当社グループは、当連結会計年度において、成長戦略に挙げたテーマに取り組んでまいりました。
コンテンツ・商品力の強化の面では、4月にMunro & Associates,Inc.と業務提携を行い、車両分解調査コンテンツの強化・充実を図ると同時に、同社の車両分解調査データの販売と部品調達代行サービスを開始いたしました。さらに6月には、公益財団法人ひろしま産業振興機構と車両分解レポートに関する出版権設定契約を締結し、商品バリエーションを充実いたしました。現地調査機能の強化については、海外拠点の人員増強等の施策を通じて、ニュースコンテンツやサプライヤー情報の情報収集力向上を図りました。一方、既存コンテンツについては、米国のモデル別在庫日数、メキシコ生産車のモデルチェンジ情報を北米分類から分離させて独立掲載にしたほか、イラン、モロッコ生産車の台数情報の掲載や部品メーカー情報50,000社検索、OEM(完成車メーカー)拠点検索におけるGoogle map機能の向上、PRメール受信者の増加策等の施策を実施いたしました。
展示会や講演を通じた活動では、1月に「オートモーティブワールド2017」、5月に「人とくるまのテクノロジー展」及び6月に「Manufacturer Expo 2017(タイ)」の出展を通じて潜在顧客の開拓、サービスの複合利用を提案する等、各事業の営業・マーケティング活動を展開いたしました。加えて5月には、タイで行われたタイ政府投資委員会(BOI)主催セミナーにおいて、現地進出日系企業の管理者層を対象に「自動車部品産業と技術革新」をテーマに講演を行いました。これらの活動が相俟って、当連結会計年度末の契約社数は、前期末比344社増加の2,592社となりました。
人材紹介事業及びLMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業が好調に成約及び販売を伸ばし、プロモーション広告事業については、PRメールの受注増加が売上を牽引いたしました。
このほか、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業については、11月に「自動車市場・技術予測カンファレンス2017」を開催し、ご出席頂いた契約企業ユーザーから、多くの好評を頂きました。また、人材紹介事業においては、リクナビNEXTが提携する400社を超える転職エージェントのランキングにおいて、2016年下半期(2016年10月から2017年3月まで)の平均決定年収部門で4位にランキングされました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、連結売上高が1,680百万円(前期比17.3%増加)、連結営業利益が607百万円(前期比17.1%増加)、連結経常利益は、投資有価証券からの受取配当金12百万円及び投資有価証券売却益10百万円を計上したことにより、636百万円(前期比24.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益については、445百万円(前期比24.3%増加)となりました。
① 「情報プラットフォーム」事業:売上高1,397百万円(前期比13.3%増加)、セグメント利益(営業利益)605百万円(前期比15.7%増加)
地域別契約企業純増状況は、スタッフを増員したタイ及びドイツでは、アジア及び欧州の契約企業純増数が、それぞれ前期比32.7%、21.0%増加と高い伸びとなりました。日本及び中国は、堅調な推移となり、それぞれ前期比13.3%、12.4%増加となりました。一方で北米は、メキシコでの契約企業純増数が前期比69.2%と大きく伸びましたが、全体では前期比4.5%増加と微増に止まりました。売上高については、前期の円高の影響を受けたものの、前期比13.3%の増加となりました。
○「情報プラットフォーム」契約企業数地域別内訳
(単位:社)
|
地域 |
前連結会計年度末 (平成28年12月31日) |
当連結会計年度末 (平成29年12月31日) |
増減数 |
|
日本 |
1,319 |
1,494 |
+175 |
|
中国 |
283 |
318 |
+35 |
|
アジア |
275 |
365 |
+90 |
|
北米 |
202 |
211 |
+9 |
|
欧州 |
162 |
196 |
+34 |
|
その他 |
7 |
8 |
+1 |
|
合計 |
2,248 |
2,592 |
344 |
○「情報プラットフォーム」事業地域別売上高
|
地域 |
前連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) (百万円) |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) (百万円) |
増減率(%) |
|
日本 |
738 |
830 |
+12.5 |
|
中国 |
137 |
175 |
+27.7 |
|
アジア |
130 |
155 |
+19.2 |
|
北米 |
128 |
124 |
△3.3 |
|
欧州 |
93 |
106 |
+14.0 |
|
その他 |
5 |
4 |
△4.9 |
|
合計 |
1,233 |
1,397 |
+13.3 |
② その他の事業: 売上高283百万円(前期比42.3%増加)、セグメント利益(営業利益)94百万円(前期比35.2%増加)
