当事業年度における我が国経済は、極めて緩和的な金融環境と政府の既往の経済対策による下支え等を背景に、企業収益は改善し、景気は緩やかな回復基調が続きました。海外経済については、アメリカでは、個人消費や設備投資が増加したこと等から景気が回復し、中国では、各種政策効果もあり、景気は持ち直しの動きが続いております。携帯電話市場においては、平成29年の総出荷台数に占めるスマートフォンの割合が85.7%(前年度同期比4.1ポイント増)と継続的に上昇しております(注1)。スマートフォン端末の普及に伴い、スマートフォン広告市場についても継続的に拡大しております。
このような環境の中、当社は「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」という企業理念のもと、「自社の運営するメディアの利用価値を最大化する」というミッションを実現することを目指しております。
当社では、モバイルサービス事業において、スマートフォン端末をメインデバイスとしたポイントサイトを複数運営しております。当該サイトにおいては、会員数や掲載広告数の増加に向け各種施策の実行や積極的な営業活動を行ったことから、業績は堅調に推移しました。また、当事業年度においては、既存事業であるポイントサイトにとどまらず採用課金型アルバイト求人サイトをはじめとする非ポイントサイトの充実を図り、コミックの利用をインセンティブとして広告収益を獲得する無料コミックサイトを新たに立ち上げる等、これまでに培ったサイト運営ノウハウを生かした事業を積極的に展開しました。
一方で、ポイントサイトで当社の発行するポイントは現金や電子マネーに交換可能との観点からは一種の仮想通貨であると認識しており、現在流通する各種仮想通貨やその要素技術であるブロックチェーン技術をいち早く活用することで、新たな事業を生み出すことが可能であると考えております。このような考えのもと、当事業年度においても仮想通貨関連事業に積極的に投資しており、平成29年7月にビットバンク株式会社に追加出資を行い関連会社とするだけでなく、平成29年9月には仮想通貨取引事業等を行う目的で100%子会社である株式会社マーキュリーを設立しました。
この結果、当事業年度の売上高は5,400,106千円(前年同期比44.9%増)、営業利益は955,612千円(同71.5%増)、経常利益は960,079千円(同92.9%増)、当期純利益は650,423千円(同136.1%増)となりました。
(注1)株式会社MM総研の発表資料によっております。
セグメントの業績は、以下のとおりであります。
なお、当社は、投資育成事業、スマートフォン決済事業、仮想通貨関連事業等から成るフィナンシャルサービス事業を開始したため、当事業年度より報告セグメントの区分を変更しております。
①モバイルサービス事業
モバイルサービス事業は、複数のポイントサイト、採用課金型アルバイト求人サイト等の運営をしております。運営するポイントサイトにおいては、会員のECサイトでの利用金額の一定割合をポイントで還元するEC連携型のアフィリエイト広告を強化するほか、表示アルゴリズムの一部自動化により広告表示の自動化を実装する等、収益性向上に向けた取り組みを行いました。また、多様な集客方法により会員数が増加したことに加え、会員の利便性向上を目的としたポイントの獲得手段の増加、各種キャンペーンの実施等、継続的なサイトの改良に取り組んでまいりました。
この結果、当事業年度におけるモバイルサービス事業の売上高は4,576,306千円、セグメント利益は593,348千円となりました。
②フィナンシャルサービス事業
フィナンシャルサービス事業は、仮想通貨関連事業、スマートフォン決済事業、投資リターンを得ることを目的とした投資育成事業を行っております。なかでも、仮想通貨関連事業においては、100%子会社である株式会社マーキュリーが平成30年1月29日付で仮想通貨交換業の登録申請書を関東財務局へ提出し受理されており、仮想通貨取引所の開設に向け着実に準備を進めております。また、投資育成事業においては、社内の経営資源を活用し投資先支援を積極的に行っており、平成29年9月には未上場有価証券1銘柄につき、株式の一部を売却いたしました。
この結果、当事業年度におけるフィナンシャルサービス事業の売上高は823,800千円、セグメント利益は782,998千円となりました。
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は前事業年度末より60,168千円減少し、3,568,892千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの主な要因は以下のとおりであります。
当事業年度において営業活動により獲得した資金は、469,559千円(前年同期比26.8%増)となりました。主な要因は、貯蔵品の増加額269,399千円により減少が生じたものの、税引前当期純利益953,296千円の計上による増加があったこと等によります。
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、1,448,367千円(前年同期比389.9%増)となりました。主な要因は、資本業務提携等を積極的に展開した結果、関係会社株式の取得による支出906,712千円、仮想通貨の取得による支出206,103千円があったこと等によります。
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は、918,639千円(前年同期比56.7%減)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出231,663千円があったものの、長期借入れによる収入500,000千円、新株の発行による収入729,006千円の増加があったこと等によります。
