第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の世界自動車市場は、アセアン、南米及び東欧市場に減速感があったものの、欧米市場、中国市場及びインド市場が堅調に推移したこと等により、販売台数が8,910万台(前期比2.0%増加)となり、緩やかな成長となりました。

このような環境変化の中、当社グループは、グローバル展開の一環として、ドイツに海外4拠点目となる新しい子会社を設立し、営業活動を開始したほか、国内外における展示会での認知活動、当社サイトを検索上位にするための検索エンジン最適化(SEO)等を主軸に顧客獲得活動を積極的に展開いたしました。

また、顧客基盤の拡大にともなって増加する会員ユーザーの関心を惹きつけるため、新しい取り組みとして、展示会(「人とくるまのテクノロジー展」及び「2015年東京モーターショー」)における取材動画の配信を行いました。このほか、フランクフルトモーターショーにおける新型車・次世代車等の取材情報、China International Auto Products Expoにおける新技術・新製品及びサプライヤー取材情報の掲載等を行ったほか、排ガス問題により関心が集まるディーゼル市場の見通しをLMC Automotive Ltd.との提携により、タイムリーに掲載する等、各情報サービスを更に充実させる取組みに注力いたしました。
 この結果、当連結会計年度の「自動車情報プラットフォーム」契約企業数は、前連結会計年度末から228社増加し、1,940社となりました。

また、契約企業の増加に伴い、個別調査、技術・市場動向調査及び求人依頼等の引合いが増加いたしました。そのため、増加する引合いへの対応及び積極的な事業展開に向け、人材の再配置や採用を行いました。

以上の結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、連結売上高1,232百万円(前期比17.0%増加)、連結営業利益416百万円(前期比25.0%増加)、連結経常利益423百万円(前期比23.0%増加)、連結当期純利益283百万円(前期比28.8%増加)となりました。

 

① 「自動車情報プラットフォーム」事業:売上高1,109百万円(前期比15.8%増加)

アジア(タイ、中国等)での新規契約獲得が好調に推移した一方で、北米は新規契約獲得と解約が概ね均衡する状態となりました。日本及び当連結会計年度にドイツに子会社を設立した欧州は、新規契約獲得が堅調に推移いたしました。

 

○「自動車情報プラットフォーム」契約企業数地域別内訳                  (単位:社)

地域

前連結会計年度末
(平成26年12月31日)

当連結会計年度末

(平成27年12月31日)

増減数

日本

1,038

1,145

+107

アジア

348

447

+99

北米

191

196

+5

欧州

128

141

+13

その他

11

+4

合計

1,712

1,940

+228

 

 

 

○「自動車情報プラットフォーム」事業地域別売上高

地域

前連結会計年度

(自 平成26年1月1日      至 平成26年12月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日      至 平成27年12月31日)

(百万円)

増減率(%)

日本

601

664

+10.6

アジア

177

232

+31.1

北米

106

121

+13.7

欧州

69

86

+23.5

その他

+46.1

合計

958

1,109

+15.8

 

 

② その他の事業: 売上高122百万円(前期比28.8%増加)

コンサルティング事業については、国内外の企業動向及び市場・技術動向調査を主軸に売上を伸ばし、当連結会計年度の売上高は、前期比52.0%増加の63百万円となりました。また、人材紹介事業については、エグゼクティブクラスの成約を主軸に前期比39.9%増加の30百万円となりました。一方、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業は、前期比8.7%減少の29百万円となりました。

 

○ その他の事業の事業別売上高

事業名称

前連結会計年度
(自 平成26年1月1日      至 平成26年12月31日)

(百万円)

当連結会計年度
(自 平成27年1月1日      至 平成27年12月31日)

(百万円)

増減率(%)

コンサルティング事業

41

63

+52.0

人材紹介事業

21

30

+39.9

LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業

32

29

△8.7

合計

95

122

+28.8

 

 

 (2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して109百万円増加1,359百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、364百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は335百万円)となりました。資金流入の主な要因は、税金等調整前当期純利益の423百万円、減価償却費の13百万円、前受金の増加額75百万円、未払消費税等の増加額10百万円であり、一方、資金流出の主な要因は、売上債権の増加額4百万円、未払金の減少額15百万円、法人税等の支払額141百万円等であります。

