当連結会計年度における世界自動車市場は、南米・ロシアが不振であった以外は、北米・日本が底堅く、また、欧州、中国及びインドが好調に推移したことにより、販売台数は9,324万台(前年比4.6%増加)となりました。
このような事業環境のもと、情報プラットフォーム事業については、前年同期を上回るペースでの新規契約獲得が続き、当連結会計年度における「情報プラットフォーム」契約企業数は、前連結会計年度末から308社増加し2,248社となりました。また、プロモーション広告事業 (サービス名“LINES”)を5月に立ち上げ、PRメールサービスを中心に契約獲得が進みました。
コンサルティング事業は、完成車、部品・素材メーカーや金融系調査会社といった幅広い業界からの受注があり、好調な受注ペースを維持いたしました。人材紹介事業は、当連結会計年度前半は出遅れたものの、第3四半期以降、成約件数を積み上げたことにより、前期を上回る売上高実績となりました。LMC Automotive Ltd. 製品(市場予測情報)販売事業についても、当連結会計年度を通じて販売が好調に推移し、売上高は前期を上回る実績となりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、連結売上高が1,432百万円(前期比16.2%増加)、連結営業利益が518百万円(前期比24.5%増加)、連結経常利益は為替差損30百万円を計上した一方で、投資有価証券売却益12百万円を計上したことにより、510百万円(前期比20.5%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益については、358百万円(前期比26.4%増加)となりました。
① 「情報プラットフォーム」事業:売上高1,233百万円(前期比11.5%増加)、セグメント利益(営業利益)522百万円(前期比15.4%増加)
当連結会計年度を通じて概ね前年同月を上回るペースで新規契約獲得となり、契約企業純増数は、308社(前期228社)となりました。地域別契約企業純増状況は、展示会におけるマーケティング活動や無料登録会員からの契約獲得が好調に推移した日本、スタッフを増員した欧州ではドイツ・フランス、自動車販売台数が好調に推移した中国、1月にインドに子会社を設立したアジアではタイ・インド・台湾等で契約企業の純増数が2桁の伸びとなった一方で、北米では微増にとどまりました。
契約企業の純増数では前期を上回ったものの、売上高については、円高の影響を受け、前期比11.5%の増加にとどまりました。特に中国の売上高は、現地通貨建てで前期比14.5%増加となったものの、円貨換算後では、同比5.3%にとどまる等、前期比較における売上高全体の増加幅が抑制された要因となりました。
○「情報プラットフォーム」契約企業数地域別内訳 (単位:社)
|
地域 |
前連結会計年度末 |
当連結会計年度末 (平成28年12月31日) |
増減数 |
|
日本 |
1,145 |
1,319 |
+174 |
|
中国 |
240 |
283 |
+43 |
|
アジア |
207 |
267 |
+60 |
|
北米 |
196 |
202 |
+6 |
|
欧州 |
141 |
162 |
+21 |
|
その他 |
11 |
15 |
+4 |
|
合計 |
1,940 |
2,248 |
+308 |
○「情報プラットフォーム」事業地域別売上高
|
地域 |
前連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) (百万円) |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) (百万円) |
増減率(%) |
|
日本 |
※ 661 |
738 |
+11.7 |
|
中国 |
130 |
137 |
+5.3 |
|
アジア |
102 |
130 |
+28.1 |
|
北米 |
121 |
128 |
+6.2 |
|
欧州 |
86 |
93 |
+8.6 |
|
その他 |
5 |
5 |
△1.5 |
|
合計 |
1,105 |
1,233 |
+11.5 |
※ 前連結会計年度において「情報プラットフォーム」事業売上高に含めておりましたプロモーション広告事業売上高3百万円については、独立事業としたことにより、「情報プラットフォーム」売上高より控除しております。
② その他の事業: 売上高198百万円(前期比57.0%増加)、セグメント利益(営業利益)69百万円(前期比64.6%増加)
コンサルティング事業については、幅広い業界からの受注により、国内外の企業動向及び市場・技術動向調査を主軸に売上を伸ばし、当事業の連結売上高は、前期比53.8%増加の97百万円となりました。人材紹介事業については、第3四半期以降に成約件数を積み上げたことにより、当事業の連結売上高は、前期比43.6%増加の43百万円となりました。また、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業は、販促活動を展開した結果、売上が好調に推移し前期比60.0%増加の46百万円となりました。プロモーション広告事業についてはPRメールサービスを中心に契約を獲得し、前期比190.8%増加の11百万円となりました。
