第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 企業理念

「住まい」の未来を創造するという「大志」を抱いて、出会った人全てに「夢」を提供できる「リアルカンパニー」を目指します。

「夢を目標に!目標を現実に!」

 

(2) 経営方針

当社グループは、『企画・開発・仕入れ・販売・売買仲介・賃貸管理・賃貸仲介』と住まいを取り巻くサービスにワンストップで対応し、「不動産DX企業」として更なる成長を遂げることを考えております。

当社主力の賃貸DXプロパティマネジメント(賃貸管理)事業は、ストックビジネスとして安定的に収益を確保しております。売買DXインベスト事業においては不動産の開発・販売のみならず、新たな賃貸管理物件の増加にも寄与しております。賃貸DX賃貸仲介事業では、当社管理物件を積極的に紹介することで、高入居率を維持しております。

今後は、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を推進し、「既存ビジネスの深化」と同時に、顧客と時代のニーズを発掘し「新規ビジネスへの挑戦」に注力してまいります。

 

(3) 経営環境

当社グループが主力とするマーケットは、東京23区を中心とした首都圏です。日本の人口は2010年をピークに減少に転じております。しかし、東京都の単独世帯は増加しており、その傾向は、2030年まで続くと見込まれております。当社グループが取り扱うサブリース物件の多くは、東京23区内に分布しております。デザイナーズを中心とした1人暮らし向け物件を多く管理しており、当社グループの強みの一つでもあります単身向けマーケットの増加は追い風となります。

また、デジタルトランスフォーメーション(DX)を促進することで、更なる成長を目指します。

 

(4) 対処すべき課題

当社グループは、『企画・開発・仕入れ・販売・売買仲介・賃貸管理・賃貸仲介』と住まいを取り巻くサービスにワンストップで対応し、「不動産DX企業」として更なる成長を遂げることを考えております。

当社主力の賃貸DXプロパティマネジメント(賃貸管理)事業は、ストックビジネスとして安定的に収益を確保しております。売買DXインベスト事業においては不動産の開発・販売のみならず、新たな賃貸管理物件の増加にも寄与しております。賃貸DX賃貸仲介事業では、当社管理物件を積極的に紹介することで、高入居率を維持しております。

今後は、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を推進し、「既存ビジネスの深化」と同時に、顧客と時代のニーズを発掘し「新規ビジネスへの挑戦」に注力してまいります。

今後、業界での競争力を強化し、お客様満足度を向上させるとともに、株主を始めとする全ての利害関係者に対する企業価値を高めるために取り組まなければならない項目は次のとおりであります。

① コンプライアンスの徹底

 当社グループは、宅地建物取引業法に基づき、国土交通大臣免許(当社免許証番号:国土交通大臣(3)第8023号)を取得し、賃貸住宅管理業法に基づき、国土交通省に賃貸住宅管理業者として登録をしております(当社登録番号:国土交通大臣(2)第2613号)。また、金融庁の保険業法に基づき、関東財務局の登録認可(関東財務局長[少額短期保険]第80号)を受けており、当社グループが属する不動産業界は、当該法規制等の下に事業展開しております。法令遵守は企業存続の基本であり、前提であることから、宅地建物取引業法のみならず、関係諸法令を遵守することは当然のことであるとの認識で事業活動をしております。これは将来においても変わることのない方針であるため、全社的に更なる徹底が必要であると考えており、定期的に全社員を対象にした研修を行うなど、コンプライアンス意識の更なる徹底を図っております。

 

② お客様満足度の向上

 当社グループでは、物件所有者・入居者の多様化するニーズに応えるため、サービスの内容を常に見直し、より質の高いサービスを提供できるようサービスの向上に努めます。そのベースとなるものは、当社が管理する転貸借(サブリース)物件を多数確保することであると認識しております。転貸借物件を確保するために、現在の不動産開発業者だけでなく、個人所有不動産の賃貸管理を受託するべく、リアルとデジタルを通じて積極的に広告活動を行ってまいります。

 また、賃貸仲介業においては、物件自体の魅力に加え、質の高い接客、提案を行っていくことが他社との差別化に繋がると考えており、全社員研修を数多く行うことでその向上に努めております。

 

③ 人材教育の強化

 当社グループの成長を支えている最大の資産は人材であり、優秀な人材を採用し、また育成することは重要な課題であると認識しております。そのために事業活動の要となる人材の確保・育成強化に努めます。具体的には、採用活動を積極的に行い、人員確保を行うとともに、管理職・役員候補の人材を養成する観点からの社員教育を始めとして、部門間の垣根を越えた各研修プログラムに基づき、計画的に研修を実施することで人材教育を強化しております。

 

④ デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

 当社グループでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、AI・RPA技術の活用により社内業務を効率化しており、その技術を不動産事業者向けに提供しております。WEB集客、リモート接客、VR内見やIT重要事項説明が可能な設備を整え、コロナ禍でも、接客・内見・契約に至る全てをオンラインで完結できる対応をしております。

 DXの推進により、人間が得意とする、お客様対応業務の充実、新たな価値創出に向けた企画等に従業員の時間を割り当てられる組織づくり、コロナ禍においても働き続けられる働き方改革を実施してまいります。

 

