文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)企業理念
「住まい」の未来を創造するという「大志」を抱いて、出会った人全てに「夢」を提供できる「リアルカンパニー」を目指します。
「夢を目標に!目標を現実に!」
(2)経営方針
当社グループは、「不動産SPA」として更なる成長を遂げることを考えております。具体的には、プロパティマネジメント事業にて管理物件数を増加させ、その増加した管理物件を賃貸仲介事業にて積極的に紹介を行うことで、高入居率を維持していきます。
当社グループでは、管理戸数と入居率を売上高及び利益の先行指標として重要視しております。その結果、プロパティマネジメント事業において、東京圏を中心に、サブリース管理戸数を10,250戸(2019年6月30日現在)まで増加させてきました。
また、物件所有者及び入居者ニーズに応えるべく、インベスト事業も展開してきました。それに加え、ディベロップメント事業を手掛ける株式会社ヴェリタス・インベストメントのM&Aにより、不動産ビジネスにおける『開発・企画・仕入れ・賃貸管理・売買仲介・販売・賃貸仲介』と住まいを取り巻くサービス全般を一気通貫で対応することが可能となりました。2019年6月期決算においては、それらの各部門のシナジー効果が功を奏し、過去最高の売上高・経常利益となりました。
今後は、より一層「不動産SPA」を推進し、「既存ビジネスの深化」と同時に、顧客や時代のニーズを発掘し「新規ビジネスへの挑戦」に注力してまいります。
(3)経営環境
当社グループが主力とするマーケットは、東京23区を中心とした首都圏です。日本の人口は2010年をピークに減少に転じております。しかし、東京都の人口は2020年まで人口が増加する予測となっております。当社グループが取り扱うサブリース物件の多くは、東京23区内に分布しております。1人暮らし向け物件も多く管理しており、当社グループの強みの一つでもあります単身向けマーケットの増加も追い風となります。
また、東京オリンピック等で今後更なる増加が見込まれるインバウンド需要を、国や自治体の意向を伺いながら、新規事業の民泊事業等で取込み、更なる成長を目指します。
(4)対処すべき課題
今後、業界での競争力を強化し、お客様満足度を向上させるとともに、株主をはじめとする全ての利害関係者に対する企業価値を高めるために取り組まなければならない項目は次のとおりであります。
① コンプライアンスの徹底
当社グループは、国土交通省の宅地建物取引業法に基づき、国土交通大臣免許(免許証番号:国土交通大臣(2)第8023号)を取得しており、また、金融庁の保険業法に基づき、関東財務局の登録認可(関東財務局長[少額短期保険]第80号)を受けております。当社グループが属する不動産賃貸仲介業界は、当該法規制等の下に事業展開しております。法令遵守は企業存続の基本であり、前提であることから、宅地建物取引業法のみならず、関係諸法令を遵守することは当然のことであるとの認識で事業活動をしております。これは将来においても変わることのない方針であるため、全社的に更なる徹底が必要であると考えており、定期的に全社員を対象にした研修を行うなど、コンプライアンス意識の更なる徹底を図っております。
② お客様満足度の向上
当社グループでは、物件所有者・入居者の多様化するニーズに応えるため、サービスの内容を常に見直し、より質の高いサービスを提供できるようサービスの向上に努めます。そのベースとなるものは、当社が管理する転貸借(サブリース)物件を多数確保することであると認識しております。転貸借物件を確保するために、現在の不動産開発業者だけでなく、個人所有不動産の賃貸管理を受託するべく、インターネット等を通じて積極的に広告活動を行ってまいります。
また、賃貸仲介業においては、物件自体の魅力に加え、質の高い接客、提案を行っていくことが他社との差別化に繋がると考えており、全社員研修を数多く行うことでその向上に努めております。
③ 人材教育の強化
当社グループの成長を支えている最大の資産は人材であり、優秀な人材を採用し育成することは重要な課題であると認識しております。そのために事業活動の要となる人材の確保・育成強化に努めます。具体的には、採用活動を積極的に行い、人員確保を行うとともに、店舗展開の際に核となる店長候補の人材を養成する観点からの社員教育をはじめとして、部門間の垣根を超えた各研修プログラムに基づき、計画的に研修を実施することで人材教育を強化しております。
④ 店舗展開
当社グループでは、今後も集客の見込める東京圏のターミナル駅中心に店舗展開を検討しておりますが、インターネットの進化とともに、利便性の良い駅近くの空中店舗にも出店を検討しております。
⑤ 集客力の強化とブランディングの徹底
良質な物件をより多くの一般消費者へ露出し、集客を図ってまいります。具体的には、各種インターネット媒体に対し、物件情報を積極的に公開することと、自社ホームページの内容を充実させることで、インターネット媒体からの自社ホームページへの誘導を強化し、効率的な集客を図ってまいります。
⑥ 顧客のニーズに合わせた商品企画
自社管理物件であることの強みを生かして、多様化する入居者のニーズに合わせた家賃プランの開発などを行うことで、より多くの顧客を取り込んでまいります。また、自社管理物件の商品企画力をさらに強化していきたいと考えております。
⑦ 継続的な開発用地の確保
当社グループが取り扱う投資用マンションは首都圏のプレミアムエリアを主として開発を行っており、継続的な開発用地の確保が課題であります。近年の安定した土地供給量を背景に、当社グループの物件調達実績に基づく情報ネットワークを活用し、引き続き安定的な開発用地の確保に取り組んでまいります。また、デザイン力を生かした魅力あるマンション開発をさらに強化し、他社との差別化を図ってまいります。