○ その他の事業の事業別売上高
|
事業名称 |
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
増減率(%) |
|
コンサルティング事業 |
63 |
97 |
+53.8 |
|
人材紹介事業 |
30 |
43 |
+43.6 |
|
LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業 |
29 |
46 |
+60.0 |
|
プロモーション広告事業 |
3 |
11 |
+190.8 |
|
合計 |
126 |
198 |
+57.0 |
※ 前連結会計年度において「情報プラットフォーム」事業売上高に含めておりましたプロモーション広告事業売上高3百万円は、独立事業としたことにより、当該事業売上高に区分表記しております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して379百万円増加の1,738百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、435百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は364百万円)となりました。資金流入の主な要因は、税金等調整前当期純利益の510百万円、減価償却費の15百万円、前受金の増加額53百万円、未払金の増加額12百万円であり、一方、資金流出の主な要因は、売上債権の増加額29百万円、消費税の支払額7百万円、法人税等の支払額153百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により獲得した資金は、33百万円(前連結会計年度に投資活動により使用した資金は182百万円)となりました。この主な要因は、システムリノベーション及び業務システム構築に伴う無形固定資産への支出額52百万円、投資有価証券の購入による支出額21百万円があった一方で、保有投資有価証券の売却による収入112百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、50百万円(前連結会計年度に財務活動により使用した資金は68百万円)となりました。この要因は、前期は上場に伴う新株発行による収入がありましたが、当連結会計年度は新株予約権の行使に伴う新株発行による収入額60百万円があった一方で、配当金の支払額111百万円等があったことによります。
当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
当連結会計年度(自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
その他の事業 |
98,523 |
+22.5 |
1,000 |
△94.1 |
|
合計 |
98,523 |
+22.5 |
1,000 |
△94.1 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.その他の事業におけるコンサルティング事業収入を除き、提供するサービスの性質上、受注状況の記載につきましても上記(1)生産実績と同様に、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
「情報プラットフォーム」事業 |
1,233,198 |
+11.5 |
|
その他の事業 |
198,951 |
+57.0 |
|
合計 |
1,432,149 |
+16.2 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度より、「自動車情報プラットフォーム」事業の名称を「情報プラットフォーム」事業に変更し、従来、同事業に含めておりましたPRメール等の「情報発信ツール」は、バナー広告メニューを新たに加えプロモーション広告事業として切離し、その他の事業に含めております。
当社グループが、持続的かつ収益力のある成長企業であり続けるために、世界で存在感のある企業を目指し、ビジネスモデルの変革を実行して参ります。
(1) サービスを自動車産業の全てのプレイヤーに広げる
現在の自動車市場を取り巻く環境は、「系列」を超えたグローバルな取引が拡大傾向にあります。このような事業環境の下、当社グループの主力サービスである「情報プラットフォーム」事業においては、グローバル展開・進出企業及び海外企業に向けて、ご利用ユーザーの上限の無い「利用無制限契約」や「グローバル契約」への提案・契約獲得を推進して参ります。
また、自動車産業を支える2次サプライヤー企業(完成車メーカーと直接取引する1次サプライヤーに納入する部品・加工メーカー)へのサービス浸透を図り、さらに強固な顧客基盤作りを目指して参ります。
(2) 新サービスの既存契約企業への浸透
当社グループは、「情報プラットフォーム」事業以外に、プローモーション広告、コンサルティング、人材紹介、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売の4つの新しい事業を展開しております。しかしながら、既存契約企業のこれら新しいサービス利用については、まだ限定的な企業数にとどまっております。
