(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融緩和等の効果が実体経済へ波及いたしました。また、雇用や所得の改善傾向が続いており、景気は緩やかに回復しております。その一方で、中国を始めとするアジア新興国等の景気の下振れが懸念され、世界経済の先行きは不透明な状況が続いております。
このような経済情勢の中で、当社グループは前連結会計年度に引き続き、企業グループとして、主に日本型オペレーティング・リース(JOL)事業を推進してまいりました。当該金融商品は、海外の航空機のような大型運搬設備を利用する賃借事業者(以下、「レッシー」という。)にとっては、資金調達面を活かせるリースである、という実需面と投資家サイドにとっては課税効果とキャピタルゲインによる投資効果を活かせるという二面性を有する金融商品であります。現在のような景気回復基調にあって、航空業界等の航空機に対する需要の高まりによるリーススキーム組成の機会増加と投資家サイドの投資意欲の増加により、積極的な商品販売を行うことができました。
販売面では、営業担当者を新たに採用し、営業体制を拡充すると共に、全国の地方銀行、証券会社、会計事務所、コンサルティング会社等と新規にビジネスマッチング契約を締結することにより、特に地方の投資家と多くの接点を持つことができ、盤石な販路の拡大に努め、オペレーティング・リース事業におきまして16件の案件の販売を完了いたしました。
資金調達面では、東京証券取引所マザーズへの上場を契機に、信用力の向上に伴う銀行取引が拡大した結果、各案件のリース開始時点においてJPリースプロダクツ&サービシイズ株式会社(以下、「JLPS」という。)が一旦引き受けることができる匿名組合出資金の金額を増加させることにより案件の組成能力を拡大させることができました。また、当連結会計年度に公募増資及び第三者割当増資による新株発行により、新たに資金調達を行い、案件の組成能力を大幅に拡大させることができました。
前々期から開始した太陽光発電事業施設を対象としたファンドの組成を今期になって本格的に展開したことにより、当連結会計年度におきまして7件の案件の組成・販売を完了いたしました。
前連結会計年度より航空機を対象としたパーツアウト・コンバージョン事業を開始しております。パーツアウト事業とは、退役航空機の機体を解体し、その各部品を在庫管理し、整備会社、リース会社及び航空会社等へ販売するものです。また、コンバージョン事業とは機齢を経た航空機を輸送機等に改造しリサイクルし、転売する事業です。両事業ともに増収増益の一因となっております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、5,913百万円(前連結会計年度比110.8%増)で3,107百万円の増収となりました。営業利益は2,465百万円(前連結会計年度比113.3%増)で1,309百万円の増益、経常利益は2,240百万円(前連結会計年度比76.8%増)で973百万円の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は1,390百万円(前連結会計年度比81.8%増)で625百万円の増益となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は前連結会計年度末に比べて4,280百万円増加し、6,660百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は11,469百万円(前連結会計年度は7,409百万円の増加)となりました。主な獲得要因は、税金等調整前当期純利益の計上2,228百万円によります。一方、主な使用要因は、商品出資金の増加8,247百万円、売上債権の増加2,321百万円及び立替金の増加2,085百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は250百万円(前連結会計年度は597百万円の使用)となりました。主な獲得要因は、投資有価証券の売却及び償還による収入247百万円です。一方、主な使用要因は、投資有価証券の取得455百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は15,901百万円(前連結会計年度は5,724百万円の使用)となりました。主な獲得要因は、短期借入れによる収入45,977百万円及び新株の発行による収入3,317百万円です。一方、主な使用要因は、短期借入金の返済による支出34,242百万円です。
当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、金融ソリューション事業及びメディア事業から構成されておりますが、金融ソリューション事業の連結売上高、連結営業利益及び全セグメントの資産の金額の合計額に占める割合がいずれも90%を超えているため、生産、受注及び販売の状況については金融ソリューション事業について、その提供するサービスで区別した事業部門別に記載しております。
(1)生産実績
当社グループでは生産活動は行っておりませんが、代替的指標となるオペレーティング・リース事業及び環境エネルギー事業の当連結会計年度の組成金額は次のとおりであります。
