当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、社労夢事業に関する業績の状況を除く前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の各種施策の効果により企業収益は改善しており、設備投資の持ち直しの動きがみられる等、緩やかな回復基調が続いています。一方で、中国をはじめとした新興国経済の減速に加え、英国の欧州連合(EU)からの離脱問題や米国での新政権の誕生などによる、為替や株価の変動懸念などもあり、先行きに不透明感が増しております。
国内の情報サービス業界では、クラウドコンピューティングに代表されるサービス化の流れが一層加速する中、政府が推進する「働き方改革」に伴う効率的な働き方や多様な働き方に対応するため、それらを実現するための業務システムや、人的資源を管理する人事システムへの投資意欲が高まっております。
このような環境下において、当社では、平成28年10月3日付にて、株式会社ビジネスネットコーポレーションの株式の79.06%を取得し、連結子会社化いたしました。これに伴い、第3四半期連結会計期間より、新たにCuBe事業を開始し、既存の社労夢事業と合わせて、人事総務関連業務をより幅広くカバーできる体制を整えました。
その結果、当連結会計年度における業績は売上高1,600,787千円、売上総利益925,381千円、営業利益309,422千円、経常利益308,521千円、親会社株主に帰属する当期純利益186,342千円となりました。
各セグメントの業績は、次のとおりであります。
(社労夢事業)
社労夢事業の主要市場である社会保険労務士市場におきましては、政府による行政手続のオンライン利用促進、マイナンバー制度への対応等により、業務システムを、電子申請機能を備えたクラウドサービスに移行、新規に導入する事務所が増加する傾向にあります。また、新規に開拓している一般法人市場におきましても、人事総務部門の業務効率化を推進する目的で行政手続のオンライン化が進んでおります。
このような環境の中、各種法令改正への対応を進めるなど、社労夢システムの機能強化及び利便性を高めるとともに、各種セミナーを通じて販売促進活動を実施いたしました。また、平成28年12月に公募が始まったサービス等生産性向上IT導入支援事業の対象事業者として登録を行い補助金の対象となることで、社会保険労務士事務所を中心に社労夢システムの導入を促進いたしました。一方、前期より発売を開始したマイナンバー関連サービスについては、平成29年から予定されていた社会保険分野でのマイナンバー利用範囲が想定より縮小されたため、制度開始に伴う導入は一巡いたしました。
この結果、クラウドサービス売上高は1,031,051千円(前期比23.3%増)となりました。このうち、主力の「ネットde社労夢」、「社労夢ハウス」及び前期から提供を開始した「マイナde社労夢」の月額売上の積み上がりにより、ASPサービス売上高は915,369千円(前期比33.3%増)となりました。一方、前期におけるマイナンバー対応のための導入増加の反動から新規導入が伸び悩んだものの、IT補助金が追い風となり、初期設定の売上などのシステム構築サービス売上高は115,682千円(前期比22.4%減)となりました。
システム商品販売売上高は、パッケージ商品を一部販売停止したものの、システム機器の大型受注があり151,697千円(前期比53.2%増)となり、その他サービス売上高は、「Pマーク取得支援サービス」の終了と、「マイナンバー取得代行サービス」の減少により13,581千円(前期比74.5%減)となりました。
一方、前期に実施した中途採用に伴う人件費の増加、マイナンバー関連サービスに係るソフトウエアの償却増加、サービス提供体制強化のためのサーバー増加やセキュリティ強化等により、前期に比べコストが増加しました。
以上の結果、社労夢事業の売上高は1,196,330千円(前期比21.1%増)となり、売上総利益は734,659千円(前期比14.9%増)、営業利益は259,743千円(前期比14.3%増)となりました。
(CuBe事業)
第3四半期連結会計期間より事業を開始したCuBe事業におきましては、大手企業の人事総務部門などに対し、業務プロセスに着目したコンサルテーションを行い、業務の効率化に資するフロントシステムを、顧客ごとにカスタマイズし開発、提供しております。同事業において提供する「人財CuBe」は、目標管理、人事考課などを中心に人材の採用から、その後の評価、育成、異動など、人事に関わる様々なプロセスにおいて従業員と人事部門を結ぶシステムです。このほか、勤怠管理や人事諸届などのプロセスをシステム化する「就業CuBe」、「申請CuBe」などを提供しております。
当連結会計年度は、人事総務部門において年末調整の実務が行われる時期に関連する「就業CuBe」などの納品、4月の新年度に向けて行われる制度変更や運用変更に対応するための「人財CuBe」などの納品が順調に進みました。加えて、平成30年3月期に向けての受注活動、クラウド型の経費精算パッケージシステムの開発を行いました。
