第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、平成28年6月30日に提出の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期会計期間において、契約期間満了により終了した経営上の重要な契約は以下のとおりであります。

 

共同研究開発に関する契約

契約書名

共同研究契約

契約相手方名

大塚製薬株式会社

契約締結日

平成28年1月14日

契約期間

契約日から平成28年12月31日

主な契約内容

① 大塚製薬株式会社は、RBM001の当社からのライセンス導入の判断を行うことを目的に本共同研究を実施する。

② 当社は、大塚製薬株式会社に対しRBM001についての開発及び事業化を目的とした、全世界での独占的開発、製造及び販売に関する実施許諾(再実施権付き)についてのオプション権を付与する。

③ 大塚製薬株式会社は当社に対し、契約一時金を支払う。

④ 大塚製薬株式会社は1ヶ月前の事前通知を行うことにより本契約を解約することができる。

(注)上記契約は平成28年12月31日付で共同研究期間が満了となっておりますが、本アプタマーの事業化に向け、今後の契約形態を含めて大塚製薬株式会社との間で協議を行なっております。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

 当社は、抗体に継ぐ次世代新薬として期待されているアプタマー医薬の創製に特化したバイオベンチャーです。当社は、自社開発のアプタマー創製に関する総合的な技術や知識、経験、ノウハウ等からなる創薬プラットフォームである「RiboARTシステム」を活用して、革新的なアプタマー医薬の研究開発(「アプタマー創薬」)を行っております。

 また、当社は、継続的かつ安定的な収益の実現及び今後の飛躍に向けた経営課題として、以下の3テーマを重点的なものとして取り上げております。

 

・海外メガファーマとの複数アライアンスの締結

・リボミック・アプタマーの自社臨床試験の実施

・世界のアプタマー医薬品開発における主要な地位確立

 

上記の経営課題の実現に向け、当事業年度における重点的な経営目標は「各創薬プロジェクトの開発ステージのアップ」、「製薬企業との新規アライアンスの締結」、「特定の開発テーマについて、自社での臨床Proof of Concept※1の獲得に向けた開発」とし、それらの実現に向けた取り組みを着実に進めております。

 それぞれの経営課題に対する当第3四半期累計期間の具体的な進捗を以下に要約します。

 

※1 臨床Proof of Concept(臨床POC):新薬の開発段階において、投与薬剤がヒトでの臨床試験(通常は少数の患者を対象としたフェーズⅡa試験)において意図した薬効と安全性を有することが示されること。

 

各創薬プロジェクトの開発ステージのアップに向けた取り組み

 当社は共同研究と自社創薬による革新的なアプタマー医薬の開発に取り組んでおり、主要なプロジェクトの進捗状況は次のとおりです。

① 大塚製薬株式会社との共同研究

ミッドカインを標的とするRBM001については、平成28年1月14日に締結した新規共同研究契約が平成28年12月31日に期間が満了いたしました。引き続き本アプタマーの事業化に向け、今後の契約形態を含め、大塚製薬株式会社との間で協議を進めております。なお、本プロジェクトに関し、平成28年8月30日に、癌治療用途に適したアプタマーをカバーする物質特許が米国で特許査定を得て、平成28年11月30日に米国で特許が成立いたしました(特許番号 US 9506070)。

なお、既に契約期間満了により共同研究が終結したRBM002及びRBM003に関しては、契約終了後の取り扱いに関し、引き続き両社間で協議を行っております。

② 大正製薬株式会社との共同研究

平成26年3月より開始した大正製薬株式会社との共同研究は、3年契約の第3年目を進めております。

③ RBM007(抗FGF2アプタマー)

FGF2は40数年前に発見された線維芽細胞増殖因子で、血管新生や細胞分化・増殖等様々な機能を有することが知られています。これまでにFGF2を標的とする新薬の可能性は示唆されていましたが、FGF2はヒトでは22種類の類縁タンパク質からなるFGFファミリーの一員で、ヒトと動物で高度に保存されているため、抗体を含め特異的な阻害剤の創製は極めて困難でした。その結果、現在まで、FGF2を特異的に阻害する薬剤で臨床ステージにある開発品は世界的に見ても存在しません。