⑤ 集客力の強化とブランディングの徹底
 良質な物件をより多くの一般消費者へ露出し、集客を図ってまいります。具体的には、各種インターネット媒体に対し、AI・RPA技術を用いて物件情報を積極的に公開することと、自社ホームページの内容を充実させることで、インターネット媒体からの自社ホームページへの誘導を強化し、効率的な集客を図ってまいります。

 

⑥ 顧客のニーズに合わせた商品企画

 自社管理物件の強みを生かして、多様化する入居者のニーズに合わせた家賃プランの開発などを行うことで、より多くの顧客を取り込んでまいります。また、自社管理物件の商品企画力をさらに強化していきたいと考えております。

 

⑦ 継続的な開発用地の確保

 当社グループが取り扱う投資用マンションは首都圏のプレミアムエリアを主として開発を行っており、継続的な開発用地の確保が課題であります。近年の安定した土地供給量を背景に、当社グループの物件調達実績に基づく情報ネットワークを活用し、引き続き安定的な開発用地の確保に取り組んでまいります。また、デザイン力を生かした魅力あるマンション開発をさらに強化し、他社との差別化を図ってまいります。

 

⑧ 新規収益事業の創出

 中長期的な視点では、新規収益事業の創出も必要だと考えております。引き続き、AI・RPAの活用とともに、ブロックチェーンのような先鋭技術はもちろんのこと、有望な企業への投資、また現在主力となっている不動産業の関連事業として取り組んでいる新感覚お部屋探しアプリ『ルムコン』のような新商品開発等、新たな収益源を積極的に探索・検討することに取り組んでまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社は、「出会ったすべての人へ感動を提供する『リアルカンパニー』を目指します」を経営理念として掲げ、全てのステークホルダーを満足させる経済的付加価値を産むことを目指しております。新たなビジョンとして、「DXによって不動産ビジネスを変革し、デジタルとリアルを融合した唯一の不動産デジタルプラットフォーマーになる」を掲げ、労働集約的な不動産業界において、DXにより、不動産業界が本質的な価値創造に注力できる環境を創造します。この理念とビジョンの下、当社グループは、人口減少に向かう我が国において、不動産業界の省力化・効率化により、生産性と労働環境を向上させることが、ディーセント・ワークを実現し、結果として全てのステークホルダーに「感動」を与え、中長期的かつ持続可能な当社の企業価値の最大化を実現できると考えております。また、社会・環境問題をはじめとしたサステナビリティを、ビジネス継続の条件ととらえ、当社グループの事業によって社会的課題を解決し、本業で価値を高めていくことが重要であると考えております。

 

ガバナンス

当社は、機関設計を監査等委員会設置会社としております。これは、監査等委員が取締役となることにより、その豊富な知見を利用できること、また、取締役会で投票権を持つものであります。ガバナンスの向上に資する機関設計は、当社のように成長途上の企業にとって最適な仕組みであると判断し、選択したものであります。この他、任意の仕組みとして、コンプライアンス・ガバナンス強化のため、経営陣の情報共有を円滑化するべく経営会議を開催し、当社役員、社外取締役、部門長、子会社役員が定期的(原則毎週)に集まる当会議において、グループ全体の方針について議論しております。

 

戦略

当社グループは、人材の多様性の確保と育成に重点を置いています。多様なバックグラウンドを持つ人材が新たな視点とアイデアをもたらし、企業の成長と革新を促進すると考えています。そのため、採用活動では多様な専門性と視点を持つ人材を積極的に採用し、社内環境ではその能力を最大限に発揮できるような環境整備に努めています。また、社員一人ひとりが自身の成長を実感し、その成果が当社の成長につながるような育成プログラムを展開しています。さらに、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、業務効率化を図ることも重要な戦略の一部として位置づけています。

 

リスク管理

当社グループは、月1回のリスクマネジメント委員会、コンプライアンス委員会において、法令違反事例等の情報を共有し、法令違反あるいは事業環境の急変等が発生した場合の対応を協議するための体制を備えております。また、内部監査部門はグループ全体のリスクを総覧し、当社代表取締役・取締役会(加えて、内部監査部門が必要と判断した場合には監査等委員たる社外取締役または監査等委員会・会計監査人)に報告する体制となっており、個社別・全社的リスクを適切に管理しております。

 

指標及び目標

当社グループは人材育成と多様性確保の戦略と指標を具体化します。具体的には、新規採用者のうち外国籍人材の割合、社員の平均研修時間、幅広い年齢層などです。さらに、採用した労働者に占める女性労働者の割合も重要な指標と考えております。当社の全労働者の49%、正社員の42%、アルバイトの64%、2023年4月入社新卒の31%が女性です。当社グループにおける女性割合等の具体的な目標設定は3年以内に実現したいと考えております。これらの指標を通じて、当社グループの人材育成と多様性確保の取り組みの進捗を定期的に評価し、必要に応じて戦略や取り組みを見直しています。また、これらの指標を達成するための具体的な目標を設定し、その達成に向けて全社を挙げて取り組みます。これらの取り組みにより、当社は不動産のリーディングカンパニーとしての地位を確立し、当社グループの持続的な成長を達成することを目指しています。

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。

なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以降の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。

 

