第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループはインターネット分野においてユーザーの利便性を追求すべく、横断検索機能を活用することによって「地球最大の予約プラット・フォームの実現」を目指し、下記の経営理念を基本に事業を推進して参ります。

・価格とサービスで感動を!

・徹底的に無駄と戦い、顧客に還元する!

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループが重視している経営指標は、収益であります。収益を継続的に成長させることにより、企業価値の向上を実現して参ります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、世界においてオンライン旅行会社(OTA)としての優位性確立を目指しております。今後は更にサービスの拡充及びシステムの改善を進めてお客様の利便性向上や業務効率化を意識した取り組みを強化して、世界中で信頼される「Global OTA」を目指して参ります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

これからの旅行業界は、店舗を中心とした営業を展開する既存の大手旅行会社に加え、インターネットを中心としたOTAの成長、そしてLCCを含めた直販を拡大する航空会社等との競争が更に激しくなると思われます。そのような中、当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。

 

① クールジャパン戦略及び東京オリンピック開催への対応

日本政府が推進する「クールジャパン戦略」に関連して、羽田空港の国際化、訪日観光客の誘致が促進されております。また、2020年には東京オリンピックが開催されることが決定しております。これに伴い、訪日外国人が増加することや、個人・ビジネス関係者の入出国がこれまで以上に活発化することが予想されます。

このようなマクロ環境の動向に対して、当社としましては、当社グループが提供するサイトの多言語展開を加速度的に推進するとともに、航空券のみならず鉄道、バス等の交通機関や宿泊施設、生活関連サービスといったあらゆる商品を多言語でオンライン予約できるサービスを提供し、顧客の利便性向上を図ってまいります。

 

② 海外への事業拡大

当社グループでは、国内市場における継続的な事業の拡大を図っておりますが、当社グループが更なる成長を遂げるためには、海外への事業拡大が必要不可欠であると考えております。

特に東南アジア諸国では、日本以上にLCCのシェアが拡大しており、今後もシェアが拡大するものと予想されております。当社がこれらのLCC全ての路線を取り扱うためには、海外航空券の仕入先であるホールセラーが提供しているAPIだけでは対応できないことから、各国のLCCのAPIに個別接続する必要があります。

当社グループでは、これらの状況に対処するため、国内で培った技術力やノウハウを活かし、堅牢なシステム構築を図ってまいります。

 

③ グローバル人材の採用

当社グループは、国内市場のみならず、世界各国の旅行商品の取り扱いを充実させることによって国際競争力を高め、更なる事業拡大を図る方針であります。このため、当社としましては、外国人顧客向けのオペレーターや、国内外の優秀な人材を確保することが重要と認識しており、社内における研修制度の充実や語学の堪能な人材の採用強化に取り組んでまいります。

 

④ 新サービスの展開

多様化する顧客のニーズに応えるため、当社グループは常に新しいサービスを提供することを検討し、実施しております。

今後も既存サービスの充実に加えて、当社グループが有するサイト運営能力、サービス開発力等を活かして、航空券のみならず様々な新サービスを展開することによって、既存顧客への付加価値を提供するとともに、新規顧客の獲得を図ってまいります。

 

⑤ 顧客に対して提供する情報の量及び質の向上

インターネット等を利用することによって顧客自身が様々な媒体から様々な情報を入手することが容易となっていることから、旅行に対する顧客のニーズは多様化し、旅行会社に対する要望も高くなっております。このような状況に対して、当社としましては、顧客一人一人のニーズにマッチした情報提供を行ってまいります。

 

⑥ 認知度の向上

当社が運営するサイトを多くの顧客に利用して頂くためには、サイトの認知度を更に向上させることが必要不可欠であると考えております。このため、様々な媒体を活用した効果的な広告宣伝、Webマーケティング技術の有効活用等を実施することで認知度の向上に努めてまいります。

 

⑦ 顧客の利便性向上

当社グループはPC及びスマートフォンによる販売を行っておりますが、特にスマートフォンからの申込みが増加しており、今後も更に増加するものと予想されております。このため、当社としましては、スマートフォンに対応した検索機能や予約機能等を充実させ、顧客の利便性向上に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 旅行市場について