当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以降の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、当連結事業年度末において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。
(1)宅地建物取引業法及び関係諸法令の変更について
当社グループは不動産業に属するため、監督官庁(国土交通大臣)から宅地建物取引業免許を取得しており、かつ「宅地建物取引業法」及び関連する各種法令によって規制を受けて事業活動しております。現時点におきましては、当該免許の取消し等重大な行政処分の対象となる事由は発生しておりませんが、将来何らかの理由によって当該免許の取消しを含む行政処分がなされ、またはこれらの更新が認められない場合には、当社グループの事業活動に支障を来すとともに、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法令等が改廃または新たな法的規制が生じた場合にも、当社グループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。なお、法的規制について、その有効期間やその他の期限が法令、契約等により定められているものは下表のとおりであります。
(許認可等の状況)
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会社名 |
許認可等の名称 |
許認可登録番号 |
有効期間 |
関係法令 |
許認可等の取消または 更新拒否の事由 |
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株式会社AMBITION |
宅地建物取引業免許 |
国土交通大臣免許 (2)第8023号 |
2015年7月24日~ 2020年7月23日 |
宅地建物取引業法 |
同法第5条及び第66条 |
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株式会社アンビション・ルームピア |
宅地建物取引業免許 |
国土交通大臣免許 (3)第7560号 |
2017年8月21日~ 2022年8月20日 |
宅地建物取引業法 |
同法第5条及び第66条 |
|
株式会社VALOR |
宅地建物取引業免許 |
神奈川県知事免許 (4)第24651号 |
2018年1月16日~ 2023年1月15日 |
宅地建物取引業法 |
同法第5条及び第66条 |
|
株式会社ヴェリタス・インベストメント |
宅地建物取引業免許 |
東京都知事免許 (3)第89191号 |
2018年5月10日~ 2023年5月9日 |
宅地建物取引業法 |
同法第5条及び第66条 |
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株式会社Not Found |
宅地建物取引業免許 |
東京都知事免許 (2)第94660号 |
2017年9月29日~ 2022年9月28日 |
宅地建物取引業法 |
同法第5条及び第66条 |
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株式会社VISION |
宅地建物取引業免許 |
東京都知事免許 (2)第96674号 |
2019年5月31日~ 2024年5月30日 |
宅地建物取引業法 |
同法第5条及び第66条 |
(2)不動産の表示に関する公正競争規約について
不動産業界は公正取引委員会の認定をうけ、「不動産の表示に関する公正競争規約」及び「不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」を設定しております。当社グループはこれらの規約を遵守し業務を遂行するように努めておりますが、万一、不測の事態によって規約に違反する行為が行われた場合、当社グループにおけるお客様からの信頼性の低下、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)保険代理業について
当社グループの仲介関連業務である保険募集代理店業務の運営は、保険業法及びその関連法令並びにそれに基づく関係当局の監督等による規制、元受保険会社の指導等を受けております。万が一保険業法及びその関連法令に抵触するような事態が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)少額短期保険の引受について
当社グループの少額短期保険事業においては、台風等の自然災害に関わるリスクなど様々なリスクを引き受けております。保険料設定時に想定している経済情勢や保険事故発生率等が、その想定に反して変動した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響が生じる可能性があります。このような場合に備えて、保険業法の定めにより異常危険準備金等を積み立てておりますが、この準備金等が実際の保険金支払に対して十分でない可能性もあります。このような予測を超える頻度や規模で自然災害が発生した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響が生じる可能性があります。
(5)外部環境について
当社グループの事業は、景気動向、金利動向、地価動向、新規供給物件動向、不動産販売価格動向、住宅税制等の影響を受けやすいため、景気見通しの悪化、税制の変更、大幅な金利の上昇、建築工事費の上昇、あるいは急激な地価の下落の発生、未曽有の天災の発生等、諸情勢に変化があった場合には、プロパティマネジメント事業及び賃貸仲介事業においては、賃貸住宅の家主等の事業意欲の減退及び借主の借換え需要の低下等によって賃貸住宅市況に影響を発生させる可能性があり、インベスト事業においては購買者の不動産購入意欲を減退させる可能性があり、その場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)賃貸住宅の需給関係について
