当事業年度におけるわが国経済は、政府や日本銀行の経済・金融政策を背景に企業収益や雇用情勢の改善等景気は緩やかな回復基調を維持しているものの、中国経済の減速懸念、原油安や円高傾向等により先行き不透明な状況で推移していました。
株式市場においては、19,100円台からスタートした日経平均株価は順調に上昇し、6月高値ではITバブル期の高値を超え1996年12月以来約18年ぶりの高値となる20,868円まで上昇しました。6月末にギリシャへの金融支援協議が決裂し、同国の債務不履行への懸念から下落する場面もありましたが、すぐに切り返し8月中旬までは20,000円台で推移していました。しかし、8月11日から3日連続の中国人民元切下げを契機に株価は下落傾向に転じ、8月下旬に20,000円台を割り込みました。中国の景気減速懸念や日本国内の景気指標悪化に加え、米利上げ時期を巡る不透明感等を嫌気され、9月29日の終値は約8か月半ぶりの低水準となる17,000円割れの16,930円に下落しました。その後日経平均株価は、世界経済の回復期待や企業業績の底堅さ等から上昇に転じ12月初めに再び20,000円台に乗せました。12月には、ユーロ圏では追加緩和、米国では9年6か月ぶりの利上げ、日本では金融緩和の補完策が決定されましたが、原油安による世界景気不安や日欧の金融緩和策の失望等からリスクオフの動きが広がり株価は下落しました。年が替わり2016年となっても急速な円高による企業業績の悪化懸念から株価は下げ止まらず、1月29日に日銀のマイナス金利の導入決定により一時反発はあったものの再びリスクオフの動きが広がり大きく下落し、2月12日には1年4か月ぶりに15,000円を下回り14,952円の安値を付けました。その後株価は落ち着きを取り戻し17,000円台まで回復したものの米国に比べると上昇は小幅にとどまり、結局当事業年度の日経平均株価は16,758円で引けました。
このような状況の中、当社は地域密着型の対面営業を行う証券会社として前事業年度に引き続き株式売買の推進に努めました。「情報シャトル特急便」、「Imamura Report」等当社作成の情報誌に加え、専門調査機関の作成するレポートによる情報提供も行いました。また、少額投資非課税制度(NISA)口座開設等により顧客層の拡大に努めました。8月初旬より米国株の国内店頭取引を開始し、同月下旬には全国に先駆け株主コミュニティの運営会員の指定を受け、北陸地域に根差した企業の株式取引を開始しました。株主コミュニティとは、地域に根差した企業等の資金調達を支援する観点から、非上場株式の取引・換金ニーズに応えることを目的として5月に創設された非上場株式の流通取引・資金調達の制度であります。このほか、11月に上場した日本郵政グループ3社の売出しに際しては、当社の地盤である北陸3県では唯一引受証券会社として参加し、3月には富山第一銀行のIPOにも参加しました。さらに、顧客の多様なニーズに応えるため、債券においては他社株転換条項付円建社債をはじめ、外貨建債券、福井県債、北陸電力債等も販売しました。投資信託においてはアジア・オセアニア好配当成長株オープン、豪州高配当株ツインαファンド、MASAMITSUデータセクション・ビッグデータ・ファンド等をはじめ多種類の投資信託を販売いたしました。
その結果、当事業年度の営業収益は、27億85百万円(前年同期比19.1%減)、純営業収益は27億64百万円(前年同期比19.3%減)、経常利益は3億52百万円(前年同期比64.6%減)、当期純利益は2億35百万円(前年同期比60.2%減)となりました。
当事業年度における主な収益及び費用の状況は次のとおりであります。
① 受入手数料
当事業年度の受入手数料の合計は27億12百万円(前年同期比18.4%減)となりました。その内訳は次のとおりであります。
イ 委託手数料
当事業年度の株式売買高は、年度後半の軟調な株式市況の影響により前事業年度に比べると減少となりました。その結果、株券に係る委託手数料は、11億64百万円(前年同期比13.4%減) となりました。
債券や受益証券を含めた委託手数料の合計は、12億4百万円(前年同期比12.3%減)となりました。
ロ 引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は、債券の取扱高が減少し9億10百万円(前年同期比12.5%減)となりました。
ハ 募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、受益証券の募集の取扱高が減少したこと等により3億18百万円(前年同期比33.7%減)となりました。
ニ その他の受入手数料
その他の受入手数料は、2億79百万円(前年同期比35.0%減)となりました。
② トレーディング損益
トレーディング損益は、18百万円(前年同期比70.4%減)となりました。
③ 金融収支
金融収益が54百万円(前年同期比4.2%減)、金融費用が20百万円(前年同期比12.6%増)となった結果、差し引き金融収支は33百万円(前年同期比12.3%減)となりました。
④ 販売費・一般管理費
販売費・一般管理費は、24億14百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
⑤ 営業外損益
営業外収益は受取配当金等12百万円(前年同期比15.4%増)、営業外費用は為替差損等9百万円(前年同期比36.8%減)となりました。
