第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「人を不幸にしないための、デジタルと」というミッションを掲げ、今や人々の人生に必要不可欠となったデジタルを活用、無意識のうちに、つい、あきらめてしまっていることを、叶えられることに変えていけるようなサービスを展開、経営の基本方針としています。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループが重要と考える経営指標は流通総額、売上総利益及び営業利益であります。

 

(3) 会社の経営環境と中長期的な経営方針

デジタルギフト®や資金移動業に対応したデジタルウォレットを中心に展開する「フィンテック事業」、メディア運営を中心に行っている「デジタルマーケティング事業」の2つの事業を中心に展開をしております。

デジタルマーケティング支援事業や一部メディア事業の売却を実施し、2023年9月期第4四半期より進めてきたフィンテック事業の流通総額拡大を目的とした「フィンテックフォーカス」への体制転換を当連結会計年度をもって完了いたしました。

フィンテック事業においては、従来より展開しているデジタルギフト®を中心に、企業から個人への多様な支払ニーズに対応するサービスを拡充しております。キャンペーン施策、アンケート謝礼、福利厚生に加え、特に注力している株主優待ギフトなど、企業から個人への還元手段としてデジタルギフト®の導入が進んでおります。当社グループは、マーケティング(広告)領域、人材領域、そして支払のDX(金融)領域の三つを注力領域として掲げ、3万円以下の対個人向け支払分野におけるシェア拡大を目指しております。

また、第二種資金移動業の登録を完了いたしました。これにより、報酬や返金など対価性を伴う支払や、犯罪収益移転防止法に準拠した送金にも対応可能となり、企業から個人への送金をより安全かつ柔軟に行える体制が整いました。今後は、資金移動業に対応したデジタルウォレットのサービス展開を通じて、当社グループの事業基盤及び競争優位性のさらなる強化を図ってまいります。

当連結会計年度においては、前連結会計年度に続き、M&Aにより取得した事業とのシナジー創出を進めてまいりました。特に、メンタルヘルス事業「マヒナ」における報酬支払において、資金移動業に対応したデジタルウォレットを活用した送金スキームの社内試験運用を実施いたしました。これらの取り組みを通じて、サービスの品質及び運用面での精度向上を図り、今後の本格展開に向けた体制整備を進めております。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループは以下の事項を対処すべき課題として取り組んでまいります。

① フィンテック事業流通総額の連続成長
 当社グループは「デジタルマーケティング事業」及び「フィンテック事業」を展開してまいりましたが、当連結会計年度において、デジタルマーケティング支援事業及び当社が運営する一部メディア事業を譲渡し、経営資源の選択と集中を進めてまいりました。これにより、フィンテック事業へ重点的に投資できる体制が整いました。今後は「フィンテック事業」を中核事業として、デジタルギフト®およびデジタルウォレットを活用した流通総額の継続的な拡大を最優先課題として取り組んでまいります。

 

② 資金移動業対応デジタルウォレットの垂直立ち上げとセキュリティの強化

 今後の成長の中核となる資金移動業対応デジタルウォレットについて、早期の垂直立ち上げを重要課題として位置付けております。1社あたり数十億~数百億円規模の流通市場を見据え、制度要件への確実な対応に加え、セキュリティの強化、バックオフィスを含む安心・安全な運用体制の構築を推進してまいります。併せて、事業としての信頼性を高めるため、サービスのブランド価値向上にも取り組んでまいります。

 

③ 組織の生産性向上に向けた人材戦略とAI技術の活用

 今後のさらなる成長にとって、組織全体の生産性向上が必要不可欠であると認識しております。そのため、優秀な人材の採用・育成を継続して進めるとともに、AI技術を活用した業務効率化・自動化を推進することで、バックオフィスを含む組織全体の業務プロセスの高度化と生産性向上を図ってまいります。

 

④ 資金調達及び財務運営の最適化
 当社グループは、「フィンテック事業」における継続的成長の前提となる流通総額の拡大を支えるため、さらなる資金調達を進めてまいります。調達条件、純資産の状況等を適切に見極めながら、必要に応じて株式による調達も検討してまいります。また、支払利息などの資金調達コストの適切な管理を徹底し、その影響を最小限に抑えることで利益の最大化を図るとともに、グループ全体の税務最適化を推進し、財務の健全性と効率性の向上を目指してまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