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、当社はモバイルサービス事業の単一セグメントでありましたが、投資育成事業、スマートフォン決済事業、仮想通貨関連事業等から成るフィナンシャルサービス事業を開始したため、当事業年度より報告セグメントの区分を変更しております。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
モバイルサービス事業 |
4,576,306 |
122.8 |
|
フィナンシャルサービス事業 |
823,800 |
― |
|
合計 |
5,400,106 |
144.9 |
(注) 1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 |
当事業年度 |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社アドウェイズ |
487,632 |
13.1 |
570,407 |
10.6 |
|
リンクシェア・ジャパン株式会社 |
499,037 |
13.4 |
― |
― |
|
株式会社スポプレ |
445,566 |
12.0 |
― |
― |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、特段の記載が無い限り、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の主力事業であるモバイルサービス事業は、スマートフォン端末の普及に伴う広告市場の拡大とインターネット技術の進化に伴って、今後も高い成長が期待される領域であります。このような市場環境において当社が継続的な成長を続けるためには、現在運営している複数のメディアの利用者満足度を高めることに加え、集客力のある新しいメディアを立ち上げ収益化する必要があると認識しております。
他方、フィナンシャルサービス事業は、仮想通貨に対する社会的関心の高まりやO2Oサービスの拡大等もあり、今後の成長が期待できる領域であります。当社では、子会社等との連携を深めながら仮想通貨関連事業を推し進めるとともに、O2Oビジネス等を展開する企業への積極的な投資を続けていく所存であります。
これらを実現するため、当社は以下の6点を主な経営課題と認識しております。
当社の主要サービスであるポイントサイトの競争力を強化するためには、会員数の拡大や収益性向上を図ることが必要であると考えております。多様な集客方法による会員数の増加や、ポイント獲得手段の増加といった継続的なサイトの改良に取り組むとともに、表示アルゴリズムの一部自動化により広告表示の自動化を実装する等の収益性向上に向けた各種施策にも取り組んでまいりました。今後もこれらの取組みをより充実したものとすると同時に、利便性向上に向けた新しい施策を展開してまいります。
他方で、中長期的な事業拡大を目指し、当社の強みである「インセンティブを用いた成功報酬型ビジネスモデル」を取り入れた新規メディアを立ち上げるだけでなく、より集客力のあるコンテンツメディア等の立ち上げにも積極的に挑戦してまいります。
当社は、スマートフォン端末と自社ポイントサイトを活用したO2Oビジネスへ進出することにより事業拡大を図っていくことを経営戦略としております。特に「ポイントを生かしたオムニチャネル支援」「スマートフォン決済」「仮想通貨」を重点分野と位置づけ、自社のリソースを活用した一般的な事業投資のほか、それら重点分野において事業を展開するベンチャー企業等に対する資本参加やM&Aも積極的に展開してまいります。
また、当社では、投資に関する専門知識を有するメンバーで構成する会議体を設置して、投資先企業の選定や投資方針の決定等について慎重に検討することとしており、当社のリスクを可能な限り回避しながら、積極的な投資を継続できるよう努めてまいります。
当社は、平成29年9月、仮想通貨関連事業を手掛ける株式会社マーキュリーを設立しました。また、同社は、平成30年1月29日付で資金決済に関する法律第63条の3第1項の規定による仮想通貨交換業の登録申請書を関東財務局に提出し、受理されており、仮想通貨関連サービスの展開に向け、着実に準備を進めております。当事業への進出にあたっては、仮想通貨によるマネー・ローンダリングの防止、利用者の資産である仮想通貨の分別管理、システムリスク管理の徹底を図ること等が、サービス運営上の重要課題であると認識しております。
また、「仮想通貨交換業」という法令上の登録事業者となりますので、監督官庁である金融庁による監督の下、従業員に対する教育、情報セキュリティの強化等を図るとともに、利用者にも、安心してサービスを利用していただけるように最大限努めてまいります。
当社の中長期的な成長戦略として、既存の自社運営メディアの強化に加え、新規メディアの立ち上げ、O2Oビジネスへの進出を進めてまいります。今後も事業規模の拡大が予想されることから、メディア運営、システム開発、マーケティング、Webデザイン、管理等の各分野において、優秀な人材を獲得し、継続的に育成していくことが不可欠であると考えております。
他方で、人材の多様性をこれまで以上に重視してまいります。さまざまなバックボーンを有する優秀な人材が当社に集結し影響し合うことでこれまでにない新しいアイディアが生み出されると考えております。常に新しいことへの挑戦ができる職場環境を創り出すことで、獲得した人材も生き生きと働くことができ、当社で長く活躍することができるものと考えております。
