第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「時流を先見した『こだわり』の限りなき追求」という経営理念のもと、「一人でも多くのお客様に喜びと感動を与え共に幸せになろう」というミッションを掲げ、店舗展開をしております。その方向性としては、「日本を豊かにする『食』の専門店集団を目指す」というビジョンにより、専門性の高い飲食店をひとつひとつ丁寧に増やしてゆくことを目指しております。当社グループは今後も社会的責任を果たしながら、継続的な企業価値向上に向けて努力してまいります。

 

(2) 重視する経営指標

当社グループは、持続的な成長を実現するための企業力強化と安定した経営資源の確保を図るため、主に首都圏・関西圏の駅前一等立地の路面に、主力業態である「磯丸水産」「鳥良商店」と、次の主力業態となり得る大衆酒場モデルを中心に、幅広い客層に対応できる業態を展開するほか、「SFPフードアライアンス構想」に基づく地方都市有力企業のM&Aを進めることで、経常利益額の最大化を図ってまいります。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえ、利益最大化のための具体的な施策については不断の見直しを図ってまいります。

 

(3) 中期的な経営戦略

当社グループの中期的な経営戦略といたしましては、顧客ニーズに応えた新業態の開発、着実な新規出店、店舗運営力の強化などによるオーガニックな成長を図ることへ継続的に取り組むと共に、全国展開を見据えた地方都市での直営及びFC形態の出店、M&Aの実施による「SFPフードアライアンス構想」の展開を進め、更なる成長を図ってまいります。

 

 (4) 対処すべき課題

外食産業を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症拡大により大きく変化し、非常に厳しい状況となっております。当社グループの実施した拡大防止の措置としては、深夜営業の自粛、時間短縮営業、そして直営店全店舗の休業にまで至りました。しかしながらコロナ禍の収束は依然としてその兆しすら見せず、当社グループとしてはいかにこの困難を乗り越え、正常な店舗運営を再開し、再成長をスタートできるかが最重要課題になると認識しております。

また、当社グループはビジョンである「日本を豊かにする『食』の専門店集団を目指す」に基づき、専門性へのこだわりとお客様満足度のさらなる向上を追求しつつ、当社グルーブが推進する「SFPフードアライアンス構想」の展開を積極的に進めてまいりました。グループ会社が増加する中で、各グループ会社の統制管理も非常に重要な課題です。

当社グループといたしましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止・収束に向けて最大限尽力するとともに、グループ体制の強化を積極的に推進し、継続的に企業価値の向上に努めてまいります。なお、具体的な施策は以下のとおりです。

 

 ① 新型コロナウイルス感染症拡大に対する企業の耐性強化

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、深夜営業の自粛、時間短縮営業、直営店舗の休業等の措置を実施しております。先行きも見通し難い状況下においては、この難局をいかに乗り越えるかが今求められている最大の課題であると認識しております。当社グループといたしましては、資金調達により現預金を手厚く保持し、経営の安定化を図るため、機動的に銀行借入を実行してまいります。また、賃料の減免要請、不急の案件の先送り等コスト削減に努め、企業の耐性強化を図る方針です。なお、上記施策の実行により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

 ② 新型コロナウイルス感染症収束後の営業体制の構築

新型コロナウイルス感染症収束後の営業体制としては、先ずもって継続的に感染症対策を実施してまいります。また、人員不足、食材ロスの削減といった観点から効率的かつ簡素なオペレーションを想定したメニュー構成の見直しを行い、さらにコロナ禍での消費者ニーズの変化も踏まえ、外部サービスを活用したテイクアウトやデリバリーによる商品提供の拡充を推進し、店舗収益力の維持、向上を図っていく方針です。

 

 ③ 連結子会社も含めた経営管理体制の整備

当社グループが推進している「SFPフードアライアンス構想」においては、グループ全体を視野に入れた経営管理体制の整備が重要となってまいります。当連結会計年度に子会社となった株式会社ジョー・スマイル、株式会社クルークダイニングについては、社内規程の改定や組織再編を通じた内部統制の構築、現金、労務管理の強化を推進しております。また、今後のM&A展開を見据え、新たにグループ入りする企業の内部統制や経営管理体制を早期に構築できるよう、PMI(M&A実行後の統合プロセス)のオペレーションを整備していく方針です。