    

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、182百万円(前連結会計年度に投資活動により獲得した資金は96百万円)となりました。この主な要因は、システムリノベーションに伴う無形固定資産への支出額25百万円、投資有価証券の購入による支出額148百万円等であります。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、68百万円(前連結会計年度に財務活動により獲得した資金は348百万円)となりました。この要因は、前期は上場に伴う新株発行による収入がありましたが、当連結会計年度はストックオプション及び自社株式オプションの行使に伴う新株発行による収入額19百万円のみにとどまった一方で、配当金の支払額87百万円等があったことによります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度(自 平成27年1月1日  至 平成27年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

 その他の事業

80,398

+92.8

17,000

合計

80,398

+92.8

17,000

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度(自 平成27年1月1日  至 平成27年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

「自動車情報プラットフォーム」事業

1,109,530

+15.8

 その他の事業

122,919

+28.8

合計

1,232,449

+17.0

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

 自動車産業を取り巻く環境は、自動車安全技術の普及や燃料電池車の市場投入等、今後数年で大きな変化が予想されます。また一方で、新興国におけるモータリゼーションの勃興等、世界自動車市場は引続き拡大と成長が期待されております。
 経営環境の変化に対応しながら、更なる高みを目指し、世界で認められる企業へと進化するための課題として次のように考えております。

 

(1) サービス、機能をトップレベルに

当社グループは、世界で認められる企業へと進化するために、情報コンテンツ、各事業が提供するサービスのみならず、会社の機能(調査、営業、管理等)といった各々の分野で、トップレベルを目指すことが重要であると考えております。各々の分野で参考・目標とすべきサービス及び企業等を定め、それを凌駕していくことにより、総和として企業価値の向上につなげて参ります。

 

  (2) 情報発信サービスを中核事業に

自動車産業のB2B取引では、自動車部品メーカーは完成車メーカーに部品を供給するとともに、製品やサービスの買い手でもあります。一方で売り手は、材料、機械、金型、計測器、外注加工等のメーカーや、ソフトウエア、運輸等のサービス企業です。当社グループは、これまで完成車メーカー、部品メーカー等の買い手企業の法人契約獲得を先行させ、日本においては、完成車メーカーが1社当たり数千人単位で当社サービスを利用いただけるようになりました。売り手側からの活発な情報流を生み出すための諸施策を講じると同時に、今後のシステム刷新を機に、情報発信サービスを中核事業にするための活動を展開してまいります。

 

(3) ワンストップサービス化の推進

当社グループが展開している、コンサルティング事業、人材紹介事業及びLMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)の販売事業は、現在連結売上高に占める割合が小さいため「その他の事業」として区分しております。今後は、これらの各事業をより大きく成長させるとともに、当社グループの事業と親和性の高い国内外の企業との提携による新たなサービス等の検討を含め、ワンストップで様々なサービスを提供することで、ポータル化を進めて参ります。

 

  (4) 海外拠点展開の強化及び拡充

グローバル化が進む自動車産業の環境変化に対応すべく、当社グループは、東南アジアにおける自動車産業の集積地であるタイ(MarkLines (Thailand) Co., Ltd.)、自動車市場の一大市場である米国(MarkLines North America, Inc.)、世界最大の自動車市場に発展した中国(麦柯莱依斯信息咨詢(上海)有限公司)及び欧州自動車産業の開拓拠点としてドイツ(MarkLines Europe GmbH)と4拠点に海外展開しております。自動車市場の9割以上は海外にありますが、当社サービスの開拓はこれからです。長期的には、当社の連結売上高に占める海外売上高は8割に達すると予想しております。平成28年1月にはインド・ハリヤ―ナー州で現地法人を設立いたしました。今後は、国内外6拠点の強化に軸足を移して投資を行ってまいります。新規顧客獲得のための営業拠点はもとより、海外現地の市場動向、現地サプライヤーの動向等、独自の第一次調査情報の入手のためのリサーチ拠点としても活用し、世界6拠点での情報収集体制を構築して参ります。

 

 

4 【事業等のリスク】

  当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。また、必ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資判断上、重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しています。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の防止及び発生した場合の対応に努める方針であります。
  なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在における当社の判断に基づいています。
  当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えています。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。