コンサルティング事業については、大型案件が前期と比べ少なかったことから、当事業の連結売上高は、前期並みの97百万円に止まりました。人材紹介事業については、中高額案件への集中、国際案件の増加等により、当事業の連結売上高は、前期比78.8%増加の77百万円となりました。また、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業は、受注が好調に推移したほか、11月のセミナー収入も加わり、前期比51.6%増加の71百万円となりました。プロモーション広告事業についてはPRメールサービスを中心に契約を獲得し、前期比117.3%増加の24百万円となりました。ベンチマーキング関連事業については、12百万円となりました。
○ その他の事業の事業別売上高
|
事業名称 |
前連結会計年度 至 平成28年12月31日) (百万円) |
当連結会計年度 至 平成29年12月31日) (百万円) |
増減率(%) |
|
コンサルティング事業 |
97 |
97 |
+0.2 |
|
人材紹介事業 |
43 |
77 |
+78.8 |
|
LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業 |
46 |
71 |
+51.6 |
|
プロモーション広告事業 |
11 |
24 |
+117.3 |
|
ベンチマーキング関連事業 |
- |
12 |
- |
|
合計 |
198 |
283 |
+42.3 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して301百万円増加の2,040百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、585百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は435百万円)となりました。資金流入の主な要因は、税金等調整前当期純利益の621百万円、減価償却費の26百万円、前受金の増加額76百万円、未払消費税の増加額11百万円、未払金の増加額7百万円であり、一方、資金流出の主な要因は、投資有価証券売却益10百万円、売上債権の増加額3百万円、法人税等の支払額167百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、170百万円(前連結会計年度に投資活動により獲得した資金は33百万円)となりました。この主な要因は、「自動車産業ポータル」への追加投資に伴う無形固定資産への支出額33百万円、投資有価証券の購入による支出額198百万円があった一方で、保有投資有価証券の売却による収入117百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、117百万円(前連結会計年度に財務活動により使用した資金は50百万円)となりました。この要因は、新株予約権の行使に伴う新株発行による収入額18百万円があった一方で、配当金の支払額136百万円等があったことによります。
当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
当連結会計年度(自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
その他の事業 コンサルティング事業 |
96,676 |
+13.0 |
- |
- |
|
合計 |
96,676 |
+13.0 |
- |
- |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度(自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
「情報プラットフォーム」事業 |
1,397,153 |
+13.3 |
|
その他の事業 |
283,065 |
+42.3 |
|
合計 |
1,680,218 |
+17.3 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループの基本方針は次のとおりです。
1.使命
○ 情報・サービスを通じて自動車産業の発展と豊かな社会づくりに貢献する。
快適、安全で環境性能の高いクルマがより低コストで消費者に供給できれば、世界でより多くの人がクルマの楽しさや便利さを感じてもらえます。マークラインズは『自動車産業ポータル』の運営を通じて自動車産業に関わる企業のお客様に、情報や各種サービスをグローバルに提供していくことにより、その実現に貢献します。
2. 共有する価値観
○ オープン
当社の出発点はグローバル化の進展とともに自動車業界の系列構造が、よりオープンな関係に変化していくなかで、地域・グループを超えて情報サービスを提供することでした。マークラインズは開かれたB2B取引支援の運営体として数多くの多彩なお客様が集まっていただける場を提供します。社内においても、年令、性別、学歴、国籍を問わず人材を登用するオープンポリシーを貫いています。
○ 相互繁栄
当社はお客様、株主、従業員、パートナーなど多くのステークホルダーとの関係があります。当社が将来に亘って質の高いサービスを生み出し成長するには、それぞれとのバランスの取れた関係が大切と考えます。長期的な視点からWin Winの関係を構築して参ります。
○ 諸行無常(=すべて変化する)
この世のすべての行いは常無きもの、自動車業界を取り巻く環境も刻々と変化し、事業機会を生み出します。当社が存在するのも世界が変化するからに他なりません。私たちは世界の動きを、分かり易く迅速にお伝えするとともに、お客様のご要望に沿った個別のプロジェクト調査も行い、変化を綿密に調べます。また、今日できなかったことも明日できる、との信念のもと、わたしたち自身も変化し続けます。当社グループが、持続的かつ収益力のある成長企業であり続けるために、世界で存在感のある企業を目指し、ビジネスモデルの変革を実行して参ります。
(2)目標とする経営指標
当社グループが重視している経営指標は、次のとおりです。