旅行市場は、国内では観光庁主導のもと市場拡大へ向けた様々な施策が行われております。当社グループは、日本及び急速に成長するアジアをはじめとする世界の旅行市場は今後も中長期的に拡大していくものと想定しております。

しかしながら、日本を含めて世界的な感染症の発生・蔓延、天候の変動、及び景気の悪化等により社会的に消費者の旅行に対する意欲が減退した場合、テロや戦争などの世界情勢の変化や自然災害、事故等による観光インフラへの被害が起きた場合、急激な為替相場変動による世界情勢の混乱等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 電子商取引の普及について

世界における電子商取引は、インターネットの普及及びスマートフォンやタブレット型端末機器の普及による利便性の向上に伴い市場規模が拡大し、当社グループでは今後も電子商取引が発展するものと考えております。

国内旅行会社のインターネット販売比率は上昇傾向にあり、アメリカ旅行市場でもオンラインの販売比率は高い傾向にあります。当社グループは、今後も当該傾向は継続し、益々インターネット販売比率が高まっていくものと見込んでおります。

しかしながら、電子商取引に関する新たな規制の導入や何らかの予期せぬ要因により、当社グループの期待どおりに電子商取引の普及が進まない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 競合他社の影響について

当社グループと同様に世界市場にはオンラインを中心とした旅行事業を営んでいる有力な競合企業が存在しております。当社グループは独自仕入ルートによる現地ツアーの充実、多言語化によるサイトの差別化等の取り組みを行っております。

しかしながら、有力な競合企業が、その資本力、営業力等を現状以上に活用してサービスや商品の販売に取り組み、当社の想定している以上に競争が激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 航空会社のコミッションカットについて

航空会社は、旅行業者を通じて航空券を販売する際、旅行会社に対して一定のコミッションを支払っております。一方、航空会社自身でも消費者に対して直接航空券の販売を行っておりますが、近年、その割合を高めており、将来的には、旅行業者を通じて販売する際に支払うコミッションが変更される可能性があります。

当社グループの場合においても、仕入先である旅行業者を通じてコミッションの支払いを受けており、営業収益に寄与しております。そのため、これらのコミッションの動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) システム障害について

当社グループのサービス提供は主にインターネット環境において行われております。そのため、当社グループはサービスの安定供給を図るためのセキュリティ対策と、コンピューターウイルス等の侵入やハッカーによる妨害等を回避するために必要と思われる対策をとっております。

しかしながら、あらゆる可能性を想定して対策を施すことは困難であり、当社グループの想定しないシステム障害やサービスの妨害行為等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 個人情報保護について

当社グループは、当社グループのサービスを提供するに当たり、顧客の個人情報(氏名、メールアドレス、生年月日、性別、住所、電話番号、販売状況等)を取得し、サーバに記録しております。

これらの個人情報の管理は、当社グループにとって重要な責務と考え、顧客に安心かつ快適にサービスを利用してもらうため、顧客のプライバシーとその保護について「プライバシーポリシー」、「個人情報保護管理規程」を定め、最大限に注意を払い管理しております。

しかしながら、これらの情報が何らかの理由によって外部に流出した結果、当社グループの信用力の低下を招いた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 割引運賃を利用した航空券の取扱いについて

一部の航空会社では、普通運賃のほかに、普通運賃よりも低価格の料金体系による航空券を各種設定しており、当社が顧客から得る取扱手数料は航空券により異なっております。当社はこれらの普通運賃より低価格な料金体系による各種割引航空券を取り扱うことにより収益性の向上を図っております。ただし、各航空会社の方針変更等により、これら割引航空券の流通量が著しく減少し、当社が十分に確保できない場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 投資事業に関するリスク