当社は「RiboARTシステム」を用いて、FGF2に対し特異性の高い、強力な阻害活性を有するアプタマーの創製に成功し、これを用いた研究によって、はじめてFGF2阻害剤の多面的な機能を明らかにいたしました。その研究成果は平成28年8月に、米国遺伝子細胞治療学会の機関誌である「Molecular Therapy」誌に掲載されました。

この成果を活用し、本アプタマーについて、そのポテンシーを拡大し、また、ライセンス・アウト時の価値を最大化すべく、a)軟骨無形成症治療薬、及び、b)加齢黄斑変性症治療薬他の開発を重点的に進めております。その概要は下記のとおりです。

 

a)軟骨無形成症治療薬

四肢短縮による低身長を主な症状とする軟骨無形成症を対象とする本アプタマーの開発については、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による創薬支援推進事業(希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業)として支援を受け、精力的に推進しております。

当事業年度は、GLP適合非臨床安全性・毒性試験実施のためのGMP適合の核酸合成の達成を重点目標としており、当初の計画通り順調に推移しております。また、本疾患に対する基礎・臨床面での豊富な知見や様々な評価方法等を有する大阪大学医学部、及びチェコ共和国Masaryk大学医学部と連携して研究開発を進めております。当社は、自社での試験研究だけでなく、これらのアカデミアとの研究連携が、軟骨無形成症を適応症とした本アプタマーの早期臨床試験の実施に向けた重要な一歩になるものと考えております。

     なお、軟骨無形成症モデルマウス(軟骨無形成症の原因である変異を起こしたFGFR3遺伝子をマウスに発現させたマウス)を用いた試験において、本アプタマーは優れた改善効果を示しました。これにより、本アプタマーによる軟骨無形成症に対する非臨床Proof of Concept※2の獲得を確かなものとしました。また、今後の開発スケジュールに大きく影響する原薬アプタマーのGMP合成も順調に進展しております。

 

※2 非臨床Proof of Concept(非臨床POC):ヒトでの臨床試験に入る前に必須の病態モデル動物での薬効確認試験において、投与薬剤が意図した薬効を有することが示されること。

 

b)加齢黄斑変性症治療薬

 加齢黄斑変性症を対象とする本アプタマーは、血管新生を阻害する作用で効果を発揮する既存の製品(ルセンティス、アイリーアなど)と比べて、血管新生のみならず、失明の原因ともなる瘢痕形成を抑制しうる可能性が期待されてきました。このため、これらの可能性について動物モデルを用いた非臨床試験を進めてきましたが、これまでに、本アプタマーが血管新生と瘢痕形成の両方に十分な抑制作用を働くことが明らかになりました。このような二重作用(dual action)は既存の製品にはない新規なメカニズムであり、既存製品では奏功しない患者に対して新しい治療法を提供するものと期待しております。

本プロジェクトの進捗状況については後述の、「自社での臨床Proof of Concept (臨床POC)獲得までの開発に向けた取り組み」の項をご参照ください。

 

c)その他

抗FGF2アプタマーは、軟骨無形成症や加齢黄斑変性症に限らず、FGF2の発現亢進による各種疾患(肺高血圧症、各種の癌など)に対して有効な治療薬となる可能性を秘めております。当社は、その治療薬としての検証と実現に向けて、肺がん領域に関しては慶應義塾大学医学部と、眼疾患(特に角膜疾患)に関しては順天堂大学医学部の各大学との共同研究を推進しております。

 

 

④ RBM006及びその他の自社創薬プロジェクト

 RBM006(抗ATXアプタマー)については、特発性肺線維症(IPF)適応での薬効や利便性等の観点から、全身投与に限定せず、経肺投与を想定した開発も進めております。さらに、そのポテンシーの拡大を目指して作用メカニズム的に期待できる強皮症や肝線維症に向けたデータ取得を引き続き推進しております。

 RBM005(抗HMGB1アプタマー)、及びRBM008(抗ペリオスチンアプタマー)については、最新の研究情報などを基にして標的疾患・適応症の評価や新規データの取得に努めております。