ガバナンス

当社は、サステナビリティ関連の戦略を推進するために、経営管理体制を整備しております。具体的には、取締役会は、原則として毎月1回の開催に加え、経営上の重要な意思決定が必要な際には機動的に開催し、当社グループの持続的成長に向けた基本方針および重要事項を審議・決議しております。また、サステナビリティに関わる重要なリスクおよび機会についても取締役会において適宜報告・議論を行い、経営全体としての対応方針を明確化しております。また監査等委員会を原則として毎月1回の開催により、取締役の職務執行および各種ガバナンスプロセスの有効性について継続的に監査を実施しております。

上記の体制により、当社はガバナンス・サステナビリティの両面から企業価値の持続的な向上を目指し、株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆様に対し、より透明性の高い経営を推進してまいります。

 

戦略

人材は当社グループにとって最大の財産です。当社グループには多様な人材が集い、各々の社員が最大限の力を引き出すことで会社として大きな活力を生み出しております。

人材戦略としては、当社のビジョンでもある失敗を恐れずに挑戦をしつづけることを実践し、お客様への課題解決、持続可能な社会の実現のために、社会への価値提供に努めております。

 

リスク管理

当社は、当社グループのリスク管理をサステナビリティ実現のための重要な手段として認識しております。具体的には、社会情勢やステークホルダーからの要請を把握し、当社の中長期的な経営戦略との整合性を図りながら、当社グループにおけるリスク管理の観点からも重要課題(マテリアリティ)の識別を経営会議及び必要に応じて、適宜、取締役会への報告を行います。

また、毎月、従業員サーベイを行い、従業員の健康に注意を払い、いきいきと働ける職場環境を整備することに最善を尽くしております。

 

指標及び目標

当社では、人材の多様性の確保、当社のミッション・ビジョン・バリューに基づく人材の育成及び社内環境整備に係る指標について、具体的な取組を行っているものの、母集団としての従業員数が少数であり、適切な目標水準の設定が困難であるため、指標化による目標管理は行っておりません。

今後においては、事業規模や人員構成を踏まえ、継続的に測定可能な指標の整備に努め、段階的に目標設定および開示項目に反映していくことを目指してまいります。

 

 

3 【事業等のリスク】

本報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある事項及びその他の投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項には、以下のようなものがあります。

また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載が無い限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

1.外部環境について

(1)システム障害について

 当社グループは、社内外のネットワーク及び各種システムに依存しており、これらが安定的に稼働することを前提として事業を展開しております。しかしながら、災害、事故、通信障害、サイバー攻撃その他の不可抗力により、システム障害やサービス停止が発生した場合には、サービスの提供に重大な支障を来す可能性があります。当社グループでは、サーバー等を含めた設備の増強等により、安定的なシステム運営に努めておりますが、こうした対応にも関わらずシステムの障害や不具合が長期化した場合、利用者からの信頼低下や対応コストの増加等が発生する可能性もあり、これらが当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 市場環境について

 当社グループは、フィンテック市場において事業を展開しており、競合サービスの増加、技術革新の進展、法令・規制の改正等により、事業環境が大きく変化する可能性があります。これらの変化により、当社グループが提供するサービスの内容や事業運営の見直し、システム対応等が必要となる場合があります。

 このような外部環境の変化に当社グループが適切に対応できない場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

(3) 競合について

当社グループが展開する事業・サービスにおいては、複数の事業者が参入しており、競合にさらされております。今後において、既存事業者の拡大や大手企業等の参入が生じ、顧客獲得競争が激化した場合には、価格競争やユーザー獲得コストの増加等により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、「1. 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3)会社の経営環境と中長期的な経営方針」のとおり積極的に人材・マーケティング・新規事業への投資を実施し、事業として競争優位性を保てるよう注力しております。

 

 