(1) 不動産業に関する各種関係諸法令の変更について

当社グループは不動産業に属し、監督官庁(国土交通大臣等)から宅地建物取引業免許を取得しており、「宅地建物取引業法」及び関連する各種関係法令によって規制を受けて事業活動しております。現時点におきましては、当該免許等の取消し等重大な行政処分の対象となる事由は発生しておりませんが、将来何らかの理由によって当該免許等の取消しを含む行政処分がなされ、またはこれらの更新が認められない場合には、当社グループの事業活動に支障を来すとともに、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法令等が改廃または新たな法的規制が生じた場合にも、当社グループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクを低減するため、基本的な宅建業の知識を習得・理解するよう、当社社員全員が宅地建物取引士の資格を取得することを必須とし、資格取得に向けて積極的な教育活動を行っております。なお、法的規制について、その有効期間やその他の期限が法令、契約等により定められているものは下表のとおりであります。

 

(許認可等の状況)

会社名

許認可等の名称

許認可登録番号

有効期間、登録日等

関係法令

許認可等の取消または

更新拒否の事由等

株式会社アンビション DX ホールディングス

宅地建物取引業免許

国土交通大臣免許

(3)第8023号

2020年7月24日~

2025年7月23日

宅地建物取引業法

第5条及び第66条

不動産特定共同事業者許可

東京都知事

第127号

2019年11月25日

許可

不動産特定共同事業法

第36条

賃貸住宅管理業者登録

国土交通大臣

(2)第2613号

2021年11月17日~

2026年11月16日

賃貸住宅管理業法

第23条

株式会社VALOR

(注)1

宅地建物取引業免許

国土交通大臣免許

(1)第9662号

2019年12月28日~

2024年12月27日

宅地建物取引業法

第5条及び第66条

賃貸住宅管理業者登録

国土交通大臣免許

(2)第2761号

2021年11月23日~

2026年11月22日

賃貸住宅管理業法

第23条

株式会社ヴェリタス・インベストメント

宅地建物取引業免許

東京都知事免許

(4)第89191号

2023年5月10日~

2028年5月9日

宅地建物取引業法

第5条及び第66条

一級建築士事務所登録

東京都知事登録

第55840号

2019年10月5日~

2024年10月4日

建築士法

第26条

賃貸住宅管理業者登録

国土交通大臣

(1)第2630号

2021年11月17日~

2026年11月16日

賃貸住宅管理業法

第23条

株式会社アンビション・エージェンシー

宅地建物取引業免許

国土交通大臣免許

(1)第9692号

2020年2月29日~

2025年2月28日

宅地建物取引業法

第5条及び第66条

株式会社VISION

宅地建物取引業免許

東京都知事免許

(2)第96674号

2019年5月31日~

2024年5月30日

宅地建物取引業法

第5条及び第66条

株式会社アンビション・レント

宅地建物取引業免許

東京都知事免許

(1)第104114号

2019年11月2日~

2024年11月1日

宅地建物取引業法

第5条及び第66条

株式会社アンビション・パートナー

宅地建物取引業免許

東京都知事免許

(1)第104036号

2019年10月19日~

2024年10月18日

宅地建物取引業法

第5条及び第66条

 

(注)1. 2023年7月1日付をもって、株式会社VALORは、株式会社アンビション・バローに商号変更しております。

 

(2) 不動産の表示に関する公正競争規約について

不動産業界は公正取引委員会の認定をうけ、「不動産の表示に関する公正競争規約」及び「不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」を設定しております。当社グループはこれらの規約を遵守し業務を遂行するように努めておりますが、万一、不測の事態によって規約に違反する行為が行われた場合、当社グループにおけるお客様からの信頼性の低下、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 保険代理業について

当社グループの仲介関連業務である保険募集代理店業務の運営は、保険業法及びその関連法令並びにそれに基づく関係当局の監督等による規制、元受保険会社の指導等を受けております。万が一保険業法及びその関連法令に抵触するような事態が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 少額短期保険の引受について

当社グループの少額短期保険事業においては、台風等の自然災害に関わるリスクなど様々なリスクを引き受けております。保険料設定時に想定している経済情勢や保険事故発生率等が、その想定に反して変動した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響が生じる可能性があります。このような場合に備えて、保険業法の定めにより異常危険準備金等を積み立てておりますが、この準備金等が実際の保険金支払に対して十分でない可能性もあります。このような予測を超える頻度や規模で自然災害が発生した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(5) 外部環境について

当社グループの事業は、景気動向、金利動向、地価動向、新規供給物件動向、不動産販売価格動向、住宅税制等の影響を受けやすいため、景気見通しの悪化、税制の変更、大幅な金利の上昇、建築工事費の上昇、あるいは急激な地価の下落の発生、未曽有の天災の発生等、諸情勢に変化があった場合には、プロパティマネジメント事業及び賃貸仲介事業においては、賃貸住宅の家主等の事業意欲の減退及び借主の借換え需要の低下等によって賃貸住宅市況に影響を発生させる可能性があり、インベスト事業においては購買者の不動産購入意欲を減退させる可能性があり、その場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 賃貸住宅の需給関係について

わが国の人口は今後減少が見込まれております。世帯数についても、現時点では単身者世帯の増加により世帯数は増加しているものの、今後は減少していく見込みです。その結果、入居者獲得競争が激化し、家賃相場が全体的に下落した場合、当社グループが受け取る「受取家賃」及び「仲介手数料」が減少する可能性があり、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 競合他社の動向について