当社の運営する各種メディアや子会社で開設準備を進めている仮想通貨取引所は、システム負荷の高いサービスとなっていることから、システムの安定的な稼動が当社の業務遂行上必要不可欠な事項となっております。また、自社運営メディアの利用者数の増加や仮想通貨取引所の開設等により、アクセス数は今後も増加することが予想されます。
当社は、このような状況の変化にも柔軟に対応しながら、引き続き安定的なシステム稼働を維持していくことが重要であると考えており、サーバー設備の増強や負荷分散を推進する等の対策が必要となることから、今後も継続的な設備投資を行ってまいります。
また、インターネットサービスの普及により、利用者の利便性が高まる一方で、ハッキング等による外部からの悪意ある攻撃のリスクが生じており、セキュリティ強化に関する社会的要請は急速に高まっております。当社の運営するポイントサイトでは現金、電子マネー等に交換可能なポイントを、開設予定の仮想通貨取引所では利用者からお預かりする各種資産を管理することから、セキュリティ強化が引き続き重要な課題であると認識しております。
当社は、平成29年7月にビットバンク株式会社を持分法適用関連会社とし、また、平成29年9月には当社が100%出資した子会社である株式会社マーキュリーを設立しました。このことを受け、当社の内部管理体制をより一層強化することはもちろん、関係会社を含めた管理体制を構築・強化していくことが必須であると考えております。
当社は、関係会社を含めて事業を拡大し、企業価値を継続的に高めていくために、社内規程やマニュアルの適切な整備、定期的な社内教育の実施等を通じて業務の効率化とコンプライアンスの意識向上を図るとともに、監査役による監査や機動的な内部監査の実施等により、当社の内部管理体制と関係会社管理体制の実効性を確保してまいります。
当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載が無い限り、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社はモバイルサービス事業を主力事業としておりますが、当社事業の発展のためには、インターネット利用者数の増加や関連市場の拡大が必要であると考えております。また、平成29年の携帯電話端末出荷台数に占めるスマートフォンの割合が85.7%と、継続的に上昇しており、今後もこの傾向が継続することが予想されております(株式会社MM総研発表資料より)。
しかしながら、広告を閲覧するデバイスの多様化が進む中、当社が事業環境の変化に適切に対応できなかった場合、または、新たな法的規制の導入等の予期せぬ原因によりインターネット関連市場の成長が鈍化した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
国内のスマートフォン広告市場の規模については、平成29年で8,010億円(前年比24.0%増)と好調に推移することが予測されており、今後も継続的に拡大することが見込まれています(株式会社D2C/株式会社サイバー・コミュニケーションズ発表資料より)。
しかしながら、インターネット広告市場は変化のスピードが早く、景気動向や広告主の広告出稿戦略にも大きな影響を受ける構造となっております。また、広告主の費用対効果に対する要求も厳しくなってきております。当社がそのような変化に適切に対応できなかった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が事業展開しているインターネット関連市場では、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に早く、インターネット関連事業の運営者はその変化に柔軟に対応する必要があります。当社においても、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築するだけではなく、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。
しかしながら、当社が技術革新や顧客ニーズの変化に適時に対応できない場合、または、変化への対応のためにシステム投資や人件費等多くの費用を要する場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社のポイントサイトにおける収益構造の特徴として、アフィリエイト広告売上が大半を占めている状況であります。当社は、ポイントをインセンティブにインターネット上でのユーザーアクションを促進させるという観点から新たな収益源を常に模索し、事業の拡大と安定化に取り組んでまいります。
しかしながら、新たな収益源を発見できず、かつ経済環境の変化等の予期せぬ事象の発生によりポイントサイト
の収益性が悪化した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社はモバイルサービス事業を主たる事業領域としておりますが、当該分野においては多くの企業が事業展開をしております。中でもポイントサイトは参入障壁が低く、競合が激しい状況にあります。当社は、最適なユーザビリティを追求したサイトの構築、サービス利用者の訪問頻度向上を目指した特色あるサービスやコンテンツの提供、メディア利用時の安全性の確保やカスタマーサポートの充実等に取り組み、競争力の向上を図っております。