 なお、RBM004(抗NGFアプタマー)については、ライセンス・アウト先である藤本製薬株式会社において開発が進められております。

 

⑤ 新規技術開発・プロジェクト

 当社は、アプタマー創薬の迅速化、効率化を進めるため、新たな技術を「RiboARTシステム」に取り入れ、技術力の向上に努めております。その一つとして膜タンパクを標的としたアプタマーの創製技術の開発に取り組み、東京大学医科学研究所との共同研究の成果としてIcell-SELEX(Isogenic-cell-based SELEX)法の開発に成功し、その概要は仏国の専門学術雑誌「Biochimie」に掲載されました。

 かかる新技術の延長線上にGPCR(7回膜貫通型のGタンパク質共役受容体)などの複雑な膜タンパクを標的とする新規アプタマー創製技術の開発があります。これについて平成28年9月30日に、「GPCRを標的とするRNAアプタマー創薬基盤技術の開発」がAMEDによる創薬基盤推進研究事業に採択されました。これにより、当事業年度においてAMEDから税込みで35百万円の委託研究費を受け取ります。なお、本助成事業は東京大学医科学研究所と共同で進めております。

 さらに、新規自社製品の拡充をめざし、外部専門家の協力も得て、医療ニーズやアプタマーとの相性等の側面から協議を重ね、今後アプタマー創製に取り組むターゲット分子を新たに複数個選定いたしました。これらについては前臨床試験の開始をめざし、アプタマー創製と評価を進めてまいります。

 

製薬企業との新規アライアンスの締結に向けた取り組み

① 共同研究

 新規の共同研究に関しては、当社開発テーマ等に関する論文発表や学会発表等を通じて当社の技術に関する情報発信を積極的に実施しております。これらを通じて、複数の国内製薬企業を対象として、新規共同研究の実現に向けた活動に取り組むとともに、国内及び海外の製薬企業との間で、提携に向けた交渉を継続しております。

 これらの具体的成果の一つとして、RBM101に関し、抗体医薬品開発のプロフェッショナルである株式会社イーベック(本社:札幌市)との間で、平成28年12月5日に革新的な抗体精製技術の実用化に向けた共同研究契約を締結いたしました。当社は、今後、本共同研究において、実施例、データを蓄積し、株式会社イーベックによる実用化の他、国内外の大手製薬企業へのライセンス・アウトを含めた事業化も目指してまいります。

 

② ライセンス

当社における重点的なライセンス・アウト対象品目は、RBM006及びRBM007他に該当するアプタマーですが、それぞれに関し次の取り組みを進めております。

 

a) RBM006

 RBM006に関しては、本プロジェクトに関する研究成果を、世界的な学術誌である「Nature Structural and Molecular Biology」(平成28年5月号に掲載、4月の電子版で速報)に公表し、当社技術や本アプタマーの認知度を高めました。また、ライセンス交渉の進捗を図るために、提携候補先が求める新規データの取得や整備を行い、交渉を継続しております。とりわけ、この2~3年で、欧米のメガファーマなどでのATX阻害剤の特許(主に抗体と低分子)の出願公開が増加しており、上記データはこれら競合品との差別化に役立つと考えております。

 

b) RBM007

 RBM007に関しては、上記「各創薬プロジェクトの開発ステージのアップに向けた取り組み」において記載のとおり、新規データの取得や整備を図り、ライセンス・アウトに向けた交渉を継続しております。なお、本アプタマーの軟骨無形成症及び加齢黄斑変性症への適応については、自社での臨床POCの獲得を目指して開発業務を進めております。従って、かかる2疾患は当面ライセンス対象の適応症から除いておりますが、臨床POC獲得までの自社での臨床開発を伴うライセンス形態など、柔軟な対応を視野に入れて提携交渉を進めてまいります。

