第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

当社グループでは、「世代を超えた人と人との架け橋」の経営理念の下、業績を遂行してまいります。

ECマーケティング事業におきましては、商品取扱高の増加に注力するとともに、中長期の成長を見据えた投資を維持しつつ、利益成長を目指すために、他社を支援するECサポート事業及びメディア事業に注力していく所存です。

新規に連結子会社となった、株式会社カンナートは、創業14年目のWEB制作会社でWEB制作業務に加え、各種WEBサービスの企画・立ち上げから、WEB集客・キャンペーン等の運用まで幅広く提供している企業です。特に、EC分野におけるWEBマーケティングに強みを有しており、自社事業におけるECサイト運営のノウハウを取引先のECサイト構築・運用に活かし、ECシステムの開発から制作・運用まで一手に行っています。今後当社グループはEC分野におけるマーケティング事業を強化するとともに、他社のECをサポートするWEB制作機能の充実を図ることが可能となります。業務提携において構築されるECサイトについて、当社と一体となって内製化を行うことにより、当社のECマーケティングのノウハウが外部に流出することなく、大規模なECサイトの構築・運用が行えるものと考えております。

商品企画関連事業におきましては、ECマーケティング事業で蓄積されたビッグデータを活用し、商品提案及び新規顧客開拓を加速させ、本年度中にはベトナム等での新たな新工場構築を企画し、売上高及び利益の拡大に努めてまいります。

新規に連結子会社となった、青島新綻紡貿易有限会社は、繊維製品の開発・生産・販売及び貿易事業を行う会社へと成長している企業です。越境EC事業を推進する当社のECマーケティング事業におけるノウハウを同社に付加し、中国における当社グループの事業拠点といたします。また、青島新綻紡貿易有限会社で供給する良質な原材料、機能糸、高付加価値な製品等の幅広い商材を世界各国に提供することが可能であり、さらに、日本国内においては、当社のECマーケティング事業向けに競争力のある価格でオリジナルの商材を投入することが見込まれるため、地理的展開と垂直展開を同時に進めることが可能となり、「メタECカンパニー」を掲げる当社グループに寄与するものと考えております。

 

当社グループが対処すべき主な課題は、以下の項目と認識しております。

 

① 利益面の課題

主力商品であるインテリア製品においては、主としてドロップシッピング形式(お客様からのご注文後、メーカーや卸売事業者から商品を直送することにより、配送のリードタイムを短縮し、また在庫リスクのないEC店舗の運営形態の一つ。以下同様。)での運営を行っているため、在庫を保有する一般的な大手インテリア企業の粗利益率に比べ低くなっております。当社グループは消費者に価格転嫁することなくこの課題を解決するために、販売計画に基づき、売れ筋商品については在庫を保有する方針とし、一括仕入れを行うことで粗利益率の向上を図っております。併せて、自社での管理のもと、良質で低コストのPB商材(プライベート商材)の開発に注力し、安価な仕入れを実現していく方針であります。また、ECマーケティング事業にて蓄積されたマーケティングデータを活用した事業を推進し、利益率の向上に努めてまいります。

 

② 顧客サービス面の課題

当社グループはドロップシッピングが基本的な取引形態のため、メーカーや卸売事業者の在庫を適時に把握することが困難であり、キャンセルによる失注が一定数発生するといった課題があります。この解決のために、メーカー等と直接システム結合を行える在庫管理システムを構築し、双方の情報共有化に努めてまいる方針であります。

 

③ 配送サービス面の課題

実際の商品がメーカーや卸売事業者にあるため、配送に関してのきめ細かい工夫、効率的な梱包、独自のサービスの提供が困難であり、配送コストの削減が課題となります。この課題を解決する方法として、売れ筋商品を当社グループにて一括して管理できる提携倉庫の管理を強化することが必要不可欠と認識しております。複数の異なった企業が提供する商品を一括で配送すること、配送コストを削減すること、及び、一度に商品を受け取れること、という顧客利便性を提携倉庫の管理強化により実現させていく方針であります。また、昨今の運送会社の総量規制や、物流コストの上昇の影響を最小限にするために、新規に物流会社との提携を加速させていく方針であります。

 