 

(1) 事業内容について

① 特定事業への依存について
  当社グループの売上高のうち、「自動車情報プラットフォーム」事業売上高が占める割合は平成26年12月期連結会計年度で91%、平成27年12月期連結会計年度で90%となっております。現在、その他の事業としてコンサルティング事業、人材紹介事業並びにLMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業を展開する等、事業領域の拡大並びに係る事業の売上高の増加を図りながら、収益構成を変化させつつあります。しかしながら、現時点では、「自動車情報プラットフォーム」事業への収益依存度が高いため、当該事業売上高が計画どおり進捗しない場合には、当初の収益計画から下方に乖離する可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

② 自動車業界に特化した情報提供サービス事業について
 当社グループの主要な事業である「自動車情報プラットフォーム」事業は、自動車業界に特化した情報提供サービス事業です。自動車は、一般に2万~3万点の部品で組み立てられていると言われております。そのため、自動車業界には完成車メーカー、部品メーカー以外に原材料・素材産業から電気・電子機器産業、機械産業等の多種多様な産業が幅広く携わっており、当社の契約企業も直接的・間接的に自動車業界に携わる多様な産業・業界に及んでおります。そのため、収益自体は特定の顧客・業界に依存はしておりませんが、自動車需要が大幅に落ち込む等、総合産業である自動車産業の業況に著しく大きな影響を与える景気後退があった場合には、新規契約の停滞、契約企業の解約が増加する可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

③ その他の事業について
 当社グループは、その他の事業としてコンサルティング事業・人材紹介事業を展開する等、事業領域の拡大並びに係わる事業売上高の増加を図っております。しかしながら、事業展開が計画どおりに進捗しない場合には、当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
 

④ 海外事業について
  当社グループは、本書提出日現在、アメリカ合衆国、中華人民共和国、タイ国、ドイツ及びインドに子会社を有し、「自動車情報プラットフォーム」事業を海外展開しております。これら子会社を通じた事業の海外展開が、計画どおりに進まず、当社グループの業容が拡大しない場合には、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

(2) 為替の変動について

 当社グループの主要事業である「自動車情報プラットフォーム」事業は、利用するパソコンの契約台数に応じて、基本年間48万円から120万円の定額料金制を採用しております。一方、海外向け価格は、現在、円貨建料金をベースに対象31カ国の23種類の各国通貨で換算した料金価格体系にしており、為替変動により円貨建料金価格と外貨建料金価格との間に大きな乖離が生じた場合に対応して適時に外貨建料金を改定しております。
 しかしながら、急激で極端な円高が料金価格改定直後に発生した場合には対応出来ない可能性がある他、料金価格改定を行った場合においても、海外企業にとっては実質利用料金の値上げとなるため、海外新規契約の停滞や海外企業の退会等につながる可能性もあります。そのため、急激で極端な円高が起こった場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。さらに、当社グループは、欧米の契約企業を中心に利用料金を米ドル通貨及びユーロ通貨により受領し、将来の支出に備え外貨預金で運用していることから為替変動による影響を受けております。また、海外契約企業からの利用料金を、米ドル通貨及びユーロ通貨以外の通貨で受取る場合において、円通貨に換金するため、円換金時に為替変動の影響を受けております。そのため、円高局面では当社の財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

(3) 特定の人物への依存について

 当社代表取締役酒井誠は、当社グループの経営方針、経営戦略の策定をはじめ、事業推進に重要な役割を担っております。当社グループは、同氏に依存しない体制作りに努めておりますが、グループ全体を取り纏めていくという点で、現時点ではなお同氏の影響がかなり大きい状況にあります。現在のところ、同氏が退任する予定はありませんが、何らかの理由により業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
 

(4) 情報コンテンツについて

① 情報の入手先について
 当社グループは、台数統計情報のコンテンツにおいて外部から購入もしくは提携により取得した情報を提供しております。
 当社グループでは情報の入手先の開拓・多様化に努めておりますが、取得価格の上昇、提携解消等その他、自然災害等の予期せぬ理由で係る情報の継続的な取得が困難になり、且つ、当該情報の代替購入先の開拓が間に合わなかった場合には継続的な情報提供サービスが行えなくなる可能性があります。その場合、当社グループのサービスに対する評価を損なうことで、新規契約、既存契約に影響を及ぼし、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

