(1)業績
当事業年度における国内経済は、政府・日銀による経済政策や金融緩和を背景として、企業収益や雇用環境に改善の動きが見られる等国内景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、世界経済の下振れリスクや株安の進行等により、景気の先行きは不透明な状況となりました。
食品業界におきましては、夏場の天候不順による影響に加え、相次ぐ商品の値上がりや所得水準の伸び悩み等が足かせとなり、消費者の節約志向が一層強まる等厳しい状況となりました。
このような環境の下、当社は、『自然と共に生きる』という企業理念のもと、『アサイーカンパニーからスーパーフードカンパニーへ』を掲げ、商品の企画開発に積極的に取り組み、他社に先駆けて新製品を次々と市場投入したことで、各メディアや雑誌でも取上げられ注目頂いております。また、アグロフォレストリー・マーケティングの強化にも努め、新商材の「ピタヤ」をはじめとしたスーパーフルーツの提案等国内での販路拡大とアサイー及びアマゾンフルーツの認知度向上に取組んでまいりました。
当事業年度は、期初においては、流通在庫の調整期間と位置づけ、例年投入していた春夏新製品の発売を行いませんでした。一方、当下半期においては、輸入原材料価格高騰の影響を抑えるべく、販売価格の見直しや利益改善を図った製品(「フルッタアサイーシリーズ」のリニューアルやアサイー以外の商材を使用した秋冬新製品等)を発売し、これら新製品等の販売構成比率を上げることで売上拡大と利益率上昇を図る施策を講じました。しかしながら、アサイー市場が前上半期の盛り上がりから一転し想定以上に減速したことにより、既存製品の販売が大きく落ち込んだことや、当下半期に投入した新製品において、製品のアピールポイントや特徴を消費者に訴求するためのプロモーション活動が不十分であったこと等の要因により、売上は当初見込みを大きく下回りました。結果として、当事業年度の売上高は2,571百万円(前事業年度比23.1%減)となりました。
利益面につきましては、アサイー原料の仕入価格の急激な上昇と為替円安の影響により原価が高騰し、当社収益を圧迫することとなりました。当社としては、上記のとおり、アサイーだけではなく、その他のスーパーフードやアマゾンフルーツを使用した新製品の開発や既存製品のリニューアルにより利益率上昇に取り組んでまいりましたが、上記要因により売上が想定を大幅に下回ったことに加え、当第4四半期に不良原材料と容器や包装破損による原材料・商品の廃棄に係る評価損を計上したこと等で、売上総利益は635百万円(前事業年度比53.9%減)となりました。
販売費及び一般管理費においては、主に原材料在庫の増加に伴う保管費用等の増加と販売管理システム等の導入費用が増加したものの、販売促進費や販売手数料が減少したこと等で、前事業年度に比べ162百万円減少しました。結果として、営業損失は474百万円(前事業年度は営業利益106百万円)となりました。
また、営業外損益に関しては、デリバティブ取引の時価評価による評価損97百万円を計上したことで、経常損失は579百万円(前事業年度は経常利益349百万円)、特別損失として、当事業年度において多大な営業損失を計上したことで当社事業の回収可能性を検討した結果、全社及び店舗における固定資産に対する減損損失59百万円を計上したことで、結果として当期純損失は683百万円(前事業年度は当期純利益201百万円)となりました。
当社は輸入食品製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。事業部門別の売上高は次のとおりであります。
① NB事業部門
NB事業部門に関しては、当上半期については、流通在庫の調整期間と位置づけ春夏新製品の投入を見送り、当下半期においては、話題のスーパーフードの1つである「チアシード」やスーパーフルーツの「ピタヤ」、アマゾンフルーツを代表する「クプアス」、くるみ・カシュー・アーモンドの3種のナッツで作った「デイリーフリーミルクシリーズ」(植物性ミルク)、スーパーフードをチョコでコーティングした「スーパーフードスナックシリーズ」、及びスーパーフード果汁分100%の「スーパーフードスパークリングシリーズ」等新製品を次々と発売し、併せてアサイー原料価格高騰への対策として、大容量パックの容量変更による実質値上げを行いました。しかしながら、春夏での新製品投入がなかったことで、例年売上が伸びる夏場において想定以上に売上不振となったこと、当下半期に市場投入した新製品について、製品のアピールポイントや特徴を消費者に訴求するためのプロモーション活動が不十分であったこと、及び大容量パックの販売数量が実質値上げの影響により落ち込んだこと等で、売上は想定を大幅に下回ることとなりました。
以上の結果、NB事業部門全体の売上高は1,486百万円(前事業年度比25.3%減)となりました。
② AFM事業部門
