®」により、英語スピーキング力や、ビジネススキルの測定によって得られるデータを蓄積するアセスメントデータプラットフォームと想定しております。このプラットフォームのデータとAI技術を組み合わせることで、人材育成や人材マッチングサービスを変革する、新規的なサービスを展開してまいります。このような方針のもと、当連結会計年度に設立した株式会社プロゴスにおいて「PROGOS®」を法人顧客への普及を急速に進めると共に、アセスメントデータに基づく人材育成や採用ソリューションの提案を展開してまいります。
当社グループが事業展開するオンライン英会話サービスは、日本及びフィリピンの経済環境の変化、日本人の英語ニーズの変化、インターネット接続環境の変化に影響を受け、これらに柔軟に対応していくと共に、新規参入企業との差別化の推進や収益性の向上に取り組み、強固な事業基盤を確立していく必要があると考えております。このため、以下の事項を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題として認識し、事業展開を図る方針でおります。
①提供サービスの品質向上について
今後の事業拡大のためには、ユーザーのニーズに応じて提供サービスの品質向上を図る必要があると認識しております。
近年では、英会話学習のニーズは、単に趣味として英語を話して楽しく過ごすことではなく、「ビジネスパーソン」や「学生」等が英語を話せるようになるという「成果」に変化しつつあります。これに対して、外国語のコミュニケーション能力を表す指標・国際標準規格のCEFRに準拠した英語のスピーキング力を測定するサービス「PROGOS®」の開発を行い、サービス提供を開始しているほか、オンライン完結成果保証型英会話プログラム「レアジョブ英会話 スマートメソッド®コース」を、個人及び法人向けに提供しております。
引き続き、成果を求めるユーザーのニーズに応じて提供サービスの品質向上に取り組み、国際社会での協働を可能にする英語コミュニケーション能力を備えた人材を育成し、社会の革新と発展に貢献してまいります。
②組織体制、人材の強化について
当社グループが、業容の拡大及び経営体制の強化を実現していく上で、人材の確保・育成は不可欠であります。そこで、当社グループは毎期着々と従業員が増加する中、社員研修制度の充実、公正な人事制度の確立等に取り組むことで、将来、当社グループの核となる優秀な人材の確保・育成を図ると共に、事業をより効率的且つ安定的に運営していくため、適宜、組織体制の最適化を図ってまいります。
③システムの安定的な稼働と強化について
当社グループの事業は、主にインターネット上で展開していることから、サービス提供に係るシステムの重要性は極めて高いものであり、当該システムを安全性高く、且つ安定的に稼働させることが事業展開上重要であります。従って継続的にシステムの安定運用にかかる投資が必要であり、今後においてもシステム強化を行っていく方針であります。
④当社グループブランドの知名度向上について
当社グループは、インターネットの普及や英語教育の重要性の高まりと共に、新聞・テレビ・雑誌等各種マスメディアで紹介される機会が増加したことから、徐々に知名度が向上しつつあると認識しております。しかしながら、更なる事業拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社グループのサービスブランドを確立し、より一層知名度を向上させていくことが重要です。今後も、費用対効果に注意を払いながらプロモーション活動を強化してまいります。
⑤経営管理体制の強化について
当社グループが継続的に安定してサービスを提供し、中長期的に企業価値を向上させるためには経営管理体制の強化や、コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みを行うことが重要だと考えております。従って内部統制に係る体制や法令遵守の徹底に向けた体制を強化してまいります。特に、当社グループは多くの個人情報を取り扱っており、個人情報保護法への対応が非常に重要であると認識しております。既に当社は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得しておりますが、当社グループで継続的改善に取り組み、より高いレベルの運営を目指してまいります。
当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針です。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
また、本書提出日現在において、以下に記載したリスクが顕在化する可能性はいずれも低いと判断しておりますが、リスクが顕在化する可能性が発生した場合には、早期に財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへの影響度の検討及び分析を行い、必要な対応を図る方針としております。
① 英語学習ビジネス市場について
近年、日本における英語ビジネスのニーズは主にeラーニング市場において、高まりを見せております。2019年度の語学ビジネス総市場規模は8,762億円(前年度比1.2%減)とされております。当社グループと関連の強い分野では、外国語教室全体市場3,460億円(同2.0%減)、うち幼児・子供向け外国語教室市場1,005億円(同2.9%減)、語学ビジネス市場におけるeラーニング市場160億円(同28.0%増)となっており、eラーニング市場においては需要が増加しております。(矢野経済研究所「語学ビジネス徹底調査レポート2020」)
しかしながら、特にeラーニング市場の成長が大きく鈍化、もしくは縮小した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② 日本の英語学習者のニーズについて
これまで、日本では英語学習者のうち、その目的の大半は教養・趣味といった特徴がありました。このため、このような教養を高めることが目的で、且つ学習の頻度が低い方でも、楽しめる、モチベーションを継続できるサービスを増やす施策が日本の英語学習者のニーズにフィットする可能性が高いと考えられておりました。