1. 利益成長率
連結営業利益及び連結経常利益の利益成長率を重視する理由は、真に強い企業となるためには、継続して安定した利益成長を遂げていくことが重要と考えているためであり、前期比20%以上の利益成長率の達成を目標としております。平成29年12月期の連結営業利益及び連結経常利益の利益成長率はそれぞれ17.1%、24.6%となりました。
2.株主資本利益率(ROE)
株主資本利益率(ROE)を重視する理由は、株主資本を使用してどのくらい利益を上げたのか、株主・投資家へのリターンの尺度とされているためであります。
平成29年12月期連結会計年度の株主資本利益率(ROE)は27.3%となりました。当社は、収益力の向上と業績に応じた株主還元策等を踏まえて、中期的にROE30%の維持と資本効率の向上に努めてまいります。
3.配当性向
株主の利益配分を重要な経営方針と位置付け、中長期に株式を保有していただくため、安定的な配当を実施することを目標としております。経営基盤の強化と今後の事業領域の充実のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた配当を実施することが重要と考え、配当性向は個別業績をベースに40%を目安と考えております。
第17期事業年度の配当性向は、39.6%となります。
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社グループが、持続的かつ収益力のある成長企業であり続けるために、世界で存在感のある企業を目指し、ビジネスモデルの変革を実行して参ります。
1.「情報プラットフォーム」事業の顧客領域の拡大
自動車産業は、環境対応車、自動運転技術、IoT等の新技術の潮流の中にあり、異業種の参入等が、業界の裾野を広げております。当社グループの企業価値を向上させて行くためには、中長期の事業展望において、顧客領域を拡大させることが、契約企業数をさらに増加させることに繋がると考えております。新しい情報技術を活用した営業システムの採用や情報収集への活用、国内においては、地方の2次、3次メーカを新しい顧客領域と位置付け、ミニセミナーを活用した開拓等の施策を行いながら、顧客領域の拡大を図って参ります。
2.新しいコンテンツ領域の開発
当社グループは、電動化、自動運転技術、ConnectedやIoT実用化等変化の潮流に対応したコンテンツ等、変化の先頭に立った新しいコンテンツ領域を開発・提供することで、より利用価値のある「自動車産業ポータル」構築に取り組んで参ります。
3.LINESを業界標準のプロモーションサービスに
LINESを業界標準のプロモーションサービスに発展させるためには、買い手となる完成車メーカー、自動車部品メーカーの会員ユーザー数をさらに蓄積させるとともに、ページ閲覧(PV)数を増加させることが重要であると認識しております。これらの達成に向け、利用頻度向上のためのコンテンツの充実、更新及び更新案内メール頻度向上、マーケティング展開の強化等の施策を実施して参ります。
4. エキスパートサービスの各事業(コンサルティング、人材紹介、LMC Automotive Ltd.製品販売、ベンチマーキング)の規模を拡大
エキスパートサービスの各事業は、順調に拡大しつつあると同時に、今後も成長を続けると確信しております。特に、モノの物流を伴う車両・部品調達代行サービス(ベンチマーキング関連事業)は、新しい事業領域であり、ご契約企業から注目を集めています。これら事業の成長ペースの加速化と、規模の拡大を図り、独立事業として認知されるための諸施策を講じてまいります。
当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。また、必ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資判断上、重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しています。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の防止及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在における当社の判断に基づいています。
当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えています。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。
(1) 事業内容について
① 特定事業への依存について
当社グループの売上高のうち、「情報プラットフォーム」事業売上高が占める割合は平成28年12月期連結会計年度で86.1%、平成29年12月期連結会計年度で83.2%となっております。現在、コンサルティング事業、人材紹介事業、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業、プロモーション広告事業並びにベンチマーキング関連事業を展開する等、事業領域の拡大並びに係る各事業の売上高の増加を図りながら、収益構成を変化させてきており、「情報プラットフォーム」事業売上高への依存度は近年徐々に低下傾向にあります。ストックビジネスである「情報プラットフォーム」事業は、当社の中核事業であり、安定した収益成長を続けております。一方で連結売上高に締める割合が高い当該事業売上高が計画どおり進捗しない場合には、当初の収益計画から下方に乖離する可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
② 自動車業界に特化した情報提供サービス事業について