「情報プラットフォーム」契約企業への浸透を図り、より多くの契約企業がワンストップで全てのサービスをご利用していただけるよう推進して参ります。
(3) システムリノベーションの成果結実に向けて
2017年度は、システムリノベーションの成果が業績に本格的に寄与する結実に向けた年にしたいと考えております。コンテンツ強化とシステムの改善を継続して行いながら、利用者及びサイト閲覧数の増加を図り、MarkLinesの語源となった、買い手と売り手を線で結ぶ市場(いちば)としての役割を今後一層果たしていけるよう努めて参ります。
当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。また、必ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資判断上、重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しています。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の防止及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在における当社の判断に基づいています。
当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えています。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。
(1) 事業内容について
① 特定事業への依存について
当社グループの売上高のうち、「情報プラットフォーム」事業売上高が占める割合は平成27年12月期連結会計年度で90%、平成28年12月期連結会計年度で86.1%となっております。現在、その他の事業としてコンサルティング事業、人材紹介事業、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業並びにプロモーション広告事業を展開する等、事業領域の拡大並びに係る事業の売上高の増加を図りながら、収益構成を変化させつつあります。しかしながら、現時点では、「情報プラットフォーム」事業への収益依存度が高いため、当該事業売上高が計画どおり進捗しない場合には、当初の収益計画から下方に乖離する可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
② 自動車業界に特化した情報提供サービス事業について
当社グループの主要な事業である「情報プラットフォーム」事業は、自動車業界に特化した情報提供サービス事業です。自動車は、一般に2万~3万点の部品で組み立てられていると言われております。そのため、自動車業界には完成車メーカー、部品メーカー以外に原材料・素材産業から電気・電子機器産業、機械産業等の多種多様な産業が幅広く携わっており、当社の契約企業も直接的・間接的に自動車業界に携わる多様な産業・業界に及んでおります。そのため、収益自体は特定の顧客・業界に依存はしておりませんが、自動車需要が大幅に落ち込む等、総合産業である自動車産業の業況に著しく大きな影響を与える景気後退があった場合には、新規契約の停滞、契約企業の解約が増加する可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
③ その他の事業について
当社グループは、その他の事業としてコンサルティング事業、人材紹介事業、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業並びにプロモーション広告事業を展開する等、事業領域の拡大並びに係わる事業売上高の増加を図っております。しかしながら、事業展開が計画どおりに進捗しない場合には、当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
④ 海外事業について
当社グループは、本書提出日現在、アメリカ合衆国、中華人民共和国、タイ国、ドイツ及びインドに子会社を有し、「情報プラットフォーム」事業及びプロモーション広告事業を海外展開しております。これら子会社を通じた事業の海外展開が、計画どおりに進まず、当社グループの業容が拡大しない場合には、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(2) 為替の変動について
当社グループの主要事業である「情報プラットフォーム」事業は、利用するパソコンの契約台数に応じて、基本年間48万円から120万円の定額料金制を採用しております。一方、海外向け価格は、現在、円貨建料金をベースに対象31カ国の24種類の各国通貨で換算した料金価格体系にしており、為替変動により円貨建料金価格と外貨建料金価格との間に大きな乖離が生じた場合に対応して適時に外貨建料金を改定しております。