④ ECモールに偏った事業運営

ECモールに偏った運営は、独自のサービスや顧客リレイションを弱くし、継続的にモールなどの手数料が付加されるため価格競争力が弱くなるという課題があります。この課題を解決するためにはモールから独自サイトへの移行や自社で新たなECモールを構築していくことが必要になります。当社グループの商品群からみると、インテリア等においては既に十分にスタートを切れる商品数となっており、一部テスト店舗の運営を開始しております。また、当社グループが持続可能な成長を遂げるために、ECマーケティング事業、商品企画関連事業に並ぶ柱となる事業展開を推し進めていく方針であります。

 

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業、経営の状況などに関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を記載しております。

当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生後の対応に努めるものでありますが、当社グループの株式に関する投資判断は、本項及び本報告書中の本項以外の記載事項も慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ビジネスモデルのリスク

当社グループのビジネスモデルは、インターネットを介して商品情報を提供し販売していることから、インターネット環境の進化により、EC市場などのインターネット関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えています。仮に新たな法的規制の導入、技術革新の停滞、通信コストの改定などの予期せぬ要因によりインターネット関連市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業内容に関するリスク

①EC市場における競争について

当社グループが属するEC分野においては、小規模な事業者まで含めるとECを行う事業者は多数存在しています。参入障壁が低いことから、今後もEC市場のさらなる拡大に伴い、新規参入業者が増加し、利益率や品質を度外視した過当な価格競争が業界内に横行するような状況になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、カタログ等の紙媒体を主力としている大手の通信販売事業者がインターネットを本格的に活用した販売活動を強化する可能性もあります。豊富な商品群や顧客基盤、販売ノウハウを有するカタログ通販業者等がインターネットによる販売活動を強化した場合、想定していた市場シェアを確保できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②商品の安全性について

当社グループは、安全性を確認できる商品のみ提供する方針であるため、健康等への影響が大きい化粧品や健康食品については、大手メーカーにて検査体制や品質の維持及び管理において安全性が確保されていると考えられる商品以外は取り扱っておりません。

また、他の商品においても、製造者や卸業者が提示する機能などに関しては、可能な場合は第三者機関証明書を徴求する等、出来る限り表示内容の確認を実施し、お客様により安心して購入していただくための環境整備に努めております。

しかしながら、当社グループの取扱商品について、製造者や生産者による表示の偽装や品質に関する虚偽の情報提供などが行われる可能性は否定できません。かかる事象が発生した場合、行政処分や消費者からのクレームによる損害賠償等が生じる可能性があるとともに、当社グループの対外的信用力が低下することにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③インターネットモールにかかる影響について

当社グループは、EPOというマーケティング手法により、インターネット上のECモールにおけるマーケティングの最適化を行うことを大きな武器として成長しております。そのため、日本の代表的なECモールである楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのECのインフラとも言うべき企業の運営方針の影響を受けます。複数のECモールへの出店や独自サイトの運営の開始などにより、1つのECモールに依存しない運営体制の構築に務めておりますが、ECモールが同一企業による複数の店舗の出店を禁止することによる既存店舗の閉鎖や、販売ロイヤリティ率の引き上げに伴いECモールへの出店に関する費用が増大する場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

④季節変動について

当社グループは、夏季休暇が含まれる8月~9月は売上高・利益が減少する傾向にあり、11月~12月の贈答シーズンに売上高・利益が増加する傾向にあるため、通期の業績に占める第1四半期の比重が高くなっております。

このため、特定の四半期業績のみをもって当社グループの通期業績見通しを判断することは困難であり、第1四半期の業績如何によっては年度の経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

⑤物流業務の外部委託について

当社グループでは、主に静岡県磐田市並びに埼玉県三郷市などに売れ筋商品を中心とした在庫を保有しており、当該商品の検品・保管・仕分・梱包といった物流関連業務を物流サービス業者に委託しております。したがって、当該物流サービス企業の業績の悪化や在庫を保有している倉庫が自然災害又は火事などにより操業できなくなった場合、在庫の滅失、毀損や配送遅延、サービス一時停止などといった事態の発生により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥運送会社との取引関係について

当社グループからお客様への商品配送は、そのほとんどを佐川急便株式会社やヤマト運輸株式会社などの運送会社を介してお客様に商品をお届けしております。当社グループとしては、リスク分散の観点からも各社との良好な取引関係の維持に努めるとともに、代替的な配送業者との関係構築を常に模索するように努めておりますが、今後、各社からの大幅な配送料の値上げ要請や取引関係の縮小などがあった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦需要予測に基づく仕入れについて