この結果、CuBe事業の売上高は404,456千円となり、売上総利益は180,822千円、営業利益は72,342千円となりました。なお、CuBe事業の営業利益については、のれん償却額19,430千円を反映しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、630,397千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、287,056千円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益305,478千円、長期未払金の増加113,808千円、仕入債務の増加74,086千円、減価償却費70,441千円、主な減少要因は、売上債権の増加99,308千円、法人税等の支払額127,843千円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、590,865千円となりました。主な減少要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出411,937千円、無形固定資産の取得による支出143,705千円、有形固定資産の取得による支出37,573千円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、196,275千円となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入200,000千円、短期借入金の純増減額100,000千円、主な減少要因は、長期借入金の返済69,840千円、配当金の支払額39,735千円などであります。
当社グループは、生産活動を行っていないため、記載を省略しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
CuBe事業 |
116,555 |
― |
204,553 |
― |
|
合計 |
116,555 |
― |
204,553 |
― |
(注) 1.当連結会計年度は連結初年度にあたるため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.社労夢事業では、受注から販売までの期間が短期間であり、期中の受注高と販売高がほぼ同一となるため、記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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販売区分の名称 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(千円) |
前期比(%) |
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社労夢事業 |
1,196,330 |
― |
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|
クラウドサービス |
1,031,051 |
― |
|
|
システム商品販売 |
151,697 |
― |
|
|
その他サービス |
13,581 |
― |
|
CuBe事業 |
404,456 |
― |
|
|
合計 |
1,600,787 |
― |
|
(注) 1.当連結会計年度は連結初年度にあたるため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社は、「あなたに優しいシステムの提供」を目指し、ネット社会に対応したシステムを通じて、社会保険、労働保険などの社会保障分野でのネットワーク総合サービスを提供することを経営方針としております。
また、平成28年10月には、「人にやさしい情報技術」により社会に貢献することを企業理念とする株式会社ビジネスネットコーポレーションをグループ会社化し、社会保障分野に止まらず、人事総務関連業務をより幅広くカバーできる体制を整え、社会保険労務士のみでなく、一般法人の人事総務部門の業務効率化に資するシステムの開発、提供を進めてまいります。
当社グループでは、各事業において提供している各種製品、サービスをより多くの方々に、より長期間にわたって提供することを目指し、安定的に事業を推進するために、事業規模の拡大と収益性の向上が当面の重要な課題と認識しております。従いまして、連結売上高と連結売上高営業利益率を重要な経営指標として位置付け、当該指標の向上に努めたいと考えております。また、企業価値と株主価値のバランスを図る観点から自己資本利益率(ROE)も重要な経営指標として位置付けております。
① 最新の情報技術への対応
当社グループが属する業界においては、システム開発技術、ネットワーク技術、対応デバイスの拡大など、技術革新が絶え間なく行われており、これらの技術に対応することが、当社グループの製品・サービスをより多くの方々により長く利用頂くために必要であると認識しております。これら最新の情報技術への対応を継続的に行うことの重要性を認識し、対処してまいりたいと思います。
② 人材の確保と育成
当社グループでは、製品・サービスを提供する市場が広がっていると共に、取り扱う製品・サービスも多様になってきております。このような環境の中では、システム開発、顧客サポート、営業、管理など、様々な専門性を有する優秀な人材の確保と育成が欠かせません。ただ、昨今の労働市場の環境変化によりタイムリーな中途採用は苦戦を強いられており、経営資源の戦略的な配分を含め、採用計画の達成が重要な課題であると認識しております。また、採用後により専門性が高い人材へと育成することも、重要な課題であると認識し、研修制度や評価制度を整備し、対処してまいりたいと思います。
③ 各事業の当面の重点取組課題は以下の通りです。
(社労夢事業)
・社会保険労務士向けサービスの付加価値向上
社労夢事業の主要顧客である社会保険労務士事務所は数が限られており、限られたマーケットです。その中でより多くの社会保険労務士事務所にサービスが提供できるかは、どれだけ付加価値の高いサービスを提供し顧客満足度を高められるかが重要な課題であると認識しております。これに対処するため、ASPサービスで利用するシステムをインターネット運用に適した開発言語により再構築して顧客の利便性を高める、社会保険労務士から顧問先に提供できるサービスを拡充していく、サポート部門を充実し適時適切に顧客対応ができる体制を整える、及びネットワークにおける安全性を高めるなどの対応をしてまいりたいと思います。