 本アプタマーはFGF2の作用を阻害するものですが、その受容体がチロシンキナーゼ活性をもつために、アプタマーの効果はチロシンキナーゼ阻害剤の作用と部分的に共通するところがあります。近年、チロシンキナーゼ阻害剤の開発競争は激化しており、それらの特許出願の件数が増加する傾向にあります。しかし、これらのチロシンキナーゼ阻害剤は4種類あるFGF受容体のすべてを阻害するために、意図しない副作用(off-target)をもたらすリスクが否めません。その点、本アプタマーはFGF2に対して厳格に特異的であるため、チロシンキナーゼ阻害剤に比較して、より特異的で安全性も高いと考えております。現時点では本アプタマーを超える、あるいは本アプタマ―よりも開発の進んだFGF2阻害剤は見当たりませんが、ライセンスに際してはチロシンキナーゼ阻害剤のような競合開発品との比較や差別化のデータを求められることが多く、「各創薬プロジェクトの開発ステージのアップに向けた取り組み ③RBM007(抗FGF2アプタマー)」の項に記載の新規データがこれらに役立つと考えております。

 

c) RBM101

 RBM101(抗体等精製用IgGアプタマー)に関し、試験研究用途については大学や企業の研究機関での評価、検討が行われております。また、工業的な利用については欧米の製薬企業においてアライアンスのための製品(サンプル)評価が進められており、当社はアライアンスの実現に向けて交渉を進めてまいります。

 

自社での臨床Proof of Concept (臨床POC)獲得までの開発に向けた取り組み

自社創薬テーマに関する当社のビジネス・モデルは、前臨床段階まで開発が進んだ段階で、他の製薬企業にライセンス・アウトすることです。この基本方針は堅持しつつも、研究開発型の製薬企業へと発展するためには、可能な範囲で自社での臨床試験を実施することが不可欠だと考えております。

また、自社で臨床POCを確保した製品については、前臨床段階でのライセンス・アウトに比較して、格段に有利な経済条件で製薬企業にライセンス・アウトが可能となり、当社の経営基盤の安定化に大きく役立ちます。

従って、長期的な成長戦略の一環として、現時点での当社の経営資源(開発パイプライン、人材、資金等)を勘案し、自社創製品の中から、自社での臨床試験に最適な品目として、RBM007による加齢黄斑変性症及び軟骨無形成症での開発を選定いたしました。

 

① 選定理由

a)加齢黄斑変性症

加齢黄斑変性症は、既存薬では病気の進行が最終的に抑制できない Unmet Medical Needs の疾患で、新規作用機序の薬剤の開発が求められています。加齢黄斑変性症の治療においては、薬剤を眼球内(硝子体)に注射するため、投与薬剤量が少なくてすみ、また大半の薬剤が眼球内に留まるため、コスト的にも安全性においても、当社による開発に適していると考えております。これまで開発されてきた既存の加齢黄斑変性症治療薬である抗VEGF薬では効果が十分に得られていない原因の一つとして瘢痕化が挙げられています。RBM007は血管新生の抑制作用のみならず、瘢痕化の抑制という作用を合わせ持つため、既存薬にはない新規作用機序によって、競争力のある新薬となりうるものと考えております。

 

b)軟骨無形成症

軟骨無形成症は、新生児約25,000人に対して1人の発生率の希少疾患で、有効な治療薬が存在せず、 Unmet Medical Needs の疾患となっており、新規な薬剤の開発が求められております。RBM007は、軟骨無形成症に対する非臨床POCを確保しており、 Unmet Medical Needs に応える新薬となりうるものと期待しております。また、本疾患が希少疾患であることから、当社は、AMEDなどによる希少疾患を対象とした公的支援制度の活用を視野に入れ開発を進めてまいります。

 

② 開発スケジュール

a)加齢黄斑変性症

 平成29年度中における米国FDA(米国食品医薬品局)への治験計画届出に向けた準備を進めております。具体的には、現在、薬理作用の更なる検証、GLP適合非臨床安全性・毒性試験の実施、及び治験原薬の合成に取り組んでおります。

 これらと並行して、治験薬の製造委託先の選定を進め、これを完了いたしました。加えて、治験受託会社(CRO)及び米国における臨床試験のためのMedical Expertsの選定に向けた取り組みを精力的に進めております。

 

b)軟骨無形成症

 平成30年度中における治験計画届出に向けた準備を進めております。具体的には、現在、薬理作用の更なる検証、GLP適合非臨床安全性・毒性試験の実施に取り組んでおります。