⑥ 特別損失
特別損失は、固定資産除売却損、金融商品取引責任準備金繰入れ等3百万円となりました。
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、期首残高に比べ70百万円増加し、36億48百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2億28百万円の資金増加(前事業年度は、10億23百万円の資金増加)となりました。これは、税引前当期純利益3億48百万円を計上したことに加え、顧客分別金信託の減少13億円、信用取引資産の減少3億79百万円、募集等払込金の減少3億14百万円、信用取引負債の増加3億8百万円等により資金が増加する一方、預り金の減少19億82百万円、法人税等の支払額3億42百万円、受入保証金の減少1億75百万円等により資金が減少した結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1億12百万円等により1億20百万円の資金減少(前事業年度は、1億28百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、24百万円の資金減少(前事業年度は、6億85百万円の資金増加)となりました。配当金の支払額19百万円、リース債務の返済による支出4百万円等により資金が減少した結果であります。
当社では、多様化する投資家のニーズを捉え一層の企業価値の向上を図るため、以下の項目を対処すべき課題と認識しております。
(1) 情報提供の充実
当社の主たる顧客は北陸3県に所在しており、大手調査機関等の作成するレポート等では顧客のニーズに必ずしも添えない状況であるため、顧客向け情報誌「情報シャトル特急便」、北陸経済動向や北陸企業ニュース等で構成する「Imamura Report」を発行しております。これらに加え専門調査機関の作成するレポート等により、顧客への投資情報提供の充実に努めます。
(2) 新規顧客の獲得
当社の顧客基盤の拡大には、既存顧客との取引増加と新規顧客の獲得が必要だと認識しております。特に新規顧客の獲得にあたっては、顧客のニーズを十分に把握するためにも多種多様なサービスを提供することが必要と考えており、営業員一人ひとりに多機能携帯端末及びスマートフォンを携帯させ、営業用資料の共有及び投資情報の迅速な提供をはかるほか、自社開発のシステムを活用して効率的できめ細やかな営業活動を行います。
(3) 安定した収益の確保
収益に占める株式売買による委託手数料の割合が高く、株式市況の影響を受けやすい状況にあります。顧客の多様なニーズに応えるため他社株転換条項付円建社債及び外貨建債券等の販売や募集取扱い受益証券の拡充だけでなく、円建外債の販売等にも取り組んでおります。これらの商品に注力していくことで安定した収益の確保に努める所存です。
(4) コンプライアンスの一層の強化
当社では、顧客からの信頼を獲得し維持していくことが、事業拡大に欠かせない重要な事項と考えており、これまで法令遵守の徹底のため内部管理組織を整備し、顧客からの信頼向上に努めてまいりました。また、顧客からの信頼をより高めていくためにも、引き続き当社役職員への教育・研修等によりコンプライアンスの更なる充実に努めてまいります。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 主要な事業活動の前提となる事項について
当社は、金融商品取引業を営むため、金融商品取引法第29条に基づく「第一種金融商品取引業」の登録を内閣総理大臣より受けております。金融商品取引業者は、金融商品取引業又はこれに付随する業務に関し、法令又は法令に基づく規定に違反した時は、登録又は認可の取消し、一定期間の業務停止又は何らかの改善命令を受ける可能性があります。当事業年度末時点では、当社において法令違反等による業務改善命令や業務停止命令等の行政処分に該当する事実はないと認識しておりますが、将来何らかの事由により登録等の取消しを命じられた場合には、当社の経営成績、財政状態並びに企業の継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 自己資本規制比率について
金融商品取引業者には、金融商品取引法及び金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、自己資本規制比率維持の規制が課されており、同比率に関し120%を下回ることのないようにする必要があります。当事業年度末時点では、当社において同比率が120%を下回る事実はないと認識しておりますが、将来何らかの事由により定められた自己資本規制比率を維持できない場合は、業務停止や金融商品取引業者の登録の取消しを命じられる可能性があります。また、経営環境の悪化による損失計上等の要因により自己資本規制比率が著しく低下した場合には、比率を維持する観点から積極的にリスクをとり収益を追求することが困難となり、収益機会を逸する可能性が高まります。その結果、当社の営業活動に影響を与え、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 事業環境に関するリスクについて
① 市場の縮小に伴うリスク