・一般法人マーケットへの拡販
社労夢事業では売上高の大半が社会保険労務士に対するものであり、特定業界への依存度が高いため、事業の安定的な成長のためには、当該業界以外の分野へ事業展開を行っていくことが重要な課題であると認識しております。これに対処するため、社労夢事業において保有する社会保険・労働保険の分野に関するソフトウエア資産や、ノウハウを活用して、一般法人へのサービス拡充を推進してまいりたいと思います。
(CuBe事業)
・収益の平準化
CuBe事業においては大企業からの受託開発が売上高の大半を占めており、事業の収益構造は顧客企業の予算執行のタイミングや開発工期との兼ね合いから、通期決算末(3月末)に納品及び売上計上が集中する傾向にあります。キャッシュ・フローの平準化、業務集中の分散、及び不測の事態などにより売上が翌期にずれる、いわゆる期ズレを防ぐためには、受注を平準化する、もしくは保守サービスの拡大やクラウドサービスの開発によりストック型ビジネスの比率を上げるなどの対策を講じる必要があると考えております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
また、必ずしもこのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
① 社会保険労務士の動向
当社グループの主要顧客である社会保険労務士事務所は、社会保険労務士法に基づき専業業務として社会保険及び労働保険の手続き代行が認められておりますが、今後、この専業業務に規制緩和等が行われ、他士業が参入し、競合により社会保険労務士の業務量に変化が生じる場合や、情報技術の進展によって社会保険労務士の業務量に変化が生じる場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 労働保険事務組合の動向
当社グループの主要顧客である労働保険事務組合は、厚生労働大臣の認可を受け、労災保険と雇用保険に関し、事業主から委託を受け、これらの事務手続き及び保険料の納付を行っておりますが、今後、何らかの理由で政府からの認可数が減少する場合、労働保険事務組合向けサービスを提供する当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 社会保険及び労働保険関連法令の改正
当社グループがユーザーに提供しているシステムは、社会保険及び労働保険関連法令の改正の都度、タイムリーにシステム変更を行っていく必要があります。そのため、今後、大きな改正が行われる場合は、大規模なシステム変更を行う必要があり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 電子申請と動向
当社グループの社会保険、労働保険システムは、平成16年8月から開始された厚生労働省と社会保険庁の電子申請届出システムに対応する電子申請機能を加え、サービス提供を行っております。また、平成18年4月に電子政府の一環として新たに開始されたe-Gov電子申請システムに対して、当社グループでは、運用開始時から電子申請機能が利用可能となるよう対応を図ってまいりました。現時点までは、e-Gov電子申請システムの機能改変について情報収集と調査を継続することで、途切れることなく最新の申請方式を取り入れてまいりました。
しかしながら、今後、e-Gov電子申請システムの改訂内容や仕様について正確な情報を収集し、迅速に電子申請機能への対応を行うことができない場合、競合他社に遅れを取り、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
① 外部からのインターネットデータセンターへの攻撃
当社グループはインターネットを活用したサービス提供を行っておりますが、昨今、インターネット上のサーバ攻撃が高度化かつ日常化しており、当社グループの事業の遂行において非常に脅威となっており、当社グループのサーバが外部からのDoS攻撃(注1)の対象となった際は、当社グループのサービス提供へ影響が及ぶことがあります。
現在は、最新のUTM(統合脅威管理アプライアンス)製品(注2)を導入し、セキュリティ会社から新種の攻撃元や攻撃パターンの自動更新の提供を受けており、既知の攻撃に対する防御を行える構成を採用しております。
しかしながら、国家機関が関与するような大規模な組織的な攻撃などの発生も非現実的なものではなくなっており、万一、当社グループのサーバがこのような組織的な攻撃の対象となった場合に防御できるかは不明確であり、このような脅威が顕在化した場合、当社グループの主力製品であるインターネット・サービスが提供できなくなる可能性があります。
② 情報システムの故障・不具合
当社グループでは、ハードウエアは故障するものとの前提に立ったインフラ構築の方針のもと、積極的に冗長化(注3)システムを採用するなどし、ハードウエアの故障が直ちにサービス停止に結び付かないよう設備を整えております。しかしながら、冗長化システムには、「実際の障害検知に遅れが生ずる」、「想定した通りの待機系への切替えに失敗する」、「複雑さが増したがため、障害箇所の特定が困難になる」という不確実性もあり、完璧なシステムはありえないのが現実であります。
また、ソフトウエアにも多くの不具合が内包されており、オペレーティングシステムなどセキュリティに直結するものについてはパッチ(注4)の適用をせざるを得ない状況にあります。ベンダーから提供されるネットワーク機器、ストレージ機器、サーバ機器等のファームウエア(注5)についても、ベンダーから推奨されるパッチ適用に対して、想定される様々なリスク等を勘案し、適用の要否を慎重に判断しておりますが、それでも不具合が生じた場合、当社グループの主力製品であるASPサービスが提供できなくなる可能性があります。