しかしながら、近年では、より確実に成果を求める「ビジネスパーソン」や「学生」向けの英会話のニーズが増えつつあります。このようなユーザーのニーズに適応できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ オンライン英会話市場及びインターネット環境について
当社グループは、インターネットを利用したオンライン英会話事業を展開しております。競合各社が独自サービスを展開する進化期にあるオンライン英会話市場は、独自性のあるサービスと低価格を武器に、英語学習ビジネス市場において一定のシェアを獲得するものと考えております。
また、日本国内における端末別インターネット利用状況をみると、「スマートフォン」が63.3%(前年59.5%)と最も高く、次いで、「パソコン」50.4%(同48.2%)、「タブレット型端末」23.2%(同20.8%)となり、2016年まではパソコン経由でのインターネット利用比率が最も高かったものの、2017年以降ではモバイル機器経由でのインターネット利用比率が最も高くなっております。(総務省「令和元年通信利用動向調査」)
当社グループは各種モバイル機器への対応を進めておりますが、インターネット環境の変化に適時に対応できない場合や、オンライン英会話市場の順調な成長が見られない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 競合について
オンライン英会話事業に進出する会社が増加し、品質・価格・サービス競争が激化する可能性があり、当社グループのサービス等が競合企業と比べ優位性を維持できない場合や、品質・価格・サービス競争に適切に対応できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、当該リスクに対して、従来の低価格のオンライン英会話サービスの提供だけでなく、AI等のテクノロジーの活用による学習効果の向上や英語のスピーキング力の可視化等、「成果」を生み出す高付加価値な英語関連サービスを展開するための取り組みを進めております。
(2)当社の事業について
① WebRTCの利用について
当社グループのオンライン英会話レッスンにおいては、「レッスンルーム」「カウンセリングルーム」といった当社グループ独自のシステムを利用してサービス提供を行っており、当該システムはWebRTC(Web Real-Time Communications)を基盤としております。WebRTCを活用することで、ユーザーはレッスンのために特定のアプリケーションを準備する必要がなく、ウェブブラウザでレッスンが受講できることから、利便性の向上につながっております。しかし、WebRTCの脆弱性が発見されたこと等により、WebRTCを基盤としたサービスが提供できなくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② フィリピンのカントリーリスクについて
当社グループの英会話講師は、主にフィリピン在住のフィリピン人であります。また、当社の海外子会社であるRareJob Philippines, Inc.、ENVIZION PHILIPPINES, INC.、RIPPLE KIDS EDUCATIONAL SERVICES, INC.及びGOLA English Tutorial, Inc.また持分法適用会社であるGrandline Philippines Corporationは、フィリピンにおいて、英会話講師の管理やレッスンの供給を行っております。フィリピンは、近年著しい経済成長率をもって発展を遂げており、今後の経済成長が期待されております。
一方、フィリピンの経済成長による英会話講師の報酬水準の上昇のほか、今後の法令改正及び新たな法令の制定、新たな判例あるいは取引慣行や諸規則及び税制改正等は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、フィリピンにおいて政情の不安定化や、内乱、テロなどの政治・社会情勢が悪化した場合についても、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 講師の確保について
当社グループのオンライン英会話レッスンにおいては、質の高い英会話レッスンを行うことができる講師が必要となります。現時点において当社グループでは、これらの講師を確保し、オンライン英会話レッスンを提供できているものと認識しております。
当社グループは、引き続きこれらの講師の確保に努めていく方針でありますが、今後将来において、当社グループが求める的確なレッスンを行うことができる講師を適切な契約条件によって確保できなくなった場合、当社グループのオンライン英会話レッスンに重大な支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 新規事業展開について
当社グループでは、今後も引き続き、市場ニーズに応じた英会話サービスの開発及び新規事業としてグローバルリーダー育成事業やキャリア関連事業などに取り組んでいく方針ですが、これらによりシステム投資、宣伝広告などの追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、予測とは異なる状況が発生し新サービス、新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 技術、システム面のリスクについて
a. システム障害について
当社グループのサービス内容は、コンピュータ及びインターネット技術に密接に関連しており、障害の兆候が見受けられる時や障害が発生した時には、自動的にメール等により当社のシステム部門に通知する体制を整えております。しかしながら、当社グループのサービスは、通信事業者が運営する通信ネットワークに依存しており、電力供給不足、災害や事故等によって通信ネットワークやサーバが利用できなくなった場合、コンピュータウイルスによる被害にあった場合、あるいは自社開発のサーバ・ソフトウエアに不具合が生じた場合等によって、当社サービスの提供が不可能となる可能性があります。このような事態が発生した場合には損害賠償の請求を受ける可能性があり、また当社グループが社会的な信用を失うことになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