しかしながら、急激で極端な円高が料金価格改定直後に発生した場合には対応出来ない可能性がある他、料金価格改定を行った場合においても、海外企業にとっては実質利用料金の値上げとなるため、海外新規契約の停滞や海外企業の退会等につながる可能性もあります。そのため、急激で極端な円高が起こった場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。さらに、当社グループは、欧米の契約企業を中心に利用料金を米ドル通貨及びユーロ通貨により受領し、将来の支出に備え外貨預金で運用していることから為替変動による影響を受けております。また、海外契約企業からの利用料金を、米ドル通貨及びユーロ通貨以外の通貨で受取る場合において、円通貨に換金するため、円換金時に為替変動の影響を受けております。そのため、円高局面では当社の財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(3) 特定の人物への依存について
当社代表取締役酒井誠は、当社グループの経営方針、経営戦略の策定をはじめ、事業推進に重要な役割を担っております。当社グループは、同氏に依存しない体制作りに努めておりますが、グループ全体を取り纏めていくという点で、現時点ではなお同氏の影響がかなり大きい状況にあります。現在のところ、同氏が退任する予定はありませんが、何らかの理由により業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(4) 情報コンテンツについて
① 情報の入手先について
当社グループは、台数統計情報のコンテンツにおいて外部から購入もしくは提携により取得した情報を提供しております。
当社グループでは情報の入手先の開拓・多様化に努めておりますが、取得価格の上昇、提携解消等その他、自然災害等の予期せぬ理由で係る情報の継続的な取得が困難になり、且つ、当該情報の代替購入先の開拓が間に合わなかった場合には継続的な情報提供サービスが行えなくなる可能性があります。その場合、当社グループのサービスに対する評価を損なうことで、新規契約、既存契約に影響を及ぼし、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
② 著作権権利侵害・提供情報の誤謬について
当社グループが「情報プラットフォーム」上で提供する情報コンテンツは、著作権等権利侵害が発生しないよう、チェックリストに基づく確認と査読者による確認の複数チェック体制により運用しております。また、著作権等権利侵害が発生しないよう入社時研修の実施等対策を講じております。平成13年のサービス開始以来、著作権利侵害に該当する事実はないと判断しております。
一方、提供する情報については、コンテンツ作成者以外の査読・確認等による複数体制で誤謬防止に努めております。
しかしながら、コンテンツ内容の誤謬により、当社グループの評価に影響を与える可能性や、第三者の著作物を過失により無断転用する等の権利侵害などにつき、損害賠償を求められる可能性を否定できず、そのような場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(5) システムに関するリスク
① システム障害について
当社グループが「情報プラットフォーム」にて提供する自動車情報は、インターネットのネットワークを利用して情報提供サービスを行っており、24時間365日年中無休で安定したサービスを提供する必要があります。そのため、信頼の置けるデータセンターの活用や日進月歩する情報セキュリティー関連技術の導入、サーバーの冗長化等継続的な設備投資や保守管理を行い、最適な環境下でサービス提供ができるよう努めております。
しかしながら、予期しない自然災害・停電やコンピュータ・ウイルス並びに不正アクセス等による予想しないシステム障害の発生により、サービス提供が停止する可能性があります。当社グループでは、サービスの保証については利用規約に免責条項の規定を設けておりますが、損害賠償請求が提起され、係る規定の適用が認められない場合は、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
② システム開発・保守の外部委託について
当社が運営する「自動車産業ポータル」に係るシステムの開発及び保守を、現在、グループ外のシステム会社に委託しております。当該システム会社とは安定的に取引を行っておりますが、契約更新ができなかったり、委託条件が悪化する可能性があります。その場合、開発スケジュールに支障をきたしたり、他の外部委託先との契約がシームレスに締結できなかったことにより、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(6) 技術革新について
① 技術革新に対応する投資について
当社グループが提供するサービスは、インターネット技術に密接に関連しています。インターネット関連技術は技術革新が早く、新技術、新サービスが次々と生み出されております。当社グループでは、適宜新しいシステム技術やセキュリティー関連技術等を取り入れながらシステムの構築、運営、また、適時にシステム・リノベーションを行い、サービス水準を維持、向上させております。
しかしながら、システム・リノベーションが計画どおりにシームレスで移行出来ない場合は、一時的に新規契約が停滞する可能性を否定できず、収益に影響を与える可能性があります。また、インターネット分野での技術革新のスピードは著しいものがあり、当社グループが想定しない新技術、新サービスが生み出された場合には、それらに対応するために、設備投資及び費用の支出が必要になり、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