2.事業体制について

(1) 人材の確保・育成について

当社グループの継続的な事業成長を実現するためには、優秀な人材を確保し育成する事が重要な要素の一つであると認識しております。

しかしながら、当社グループが求める優秀な人材を計画通りに確保もしくは育成出来なかった場合、現在在籍する主要な人材等の離反が生じた場合には、事業展開における制約要因となる又は業務運営に支障が生じる可能性があり、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため、積極的な中途採用及び新卒採用を推進し、かつ、社内教育体制の構築を行い、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。

 

(2) 内部管理体制について

当社グループは今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、当該強化を推進しております。

しかしながら、事業規模・事業内容に適した内部管理体制の構築に支障が生じた場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、まず、当社は、2016年12月22日開催の第12回定時株主総会において、定款の変更が決議されたことにより、同日付にて監査等委員会設置会社に移行いたしました。社外取締役を複数選任するとともに監査等委員である取締役に取締役会における議決権が付与されることで、監査及び監督機能の強化が図られ、コーポレート・ガバナンスをより一層充実させることができるものと判断しております。また、「第4 提出会社の状況」「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(2)役員の状況」「③ 社外取締役又は監査等委員会による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係」のとおり内部監査、監査等委員会監査及び会計監査の相互連携を図るとともに、管理機能は当社に集約されており当社のコーポレート部門において子会社を含む事業部をモニタリングするとともに、税理士・会計士・弁護士等と適宜連携し、内部管理体制の充実を図っています。

 

(3) 情報管理について

当社グループの事業においては、会員の個人情報を多数保有しております。

しかしながら、当社グループの社員又は外部提携先を通じた機密情報及び個人情報の紛失・漏洩・不正利用等が発生した場合、若しくは第三者が当社グループのネットワークに侵入して機密情報及び個人情報を不正取得した場合には、当社グループへの信頼性の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループは、情報セキュリティの重要性を経営の最重要課題の一つとして認識し、「個人情報管理規程」及び「情報管理規程」を定め当社グループ内に周知徹底するほか、外部の専門家も活用しながら技術的対策を講じ、これら情報の個人情報の漏洩等を防止する体制を構築・運営しております。

 

3.システム障害について

当社グループのサービスは、PCやコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故、外部委託事業者における障害発生等によって通信ネットワークが切断された場合、継続したサービス提供その他に支障が生じる可能性があります。また、当社グループにおけるソフトウエア又はシステム機器等の欠陥等によるトラブルが発生した場合、コンピュータウィルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合、サイトへの急激なアクセス増加や電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムがダウンした場合にも、同様のリスクがあります。

上記要因等により継続したサービス提供に支障が生じた場合には、当社グループの収益機会の喪失、システム及び事業運営に対する信頼性低下、クレーム発生その他の要因により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、技術的対策を講じ、これら障害回避のための取組を推進しております。

 

4.コンプライアンスについて

(1) 法的規制について

当社グループの事業を規制する主な法規制として、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」、「資金決済に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」「著作権法」及び「個人情報保護法」等があります。これら法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正若しくは新たな法令の制定が行われた場合、又は当社グループの対応が不十分であった場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、関連法令に遵守したサイト運営に努め、制定・改正される法令に対応した事業展開を迅速に行っていく方針でありますが、十分な対応が困難となる場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループは、関連法令に遵守した事業運営に努め、制定・改正される法令に対応した事業展開を行うとともに、社内の管理体制の構築を図り、適宜顧問弁護士に確認することにより、これら法令を遵守する体制を整備し対応を行っております。

 

(2) 事業運営について

法令等に抵触する不適切な広告やコンテンツの掲載及びシステム障害や不適切な運用等に起因して、第三者の違法行為やトラブルに巻き込まれた場合又は何らかの法的責任を問われた場合には、当社グループに対する損害賠償請求、信頼性の低下等により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループは、事業運営に際して、当社グループにて策定したマニュアルに基づき、コンテンツ制作やサービス運用を行い、法令及び業界ガイドラインを遵守する対応を図っております。

 

(3) 知的財産権について

当社グループの事業において使用する、商標、ソフトウエア、システム並びにコンテンツ等については、現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら、知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、侵害を回避すべく、商標権の取得、並びに著作権及び肖像権等を含めた監視・管理体制の構築を行ってまいります。

