当第3四半期連結累計期間において新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2020年7月1日~2021年3月31日)における世界経済は、米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症の拡大が世界規模の影響を及ぼし、先行き不透明な状況で推移いたしました。国内経済においても、新型コロナウイルス感染症の拡大が収まっていないことから、ワクチンの普及は期待できるものの、景気の先行きに対する警戒感が継続しています。
このような経済環境は、当社グループが注力している技術者派遣・請負事業にも影響を与えており、機械分野等における需要減に起因した一部技術者の稼働減少が見られたものの、様々な業種において、リモートワーク環境構築のためのクラウド化やセキュリティ環境の整備といったITインフラ投資は活発となり、IT分野の技術者に対する需要は堅調に推移いたしました。
当社グループでは、前連結会計年度下期以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が懸念されたことから、事業継続を最も重視した経営を迅速に実施しておりましたが、当連結会計年度第2四半期以降、成長に舵を切った施策を導入しています。当第3四半期連結累計期間においては、主に以下の取組みを実施いたしました。
(技術者の配属先確保)
主に、機械、電気・電子等の技術領域、輸送用機器産業における需要減退等に起因する解約や契約満了に伴う契約終了が大きく懸念されたことから、既存顧客への契約継続交渉や、解約となった技術者の他の顧客へのシフトを進め、技術者の配属先確保を優先事項として営業活動に取組みました。その結果、当第3四半期連結累計期間の平均稼働率は、前年同期間比で下回ったものの、期初想定を上回り、また、2021年3月末の稼働率は96%を超えるまでに回復いたしました。引き続き雇用の維持を最優先事項として捉え、技術者の配属先確保を進めてまいります。
(技術者の確保)
新型コロナウイルス感染症が国内で拡大した前連結会計年度第4四半期以降、新規採用を大幅に抑制しておりましたが、稼働率の改善と特定技術領域での技術者不足が継続したため、高付加価値技術者を主体に、中途採用を再開いたしました。前連結会計年度第4四半期以降、在籍技術者数は減少傾向が続き、当連結会計年度第3四半期末には20,000人を割り込んでいます。しかし、2021年4月の新卒入社292人に加え、新規採用を再開したキャリア入社の効果により、同月以降の在籍技術者数は、再び20,000人を超える見込みとなっております。今後も、旺盛なIT技術者ニーズに対する新規採用及び退職抑制に向けた取組みを継続し、成長の源泉である技術者の確保に努めてまいります。
(IT分野へのシフト)
新型コロナウイルス感染症の影響如何にかかわらず、IT分野においては他分野に比べて需要が堅調であるとともに、今後も需要の拡大が予想されております。当社グループにおいて、IT技術者は全在籍技術者の半数以上を占め、その割合は増加傾向となっています。新規採用に加え、ハード系技術領域からのスキル転換を進め、デジタル技術(データサイエンス、クラウド、IoT、セキュリティ、5G等)を有する技術者を拡充し、今後も拡大するIT分野への資源投下を進めてまいります。
(新型コロナウイルス感染症対策)
コロナ禍が継続する状況において、従業員の健康・安全確保を最優先とする事業運営を徹底いたしました。具体的には、在宅勤務や時差出勤の推進、Webビデオシステムによる商談や会議体制の構築、マスクや消毒液の全国拠点への配布、押印による承認から他の承認フローへの見直し、一時帰休への対応等を継続いたしました。また、2021年3月には、前年に続き経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定され、テレワークなど就業環境の変化している状況下においても、従業員の健康増進を図るための各種施策を実施しています。引き続き、感染症が拡大している状況下であっても、継続して事業運営のできる体制強化を進めております。
これら事業上の取組みの結果、当第3四半期連結会計期間末の国内技術者数は19,949人(前第3四半期連結会計期間末比285人減少)となりました。当第3四半期連結累計期間の平均稼働率は94.5%(前第3四半期連結累計期間比1.1pt減少)に止まりましたが、期初想定を上回る稼働率を維持いたしました。また、以前より技術者一人当たり売上単価の向上を進めてまいりましたが、多くの新卒技術者の入社、政府主導の働き方改革や新型コロナウイルス感染症拡大に伴うテレワークの浸透に起因する残業時間の減少等が影響し、当第3四半期連結累計期間の月次平均売上単価(㈱テクノプロ及び㈱テクノプロ・コンストラクションの平均)は月額632千円(同1千円減少)となりました。なお、直近1年間に入社した技術者を除く既存社員で見ると、前第3四半期連結累計期間比で月額15千円上昇しております。
採用面においては、新規採用の大幅な抑制の影響により、当第3四半期連結累計期間の国内技術者採用数は464人(前第3四半期連結累計期間比2,134人減少)となり、国内技術者数は前連結会計年度末に比べて1,315人減少しております。
費用面においては、休業要請等による稼働日数・稼働時間の減少や非稼働技術者の増加により、当第3四半期連結累計期間の売上総利益率は24.0%(前第3四半期連結累計期間比1.9pt減少)となりました。また、コストコントロールを継続して行った結果、売上収益に対する販売管理費の比率は13.1%(同2.1pt減少)となりました。
加えて、国内において雇用維持に努めた結果、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例を受けて、当第3四半期連結累計期間にその他の収益として計上した雇用調整助成金は16億91百万円となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上収益は1,201億81百万円(前第3四半期連結累計期間比0.6%増加)、営業利益は148億79百万円(同13.8%増加)、税引前四半期利益は149億2百万円(同13.9%増加)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は102億49百万円(同14.1%増加)となりました。
当第3四半期連結累計期間における主要事業分野の業績は、次のとおりです。
(R&Dアウトソーシング事業)
R&Dアウトソーシング事業の中でも好調を維持しているIT分野を拡大するため、高付加価値技術者を主体とした中途採用の再開に加え、ハード系技術者に対するIT教育を実施し、スキル転換により配属を進める取組みを実施いたしました。また、高付加価値技術を有するパートナーとの協業や社内外での研修を積極的に進め、配属先の確保に努めました。これらの取組みにより、当第3四半期連結会計期間末の在籍技術者数及び稼働技術者数は、それぞれ17,368人及び16,703人となり、前第3四半期連結会計期間末に比べて、それぞれ152人及び18人と減少数を抑制しました。結果として、同事業の売上収益は954億64百万円(前第3四半期連結累計期間比0.7%増加)となりました。
