当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況
① 経営成績の分析
当中間連結会計期間における我が国経済は、為替変動や物価高等の影響が続く状況ではあったものの、コロナ禍からの経済活動の正常化が進む中で雇用・所得環境の改善の動きが見られる等、緩やかな回復基調となりました。一方、海外においては、米国経済は堅調に推移しているものの、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、中国経済の成長鈍化等の下振れリスクを抱え、先行き不透明な状況で推移いたしました。また、外食産業におきましては、経済活動の正常化による人流の回復やインバウンド需要の増加により好調に推移しておりますが、原材料価格や人件費の高騰に加えて、継続的な物価上昇による消費者の節約志向が強まる等、経営環境の回復は緩やかなものに留まっております。
このような状況下、当社グループは、2023年度から2027年をターゲットとした「中期経営計画」に基づき、既存事業の深化と今後を見据えた新業態・新事業の開発、育成、成長に引き続き取り組んだ結果、当中間連結会計期間における売上高は22,159百万円(前年同期比20.2%増)、営業利益は1,500百万円(前年同期比48.6%増)となりました。また、為替予約の時価評価による為替差益等の計上により、経常利益は2,376百万円(前年同期比67.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,361百万円(前年同期比91.0%増)となりました。
なお、当社グループの報告セグメントは従来までは飲食事業のみの単一セグメントでありましたが、当中間連結会計期間より新たにリゾート事業を開始したことにより、当中間連結会計期間より報告セグメントの区分を「飲食事業」と「リゾート事業」の2区分に変更しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<飲食事業>
「築地銀だこ」事業においては、4月5日から21日までの期間、株式会社 MIXIが展開する人気スマホゲーム「ことば」で闘う新感覚 RPG「共闘ことば RPG コトダマン」とコラボレーションを実施したほか、4月26日から7月25日までの期間、全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、「鬼滅の刃」のアニメ放送5周年を記念した、『竈門炭治郎 立志編』からテレビアニメ最新作の『柱稽古編』まで、余すことなく「鬼滅の刃」を満喫することができるコラボレーションを実施いたしました。また、5月8日から5月21日までの期間、日頃よりWoltのデリバリーサービスをご利用頂いているお客様へ感謝を込めて、全国の築地銀だこ「Wolt」加盟・サービス対応店舗(一部店舗を除く)にて『配達料無料キャンペーン』を実施いたしました。さらに、6月5日より、2年前に販売した際、予想を大きく上回る反響をいただいた、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)公認のサッカー日本代表の愛称「SAMURAI BLUE」をイメージにオリジナルデザインしたお持ち帰り専用パック『サッカー日本代表オフィシャルライセンス商品 だんらんパック』を、全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて数量限定で発売いたしました。商品関連では、株式会社三越伊勢丹が運営する銀座三越との東京・銀座ならではの夢のコラボレーションとして、ここでしか実現できない「銀座4丁目のたこ焼」をイメージし、屋号の築地を銀座に変えたコラボロゴを掲げた『銀座銀だこ MITSUKOSHI』店にて、築地銀だこの“ぜったいうまい!! たこ焼”に、銀座三越内の数々の名店の中から“フレンチ・イタリアン・中華”など、“銀座三越デパ地下クオリティ”の厳選食材を使用して開発した、唯一無二のたこ焼『銀座銀だこ』6種類を期間限定で発売いたしました。また4月18日より、国産ゆずポン酢』を後がけでお召し上がりいただく『九条ねぎマヨ 香るゆずポン』を、クロワッサンたい焼の新作『抹茶&ミルク』をそれぞれ期間限定で発売いたしました。こうした積極的な販売促進の取り組みにより、当中間連結会計期間における既存店売上高前年比は106.7%となりました。なお出店については、1月に「イーアスつくば店」、6月に「小倉競馬場店」をオープンいたしました。