 

(4) その他紛争等の可能性について

当社グループの事業運営において、予期せぬトラブル・問題が生じた場合、当社グループの契約不適合に関わらずこれらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起される可能性があります。これら事象が発生した場合には、訴訟内容や損害賠償額及びその結果等に応じて、当社グループの社会的信用に影響を及ぼすほか、経営成績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、「2.事業体制について」「(2)内部管理体制について」のとおり内部管理体制の充実を図るとともに、個人情報を多数保有している関係から個人情報漏洩保険を付保するなどリスク回避につとめております。

 

5.配当政策について

当社は、株主に対する利益還元を経営課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、利益還元政策を決定していく所存であります。しかしながら、当面は、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させるための資金として、内部留保を優先させ、有効に活用していく方針であります。将来的には、各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、株主に対して利益還元を行うことを検討してまいりますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2024年10月1日〜2025年9月30日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復などを背景に、緩やかな回復基調を示しました。一方で、円安や物価上昇の継続、海外における地政学リスクや通商政策の不透明感など、景気の先行きには依然として不確実な状況が続いております。

当社グループを取り巻く市場においては、キャッシュレス決済の浸透やデジタル給与払いの解禁を契機として、フィンテック分野への関心が一層高まっております。さらに、暗号資産やステーブルコイン等の新たなデジタルマネーに対する注目も集まっており、「お金の送り方・受け取り方」そのものが変化する局面を迎えております。これらの流れを背景に、今後もフィンテック市場は持続的に拡大していくものと当社は考えております。

このような状況において、当社グループは、デジタルギフト®や資金移動業に対応したデジタルウォレットを中心に展開する「フィンテック事業」、メディア運営を中心に行っている「デジタルマーケティング事業」の2つの事業を中心に展開をしております。当連結会計年度では、「デジタルマーケティング事業」においてデジタルマーケティング支援事業や一部メディア事業の売却を実施し、2023年9月期第4四半期より進めてきたフィンテック事業の流通総額拡大を目的とした「フィンテックフォーカス」への体制転換を当連結会計年度をもって完了いたしました。

「フィンテック事業」においては、従来より展開しているデジタルギフト®を中心に、企業から個人への多様な支払ニーズに対応するサービスを拡充しております。キャンペーン施策、アンケート謝礼、福利厚生に加え、前連結会計年度より特に注力している株主優待ギフトなど、企業から個人への還元手段としてデジタルギフト®の導入が進んでおります。当社グループは、マーケティング(広告)領域、人材領域、そして支払のDX(金融)領域の三つを注力領域として掲げ、3万円以下の対個人向け支払分野におけるシェア拡大を目指しております。「デジタルマーケティング事業」においては、既存事業のメディア運営を進めております。

また、当社グループは当連結会計年度において、第二種資金移動業の登録を完了いたしました。これにより、報酬や返金など対価性を伴う支払や、犯罪収益移転防止法に準拠した送金にも対応可能となり、企業から個人への送金をより安全かつ柔軟に行える体制が整いました。今後は、資金移動業に対応したデジタルウォレットのサービス展開を通じて、当社グループの事業基盤及び競争優位性のさらなる強化を図ってまいります。

当連結会計年度においては、前連結会計年度に続き、M&Aにより取得した事業とのシナジー創出を進めてまいりました。特に、メンタルヘルス事業「マヒナ」における報酬支払において、資金移動業に対応したデジタルウォレットを活用した送金スキームの社内試験運用を実施いたしました。これらの取り組みを通じて、サービスの品質及び運用面での精度向上を図り、今後の本格展開に向けた体制整備を進めております。

以上の結果、当連結会計年度の売上収益は933,135千円(前年同期比11.3%増)、営業損失は3,863千円(前年同期は営業利益56,172千円)、親会社株主に帰属する当期損失は71,251千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期利益21,171千円)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次の通りです。

 