② 情報検索の機能向上について
当社グループが「情報プラットフォーム」上で提供している情報コンテンツは、当社グループが調査・収集を行った独自情報や調査・編集した高付加価値の情報で構成されております。また、当社グループでは、契約企業のご要望を反映しながら、より詳細な調査情報の提供、情報のカバー範囲を新興国に広げる等、日々継続してコンテンツの強化に努めております。一方で、検索エンジン等による情報検索機能が発達してきております。今後、コンテンツの内容によっては、検索エンジンの機能向上が新規契約見込会員等の当該コンテンツに関連した情報入手を容易にさせる可能性があり、無料登録会員の登録数減少等契約数に影響を及ぼす可能性があります。
その場合、新規契約数に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(7) 競合について
当社グループが行なう「情報プラットフォーム」(自動車業界のポータルサイト)事業と全く類似の事業は国内外を通じて存在していないものと認識していますが、当社グループの顧客層を対象とした情報サービスを部分的に提供している競合企業は存在しております。
当社グループの最大の強みは、3万人以上の自動車メーカーの社員を含む、自動車関連事業従事者約20万人以上(本書提出日現在、無料登録会員含む)とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていることにあります。これに、日本の自動車メーカー全社、海外の有力メーカーが組織的に活用しているという自動車業界における「情報プラットフォーム」の利用実績も併せ、新規参入障壁は高いと認識しております。また、インターネットの特性を生かしたサービスを展開し、提供する情報の質、量及び領域の拡充、また、利便性の維持向上により差別化を図り、法人契約社数の増加に結び付けております。
以上のことから、現在、部分的に情報サービスを提供する他社と激しく競合する環境にはないと判断しておりますが、今後、部分競合する他社における事業領域の拡大や、当社グループの事業モデルを模倣したサービスを行なう同業他社が出現した場合、一時的に収益性が低下すること等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(8) 法的規制について
① 個人情報保護について
当社グループは、個人情報を含む顧客情報を保有及び管理しています。これらの情報資産を適切に保護することは業務運営上最重要事項として認識しており、個人情報保護法に則した社内規程の整備、入社時の社員教育の他、個人情報を取扱う役職員を限定し、個人情報へのアクセスにあたってはシステムの採用やパスワードにより制限を行う等、個人情報の漏えい防止策を講じております。
しかしながら、外部からの不正な手段によるサーバー内への侵入などの犯罪や従業員の過誤等により個人情報等重要なデータが消去または不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が発生した場合には社会的な信用を失うこととなる他、損害賠償負担等、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② 有料職業紹介事業について
当社グループでは、その他の事業として日本国内で有料人材紹介事業を展開・運営しております。当社は当該事業を展開するにあたり、厚生労働大臣の許可を受けております。当社が有している有料職業紹介事業許可証の取消しについては、職業安定法第32条に欠格事由が定められております。現時点では、当社に許可取消しとなる事由に該当する事実はありません。
当該事業の全体売上高に占める割合は、平成28年12月期連結会計年度において3.0%でありますが、当該許可の取消しにより、当社グループ全体の評価を損なう可能性があります。その場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(9) 小規模組織であることについて
当社グループは、本書提出日現在、役員7名(取締役4名、監査役3名)、従業員数78名(派遣社員等を除く)と小規模組織で運営しており、社内管理体制も規模に応じたものとなっております。今後、業容の拡大に合わせて人員増強、内部管理体制の充実を図る方針ですが業容の拡大や人員増強に対し、適切かつ十分な組織体制が構築できなかった場合や相当数の社員が同時に退職した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(10) 人材の確保及び育成について
当社グループでは、業容の拡大及びサービス内容の多様化に対応して、優秀な人材を適時に確保し、当社グループの企業ビジョンを共有化できる人材を育成していくことが重要であると考えています。しかしながら、雇用環境の変化等により当社グループの事業に必要な知識、技術、経験等を有する人材に対する需要が労働市場で高まり、必要な人員拡充が計画どおり進まない場合や、何らかの事由により人材の社外流出があった場合には、業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(11) ストックオプション制度について