大手仲介管理会社による多店舗展開及び賃貸物件の自社への取り込みが、より先鋭化している状況においては、当社グループが取扱う賃貸物件の確保が困難になる可能性があります。当社グループは、当社グループが保有する人的ネットワークを通じて、賃貸物件の確保に注力いたしますが、当社グループが適時に十分な賃貸物件の確保ができなかった場合、並びに今後の不動産賃貸仲介市場の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 店舗展開について

当社グループは店舗展開による成長を目指しておりますが、下記の要因により、出店計画に支障を生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

① 出店予定地での物件の制約について

当社グループが出店を希望する物件は駅前の立地物件であり、当該物件は同業他社のみならず、他業態者も出店等を希望する物件でもあるため、適切な物件が見つからず、出店できないまたは別条件の物件に出店する等、当初の出店計画に支障が生ずる可能性があります。

② 競合他社の店舗展開等の動向に伴う影響について

当社グループは、今後も東京圏で事業展開を計画しておりますが、当該地域は競合関係にある事業者も事業展開を進めている地域でもあります。そのため、同業他社の店舗展開の進捗状況によっては当社グループの出店計画に支障が生ずる可能性があります。

 

(9) 自然災害・事故災害について

当社グループは、東京圏を営業エリアとしており、当該エリアで自然災害やテロ等、不測の事態が発生した場合は、当社グループの実績に影響を及ぼす可能性があります。

① 自然災害等によるリスク

当社グループは、自然災害・テロ等に対する被害・損害を最小限にするための防災、減災、さらには危機管理体制を重要なものと位置付けて取り組んでおりますが、自然災害等の不測の事態が発生した場合は、その発生規模の程度によって人的・物的な被害を受ける可能性があります。

② 新型コロナウイルス等、感染拡大によるリスク

当社グループの従業員に新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルス等の感染の発生によって、従業員等の感染や、感染拡大防止のため事業等が出来なくなることが予想されます。また新型コロナウイルス感染症の流行が長期化した場合、景気後退と消費意欲後退への影響が懸念されており、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、今回の新型コロナウイルス対応につきましては、代表取締役社長を対策本部長とする対策本部を設置し、雇用と健康を守ることを第一に、全事業所の感染症対策を講じております。

新型コロナウイルス感染リスクに左右されず安心して契約ができるようにすることで、お客様ならびに従業員を新型コロナウイルスの感染から守るとともに、今後も状況の推移に鑑み迅速な対応をすべく、取り組みを強化してまいります。

 

(10) 個人情報保護法について

当社グループは宅地建物取引業者として法令の定めに従い、取引情報に関し守秘義務があり、情報の秘密保持に努めて参りましたが、個人情報保護法の改正に伴い、情報セキュリティの更なる強化を行っております。しかし、仮に個人情報の漏洩が発生した場合には、信用が失墜し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) ブランドイメージによる影響について

当社グループの営業拠点は全て「ルームピア」及び「VALOR」を統一ブランドとして事業展開しており、何らかの不祥事や、当社に対するネガティブな情報や風評が流れた場合には、ブランドイメージの低下を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 礼金・敷引金・更新料について

不動産業界の一般的な慣行として、入居者との賃貸借契約において、賃貸住宅への新規入居時に礼金や敷引金を、契約更新時に更新料を設定しているケースがあります。礼金とは入居時に賃借人から受領する金銭で、退去時においても返還しないものをいいます。敷引金とは入居時に賃借人から差し入れられる敷金のうち一定割合を退去時においても返還しないことを予め定めておくもので、礼金に似た性格を有しております。更新料は契約更新時に賃借人から受領するものですが、事務手数料名目で受領するものとは異なるものです。当社グループにおいても礼金・敷引金・更新料を受領している物件が存在しております。近年、これらの金銭について消費者契約法を根拠として入居者が返還を求める訴訟が複数例発生しておりますが、2011年5月及び7月の最高裁判所の判決により、一定の条件のもとで敷引金・更新料の有効性が認められることとなりました。

しかしながら、礼金・敷引金・更新料については一般消費者からの批判もあることから、当該収益は将来的に減少していく可能性があります。当社グループは収益の減少分を家賃の値上げによって補う必要がありますが、十分に家賃に転嫁できなかった場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 不動産賃貸管理について

① 「保証賃料」の査定について

当社グループは、案件元のデベロッパーあるいは不動産オーナーから賃借する際に支払う賃借料(以下、「保証賃料」という。)を、以下の手順で決定しております。

まず、案件元のデベロッパーあるいは不動産オーナーから、サブリース候補物件の情報が当社グループに持ち込まれます。次に、当社グループが当該物件の管理をするための「募集賃料」を仮設定します。その際、「募集賃料」の妥当性を検証するため、近隣同種の物件情報及び候補物件の現地調査結果等を参考に、当社グループにおいて独自の調査を行います。その後、固定期間(最長5年間)における空室発生や家賃下落を勘案し、当社グループが「保証賃料」を査定します。しかしながら、当該物件の所在するエリアにおいて賃貸住宅市場の環境や競合状況が変化する等により、当社グループの設定した「保証賃料」が結果的に不適切なものとなる可能性があります。その場合、当初想定していなかった「募集賃料」の減額が発生し、十分な賃料収入が確保できない可能性があり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② サブリース解約リスクについて