② 著作権権利侵害・提供情報の誤謬について
 当社グループが「自動車情報プラットフォーム」上で提供する情報コンテンツは、著作権等権利侵害が発生しないよう、チェックリストに基づく確認と査読者による確認の複数チェック体制により運用しております。また、著作権等権利侵害が発生しないよう入社時研修の実施等対策を講じております。平成13年のサービス開始以来、著作権利侵害に該当する事実はないと判断しております。

 一方、提供する情報については、コンテンツ作成者以外の査読・確認等による複数体制で誤謬防止に努めております。

 しかしながら、コンテンツ内容の誤謬により、当社グループの評価に影響を与える可能性や、第三者の著作物を過失により無断転用する等の権利侵害などにつき、損害賠償を求められる可能性を否定できず、そのような場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

(5) システムに関するリスク

 ① システム障害について

 当社グループが「自動車情報プラットフォーム」にて提供する自動車情報は、インターネットのネットワークを利用して情報提供サービスを行っており、24時間365日年中無休で安定したサービスを提供する必要があります。そのため、信頼の置けるデータセンターの活用や日進月歩する情報セキュリティー関連技術の導入、サーバーの冗長化等継続的な設備投資や保守管理を行い、最適な環境下でサービス提供ができるよう努めております。
 しかしながら、予期しない自然災害・停電やコンピュータ・ウイルス並びに不正アクセス等による予想しないシステム障害の発生により、サービス提供が停止する可能性があります。当社グループでは、サービスの保証については利用規約に免責条項の規定を設けておりますが、損害賠償請求が提起され、係る規定の適用が認められない場合は、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

② システム開発・保守の外部委託について

 当社が運営する「自動車産業ポータル」に係るシステムの開発及び保守を、現在、グループ外のシステム会社に委託しております。当該システム会社とは安定的に取引を行っておりますが、契約更新ができなかったり、委託条件が悪化する可能性があります。その場合、開発スケジュールに支障をきたしたり、他の外部委託先との契約がシームレスに締結できなかったことにより、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

(6) 技術革新について

① 技術革新に対応する投資について
 当社グループが提供するサービスは、インターネット技術に密接に関連しています。インターネット関連技術は技術革新が早く、新技術、新サービスが次々と生み出されております。当社グループでは、適宜新しいシステム技術やセキュリティー関連技術等を取り入れながらシステムの構築、運営、また、適時にシステム・リノベーションを行い、サービス水準を維持、向上させております。
 しかしながら、システム・リノベーションが計画どおりにシームレスで移行出来ない場合は、一時的に新規契約が停滞する可能性を否定できず、収益に影響を与える可能性があります。また、インターネット分野での技術革新のスピードは著しいものがあり、当社グループが想定しない新技術、新サービスが生み出された場合には、それらに対応するために、設備投資及び費用の支出が必要になり、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

② 情報検索の機能向上について
 当社グループが「自動車情報プラットフォーム」上で提供している情報コンテンツは、当社グループが調査・収集を行った独自情報や調査・編集した高付加価値の情報で構成されております。また、当社グループでは、契約企業のご要望を反映しながら、より詳細な調査情報の提供、情報のカバー範囲を新興国に広げる等、日々継続してコンテンツの強化に努めております。一方で、検索エンジン等による情報検索機能が発達してきております。今後、コンテンツの内容によっては、検索エンジンの機能向上が新規契約見込会員等の当該コンテンツに関連した情報入手を容易にさせる可能性があり、無料登録会員の登録数減少等契約数に影響を及ぼす可能性があります。
 その場合、新規契約数に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)  競合について