① 株式市況等による保有株式への影響について

当社グループでは投資先企業の株式公開などによって株式市況等の影響を受ける有価証券を保有しております。
 投資事業においては株式公開後に株式等の売却によって投資回収を図ることがあり、株式公開後の株価水準や株式市場動向等を勘案しつつ、株式等を段階的に売却いたします。そのため、投資先企業が株式公開した場合であっても、株式等を保有している間に、株式市場の低迷や投資先企業の株式の出来高減少、投資先企業の業績低迷等によって、保有する株式等の価格下落や流動性が低下し保有株式等の売却による損失発生や評価損の発生、もしくは長期間売却ができない状況に陥る可能性があり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。
 このほか、投資先企業の株式公開前の一定期間に当該株式等を取得した場合、各証券取引所にて定めた継続保有期間中の継続保有が義務付けられており、継続保有期間中の株価下落等により収益の最大化を図れない可能性があります。

 

② 創業初期の未公開企業への投資を行うことについて

当社グループの投資事業は、投資成長が見込まれると判断した創業後間もない時期のベンチャー企業を中心として、投資を行っております。
 ベンチャー企業の中でも創業後間もない企業は、業歴の短さから経営基盤が安定していないことが多く、その結果、当該企業の製品、商品、サービスの事業化が初期段階にあるため収益基盤が確立していない、急速な技術進歩に対応できる保証がない、創業者等の特定の人物に対する依存度が著しく高い等、多種多様のリスク要因を包含する場合があります。
 当社グループでは、投資対象企業に応じて必要な審査手続きを経た上で投資判断を行っておりますが、投資後の投資先企業の経営上の問題や欠陥等が存在した場合には、投資先企業の企業価値低下や倒産等の可能性もあり、そのような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
 また、創業初期の企業に対する投資については投資から売却による投資回収までの期間が長期にわたる傾向にあり、株式公開や他の事業会社等への譲渡等の実現時期を正確に予測することは困難であり、この実現を保証するものではありません。

 

(9) 既存事業拡充及び新規事業展開について

当社グループは今後、既存サイトの機能追加等及び現在の事業とシナジーが見込まれる分野への事業拡大を図っておりますが、安定して収益を生み出すには、一定の時間がかかることが予想されるため、結果として当社グループ全体の収益が一時的に悪化する可能性があります。また、これらの事業が必ずしも当社グループの目論見どおりに推移する保証はなく、その場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 海外の旅行商品の取扱い開始について

当社グループは、海外現地ツアー、海外アクティビティ等、海外旅行商品の取扱いを開始しており、国内のみならず海外の一般消費者を対象に販売を行っていく方針であります。

これら海外旅行商品が提供される現地においては、地域特性によるリスクが多岐にわたって存在し、当社グループは、旅行商品の安全性を考慮した上で海外旅行商品の取扱いを進める方針でありますが、当社グループが予測困難なリスク等が発生し、当社グループの信用力が低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 広告宣伝費について

当社グループの事業において広告宣伝費は、広告を掲載することで集客が図られ、取扱高が増加することから、重要な投資であると認識しております。広告宣伝費の支出に関しては、広告効果を測定し、最適な広告宣伝を実施するよう努めておりますが、ウェブサイト内での検索結果や効果的な広告宣伝で売上高が大きく変動する場合があります。当社といたしましては、日常的に取扱高と広告宣伝費との効果を分析し、広告宣伝費の利用について適正に判断をしておりますが、市場動向、天候等の事由により、広告宣伝費に対する費用対効果を得られない場合等には、取扱高が減少したり、収益性を低下させる等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 法的規制について
① 旅行業法

当社グループの運営しているオンライン旅行サイトは旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、当社グループは、第一種旅行業者(東京都知事の管轄)の登録を行っております。
 なお、第一種旅行業者の登録は5年毎の更新が義務付けられており、現在保有している第一種旅行業者の登録の有効期限は2022年7月2日までとなっております。また、旅行業法第6条に登録の拒否、第12条第13項に欠格条件、第12条第23項及び第19条に登録の取消しの要件が定められており、当該要件に抵触した場合には登録の取消しもしくは営業の停止等を命じられる可能性があります。当社には、現時点において登録の取消し等の事由となる事実はないと認識しておりますが、何らかの理由によりこの資格の登録拒否事由等が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 古物営業法