当社グループは、基本的には在庫を持たずマーケティングに特化した事業運営を行っておりますが、在庫切れなどによる販売機会のロスの回避、配送早期化に伴う顧客サービスの向上、一括仕入れによる原価率の低減を図るために、一部の売れ筋商品につき過去の販売実績やその商品自体の需要予測に基づき仕入れを行い、在庫を保有しております。

また、今後は販売機会のロスの更なる低下を目的として在庫保有水準を一定程度引き上げる方針であり、そのため自社倉庫を保有することを計画しております。実際に販売実績の多い商品を中心に保有する方針に変更はないものの、実際の受注が需要予測を下回った場合には、当社グループに過剰在庫が発生しキャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生する可能性があります。

 

⑧返品について

当社グループの事業は、通信販売という販売形態でありますが、お客様に対する販売において、不良品などのやむを得ない場合を除いて基本的に返品を受け付けておりません。しかし、売れ筋商品に対する不具合の発覚等により、これらの返品が多数発生した場合には、返品の処理、代替商品の配送等に伴う追加的な費用が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨カントリーリスクと為替変動について

当社グループがメーカーや卸業者から仕入れる商品の多くは、主に中国やインドネシア等において生産されております。したがって、当該地域に関連する地政学的リスク、社会リスク、信用リスク、市場リスクは、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外で製造された商品であるが故に、為替変動におけるリスクはメーカーや卸売事業者からの仕入価額の変動を通じて当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、商品企画関連事業について、主にベトナムやカンボジアの業者との取引を通じて、輸入仕入に関わる外貨建取引の決済及び売上に関わる外貨建取引の決済、外貨建資産・負債の換算に際しては為替相場の影響を受けております。したがって、為替の動向によっては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑩システム障害について

当社グループの事業は、Webサイトの管理を始め、受注、発注、仕入、在庫、発送、売上までのほとんどの業務が業務管理システムに依存しております。これらのシステムでは、それぞれ予備系統や予備データの保有機能等の二重化措置やファイヤウォール、ウィルスチェック等、外部からの攻撃を回避するための対策を講じております。しかしながら、想定を超えたアクセスの急激な増加や、コンピュータウィルスの侵入、人為的な破壊行為又は構築したアプリケーション内の不具合等、様々な要因によって当社グループのシステムに障害又は問題が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪個人情報の取り扱いについて

当社グループは、EC等による商品の販売に際してお客様の氏名、住所等の申し出を受け、多くの個人情報を保有するため、平成17年4月に施行された「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)に規定する個人情報取扱事業者に該当します。このため、当社グループは、個人情報にかかる取り組みとして、アクセスコントロール、情報管理規程・マニュアルを制定し、プログラム作成者の教育訓練及び全社員を対象とした社内教育を徹底しております。また、現在、プライバシーマークについての認定を取得し、情報管理体制の整備強化に努めております。しかしながら、当該施策に関わらず、当社グループのお客様などの個人情報が社外に漏洩した場合には、損害賠償や社会的な信用失墜等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫技術革新への対応について

当社グループが事業を展開しているインターネット関連の業界は、新たな技術革新やサービスが次々と登場することが特徴となっており、当社グループでは、それらの技術革新等により開発されたサービスや機能等を当社グループ事業に活用するため、積極的な対応に努めております。しかしながら、技術革新等への対応が遅れた場合や、システム等に関連する投資額や費用が予想外に増加した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑬法的規制等について

当社グループは、「不当景品類及び不当表示防止法(景表法)」、「特定商取引に関する法律(特商法)」及び「薬事法」等の法令による規制を受けております。当社グループでは、これらの法令等を遵守するための管理体制及び従業員教育を徹底し、コンプライアンス体制の整備に努めております。しかしながら、これらの法令等に抵触した場合、当社グループのブランドイメージが損なわれることによるお客様からの信頼度の低下や法令等の改正又は新たな法令等の制定により法的規制が強化された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 事業体制に関するリスク

①代表者への依存について

代表取締役社長岡本洋明は当社の設立の中心人物であり、経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしており、同氏に対する当社グループの依存度は高くなっております。

当社グループにおいては、同氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や従業員への権限委譲等を進めておりますが、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②人材の確保や育成について

