第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

当社は、平成27年3月27日に開催された定時株主総会で、「定款一部変更の件」が承認されたことを受けて、前連結会計年度より決算期末日を12月31日から10月31日に変更致しました。このため、対前期増減率は記載しておりません。

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、中国経済を始めとしたアジア新興国や資源国等の景気の減速懸念、急激な円高・株安の進行、平成28年6月の英国EU離脱決定による海外経済の不確実性の高まり等が見られた一方で、国内では、熊本地震の経済に与える影響に留意する状況が続いており、依然として不透明な状況となっております。

当社グループが関連する小売市場におきましては、個人消費にかかる節約志向の意識及び選別消費の傾向がますます強まる傾向にありますが、当社が属するEC市場においては、国内、海外共に個人消費者の購買状況は引き続き上昇傾向にあります。

このような状況の中、当社グループは、主力事業であります「ECマーケティング事業」につきましては、継続的なビッグデータの収集とその分析を進め、マーケットニーズに沿った事業展開を推し進めてまいりました。EC店舗におきまして、平成28年10月31日時点における出店店舗数は合計で49店舗となりました。国内EC事業に関しては当社独自の戦略であるEC Platform Optimization(以下「EPO」といいます。)を推進・強化し、販売サイトのリニューアルや各種集客と売上拡大施策を展開し、引き続き増収傾向を維持しております。

海外事業戦略につきましては、平成27年11月より、クロスボーダー電子商取引(国を越えた電子商取引。以下「越境EC」といいます。) として、中国の「KJT.com」(中国(上海)自由貿易試験区正定路530号)に出店し、また、平成28年7月には中国の北京移動納維信息科技服務有限公司(英語:MOBILE NAVI BEIJING CO.,LTD、以下MNC社といいます。)と資本業務提携を行い、新たな直貿型越境EC用マーケットプレイスである「洋桃派」の運営を開始しております。

また、商品企画関連事業につきましては、売上拡大を図るべく既存のラインナップに加え、新規の商材開発への投資を加速させてまいりました。当連結会計年度におきましては、新規の商材の売上が好調となり、売上高は順調に推移いたしました。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,501百万円、営業利益は83百万円、経常利益は67百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は45百万円となりました。

 

セグメントの業績については、以下のとおりであります。

 

①ECマーケティング事業

ECマーケティング事業につきましては、前連結会計年度から引き続き、継続的に収集されるビッグデータの分析に基づき各種マーケティング施策を実施し、売上拡大に向けて積極的に取り組んでまいりました。各モールにおける取扱商品については、新規取引先との契約件数を増加させることで商品取扱数の選別を図りました。また、他社のECに関するサポート事業も積極的に受注するなど、引き続き好調に推移しております。

システム面では、当社が独自に開発したオペレーションシステム(GPMS:Generation Pass Management System)及びEPOを推進するためのビッグデータの収集及びその分析を行うシステム(MIS :Marketing Information System)の改善・実装を行うなど、売上拡大及び利益改善に向けた基盤整備のための投資を進めてまいりました。

海外におけるECマーケティング事業につきましては、Charoen Pokphand Group Company Limitedグループからの出資を原資に、平成27年11月より上海市政府が運営する保税区型越境ECサイト「KJT.com」に参入いたしました。当
初は順調に推移いたしましたが、平成28年4月に中国で発表された税制変更の影響(オペレーションの度重なる変更や取扱可能商品の変更、保税特区活用の制限)、及び急激な円高による海外での価格競争力の低下等の要因により、売上高が当初計画を下回ることとなりました。

当社グループは、上記のモデルに加え、在庫リスクを極力抑え、日本の良質な商品を海外に向けて直接販売する体制の構築に注力しており、北京市に拠点を置くMNC社への出資と同社が運営する直貿型越境ECサイト「洋桃派」への参入を行っております。洋桃派事業については、税制変更の影響等によりアプリ開発が遅れ、期末付近でのリリースとなったため、当期の売上高への影響は軽微となりましたが、翌期以降の売上高に寄与していく見込みであります。当社グループは今後も、成長を続ける越境EC市場への取組を継続してまいります。

以上の結果、売上高は5,353百万円、セグメント利益は159百万円となりました。

 

②商品企画関連事業

商品企画関連事業につきましては、主要取引先からの受注が概ね順調に推移し、ベトナム及びカンボジア工場における生産が順調な稼働状況にあったことから、家具や雑貨等の輸入に関する売上が堅調に推移しました。また、新たな生産能力増強の基盤作りに向けての投資として、試作品の製造及び適切な人材の確保・育成を加速させたことにより、管理費等のコストが増加しました。