株式相場の下落又は低迷により流通市場の市場参加者が減少し株券等の売買高が縮小する場合には、委託手数料が減少する可能性があります。また、発行市場においても、株式相場の下落又は低迷により他社株転換条項付円建社債(EB)・投資信託等の販売額が縮小し、引受け・募集等に係る手数料が減少する等、同様の影響を受ける可能性があります。このような場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 市場リスク
当社は、自己の計算において、株価・債券価格・金利・為替その他市場価格等の変動に伴うリスクを内包した金融資産を保有しております。例えば、EBについて、仕入契約締結後の売出し期間中に、発行体及び対象銘柄の信用が著しく悪化する事態が起きた場合には、発生した販売残を、仕入価格を大幅に下回る価格で転売することにより、損失が発生する可能性があります。当社ではリスク管理を徹底しておりますが、市場価格が急激に変動した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合によるリスク
近年の規制緩和に伴う銀行等との競合、異業種からの参入、競合他社同士の合併・業務提携等により競合他社との競争が激化しております。当社が競争力を維持できない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 業務の状況に関するリスクについて
① 取引先又は発行体の信用力悪化に伴うリスク
当社の取引先が決済を含む債務不履行に陥った場合、また、当社が保有する有価証券の発行体の信用状況が著しく悪化した場合には、元本の毀損や利払いの遅延等により損失を被り、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② システムに関するリスクについて
当社が業務上使用するコンピュータ・システムや通信回線にハードウエアの不具合、ソフトウエアの不具合、人為的ミス、不正アクセス、災害、停電等の諸要因により障害が発生した場合、障害規模によっては当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 業務処理におけるリスクについて
当社では、各種規程の整備やコンプライアンス体制の整備強化に努めておりますが、事務処理プロセスで発生する事務ミス、事故、又は不正等により損失が発生する可能性があります。また、このような事により、社会的信用が低下するなど、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 風評リスクについて
当社の事業は、法人、個人のお客様からの信用に大きく依存しています。当社役職員に起因する法令違反や訴訟等が発生した場合には、当社の社会的信用が低下する可能性があります。また、憶測や事実に基づかない風説等が流布された場合、その内容の正確性に関わらず、当社の社会的信用が低下する可能性もあります。その結果、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 収益基盤に関するリスクについて
当社の主たる顧客は、個人投資家であります。このため、個人投資家の投資行動の変化が業績に影響する可能性があります。個人投資家の投資行動の変化は、相場環境、景気動向、税制の変更など様々であります。
(5) 内部管理に関するリスクについて
① 法令遵守に関するリスクについて
当社は、法令遵守に係る問題について内部統制の整備を図り、より充実した内部管理体制の確立と役職員の教育・研修等を通じて意識の徹底に努めております。しかしながら、価格変動商品を扱っている業務の特殊性から、そのプロセスに関与する役職員の故意又は過失により法令に違反する行為がなされる可能性があります。このような場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼすような損害賠償を求められる事案が生じる可能性があります。
② 情報セキュリティに関するリスクについて
当社は、顧客情報の管理に関する社内規定を整備し管理には万全を期しておりますが、コンピュータウィルスの感染や不正アクセス等並びに故意又は過失により、万一、情報が外部に漏洩した場合には、賠償金の発生や社会的信用が失墜すること等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法的規制等について
当社は、金融商品取引法等の法令、金融商品取引所及び日本証券業協会等の自主規制機関による諸規則に従って業務を遂行しております。将来、これらの法令・諸規則による規制が強化又は緩和された場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 訴訟等について
当社は、顧客本位の営業姿勢をとり、コンプライアンスを重視し、顧客との紛争の未然防止に努めておりますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。
万一、訴訟等に発展し、損害賠償責任等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、日本海建設株式会社(以下、「同社」という。)より、同社の元役員が同社の資金を不正流用して信用取引等を行っていたことが判明し、当該取引期間中に当社が適切な措置をとらなかったことにより同社が損害を被ったとして、平成26年10月21日付(当社への訴状送達日は平成26年11月14日)で、損害賠償請求訴訟(請求金額544,829千円)を提起されております。