当社グループでは、急激な事業拡大に伴って優秀な人材の確保とその育成が重要な課題となっており、内部での人材育成と抜擢及び外部からの人材登用に努めております。

また、特にお客様からの問い合わせ等に対応するカスタマーサービス業務については労働集約的な側面があり、恒常的に多数の従業員を効率的に配置する必要があることから、当社グループとしてはその採用と教育に努めております。

しかしながら、当社グループの属する市場が今後拡大し、競争が激化すれば、競合他社との人材獲得競争も激化し、当社グループの人材が外部に流出することや、人材確保に支障をきたすことも想定されます。また、今後急激な受注高の増加などに伴い業務量が急増した場合、出荷関連業務やカスタマーサービス業務の人員不足により業務効率が低下するなどの事態が発生することも想定されます。このような事態が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスク

①配当政策について

当社グループは、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を目指すため、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来、当事業年度を含め配当は実施しておりません。しかしながら、株主利益の最大化を重要な経営目標の一つとして認識しており、今後の株主への剰余金の配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討していく方針でありますが、現時点では実現可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

②新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社グループでは、当社グループ役員、従業員及び外部の協力者に対するインセンティブを目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」)を付与しております。平成30年10月末日現在におけるストック・オプションの目的となる株式の数は211,500株であり、潜在株式比率は発行済株式総数8,264,440株の2.55%となっております。これらのストック・オプションの行使が行われた場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、この株式価値の希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営業績等の状況の概要)

当連結言会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 (1) 財政状態及び経営成績の状況

当社グループが関連する小売業界におきましては、株価低迷や度重なる自然災害の影響により消費者マインドが悪化し、所得が増加しても個人消費が回復しない等、依然として節約志向が強い状態が継続しました。一方、当社グループが属するEC市場におきましては、継続的な宅配料金の値上げや宅配総量の規制等の不安が根強く残るものの、国内・海外共に個人消費者の購買状況は引き続き上昇傾向にあります。

このような状況の中、当社グループの主力事業であります「ECマーケティング事業」につきましては、継続的なビッグデータの収集とその分析を進め、マーケットニーズに沿った事業展開を推し進めてまいりました。EC店舗におきましては、平成30年10月31日時点における出店店舗数は、連結合計で73店舗(単体:55店舗、子会社合計:18店舗)となり、連結売上高は過去最高を達成いたしました。

国内EC事業につきましては、収益の基盤となる当社独自の戦略(EPO:EC Platform Optimization)のシステム強化、当社独自開発のオペレーションシステム(GPMS:Generation Pass Management System)の新規機能追加、独自開発したWEBマーケティングシステム(MIS :Marketing Information System)の改善・実装を推進した他、高騰した宅配料金への対応策として物流拠点の多角化を推し進めるとともに、宅配料金の一部商品の販売価額への転嫁等に注力いたしました。

海外EC事業につきましては、今後も拡大する越境EC事業は株主であるCharoen Pokphand Group Company Limited(以下「CPグループ」といいます。)の協力のもと、積極的に継続していく方針に変更はありません。

ECマーケティング事業のノウハウやビッグデータを活用したECサポート事業につきましては、UFHD社との業務提携に伴う受注案件が売上計上される等、昨年を大きく上回る受注を獲得することができ、受注件数は順調に伸びてまいりました。

当連結会計年度より開始した新規事業であるメディア事業につきましては、順調にPV数が増加しており、翌期以降では収益獲得フェーズとして、当社グループの業績に寄与していく見込みです。

また、当社グループは、ECサポート事業及びメディア事業を伸長させるために、平成30年9月4日付で株式会社カンナート(以下、「カンナート社」といいます。)を連結子会社といたしました。当該会社の事業の内容につきましては、「ECマーケティング事業」の報告セグメントに含めておりますが、平成30年8月1日をみなし取得日としているため、第4四半期連結会計期間より損益計算書を連結しております。カンナート社は、ECのWEBマーケティングに関して強みを有しているWEB制作会社であり、これにより当社グループは、自社事業におけるECサイト運営のノウハウを取引先のECサイト構築・運用に活かし、ECシステムの開発から制作・運用及びそのメディア配信まで一手に行えるようになります。

商品企画関連事業につきましては、取引先増加に伴い、生産能力を増強すべく新規工場の開拓のための先行投資を行っているほか、引き続き新規商材開発への投資、及び、新規顧客開拓への投資等将来を見据えた事業投資を進めてまいりました。また、第3四半期連結会計期間より連結の範囲に加わった青島新綻紡貿易有限会社(以下、「新綻紡社」といいます。)につきましても、売上の増加に寄与しており、順調な成長となっております。