AFM事業部門に関しては、大手菓子メーカーへのアグロフォレストリー産カカオ豆の売上は大幅に増加いたしました。一方で外食店向けや食品メーカーにおいては、アサイー原料採用が一巡したことで売上は減少いたしました。
以上の結果、AFM事業部門全体の売上高は850百万円(前事業年度比17.5%減)となりました。
③ DM事業部門
DM事業部門のうち直営店舗に関しては、昨年9月に幕張新都心店を閉店しました。また、玉川髙島屋店につきましても、二子玉川地域の開発が進むなか当社としても店舗営業の継続を検討しましたが、店舗業績の改善の見込みが立たず、今年の5月をもって閉店いたしました。また、WEB通販に関しては、通販独自の販促を行わなかったため、売上は低調に推移いたしました。
以上の結果、DM事業部門全体の売上高は233百万円(前事業年度比28.0%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前事業年度末に比べ219百万円減少し、287百万円になりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果使用した資金は1,194百万円(前事業年度は639百万円の使用)となりました。
これは主に、売上債権の減少が158百万円あった一方で、税引前当期純損失が644百万円、たな卸資産の増加が713百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は3百万円(前事業年度は18百万円の使用)となりました。
これは主に、敷金及び保証金の回収による収入1百万円があった一方で、固定資産の取得による支出3百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果調達した資金は956百万円(前事業年度は669百万円の調達)となりました。
これは主に、短期借入金の純増額822百万円、長期借入れによる収入400百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出235百万円があったこと等によるものであります。
当社は輸入食品製造販売事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。また、当社は、複数の事業部門で同一種類の商品を取り扱うため、生産実績及び商品仕入実績については、商品群別に記載をしております。
(1)生産実績
当事業年度の生産実績を商品群別に示すと次のとおりであります。
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商品群の名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前事業年度比(%) |
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チルド商品(千円) |
1,069,797 |
△26.3 |
|
冷凍商品(千円) |
174,668 |
20.5 |
|
常温商品(千円) |
192,569 |
22.1 |
|
合計(千円) |
1,437,036 |
△18.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績を商品群別に示すと次のとおりであります。
|
商品群の名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前事業年度比(%) |
|
チルド商品(千円) |
15,030 |
△30.9 |
|
冷凍商品(千円) |
373,952 |
46.7 |
|
常温商品(千円) |
160,881 |
45.8 |
|
合計(千円) |
549,863 |
42.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
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事業部門の名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前事業年度比(%) |
|
NB事業部門(千円) |
1,486,895 |
△25.3 |
|
AFM事業部門(千円) |
850,927 |
△17.5 |
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DM事業部門(千円) |
233,192 |
△28.0 |
|
合計(千円) |
2,571,014 |
△23.1 |
当事業年度の販売実績を商品群別に示すと次のとおりであります。
|
商品群の名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前事業年度比(%) |
|