当社は、取引は適法に行われたもので当該請求には理由がないものと考えており現在係属中でありますが、当該訴訟及びその他の訴訟等により損害賠償責任等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 固定資産の減損について
当社が保有する固定資産について、資産の収益性低下等により投資額の回収が見込めなくなる可能性があり、「固定資産の減損に係る会計基準」に規定される減損損失を認識するに至った場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 災害等に関するリスクについて
自然災害の発生や感染症の流行等により事業の縮小を余儀なくされた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社の営業基盤は北陸地区を主力としており、この地区のインフラが麻痺するような場合には、その影響はより大きくなります。
(10) 繰延税金資産に関するリスク
当社は、税効果会計に係る会計基準に基づいて、一定の状況において将来の合理的な期間内の課税所得の見積りを行い、繰延税金資産として計上しております。今後、経営状態の悪化、法人税率の引下げ等の税制改正、会計原則の変更などその回収可能性に変動が生じる場合には、繰延税金資産を減額する可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に賞与引当金、役員賞与引当金、退職給付引当金、役員退職慰労引当金及び繰延税金資産であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
① 資産
当事業年度末における総資産は前事業年度末に比べ19億96百万円減少し、123億66百万円となりました。現金・預金が70百万円増加し、預託金が12億96百万円、信用取引資産が3億79百万円、募集等払込金が3億14百万円減少したこと等により流動資産は19億41百万円減少いたしました。固定資産は54百万円減少しました。
② 負債
信用取引負債が3億8百万円増加し、預り金が19億82百万円、未払法人税等が2億60百万円、受入保証金が1億75百万円減少したこと等により負債合計は21億75百万円減少し、51億28百万円となりました。
③ 純資産
当期純利益の計上等により利益剰余金が2億15百万円増加し、その他有価証券評価差額金が36百万円減少したこと等により純資産は1億79百万円増加し、72億38百万円となりました。
(3) 経営成績の分析
経営成績の分析については、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績」の記載をご参照ください。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況」の記載をご参照ください。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績は、証券市場の動向に左右され、株式・債券相場の好不調によって収益が大きく変動します。一般的に、証券市場は、価格及び売買高の両面において、内外の政治・経済情勢、企業収益、金利、税制等、様々な要因を反映して変動しますので、当社の経営成績についても、証券市場を通じて、それらの要因からの影響を受けております。
(6) 戦略的現状と見通し
インターネット専業証券会社の台頭と、これら専業証券会社の手数料引き下げを中心とした戦略への対抗策を常に考え、実行していくことで、当社の営業基盤は強化されると考えております。そのためには「情報提供の充実をはかること」、「多様な商品を持つこと」及び「新規顧客の獲得」の3点に注力していく方針です。
中長期的には、「情報提供の充実をはかること」については、当社作成の「Imamura Report」や専門調査機関等より提供を受けている情報を活用して提案力を磨くとともに、研修等により信頼される営業員を育成します。また、調査部門の充実に努めます。「多様な商品を持つこと」については、受入手数料に占める株式委託手数料以外の受入手数料等の比率を高めることにより、株式市場の相場環境に左右されない体質作りを目指します。そのためには成長が期待される新たな仕組みの金融商品の販売にも積極的に取り組むとともに、有価証券の引受業務の増加をはかります。「新規顧客の獲得」については、5年間で1万5千人の新規顧客の獲得を目指しております。
また、コンプライアンス部門の強化に積極的に取り組むことは当然です。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社はこれまで「地域に密着した対面営業型証券会社」として存続発展してきており、今後もこの方針を堅持していく所存です。現在のところ、インターネット取引の拡大により対面営業は押され気味と言わざるを得ませんが、対面営業の必要性が縮小している訳ではないと考えております。会社はもとより全社員がインターネット専業証券会社への対抗策を考え実行することで、インターネット専業証券会社にはできない初心者から上級者に至るまでの幅広い投資家層に支持される証券会社を目指しております。