わが国の人口は今後減少が見込まれております。世帯数についても、現時点では単身者世帯の増加により世帯数は増加しているものの、今後は減少していく見込みです。その結果、入居者獲得競争が激化し、家賃相場が全体的に下落した場合、当社グループが受け取る「受取家賃」及び「仲介手数料」が減少する可能性があり、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)競合他社の動向について
大手仲介管理会社による多店舗展開及び賃貸物件の自社への取り込みが、より先鋭化している状況においては、当社グループが取扱う賃貸物件の確保が困難になる可能性があります。当社グループは、当社グループが保有する人的ネットワークを通じて、賃貸物件の確保に注力いたしますが、当社グループが適時に十分な賃貸物件の確保ができなかった場合、並びに今後の不動産賃貸仲介市場の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)店舗展開について
当社グループは店舗展開による成長を目指しておりますが、下記の要因により、出店計画に支障を生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
① 出店予定地での物件の制約について
当社グループが出店を希望する物件は駅前の立地物件であり、当該物件は同業他社のみならず、他業態者も出店等を希望する物件でもあるため、適切な物件が見つからず、出店できないまたは別条件の物件に出店する等、当初の出店計画に支障が生ずる可能性があります。
② 競合他社の店舗展開等の動向に伴う影響について
当社グループは、今後も東京圏で事業展開を計画しておりますが、当該地域は競合関係にある事業者も事業展開を進めている地域でもあります。そのため、同業他社の店舗展開の進捗状況によっては当社グループの出店計画に支障が生ずる可能性があります。
(9)自然災害等の発生について
当社グループは、東京圏を営業エリアとしており、当該エリアで自然災害やテロ等、不測の事態が発生した場合は、その発生規模の程度によって人的・物的な被害を受ける可能性があります。
(10)個人情報保護法について
当社グループは宅地建物取引業者として法令の定めに従い、取引情報に関し守秘義務があり、情報の秘密保持に努めて参りましたが、個人情報保護法の改正に伴い、情報セキュリティの更なる強化を行っております。しかし、仮に個人情報の漏洩が発生した場合には、信用が失墜し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)ブランドイメージによる影響について
当社グループの営業拠点は全て「ルームピア」及び「VALOR」を統一ブランドとして事業展開しており、何らかの不祥事や、当社に対するネガティブな情報や風評が流れた場合には、ブランドイメージの低下を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)礼金・敷引金・更新料について
不動産業界の一般的な慣行として、入居者との賃貸借契約において、賃貸住宅への新規入居時に礼金や敷引金を、契約更新時に更新料を設定しているケースがあります。礼金とは入居時に賃借人から受領する金銭で、退居時においても返還しないものをいいます。敷引金とは入居時に賃借人から差し入れられる敷金のうち一定割合を退去時においても返還しないことを予め定めておくもので、礼金に似た性格を有しております。更新料は契約更新時に賃借人から受領するものですが、事務手数料名目で受領するものとは異なるものです。当社グループにおいても礼金・敷引金・更新料を受領している物件が存在しております。近年、これらの金銭について消費者契約法を根拠として入居者が返還を求める訴訟が複数例発生しておりますが、2011年5月及び7月の最高裁判所の判決により、一定の条件のもとで敷引金・更新料の有効性が認められることとなりました。
しかしながら、礼金・敷引金・更新料については一般消費者からの批判もあることから、当該収益は将来的に減少していく可能性があります。当社グループは収益の減少分を家賃の値上げによって補う必要がありますが、十分に家賃に転嫁できなかった場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(13)不動産賃貸管理について
① 「保証賃料」の査定について
当社グループは、案件元のデベロッパーあるいは不動産オーナーから賃貸する際に支払う賃貸料(以下、「保証賃料」という。)を、以下の手順で決定しております。
まず、案件元のデベロッパーあるいは不動産オーナーから、サブリース候補物件の情報が当社グループに持ち込まれます。次に、当社グループが当該物件の管理をするための「募集賃料」を仮設定します。その際、「募集賃料」の妥当性を検証するため、近隣同種の物件情報及び候補物件の現地調査結果等を参考に、当社グループにおいて独自の調査を行います。その後、固定期間(最長5年間)における空室発生や家賃下落を勘案し、当社グループが「保証賃料」を査定します。しかしながら、当該物件の所在するエリアにおいて賃貸住宅市場の環境や競合状況が変化する等により、当社グループの設定した「保証賃料」が結果的に不適切なものとなる可能性があります。その場合、当初想定していなかった「募集賃料」の減額が発生し、十分な賃料収入が確保できない可能性があり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
② サブリース解約リスクについて