|
|
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
オペレーティング・リース組成金額(千円) |
70,798,416 |
209.7 |
|
オペレーティング・リース組成件数 (件) |
27 |
450.0 |
|
環境エネルギー組成金額(千円) |
4,961,000 |
135.8 |
|
環境エネルギー組成件数(件) |
7 |
116.7 |
(注)1.金額は、事業開始日時点におけるSPCの金融機関からの借入額と匿名組合出資金の合計額であり、物件価額、専門家費用及び支払手数料の合計額であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.外貨建のオペレーティング・リース事業の組成金額の本邦通貨への換算は、組成時の為替レートを採用しております。
(2)受注状況
当社グループは受注生産形態をとっていないため、該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売(売上)実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
|
事業部門の名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
オペレーティング・リース事業(千円) |
3,478,269 |
196.0 |
|
環境エネルギー事業(千円) |
452,297 |
151.7 |
|
パーツアウト・コンバージョン事業(千円) |
1,603,593 |
277.3 |
|
メディア事業(千円) |
332,355 |
291.4 |
|
その他事業(千円) |
46,556 |
116.7 |
|
合計(千円) |
5,913,072 |
210.8 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の連結売上高に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
Vallair Solutions (旧JMV Aviation) |
578,369 |
20.6 |
1,603,593 |
27.1 |
|
JPA第26号株式会社 |
461,012 |
16.4 |
- |
- |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.販売実績の連結売上高に対する割合が10%未満の相手先に対しては記載を省略しております。
当社グループは主にオペレーティング・リース事業、環境エネルギー事業及びパーツアウト・コンバージョン事業を中心とした金融ソリューション事業を展開しております。オペレーティング・リースは、様々な企業の資金の効率的な運用手段として活用されておりますが、そのマーケットは大手金融機関グループが中心となっており、当社グループのような独立系事業者は数少ない存在であります。
このような環境の中、大手金融機関グループが提供できない金融ソリューションを提供することが当社グループの経営戦略であり、顧客ニーズを吸収し、そのニーズに合致した商品を開発することにより市場への供給を可能にすることから、現在、次の様な課題に取り組んでおります。
① 成長戦略の推進
(1)優秀な人材の確保
当社グループの事業は、高度かつ特殊な金融業における経験と法的・会計的な知識が必要であり、かつ、案件組成能力が求められる業務であります。そのため、案件を安定的に組成・供給していくために、案件組成担当部門の人材を強化することが必要であります。また、組成した案件を投資家へ提供するため専門的な金融知識と十分な営業経験のある優秀な営業人材の獲得に努めてまいります。
(2)販売網の構築
組成したオペレーティング・リース商品や環境エネルギー事業の組成商品に対して投資家を募集する場合、主に金融機関、会計事務所、コンサルティング会社等から投資家をご紹介いただいており、このようにご紹介いただきました投資家に対して、出資金(匿名組合契約に基づく権利)等を販売しております。
したがって、顧客基盤をさらに拡充するために、当該金融機関、会計事務所、コンサルティング会社等との業務提携の推進を図り、販売力の強化を行ってまいります。
(3)収益基盤の拡充
当社グループは、売上高の大部分をオペレーティング・リース事業に依存しておりましたが、環境エネルギー事業やパーツアウト・コンバージョン事業にも拡大しております。今後も中長期的な事業拡大を目指す上で現在の収益基盤を磐石なものとし、更なる収益機会を獲得するため、商品ラインナップの多様化及び金融事業における他の事業展開等が必要であると考えております。
当社グループでは、既にM&Aアドバイザリー事業を展開しておりますが、今後はプライベート・エクイティ事業、不動産投資事業、ウェルス・マネジメント事業等への事業展開を通じ、金融ソリューション事業の拡大を図っていく所存であります。
② 資金調達力の拡大
当社グループは、オペレーティング・リース事業を展開する上で、当該事業に係る出資金(匿名組合契約に基づく権利)を、投資家に地位譲渡することを前提に一時的に当該出資金(匿名組合契約に基づく権利)を立替取得します。