 当社グループが行なう「自動車情報プラットフォーム」(自動車業界のポータルサイト)事業と全く類似の事業は国内外を通じて存在していないものと認識していますが、当社グループの顧客層を対象とした情報サービスを部分的に提供している競合企業は存在しております。
 当社グループの最大の強みは、3万人以上の自動車メーカーの社員を含む、自動車関連事業従事者約17万人以上(本書提出日現在、無料登録会員含む)とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていることにあります。これに、日本の自動車メーカー全社、海外の有力メーカーが組織的に活用しているという自動車業界における「自動車情報プラットフォーム」の利用実績も併せ、新規参入障壁は高いと認識しております。また、インターネットの特性を生かしたサービスを展開し、提供する情報の質、量及び領域の拡充、また、利便性の維持向上により差別化を図り、法人契約社数の増加に結び付けております。
 以上のことから、現在、部分的に情報サービスを提供する他社と激しく競合する環境にはないと判断しておりますが、今後、部分競合する他社における事業領域の拡大や、当社グループの事業モデルを模倣したサービスを行なう同業他社が出現した場合、一時的に収益性が低下すること等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 法的規制について

① 個人情報保護について
 当社グループは、個人情報を含む顧客情報を保有及び管理しています。これらの情報資産を適切に保護することは業務運営上最重要事項として認識しており、個人情報保護法に則した社内規程の整備、入社時の社員教育の他、個人情報を取扱う役職員を限定し、個人情報へのアクセスにあたってはシステムの採用やパスワードにより制限を行う等、個人情報の漏えい防止策を講じております。
 しかしながら、外部からの不正な手段によるサーバー内への侵入などの犯罪や従業員の過誤等により個人情報等重要なデータが消去または不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が発生した場合には社会的な信用を失うこととなる他、損害賠償負担等、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 有料職業紹介事業について
 当社グループでは、その他の事業として日本国内で有料人材紹介事業を展開・運営しております。当社は当該事業を展開するにあたり、厚生労働大臣の許可を受けております。当社が有している有料職業紹介事業許可証の取消しについては、職業安定法第32条に欠格事由が定められております。現時点では、当社に許可取消しとなる事由に該当する事実はありません。
 当該事業の全体売上高に占める割合は、平成27年12月期連結会計年度において2.5%でありますが、当該許可の取消しにより、当社グループ全体の評価を損なう可能性があります。その場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 小規模組織であることについて

  当社グループは、本書提出日現在、役員8名(取締役5名、監査役3名)、従業員数71名(派遣社員等を除く)と小規模組織で運営しており、社内管理体制も規模に応じたものとなっております。今後、業容の拡大に合わせて人員増強、内部管理体制の充実を図る方針ですが業容の拡大や人員増強に対し、適切かつ十分な組織体制が構築できなかった場合や相当数の社員が同時に退職した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 人材の確保及び育成について 

 当社グループでは、業容の拡大及びサービス内容の多様化に対応して、優秀な人材を適時に確保し、当社グループの企業ビジョンを共有化できる人材を育成していくことが重要であると考えています。しかしながら、雇用環境の変化等により当社グループの事業に必要な知識、技術、経験等を有する人材に対する需要が労働市場で高まり、必要な人員拡充が計画どおり進まない場合や、何らかの事由により人材の社外流出があった場合には、業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(11) ストックオプション制度について

  本書提出日現在、当社の発行済株式総数は3,181,800株ですが、そのうちベンチャーキャピタルおよびベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「VC等」といいます)が所有している株式数は255,700株で、その所有割合は8.0%であります。
  一般に、VC等による株式の所有目的は、株式公開後に当該株式を売却してキャピタルゲインを得ることであるため、所有する株式の一部または全部を売却することが想定されます。その場合、短期的に株式の需給バランスの変動が生じる可能性があり、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。
  また、当社グループは、役員、従業員及び社外協力者に対して当社グループの業績向上の意欲や士気を高めることを目的として新株予約権(ストックオプション)を付与しており、本書提出日現在、新株予約権(ストックオプション)による潜在株式数は132,400株で、発行済株式総数3,181,800株の4.2%に相当しています。
 現在付与しているストックオプションが行使された場合、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

    該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

   該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

    文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 (1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
 この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。

 

 (2) 財政状態に関する分析

   (資 産)

当連結会計年度における資産の合計は、前連結会計年度と比較して282百万円の増加となりました。この主な要因は、契約企業の増加等に伴う利用料の受領等により現金及び預金が、109百万円の増加となったことや、投資有価証券の購入等により投資有価証券が140百万円の増加、ソフトウエアへの投資により無形固定資産が26百万円の増加となったこと等によります。