b. セキュリティについて
当社グループはハッキングやコンピュータウイルス被害等を予防するため、ネットワーク監視システム及びセキュリティシステムを構築しておりますが、外部からの不正な手段によるサーバ内の侵入などの犯罪や従業員の過誤等により顧客の個人情報等重要なデータが消去又は不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が発生した場合には損害賠償の請求を受ける可能性があり、また当社グループが社会的な信用を失うことになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
c. 技術の進展等について
当社グループでは、適宜新しいシステム技術やセキュリティ関連技術等を取り入れながらシステムの構築、運営を行い、サービス水準を維持、向上させております。
しかしながら、これらコンピュータ及びインターネットの分野での技術革新のスピードは著しいものがあり、当社グループの想定していない新しい技術の普及等により技術環境が急激に変化した場合、当社グループの技術等が対応できず、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。また、変化に対応するための費用が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
d. システム投資について
当社グループは、サービスの安定稼動やユーザーの満足度の向上を図るためには、サービスの成長に沿ったシステム及びインフラに対する先行投資を行っていくことが必要であると認識しております。今後予測されるユーザー数等の拡大、並びに新サービスの導入に備えて継続的な投資を計画しておりますが、実際のユーザー数等が当初の予測から大幅に乖離する場合には、当初の計画よりも投資負担が重くなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑥ 特定サービスへの依存について
当社グループは、「英語関連事業」の単一セグメントとしているため、当社グループの売上高は「英語関連事業」に依存しております。したがって、事業環境の変化等への対応が適切でない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 新型コロナウイルス感染症の影響について
現段階では当社グループにおける事業活動や業績への深刻な影響は認められておりませんが、さらなる感染の拡大への懸念は払拭されておらず、終息までの期間が長引くことにより、個人向けサービスにおける新規ユーザーの流入減少等が続いた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社グループ内における感染者や重篤者の発生等によって、事業活動の停止を余儀なくされる場合には、業績に影響を与える可能性がありますが、当社グループでは、衛生管理の徹底や在宅勤務等を実施することで感染予防や拡大防止に努めております。
① 代表取締役社長への依存及び当社グループの事業推進体制について
当社の代表取締役社長である中村岳は、経営方針や経営戦略の決定から新サービスの開発等の各業務分野に至るまで、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。また、取引先やその他各分野に渡る人脈など、当社グループの事業推進の中心的役割を担っており、当社グループにおける同氏への依存度は高いものとなっております。
このため当社では、取締役会や執行役員会等において、その他の役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めており、意思決定の迅速化及び業務執行の効率化を図るためにも執行役員制度を導入しております。しかし、現時点においては、何らかの理由により同氏が当社の経営者として業務遂行が継続できなくなった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② 人材の確保と育成について
今後の事業の拡大及び業務内容の多様化に対応して、優秀な人材を適切な時期に確保する必要があります。しかしながら、人材の確保が思うように進まない場合や、社外流出等何らかの事由により既存の人材が業務に就くことが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 小規模組織における管理体制について
当社は、2021年3月末現在、取締役(監査等委員である取締役を除く。)3名、監査等委員である取締役3名(全員が社外取締役)、従業員133名と小規模組織にて運営しておりますが、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社では今後、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充を図る予定です。しかしながら、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充が順調に進まなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
① 法的規制について
a. 個人情報保護法について
当社グループは、個人情報を含む多数のユーザー情報を保有及び管理しております。当社グループはこれらの情報資産の適切な管理に最大限の注意を払っており、当社は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得しております。しかしながら、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意等による顧客情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が発生し、当社グループがそのような事態に適切に対応できず信用失墜又は損害賠償による損失が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
b. 特定商取引に関する法律について