当社グループは、その立替取得した出資金を「商品出資金」として貸借対照表上に計上し、投資家の需要を勘案しながら販売(地位譲渡)しております。
環境エネルギー事業においては、発電施設の設備や権利を取得するため、事業開始以前に立替金として資金拠出が必要となります。
当該出資金(匿名組合契約に基づく権利)及び発電施設の設備・権利を立替取得するための資金は、自己資金のほか、金融機関からの借入により資金調達を行っております。従って資金調達力が拡大すれば、複数の案件を同時に組成することが可能になるほか、物件金額の大きい案件に取り組むことも可能になる等、結果として当社グループの業績拡大に寄与します。
当社グループは、金融機関との良好な取引関係を築いておりますが、今後さらに取引金融機関を拡大して資金調達手段の多様化を図ってまいります。
以下において、当社グループの事業上のリスクと考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しないものについても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当社株式への投資に関する全てのリスクを網羅するものではありません。
(オペレーティング・リース事業におけるリスクについて)
当社グループは、当社の子会社であるJLPSがSPCを通じて投資家からの出資金と金融機関からの借入金によって資金調達を行い、航空機、コンテナ等を購入したうえで航空会社、船会社等(以下総称してレッシーといいます。)へリースを行うオペレーティング・リース事業を行っております。当該事業におけるリスクは以下のものがあります。
① 賃借人(航空会社等)の倒産等の影響を受けるリスク
賃借人である航空会社等の破産手続、民事再生手続又は会社更生手続等の法的倒産手続の開始等、何らかの理由で賃借人からSPCに対してリース料が支払われない事態が生じた場合には、オペレーティング・リース事業の収益が悪化して、当該事業に投資している投資家が損失を被る可能性があります。
この場合、当社グループが組成するオペレーティング・リース事業に対する投資家の投資意欲が減退する等して当社グループが組成する新規のオペレーティング・リース事業への投資を募ることが困難となる可能性があります。その結果、匿名組合契約に基づく権利の販売が減少する等して、当社グループが受け取る業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、賃借人の倒産等のリスクを軽減するため、世界的な大手航空会社グループを中心にオペレーティング・リース事業の組成を行っております。また、万一賃借人について法的倒産手続が開始された場合にも、リース物件の売却や新たな賃借人を見つけること等により、オペレーティング・リース事業の収益が悪化しないように対処していく方針であります。しかしながら、このような対応にもかかわらず、不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績が悪化することは否定できず、この場合、投資家の投資意欲が減退し、匿名組合契約に基づく権利の販売が減少する等して、当社グループが受け取る業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② 残存価格(将来のリース物件売却価額)の変動リスク
リース期間が終了した後、賃借人がリース物件を購入しない場合には、SPCは市場を通じて第三者に売却することになりますが、当該オペレーティング・リースを組成した当時の想定売却価額より低い価額でしか売却できない事態となった場合には、オペレーティング・リース事業の収益が悪化して、当該事業に投資している投資家が損失を被る可能性があります。
この場合、当社グループが組成するオペレーティング・リース事業に対する投資家の投資意欲が減退する等して当社グループが組成する新規のオペレーティング・リース事業への投資を募ることが困難となる可能性があり、その結果、匿名組合契約に基づく権利の販売額が減少する等して、当社グループが受け取る業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、リース物件の売却価額について、組成時の当初想定売却価格を保守的に見積もると共に、将来のマーケットを予測し、案件によっては買取オプションやリース延長オプションを設定する等の幾つかの専門的な対策を施し、価格変動のリスクに対処しております。しかしながら、このような対処にもかかわらず、不測の事態が生じた場合には、当該事業の収益が悪化する可能性は否定できず、この場合、投資家の投資意欲が減退し、匿名組合契約に基づく権利の販売が減少する等して、当社グループが受け取る業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 商品出資金に計上している匿名組合契約に基づく権利について
当社グループは、SPCに係る匿名組合契約に基づく権利について、投資家にこれを譲渡することを前提に一時的に取得する場合があり、当該匿名組合契約に基づく権利を貸借対照表の「資産の部」に通常の「出資金」と区別して「商品出資金」として取得価額で計上しております。