 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

  ① 新型コロナウイルス感染症の影響長期化について

新型コロナウイルス感染症拡大による影響は外食業界に限らず広範囲に及んでおります。当社グループにおいては深夜営業の自粛、時間短縮営業、直営店舗の休業等の措置を実施しており、当該感染症が終息に向かい、経済活動が再開されるのにあわせて営業規模の復旧を進めてゆく方針です。しかしながら感染症の終息が当社グループの予想以上に遅延した場合、若しくは、感染症拡大防止のための飲食店利用自粛の長期化やテレワーク普及等による昼間人口の変動により市場ニーズが当社グループの想定以上に減速した場合、各店舗への集客力が回復に至らず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ② 消費者嗜好の変化及び競合について

外食業界では、他業界と比較すると参入障壁が低いため新規参入が多く、また継続的な価格競争等もあり、非常に厳しい競合状態が続いております。当社グループは、「鳥良」と「磯丸水産」を主力業態として、複数業態による店舗展開を行っております。その中で当社グループは、お客様からより高い支持をいただけるよう、各業態ともに、市場ニーズや消費者嗜好の情報を収集しながら、新しい発想を取り入れ、一店舗一店舗こだわりをもった店づくりに取り組むと同時に、料理・サービス力の向上、店舗設備の改善等を継続的に図ることにより、競合店舗との差別化を図っております。しかしながら、市場ニーズ及び消費者嗜好の変化が当社グループの予想以上に進んだ場合、若しくは、今後当社グループの店舗と同様のコンセプトを持つ競合店舗の増加等により競合状態がさらに激化した場合には、各業態の集客力が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ③ 出退店政策について

当社グループは主に、高い集客が見込める都心部及び郊外の主要駅周辺に出店しており、新規出店に際しては、立地条件、賃貸条件、予想投資回収期間等を総合的に検討して、出店候補地を決定しております。しかしながら、出店条件に合致する出店候補地を確保できず、新規出店が計画通り遂行できない可能性があり、また、出店候補地を確保して新規出店した場合においても、出店後の環境変化等により、当社グループの事前の検討結果どおりにならず、計画した店舗収益を確保できない可能性があります。

また、当社グループでは業績不振店舗については、月次の店舗ごとの損益状況等を踏まえて退店基準に基づいて検討し、業態変更、退店を実施することがあります。そのほか、定期賃貸借契約に基づき出店している店舗については、再契約が行われないことにより退店することがあります。業態変更や退店を実施した場合、固定資産の除却損や退店に係る減損損失の計上、賃貸借契約等各種契約の解約による違約金、退店時の原状回復費用等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ④ 人材の確保及び育成について

当社グループが主として展開する飲食店事業の展開においては、十分な人材の確保及び育成が不可欠です。したがって知名度の向上や採用手法の多様化等により人材の確保に努めており、また、社員の階層に合わせたEラーニング等を活用した研修プログラムや各種認定試験の導入、実践的な技術指導を通じた人材教育等により、お客様満足度の向上と円滑な店舗オペレーションの推進に取り組んでおります。

しかしながら、人材採用環境の変化等により必要な人材が集まらない場合や、採用した人材の教育が一定レベルに到達せず店舗を管理できる人材が十分確保できない場合は、各店舗の集客力の低下や計画通りの出店が困難となること等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑤ 食材の安全性、調達について

食材につきましては、「安心」「安全」が特に問われる環境下にあり、以前にも増して安全な食材の調達が重要になっております。当社グループ使用の食材において、安全性が疑われる問題等が生じた場合や食材市況の変動等により食材を安定的に調達することが難しい状況になった場合等は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、天候不順や災害、ウイルスの流行、検疫制度を含む法令改正等の外的要因により提供する食材の調達に制限を受けた場合、需給関係が逼迫して仕入コストが上昇する等の場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑥ M&Aの推進に伴うリスクについて