③ 個人情報管理
当社グループのサービスでは、人事情報、社会保険、労働保険、給与計算等において多くの個人情報が受託管理されております。また、マイナンバー制度の開始と共にそれらの個人情報の中には、特定個人情報も含まれております。これらの個人情報の流出が発生した場合には、当社グループ及び当社グループの提供するサービスの信頼性の失墜に繫がり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、外部からの攻撃対策、提供システムでの不具合対策、社内からのアクセス制限など、システム的に最大限の努力を重ねても、個人情報流出を完璧に抑止することは困難であります。特に当社グループの従業員及び開発協力会社による多量のデータ流失は、当社グループの事業遂行上の危険性もあるため、当該対策として当社及び株式会社ビジネスネットコーポレーションではプライバシーマークを取得し個人情報管理を徹底しておりますが、万一、情報の漏洩があった場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 自然災害の影響
当社グループのサービスを提供するサーバは、東日本と西日本にそれぞれ1か所、インターネットデータセンターを運営する会社に設置しております。当該インターネットデータセンターには、インターネットデータセンターの運営会社自身のサーバも設置されており、耐震構造、複数変電所からの電力供給、1日以上の自家発電装置など、災害対策への信頼性は高いと判断しております。
しかしながら、東日本大震災を経て見直された巨大地震の最大被害想定は、従来の被害想定を超えた甚大なものとなっており、インターネットデータセンターも被災しないとは断言できないものとなっております。また、インターネットデータセンター自体の被災は免れた場合でも、通信回線や電話局に大きな被害が発生すると、復旧には相当な日数を要する可能性があり、このような不測の事態が発生した場合、当社グループの業績や財政状態、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 知的財産権について
当社グループは、ソフトウエアの開発を自社で行っております。当社で開発されたソフトウエアにかかる知的財産権について、これまで、第三者より侵害訴訟等を提起されたことはありませんが、ソフトウエアに関する技術革新の顕著な進展により、当社グループのソフトウエアが第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に想定、判断できない可能性があります。また、当社グループの業務分野において認識していない特許等が成立している場合、当該第三者より損害賠償及び使用差し止めの訴えや、当該訴えに対する法的手続き諸費用の発生等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
① クラウドサービスにて提供するシステムの開発投資について
当社グループのクラウドサービスにて提供するシステムの開発コストは、ソフトウエアとして資産化され、リリース後にソフトウエア償却費として複数年に亘り計上される予定ですが、開発投資が想定より多額となる場合、また、対応するシステム利用料が計画通り増加しない場合は、当社グループの業績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
② 受託開発にて提供するシステムの開発投資について
当社グループは顧客企業の各種情報システムに関する受託開発業務を行っております。開発の大型化、短納期化するシステム開発においては、計画通りの品質を確保できない場合や開発期間内に完了しないことにより、費用が想定以上に増大化する可能性があります。また、システム開発にあたっては、生産能力の確保、生産効率化、技術力活用等のために業務の一部を外部に委託しておりますが、生産性や品質が期待に満たないおそれがあります。これらにより、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 技術革新に関するリスク
当社グループが属する情報サービス業界は技術革新が激しいことから、当社グループが現在保有する技術・技能・ノウハウなどが陳腐化する可能性があります。また、当社グループの提供する製品やサービスが業界の技術標準の急速な変化に対応することができないことにより、その技術優位性あるいは価格優位性を失う可能性があります。当社グループが業界の技術変化の方向性を予測・認識できない場合や、予測しえても適切に対応できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
① 代表取締役社長 三宅 登への依存について
当社及びグループ各社の代表取締役である三宅 登は、社会保険及び労働保険に関する豊富な知識と経験、同業界において豊富な人脈を有しており、当社グループの事業運営にあたって重要な役割を果たしております。
現在、権限委譲を進め組織的な経営体制の構築途上ではありますが、何らかの理由により同氏の業務執行が困難となった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 人材の確保・育成について
当社グループは、従業員数が93名(平成29年3月末現在)と小規模な組織で運営しておりますが、今後、システム開発技術者を中心に優秀な人材を獲得し、事業規模の拡大に対応していく方針であります。
しかしながら、人材獲得が計画どおりに進まなかった場合、また、重要な人材が社外流出した場合は、事業運営への障害、事業拡大への制約要因となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