従って、当社グループが当該商品出資金を保有している間に、リース物件の価額の下落、賃借人の信用の悪化、為替相場の変動等の事由により当該商品出資金の価値が取得価額を下回った場合には、当該商品出資金について評価損又は譲渡損を計上することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループが保有する商品出資金を譲渡する投資家を見つけることが出来なかった場合には、当社グループが当該出資金の譲渡に伴い受け取ることを見込んでいた業務受託手数料を受け取ることができず、また、このような場合、当該出資金に係る持分について、当社グループが投資家としてオペレーティング・リース事業に関与することになるため、リース物件の価額の下落等の事情が生じることにより、当該持分の出資金の全部又は一部を回収できなくなる可能性があります。
④ 為替リスクについて
ⅰ)業務受託手数料の換算額に対する影響について
JLPSがSPCから受け取る業務受託手数料は、主に外貨建てとなっております。このため、為替相場が円高になった場合には、当該業務受託手数料を円に換算した時に為替相場の変動の影響を受ける結果、当該業務受託手数料が当初の想定額よりも少なくなることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
ⅱ)新規オペレーティング・リース事業に対する影響
当社グループが組成するオペレーティング・リース事業では、リース物件の売却が外貨建てで行われる場合において、当該オペレーティング・リース事業の組成時点の為替レートよりも円高となった場合には、投資家にとってオペレーティング・リース事業の円換算後の損益が悪化し、当該事業に投資している投資家が損失を被る可能性があります。
また、リース期間満了時に、投資家が受け取る出資金は外貨建てが多く、出資時よりも円高となった場合には、受取額が当初出資額よりも減少し、投資家にとってオペレーティング・リース事業の円換算後の損益が悪化し、当該事業に投資している投資家が損失を被る可能性があります。
このように、投資家が将来、円高となってオペレーティング・リース事業の損益または収支が悪化し、損失を被ると予測した場合には、投資家の投資意欲が減退し、当社グループが組成する新規のオペレーティング・リース事業への投資を募ることが困難となる等の可能性があり、その結果、匿名組合契約に基づく権利の販売が減少する等して、当社グループの業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
ⅲ)商品出資金の譲渡に対する影響について
当社グループが、外貨建で取得した商品出資金を投資家に円建で譲渡するにあたり、当該商品出資金の地位譲渡価格をオペレーティング・リース事業組成時点の為替レートの水準に基づいて決定しております。
このため、当該商品出資金の取得後に急激に為替相場が円高傾向になった場合には、当該オペレーティング・リース事業の組成時点での為替レート水準で算定される商品出資金の価格に比して割高となり、投資家の投資意欲が減退し、当該商品出資金を購入する投資家が減少する等の理由により、当初の販売計画に遅れが生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(環境エネルギー事業におけるリスク)
当社グループでは、環境エネルギー事業の一環として、太陽光発電事業を行っております。当該事業においては、政府による再生可能エネルギー法及び関連法制度等の法的規制を受けていることから、政府の諸事情により、これらの法制度が変更され、固定買取価格制度等が変更された場合には、当社グループが管理するファンドの組成、運営に影響を及ぼす可能性があります。
(航空機を対象としたパーツアウト・コンバージョン事業におけるリスク)
当社グループは第10期(平成27年12月期)より航空機を対象としたパーツアウト・コンバージョン事業を開始しております。パーツアウト事業とは、退役航空機の機体を解体し、その各部品を在庫管理し、整備会社、リース会社及び航空会社へ販売するものであり、コンバージョン事業とは機齢を経た旅客機を輸送機等に改造しリサイクルし、転売する事業であります。
当社グループといたしましては、これまでの航空機を対象としたオペレーティング・リース事業の組成・販売を通じて培ったノウハウ、ネットワーク等を活用することにより当該事業に係るリスクの軽減を図る方針であります。しかしながら、当該事業は航空業界の設備投資動向に影響を受けているため、世界的な経済情勢の悪化及び地政学的リスクにより、航空機需要が減少したり、機体等が想定価格よりも低価額でしか売却できない場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(法的規制について)
① 金融商品取引法について
オペレーティング・リース事業において締結される匿名組合契約等に基づく投資家の権利は、金融商品取引法第2条第2項第5号の有価証券に該当するため、当社グループは金融商品取引法及び金融商品販売法をそれぞれ遵守しなければなりません。
JLPSは、オペレーティング・リース事業において、匿名組合契約に基づく権利を含む匿名組合出資持分等の私募の取扱等の業務を行っているため、金融商品取引法第29条に基づく第二種金融商品取引業の登録を受けております。金融商品取引法では、第52条にて登録取消、業務停止等となる要件を定めており、これに該当した場合、JLPSに対して登録の取消、業務の停止命令を受けることがあります。