しかしながら、当社と同様のサービスを展開する企業等との競合激化や、十分な差別化が図られなかった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社のモバイルサービス事業においては、扱う広告の掲載順位やメディア内での表示位置、インセンティブとして付与するポイントの売上に対する付与率等をどのようにコントロールするかといったメディア運営に関するノウハウが蓄積され、競合他社との差別化要因となっております。また、当社の事業の成否は、メディア運営、システム開発、webデザイン、管理等の各分野に精通した人材とインターネットビジネスに最適化された組織体制に大きく依存しています。
しかしながら、人材需要が急増するインターネット関連分野において人材獲得競争が激化し、在職している従業員が流出した場合には、メディア運営ノウハウの流出や組織体制のバランスが崩れ効率的な運営ができないこと等が想定され、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、フィナンシャルサービス事業として、事業戦略に沿ったベンチャー企業等に投資を行い、投資先企業等の価値向上による投資リターンを得ることを目的とした投資育成事業を行っております。当該投資を行う際には、専門知識を有するメンバーで構成する会議体にて慎重に検討し、極力リスクを回避するよう努めております。
しかしながら、出資対象とするベンチャー企業等は、市場環境変化への対応力並びに開発能力及び経営管理能力の不足等、その将来性において不確定要素を多数抱えております。当該企業が期待した成果を上げることができず業績が悪化した場合には、これらの投資が回収できず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社の運営する各種メディアや開設準備を進めている仮想通貨取引所は、システム負荷の高いサービスとなっていることから、システムの安定的な稼動が当社の業務遂行上必要不可欠な事項となっております。そのため、当社では継続的な設備投資を実施するだけではなく、サービスで使用するサーバー設備やネットワークを常時監視し、障害の兆候が見られた場合には担当の役職員に対し自動でメールが送信される等、システム障害の発生を未然に防ぐことに努めております。
しかしながら、アクセスの急増、ソフトウエアの不備、コンピューターウィルスや人的な破壊行為、役職員の過誤、自然災害等、当社の想定していない事象の発生によるサービスの停止により収益機会の喪失を招く恐れがあります。このような事態が発生した場合には当社が社会的信用を失うこと等が想定され、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の主力事業であるポイントサイトにおいて現金や電子マネーに交換可能なポイントを発行していることから、当該ポイントを不正に取得することを目的とした悪意の第三者によるシステムへの不正アクセス等を受ける可能性があります。また、仮想通貨関連事業においても保持する仮想通貨を対象とする同様のリスクを認識しております。当社では、サービスを提供するシステムや社内情報システム等に対して適切なセキュリティ対策を実施したうえで監視体制を強化しております。また、適宜、外部のシステム評価会社を活用し、システムの安全性を確認しております。
しかしながら、不正アクセスによるシステムへの侵入が発生し、サービス利用者の個人情報、ポイントや保持する仮想通貨に関する重要なデータが消去または不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が発生した場合には損害賠償請求を受ける可能性や社会的信用を失うこと等が想定され、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が運営しているサービスは「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「消費者契約法」、「資金決済に関する法律」等の法規制を受けております。当社は、メディア運営にあたってはこれら法令に抵触することが無いよう、一般社団法人日本インタラクティブ広告協会の定める広告ガイドラインに準拠した広告掲載基準を設け、それに従った審査を実施するだけではなく、従業員教育等を徹底するとともに法令遵守体制の構築と強化を図っております。また、仮想通貨関連事業においては、金融庁をはじめとする関係各所との連携を密にしたうえで、事業環境の変化等に適宜適切に対応できる体制の整備を進めております。
しかしながら、これら法令の改正や新たな法令の制定、想定外の事態の発生等により当社の展開する事業が法令に抵触した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社による第三者の知的財産権侵害の可能性については、専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社の事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社が認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合、損害賠償請求や使用差止請求等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、ポイントサイトにおいて付与したポイントを現金と交換する際に預金口座情報等の個人情報を取得しております。また、採用課金型アルバイト求人サイトにおいては求人広告への応募者の氏名等の個人情報を取得しております。そのため、個人情報の保護に関する法律が定める個人情報取扱事業者としての義務を課せられております。