以上の結果、売上高は1,104百万円、セグメント利益は89百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて274百万円減少し、734百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、使用した資金は251百万円(前連結会計年度は86百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加(67百万円)、仕入債務の増加(62百万円)、未払金の増加(41百万円)があった一方で、たな卸資産の増加(261百万円)、売上債権の増加(152百万円)があったことによるものであります。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は9百万円(前連結会計年度は20百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出(4百万円)及び無形固定資産の取得による支出(7百万円)があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、獲得した資金は2百万円(前連結会計年度は853百万円の獲得)となりました。これは主に、ストックオプションの行使による収入(4百万円)があった一方で、リース債務の返済による支出(1百万円)があったことによるものであります。  

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

前連結会計年度は決算期変更により、平成27年1月1日から平成27年10月31日までの10か月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。

 

(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比

(%)

ECマーケティング事業

3,989,883

-

EC事業

3,989,883

-

ECサポート事業

-

-

商品企画関連事業

972,735

-

4,962,618

-

 

(注) 1.生産については、該当実績がないため、記載しておりません。当社グループ主要事業に係る仕入実績を記載しております。

2.金額は、仕入価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当社グループは受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。また、ECマーケティング事業においては、一部需要動向を見込んだ商品仕入を行っております。そのため、受注実績に重要性がないため、記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比

(%)

ECマーケティング事業

5,353,174

-

EC事業

5,256,179

-

ECサポート事業

53,005

-

商品企画関連事業

1,104,527

-

その他事業

44,229

-

合計

6,501,931

-

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

三菱商事ファッション㈱

584,233

13.46

1,002,944

15.43

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

  当社グループが対処すべき主な課題は、以下の項目と認識しております。

 

① 利益面の課題

主力商品であるインテリア製品においては、主としてドロップシッピング形式(お客様からのご注文後、メーカーや卸売事業者から商品を直送することにより、配送のリードタイムを短縮し、また在庫リスクのないEC店舗の運営形態の一つ。以下同様。)での運営を行っているため、在庫を保有する一般的な大手インテリア企業の粗利益率に比べ低くなっております。当社グループは消費者に価格転嫁することなくこの課題を解決するために、販売計画に基づき、売れ筋商品については在庫を保有する方針とし、一括仕入れを行うことで粗利益率の向上を図っております。併せて、自社での管理のもと、良質で低コストのPB商材(プライベート商材)の開発に注力し、安価な仕入れを実現していく方針であります。

 

② 顧客サービス面の課題

当社グループはドロップシッピングが基本的な取引形態のため、メーカーや卸売事業者の在庫を適時に把握することが困難であり、キャンセルによる失注が一定数発生するといった課題があります。この解決のために、メーカー等と直接システム結合を行える在庫管理システムを構築し、双方の情報共有化に努めてまいる方針であります。

 

③ 配送サービス面の課題

実際の商品がメーカーや卸売事業者にあるため、配送に関してのきめ細かい工夫、効率的な梱包、独自のサービスの提供が困難であり、配送コストの削減が課題となります。この課題を解決する方法として、売れ筋商品を当社グループにて一括して管理できる提携倉庫の管理を強化することが必要不可欠と認識しております。複数の異なった企業が提供する商品を一括で配送すること、配送コストを削減すること、及び、一度に商品を受け取れること、という顧客利便性を提携倉庫の管理強化により実現させていく方針であります。

 

④ ECモールに偏った事業運営

ECモールに偏った運営は、独自のサービスや顧客リレイションを弱くし、継続的にモールなどの手数料が付加されるため価格競争力が弱くなるという課題があります。この課題を解決するためにはモールから独自サイトへの移行や自社で新たなECモールを構築していくことが必要になります。当社グループの商品群からみると、インテリア等においては既に十分にスタートを切れる商品数となっており、一部テスト店舗の運営を開始しております。また、当社グループが持続可能な成長を遂げるために、ECマーケティング事業、商品企画関連事業に並ぶ柱となる事業展開を推し進めていく方針であります。

 

 

4 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業、経営の状況などに関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を記載しております。

当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生後の対応に努めるものでありますが、当社グループの株式に関する投資判断は、本項及び本報告書中の本項以外の記載事項も慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ビジネスモデルのリスク

当社グループのビジネスモデルは、インターネットを介して商品情報を提供し販売していることから、インターネット環境の進化により、EC市場などのインターネット関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えています。仮に新たな法的規制の導入、技術革新の停滞、通信コストの改定などの予期せぬ要因によりインターネット関連市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業内容に関するリスク