チルド商品(千円) |
1,455,173 |
△31.8 |
|
冷凍商品(千円) |
649,755 |
△21.9 |
|
常温商品(千円) |
466,085 |
22.5 |
|
合計(千円) |
2,571,014 |
△23.1 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります
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相手先 |
前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
㈱日本アクセス |
547,633 |
16.4 |
396,674 |
15.4 |
|
三菱食品㈱ |
551,151 |
16.5 |
368,006 |
14.3 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、対処すべき課題として以下の施策に取り組んでまいります。
① エリアの拡大と主要リテール店舗向け直接営業の強化
現在、アサイーの販売エリアは関東地区が主体となっておりますが、関西支社の営業体制を強化し、中部・西日本地区に対する販売拡大に取り組んでまいります。また、当社製商品は高付加価値の説明商品であることから、主要リテールの店舗を直接・継続的に巡回する営業体制を導入することにより、主要リテール店舗に対する営業活動を強化し、売上の拡大を図ってまいります。
② スーパーフード関連商品の開発推進
今後急速な拡大が予測される国内スーパーフード市場に対応し売上の拡大を図るために、スーパーフードチルド飲料のラインナップの充実に努めてまいります。また、スーパーフードを気軽に摂れるヨーグルトソースなどの新タイプのチルド商品や冷凍スムージー商品の強化等に積極的に取り組んでまいります。
③ アサイー及びアマゾンフルーツにおける機能性の裏付け
アサイー及びアマゾンフルーツの効能・効果のエビデンス実証を推進し、機能性を表示できるようにしてまいります。
④ 通販チャネルの再構築
通販部門の売上拡大を図るため、積極的なWEBプロモーションの実施や自社WEBサイトの改善等を行ってまいります。また、新商品によるTV通販活性化にも取り組んでまいります。
⑤ 海外市場の開発
当社は、現在、殆どの製商品を国内市場向けに販売しておりますが、今後は、国内市場におけるアサイーのトップブランドメーカーとしての強みを活かし、台湾、香港等への進出を足掛かりに、海外市場の開発を進めてまいります。
⑥ 在庫削減への取り組み
上記の営業・商品施策により、アサイー及びアマゾンフルーツ関連製商品の販売数量の増加を図り、アサイー及びアマゾンフルーツ冷凍パルプ原材料在庫の削減を推進してまいります。
⑦ コストダウン施策への取り組み
社内の「コスト削減プロジェクト」を強化し、在庫管理の徹底と製造コストの低減、購買副原材料コストの削減等に取り組んでまいります。また、人件費・物流費・販売促進費等重要な販管費をコントロールし、さらなるコスト削減を実行してまいります。
⑧ 財務基盤の強化
上記の施策に取組むことにより、損益の改善と在庫の削減を推し進め、財務基盤を強化してまいります。また、自己資本の充実と業務の安定的運営及び業績黒字化のためのキャッシュ・フローを確保するため、様々な資金調達方法を検討してまいります。
以下において、当社の事業、経営状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を記載しております。
当社は、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生後の対応に努めるものでありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在のものであります。
① 事業内容に関するリスク
(a)アマゾンフルーツ仕入のトメアス総合農業協同組合(CAMTA)への依存について
当社は平成14年12月に初回の締結が行われ、その後平成23年10月に最新の更新が行われたトメアス総合農業協同組合(CAMTA)との取引基本契約により、CAMTAが生産するアサイー及びその他のフルーツの冷凍パルプの日本における独占販売権及び米国、オーストラリア、中国、韓国、ニュージーランド及びオセアニア諸国において商品を販売する権利を有しております。
当社は同取引基本契約に基づき、当社が扱うアサイーを含むアマゾンフルーツ冷凍パルプについて全てをCAMTAから購入する義務を負っており、当社の製商品のほとんどに、それらアマゾンフルーツ冷凍パルプが用いられております。
当社の製商品にはこれらのアマゾンフルーツに他の果物等を加えるため、平成28年3月期の当社の製品売上原価のうち材料費に占めるCAMTAからの仕入金額は7割以上、商品売上原価のうち商品仕入高に占めるCAMTAからの仕入金額は9割以上となっております。