① M&Aに伴うのれんについて
当社グループは事業規模の拡大や営業基盤の拡大により、収益性や競争力の向上を図るため、資本提携を行っており、資本提携による連結子会社化の際の株式取得に伴って支払った対価と純資産価額との差額については、のれんとして資産に計上しております。のれんはその超過収益力の効果の発現する期間に渡って均等償却を実施しております。
のれん計上後の事業環境の変化により、のれんの超過収益力が著しく低下した場合には、減損損失が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(注) 1.DoS攻撃とは、相手のコンピュータやルータなどに大量なデータを送信して使用不能に陥らせたり、トラフィックを増大させて相手のネットワークを妨害したり、停止させる攻撃のことであります。
2.UTM(統合脅威管理アプライアンス)製品は、コンピュータウィルスやハッキングなどの脅威から、ネットワークを効率的かつ包括的に保護するものであります。
3.冗長化とは、システムの一部に何らかの障害が発生した場合に備えて、障害発生後でもシステム全体の機能を維持し続けられるように予備装置を平常時からバックアップとして配置し運用しておくことであります。
4.パッチとは、コンピュータにおいてプログラムの一部分を更新してバグ修正や機能変更を行なうためのデータのことであります。
5.ファームウエアとは、ハードウエアの基本的な制御を行うために機器に組み込まれたソフトウエアのことであります。
当社は、平成28年9月15日開催の取締役会において、株式会社ビジネスネットコーポレーションの株式を取得し連結子会社とすることを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結、平成29年10月3日付けで79.06%の株式を取得し、子会社化いたしました。
本件に関する詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
また当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、1,178,184千円となりました。主な内訳は、現金及び預金667,536千円、売掛金433,859千円となっております。
また、固定資産の残高は872,490千円となりました。主な内訳は、のれん369,188千円、ソフトウエア仮勘定102,860千円、ソフトウエア76,985千円となっております。
以上の結果、総資産は2,050,674千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、532,118千円となりました。主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金116,745千円及び買掛金102,740千円となっております。
また、固定負債の残高は543,756千円となりました。主な内訳は、長期未払金381,536千円、長期借入金160,966千円となっております。
以上の結果、負債合計は1,075,874千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における株主資本は、912,558千円となりました。主な内訳は、資本金219,110千円及び資本剰余金198,290千円、利益剰余金495,238千円となっております。
以上の結果、純資産は974,799千円となりました。
(3) 経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度における売上高は1,600,787千円となりました。主な内訳は、本書「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。
② 売上原価及び売上総利益
当連結会計年度の売上原価は675,405千円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、42.2%となりました。
この結果、売上総利益は925,381千円となりました。
③ 販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は615,959千円となり、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は38.5%となっております。
この結果、営業利益は309,422千円となりました。
当連結会計年度において営業外収益は3,453千円、営業外費用は4,353千円発生しており、経常利益は308,521千円となりました。
④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の特別損益の内訳は、特別損失として固定資産除却損3,043千円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は305,478千円となりました。
⑤ 法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は104,395千円、法人税等調整額は2,286千円となりました。
この結果、当期純利益は198,796千円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は186,342千円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、本書「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。