当社グループは不動産オーナーとの間でサブリース契約(不動産オーナーの所有する賃貸用不動産を、入居者に転貸することを前提として当社グループが賃借する契約)を締結しております。当該サブリース契約は、契約期間が最長5年間という長期の契約となっておりますが、契約期間中においても事前通知(6ヶ月前)することにより、当社グループ及び不動産オーナーのいずれからでも中途解約することが可能となっております。したがって、例えば対象物件の譲渡または相続により所有者に変更があった場合や、収益性の高まった場合において、不動産オーナー側から解約することも可能であります。物件の入居率を高い水準で維持するためには当社グループの継続的な関与が必要であることを、当社グループは不動産オーナーに対して訴求していく方針でありますが、かかる当社グループの努力にもかかわらず不動産オーナーからの解約が増加した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 入居率低下リスクについて

当社グループでは不動産オーナーより借上げた賃貸用不動産を入居者へ転貸し、入居者から得られる賃料収入を収入源としております。賃貸不動産に対するニーズは景気の変動に影響を受けやすく、経済情勢が悪化した場合、賃料収入に予期せぬ影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、安定的に入居者を確保しており、過去の推移からも入居率の変動は景気変動に比し小さい傾向にありますが、国内景気が冷え込み、これを受けて不動産市況が悪化し、入居率が下落した結果、賃貸収入が減少し、保証賃料を下回った場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(14) 有利子負債への依存について

当社グループは、販売用不動産の取得資金の一部を、主として金融機関からの借入金によって調達しているため、有利子負債への依存度が当連結会計年度末で総資産の58.4%となっております。今後、利益計上により自己資本の充実に注力する方針ではありますが、金融政策や経済情勢等により金利水準に変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク軽減のため、特定の金融機関に依存しないよう、社債の発行やシンジケートローンの活用など、資金調達の多様化を実施しています。

 

(15) 組織体制について

① 特定人物への依存について

当社グループの創業者であり代表取締役社長である清水剛は、当社グループの経営方針・戦略の決定及び事業の推進等の面において重要な役割を果たしております。同氏が当社グループの業務執行から離れることを現時点において想定してはおりませんが、当社グループでは今後、同氏に過度に依存しないよう組織的な経営体制の構築や人材育成を進めていきたいと考えております。しかしながら、不測の事態等により同氏の当社グループにおける業務執行が困難となった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。当社では、後継者の育成・発掘を進めるため、任意の指名委員会を設置いたしました。

② 人材の確保について

当社グループは不動産賃貸事業に関する各分野において幅広い知識と経験を必要とする業務を行っており、各分野において有能で熟練した人材が必要とされます。高水準のサービスを提供するため、人材の確保とその育成が欠かせません。しかしながら、人材の確保が思うように進まない場合や、社外流出等何らかの事由により既存の人材が業務に就くことが困難になった場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(16) インキュベーション事業のリスクについて

当社グループは不動産DXとシナジー効果のあるスタートアップへの出資を行っております。出資先企業の事業計画の達成状況や、将来の成長性または業績に関する見通しが悪化した場合には、投下資本の回収が出来ず、当社グループの業績展開及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) プラットフォーム依存のリスクについて

当社グループは、インターネットを介し、物件情報の取得・提供、集客、賃貸入居者との契約関連業務の遂行、お客様からのお問い合わせ受付けなど、多くの業務をインターネットに依存しております。また、スマートフォンアプリの提供では、Apple Inc.及び Google Inc.に依存するなど、様々なプラットフォームに依存しております。

インターネット回線やサーバーが予測不可能な要因によりダウンした場合、多くの業務に支障がおき、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染防止の行動制限が緩和され、外国人観光客の受入れの再開、個人消費の回復と経済活動の正常化等により、国内の経済活動は緩やかに回復の兆しをみせてまいりました。一方で、ロシア・ウクライナ問題の長期化や金融政策等を背景とした世界的な資源価格の高騰、急激な為替の変動や物価の上昇等により、将来的な見通しは不透明な状態が継続しております。

 このような事業環境の中、当社グループはDX(デジタルトランスフォーメーション)によって自社の事業変革と自社の属する不動産業界全体の変革を目指し、ビジョンとして「DXによって不動産ビジネスを変革し、デジタルとリアルを融合した唯一の不動産デジタルプラットフォーマーになる」を掲げております。ビジョン達成に導く3大方針を「DX推進による事業変革」「M&A推進など、非連続な業容拡大への取組み」「新たな不動産DXプロダクトの開発・販売による業界変革」としております。こうした取り組みにより、労働集約型業界の変革、業界地位の向上、そして顧客体験への進化へと繋げ、不動産業界をリアルとDXとの融合で変革するリーディングカンパニーを目指しております。

 当連結会計年度においては、賃貸管理業務における業務効率化と生産性向上を実現する次世代管理システム『AMBITION Cloud』の構築を進めており、『AMBITION Cloud』の中核を担う自社開発の電子サイン『AMBITION Sign』のリリースによりDXプラットフォーム実現に向け大きく進捗しました。『AMBITION Me』は、鍵受け渡しから日々の生活サービスまで、入居者をサポートするサービスを提供しており、今後も様々なサービスを追加し、入居者の利便性を高めていくとともに、当社グループの新たなビジネスに繋げていきます。また、住宅環境に関する商品の営業代行を運営する株式会社DRAFTを子会社化するなど、積極的なM&Aやアライアンスの推進も行っております。