 

     (負 債)

当連結会計年度における負債の合計は、前連結会計年度と比較して75百万円の増加となりました。この主な要因は、前受金が73百万円の増加となったほか、ソフトウエア投資により設備関係未払金が、5百万円の増加となったことや、未払消費税が10百万円の増加となった一方で、未払金が15百万円の減少となったこと等によります。

 

     (純資産)

当連結会計年度における純資産の合計は、前連結会計年度と比較して207百万円の増加となりました。この主な要因は、新株予約権及び自社株式オプションの行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ9百万円の増加となったこと、利益剰余金が当期純利益と配当金の相殺後の金額で195百万円の増加となったこと、その他有価証券評価差額金5百万円の減少と為替換算調整勘定1百万円の減少等によります。

 

 (3) 経営成績の分析

   (売上高)

 当連結会計年度における連結売上高は、「自動車情報プラットフォーム」法人契約が好調に推移し、計画を上回りました。また、コンサルティング事業及び人材紹介事業においても、受注及び成約が好調に推移し、概ね計画通りに進捗いたしました。一方でLMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売は、前期実績を下回る結果となりました。売上高全体は前連結会計年度比17.0%増加の1,232百万円となりました。

 

(売上総利益)

  当連結会計年度において、売上総利益は前期比20.4%増加の885百万円となりました。これは、売上高の増加の一方で、売上原価が、コンサルティング及び人材紹介事業の売上に伴う業務委託費の増加、人件費、事務所家賃の値上がりによる増加により前期比で28百万円増加となりましたが、原価低減をはかり、売上原価率が、前期の30.1%から28.1%に下がったこと等によります。

 

(営業利益)

 当連結会計年度において、営業利益は前期比25.0%増加の416百万円となりました。これは、売上高の増加の一方で、販売費及び一般管理費が、人件費の増加、ドイツ子会社設立に伴う費用、営業活動に伴う旅費交通費等により前期比66百万円の増加となったものの、売上高に対する割合が前期の38.2%に対し38.1%とほぼ同水準に止まったこと等によります。

 

 

(経常利益)

 当連結会計年度において、経常利益は前期比23.0%増加の423百万円となりました。これは、株式上場に伴う諸費用がなくなり、営業外費用が前期比で19百万円減少3百万円となった一方で、投資有価証券等からの受取配当金等により、営業外収益が10百万円となったことによります。

 

(当期純利益)

 当連結会計年度における当期純利益は、前期比28.8%増加の283百万円となりました。
 当連結会計年度においては、特別損失はありませんでした。

 

 (4) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して109百万円増加1,359百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、364百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は335百万円)となりました。資金流入の主な要因は、税金等調整前当期純利益の423百万円、減価償却費の13百万円、前受金の増加額75百万円、未払消費税等の増加額10百万円であり、一方、資金流出の主な要因は、売上債権の増加額4百万円、未払金の減少額15百万円、法人税等の支払額141百万円等であります。

    

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、182百万円(前連結会計年度に投資活動により獲得した資金は96百万円)となりました。この主な要因は、システムリノベーションに伴う無形固定資産への支出額25百万円、投資有価証券の購入による支出額148百万円等であります。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、68百万円(前連結会計年度に財務活動により獲得した資金は348百万円)となりました。この要因は、前期は上場に伴う新株発行による収入がありましたが、当連結会計年度はストックオプション及び自社株式オプションの行使に伴う新株発行による収入額19百万円のみにとどまった一方で、配当金の支払額87百万円等があったことによります。

 

 (5) 経営戦略の現状と見通し

 世界自動車市場は、当連結会計年度も引き続き成長基調となり、自動車産業のグローバル化や、新興国ではモータリゼーションが進展しております。このような中、当社グループは動画配信、顧客ニーズの高い新興国の情報や注目車種の分解レポート掲載等により、コンテンツを強化したほか、コンサルティング及び人材紹介事業の業績への貢献もあり、概ね計画数値を達成することができました。今後は、Green Vehicleの市場投入、高度運転支援技術やIoTの実用化等に伴い、異業種からの参入により自動車産業の裾野の拡大が期待されます。
  今後も引き続き、課題に対処しながら、収益拡大を図ってまいります。