当社グループが運営しているオンライン英会話サービスは、その殆どが「特定商取引に関する法律」の通信販売に該当しております。当社グループは同法の規定を遵守して業務を行っておりますが、同法を違反し、違反の旨の公表や通信販売に関する業務の停止命令を受けた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② 知的財産権について
当社グループが各種サービスを展開するにあたっては、第三者に帰属する著作権等の知的財産権、肖像権等を侵害しないよう、事前に権利関係を調査するなど細心の注意を払っております。しかしながら、万が一、第三者の知的財産権、肖像権等を侵害した場合には、多額の損害賠償責任を負う可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 訴訟発生リスクについて
当社グループでは、役職員に対するコンプライアンス教育を徹底し、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。これら提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業イメージの悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
① 潜在株式について
当社は、当社の取締役及び従業員に対して、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、2021年3月31日現在、ストック・オプションによる潜在株式数は525,600株であり、発行済株式数の5.5%に相当しております。これら潜在株式数の状況については、当社が営む英語関連事業を推進するにあたっては、当社の取締役及び従業員から協力を得ることが必要不可欠であった結果であります。また、今後も継続的に新株予約権を発行、付与する可能性があります。
現在付与しているストック・オプション及び今後付与される新株予約権が行使された場合、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当社株式の株価の状況によっては、需給バランスの変動が発生し、当社株式の株価形成に影響を与える可能性があります。
② 配当政策について
当社は、株主に対する利益還元を重要な経営上の施策の一つとして認識しております。一方で、将来の成長投資に必要となる内部留保の充実と、財務基盤の確立、株主への利益還元を総合的に勘案することも重要だとも考えております。このため、当社の資本コストを上回る投資案件がある場合には、企業価値向上につながる戦略的投資を実行し、持続的な売上高及び利益成長を実現することと、それを可能とする健全な財務基盤の確立を優先することが、株主の皆様との共通の利益の実現に資すると考えております。
したがって、当社は中長期的に20%程度の連結配当性向を目標としつつ、当面の間は上記政策に沿う範囲の中で、株主の皆様に対して、安定的かつ継続的な増配を実現する形で剰余金の配当を行うことを基本方針といたします。しかしながら、本リスク情報に記載されていないことも含め、当社グループの事業が計画通り進展しない等、当社グループの業績が悪化した場合、継続的に配当を行えない可能性があります。このようなリスクを認識し、今後も経営計画の策定に際しては十分な検討を行い、目標達成を目指して取り組んでまいります。
③ 為替変動について
当社グループの英会話講師は、主にフィリピン在住のフィリピン人であります。講師報酬は主にフィリピンペソ建てで支払うことになっております。従いまして、フィリピンペソに対して円が安くなると、当社グループにとって円換算での報酬が高くなり、仕入コストが上昇することから価格競争力が弱くなります。一方、ユーザーからのレッスン料収入は、円建てで決済しております。これら現地通貨と円貨との為替変動により、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ レッスン受講率について
当社グループの収益モデルは、売上高はユーザーからの月額固定報酬である一方、主な売上原価である講師に支払う講師報酬は、主にレッスン数に連動して支払いを行っております。新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、在宅での余暇時間が増加することで、ユーザー1人当たりのレッスン受講率が上昇してレッスン提供数が増加した場合、売上原価である講師報酬が増加し、売上高総利益率が悪化する可能性があります。一方、レッスン数が減少した場合、短期的には講師報酬が減少し、売上高総利益率が改善しますが、レッスン数と継続率には一定の相関関係が認められるため、継続率が低下し、売上高が減少する可能性があります。
⑤ ソフトウエアについて
当社グループは、オンライン英会話事業に関する各種サービスを提供するため、継続的にシステム開発投資を行い、将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められたものをソフトウエア(ソフトウエア仮勘定を含む)として無形固定資産に計上しております。これらの資産を利用して提供するサービスの収益獲得又は費用削減が著しく損なわれた場合には、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑥ 自然災害等の大規模災害による被害について
地震、津波、台風等の自然災害や火災等の事故及び通信ネットワークを含む情報システムの停止等により、当社グループの事業活動が停滞又は停止するような被害を受けた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑦ 会計制度・税制等について
会計制度又は税制の予期せぬ新たな導入や変更等が行われた場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、税務申告において税務当局との見解の相違が生じた場合にも、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑧ 三井物産株式会社との関係について