①EC市場における競争について

当社グループが属するEC分野においては、小規模な事業者まで含めるとECを行う事業者は多数存在しています。参入障壁が低いことから、今後もEC市場のさらなる拡大に伴い、新規参入業者が増加し、利益率や品質を度外視した過当な価格競争が業界内に横行するような状況になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、カタログ等の紙媒体を主力としている大手の通信販売事業者がインターネットを本格的に活用した販売活動を強化する可能性もあります。豊富な商品群や顧客基盤、販売ノウハウを有するカタログ通販業者等がインターネットによる販売活動を強化した場合、想定していた市場シェアを確保できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②商品の安全性について

当社グループは、安全性を確認できる商品のみ提供する方針であるため、健康等への影響が大きい化粧品や健康食品については、大手メーカーにて検査体制や品質の維持及び管理において安全性が確保されていると考えられる商品以外は取り扱っておりません。

また、他の商品においても、製造者や卸業者が提示する機能などに関しては、可能な場合は第三者機関証明書を徴求する等、出来る限り表示内容の確認を実施し、お客様により安心して購入していただくための環境整備に努めております。

しかしながら、当社グループの取扱商品について、製造者や生産者による表示の偽装や品質に関する虚偽の情報提供などが行われる可能性は否定できません。かかる事象が発生した場合、行政処分や消費者からのクレームによる損害賠償等が生じる可能性があるとともに、当社グループの対外的信用力が低下することにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③インターネットモールにかかる影響について

当社グループは、EPOというマーケティング手法により、インターネット上のECモールにおけるマーケティングの最適化を行うことを大きな武器として成長しております。そのため、日本の代表的なECモールである楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのECのインフラとも言うべき企業の運営方針の影響を受けます。複数のECモールへの出店や独自サイトの運営の開始などにより、1つのECモールに依存しない運営体制の構築に務めておりますが、ECモールが同一企業による複数の店舗の出店を禁止することによる既存店舗の閉鎖や、販売ロイヤリティ率の引き上げに伴いECモールへの出店に関する費用が増大する場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

④季節変動について

当社グループは、夏季休暇が含まれる8月~9月は売上高・利益が減少する傾向にあり、11月~12月の贈答シーズンに売上高・利益が増加する傾向にあるため、通期の業績に占める第1四半期の比重が高くなっております。

このため、特定の四半期業績のみをもって当社グループの通期業績見通しを判断することは困難であり、第1四半期の業績如何によっては年度の経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

⑤物流業務の外部委託について

当社グループでは、主に静岡県磐田市並びに埼玉県三郷市などに売れ筋商品を中心とした在庫を保有しており、当該商品の検品・保管・仕分・梱包といった物流関連業務を物流サービス業者に委託しております。したがって、当該物流サービス企業の業績の悪化や在庫を保有している倉庫が自然災害又は火事などにより操業できなくなった場合、在庫の滅失、毀損や配送遅延、サービス一時停止などといった事態の発生により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥運送会社との取引関係について

当社グループからお客様への商品配送は、そのほとんどを佐川急便株式会社やヤマト運輸株式会社などの運送会社を介してお客様に商品をお届けしております。当社グループとしては、リスク分散の観点からも各社との良好な取引関係の維持に努めるとともに、代替的な配送業者との関係構築を常に模索するように努めておりますが、今後、各社からの大幅な配送料の値上げ要請や取引関係の縮小などがあった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦需要予測に基づく仕入れについて

当社グループは、基本的には在庫を持たずマーケティングに特化した事業運営を行っておりますが、在庫切れなどによる販売機会のロスの回避、配送早期化に伴う顧客サービスの向上、一括仕入れによる原価率の低減を図るために、一部の売れ筋商品につき過去の販売実績やその商品自体の需要予測に基づき仕入れを行い、在庫を保有しております。

また、今後は販売機会のロスの更なる低下を目的として在庫保有水準を一定程度引き上げる方針であり、そのため自社倉庫を保有することを計画しております。実際に販売実績の多い商品を中心に保有する方針に変更はないものの、実際の受注が需要予測を下回った場合には、当社グループに過剰在庫が発生しキャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生する可能性があります。

 

⑧返品について

当社グループの事業は、通信販売という販売形態でありますが、お客様に対する販売において、不良品などのやむを得ない場合を除いて基本的に返品を受け付けておりません。しかし、売れ筋商品に対する不具合の発覚等により、これらの返品が多数発生した場合には、返品の処理、代替商品の配送等に伴う追加的な費用が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨カントリーリスクと為替変動について