このように、現時点での当社の事業活動は、同取引基本契約に基づくCAMTAからのアマゾンフルーツ仕入を前提とし行われております。
同取引基本契約の有効期限は、更新日より5年間(現契約は平成28年10月まで)となっております。また、その更新は両者間において更新に異議がない場合は、自動的に5年間の契約延長がなされることとなっており、契約解除条項は存在しません。
当社は創業時よりCAMTAとの絆を大切にしてまいりました。当社はトメアスに駐在員を置き、本社から年数回CAMTAを訪問する等CAMTAとの良好な関係維持に努めつつ、品質の確認、生産・財務状況の確認等を行っております。また、アサイー冷凍パルプの購買にあたっては、同取引基本契約に基づいて、毎年個別購買契約を締結し、購入数量の確保及び価格の安定化を図っております。
今後においても、原料の安定確保のためCAMTAとの関係強化を図ってまいりますが、CAMTAとの関係の変化、取引縮小、原料等の価格引き上げ、本地域における自然災害などがあり、CAMTAからアサイー等を計画通りに仕入れることができない場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(b)売上高におけるアサイーの依存について
当社の売上高実績に占めるアサイー関連事業の売上高(当社全体の売上高からカカオ豆の卸販売や、アサイー以外の冷凍フルーツパルプの販売といった、アサイーに直接関係しない事業分を除いた売上高)の割合は、平成28年3月期において8割以上となっております。
当社としましては、アサイービジネスの一層の拡大に注力する一方、アサイー以外のアマゾンフルーツを用いた商品の開発、販売等にも取り組み、当社全体としての事業の拡大を図っております。世界的な消費者の「健康志向」「本物志向」という潮流の中でアサイー認知度が急激に向上したことなどから、最近においてアサイー関連市場は拡大しましたが、消費者の嗜好の変化等によってアサイー関連市場の大幅な縮小を余儀なくされる等、予期せぬ事態が発生した場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(c)アサイーの仕入について
当社は、アサイー及びアサイーを原料とした製品販売を主体としており、安定的なアサイーの確保のための灌水設備等の現地投資や、他のアマゾンフルーツの売上比率の向上などを検討し、リスク低減を図っております。しかしながら、天候不順等によるアサイー価格の高騰、品質劣化等により、アサイーを適正価格で仕入れることができない場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(d)食の安全性について
当社の仕入先であるCAMTAは栽培から製造まで一貫して品質管理を行っており、それ以外の原料・外注委託については、当社が品質の確認を行っております。また、表示についても当社で確認するとともに、保健所等の行政機関に対しても確認を依頼しております。しかしながら、万が一大規模な商品回収を実施した場合、もしくは当社の商品に直接の問題がない場合であっても、食品業界全体やブラジル産食品、アサイー等に対する風評などにより当社商品に影響がある場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(e)競合について
当社は、“経済が環境を復元させる事業モデルの構築~グリーンエコノミーの実現~”を企業コンセプトとし、アマゾンフルーツをわが国に普及、拡大すべく事業を展開しておりますが、フルーツ飲料を含む飲料市場においては、大手企業を含む多くの企業が事業展開していることもあり、今後有力な競合先が現れる可能性があります。今後、新規参入等により競争が激化した場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(f)為替相場の変動について
当社は、CAMTAへの商品代金の支払いはドル建てで行っており、為替相場の変動の影響を受けております。為替予約等の活用により、為替リスクを回避する努力を行っておりますが、業容の拡大に応じて適時にすべての為替リスクをヘッジできる保証はなく、為替相場の変動が短期間に乱高下した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(g)訴訟に関するリスクについて
当社は、研究開発をはじめその事業活動において第三者の知的財産権を侵害することのないように細心の注意を払っております。しかしながら、知的財産権を侵害したとして第三者から不測の訴訟を提起され、その結果によって損失が発生する場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(h)情報の漏えい等に関するリスクについて