アクトグループ事業につきましては、海外取引案件で取引開始時期に遅れが発生する等の影響により、想定していた売上高及び利益額には至りませんでした。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は8,778百万円(前年同期比15.0%増)、営業利益は192百万円(前年同期比991.8%増)、経常利益は203百万円(前年同期比378.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は135百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失5百万円)となりました。なお、売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、期初に想定していた数値を超えて過去最高を達成することとなりました。

 

 

セグメントの業績については、以下のとおりであります。なお、平成29年9月22日付にて、アクトインテリア株式会社を連結子会社化したことにより、前第4四半期連結会計期間から、「アクトグループ事業」を新たに報告セグメントに追加しております。

 

①ECマーケティング事業

ECマーケティング事業におきましては、収益の基盤となる各種システムの強化を進めるとともに、高騰した宅配料金への対応策として物流拠点の多角化、及び、宅配料金の一部商品の販売価額への転嫁等に注力してまいりましたが、売上と利益のバランスを重視した戦略を実行したことにより、当初見込み通りの売上高の達成には至りませんでした。

一方、利益面につきましては、販売価額への転嫁により利益率の向上が図れたこと、及びECマーケティング事業のノウハウやビッグデータを活用したECサポート事業へ注力したことによりUFHD社との業務提携に伴う受注案件が売上計上され、利益率は大きく向上しております。

以上の結果、売上高は6,907百万円(前年同期比7.5%増)、セグメント利益は349百万円(前年同期比253.6%増)となりました。

 

②商品企画関連事業

商品企画関連事業におきましては、売上高は順調な成長となっております。一方、取引先増加に伴い、生産能力を増強すべく新規工場の開拓のための先行投資を行っているほか、引き続き新規商材開発への投資等将来を見据えた事業投資を進めていることから、販売費及び一般管理費は増加しております。

以上の結果、売上高は1,334百万円(前年同期比15.6%増)、セグメント利益は79百万円(前年同期比36.4%減)となりました。なお、第2四半期連結会計期間より、新綻紡社の株式を取得し、同社及び同社の子会社である青島新嘉程家紡有限会社(以下、「新嘉程社」といいます。)を連結の範囲に含めております。当該会社の事業の内容につきましては、「商品企画関連事業」の報告セグメントに含めておりますが、平成30年4月30日をみなし取得日としているため、第3四半期連結会計期間より損益計算書を連結しております。

 

③アクトグループ事業

アクトグループ事業におきましては、海外取引案件で取引開始時期に遅れが発生する等の影響により、想定していた売上高1,322百万円に対して486百万円(36.7%の達成率)の実績値となりました。

以上の結果、アクトグループ事業の売上高は486百万円、セグメント利益は13百万円となりました。

 

財政状態の分析

連結会計年度末の総資産は634百万円増加し3,285百万円(前期比23.9%増)となりました。

流動資産は2,870百万円となり、前連結会計年度末に比べ370百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、取引高の増加により、売掛金が253百万円、商品及び製品が200百万円増加し、子会社取得に伴う支払が発生したことにより、現金及び預金が252百万円減少したこと等によるものであります。

固定資産は414百万円となり、前連結会計年度末に比べ263百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、子会社の取得により、のれんが202百万円増加したこと等によるものであります。

負債は前連結会計年度末に比べ560百万円増加し1,632百万円(前期比52.3%増)なりました。

流動負債は1,464百万円となり、前連結会計年度末に比べ402百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、子会社取得のための銀行借入れの増加により、短期借入金が180百万円増加、取引高の増加により、支払手形及び買掛金が79百万円、未払法人税等が39百万円増加したこと等によるものであります。

固定負債は167百万円となり、前連結会計年度末に比べ158百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、運転資金のための銀行借入れの増加により、長期借入金が143百万円増加したこと等によるものであります。

(純資産)

純資産は前連結会計年度末に比べ74百万円増加し1,653百万円(前期比4.7%増)となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が135百万円増加、非支配株主持分が28百万円増加し、自己株式の取得により90百万円減少したこと等によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて253百万円減少し、700百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、使用した資金は248百万円(前連結会計年度は193百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益203百万円、減価償却費30百万円の増加要因があったものの、売上債権の増加159百万円、仕入債務の減少107百万円、たな卸資産の増加86百万円、未払金の減少49百万円の減少要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は258百万円(前連結会計年度は13百万円の獲得)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出263百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、獲得した資金は258百万円(前連結会計年度は2百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入237百万円があったことによるものであります。