本書提出日現在、当社の発行済株式総数は3,260,600株ですが、そのうちベンチャーキャピタルおよびベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「VC等」といいます)が所有している株式数は248,000株で、その所有割合は7.6%であります。
一般に、VC等による株式の所有目的は、株式公開後に当該株式を売却してキャピタルゲインを得ることであるため、所有する株式の一部または全部を売却することが想定されます。その場合、短期的に株式の需給バランスの変動が生じる可能性があり、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
(2) 財政状態に関する分析
(資 産)
当連結会計年度における資産の合計は、前連結会計年度と比較して342百万円の増加となりました。この主な要因は、契約企業の増加等に伴う利用料の受領等により現金及び預金が、379百万円の増加となったことや、売掛金が29百万円増加、ソフトウエアへの投資により無形固定資産が30百万円の増加となった一方で、投資有価証券が売却により91百万円減少したこと等によります。
(負 債)
当連結会計年度における負債の合計は、前連結会計年度と比較して51百万円の増加となりました。この主な要因は、前受金が48百万円の増加となったほか、未払金が7百万円の増加となった一方で、設備関係未払金が、4百万円の減少となったことや、未払消費税が7百万円の減少となったこと等によります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の合計は、前連結会計年度と比較して291百万円の増加となりました。この主な要因は、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ30百万円の増加となったこと、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益と配当金の相殺後の金額で247百万円の増加となったこと、その他有価証券評価差額金8百万円の減少と為替換算調整勘定7百万円の減少となったこと等によります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における連結売上高は、「情報プラットフォーム」法人契約が好調に推移したものの、為替の影響を受け、前期比で11.5%の増加にとどまりました。一方で、コンサルティング事業、人材紹介事業及びLMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業の売上高増加が寄与し、売上高全体は前連結会計年度比16.2%増加の1,432百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度において、売上総利益は前期比16.0%増加の1,027百万円となりました。これは、売上原価が、コンサルティング及び人材紹介事業の売上に伴う業務委託費の増加、無形固定資産償却費の増加、人件費の増加により前期比で58百万円増加となった一方で、売上高増加により、売上原価率が前期の28.1%から28.3%と微増にとどまり、売上総利益率が前期の水準を維持できたことによります。
(営業利益)
当連結会計年度において、営業利益は前期比24.5%増加の518百万円となり、売上高営業利益率は前期の33.8%から36.2%と上昇いたしました。販売費及び一般管理費は、人員増に伴う人件費の増加、インド子会社設立及び同子会社への業務委託に係る費用、営業展開に伴う旅費交通費増加等により前期比39百万円の増加となりました。一方で、売上高の増加により、販売費及び一般管理の売上高に対する比率が前期の38.1%から35.5%へと低下したことが、利益率を押し上げる要因となりました。
(経常利益)
当連結会計年度において、経常利益は前期比20.5%増加の510百万円となりました。これは、主に為替差損により営業外費用が前期比で27百万円の増加の30百万円となった一方で、投資有価証券の売却益及び受取配当金等により、営業外収益で22百万円を計上したことが営業外費用の増加の影響を緩和したことによります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比26.4%増加の358百万円となりました。
当連結会計年度においても、特別損益の計上はありませんでした。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度につきましては、「第2 事業の状況 1 業績の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 経営戦略の現状と見通し
現在の世界自動車市場は、自動車産業のグローバル化や、新興国ではモータリゼーションが進展しております。このような中、当社グループはシステムのリノベーションや業務提携等により、コンテンツを強化したほか、コンサルティング、市場予測情報販売事業及び人材紹介事業等、その他の事業の業績への貢献もあり、概ね計画数値を達成することができました。今後は、Green Vehicleの市場投入、高度運転支援技術やIoTの実用化等に伴い、異業種からの参入により自動車産業の裾野の拡大が期待されます。
今後も引き続き、課題に対処しながら、収益拡大を図ってまいります。