当社は、事業運営に必要な、お客様を含む個人情報や経営にかかわる重要情報等の機密情報を多数保有しております。当社は、これらの情報管理の重要性を十分認識し、Pマークも取得しております。また、従業員に対する教育の実施など、システム管理を含めた適切な対策を実施しております。しかしながら、現時点で予期しえない不正アクセスやコンピューターウィルスの感染等などによる機密情報の漏えい、改ざん、消失等が起こった場合は、当社の信用失墜に繋がり、今後の営業活動に影響を及ぼし、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(i)継続企業の前提に関する重要事象等について
当社は、当事業年度における重要な営業損失の発生や原材料及び製品在庫の増加による資金繰りの悪化により、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が見受けられます。しかしながら、当該事象を解消又は改善するための対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと認識しております。なお、当該事象又は状況についての分析・検討内容及び解消又は改善するための対応策は、7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7)重要事象等に記載しております。
② 事業体制に関するリスク
(a)代表者への依存について
当社の創業者であり、事業推進者である代表取締役の長澤誠は、経営方針や経営戦略等、当社の事業活動全般において重要な役割を果たしており、同氏に対する当社の依存度は高くなっております。
当社においては、同氏に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、執行役員制度の導入等により権限移譲を進めておりますが、何らかの理由で同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(b)小規模組織であることについて
当事業年度末現在における当社組織は、取締役5名(うち社外取締役1名)、監査役3名(うち社外監査役2名)、従業員37名の小規模な組織であり、内部管理体制や業務執行体制はこの規模に応じた組織で対応しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ その他のリスク
(a)配当政策について
当社は、創業以来、財務体質の強化及び将来の事業展開に備えるため、配当可能利益を全額内部留保とし、配当を実施しておりません。株主に対する利益還元については経営の最重要課題の一つとして位置づけており、当面は内部留保の充実に注力する方針ですが、事業規模や収益が安定成長段階に入ったと判断された時点で、経営成績・財政状態を勘案しながら、配当による株主への利益還元に努める所存であります。
(b)新株予約権の行使による株式価値の希薄化
当社では、当社役職員に対するインセンティブを目的とした新株予約権を発行しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、この株式価値の希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
(c)株式の希薄化に関するリスク
当社は、平成28年6月22日開催の当社取締役会において、本新株式と本新株予約権付社債及び本新株予約権の発行決議を行っており、本新株式と本新株予約権付社債及び本新株予約権により当社普通株式175,000株と本新株予約権付社債の転換による発行株式247,572株、本新株予約権の行使による発行株式数は185,000株が発行されることとなります。
本新株式と本新株予約権付社債及び本新株予約権の発行により、当社普通株式の1株当たりの株式価値及び持分割合が希薄化し、当社株価に悪影響を及ぼすおそれがあります。
当社の経営上重要な契約は、以下のとおりであります。
|
相手先 |
国名 |
契約の名称 |
契約の主な内容 |
契約年月日 |
有効期限 |
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トメアス総合農業協同組合 (CAMTA) |
ブラジル |
BASIC SALES AGREEMENT |
アサイー及びその他のフルーツの冷凍パルプの日本における独占販売契約、及び米国、オーストラリア、中国、韓国、ニュージーランド及びオセアニア諸国において商品を販売する販売契約 |
平成23年10月 |
契約締結日より5年 契約期間5年間満了後、異議のない場合自動更新 |
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株式会社アスラポート・ダイニング及び株式会社弘乳舎
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日本 |