当社グループは不動産オーナーとの間でサブリース契約(不動産オーナーの所有する賃貸用不動産を、入居者に転貸することを前提として当社グループが賃借する契約)を締結しております。当該サブリース契約は、契約期間が最長5年間という長期の契約となっておりますが、契約期間中においても事前通知(3ヶ月前)することにより、当社グループ及び不動産オーナーのいずれからでも中途解約することが可能となっております。したがって、例えば対象物件の譲渡または相続により所有者に変更があった場合や、収益性の高まった場合において、不動産オーナー側から解約することも可能であります。物件の入居率を高い水準で維持するためには当社グループの継続的な関与が必要であることを、当社グループは不動産オーナーに対して訴求していく方針でありますが、かかる当社グループの努力にもかかわらず不動産オーナーからの解約が増加した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 入居率低下リスクについて
当社グループでは不動産オーナーより借上げた賃貸用不動産を入居者へ転貸し、入居者から得られる賃料収入を収入源としております。賃貸不動産に対するニーズは景気の変動に影響を受けやすく、経済情勢が悪化した場合、賃料収入に予期せぬ影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、安定的に入居者を確保しており、過去の推移からも入居率の変動は景気変動に比し小さい傾向にありますが、国内景気が冷え込み、これを受けて不動産市況が悪化し、入居率が下落した結果、賃貸収入が減少し、保証賃料を下回った場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(14)収益の季節変動性について
当社グループの売上高は、日本の慣習である3月末や4月初めでの大卒学生の入社や人事異動、ならびに進学等による転居需要の多い第3四半期、特に3月に集中する傾向があります。その季節変動性の要因となっている日本の慣習や慣例に変化があった場合には転居の分散化により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度の各四半期の業績は、次のとおりであります。
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|
2019年6月期 |
|||
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第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
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売上高(千円) |
6,320,771 |
7,115,333 |
10,171,762 |
6,028,839 |
|
営業利益又は営業損失(△)(千円) |
272,773 |
285,177 |
1,250,765 |
△213,890 |
|
経常利益又は経常損失(△)(千円) |
228,176 |
255,807 |
1,199,073 |
△250,002 |
(15)有利子負債への依存について
当社グループは、販売用不動産の取得資金の一部を、主として金融機関からの借入金によって調達しているため、有利子負債への依存度が当連結会計年度末で総資産の58.6%となっております。今後、利益計上により自己資本の充実に注力する方針ではありますが、金融政策や経済情勢等により金利水準に変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16)組織体制について
① 特定人物への依存について
当社グループの創業者であり代表取締役社長である清水剛は、当社グループの経営方針・戦略の決定及び事業の推進等の面において重要な役割を果たしております。同氏が当社グループの業務執行から離れることを現時点において想定してはおりませんが、当社グループでは今後、同氏に過度に依存しないよう組織的な経営体制の構築や人材育成を進めていきたいと考えております。しかしながら、不測の事態等により同氏の当社グループにおける業務執行が困難となった場合、場合によっては当社グループの業績及び今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
② 小規模組織であることについて
当社グループは2019年6月30日現在、取締役7名(内、監査等委員4名)、従業員276名と比較的小規模な組織となっており、内部管理体制もそれに応じたものとなっております。当社グループは今後の事業規模の拡大に対応して人員を増強し、内部管理体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、人員等の増強が予定どおり進まなかった場合や既存の人員が社外に流出した場合、規模に応じた十分な内部管理体制が構築できない可能性があり、場合によっては当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材の確保について
当社グループは一般顧客向けの賃貸物件の仲介及び不動産オーナーに対し、賃貸物件の借上げを目的とした受託獲得活動を行い、賃貸物件の借上げ後においては、入居者の募集の促進や適切な管理を行っております。このような業務を遂行するにあたっては不動産賃貸事業に関する幅広い知識と経験を要します。したがって、今後も当社グループが安定的に業容を拡大していくためには、優秀な人材の確保が必要不可欠であります。当社グループでは人事制度の充実等により、優秀な人材の採用・育成に努めていく方針でありますが、今後当社グループの求める人材の確保が十分にできない場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績等の概要