当社グループは2019年2月期以降、地方都市において豊富な居酒屋経営ノウハウを有する企業と資本提携し、当社の主力ブランドを提供することで成長を支援する「SFPフードアライアンス構想」を展開しております。

この構想に沿ったM&Aの推進に伴い、デュー・デリジェンスの過程で認識できなかった簿外債務等の財務上の瑕疵が顕在化する可能性があるほか、内部統制が有効に機能しない場合や業績の急激な悪化等、当社グループが予め想定しなかった結果が生じた場合には、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ⑦ 法的規制等について

当社グループは、居酒屋業態の店舗を展開しておりますが、その運営に係る法令・規制等は多岐にわたっております。当社グループでは、顧問弁護士等に関係法令・規則等の確認を適宜行いながら、総務部・人事部を中心に法令・規制等遵守の体制を整えておりますが、重大なコンプライアンス上の問題が発生した場合や、法令・規制等の改正等により当社グループの社内体制を大幅に変更しなければならない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当社グループに係る法令・規制等のうち特に影響が大きいと考えられるものは、以下のとおりであります。

a) 食品衛生法

当社グループは「食品衛生法」に基づき、所管保健所より飲食店営業許可を取得し、全ての店舗に食品衛生管理者を配置しております。各店舗におきましては、衛生管理マニュアルの運用の徹底、衛生管理教育や外部機関のチェック等により衛生管理体制の強化を図っており、また衛生管理マニュアルを随時見直すことにより最新の情報の反映を行っておりますが、仮に食中毒に関する事故が発生した場合や食品衛生法の規定に抵触するような事象が発生した場合には、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止、若しくは一定期間の営業停止等の処分、被害者からの損害賠償請求、信用力の低下等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

b) 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

深夜12時以降も営業する店舗につきましては、深夜営業について「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」により規制を受けており、各店舗への周知徹底等を通じて規制の遵守に厳重に取り組んでおりますが、法令違反等が発生した場合には、一定期間の営業停止が命じられる等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

c) 外国人の労働条件に係る法令等について

当社グループの一部店舗では外国人がパートタイマー・アルバイト等として働いております。外国人の労働に関しては、出入国管理及び難民認定法により規制されております。当該法律の改正等により規制が変更された場合、雇用条件の変更、外国人就業者の減少、管理コストの増加等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

d) 個人情報の管理について

当社グループは、従業員の情報及び店舗にご来店頂いたお客様の情報等の個人情報を保有しており、全社を挙げてその適正な管理に努めておりますが、万が一個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合には、社会的信用の失墜、損害賠償請求の提起等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

e) 商品表示について 

当社グループは、メニュー表記上の産地の表示や、店舗に供給する食材の原材料名については、十分なチェックを行った上で表示しておりますが、その内容に重大な誤り等が発生した場合には、当社グループに対する信用の低下等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

f) 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)に係る規制について

2001年5月に施行された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」が2007年6月に改正され、同年12月より食品廃棄物等の発生量が年間100トン以上の外食事業者は、毎年度、主務大臣に定期報告を行うことが義務付けられております。また、食べ残し等の食品廃棄物について、発生抑制と減量化により最終的に処分される量を減少させるとともに、肥料等の原材料としての再生利用を促されております。

そのため、今後法的規制の強化が行われた場合は、規制に対応するため設備投資等に関連する新たな費用が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

g) 改正健康増進法の施行について

多数の方が利用する施設において受動喫煙対策を強化すべく、2020年4月に改正健康増進法が施行されました。当社グループでは一部の店舗を除き、店舗内に喫煙ブースを設置し、それ以外の店内を禁煙として営業しておりますが、当社グループが主として展開する居酒屋業態においては、一部の小規模飲食店等が規制の対象外となっていることから、愛煙家のお客様が当社グループの店舗から規制対象外の店舗へシフトすること等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑧ 商標管理について