資本業務提携契約(注) |
アサイーヨーグルト他乳製品の開発、製造、販売及び牛乳宅配チャネルの活用及び外食店舗への卸販売、アジア、その他海外におけるアサイー専門店展開等の両社間で合意した協業に関する事項についての契約 |
平成28年6月 |
契約締結日より2年 契約期間2年間満了後、異議のない場合1年間自動更新
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(注)当社は、平成28年6月22日開催の取締役会において、株式会社アスラポート・ダイニング及び株式会社弘乳舎との三社間で資本業務提携を締結いたしました。詳細については、「第5 経理の状況 1.財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
当社は、「誰でも本格アサイー」を主たるテーマとし、研究開発に取り組んでおります。現在、研究開発は本社事務所内にテストキッチンをおき、開発部で行っております。
当事業年度の主な研究内容と開発商品は次のとおりであります。なお、当社は、輸入商品製造販売事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載はしておりません。当事業年度の研究開発費総額は、39,028千円であります。
①フルッタアサイーブランドの強化
平成27年6月に、アサイーと、注目のオイル成分「中鎖脂肪酸」を豊富に含むココナッツミルクの、素材を活かした、夏季限定商品を発売しました。
平成27年8月に、弊社直営の「アサイーカフェ」でも人気のフレーバーであるフルッタアサイーブラッドオレンジを夏季限定商品として発売しました。アサイーとブラッドオレンジに含まれるポリフェノールが、夏の美容と健康をしっかりサポートします。
平成27年9月大容量シリーズを1000mlから720mlサイズに変更し、手頃な価格を実現しました。
平成27年10月にフルッタアサイーシリーズの秋冬限定商品を発売しました。
新シリーズ、デイリーフリーミルク×アサイーである「アサイーラテ」を投入し、アサイーの新しい楽しみ方を提案。カカオ・アーモンドミルクといちご・ココナッツミルクの2品を展開。
平成28年2月には、フルッタアサイーシリーズ3商品のリニューアルと、2商品の新発売を致しました。
3品のリニューアルでは、甘さをすっきりさせより飲みやすく、ベーシックには初めて甘味にデーツを使用しました。ビューティには世界の女王が愛した、マンゴスチンやライチ、ゴジベリー等を配合し、より美しさを前に出しました。
720mlの大容量タイプも同様にリニューアル致しました。
また、朝食のリプレイスとして飲んでいただける2商品を新発売。人気のグリーンスムージーとの差別化をはかった、グリーン素材のスーパーフードとアサイーを組み合わせた商品と、もう1品は、グラノーラとアサイーを一緒に取り入れることができる商品。どちらにも乳酸菌を加え、腸内フローラの改善にも貢献できる新しいドリンクです。
②他社コラボレーション企画商品の試み
平成27年8月に㈱フルッタフルッタと㈱ユーグレナのコラボ商品として、「赤汁」 アサイー×クコの実 と、「緑汁」ユーグレナ×黒糖豆乳 を発売。(「赤汁」の販売者は㈱フルッタフルッタ、「緑汁」の販売者は㈱ユーグレナ)。両社共通の「地球環境に貢献したい」「身体によいものを届けたい」という理念・想いから誕生しました。特にアクティブシニアに日々の習慣として飲んでいただきたい、濃厚なスーパーフードドリンクです。
③アマゾンフルーツ調達の強みを生かしたドリンク、スナックの商品バリエーションを展開。
平成27年10月に、ドライ商品として、スーパーフードの中でも最も人気の高い「チアシード、ゴールデンベリー、ゴジベリー」を、アグロフォレストリー産カカオ豆を使用したチョコレートでコーティングした3商品を発売。スーパーフードをより美味しく、より手軽に食べられる様にしました。
また、アマゾンフルーツの色、味、栄養素をしっかり残した、スティックパウダーサプリ「アサイー、ピタヤ、アマゾンビタミン」の3商品を発売。アマゾンフルーツをより手軽食べられる様に致しました。
同じく、オメガ3含有量業界最大値である、ゲル化剤不使用のナチュラルチアシード飲料「アサイー、ピタヤ」の2商品を発売。1日に必要なオメガ3の8割をこの1パックで摂取可能。チアシードの満腹感で、食事代替や、エナジー補給商品として展開しました。
また、チルド飲料としては、平成27年9月にアマゾンフルーツ×チアシード 「アサイー、ピタヤ、クプアス」のカップ飲料3品を発売。アマゾンフルーツをより身近に手軽に感じて頂く為に、人気のチアシードを組み合わせて展開しました。
平成28年2月に、チルドカップ飲料をリニューアル。ブラジルイヤーにアマゾンフルーツをより全面に出せる様、アサイー+マキベリー、ピタヤ+アセロラ、クプアス+マンゴーを配合して発売しました。