(1) 経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和を背景に、企業収益や雇用情勢は緩やかな回復基調にあるものの、個人消費におきましては、為替の変動や海外経済の下振れリスクが懸念される等、依然として先行きの不透明な状況で推移いたしました。
当社グループが属する不動産管理業界におきましては、地価上昇を背景にした個人投資家等の不動産保有ニーズは依然として高く推移しており、当該保有資産の資産維持及び向上を目的としたサブリースの需要も高まりつつあります。また、不動産仲介業界においても、依然として一般消費者の消費マインドは節約志向が根強いものの、企業の人事異動に伴う転居ニーズ等があり、需要状況は改善しつつあります。
このような市場環境の中、当社グループはコア事業であるプロパティマネジメント事業における管理戸数の増加を軸に、入居率の向上の維持を支える賃貸仲介事業との連携及び中古不動産市場の活況を背景に、中古マンション再販事業を展開することで収益拡大を図ってまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は29,636,707千円(前期比27.3%増加)、営業利益は1,594,825千円(前期比39.7%増加)、経常利益は1,433,054千円(前期比40.9%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は736,758千円(前期比20.4%増加)となりました。
セグメント別の事業状況につきましては、以下のとおりです。
(プロパティマネジメント事業)
プロパティマネジメント事業は、主に住居用不動産の賃貸借(サブリース)を行っております。当該事業については、管理物件数の増大及び高入居率の維持を基本方針として事業展開いたしました。
当連結会計年度末におきましては、管理戸数については10,250戸となり、入居率は97.7%となりました。
その結果、売上高は13,706,343千円(前期比7.3%増加)、セグメント利益(営業利益)は881,804千円(前期比13.9%減少)となりました。
(賃貸仲介事業)
賃貸仲介事業は、都内5拠点、神奈川7拠点、埼玉1拠点、千葉1拠点の計14拠点を運営し、賃貸物件の仲介事業を行っております。
当連結会計年度におきましては、企業の人事異動等による一般消費者の賃貸住居の仲介ニーズを捉えた営業活動を行いましたが、東京圏内における競争環境は激化しております。
その結果、売上高は855,551千円(前期比15.4%減少)、セグメント利益(営業利益)は38,692千円(前期比66.3%減少)となりました。
(インベスト事業)
インベスト事業は、住居用不動産物件の売買及び一般顧客の不動産物件の売買仲介を行っております。
当連結会計年度におきましては、438物件の売却を行いました。
その結果、売上高は14,825,381千円(前期比58.4%増加)、セグメント利益(営業利益)は2,151,299千円(前期比88.1%増加)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて388,812千円減少し、3,307,612千円となりました。
各活動区分別のキャッシュ・フローの状況及び主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、4,255,526千円の収入(前連結会計年度は1,217,915千円の収入)となりました。主なプラス要因は、税金等調整前当期純利益1,337,061千円、のれん償却額157,791千円、貸倒引当金の増加額107,812千円、販売用不動産の減少額2,404,005千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,118,668千円の支出(前連結会計年度は3,256,391千円の支出)となりました。主なマイナス要因は、有形固定資産の取得による支出1,716,672千円、投資有価証券の取得による支出125,637千円、出資金の払込みによる支出234,030千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,525,186千円の支出(前連結会計年度は3,423,323千円の収入)となりました。主なプラス要因は、長期借入れによる収入4,239,700千円、主なマイナス要因は、短期借入金の純減少額645,388千円、長期借入金の返済による支出6,076,958千円、社債の償還による支出101,600千円であります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループが行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(2)受注実績
当社グループが行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、受注実績に関する記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年7月1日 至 2019年6月30日) |
前期比(%) |
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プロパティマネジメント事業(千円) |
13,706,343 |
7.3 |
|
賃貸仲介事業(千円) |
855,551 |
△15.4 |
|
インベスト事業(千円) |
14,825,381 |
58.4 |
|
報告セグメント計(千円) |
29,387,276 |
27.0 |
|
その他(千円) |
249,430 |
87.8 |
|
合計(千円) |
29,636,707 |