酒場事業を展開する株式会社オールウェイズにおいては、通常の販売促進や商品開発・メニュー改定等に加え、人流の回復やインバウンド需要の増加もあり、各業態ともに引き続き好調に推移いたしました。また、5月21日から23日までと28日から30日までの計6日間、全国の銀だこ酒場業態店舗(銀だこハイボール酒場、銀だこ酒場、銀だこハイボール横丁等の一部店舗を除く)限定で、『銀だこハイボール酒場 創業15周年記念祭』を開催いたしました。なお出店については、酒場事業の中でも特に利益率の高い「銀だこハイボール酒場」・「おでん屋たけし」の新規出店に注力し、1月に「銀だこハイボール酒場 成田駅前店」、2月に「銀だこハイボール酒場 豊洲千客万来店」、「銀だこハイボール横丁 新宿中央東口店」、「おでん屋たけし 中目黒店」、3月に「銀だこハイボール酒場 広島流川店」、「銀だこハイボール横丁 新宿歌舞伎町靖国通り店」、「おでん屋たけし 麻布十番店」、4月に「銀だこハイボール酒場 戸田公園店」及び「池袋西口店」、「おでん屋たけし 船橋駅南口店」、5月に「銀だこハイボール酒場 熊本三年坂店」及び「エキア竹ノ塚店」、6月に「銀だこハイボール酒場 富山駅前店」、「おでん屋たけし 新宿西口店」及び「松山大街道店」をそれぞれオープンいたしました。また、4月には株式会社ファンインターナショナルが京都と大阪で展開し、和の食文化として人気の高い“すき焼き”をリーズナブルに楽しめる!と海外のお客様を中心にSNSで大人気のお店となっている「大衆すき焼 北斗」の東京1号店として「銀座コリドー店」を出店したほか、「ごっつい」としては久々の出店となる「新橋烏森店」を5月にオープンいたしました。
主食事業を展開する株式会社ホットランドネクステージにおいては、「東京油組総本店<油そば>」をはじめとした既存業態が引き続き好調に推移いたしました。なお出店については、2月に「東京油組総本店<油そば> 小倉組」、「鶏そば炭や 新橋店」、3月に「十割そば 囲炉裏 つくば店」、4月に「東京油組総本店<油そば> イオンモール太田組」、「十割そば 囲炉裏 豊洲千客万来店」、5月に「東京油組総本店<油そば> 浦和組」、6月に「東京油組総本店<油そば> 富山組」及び「香椎組」をオープンいたしました。
製販事業においては、冷凍たこ焼の大手コンビニエンスストア向け卸販売のほか、アイスクリーム製品の販路が拡大し好調に推移いたしました。また冷凍たこ焼については、引き続き海外販路の開拓に積極的に取り組んでおり、今後の需要増加を見越して、群馬県桐生市の冷凍たこ焼工場の隣地に冷凍設備倉庫を新設することを決定いたしました。
海外事業においては、今季日本人選手の活躍が期待され、全世界から注目を浴び盛り上がっている米国のプロ野球球団ロサンゼルス・ドジャースと協力し、米国時間3月24日にドジャースのホーム球場である『ドジャー・スタジアム』内に“築地銀だこ”をオープンし、創業以来人気No.1の“ぜったいうまい!! たこ焼”「Original(ソース)」に加え、ドジャー・スタジアムでしか味わえない『限定たこ焼』として「Cheese & Salsa(チーズ&サルサ)」、「Cheese & Guacamole(チーズ&ワカモレ)」、「Tempura & Sweet soy sauce(天ぷら&スウィート ソイ ソース)」を加えた計4種類のたこ焼を発売したほか、ロサンゼルス・ドジャースと複数年のパートナーシップ契約を締結いたしました。また、今後の米国国内での冷凍たこ焼の卸販売等を目的とし、カリフォルニア州をはじめとした米国本土各地及びハワイ州において、日本食や日本酒等とともに“築地銀だこの冷凍たこ焼”のプロモーションを目的とした様々なイベントに参加いたしました。米国内における商社機能を担うHERO USA, Inc.はラスベガスの大手カジノであるウィン・ラスベガスや、カリブ海を拠点とする大手クルーズ会社であるロイヤル・カリビアン・インターナショナルなどのリーディングカンパニーに食包材を納品し、新たな商機を得ております。アセアンではインドネシアに1店舗、フランチャイズによる出店をいたしました。また6月にはベトナムでのエリアフランチャイズ契約を締結いたしました。香港では外部環境の変化が顕在化し、経済全体に負の影響が及んでおります。当社グループにおいてもコロナ禍以来厳しい状態でありましたが、当中間連結会計期間においては各事業が黒字に転じております。引き続き商機を吟味しつつ出店してまいります。
観光地に店舗を多く有する株式会社ファンインターナショナルの運営店舗は、人流の回復やインバウンド需要の増加等により引き続き堅調に推移いたしました。なお出店については、4月に「串焼き満天 六角編」を京都市内にオープンいたしました。
さらに“タイムスリップしたような昭和レトロの懐かしさ”を感じていただき、新たな“純喫茶ファン”にも楽しんでいただける、老若男女が様々なシーンで気軽に立ち寄りゆっくりと寛げる『純喫茶 ロビンソン』を5月に群馬県桐生市にオープンいたしました。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は22,353百万円(前年同期比21.2%増)、セグメント利益は1,558百万円(前年同期比54.3%増)となりました。
<リゾート事業>