その結果、当連結会計年度の売上高は36,239,291千円(前期比14.7%増4,631,475千円増)、営業利益は1,603,533千円(前期比7.0%増104,630千円増)、経常利益は1,482,549千円(前期比9.4%増127,135千円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は961,343千円(前期比16.4%増135,174千円増)となりました。

 

セグメント別の事業状況につきましては、以下のとおりです。

 

(賃貸DXプロパティマネジメント事業)

当事業は、主に住居用不動産の転貸借(サブリース)を行う当社グループ主力の事業で、管理戸数の増加及び高入居率の維持を基本方針としております。前期から構築を行っている次世代管理システム『AMBITION Cloud』により、業務の効率化を促進しております。

また、ライフタイムバリュー戦略として入居者アプリ『AMBITION Me』により、入居手続き時に専用サービスから鍵の受け渡しまで、スマホだけで申込を行うことを実現しました。現在『AMBITION Me』はさらなるサービスの追加に向けて引き続き開発を行っております。また、顧客の様々なライフステージにおいて、満足度とエンゲージメントの向上、LTV(顧客生涯価値)の最大化を実現する、ロイヤリティプログラムを構築しております。

当連結会計年度におきましても、KPI(重要業績評価指標)である管理戸数については24,971戸(前年同期比3.5%増、850戸増)、サブリース管理戸数については13,913戸(前年同期比3.1%増、415戸増)と順調に増加いたしました。

当連結会計年度末時点の入居率は98.2%(前年同期末は96.3%)と高水準をキープしております。DX施策に取り組んでおり、売上高・利益率共に大幅に増加しております。

その結果、売上高は19,156,654千円(前年同期比11.6%増1,989,123千円増)、セグメント利益(営業利益)は1,466,011千円(前年同期比41.1%増426,725千円増)となりました。

 

(賃貸DX賃貸仲介事業)

当事業は、当社の管理物件を中心に賃貸物件の仲介事業を行っております。子会社のアンビション・エージェンシー(『ルームピア』を運営)、及び同VALOR(『バロー』を運営)にて、都内9店舗、神奈川県8店舗、埼玉県1店舗の計18店舗を展開しております。当事業のリーシング力の高さが主力のプロパティマネジメント事業における高入居率の維持に貢献しております。

当連結会計年度におきましては、AI×RPAツール『ラクテック』の活用により、引き続き入力業務の人員抑制・反響数のアップに取り組んでおります。また、広告戦略の強化によるWEB集客、リモート接客・VR内見・電子契約など非対面サービスの強化などの集客施策を実行しております。当該施策及び繁忙期に向けた営業人員の増加により、売上高は増加いたしました。営業利益におきましては、営業人員及びDX施策のための投資及び、広告宣伝費の増加等により減少しました。

その結果、売上高は865,399千円(前年同期比13.5%増102,605千円増)、セグメント利益(営業利益)は28,831千円(前年同期比71.1%減70,818千円減)となりました。

 

(売買DXインベスト事業)

当事業は、『好立地(都内プレミアムエリア)×好デザイン(お洒落なデザイナーズ)』を強みに、自社開発の新築投資用ワンルームマンション販売を中心に展開する子会社のヴェリタス・インベストメント(以下、ヴェリタス)と、多様なルートからの物件仕入れ力により、立地を重視した分譲マンションのリノベーション販売を中心に展開する当社インベスト部で行っております。当連結会計年度の業績は、計画通りに進捗し、ヴェリタス278戸(前年同期比31戸増)、当社インベスト部105戸(前年同期比1戸減)となっております。

その結果、売上高は15,558,287千円(前年同期比23.1%増2,916,617千円増)、セグメント利益(営業利益)は1,860,135千円(前年同期比18.4%増289,717千円増)となりました。

 

(インキュベーション事業)

当事業は、当社グループと親和性の高い事業を行うベンチャー企業への投資、資本業務提携、投資先企業の支援などを子会社アンビション・ベンチャーズが行っております。

当連結会計年度末時点では、29社のベンチャー企業に投資を行っております。前連結会計年度におきましては、新規に上場した投資先株式の売却を実行いたしましたが、当連結会計年度におきましては、一部の投資先の売却を行っておりますが、新規に上場した投資先はなく、投資先の開発に力を入れ、新たに11社への投資を実行いたしました。

その結果、売上高は63,437千円(前年同期比88.7%減496,004千円減)、セグメント利益(営業利益)は12,024千円(前年同期比97.7%減512,217千円減)となりました。

 

(その他事業)

不動産DX事業(システム開発の海外子会社を含む)、少額短期保険事業、ZEH・ライフライン事業、ホテル事業を総じて、その他事業としております。

不動産DX事業では、賃貸管理の次世代管理システム『AMBITION Cloud』を海外子会社のアンビションベトナムなどで開発し、社内DXを優先して推進しております。『AMBITION Cloud』により、賃貸DXプロパティマネジメント事業は大幅な業務効率化と生産性向上を実現しております。契約進捗管理、修繕管理、募集管理等、不動産賃貸管理業務に係る様々なシステムを開発しております。また、IT重説とブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用した当社独自の電子サイン「AMBITION Sign」との連携による電子契約パッケージを賃貸DX事業に提供しております。さらに、秘密性の高い不動産契約情報について、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用することで、情報漏えい改ざん防止、なりすましの防止などの堅牢性を高め、ご契約をセキュアな環境で行っていただくことが可能となっております。