当社グループでは、かかる業務を行うにあたり、法令規則の遵守を徹底しており、本書提出日現在において、かかる登録の取消事由に該当する事実はないと認識しておりますが、今後、何らかの事由によりJLPSが登録の取消や業務の停止命令の行政処分を受けた場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
② 税務その他関連する法令
SPCを用いたオペレーティング・リース事業は、現行の税務、会計その他当該事業に関する法令等に基づいて組成を行っております。
当社グループは、オペレーティング・リース事業を組成する際に、個々に税理士、弁護士等から意見を聴取する等により、関連する法令等の内容及びその法解釈について確認を行っております。しかしながら、将来、当該法令等が改正され若しくは新たに制定されることにより課税の取扱いに変更が生じた場合には、当社グループが組成するオペレーティング・リース事業に対する投資家の投資意欲が減退して、当社グループが組成する新規のオペレーティング・リース事業への投資を募ることが困難となる等の可能性があり、その結果、匿名組合契約に基づく権利の販売が減少する等して、当社グループの業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(特定業種への依存について)
当社グループのオペレーティング・リース事業の対象物件は、現時点では航空機が中心のため、航空業界の設備投資動向に当該オペレーティング・リースの組成動向が影響を受ける可能性があり、結果として当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また航空業界あるいは対象物件の属する業界の状況次第では、投資家の賃借人への信頼度が低下したり、リース期間満了時の物件売却価額が低下する可能性があるため、投資家の投資意欲が減退し匿名組合契約に基づく権利の販売が減少する等して、当社グループの業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(資金調達に関するリスク)
当社グループは、SPCに係る匿名組合契約に基づく権利を、投資家に譲渡することを前提に一時的に取得する場合があり、その取得資金は自己資金によるほか、金融機関からの借入金によっております。経済情勢の悪化等何らかの理由により、金融機関からの借入が実行できなくなる場合、当社グループにとって必要となる資金を適時に調達できなくなる可能性があることから、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(財務制限条項に係るリスク)
オペレーティング・リース事業における匿名組合契約に基づく権利を立替取得するための資金は、自己資金、金融機関からの個別借入金によるほか、当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結し、必要に応じて借入を実行することで調達しております。
これらの契約には、各年度の連結決算及び第2四半期決算における連結貸借対照表の純資産の部の金額を直前期の基準となる決算期の75%以上に維持することや、連結損益計算書、第2四半期連結損益計算書の経常利益(金融機関によっては営業利益)を損失としないこと等、財政状態及び経営成績に関して一定の数値以上を維持することを取り決めた財務制限条項が含まれているものがあります。
そのため、当社グループの業績が悪化し、財務制限条項に抵触した場合には、借入金の返済義務の発生等、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(重要な訴訟事件等に関わるリスク)
当社グループは、オペレーティング・リース事業並びにその他投資銀行業務を展開しておりますが、これらに関連して、投資家や紹介者等より法的手続等を受ける可能性があります。当社グループが今後当事者となる可能性のある訴訟及び法的手続の発生や結果を予測することは困難ではありますが、当社グループに不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(当社グループの非連結子会社が連結の範囲に含まれるリスク)
当社グループが組成する案件にて営業者となるSPCは、連結の範囲に含めることにより利害関係者の判断を大きく誤らせるおそれがあることから、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第5号第1項第2号に基づき当社グループの連結の範囲に含めておりません。
今後におきまして、その根拠を否認する様な規則等が制定され、当社グループが組成する案件にて営業者となるSPCが連結の範囲に含まれることにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(会社組織に関するリスクについて)
① 創業者への依存について
当社グループの創業者は代表取締役社長である白岩直人であります。同氏は、当社グループ設立以来の最高経営責任者であり、経営方針や経営戦略の決定をはじめ会社の事業推進及び営業施策とその推進において重要な役割を果たしております。