<フィンテック事業>

国内におけるキャッシュレス化の進展や在宅ワークの拡大、副業解禁などにより、個人の働き方や報酬の受け取り方が多様化する中で、現金以上に価値のあるポイントが利用できる報酬支払インフラの構築を目指して事業を運営してまいりました。当連結会計年度においては、デジタルギフト®を中心に流通総額の拡大に注力し、前連結会計年度比78%増となる年間流通総額130億円を達成いたしました。さらに、当社グループの注力領域であるマーケティング(広告)領域、人材領域、そして支払のDX(金融)領域において、3万円以下の対個人向け支払分野でのシェア拡大を進める中で、株主優待分野における導入企業が増加し、流通総額全体の成長を牽引いたしました。加えて、第二種資金移動業の登録が完了し、報酬や返金など対価性を伴う支払にも対応可能となる体制を整備いたしました。

以上の結果、フィンテック事業の売上収益は852,464千円(前年同期比35.5%増)、セグメント利益は316,009千円(前年同期比48.7%増)となりました。

 

<デジタルマーケティング事業>

既存事業のメディア運営を展開しました。

以上の結果、デジタルマーケティング事業の売上収益は80,671千円(前年同期比61.4%減)、セグメント利益50,172千円(前年同期比66.4%減)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より311,769千円増加し、1,112,987千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により使用した資金は、445,131千円(前年同期は17,129千円の使用)となりました。

これは主として、棚卸資産の増加123,458千円、営業債権及びその他の債権の増加602,859千円、営業債務及びその他の債務の増加240,547千円、及びその他の負債の増加73,926千円を計上したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により獲得した資金は、46,665千円(前年同期は167,400千円の使用)となりました。

これは主として、無形資産の取得による支出114,498千円、事業譲渡による収入155,000千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、709,839千円(前年同期は540,539千円の獲得)となりました。

これは主として、短期借入の純増額578,803千円、及び新株予約権の行使による株式の発行による収入146,228千円によるものであります

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

受注に該当する事項が無いため、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

デジタルマーケティング事業

80,671

38.6

フィンテック事業

852,464

135.5

合計

933,135

111.3

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、連結財務諸表の作成に用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

 

② 財政状態の分析
a.資産の部

流動資産は、前連結会計年度末に比べて、1,081,713千円増加し、2,678,956千円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が311,769千円増加、及び営業債権及びその他の債権が602,999千円増加したことによるものであります。

非流動資産は、前連結会計年度末に比べて、85,950千円減少し、652,576千円となりました。これは主として、無形資産が70,527千円増加、のれんが177,455千円減少、使用権資産が36,823千円増加、及びその他の金融資産が21,549千円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、995,762千円増加し、3,331,533千円となりました。

 

b.負債の部

流動負債は、前連結会計年度末に比べて、836,203千円増加し、2,232,577千円となりました。これは主として、営業債務及びその他の債務が241,412千円増加、社債及び借入金が514,199千円増加、その他の流動負債が73,926千円増加、及びリース負債が8,877千円増加したことによるものであります。

非流動負債は、前連結会計年度末に比べて、55,453千円増加し、177,760千円となりました。これは主として、借入金が43,320千円増加、リース負債が11,069千円増加、及びその他の金融負債が1,000千円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、891,656千円増加し、2,410,337千円となりました。

 

 

c.資本の部

資本合計は、前連結会計年度末に比べて、104,105千円増加し、921,195千円となりました。これは主として、資本金が111,744千円減少、資本剰余金が1,175,052千円減少、及び利益剰余金が1,410,968千円増加したことによるものであります。

 

③ 経営成績の分析

経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

④ キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、システム投資、人材確保、借入金の返済等であります。また、その資金の源泉といたしましては、営業活動等によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金等により、必要とする資金を調達しております。

なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は1,359,203千円となり、現金及び現金同等物の残高は1,112,987千円となっております。

財務状況を勘案しながら、当社が保有する自己株式の売却、第三者割当増資、新株予約権の行使、借入等の手段により必要な資金調達を行っていく予定です。

これにより、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。

 

⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について

当社の経営者は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。

なお、今後の方針につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3)会社の経営環境と中長期的な経営方針」に記載しております。

 

⑧ 経営戦略の現状と見通し

当社グループの経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、施策の実施に努めております。そのような中、当社グループが今後も持続的に成長するためには、戦略的な選択と集中を推し進め、成長事業に積極的に投資を行い、10年後も継続する事業の柱を創造することが必要であると考えております。