 

      (3)生産、受注及び販売の状況

①仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比

(%)

ECマーケティング事業

4,812,500

104.7

EC事業

4,812,500

104.7

ECサポート事業

商品企画関連事業

1,089,936

116.4

アクトグループ事業

116,418

その他事業

10,831,356

195.7

 

(注) 1.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。当社グループ主要事業に係る仕入実績を記載しております。

2.金額は、仕入価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.当連結会計年度において、仕入実績に著しい変動がありました。これは、アクトグループ事業において、連結子会社となったアクトインテリア株式会社、及び、ヤマセイ株式会社、株式会社YARN HOMEの実績が加わったことによるものであります。

5.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

② 受注実績

当社グループは受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。また、ECマーケティング事業においては、一部需要動向を見込んだ商品仕入を行っております。そのため、受注実績に重要性がないため、記載を省略しております。

 

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比

(%)

ECマーケティング事業

6,907,871

107.5

EC事業

6,537,786

102.3

ECサポート事業

370,084

1,176.9

商品企画関連事業

1,315,048

114.0

アクトグループ事業

462,548

その他事業

92,654

169.3

合計

8,778,122

115.0

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

三菱商事ファッション㈱

1,143,620

14.98

995,498

11.34

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、アクトグループ事業において、連結子会社となったアクトインテリア株式会社、及び、ヤマセイ株式会社、株式会社YARN HOMEの実績が加わったことによるものであります。

4.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。

見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

①経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の売上高は物流コストの値上げを一部商品に転化した影響で当初予想よりも下回ることになりましたが、前連結会計年度のと比べ15.0%、1,145百万円増加の8,778百万円となりました。営業利益は、販売価格への転嫁により利益率の向上が図れたこと、及びECマーケティング事業のノウハウやビッグデータを活用したECサポート事業における受注案件等により、前連結会計年度と比べ991.9%、174百万円増益の192百万円となりました。経常利益は、前連結会計年度と比べ378.7%、161百万円増益の203百万円となりました。法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額等を計上した結果、当連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益136百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失5百万円)となりました。

 

 

②当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③資本の財源及び資金の流動性

当社グループでは、依然として消費動向が不安定な難しい状況下ですが、「世代を超えた人と人との架け橋」の経営理念の下、引き続き消費者目線に立った価格設定、配送への適切な配慮、及び、品質とのバランスにこだわり、業績の改善に全力で取り組んでまいります。ECマーケティング事業におきましては、商品取扱高の増加に注力するとともに、利益成長を目指すためにECサポート事業及びメディア事業に注力していく方針であります。商品企画関連事業におきましては、ECマーケティング事業で蓄積されたビッグデータを活用し、商品提案及び新規顧客開拓を加速させ、本年度中にはベトナム等での新たな新工場構築を企画し、売上高及び利益の拡大に努めてまいります。

それらの資金負担の可能性に備えるため、複数の取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。

なお、当連結会計年度における主な資金需要は、EC拡大への運転資金への大幅事業投資のために使用する資金であります。また、今後の成長を加速させるため、事業提携による共同事業への投資資金並びにM&Aへの投資資金及び人勢採用・育成への投資資金に充当いたします。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社は、マーケティングデータの基礎となるビッグデータの収集・分析等の研究開発を行っております。当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は2百万円であります。セグメントごとの研究開発活動を示すと次の通りであります。

 

(1) ECマーケティング事業

平成26年より各ECモール及びインターネット全体からマーケティングデータの基礎となるビッグデータの収集・分析を行うためのシステムであるMISを国内で稼働しております。MISに各商品ごとの販売数に関する推定機能の付加、及び中国でのECマーケティング事業に必要なビッグデータの収集・分析を行うための機能の付加を目的として研究開発を継続しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は0百万円であります。

 

(2) 商品企画関連事業

該当事項はありません。

 

(3) アクトグループ事業

該当事項はありません。

 

(4) その他事業

環境中にある様々な有害物資(環境アレルゲン・食物アレルゲン・化学物質等)に関する試薬の開発を目的として研究開発を継続しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は2百万円であります。