当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続いており、今後の経過によっては当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。設置した対策本部を中心に、引続き今後の状況を注視し対応してまいります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大によって世界的に経済活動が停滞するなか、国内においては、緊急事態宣言の発出・解除が繰り返され、収束の見通しが立たない先行きの不透明な状況が続いております。一方で、医療従事者を対象にワクチンの先行接種も始まり、社会経済活動の正常化への期待も高まっております。新型コロナウイルス感染症との共存が必要となったニューノーマルの下で、新しい生活様式、働き方が求められております。
当社グループが属する不動産業界におきましては、2021年3月の新築住宅着工戸数は71,787戸、前年同月比で1.5%増となり21か月ぶりの増加となりました。当社グループ事業の主となる分譲マンションにおける2021年3月の新築住宅着工戸数は10,392戸、前年同月比9.4%増となりましたが、2月は前年同月比27.5%減、1月は29.3%増と増減を繰り返しており先行きの読めない状況が続いております。また、首都圏マンションの初月契約率については、2021年2月が76.0%、3月が73.6%となり、好不況の判断基準となる70%を2か月連続で上回りました。回復傾向にはありますが、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないことを踏まえると、市場回復のペースが本格化するには、今しばらくの時間が必要と考えられます。一方、新型コロナウイルスの感染拡大により、家で過ごす時間が大幅に増えたことで、新築、中古を問わず住宅に対する関心はより深まっております。ニューノーマルの下で住宅への新たな需要を喚起するきっかけとなっており、今後住宅市場の需要が活発になると考えられます。
このような市場環境の中、当社グループは当第3四半期連結会計期間において、2021年2月、IT重説の社会実験登録事業者として認定を受けたことにより、これまで推進してきたオンライン説明に加えて重要事項説明書の電子契約を行うことが可能となりました。また、2021年3月、日本マーケティングリサーチ機構によるブランドイメージ調査において、「都内デザイナーズマンション管理No.1」及び「サブリースオーナー信頼度No.1」を獲得いたしました。新型コロナウイルスの感染拡大が続いておりますが、コア事業のプロパティマネジメント事業における管理戸数は順調に増加しております。インベスト事業においては物件販売が好調である他、賃貸仲介事業については黒字転換を達成いたしました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は23,683,032千円(前年同期比19.8%増)、営業利益は835,005千円(前年同期比90.1%増)、経常利益は752,595千円(前年同期比121.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は470,276千円(前年同期比307.6%増)となりました。
セグメント別の経営成績につきましては、以下のとおりです。
(プロパティマネジメント事業)
プロパティマネジメント事業は、主に住居用不動産の転貸借(サブリース)を行っており、管理物件数の増大及び高入居率の維持を基本方針として事業展開しております。
当第3四半期連結累計期間におきましても、KPI(重要業績評価指標)である管理戸数については21,476戸(前年同期比1,360戸増)、サブリース管理戸数については11,694戸(前年同期比777戸増)と順調に拡大いたしました。通常、管理戸数が2万戸を超えると成長率は鈍化する傾向にあるものの、当社は独自のノウハウとネットワークにより業界平均を上回る成長率をキープし続けております。
一方、第2四半期連結会計期間において、新規管理物件増加と新型コロナウイルスの感染拡大の影響が重なり入居率が低下したため募集コストを投下する入居率向上施策を実施いたしました。その結果、繁忙期である当第3四半期連結会計期間において入居率が回復に向かい、当第3四半期連結会計期間末(3月末)時点の入居率は97.0%(前年同期末は98.4%)に改善しております。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は11,525,947千円(前年同期比4.9%増)、セグメント利益(営業利益)は813,972千円(前年同期比14.9%減)となりました。管理戸数の増加を受けて増収となった一方、入居率向上施策の実施、DX投資(次世代管理の促進に向けた複数の新システムの導入など)の実施等が減収要因となりました。管理戸数は今後も順調に増加する見通しであり、引き続き募集コストをコントロールしながら高入居率の維持を目指すと共に、不動産DXを推進する施策を実施してまいります。
(インベスト事業)
インベスト事業は、『好立地(都内プレミアムエリア)×好デザイン(お洒落なデザイナーズ)』を強みに、自社開発の新築投資用ワンルームマンション販売を中心に展開する子会社のヴェリタス・インベストメント(以下、ヴェリタス)と、多様なルートからの物件仕入れ力により、立地を重視した分譲マンションのリノベーション販売を中心に展開するAMBITIONインベスト部(以下、当社インベスト部)で行っております。当第3四半期連結累計期間におきましては、ヴェリタス231戸(前年同期比44戸増)、当社インベスト部72戸(前年同期比11戸増)の物件売却を行いました。