当社グループが新たな業態の店舗を出店する際には、商標の出願、登録を行うか、若しくは商標登録には馴染まない一般的な名称を用いた店舗名を使用する等、第三者の商標権を侵害しないように常に留意しております。万が一当社グループが第三者の商標権等の知的財産権を侵害していると認定され、その結果、損害賠償請求、差止請求等がなされた場合、若しくは、当該事項により当社の信用力が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑨ システム障害について

店舗の売上管理、食材の受発注、勤怠管理等のシステムの運営管理は、専門の外部事業者を利用するとともに、バックアップ体制を十分に構築しておりますが、災害や機械の故障、ウイルスの侵入等不測の事態によりシステム障害が発生した場合には、当社グループの運営に支障をきたすことにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑩ 自然災害及び天候の影響について

当社グループの多数の店舗が首都圏に集中しており、首都圏において大規模な地震や台風等による災害が発生した場合、若しくは長期的な天候不順やゲリラ豪雨等に見舞われた場合、その直接的、間接的影響による販売低迷等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑪ 敷金及び保証金の回収について

当社グループは、賃借により出店を行うことを基本としております。店舗の賃借に際しては賃貸人へ敷金及び保証金を差入れております。賃貸借契約に際しては、賃貸人の信用状況の確認等を行い十分検討しておりますが、契約期間満了による退店や当社の都合によって契約を中途解約する等の時において、賃貸人の財政状態等により敷金及び保証金が回収不能となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑫ 親会社グループとの関係について

当社の親会社である株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングスは、2020年2月末現在、当社発行済株式のうち16,435,500株(議決権比率63.77%)を所有しております。 
  今後においても、連結関係を維持するために必要となる当社株式数を継続的に所有する方針を親会社は現時点で有しております。

a) 親会社グループにおける当社グループの位置付け

当社グループを除く親会社グループの主力事業は、郊外の商業施設等におけるレストラン及びフードコートの展開であり、当社グループの主力事業は、繁華街の路面店における居酒屋の展開であります。このように、当社グループを除く親会社グループと当社グループとは主力事業が異なり、事業の棲み分けがなされていることから、現在競合となりうる状況は発生しておらず、今後発生する見込みも現時点ではありません。しかしながら、将来的に親会社の経営方針に変更が生じた場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

b) 親会社グループとの取引関係

親会社が株主に贈呈する「株主様ご優待券」を当社グループ店舗でも利用できるため、「株主様ご優待券」利用による飲食代金の親会社に対する売掛金が発生し、親会社との間で精算取引等が発生しております。

 

c) 親会社グループとの人的関係

本書提出時点において、当社取締役7名のうち、親会社の役員及び従業員2名が、当社取締役を兼任しております。これは上場会社グループにおける知見の活用、コーポレート・ガバナンス体制の強化を主な目的としたものであります。兼任している役員は以下のとおりであります。 

 

当社における役職

氏名

㈱クリエイト・レストランツ・ホールディングスにおける役職

取締役(非常勤)

島村 彰

取締役グループ事業戦略本部担当

取締役(非常勤)
(監査等委員)

森本 裕文

取締役(監査等委員)

 

 

d) 親会社グループとのその他特別な関係

当社グループを除く親会社グループとの間において上記の他に特別な関係はありません。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (1) 経営成績等の状況

当連結会計年度のわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続いたものの、大型台風などの自然災害の影響により先行き不透明な状況で推移いたしました。世界経済においては、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題などに加え、新型コロナウイルスの発生など、経済環境は不透明かつ非常に厳しい状況で推移しております。

外食業界におきましては、業界全体としては売上がおおむね前年を上回るなど好調に推移しておりますが、依然として消費者の低価格志向は根強く、さらに人手不足による人件費や物流費の上昇などにより、厳しい経営環境が継続しています。当社グループが主として展開する居酒屋業態の市場動向は、期中は梅雨の長雨、大型台風などの影響、期末においては新型コロナウイルス感染症拡大に伴うインバウンド需要の著しい減少により、非常に厳しい状況で推移いたしました。

このような状況の中で当社グループは、ビジョンである「日本を豊かにする『食』の専門店集団を目指す」に基づき、専門性へのこだわりとお客様満足度のさらなる向上を追求しつつ、新しい戦略である「SFPフードアライアンス構想」の展開を積極的に進めてまいりました。