当社グループは古物取扱業者として、許可を取得し販売業務を行っております。なお、古物商の許可に有効期限の定めはありません。また、古物営業法第4条に欠格事由、第6条に取消事由が定められており当該要件に抵触した場合には許可の取消しもしくは営業の停止等を命じられる可能性があります。当社グループには、現時点において許可の取消し等の事由となる事実はないと認識しておりますが、当該許可の取消し等を命じられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ その他法的規制

当社グループの行うコンシューマ事業においては、「知的財産法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」等による法的規制を受けております。
 また、投資事業においては、「会社法」、「租税法」、「金融商品取引法」等による法的規制を受けております。
 当社グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これら法令に違反する行為が行われた場合若しくは、やむを得ず遵守できなかった場合及び行政機関によって当社グループ事業に関わる法令等による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(13) 特許等知的財産権について

当社グループは第三者の知的財産権を侵害しないように常に留意するとともに、必要に応じて外部弁護士・弁理士等を通じて調査しておりますが、第三者の知的財産権を侵害する結果が生じる可能性は皆無ではありません。

そのため、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求及び使用差止請求等の訴えを起こされ、結果として当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(14) 訴訟発生リスクについて

当社グループでは、コンプライアンス規程及びリスクマネジメント規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、当社グループが扱う航空券やツアーにおいてトラブルが生じ、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 代表者への依存について

当社グループの代表取締役である中村俊一は当社グループの創業者であり、創業以来代表者を務めております。同氏は、インターネット関連事業に関連する豊富な知識と経験を有しており、当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。

当社グループでは取締役会や定例の部門会議における役員及び幹部社員との情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を行うことが困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(16) 小規模組織であること並びに優秀な人材の確保及び育成について

当社グループは規模が小さく、内部管理体制もこのような規模に応じたものとなっております。

当社グループは、今後の事業拡大及び事業内容の多様化等に対応するために、人員の強化及び内部管理体制の充実を図る予定ではありますが、人材の採用等が予定どおり進まなかった場合、または既存の人材が社外に流出した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループは未だ成長途上にあり、会社運営を円滑に遂行する上で、優秀な人材を適切な時期に確保し、育成する必要があります。そのような人材が適切に確保できなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(17) 配当政策について

当社は、株主様への配当政策を最重要課題の一つと認識し、経営成績に裏付けされた配分を行うことを基本方針としております。
 2019年6月期の期末配当金につきましては、上記方針に基づき、前期実績に比べ増収はしたものの親会社の所有者に帰属する当期利益が減少したこと及び株主様への利益還元等を勘案した結果として、1株当たり10円の配当を実施させていただきたいと考えております。

なお、今後の配当実施の可能性及び実施額等については未定であります。

 

(18) のれんの減損に関するリスク

当社グループは2019年6月末時点で2,535百万円ののれんがございます。今後、取得した企業や事業の収益性が著しく低下し減損損失の計上が必要になった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは当連結会計年度(2018年7月1日から2019年6月30日まで)より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。

 

(経営成績等の状況の概要)

(1) 経営成績の状況

 当社グループをとりまく経営環境につきまして、観光庁「宿泊旅行統計調査報告」(確定値)によりますと、2018年度の国内旅行者数は、5億3,800万人泊で前年比105.6%、うち日本人延べ宿泊者数が4億4,373万人泊(前年比103.2%)、外国人延べ宿泊者数が9,428万人泊(前年比118.3%)となっており、外国人の国内旅行者数が増加傾向にあります。また、日本政府観光局(JNTO)の報道発表によりますと、2018年度に日本を訪れた訪日外国人数は、過去最高の前年度を上回り3,119万人(前年比108.7%)にまで達しております。
 また、スマートフォンの増加やタブレット端末等のモバイルインターネットの領域が継続的に拡大を続け、その存在感をますます高めております。

このような事業環境のもと、当社グループは「Global OTA」企業として、航空券等の旅行商品の比較・予約サイト「skyticket」の利便性の向上やサービスの拡充及び新たなユーザーの獲得、企業買収や成長企業等への投資を通じて事業の拡大に努めてまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の収益は50,544,898千円(前年同期比169.0%増)、営業利益は540,363千円(前年同期比2.5%増)、税引前当期利益は460,214千円(前年同期比7.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は193,548千円(前年同期比43.6%減)となりました。