当社グループがメーカーや卸業者から仕入れる商品の多くは、主に中国やインドネシア等において生産されております。したがって、当該地域に関連する地政学的リスク、社会リスク、信用リスク、市場リスクは、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外で製造された商品であるが故に、為替変動におけるリスクはメーカーや卸売事業者からの仕入価額の変動を通じて当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、商品企画関連事業について、主にベトナムやカンボジアの業者との取引を通じて、輸入仕入に関わる外貨建取引の決済及び売上に関わる外貨建取引の決済、外貨建資産・負債の換算に際しては為替相場の影響を受けております。したがって、為替の動向によっては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑩システム障害について

当社グループの事業は、Webサイトの管理を始め、受注、発注、仕入、在庫、発送、売上までのほとんどの業務が業務管理システムに依存しております。これらのシステムでは、それぞれ予備系統や予備データの保有機能等の二重化措置やファイヤウォール、ウィルスチェック等、外部からの攻撃を回避するための対策を講じております。しかしながら、想定を超えたアクセスの急激な増加や、コンピュータウィルスの侵入、人為的な破壊行為又は構築したアプリケーション内の不具合等、様々な要因によって当社グループのシステムに障害又は問題が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪個人情報の取り扱いについて

当社グループは、EC等による商品の販売に際してお客様の氏名、住所等の申し出を受け、多くの個人情報を保有するため、平成17年4月に施行された「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)に規定する個人情報取扱事業者に該当します。このため、当社グループは、個人情報にかかる取り組みとして、アクセスコントロール、情報管理規程・マニュアルを制定し、プログラム作成者の教育訓練及び全社員を対象とした社内教育を徹底しております。また、現在、プライバシーマークについての認定を取得し、情報管理体制の整備強化に努めております。しかしながら、当該施策に関わらず、当社グループのお客様などの個人情報が社外に漏洩した場合には、損害賠償や社会的な信用失墜等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫技術革新への対応について

当社グループが事業を展開しているインターネット関連の業界は、新たな技術革新やサービスが次々と登場することが特徴となっており、当社グループでは、それらの技術革新等により開発されたサービスや機能等を当社グループ事業に活用するため、積極的な対応に努めております。しかしながら、技術革新等への対応が遅れた場合や、システム等に関連する投資額や費用が予想外に増加した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑬法的規制等について

当社グループは、「不当景品類及び不当表示防止法(景表法)」、「特定商取引に関する法律(特商法)」及び「薬事法」等の法令による規制を受けております。当社グループでは、これらの法令等を遵守するための管理体制及び従業員教育を徹底し、コンプライアンス体制の整備に努めております。しかしながら、これらの法令等に抵触した場合、当社グループのブランドイメージが損なわれることによるお客様からの信頼度の低下や法令等の改正又は新たな法令等の制定により法的規制が強化された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 事業体制に関するリスク

①代表者への依存について

代表取締役社長岡本洋明は当社の設立の中心人物であり、経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしており、同氏に対する当社グループの依存度は高くなっております。

当社グループにおいては、同氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や従業員への権限委譲等を進めておりますが、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②人材の確保や育成について

当社グループでは、急激な事業拡大に伴って優秀な人材の確保とその育成が重要な課題となっており、内部での人材育成と抜擢及び外部からの人材登用に努めております。

また、特にお客様からの問い合わせ等に対応するカスタマーサービス業務については労働集約的な側面があり、恒常的に多数の従業員を効率的に配置する必要があることから、当社グループとしてはその採用と教育に努めております。

しかしながら、当社グループの属する市場が今後拡大し、競争が激化すれば、競合他社との人材獲得競争も激化し、当社グループの人材が外部に流出することや、人材確保に支障をきたすことも想定されます。また、今後急激な受注高の増加などに伴い業務量が急増した場合、出荷関連業務やカスタマーサービス業務の人員不足により業務効率が低下するなどの事態が発生することも想定されます。このような事態が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスク

①配当政策について

当社グループは、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を目指すため、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来、当事業年度を含め配当は実施しておりません。しかしながら、株主利益の最大化を重要な経営目標の一つとして認識しており、今後の株主への剰余金の配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討していく方針でありますが、現時点では実現可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

②新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社グループでは、当社グループ役員、従業員及び外部の協力者に対するインセンティブを目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」)を付与しております。平成28年10月末日現在におけるストック・オプションの目的となる株式の数は31,200株であり、潜在株式比率は発行済株式総数8,246,040株の0.37%となっております。これらのストック・オプションの行使が行われた場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、この株式価値の希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社は、マーケティングデータの基礎となるビッグデータの収集・分析等の研究開発を行っております。セグメントごとの研究開発活動を示すと次の通りであります。