27.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な取引先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合につきましては、すべての取引先の当該割合が100分の10未満のため記載しておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。
当社グループの連結財務諸表を作成するに当たり採用した重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
(2)経営成績の分析
当社グループの経営成績は、当連結会計年度において売上高は29,636,707千円(前期比27.3%増加)となり、営業利益は1,594,825千円(前期比39.7%増加)、経常利益は1,433,054千円(前期比40.9%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は736,758千円(前期比20.4%増加)となりました。
① 売上高
売上高は29,636,707千円(前期比27.3%増加)となりました。
主な増加要因は、プロパティマネジメント事業において、管理戸数が増加したことに伴い入居戸数が増加したことによるものであります。また、インベスト事業において、大型物件を成約したことによるもの及び連結子会社である株式会社ヴェリタス・インベストメントの新築デザイナーズマンションの販売が順調に進んだことによるものであります。
② 売上原価
売上原価は23,379,319千円(前期比25.5%増加)となりました。
主な増加要因は、当社管理物件の戸数が増加したことに伴うサブリース費用が増加したことによるものであります。また、インベスト事業において、大型物件の成約に伴う原価を計上したことによるもの及び連結子会社である株式会社ヴェリタス・インベストメントが販売した不動産の原価計上したことによるものであります。
③ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は4,662,562千円(前期比33.1%増加)となりました。
主な増加要因は、グループ規模の拡大及び管理物件数の増加に伴う人件費の増加したことによるものであります。また、販売拡充及び管理物件の入居率確保のため広告宣伝費が増加したことによるものであります。
④ 営業外収益、営業外費用
営業外収益は12,903千円(前期比62.4%増加)となりました。
主な増加要因は、キャリア形成促進による助成金収入を獲得したことによるものであります。
営業外費用は174,675千円(前期比31.9%増加)となりました。
主な増加要因は、融資関連手数料が増加したことによるものであります。
⑤ 特別利益、特別損失
特別損失として95,993千円計上しましたが、これは主に投資有価証券評価損を計上したことによるものであります。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境に由来するリスク、事業内容に由来するリスク等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
これらの経営成績に重要な影響を与えるリスクに対応するため、組織体制のさらなる強化等を行ってまいります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループの属する不動産管理・仲介業界は、東京圏において今後も潜在的な成長が予測されることから多数の企業が展開を積極的に行っており、競争環境は激化しております。
そういった環境の中で、これまでの成長の原動力である①一般消費者のニーズに対応した様々な賃料プランの提供②一般消費者に対する賃貸物件の仲介提案力③都心ターミナル駅中心の直営店舗網を生かし、東京圏内におけるサブリース物件の獲得に加え、多様化する一般消費者のニーズに合わせたサービスを提供することで、積極的に一般消費者の囲い込みを行っていく方針です。そのために必要な人材の確保・育成及び内部管理体制のさらなる強化にもなお一層努めてまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、販売用不動産の開発・購入資金及び運転資金等であります。これらの資金需要につきましては、金融機関からの借入による資金調達のほか、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金にて対応していくこととしております。
① 財政状態の分析
イ.資産の部
当連結会計年度末の資産合計は、13,659,209千円となり、前連結会計年度末に比べ931,705千円減少いたしました。これは主に、仕掛販売用不動産が1,462,334千円減少、販売用不動産が550,970千円増加したことによるものであります。
ロ.負債の部
当連結会計年度末の負債合計は、11,057,060千円となり、前連結会計年度末に比べ1,631,803千円減少いたしました。これは主に、短期借入金が645,388千円減少、1年内返済予定の長期借入金が1,133,554千円減少し、また、営業未払金が386,222千円増加したことによるものであります。
ハ.純資産の部
当連結会計年度末の純資産合計は、2,602,149千円となり、前連結会計年度末に比べ700,097千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が624,486千円増加、子会社の第三者割当増資により資本剰余金が67,012千円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、流動的な市場環境においても継続的に利益を確保するために、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。