④注目のデイリーフリー市場へ新規参入
3種のナッツが入った濃厚な飲むナッツ。オメガ3-6-9のバランスを考えた、新しいジャンルを開拓。甘みをつけたオリジナルタイプと無糖の2品を平成27年10月に発売しました。
また、冷凍商品としては、卵、乳を使わず、カシューミルク、ココナッツミルクで仕上げた、乳、卵アレルギーをお持ちのお客様にも安心して召し上がっていただける、クッキーサンドアイス2品を平成27年10月に発売しました。
⑤ペットボトル飲料への新規参入
平成28年3月に、アマゾンフルーツ本来の味わいを生かした果汁100%炭酸飲料2品を発売しました。
記念すべきブラジルイヤーとして、ブラジリアンバーベキューのお肉に合う、アサイービネガー スパークリングと、ピタヤ&ザクロ スパークリングを発売しました。さっぱりとした味わいは、ノンアルコールドリンクとして、量販店だけでなく、様々なイベントや外食チェーンへの展開を狙います。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。その詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。その作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
① 資産
当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末より224百万円増加して、2,714百万円となりました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、365百万円増加して、2,608百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が219百万円、売掛金が158百万円減少した一方で、原材料及び貯蔵品が678百万円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、141百万円減少して、106百万円となりました。この主な要因は、デリバティブ債権が97百万円減少したことと、当社事業において回収可能性を検討した結果、全社及び店舗における固定資産の減損損失を計上したこと等に伴い、有形・無形固定資産が36百万円減少したこと等によるものであります。
② 負債
当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末より914百万円増加して、2,209百万円となりました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、817百万円増加して、1,936百万円となりました。この主な要因は未払法人税等が101百万円減少した一方で、資金調達により短期借入金が822百万円、1年内返済予定の長期借入金が77百万円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、96百万円増加して、273百万円となりました。この主な要因は、社債の償還25百万円があった一方で、資金調達により長期借入金が87百万円、リース債務が26百万円増加したこと等によるものであります。
③ 純資産
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末より690百万円減少して、504百万円になりました。
この主な要因は、当期純損失683百万円の計上等によるものであります。
(3)経営成績の分析
当事業年度における国内経済は、政府・日銀による経済政策や金融緩和を背景として、企業収益や雇用環境に改善の動きが見られる等国内景気回復は緩やかな回復基調で推移しましたが、世界経済の下振れリスクや株安の進行等により、景気の先行きは不透明な状況となりました。
食品業界におきましては、夏場の天候不順による影響に加え、相次ぐ商品の値上がりや所得水準の伸び悩み等が足かせとなり、消費者の節約志向が一層強まる等厳しい状況となりました。
このような環境の下、当社は、『自然と共に生きる』という企業理念のもと、『アサイーカンパニーからスーパーフードカンパニーへ』を掲げ、商品の企画開発に積極的に取り組み、他社に先駆けて新製品を次々と市場投入したことで、各メディアや雑誌でも取上げられ注目頂いております。また、アグロフォレストリー・マーケティングの強化にも努め、新商材の「ピタヤ」をはじめとしたスーパーフルーツの提案等国内での販路拡大とアサイー及びアマゾンフルーツの認知度向上に取組んでまいりました。