少額短期保険事業では、順調に新規契約を獲得するとともに、申込みから支払いまでペーパーレスで完結できる当社子会社開発システム「MONOLITH(モノリス)」によって、お客様と代理店との手続きの効率化を実現し、契約件数が増加しております。

ZEH・ライフライン事業では、蓄電池、太陽光発電、外壁塗装など電力創出・省エネルギー設備の営業を行うZEH(Net Zero Energy House)事業と電気・ガス提供会社の開設・切替の取り次ぎ、ウォーターサーバーなどの営業を行うライフライン事業を株式会社DRAFTにて行っております。今後、弊社管理物件の入居者や賃貸仲介の顧客に対しサービス提供を行うなど、賃貸DX事業とのシナジー効果も見込んでおります。

ホテル事業については、第1四半期連結会計期間においてすべての施設を解約し、事業から撤退いたしました。

その結果、売上高は595,512千円(前年同期比25.0%増119,134千円増)、セグメント損失(営業損失)は93,245千円(前年同期は213,125千円のセグメント損失)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産の部)

当連結会計年度末の総資産は20,516,587千円となり、前連結会計年度末に比べ3,479,816千円増加いたしました。これは主に、土地1,486,048千円販売用不動産602,468千円建物及び構築物515,215千円増加し、差入保証金52,145千円貸倒引当金10,645千円営業未収入金8,209千円減少したことによるものであります。

 

(負債の部)

当連結会計年度末の負債合計は15,915,643千円となり、前連結会計年度末に比べ2,623,189千円増加いたしました。これは主に、短期借入金1,314,418千円長期借入金806,144千円1年内返済予定の長期借入金410,410千円増加し、営業未払金167,860千円社債42,100千円未払法人税等25,677千円減少したことによるものであります。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末の純資産合計は、4,600,943千円となり、前連結会計年度末に比べ856,627千円増加いたしました。これは主に、利益剰余金832,060千円増加し、その他有価証券評価差額金20,147千円減少したことによるものであります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて422,690千円増加し、5,571,629千円となりました。

各活動区分別のキャッシュ・フローの状況及び主な要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、2,282,925千円の収入(前連結会計年度は4,102,249千円の収入)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益1,481,542千円計上、販売用不動産の売却による収入1,316,963千円、法人税等の支払いによる支出507,976千円があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、4,271,162千円の支出(前連結会計年度は1,064,162千円の支出)となりました。これは主として、出資金の回収による収入118,195千円有形固定資産の取得による支出3,942,663千円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,410,196千円の収入(前連結会計年度は1,589,995千円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入6,287,000千円長期借入金の返済による支出5,074,785千円があったこと等によるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

(生産実績)

当社グループが行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

(受注実績)

当社グループが行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、受注実績に関する記載を省略しております。

 

(販売実績)

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

前期比(%)

賃貸DXプロパティマネジメント事業(千円)

19,156,654

11.6

賃貸DX賃貸仲介事業(千円)

865,399

13.5

売買DXインベスト事業(千円)

15,558,287

23.1

インキュベーション事業(千円)

63,437

△88.7

報告セグメント計(千円)

35,643,778

14.5

その他(千円)

595,512

25.0

合計(千円)

36,239,291

14.7

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な取引先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合につきましては、すべての取引先の当該割合が100分の10未満のため記載しておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。

当社グループの連結財務諸表を作成するに当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりでありますが、特に以下の会計方針は当社グループの連結財務諸表作成においては重要であると考えております。

(棚卸資産の評価)

当社グループは、棚卸資産の評価に関する会計基準に従い、収益性の低下により正味売却価額が帳簿価額を下回っている販売用不動産及び仕掛販売用不動産の帳簿価額を、正味売却価額まで切り下げる会計処理を適用しております。会計処理の適用に当たっては、個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しております。具体的には、正味売却価額が販売用不動産等の帳簿価額を下回った場合には、正味売却価額をもって連結貸借対照表価額としております。

見積りの算出に用いた重要な仮定は、正味売却価額の算定の基礎となる売価、見積追加製造原価及び見積販売直接経費であります。

当該主要な仮定は連結財務諸表作成時点における最善の見積りに基づき決定しておりますが、見積りと将来の結果が異なる可能性があります。すなわち、経済環境の悪化等に伴う賃料の低下及び空室率の上昇、想定外の追加コストが発生すること等による賃貸費用の悪化、市場金利の変動に伴う割引率の上昇、住宅販売市況の悪化に伴う販売価格の低下等により、正味売却価額の算定に重要な影響を及ぼす可能性があります。

(のれんの評価)

当社グループは、戦略的施策の一環として、買収・出資等を実施しており、これらの企業結合取引により生じた対象会社の超過収益力を、のれんとして計上しております。のれんの減損の兆候の把握、減損損失の認識の判定及び測定は、対象会社ごとに行っております。減損の兆候があると識別された対象会社について、残存償却期間に対応した対象会社から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額とのれんの帳簿価額とを比較し、前者が後者を下回る場合には、のれんの減損損失を認識します。