また、当社インベスト部が手掛けている、オンラインで1口1万円~と少額から始められる不動産投資クラウドファンディング『A funding(エーファンディング)』は、低リスクかつ業界平均を上回る高利回り・スピーディーな配当実施により人気を集めており、4号案件まで完了しております。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は11,232,716千円(前年同期比41.2%増)、セグメント利益(営業利益)は1,195,299千円(前年同期比74.4%増)となりました。前期からの期ずれ分(約15億円)の計上、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で鈍化していた決済タームの正常化、新規優良物件の取り扱い増による利益率向上等により、大幅な増収増益で着地しております。販売物件数によって四半期業績は左右される性質があるものの、当事業における新型コロナウイルスの感染拡大による悪影響は解消済みであり、順調に推移していくものと考えております。
(賃貸仲介事業)
賃貸仲介事業は、当社の管理物件を中心に賃貸物件の仲介事業を行っております。子会社のアンビション・エージェンシー(『ルームピア』を運営)、及び同VALOR(『バロー』を運営)にて、都内5店舗、神奈川県7店舗、埼玉県1店舗の計13店舗を展開しております。実店舗からWEB中心の集客が主流になりつつある賃貸業界の風潮をふまえ、前々期から前期にかけて戦略的な店舗閉鎖を実施しましたが、実店舗のリーシング力の高さが当グループの強みでもあり、主力のプロパティマネジメント事業における高入居率の維持に貢献しております。
当第3四半期連結累計期間におきましては、AI×RPAツール『ラクテック』の導入により、入力業務の人員削減・反響数の大幅アップに成功いたしました。また、広告戦略の強化によるWEB集客が好調である他、リモート接客・VR内見・電子契約など非対面サービスの強化などの集客施策が奏功しております。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は577,276千円(前年同期比22.6%増)、セグメント利益(営業利益)は78,188千円(前年同期は41,407千円のセグメント損失)となりました。リモート接客の強化によりコロナ禍での来店数減少の悪影響を払拭した他、『ラクテック』導入による業務効率化・販管費の抑制によって、黒字転換を達成しております。
(その他事業)
その他事業としては、今期から名称変更いたしました不動産DX事業(旧不動産テック事業)、少額短期保険事業、ホテル事業、海外システム事業を行っております。
当第3四半期連結累計期間におきましても、少額短期保険事業・海外システム事業は新型コロナウイルスの感染拡大による悪影響は発生しておらず、不動産DX事業も商談やセミナーのオンライン対応強化により特段デメリットは受けていない一方で、インバウンド需要の低下が大きな痛手となったホテル事業が苦戦する結果となりました。
少額短期保険事業では、順調に新規契約を獲得し、当第3四半期連結累計期間においても増収となりました。今期は、申込みから支払いまでペーパーレスで完結できる新システム『MONOLITH(モノリス)』を2020年9月に導入した他、当第3四半期連結会計期間においては、2020年9月に発売開始した新商品『新すまいの安心保険』の補償内容をさらに充実させた『新すまいの安心保険ワイド』を2021年3月にリリースいたしました。
新規事業として特に注力している不動産DX事業では、子会社のRe-Tech RaaS(リテックラース)のAI×RPAツール『ラクテック』のアップデートを実施している他、弁護士ドットコム株式会社の電子契約システム『クラウドサイン』との連携による電子契約パッケージの開発を進めております。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は347,091千円(前年同期比0.8%減)、セグメント損失(営業損失)は190,376千円(前年同期は159,513千円のセグメント損失)となりました。不動産DX事業の成長を促進するための先行投資を継続的に実施している他、グループ全体のDX推進による業務効率化の加速を目的に、当第3四半期連結累計期間においては約1.5億円のDX投資を行っております。ホテル事業については引き続き新型コロナウイルスの悪影響が見込まれるため、1施設を当第3四半期連結会計期間末(3月末)で解約いたしました。
少額短期保険事業は今期黒字転換の見通しで、黒字化後は安定的に利益を積み上げていくストックビジネスとして着実な業績貢献を想定しており、今後も契約数の拡大に努めてまいります。不動産DX事業については今期、AI×RPAツール『ラクテック』の機能拡充・マーケティングの強化・営業部隊の拡充等によって新規顧客獲得に努める方針で、黒字化後の利益率が高く、大きな利益貢献が期待できることから今後も成長に注力してまいります。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は18,864,146千円となり、前連結会計年度末に比べ3,645,065千円増加いたしました。これは主に、仕掛販売用不動産が3,584,770千円増加、現金及び預金が668,280千円増加、販売用不動産が233,833千円増加し、投資有価証券が742,106千円減少、土地が151,471千円減少、のれんが105,275千円減少したことによります。
負債合計は14,996,457千円となり、前連結会計年度末に比べ3,674,847千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が3,949,617千円増加、営業未払金が176,656千円増加、短期借入金が114,466千円増加、前受金が116,816千円増加し、1年内返済予定の長期借入金が554,921千円減少、繰延税金負債が180,661千円減少したことによります。
純資産合計は3,867,689千円となり、前連結会計年度末に比べ29,781千円減少いたしました。これは主に、利益剰余金が418,699千円増加し、その他有価証券評価差額金が449,998千円減少したことによります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。