当社グループの主要な事業である「情報プラットフォーム」事業は、自動車業界に特化した情報提供サービス事業です。自動車は、一般に2万~3万点の部品で組み立てられていると言われております。そのため、自動車業界には完成車メーカー、部品メーカー以外に原材料・素材産業から電気・電子機器産業、機械産業等の多種多様な産業が幅広く携わっており、当社の契約企業も直接的・間接的に自動車業界に携わる多様な産業・業界に及んでおります。そのため、収益自体は特定の顧客・業界に依存はしておりませんが、自動車需要が大幅に落ち込む等、総合産業である自動車産業の業況に著しく大きな影響を与える景気後退があった場合には、新規契約の停滞、契約企業の解約が増加する可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
③ その他の事業について
当社グループは、コンサルティング事業、人材紹介事業、LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業、プロモーション広告事業並びにベンチマーキング関連事業を展開する等、事業領域の拡大並びに各事業の売上高増加を図っております。しかしながら、事業展開が計画どおりに進捗しない場合には、当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
④ 海外事業について
当社グループは、本書提出日現在、アメリカ合衆国、中華人民共和国、タイ国、ドイツ及びインドに子会社を有し、「情報プラットフォーム」事業及びプロモーション広告事業を海外展開しております。これら子会社を通じた事業の海外展開が、計画どおりに進まず、当社グループの業容が拡大しない場合には、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(2) 為替の変動について
当社グループの主要事業である「情報プラットフォーム」事業は、利用するパソコンの契約台数に応じて、基本年間48万円から120万円の定額料金制を採用しております。一方、海外向け価格は、現在、円貨建料金をベースに対象31カ国の24種類の各国通貨で換算した料金価格体系にしており、為替変動により円貨建料金価格と外貨建料金価格との間に大きな乖離が生じた場合に対応して適時に外貨建料金を改定しております。
しかしながら、急激で極端な円高が料金価格改定直後に発生した場合には対応出来ない可能性がある他、料金価格改定を行った場合においても、海外企業にとっては実質利用料金の値上げとなるため、海外新規契約の停滞や海外企業の退会等につながる可能性もあります。そのため、急激で極端な円高が起こった場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。なお、外貨で受領する海外契約企業からの利用料金については、為替変動が当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに与える影響を極力回避する目的で入金都度、円に換金することで多額の外貨を長期間保有しない方針を採っております。
(3) 特定の人物への依存について
当社代表取締役酒井誠は、当社グループの経営方針、経営戦略の策定をはじめ、事業推進に重要な役割を担っております。当社グループは、同氏に依存しない体制作りに努めておりますが、グループ全体を取り纏めていくという点で、現時点ではなお同氏の影響がかなり大きい状況にあります。現在のところ、同氏が退任する予定はありませんが、何らかの理由により業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(4) 情報コンテンツについて
① 情報の入手先について
当社グループは、台数統計情報のコンテンツにおいて外部から購入もしくは提携により取得した情報を提供しております。
当社グループでは情報の入手先の開拓・多様化に努めておりますが、取得価格の上昇、提携解消等その他、自然災害等の予期せぬ理由で係る情報の継続的な取得が困難になり、且つ、当該情報の代替購入先の開拓が間に合わなかった場合には継続的な情報提供サービスが行えなくなる可能性があります。その場合、当社グループのサービスに対する評価を損なうことで、新規契約、既存契約に影響を及ぼし、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
② 著作権権利侵害・提供情報の誤謬について
当社グループが「情報プラットフォーム」上で提供する情報コンテンツは、著作権等権利侵害が発生しないよう、チェックリストに基づく確認と査読者による確認の複数チェック体制により運用しております。また、著作権等権利侵害が発生しないよう入社時研修の実施等対策を講じております。平成13年のサービス開始以来、著作権利侵害に該当する事実はないと判断しております。
一方、提供する情報については、コンテンツ作成者以外の査読・確認等による複数体制で誤謬防止に努めております。
しかしながら、コンテンツ内容の誤謬により、当社グループの評価に影響を与える可能性や、第三者の著作物を過失により無断転用する等の権利侵害などにつき、損害賠償を求められる可能性を否定できず、そのような場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(5) システムに関するリスク
① システム障害について
当社グループが「情報プラットフォーム」にて提供する自動車情報は、インターネットのネットワークを利用して情報提供サービスを行っており、24時間365日年中無休で安定したサービスを提供する必要があります。そのため、信頼の置けるデータセンターの活用や日進月歩する情報セキュリティー関連技術の導入、サーバーの冗長化等継続的な設備投資や保守管理を行い、最適な環境下でサービス提供ができるよう努めております。