 各セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(コンシューマ事業)
 コンシューマ事業につきましては、航空券等の旅行商品の比較・予約サイト「skyticket」において、利便性の向上及びサービスの拡充に努めました。
 また、若年層に人気の高いタレントを起用した広告を実施することや様々なイベントへの協賛等を通じて、新たなユーザーの獲得に努めました。
 さらに、2018年11月に株式会社ギャラリーレアを子会社化、2019年1月にラド観光株式会社を子会社化及び株式会社EDISTを設立し、コンシューマ事業に追加しております。

 以上の結果、当セグメントの収益は50,145,925千円(前年同期比169.9%増)、セグメント利益は394,946千円(前年同期比6.3%減)となりました。

 

(投資事業)
 投資事業につきましては、成長企業等への投資を引き続き継続しております。
 以上の結果、収益398,972千円(前年同期比92.4%増)、セグメント利益145,416千円(前年同期比37.9%増)となりました。 

 

(2) 財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は17,017,822千円となり、前連結会計年度末と比べ6,249,485千円の増加となりました。

当連結会計年度末の負債総額は15,478,413千円となり、前連結会計年度末と比べ6,135,148千円の増加となりました。

当連結会計年度末の資本は1,539,408千円となり、前連結会計年度末と比べ114,337千円の増加となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末より1,081,969千円増加し、残高は3,455,790千円となりました。

 

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

当社グループはコンシューマ事業及び投資事業を営んでおり、生産実績は該当がありません。従って受注実績、仕入実績、販売実績についての記載を行っております。なお、当社グループのコンシューマ事業のうち、旅行商品やサービスの提供については取扱高総額から仕入高、返品等を控除した純額を収益として開示しております。
 また、投資事業に関しては、事業の性質上、生産、受注及び販売の状況に馴染まないため、記載しておりません。

 

(1) 仕入実績

 

セグメントの名称

内訳

当連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

前期比 (%)

コンシューマ事業

航空券 (千円)

75,288,346

119.9

その他 (千円)

894,383

47,346.8

合計

76,182,729

110.6

 

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 販売実績

① 収益実績

 

セグメントの名称

内訳

当連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

前期比 (%)

コンシューマ事業

航空券 (千円)

10,959,700

134.6

その他 (千円)

39,186,225

375.4

合計

50,145,925

336.8

 

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

② 取扱高実績

 

セグメントの名称

内訳

当連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

前期比 (%)

コンシューマ事業

航空券 (千円)

86,248,046

121.5

その他 (千円)

40,479,581

383.9

合計

126,727,627

162.6

 

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

 

セグメントの名称

内訳

受注高

前期比(%)

受注残高

前期比(%)

コンシューマ事業

その他(千円)

39,188,543

580.5

16,665

116.2

 

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針について「第5経理の状況 1 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載のとおりであります。

この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分が有り、この結果は資産・負債・収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの業績は、外部要因として世界情勢の変化、インターネット関連市場の動向、競合との競争、技術革新、法規制の変化、自然災害等の影響を受ける可能性があります。

また、内部要因として、システムや新サービスの開発、人材登用や人材育成、内部管理体制、システム障害等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がありますが、内部管理や組織体制の強化等によりこれらのリスク要因に対応するように努めております。なお、当社グループでは「価格とサービスで感動を!徹底的に無駄と戦い、顧客に還元する!」という企業理念を実現するため、当社グループのメインサービスである「skyticket」の認知向上と取扱い商品の拡充及び利便性の向上を行うことが重要であると考えております。そのためには事業環境の変化に素早く対応できる組織体制の構築、システムの開発速度の向上及び安定性の確保、情報管理体制の強化等、組織としての健全性を高めていくことが経営上の課題であると認識しております。これらの課題に対応するために、当社グループの経営陣は、積極的な情報入手に努め、入手した情報を分析し、分析した情報に基づき、現在の事業環境を確認し、最善の経営方針を立案・実行するように努めております。