 

 

5 【重要な契約等】

  当社グループは、事業譲渡に関する契約を締結し、当該事業を譲渡いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 7.企業結合」に記載の通りであります。

 

(事業の譲渡)

 当社は、2025年3月25日開催の取締役会において、バリュークリエーション株式会社に対し、デジタルマーケティング支援事業を譲渡することについて決議し、2025年4月1日付けで譲渡いたしました。

1.事業譲渡の概要

(1) 対象事業の内容

デジタルマーケティング支援事業

(2) 対象事業の直前事業年度における売上収益及び営業利益

2024年9月期の売上収益:209,262千円

2024年9月期の営業利益(※):149,160千円

※管理部門等の間接費用を除く

(3) 対象事業の資産、負債の項目及び金額

資産合計     97,600千円

負債合計     -千円

 (4) 対象事業の譲渡価額及び決済方法

譲渡価額 140,000千円(税抜き)

決済方法 現金取引

※なお、譲渡日から1年間(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における当該事業から発生した売上総利益が一定水準を超えた場合、成功報酬として最大で20,000千円の受取が発生する可能性がございます。

 

(事業の譲渡)

 当社は、2025年6月30日開催の取締役会において、株式会社FUNDiT Media Mergersに対し、デジタルマーケティング事業が運営する「ファイナンシャルプラス」を譲渡することについて決議し、2025年7月1日付けで譲渡いたしました。

1.事業譲渡の概要

(1) 対象事業の内容

個々人に合ったカード情報をわかりやすく提供する、月間2.5万人超が利用するWebメディアです。

(2) 対象事業の直前事業年度における売上収益及び営業利益

2024年9月期の売上収益:61,729千円

2024年9月期の営業利益:60,861千円

※直近半年間(12月~5月)の売上収益:11,188千円

直近半年間(12月~5月)の営業利益:10,810千円

Google アルゴリズムの影響により、2025年9月期は減収減益にて推移。

(3) 対象事業の資産、負債の項目及び金額

本件事業に関する資産及び負債は譲受の対象に含まれません。 

(4) 対象事業の譲渡価額及び決済方法

譲渡価額 15,000千円(税抜き)

決済方法 現金取引

 

6 【研究開発活動】

  該当事項はありません。

 

 

第3 【設備の状況】

1 【設備投資等の概要】

当社グループは、当連結会計年度において総額127,747千円の設備投資(無形資産を含む)を行いました。

セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりであります。

 

(1) フィンテック事業

当連結会計年度において、総額116,270千円の投資を実施しました。その主なものはソフトウエア開発等への投資であります。

なお、重要な設備の除却または売却はありません。

 

(2) 全社共通

当連結会計年度において、総額11,477千円の投資を実施しました。その主なものは社内利用ソフトウエア等への投資であります。

なお、重要な設備の除却または売却はありません。

 

2 【主要な設備の状況】

(1) 提出会社

 2025年9月30日現在

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
(名)

建物

その他

合計

本社
(東京都渋谷区)

全社

事業施設

0

8,013

8,013

11

(1)

 

(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。

2.日本基準に基づく金額を記載しております。

3.建物は賃借物件であり、年間賃借料は26,466千円であります。

4.帳簿価額のうち「その他」は、主としてソフトウエアであります。

5.従業員数は就業人員であり、従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

6.帳簿価額は、減損損失計上後の金額であります。

 

(2) 国内子会社

 2025年9月30日現在

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
(名)

ソフトウエア

その他

合計

株式会社
デジタルフィンテック

本社
(北海道札幌市)

フィンテック

事業

ソフトウエア

153,705

50,570

204,276

20

(3)

 

(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。

2.日本基準に基づく金額を記載しております。

3.帳簿価額のうち「その他」は、ソフトウエア仮勘定であります。

4.従業員数は就業人員であり、従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

 

(3) 在外子会社

該当事項はありません。

 

3 【設備の新設、除却等の計画】

(1) 重要な設備の新設等

該当事項ありません。

 

(2) 重要な設備の除却等

重要な設備の除却等の計画はありません。