しかしながら、予期しない自然災害・停電やコンピュータ・ウイルス並びに不正アクセス等による予想しないシステム障害の発生により、サービス提供が停止する可能性があります。当社グループでは、サービスの保証については利用規約に免責条項の規定を設けておりますが、損害賠償請求が提起され、係る規定の適用が認められない場合は、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
② システム開発・保守の外部委託について
当社が運営する「自動車産業ポータル」に係るシステムの開発及び保守を、現在、グループ外のシステム会社に委託しております。当該システム会社とは安定的に取引を行っておりますが、契約更新ができなかったり、委託条件が悪化する可能性があります。その場合、開発スケジュールに支障をきたしたり、他の外部委託先との契約がシームレスに締結できなかったことにより、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(6) 技術革新について
① 技術革新に対応する投資について
当社グループが提供するサービスは、インターネット技術に密接に関連しています。インターネット関連技術は技術革新が早く、新技術、新サービスが次々と生み出されております。当社グループでは、適宜新しいシステム技術やセキュリティー関連技術等を取り入れながらシステムの構築、運営、また、適時にシステム・リノベーションを行い、サービス水準を維持、向上させております。
しかしながら、システム・リノベーションが計画どおりにシームレスで移行出来ない場合は、一時的に新規契約が停滞する可能性を否定できず、収益に影響を与える可能性があります。また、インターネット分野での技術革新のスピードは著しいものがあり、当社グループが想定しない新技術、新サービスが生み出された場合には、それらに対応するために、設備投資及び費用の支出が必要になり、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
② 情報検索の機能向上について
当社グループが「情報プラットフォーム」上で提供している情報コンテンツは、当社グループが調査・収集を行った独自情報や調査・編集した高付加価値の情報で構成されております。また、当社グループでは、契約企業のご要望を反映しながら、より詳細な調査情報の提供、情報のカバー範囲を新興国に広げる等、日々継続してコンテンツの強化に努めております。一方で、AI等による情報検索技術が発達してきております。今後、コンテンツの内容によっては、検索技術の向上が新規契約見込会員等の当該コンテンツに関連した情報入手を容易にさせる可能性があり、無料登録会員の登録数減少等契約数に影響を及ぼす可能性があります。
その場合、新規契約数に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(7) 競合について
当社グループが行なう「情報プラットフォーム」(自動車業界のポータルサイト)事業と全く類似の事業は国内外を通じて存在していないものと認識していますが、当社グループの顧客層を対象とした情報サービスを部分的に提供している競合企業は存在しております。
当社グループの最大の強みは、4万人以上の自動車メーカーの社員を含む、自動車関連事業従事者約20万人以上(本書提出日現在、無料登録会員含む)とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていることにあります。これに、日本の自動車メーカー全社、海外の有力メーカーが組織的に活用しているという自動車業界における「情報プラットフォーム」の利用実績も併せ、新規参入障壁は高いと認識しております。また、インターネットの特性を生かしたサービスを展開し、提供する情報の質、量及び領域の拡充、また、利便性の維持向上により差別化を図り、法人契約社数の増加に結び付けております。
以上のことから、現在、部分的に情報サービスを提供する他社と激しく競合する環境にはないと判断しておりますが、今後、部分競合する他社における事業領域の拡大や、当社グループの事業モデルを模倣したサービスを行なう同業他社が出現した場合、一時的に収益性が低下すること等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(8) 法的規制について
① 個人情報保護について
当社グループは、個人情報を含む顧客情報を保有及び管理しています。これらの情報資産を適切に保護することは業務運営上最重要事項として認識しており、個人情報保護法に則した社内規程の整備、入社時の社員教育の他、個人情報を取扱う役職員を限定し、個人情報へのアクセスにあたってはシステムの採用やパスワードにより制限を行う等、個人情報の漏えい防止策を講じております。
しかしながら、外部からの不正な手段によるサーバー内への侵入などの犯罪や従業員の過誤等により個人情報等重要なデータが消去または不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が発生した場合には社会的な信用を失うこととなる他、損害賠償負担等、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② 有料職業紹介事業について
当社グループでは、その他の事業として日本国内で有料人材紹介事業を展開・運営しております。当社は当該事業を展開するにあたり、厚生労働大臣の許可を受けております。当社が有している有料職業紹介事業許可証の取消しについては、職業安定法第32条に欠格事由が定められております。現時点では、当社に許可取消しとなる事由に該当する事実はありません。