当事業年度は、期初においては、流通在庫の調整期間と位置づけ、例年投入していた春夏新製品の発売を行いませんでした。一方、当下半期においては、輸入原材料価格高騰の影響を抑えるべく、販売価格の見直しや利益改善を図った製品(「フルッタアサイーシリーズ」のリニューアルやアサイー以外の商材を使用した秋冬新製品等)を発売し、これら新製品等の販売構成比率を上げることで売上拡大と利益率上昇を図る施策を講じました。しかしながら、アサイー市場が前上半期の盛り上がりから一転し想定以上に減速したことにより、既存製品の販売が大きく落ち込んだことや、当下半期に投入した新製品において、製品のアピールポイントや特徴を消費者に訴求するためのプロモーション活動が不十分であったこと等の要因により、売上は当初見込みを大きく下回りました。結果として、当事業年度の売上高は2,571百万円(前事業年度比23.1%減)となりました。
利益面につきましては、アサイー原料の仕入価格の急激な上昇と為替円安の影響により原価が高騰し、当社収益を圧迫することとなりました。当社としては、上記のとおり、アサイーだけではなく、その他のスーパーフードやアマゾンフルーツを使用した新製品の開発や既存製品のリニューアルにより利益率上昇に取組んでまいりましたが、上記要因により売上が想定を大幅に下回ったことに加え、当第4四半期に不良原材料と容器や包装破損による原材料・商品の廃棄に係る評価損を計上したこと等で、売上総利益は635百万円(前年同期比53.9%減)となりました。
販売費及び一般管理費においては、主に原材料在庫の増加に伴う保管費用等の増加と販売管理システム等の導入費用が増加したものの、販売促進費や販売手数料が減少したこと等で、前事業年度に比べ162百万円減少しました。結果として、営業損失は474百万円(前事業年度は営業利益106百万円)となりました。
また、営業外損益に関しては、デリバティブ取引の時価評価による評価損97百万円を計上したことで、経常損失は579百万円(前事業年度は経常利益349百万円)、特別損失として、当事業年度において多大な営業損失を計上したことで当社事業の回収可能性を検討した結果、全社及び店舗における固定資産に対する減損損失59百万円を計上したことで、結果として当期純損失は683百万円(前事業年度は当期純利益201百万円)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。
このため、当社の事業上の競争力を高め、収益性の向上と財務体質の強化を図るとともに、内部管理体制の整備やコンプライアンスの徹底、優秀な人材の確保と情報管理システムの整備等の事業のインフラ整備を進め、経営成績に重要な影響を与える可能性のあるリスクに適切に対処していく所存です。
(6)経営者の問題認識と今後の課題について
当社の経営者は、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおり、今後の更なる成長の実現のためには、販売チャネルの拡大等の販売体制強化に加え、事業を効率的かつ適切に運営するための内部管理体制の充実が必要であると認識しております。
このため、「フルッタアサイー」ブランドの確立を進め、売り上げのさらなる拡大に努めるとともに、それを支える内部管理体制についてもさらに充実を図ってまいります。
(7)重要事象等
「4 事業等のリスク (i)継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載しておりますように、当事業年度におい て、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は 状況が存在しております。
当社は、当該状況を改善・解消すべく原点回帰としての取組みとして、当社が位置づけているプレミアムスーパー等の有力店舗において直販体制の導入や他社とのキャンペーン等のコラボレーションに積極的に取り組み、自社通販については、サービスとユーザビリティー向上等により売上拡大を図ってまいります。また、原材料在庫の増加により資金繰りが悪化したことで、当社の最重要課題の一つとして在庫削減に取り組み、在庫の資金化を進めることで営業キャッシュ・フローの改善と、引き続き人件費や物流コスト等の経費削減に取り組み業績回復に努めてまいります。
資金面に関しては、取引銀行からは既存借入金の融資継続に応じて頂いており、引き続き継続的な支援が得られるよう良好な関係を築き、今後とも資金調達や資金繰りの安定化に努めるものの、今期多大な損失を計上したことで自己資本比率が大幅に低下しており、財務体質強化のためにも自己資本を増強することが喫緊の課題ともなっております。当社としては、今後の成長資金と資金繰りの正常化に向けた一環として、平成28年6月22日付で、株式会社アスラポート・ダイニング及び株式会社弘乳舎と資本業務提携を締結し、当該提携に基づく資金調達が決定しております。
なお、詳細については「第5 経理の状況 1.財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
以上のことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。