三井物産株式会社(以下「同社」という。)は、当事業年度末現在、当社の議決権の20.147%を所有しているため、その他の関係会社に該当いたします。同社とは2015年7月22日付で資本業務提携契約を締結しておりますが、出向者の受入れ等人的関係はありません。また、当社と同社及び同社の関係会社との間で一部の取引関係があるものの、他の企業の取引条件との比較等により取引条件の適正性等は確保しております。
さらに、当社グループと同社グループの事業領域は相違しており、当社の意思決定において同社による事前の承認を必要とする事項等もないことから、当社の独立性及び自律性は保たれていると認識しております。
しかしながら、将来において、同社による当社の議決権所有比率に大きな変動があった場合又は同社の事業戦略が変更された場合等には、当社株式の流動性及び株価形成並びに当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループが事業を展開する英語関連市場においては、中長期的には、日本企業の海外展開や外国人労働者の受け入れ、訪日外国人数の増加等によるグローバル化の進展や、学校における英語教育改革等が進み、グローバル言語としての英語の重要性及び学習ニーズが高まっております。それに伴い、英語学習のニーズは、単に趣味として英語を話して楽しく過ごすことではなく、「英語が話せるようになる」という「成果」を重視するトレンドに変化しております。また、英語関連市場と関わりの深い人材研修市場や人材採用市場においては、グローバルに活躍するために必要なスキルの獲得ニーズの高まりや、グローバルに活躍できる人材需要の増加、人材流動性の上昇が起こっております。
しかしながら、当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症が引き続き世界的に流行しており、その感染拡大を防止するために各種活動の自粛・制限がなされ、グローバル化の進展や労働市場の変化が減速及び停滞しております。活動自粛・制限の長期化により、テレワークの普及等による在宅での余暇時間の増加に起因する英語学習ニーズの一時的な高まりは落ち着きを取り戻しているものの、引き続き、新型コロナウイルス感染症の終息後を見据えた英語学習ニーズを取り込んでおります。
このような環境の中、当社グループでは、従来の英会話の場を提供する低価格のオンライン英会話サービスの提供だけでなく、「英語が話せるようになる」という「成果」を生み出す高付加価値な英語関連サービスを展開するため、継続してサービス拡大や品質向上に取り組んでおります。その取り組みとして、外国語のコミュニケーション能力を表す指標・国際標準規格のCEFRに準拠した英語のスピーキング力を測定するサービス「PROGOS®」の開発を行い、サービス提供を開始しているほか、オンライン完結成果保証型英会話プログラム「レアジョブ英会話 スマートメソッド®コース」を個人及び法人向けに提供しております。
更に、当社グループでは世界中の人々が国境や言語の壁を越えて活躍できる社会の創造を目指すため、英語関連事業の展開のみならず、グローバルリーダー育成事業及びキャリア関連事業の拡大や海外展開を目指し、取り組みを進めております。
当連結会計年度においては、個人向けサービスについてはマーケティング活動の強化及び新型コロナウイルス感染症拡大による在宅での余暇時間の増加と英語学習ニーズの高まりにより、会員数が前年同期比で増加しており、売上高も増収となりました。法人・教育機関向けサービスにおいても、オンラインでの英語学習ニーズは底堅く、売上高は堅調に推移しております。会員数の増加に伴うレッスン供給数の増加により、売上原価は増加しておりますが、販売費及び一般管理費については、従業員数が前年同期比で増加したことなどにより人件費が増加しているものの、生産性の向上や事業の効率化を進めた結果、その他の費用は抑制され、収益性が向上しております。
また、当社は、法人事業における意思決定の迅速化及び機動的な事業運営を実現するため、2021年3月1日付で株式会社プロゴスを設立しており、法人向けのグローバルリーダーの評価・育成・採用等関連事業の強化と販売拡大を図ってまいります。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は5,331,926千円と前年同期比819,475千円(18.2%)の増収、営業利益は669,115千円と同222,539千円(49.8%)の増益、経常利益は628,974千円と同213,227千円(51.3%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は391,365千円と同186,106千円(90.7%)の増益となりました。
なお、当社グループは英語関連事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より699,617千円増加し、2,866,371千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、1,089,970千円(前連結会計年度は577,321千円の収入)となりました。
これは主に、売掛金が230,525千円減少し、税金等調整前当期純利益612,532千円及び減価償却費238,682千円を計上したことによるものであります。
当連結会計年度において投資活動により支出した資金は、335,111千円(前連結会計年度は170,325千円の支出)となりました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出251,282千円及び有形固定資産の取得による支出67,673千円によるものであります。
当連結会計年度において財務活動により支出した資金は、54,866千円(前連結会計年度は440,740千円の収入)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入300,000千円があったものの、長期借入金の返済による支出280,000千円及びリース債務の返済による支出59,890千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、主にインターネットを利用したオンライン英会話レッスンを提供しており、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績に関する記載はしておりません。