当該事業の全体売上高に占める割合は、平成29年12月期連結会計年度において4.6%でありますが、当該許可の取消しにより、当社グループ全体の評価を損なう可能性があります。その場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(9) 人材の確保及び育成について
当社グループでは、業容の拡大及びサービス内容の多様化に対応して、優秀な人材を適時に確保し、当社グループの企業ビジョンを共有化できる人材を育成していくことが重要であると考えています。しかしながら、雇用環境の変化等により当社グループの事業に必要な知識、技術、経験等を有する人材に対する需要が労働市場で高まり、必要な人員拡充が計画どおり進まない場合や、何らかの事由により人材の社外流出があった場合には、業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
(2) 財政状態に関する分析
(資 産)
当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度末と比較し、461百万円増加の2,579百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が301百万円増加したことや、定期預金の預入れによりに長期預金が51百万円増加、また、システムリノベーションに係るソフトウエア投資等により、無形固定資産が10百万円増加したほか、投資有価証券が87百万円増加したこと等によります。
(負 債)
当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末と比較し、134百万円増加の781百万円となりました。この主な要因は、設備関係未払金が1百万円減少した一方で、未払金8百万円、未払消費税等11百万円及び前受金78百万円の増加並びに偶発損失引当金15百万円の計上があったこと等によります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、327百万円増加の1,797百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の445百万円と配当金136百万円の支払いとの純額で利益剰余金が308百万円増加、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ9百万円増加、為替換算調整勘定が2百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が期末評価により2百万円減少したこと等によります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における連結売上高は、「情報プラットフォーム」法人契約が好調に推移したこともあり、為替の影響を受けながらも、前期比で13.3%の増加となりました。また、人材紹介事業及びLMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業及びプロモーション広告事業の売上高増加が寄与し、売上高全体は前連結会計年度比17.3%増加の1,680百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度において、売上総利益は前期比19.1%増加の1,224百万円となりました。これは、売上原価が、コンサルティング及び人材紹介事業の売上増加に伴う外部業務委託費の増加、無形固定資産償却費の増加、人件費の増加により前期比で51百万円増加となった一方で、売上高の増加が、売上原価増加の影響を吸収したことにより、売上原価比率が前期の28.3%から27.1%と低下したことによります。
(営業利益)
当連結会計年度において、営業利益は前期比17.1%増加の607百万円となりましたが、売上高営業利益率は前期(36.2%)並みの36.1%に止まりました。これは、販売費及び一般管理費が国内外拠点の営業人員増に伴う人件費の増加、在外子会社への業務委託に係る費用の増加、営業活動活発化に伴う旅費交通費増加等により、前期比108百万円の増加となり、売上高に対する比率が前期の35.5%から36.7%へと上昇したことによります。
(経常利益)
当連結会計年度において、経常利益は前期比24.6%増加の636百万円となりました。これは、主に投資有価証券の売却益及び受取配当金等により、営業外収益で29百万円を計上したことによります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、所得拡大税制による税額控除等の寄与もあり、前期比24.3%増加の445百万円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度につきましては、「第2 事業の状況 1 業績の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 経営戦略の現状と見通し
世界自動車市場は、環境対応車、自動運転技術、IoT等の新技術の潮流にあり、異業種の参入等が業界の裾野を広げています。このような中、当社グループはシステムの継続的な改善や業務提携等によりコンテンツを強化したほか、新たに、車両分解調査データ販売や部品調達代行等のベンチマーキング関連事業を開始いたしました。今後当社グループは、顧客領域を拡大させて契約企業数の増加を図ると同時に、変化の先頭に立った、新しいコンテンツ領域を開発・提供し、また新しいサービスを展開しながら、収益拡大を図って参ります。