第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事象等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当中間連結会計期間(2025年1月1日~2025年6月30日)における世界経済の状況は、米国では実質GDP成長率がマイナスに転じ、PMIをはじめとした景況感を示す経済指標が伸び悩む等、景気は鈍化しつつあります。またユーロ圏では、年初は景気が持ち直したものの、米国の通商政策による影響で、製造業における業績悪化が懸念され、当面、景気減速が見込まれます。加えて、中国では5月の小売売上高が高い伸びを示しましたが、物価は下落傾向が続き、設備投資が伸び悩む等、景気は依然として弱い状況が続いております。

 日本経済の状況は、1-3月期は企業収益が前期比減益となりましたが、旺盛な投資意欲を背景とした設備投資は増加傾向にあります。一方で、米国の通商政策による影響範囲が依然として不透明であることに加え、企業収益の悪化の懸念から賃金が伸び悩み、個人消費の回復ペースが低下する可能性があります。

 

 このような経済情勢の中で、当社グループは、「金融を通じて社会に貢献する企業でありつづける」を経営理念とし、主力4事業(オペレーティング・リース事業、不動産事業、環境エネルギー事業及びプライベート・エクイティ投資事業)を中心に企業価値向上に努めてまいりました。

 

 オペレーティング・リース事業の売上高は、18,953百万円(前年同期比41.1%増)となりました。日本型オペレーティング・リース投資商品(JOL/JOLCO)市場の年度末の需要期において十分な品揃えが準備できていたこと等により、商品出資金販売額は、76,957百万円(前年同期比25.4%増)と好調に推移しました。また、商品組成額は、217,642百万円(前年同期比86.5%増)となり、組成環境も引き続き良好です。

 不動産事業の売上高は、159百万円(前年同期比49.2%増)となりました。主に不動産小口化商品の信託受益権販売にかかる手数料収入によるものです。

 環境エネルギー事業の売上高は、108百万円(前年同期比84.1%減)となりました。前第2四半期に太陽光発電所の一部をファンド化のうえ販売した案件の反動により、減収となりました。

 プライベート・エクイティ投資事業の売上高は、372百万円(前年同期比256.4%増)となりました。主に当社グループが運営するファンドの投資先がIPOを実現し、保有株式の一部を売却したことによって売上を計上しました。

 その他事業の売上高は、1,175百万円(前年同期比80.4%増)となりました。主に、グループ子会社の証券事業等その他金融ソリューションサービスにかかる収入によるものです。

 

 当中間連結会計期間における当社グループの経営成績は、下表の通りです。

(単位:百万円)

 

前中間連結会計期間

当中間連結会計期間

増減額

増減率(%)

売上高

14,975

20,768

5,793

38.7

営業利益

6,171

11,380

5,209

84.4

経常利益

8,335

9,497

1,161

13.9

親会社株主に帰属する中間純利益

5,701

6,147

446

7.8

 

 

(2)財政状態の分析

 当中間連結会計期間末の財政状態は、前連結会計年度末と比較して総資産が4,966百万円減少し、負債が14,982百万円減少しました。また、純資産は10,015百万円増加いたしました。その結果、当中間連結会計期間末における自己資本比率は、29.5%となりました。

 当中間連結会計期間末における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

①資産

 当中間連結会計期間末の総資産は239,939百万円となり、前連結会計年度末に比べて4,966百万円減少しました。これは主に、商品出資金が8,164百万円、現金及び預金が2,549百万円、立替金が1,951百万円及び投資有価証券が1,923百万円それぞれ減少し、預け金が10,299百万円増加したことによるものであります。

②負債

 当中間連結会計期間末の負債は162,229百万円となり、前連結会計年度末に比べて14,982百万円減少しました。これは主に、短期借入金が7,215百万円、契約負債が3,029百万円、長期ノンリコースローンが1,261百万円及び未払法人税が980百万円それぞれ減少し、社債が219百万円増加したことによるものであります。

③純資産

 当中間連結会計期間末の純資産合計は77,710百万円となり、前連結会計年度末に比べて10,015百万円増加しました。これは主に、非支配株主持分が6,096百万円及び利益剰余金が5,122百万円それぞれ増加し、為替換算調整勘定が1,531百万円減少したことによるものであります。

 この結果自己資本比率は前期末の27.3%から29.5%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,549百万円減少し、48,945百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は5,435百万円(前年同期は、10,946百万円の使用)となりました。主な獲得要因は、税金等調整前中間純利益9,423百万円及び商品出資金の減少8,257百万円によるものであります。一方、主な使用要因は、預け金の増加10,299百万円及び契約負債の減少2,731百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は2,524百万円(前年同期は、3,923百万円の獲得)となりました。主な使用要因は、貸付けによる支出5,339百万円及び投資有価証券の取得による支出325百万円によるものであります。一方、主な獲得要因は、貸付金の回収による収入1,697百万円及び投資有価証券の売却及び償還による収入1,181百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は4,635百万円(前年同期は、20,296百万円の獲得)となりました。主な使用要因は、短期借入金の返済による支出73,099百万円及び長期借入金の返済による支出3,461百万円によるものであります。一方、主な獲得要因は、短期借入れによる収入65,883百万円及び非支配株主からの払込みによる収入5,000百万円によるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略、優先的に対処すべき課題等

 当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略、優先的に対処すべき課題等について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。