割引前将来キャッシュ・フローの算定は、その性質上、判断を伴うものであり、多くの場合、重要な見積り・仮定を使用します。当該割引前将来キャッシュ・フローの見積りに使用される仮定は、主として、資産グループにおける将来の事業計画に基づいております。

見積りの算出に用いた仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件及び経営環境の変化等がのれんの評価に不利な影響を与える可能性があります。不利な影響を受けた結果、将来の事業計画を見直し、割引前将来キャッシュ・フローが変動した場合、翌年度の連結財務諸表において、減損損失の認識の判定及び認識が必要な際の減損損失の測定に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ4,631,475千円増加36,239,291千円(前期比14.7%増加)となりました。

主力事業である賃貸DXプロパティマネジメント事業では、管理戸数が安定して増加したこと及び高入居率をキープしたことにより、売上高は前期と比べ1,989,123千円増加19,156,654千円となり、想定を上回る業績推移となっております。賃貸DX賃貸仲介事業では、広告戦略の強化によるWEB集客が好調だったことや、リモート接客・VR内見・電子契約など非対面サービスの強化などの集客効果が奏功した等により、売上高は前期と比べ102,605千円増加865,399千円となり、増収となっております。売買DXインベスト事業では、計画通りに進捗したことにより、売上高は前期と比べ2,916,617千円増加15,558,287千円となり、引き続き好調をキープしております。インキュベーション事業では、63,437千円の売上を計上しております。その他事業では不動産DX事業の売上高の増加及び少額短期保険の契約件数増加等により、売上高は前期と比べ119,134千円増加595,512千円となっております。

 

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ104,630千円増加し、1,603,533千円(前期比7.0%増加)となり、売上高営業利益率4.4%(前期は4.7%)となりました。

主な要因は、主力事業である賃貸DXプロパティマネジメント事業では、管理戸数の増加、募集コストの減少により、前連結会計年度に比べ426,725千円増加1,466,011千円となり、大幅増益となりました。賃貸DX賃貸仲介事業では、営業人員及びDX施策のための投資、広告宣伝費の増加等により、前連結会計年度に比べ70,818千円減少28,831千円となり、減益となりました。売買DXインベスト事業では、内装工事を内製化したことによるコストの減少等により、前連結会計年度に比べ289,717千円増加1,860,135千円となり、増益となりました。インキュベーション事業では、今期は大口の売却案件がなかったことにより、前連結会計年度に比べ512,217千円減少12,024千円となり、減益となりました。その他事業では、少額短期保険事業の新規契約数の増加及び不動産DX事業の先行投資の影響等により、前連結会計年度に比べ119,879千円増加93,245千円の営業損失となっております。

 

(経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は、補助金収入33,072千円、投資事業組合運用益19,147千円等を計上したことにより、60,137千円となり、営業外費用は、支払利息130,036千円、支払手数料45,240千円等を計上したことにより、181,122千円となりました。

以上の結果、営業利益に営業外収益・営業外費用を加減算した経常利益は1,482,549千円(前期比9.4%増加)となり売上高経常利益率は4.1%(前期は4.3%)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の特別利益は、投資有価証券売却益3,738千円等の計上により、3,738千円となり、特別損失は、減損損失4,739千円の計上等により、4,745千円となりました。税金費用は前期と比べ4.5%増加517,598千円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は961,343千円(前期比16.4%増加)となりました。

 

(経営成績に重要な影響を与える要因について)

当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境に由来するリスク、事業内容に由来するリスク等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

これらの経営成績に重要な影響を与えるリスクに対応するため、組織体制のさらなる強化等を行ってまいります。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの主な資金需要は、販売用不動産の開発・購入資金及び運転資金等であります。これらの資金需要につきましては、金融機関からの借入による資金調達のほか、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金にて対応していくこととしております。販売用不動産の売却によって得られた資金については、販売用不動産の開発・購入した際の借入の返済へ優先的に充当し、それ以外の資金については、その都度、総合的に勘案して、手許資金や成長投資等へ充当しております。

キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(連結子会社の吸収合併)

当社は、2023年5月12日開催の取締役会において、当社を存続会社、当社の完全子会社である株式会社Re-Tech RaaSを消滅会社とする吸収合併を行うことを決議いたしました。

合併の概要は次のとおりであります。

(1)合併の目的

当社は、ロボットアウトソーシング事業、AI事業、BPO事業を行うことを目的に、2019年7月29日に、当社の子会社としてリテックラースを設立いたしましたが、この度、経営資源を最大限活用し、経営の効率化・意思決定の迅速化を図るため、当社を存続会社、リテックラースを消滅会社とする本合併をすることといたしました。なお、リテックラースでこれまで取り組んできた事業につきましては、当社においても引き続き取り組んでまいります。

(2)合併の方法

当社を存続会社、株式会社Re-Tech RaaSを消滅会社とする吸収合併

(3)合併の期日

2023年8月30日

(4)合併に際して発行する株式及び割当

株式会社Re-Tech RaaSは当社の完全子会社であるため、本合併に際して、株式の割当て及び金銭その他の交付はありません。

(5)引継資産・負債の状況

合併期日である2023年8月30日付で計上いたします。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。