鳥良事業部門においては、「鳥良商店」を「いち五郎」からの業態転換により1店舗出店いたしました。一方で、「鳥良」を3店舗、「鳥良商店」を4店舗退店し、当連結会計年度末現在の店舗数は69店舗となりました。その結果、鳥良事業部門における当連結会計年度の売上高は10,343百万円(前期比3.6%減)となりました。

磯丸事業部門においては、「磯丸水産」の既存店12店舗の改装を進めるとともに、「磯丸水産」を5店舗出店したほか、「磯丸水産」を「五の五」からの業態転換により1店舗出店し、福岡県にフランチャイズ店を2店舗出店いたしました。一方で、「磯丸水産」を5店舗退店いたしました。その結果、当連結会計年度末現在の店舗数は直営122店舗、フランチャイズ12店舗となり、磯丸事業部門における当連結会計年度の売上高は23,115百万円(前期比2.5%増)となりました。

その他部門においては、「いち五郎食堂」から「五の五」及び「ホームベース」へ各1店舗、「いち五郎」から「鳥良商店」及び新業態「鳥平ちゃん」へ各1店舗、「五の五」から「磯丸水産」へ1店舗を業態転換したほか、「いち五郎」を1店舗退店し、当連結会計年度末現在の店舗数は30店舗となりました。その結果、その他部門における当連結会計年度の売上高は4,750百万円(前期比6.0%増)となりました。

フードアライアンスメンバー(連結子会社)においては、株式会社ジョー・スマイルが「磯丸水産」及び「前川水軍」を各1店舗出店したほか、「山賊前川」から「前川水軍」へ1店舗、「前川開拓団」及び「前川水軍」各1店舗を「鳥の海とん」へ業態転換いたしました。一方で、「桜咲く」を1店舗退店いたしました。また、株式会社クルークダイニングが「磯丸水産」及び「ケンミンカイカン」を各1店舗出店いたしました。一方で、「いいやま食事処あたご亭」及び「豚のさんぽ」を各1店舗退店いたしました。その結果、当連結会計年度末現在の店舗数は株式会社ジョー・スマイルが20店舗、株式会社クルークダイニングが22店舗(うち、フランチャイズが2店舗)となり、当連結会計年度の売上高は2,007百万円となりました。

なお、当連結会計年度において、店舗の減損損失645百万円を計上しております。

以上の結果、当連結会計年度末の総店舗数は直営261店舗、フランチャイズ14店舗となり、当連結会計年度における当社の売上高は40,216百万円(前期比6.5%増)となりました。この間、出店及び業態転換にかかる費用が減少したものの、10月の大型台風による影響や事業拡大に伴う新規オフィスの開設もあって、営業利益は2,549百万円(前期比12.3%減)、経常利益は2,914百万円(前期比9.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,461百万円(前期比25.3%減)となりました。

 

 (2) 財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ390百万円増加し、22,975百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。

 

 (流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ573百万円減少し、8,727百万円となりました。これは主に、売掛金が315百万円増加した一方、現金及び預金が1,056百万円減少したことによるものです。

 

 (固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ963百万円増加し、14,248百万円となりました。これは主に、無形固定資産が947百万円増加したことによるものです。

 

 (流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ1,149百万円減少し、4,881百万円となりました。これは主に、短期借入金が990百万円減少したことによるものです。

 

 (固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ734百万円増加し、1,722百万円となりました。これは主に、長期借入金が250百万円、資産除去債務が240百万円増加したことによるものです。

 

 (純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ805百万円増加し、16,371百万円となりました。これは主に、利益剰余金が791百万円増加したことによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1,082百万円減少し、7,122百万円となりました。