今期より新たに取り組んでいるリゾート事業は、自然に囲まれた群馬県桐生市水沼エリアにて、2023年9月に開業した群馬県産の食材をはじめ様々な焼肉BBQメニューを取り揃えた全天候型「スミテラス 焼肉BBQ」、新鮮野菜やこだわりの卵料理・パンケーキなどお楽しみいただける「シカモアカフェテラス」に加え、新たな飲食施設としてこだわりの十割そばを存分に味わえる蕎麦専門店「十割そば 囲炉裏」をオープンしたほか、本格フィンランド式サウナ、コテージ・グランピングなどの宿泊施設を完備し、日帰り・宿泊など様々なシーンでご利用いただける、滞在型アウトドアレジャー施設「サウナの森 水沼ヴィレッジ」として4月23日にオープンいたしました。なお、当施設のサウナは、サウナ初心者からサウナ愛好家(サウナー)まで楽しめるよう工夫を凝らしており、貸切(プライベート)サウナは国内では珍しいエストニア「HUUM」社の薪ストーブを使用したフィンランド式サウナで本格的なロウリュを体験・お楽しみいただけます。パブリックサウナ(水着着用・男女混合)は、グランピングテント宿泊者様や日帰りのお客様もお楽しみいただけるサウナで、国産の薪ストーブを使用し、同じく本格的なサウナをお楽しみいただけるほか、全てのサウナに「天然地下水の水風呂」を完備しており、自然の中での外気浴と合わせ、室内では体験できない“贅沢な癒し”を実感していただける施設となっております。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は46百万円、セグメント損失は11百万円となりました。なお、リゾート事業は当中間連結会計期間より開始した事業であるため、前年同期比を記載しておりません。
② 財政状態の分析
(資産)
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して1,439百万円増加し25,153百万円となりました。その主な要因は、固定資産が1,428百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当中間連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比較して54百万円減少し12,903百万円となりました。その主な要因は、長期借入金が528百万円増加した一方、短期借入金が749百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比較して1,493百万円増加し、12,250百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する中間純利益1,361百万円の計上による利益剰余金の増加、繰延ヘッジ損益192百万円の増加等によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は167百万円増加し、2,897百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は2,296百万円(前年同期は2,045百万円の増加)であります。この増加は主に税金等調整前中間純利益2,238百万円、減価償却費725百万円があった一方、為替差益612百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は1,553百万円(前年同期は1,443百万円の減少)であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出1,315百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は578百万円(前年同期は1,140百万円の減少)であります。この減少は主に短期借入金の純減少額751百万円があったことによるものであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6百万円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。
エリアフランチャイズ契約
当社は、テリトリー内において、当社が保有する各ブランドを使用し、店舗を運営する権利等を付与しておりま す。契約の内容の要旨は、次のとおりであります。
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契約相手先の名称 |
テリトリー 及びブランド |
契約期間 |
契約条件 |
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権利金 |
ロイヤリティ |
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Siam Santa Foods Co., Ltd |
ベトナム (築地銀だこ/銀だこハイボール酒場) |
2024年6月21日から満6年間(期間満了後6年間の自動更新あり) |
契約締結時に全額を支払う |
エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う |