 

③ 推進体制

 平成28年6月29日開催の定時株主総会において、製薬企業の取締役としての実務経験を持ち、臨床開発についての豊富な経験と見識を有する社外取締役を1名新たに選任いたしました。加えて、平成28年7月1日付で研究開発本部の下に臨床開発部を新設し、同部を中心に外部機関の協力も得て治験実施に向けた研究開発の推進と、治験実施体制の構築を進めております。

 

④ 開発コスト

 現在、精査中ですが、治験を開始するのは来事業年度以降であり、当事業年度においては治験に関連する多額の費用は発生しない見込みです。また、当事業年度において必要な費用については既に事業計画に織り込んでおります。

 

なお、自社創薬及び共同研究のパイプラインのうち、基礎探索研究を終え前臨床試験に進んでいるプロジェクトは以下のとおりです。

 

・医薬品開発

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※1:RBM001に関しては、平成28年12月31日付で共同研究期間が満了となっておりますが、本アプタマーの事業化に向け、今後の契約形態を含めて大塚製薬株式会社との間で協議を進めております。

※2:RBM002及びRBM003に関しては、共同研究期間満了後の扱いに関する詳細について大塚製薬株式会社との間 で協議を進めております。

 

・新規用途開発

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これらの結果、当第3四半期累計期間において、共同研究収入等による事業収益は75百万円(前年同四半期比21.0%減)、事業費用として研究開発費は349百万円、販売費及び一般管理費は203百万円計上し、営業損失は477百万円(前年同四半期は営業損失336百万円)となりました。

また、営業外収益として、為替相場の変動に伴う為替差益7百万円(当第3四半期会計期間の為替差益は7百万円)、経済産業省・中小企業庁による平成26年度補正「ものづくり・商業・サービス革新補助金」を活用した精製用新規アプタマー樹脂に関する助成金収入5百万円を計上したこと等により、経常損失は463百万円(前年同四半期は経常損失314百万円)となりました。また、投資先の組織再編に伴い株式を売却したことにより、投資有価証券売却益13百万円を特別利益に計上したため、四半期純損失は450百万円(前年同四半期は四半期純損失314百万円)となりました。

なお、当社は創薬事業及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2)財政の状況

① 資産の部

 当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べて389百万円減少し、2,793百万円となりました。これは、有価証券として保有していた資金を定期預金に振り替えたこと等により現金及び預金が190百万円、前払費用が18百万円増加した一方で、有価証券が599百万円減少したこと等によるものです。なお、当第3四半期会計期間末において保有している有価証券は、保有する資金を、研究開発への充当時期まで、適切な格付けを得た安全性の高い金融商品で運用することを目的としたものです。

 

② 負債の部

 当第3四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べて18百万円増加し、162百万円となりました。これは、事業収益への振替を行ったことにより前受金が81百万円減少した一方で、未払金が40百万円、流動負債のその他が54百万円増加したこと等によるものです。

 

③ 純資産の部

 当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて407百万円減少し、2,631百万円となりました。これは、新株予約権の一部について権利が行使されたことにより、資本金及び資本剰余金がそれぞれ20百万円増加した一方で、当第3四半期累計期間において四半期純損失450百万円を計上したことにより、利益剰余金が同額減少したこと等によるものです。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題に重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は349百万円であります。

 なお、当第3四半期累計期間において、平成28年6月30日に提出の有価証券報告書に記載した研究開発活動(

研究開発戦略、研究開発の特徴について、研究開発体制について、新薬候補化合物の開発状況)に関し、研究開発戦略、研究開発の特徴について、及び新薬候補化合物の開発状況においては重要な変更はありません。

 研究開発体制では、平成28年6月29日に開催の定時株主総会において、製薬企業の取締役としての実務経験を持ち、臨床開発についての豊富な経験と見識を有する社外取締役を1名新たに選任いたしました。加えて、平成28年7月1日付で、研究開発を統括する研究開発本部を設け、その下でアプタマー医薬の探索研究から臨床開発までを行う体制を構築し、更に積極的かつ迅速な研究開発を推し進めることとし、これを推進しております。