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とその主な増減要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、2,867百万円となりました(前連結会計年度は4,590百万円の資金増)。これは主に、税金等調整前当期純利益2,312百万円、減価償却費1,331百万円、減損損失645百万円があった一方、法人税等の支払額1,197百万円があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、2,233百万円となりました(前連結会計年度は2,053百万円の資金増)。これは主に、子会社株式の取得による支出1,163百万円、新規出店や改装のための有形固定資産の取得による支出721百万円、敷金及び保証金の差入による支出240百万円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、1,716百万円となりました(前連結会計年度は6,434百万円の資金減)。これは主に、短期借入金の返済による支出990百万円、配当金の支払額713百万円があったことによるものです。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループにおける資金需要のうち、主なものは設備投資、事業投資及び運転資金などであります。

当社グループは資金の流動性確保のため、市場環境を勘案して銀行借入による間接調達を行っております。

また、これまでの事業活動等により創出したキャッシュ・フローによる自己資本に加えて、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保しており、資金需要に対応しております。

なお、重要な資本的支出の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。

 

(5) 仕入及び販売の状況

  当社グループは飲食事業の単一セグメントであるため、事業部門別の状況を記載いたします。

 

 ① 仕入実績

  当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。

 

 

仕入高(千円)

前期比(%)

鳥良事業部門

2,545,027

97.49

磯丸事業部門

7,274,041

103.46

その他の部門

1,509,681

105.14

フードアライアンスメンバー

593,716

合計

11,922,465

107.63

 

 (注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 ② 販売実績

  当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

 

販売高(千円)

前期比(%)

鳥良事業部門

10,343,262

96.43

磯丸事業部門

23,115,299

102.54

その他の部門

4,750,787

105.95

フードアライアンスメンバー

2,007,415

合計

40,216,764

106.53

 

 (注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

     2.磯丸事業部門については、フランチャイズ店からのロイヤリティ収入が含まれております。

 

 

(6) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

その他重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績の分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績におきましては、スピーディなブランドの確立を図るべく既存の物件を活用した業態転換の実施、その他の新業態の開発・展開を中心として取り組み、一方で不採算店舗の退店を実施したこと等により、売上高は40,216百万円(前年同期比6.5%増)となりました。また、この間、出店及び業態転換にかかる費用が減少したものの、10月の大型台風による影響や事業拡大に伴う新規オフィスの開設もあって、営業利益は2,549百万円(前期比12.3%減)、経常利益は2,914百万円(前期比9.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,461百万円(前期比25.3%減)となりました。

 

③ 財政状態及びキャッシュ・フローの分析

当社グループの財政状態、キャッシュ・フローにつきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態の状況 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますのでご参照ください。

 

④ 経営戦略を踏まえた来期の見通し

国内の経済状況は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、将来の見通しが殆ど立たない状況となっております。

外食業界におきましては、営業時間の短縮や臨時休業を余儀なくされており、感染症が収束に向かった後も業界全体の売上が回復するには国内経済の再活性化を待つ必要があり、依然として厳しい状況が続くことが予想されます。

こうした状況の中で当社グループは、継続的に店舗での感染症対策を実施しながら、売上の回復及び全社横断的なコストダウン施策を実行しつつ、不採算店舗の退店を積極的に進めてゆくことで再成長に向けて収益基盤の強化を図ります。新規出店及び新業態の展開については、感染症収束後に発生する経営環境の変化の見通しを立てながら慎重に進めてまいります。

業績の見通しについては新型コロナウイルス感染症に関する影響が見通せるタイミングを見て、予想値を発表いたします。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 企業結合等に関する契約

当社は、2019年1月24日開催の取締役会決議に基づき、前川浩幸氏との間で株式譲渡契約を締結し、2019年3月1日付で株式会社ジョー・スマイルの発行済株式の全てを取得したことにより子会社化いたしました。また、2019年5月30日開催の取締役会決議に基づき、北澤憲彦氏との間で株式譲渡契約を締結し、2019年7月1日付で株式会社クルークダイニングの発行済株式の99.8%を取得したことにより子会社化いたしました。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載しております。

 

(2) 多額な資金の借入に関する契約

当社グループは、今般の新型コロナウイルス感染症による事業への影響に鑑み、グループ経営の安定化を図るべく手元流動性を厚く保持することを目的に短期借入金を、主に年度設備資金に充当することを目的に長期資金借入を実施いたしました。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載しております。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。