当社グループでは、各業務担当取締役及び部門長を配置し、各々が参加する定期的な会議体にて、意見等の吸い上げや情報共有等を積極的に進めております。また、適宜権限の移譲も行い、同氏に依存しない経営体質の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏に不測の事態が生じた場合、または、同氏が退任するような事態が発生した場合には、当社グループの業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
② 小規模組織に伴うリスク
当社グループは社歴が浅く、社員数等組織の規模が小さく内部管理体制は相互牽制を中心としたものとなっております。今後は事業を拡大していく上で、営業・管理等においてそのビジネススキルとセンスを持つ人材を確保すること、及び人材の育成が重要な課題であると認識しており、優秀な人員の増強及び内部管理体制の充実・強化を図っていく予定であります。しかしながら、当社グループの求める人材が十分に確保できない場合、現在在職している人材が流出し必要な人材が確保できなくなった場合、又は当社グループの事業の拡大に伴い適切かつ十分な人的又は組織的対応ができなくなった場合、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
平成29年1月4日に当社が保有するVallair Capital SAS社のA種優先株式を普通株式(所有割合:20%)へ転換したことに伴い、平成29年12月期より持分法適用会社となります。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当社は金融ソリューション事業及びメディア事業から構成されておりますが、金融ソリューション事業の連結売上高、連結営業利益及び全セグメントの資産の金額の合計に占める割合がいずれも90%以上を占めるため、セグメント別の記載を省略しております。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断して行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して18,790百万円増加の28,195百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比較して18,156百万円増加の26,808百万円となりました。これは主に、商品出資金8,247百万円、現金及び預金4,280百万円、売掛金2,346百万円、立替金2,085百万円及び商品が516百万円増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して633百万円増加の1,377百万円となりました。これは主に、投資有価証券が468百万円増加したことによるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比較して13,426百万円増加の20,548百万円となりました。これは主に、短期借入金11,784百万円、前受収益798百万円、1年内返済予定の長期借入金353百万円及び未払法人税等が305百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して540百万円増加の890百万円となりました。これは主に、長期借入金が497百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較して4,824百万円増加の6,756百万円となりました。これは主に、資本金1,683百万円、資本剰余金1,683百万円及び利益剰余金が1,341百万円増加したことによるものであります。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末比3.4ポイント上昇して23.9%となりました。
(3)経営成績の分析
航空業界等の航空機に対する需要の高まりによるリーススキーム組成の機会増加と投資家サイドの当社金融商品への投資意欲の増加により、前期よりも積極的に商品販売を行うことができ、前々連結会計年度に開始した環境エネルギー事業や前連結会計年度から開始したパーツアウト・コンバージョン事業が堅調に推移したため、当連結会計年度における業績は、売上高5,913百万円(前期比110.8%増加)、経常利益2,240百万円(前期比76.8%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益1,390百万円(前期比81.8%増加)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は前連結会計年度末に比べて4,280百万円増加し、6,660百万円となりました。
なお、詳細は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
(6)経営戦略の現状と今後の方針
「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載したとおりであります。