 

(1) ECマーケティング事業

平成26年より各ECモール及びインターネット全体からマーケティングデータの基礎となるビッグデータの収集・分析を行うためのシステムであるMISを国内で稼働しております。MISに各商品ごとの販売数に関する推定機能の付加、及び中国でのECマーケティング事業に必要なビッグデータの収集・分析を行うための機能の付加を目的として研究開発を継続しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は1,061百万円であります。

 

(2) 商品企画関連事業

該当事項はありません。

 

(3) その他事業

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。

見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当社は、平成27年3月27日に開催された定時株主総会で、「定款一部変更の件」が承認されたことを受けて、前連結会計年度より決算期末日を12月31日から10月31日に変更致しました。このため、対前期増減率は記載しておりません。

(売上高)

当連結会計年度の売上高は6,501百万円となりました。

事業のセグメント別にみると、ECマーケティング事業については、販売サイトのリニューアルや各種集客と売上拡大施策の展開等により5,353百万円となりました。次に、商品企画関連事業については、また、商品企画関連事業につきましては、売上拡大を図るべく既存のラインナップに加え、新規の商材開発への投資を加速させ、新規の商材の売上が好調となり1,104百万円となりました。なお、その他事業については44百万円となりました。

 

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、上記の諸要因により、1,781百万円となり、売上総利益率は27.40%となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、越境EC事業への投資及び決算賞与の支給等が発生したことにより、83百万円となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、雇用に関する補助金等により営業外収益が5百万円、為替差損等により営業外費用が22百万円となったことにより、67百万円となりました。

 

(税金等調整前当期純利益)

税金等調整前当期純利益は67百万円となりました。当連結会計年度の特別損益は、特別利益に固定資産売却益を計上したことにより、0百万円の利益となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額等を計上した結果、当連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益45百万円となりました。

 

(3) 当連結会計年度の財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の総資産は、2,182百万円となり、前連結会計年度末に比べ164百万円の増加となりました。

流動資産は2,135百万円となり、前連結会計年度末に比べ157百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、売掛金が152百万円、商品が262百万円増加し、現金及び預金が274百万円減少したことによるものであります。

固定資産は、46百万円となり、前連結会計年度末に比べ7百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、建物が5百万円、リース資産が11百万円、ソフトウエアが3百万円増加し、車両運搬具が17百万円減少したことによるものであります。

(負債)

負債は、634百万円となり、前連結会計年度末に比べ115百万円の増加となりました。

流動負債は、621百万円となり、前連結会計年度末に比べ105百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、支払手形及び買掛金が62百万円、未払金が41百万円増加したことによるものであります。

(純資産)

純資産は、1,548百万円となり、前連結会計年度末に比べ49百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、新株発行により資本金が2百万円、資本剰余金が2百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が45百万円増加したことによるものであります。

 

(4) 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて

当社グループの業績は、外的要因として①EC市場の環境変化、②競合との競争の激化、③技術革新、④法的規制の変化、⑤自然災害、⑥経済状況の影響を受ける可能性があります。近年世界的な不況下にあっても、当社グループの業績はEC市場の伸長に伴い堅調に推移しております。

また、内部要因としては、①新サービスの開発、②優秀な人材の確保や人材育成、③内部管理体制、④システム障害等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がありますが、組織体制の整備及び内部統制制度の強化によりこれらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。

当社グループとしては、これらの状況を踏まえて当社グループが強固な経営基盤を構築するため、財務体質の改善と生産性・品質の向上とともにコスト競争力の強化を図り、事業環境の変化に適応した収益の確保に努めていく所存であります。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について

当社グループは、ECモール上でのマーケティングを行うことを事業としており、データ収集のために幅広い商品群を扱うことから、主としてドロップシッピング形式での運営を行っています。これにより利益面では、在庫を保有する他の一般的な大手企業の粗利益率に比べ低くなっており、また在庫管理面では仕入先に在庫があるため適時に正確な在庫把握が困難となり、注文後に在庫が無いことによる失注が一定数発生しています。当社グループはこのような課題を解決するために、収集したマーケティングデータに基づき、売れ筋商品については在庫保有を増加させるとともに、メーカー等と直接システム結合を行える在庫管理システムを構築させています。また、将来の配送コストの効率化、在庫保有額の増加をコントロールするべく自社倉庫の保有も視野に入れ物流を含めた最適化を図っていく所存であります。