個人情報の取得の際には利用目的を明示し、その範囲内でのみ利用するとともに、個人情報の管理につきましても、社内でのアクセス権限の設定、アクセスログの保存、外部データセンターでの情報管理、個人情報管理に関する規程の整備を行っております。さらに、役員及び従業員を対象とした社内研修等を通じて関連ルールの存在を周知徹底し、意識の向上を図ることで関連ルールの順守に努めております。
なお、体制構築の一環として平成21年3月に一般財団法人日本情報経済社会推進協会よりプライバシーマークの付与認定を受けており、平成29年3月の定時更新でも合格認定を受けております。
しかしながら、外部からの不正アクセス、社内管理体制の瑕疵、その他想定外の事態の発生により個人情報が社外に流出した場合、損害賠償請求を受ける可能性や当社の社会的信用を失うこと等が想定され、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は業務執行上必要最低限の人数での組織編成となっております。また、今後は事業の拡大に応じて人材の確保及び育成を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針であります。
しかしながら、これらの施策が適時適切に遂行されなかった場合、または、従業員の予期せぬ退職があった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の事業においては、今後の事業拡大や新規事業の展開に伴い、技術者をはじめメディア運営に不可欠な人材を適時に確保し、それら人材を育成のうえ有機的に連携させる必要があると考えております。
しかしながら、当社の必要とする人材が必要な時期に確保できない場合、または、人材育成が計画通り進まなかった場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、平成29年7月にビットバンク株式会社を持分法適用関連会社とし、また、平成29年9月には当社が100%出資した子会社である株式会社マーキュリーを設立しました。関係会社を含め、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。今後、事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も充実・強化させていく方針でありますが、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は事業規模の拡大と収益源の多様化を図るため、積極的に新規事業の立ち上げに取り組んでいく方針であります。
しかしながら、新規事業においては、採算性に不透明な点が多く結果的に当初予想した収益が得られない可能性があること、安定した収益を生み出すまでにある程度の時間を要する可能性があること等が予想され、新規事業に取り組んだ結果、利益率の低下等、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社はモバイルサービス事業を手掛けておりますが、当事業におけるメディア力の強化や新たな事業領域への進出において、M&A及び資本業務提携は有効な手段の1つであると考えております。M&A等の実施に際しては、外部専門家の協力を仰ぎながら対象企業に対する詳細なデューデリジェンスを実施し、様々なリスクの低減を図る方針であります。
しかしながら、このようなプロジェクトは当初の予定通り進捗できる保証はないうえ、各種調査で確認できなかった事項がM&A等の実施後に明らかになる場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、現在当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に充当することにより企業価値の継続的な拡大を目指す一方、現金配当や自社株買い等の株主への利益還元によって資本効率を高めることが重要であると認識しております。
したがって、当面は、内部留保と株主への利益還元の双方のバランスを勘案し配当を実施する予定ですが、今後の業績如何、または優先的な資金需要が生じた場合には配当方針を変更する可能性があり、当該方針の変更が投資家の支持を得られなかった場合、当社株価の形成に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たって、資産及び負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断して行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 重要な会計方針」に記載しております。
(資産)
当事業年度末における総資産残高は7,991,209千円となり、前事業年度末に比べ2,157,788千円増加しました。これは主に、成長企業への投資育成事業を本格的に開始したことにより営業投資有価証券が429,934千円増加したこと、事業規模の拡大により貯蔵品が269,399千円、売掛金が185,499千円増加したこと、また、本社移転に伴い建物附属設備(純額)が126,936千円増加したこと、資本業務提携等を積極的に展開した結果、関係会社株式が946,712千円増加したこと等によるものです。
(負債)
当事業年度末における総負債残高は2,407,215千円となり、前事業年度末に比べ880,835千円増加しました。これは主に事業規模の拡大により未払金が162,470千円増加、ポイント引当金が133,998千円増加したことに加え、財務戦略上の観点から追加の借入を行ったことから、借入金が268,337千円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産残高は5,583,993千円となり、前事業年度末に比べ1,276,952千円増加しました。これは主に第三者割当による株式の発行等により資本金が369,345千円、資本剰余金が369,345千円増加したことに加え、当期純利益の計上及び配当の支払いの結果、利益剰余金が567,715千円増加したこと等によるものです。