(施工管理アウトソーシング事業)
施工管理アウトソーシング事業のメインである施工管理サービスに加え、ドローンを使用した3次元計測、空撮、点検等の実施や、一級建築士事務所の新設等、設計分野・施工管理分野で培われた技術力を基に、様々なサービスを展開しております。同事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は軽微で高稼働率を維持したものの、当第3四半期連結会計期間末の在籍技術者数及び稼働技術者数は、それぞれ2,581人及び2,497人となり、前第3四半期連結会計期間末に比べて、それぞれ133人及び51人減少しました。その結果、同事業の売上収益は148億49百万円(前第3四半期連結累計期間比0.5%減少)となりました。
(国内その他事業)
国内その他事業は、人材紹介事業及び技術系教育研修事業で構成されています。これらの事業はともに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、前第3四半期連結累計期間に比べ業績が悪化いたしました。特に、人材紹介事業は、顧客企業の採用抑制によって大きく業績が悪化しております。一方、ピーシーアシスト㈱が手掛けるWinスクールは、前連結会計年度より着手したオンラインスクール講座を順次開講しており、通常の来校による受講に加え、オンライン受講を進める等、落ち込みをカバーする施策を進めております。その結果、同事業の売上収益は26億93百万円(前第3四半期連結累計期間比13.5%減少)となりました。
(海外事業)
海外事業では、国内よりも新型コロナウイルス感染症拡大の影響が色濃く出ており、また、国によっても差異がありました。中国ではいち早く低迷状況から脱し、経済活動が活発化しており、従前の日系顧客に加えて、中国系顧客へも営業活動を進めております。また、イギリスやシンガポールでは、各国の新型コロナウイルス感染症対策やワクチン普及などの効果もあり、新規感染者数は抑制傾向となっており、事業活動への影響は限定的となっております。一方、インドにおいては、未だ新型コロナウイルス感染症の収束の目途が立っておらず、事業活動は引き続き制限されております。その結果、同事業の売上収益は81億19百万円(前第3四半期連結累計期間比3.4%増加)となりました。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は1,125億61百万円(前連結会計年度末比45億94百万円増加)となりました。主な内訳は、のれん363億円、現金及び現金同等物266億86百万円、売掛金及びその他の債権214億23百万円等であります。
各項目の状況は、次のとおりです。
(流動資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は567億97百万円(前連結会計年度末比54億90百万円増加)となりました。主な内訳は、現金及び現金同等物266億86百万円(同38億88百万円増加)、売掛金及びその他の債権214億23百万円(同12億9百万円増加)等であります。
(非流動資産)
当第3四半期連結会計期間末における非流動資産の残高は557億64百万円(前連結会計年度末比8億96百万円減少)となりました。主な内訳は、のれん363億円(同1億85百万円増加)、使用権資産52億24百万円(同14億24百万円減少)、その他の長期金融資産51億66百万円(同3億円増加)等であります。
(流動負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は403億25百万円(前連結会計年度末比28億40百万円減少)となりました。主な内訳は、買掛金及びその他の債務150億23百万円(同16億53百万円増加)、従業員給付に係る負債73億55百万円(同9億57百万円増加)、未払法人所得税53億69百万円(同24億17百万円増加)、リース負債43億95百万円(同14億92百万円減少)等であります。
(非流動負債)
当第3四半期連結会計期間末における非流動負債の残高は166億61百万円(前連結会計年度末比13億69百万円増加)となりました。主な内訳は、借入金69億65百万円(同37億59百万円増加)、その他の長期金融負債48億71百万円(同3億42百万円減少)、リース負債39億96百万円(同18億69百万円減少)等であります。
(親会社の所有者に帰属する持分)
当第3四半期連結会計期間末における親会社の所有者に帰属する持分の残高は541億8百万円(前連結会計年度末比58億78百万円増加)となりました。主な内訳は、利益剰余金410億3百万円(同48億63百万円増加)、資本剰余金74億36百万円(同86百万円増加)等であります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ38億88百万円増加し、266億86百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金は138億27百万円の収入(前第3四半期連結累計期間は110億円の収入)となりました。これは主に、税引前四半期利益(149億2百万円)、前払費用の減少(23億64百万円)、減価償却費及び償却費(19億93百万円)、買掛金及びその他の債務の増加(16億48百万円)等による資金の増加に対し、法人所得税支払額(46億63百万円)、預り金の減少(25億24百万円)、未払消費税等の減少(14億98百万円)等により資金が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金は10億96百万円の支出(前第3四半期連結累計期間は9億35百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出(10億1百万円)、有形固定資産の取得による支出(2億45百万円)等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金は89億82百万円の支出(前第3四半期連結累計期間は122億55百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入(100億円)による資金の増加に対し、長期借入金の返済による支出(76億58百万円)、配当金支払額(54億20百万円)、リース負債の返済による支出(49億3百万円)等により資金が減少したことによるものです。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(6)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
特記すべき事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。