当連結会計年度における販売実績は、以下のとおりであります。
(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループは、英語関連事業の単一セグメントであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当連結会計年度末における流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ515,964千円増加し、3,214,152千円となりました。これは主に、売掛金が230,525千円減少したものの、現金及び預金が706,723千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ394,757千円増加し、1,254,427千円となりました。これは主に、使用権資産(純額)が243,207千円増加したことや自社利用ソフトウエアの開発等に伴いソフトウエア仮勘定が144,777千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ137,073千円減少し、1,037,458千円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が250,000千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ533,149千円増加し、1,314,238千円となりました。これは主に、資金の借入を行ったことにより長期借入金が270,000千円増加したことやリース債務が237,145千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ514,647千円増加し、2,116,882千円となりました。これは主に、利益剰余金が391,365千円増加したことによるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高につきましては、前連結会計年度に比べ819,475千円増加し、5,331,926千円となりました。これは主に、個人向けサービスの会員数が増加したこと及び法人向けサービスの導入企業数が増加したことによるものであります。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価につきましては、前連結会計年度に比べ468,146千円増加し、2,150,850千円となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う在宅での余暇時間の増加に起因する英語学習ニーズの一時的な高まりにより、特に上期においてレアジョブ英会話のユーザー1人当たりの平均受講回数が増加したことによるものであります。
この結果、売上総利益は3,181,075千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度に比べ128,789千円増加し、2,511,960千円となりました。これは主に、中長期的な成長に向けた人材採用により人件費が増加したことや、外注費及び減価償却費が増加したこと等によるものであります。
この結果、営業利益は669,115千円となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常損益)
当連結会計年度における営業外収益につきましては、前連結会計年度と比べ19,110千円増加し、21,461千円となりました。これは主に、補助金収入が17,139千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度における営業外費用につきましては、前連結会計年度と比べ28,422千円増加し、61,602千円となりました。これは主に、市場変更費用31,380千円したことによるものであります。
この結果、経常利益は628,974千円となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における特別利益につきましては、前連結会計年度と比べ1,779千円減少し、479千円となりました。
当連結会計年度における特別損失につきましては、前連結会計年度と比べ21,389千円減少し、16,921千円となりました。これは主に、減損損失が35,930千円減少したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は612,532千円となり、法人税、住民税及び事業税、過年度法人税等並びに法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は391,365千円となりました。
c.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(資金需要及び財政政策)
当社グループの資金需要のうち主なものは、フィリピン人講師への報酬、人件費及び販売活動のための広告宣伝費等の運転資金及び設備投資であります。加えて、当社グループは、既存事業の相乗効果が期待できる場合や、新規事業へ参入するために必要があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討をしていく方針であり、これらの施策のための資金需要があります。これらの資金需要に対し、営業活動によるキャッシュ・フローや金融機関からの借入金等により必要となる資金を調達しており、資金の流動性は十分に確保されております。
d.経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者は、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
課題に対処していくため、事業環境の変化に柔軟に対応していくと共に、新規参入企業との差別化の推進や収益性の向上に取り組み、強固な事業基盤を確立してまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。