 

① 財政状態の分析

  (資産)

当連結会計年度末の総資産は17,017,822千円となり、前連結会計年度末と比べ6,249,485千円の増加となりました。増加の主な要因は、買収した企業を連結の範囲に取り込んだこと及び新規借入の実行によるものであります。

 

 (負債)

当連結会計年度末の負債総額は15,478,413千円となり、前連結会計年度末と比べ6,135,148千円の増加となりました。増加の主な要因は、買収した企業を連結の範囲に取り込んだこと及び新規借入の実行によるものであります。

 

 (資本)

当連結会計年度末の資本は1,539,408千円となり、前連結会計年度末と比べ114,337千円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金の増加116,634千円によるものであります。

 

② 経営成績の分析

(収益)

当連結会計年度の収益は50,544,898千円(前年同期比169.0%増)となりました。これは主に、前連結会計年度の期中に連結子会社化したコスミック流通産業株式会社、コスミックGCシステム株式会社、株式会社wundou、株式会社TETの収益が連結会計年度期間全てに取り込まれたこと及び当連結会計年度において、新たに株式会社ギャラリーレア、ラド観光株式会社を連結子会社化したことによるものであります。

 

(営業総利益)

当連結会計年度の売上原価は36,458,460千円(前年同期比277.3%増)となりました。これは主に、前連結会計年度の期中に連結子会社化したコスミック流通産業株式会社、コスミックGCシステム株式会社、株式会社wundou、株式会社TETの収益が連結会計年度期間全てに取り込まれたこと及び当連結会計年度において、新たに株式会社ギャラリーレア、ラド観光株式会社を連結子会社化したことによるものであります。

この結果、当連結会計年度の営業総粗利は14,086,437(前年同期比54.4%増)となりました。

 

(営業利益・税引前当期利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は13,360,339千円(前年同期比56.3%増)となりました。これは主に、収益増加及び広告宣伝手法の多様化に伴う広告宣伝費が増加したことによるものであります。

この結果、当連結会計年度の営業利益は540,363千円(前年同期比2.5%増)、税引前当期利益は460,214千円(前年同期比7.9%減)となりました。

 

(親会社の所有者に帰属する当期利益)

当連結会計年度の法人所得税費用275,858千円(前年同期比71.5%増)となりました。これは主に繰延税金資産の取崩しによるものであります。

この結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は193,548千円(前年同期比43.6%減)となりました。
 

③ キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末より1,081,969千円増加し、残高は3,455,790千円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローと要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における営業活動による資金は、510,385千円(前連結会計年度387,326千円)となりました。これは主に、税引前当期利益460,214千円(前連結会計年度499,687千円)によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における投資活動による資金は、△879,214千円(前連結会計年度△1,347,426千円)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△691,257千円(前連結会計年度は△942,549千円)によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における財務活動による資金は、1,449,431千円(前連結会計年度2,636,836千円)となりました。これは主に長期借入金の借入による収入1,920,000千円(前連結会計年度2,900,000千円)によるものであります。

 

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び投資資金です。必要資金は自己資金の活用に加えて借入金により調達しております。資金調達に際しては、多様な調達手段から時機に応じて最適な手段を検討し、財源の確保及び資本コストの最適化を図り、財務水準の健全性に努めております。

 

 

(4) 経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としては、収益の継続的な成長を考えており、2020年6月期の連結業績予想につきましては、引き続き既存事業における市場シェアの拡大や新規サービスの開発に注力すると共に買収した子会社のPMIの成果等により収益増加を見込むものの、消費税増税や韓国からのインバウンド減少に伴う影響等もあり、現時点で、市場動向や顧客動向を踏まえた損益の合理的な予測が困難な状況であることから、業績目標に関しては非開示としております。

 

 

(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)

IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成しあ場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。

(のれんの償却)

日本基準ではその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却することとしておりますが、IFRSではのれんを償却しておりません。この影響で、IFRS上では日本基準に比べて、のれんの償却額(販売費及び一般管理費)は前連結会計年度40,117千円、当連結会計年度176,348千円減少しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。