(売上高)
当事業年度の売上高は5,400,106千円となり、前年同期と比べ1,673,711千円増加しました。これは、モバイルサービス事業において、会員のECサイトでの利用金額の一定割合をポイントで還元するEC連携型のアフィリエイト広告を強化するほか、表示アルゴリズムの一部自動化により広告表示の自動化を実装する等、収益性向上に向けた取り組みを行ったこと、多様な集客方法により会員数が増加したことに加え、会員の利便性向上を目的としたポイントの獲得手段の増加、各種キャンペーンの実施等、サイトの継続的な改良の結果、売上高が増加したことが主たる要因であります。
また、フィナンシャルサービス事業においても、100%子会社である株式会社マーキュリーが平成30年1月29日付で仮想通貨交換業の登録申請書を関東財務局へ提出し受理されており、仮想通貨取引所の開設に向け着実に準備を進めております。また、投資育成事業においては、社内の経営資源を活用し投資先支援を積極的に行っており、平成29年9月には未上場有価証券1銘柄につき、株式の一部を売却いたしました。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、3,232,519千円となり、前年同期と比べ825,066千円増加しました。これは主に売上の拡大に伴うポイント原価の増加と将来のポイント使用に備えたポイント引当金繰入額の増加によるものです。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は1,211,974千円となり、前年同期と比べ450,165千円増加しました。これは主に人員増に伴う人件費の増加、オフィス移転に伴う地代家賃の増加や、ポイントサイトの会員獲得のためのプロモーション活動の強化による広告宣伝費の増加によるものです。
この結果、営業利益は955,612千円となり、前年同期と比べて398,478千円増加しました。
(営業外収益、営業外費用及び経常損益)
当事業年度の営業外収益は19,342千円となりました。これは主に仮想通貨売却益によるものです。
当事業年度の営業外費用は14,875千円となりました。これは主に株式交付費及び新株予約権発行費、固定資産除却損によるものです。
この結果、経常利益は960,079千円となり、前年同期と比べて462,389千円増加しました。
(特別利益、特別損失及び税引前当期純損益)
当事業年度の特別利益はありませんでした。
当事業年度の特別損失は6,782千円となりました。これは、減損損失によるものです。
この結果、税引前当期純利益は953,296千円となり、前年同期と比べて485,606千円増加しました。
(当期純損益)
当事業年度の法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は302,873千円となりました。
この結果、当期純利益は650,423千円となり、前年同期と比べて374,909千円増加しました。
「第2 事業の状況1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社はモバイルサービス事業を主力事業としており、スマートフォン端末の普及に伴う広告市場の拡大とインターネット技術の進化に伴って、今後も高い成長が期待される領域であります。このような市場環境において当社が継続的な成長を続けるためには、現在運営している複数のメディアの利用者満足度を高めることに加え、集客力のある新しいメディアを立ち上げ収益化する必要があると認識しております。
他方、フィナンシャルサービス事業は、仮想通貨に対する社会的関心の高まりやO2Oサービスの拡大等もあり、今後の成長が期待できる領域であります。当社では、子会社等との連携を深めながら仮想通貨関連事業を推し進めるとともに、O2Oビジネス等を展開する企業への積極的な投資を続けていく所存であります。
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
当社は、「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」という企業理念のもと、「自社の運営するメディアの利用価値を最大化する」というミッションを実現するべく、今後も既存の自社運営メディアを継続的に改良していくだけでなく、これらメディアの運営で培ったノウハウを基に、当社の強みである「インセンティブを用いた成功報酬型ビジネスモデル」を取り入れた新規メディアや、より集客力のあるコンテンツメディア等の立ち上げにも積極的に挑戦し、その収益化に取り組んでまいります。
中長期的な事業拡大を目指し、スマートフォン端末と自社ポイントサイトを活用したO2Oビジネスへ進出することにより、事業収入の多様化を図る方針であります。具体的には、ポイントサイトの会員に対してポイントをインセンティブに広告主である小売店等への来店を促すといったマーケティング分野における取り組み等を想定しております。
当社がこの企業理念のもとに、長期的な競争力を維持し更なる向上を図るためには、経営者は「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に、不断の努力を継続していくことが必要であると認識しております。