当社グループは、「必要とされる次へ。」を経営の基本方針としております。
この基本方針の下、グループの顧客資産を最大限に活用し、グループ各社の販売チャネルの連携を行うことで主力商品のクロスセル、グループシナジーの効果を創出し、新しい価値・サービスの創造を通じて、社会から必要とされ、期待され続ける企業グループとして、株主価値及び企業価値の最大化に取り組んでまいります。
当社グループは、グループ企業価値の最大化のための経営目標として、「売上高」、「EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益)」及び「CAPEX(資本的支出)」を計画どおり維持するとともに、財務バランスの健全性を計る指標である「自己資本比率」、及び①収益性(売上高当期純利益率)、②効率性(総資本回転率)、③負債の有効活用度(財務レバレッジ)で構成される「ROE(株主資本利益率)」を重要な経営指標として一定のベンチマークを設定し事業運営しております。
当社グループは、ホールディングス体制の下、顧客資産の共有化・事業会社間の連携強化・専門領域に特化し、事業価値の最大化を図っております。当社グループの経営資産である、音楽コンテンツ、IoT各種商材、ネットワークインフラ、安定した顧客基盤を最大限に活用する事を企図し、強力な直販体制を今後も維持しつつ、同時にテレマーケティング、WEBマーケティング、代理店網などの販売チャネル等を活用していくことによりグループシナジーを最大化させ、安定的に利益を創出してまいります。また、Withコロナにより大きく変化する消費行動や企業活動、更に急速に変化するテクノロジー/社会環境に対して、IoT・AIといったIT技術等を活用し市場におけるニーズやビジネス機会をいち早く捉え、迅速な意思決定の下で、コンテンツ配信事業、店舗向けIoT事業、業務用システム事業、通信事業等の成長分野においてサービス創出力、成長性、利益創出力を強化してまいります。
当社グループが多くのお客様に必要とされ、支援される良い商品、良いサービスを生みだし続けるには、社員ひとりひとりが、働くことに真剣に向きあい、働きの質を変えていく必要があります。グループ全体で働き方改革「Work Style Innovation」を展開し、ソフト(制度)とハード(設備)の両軸を整備していくことで、社員が自発的にかつ意欲的に動き、自分の力を発揮して社会に貢献してまいります。
当社グループは、顧客資産の最大活用と安定収益基盤の構築、キャッシュカウ事業による創出資金の成長領域への積極投資、労働環境の見直しにより生産性向上・業務効率化を図ることを目標としております。
2021年8月期においては、長引く新型コロナウイルス感染拡大により経済活動の自粛や人流抑制のため行動が制約されることを余儀なくされたことから、主力事業である店舗サービス事業や業務用システム事業を中心にその影響を受けております。
このような事業環境の中、各セグメントにおいて様々な取り組みを実施し、店舗サービス事業などの安定収益基盤の回復と堅持、成長領域であるコンテンツ配信事業での課金ユーザーの伸張、労働環境見直しによる生産性向上などに取り組んでまいりました。
今後も引き続き上記目標を達成するため、下記の取り組みを行ってまいります。
① 顧客のDX化サポート
顧客アカウントの増大、顧客インフラの導入促進、及び新技術商材の開発
② サステナブルな利益成長
高収益事業の回復と堅持、原価構造の見直し、高成長事業の更なる加速、非中核事業の見直し
③ 新時代の組織形成
生産性の追求と評価、新しい働き方における新しい力の結集、スピード力の形成
事業セグメントにおける経営課題は、以下のとおりであります。
<店舗サービス事業>
店舗サービス事業は、当社グループの事業の主軸であり、今後も、安定的な収益基盤の回復及び堅持を図っていく必要があると認識しております。新型コロナウイルス感染拡大により飲食店を中心に厳しい事業環境となっておりますが、Afterコロナ、Withコロナ時代における新たな業務店ニーズにマッチした商品・サービスの開発・提案により顧客アカウントの増大と顧客インフラの導入促進を行い、顧客のDX化に向けた取り組みが必要であると認識しており、引き続き以下の施策を実施・検討してまいります。
① 店舗のIT変革を推進し、店舗経営をスマート化するワンストップ・ソリューション「USEN IoT PLATFORM」の展
開
② 店舗運営の省人化・効率化、IT化のためのITソリューションサービスの開発・拡充
③ 保険・エネルギー等のリスク&コストコンサルティングや衛生管理の各種サービス、集客に仕入、人材採用に至
るまでの店舗総合サービスコンテンツの拡充
<通信事業>
通信事業は、従来の販売代理店サービスによる収益も一定規模で維持しながら、自社サービスの一層の成長を実現しつつ、適正な収益確保を図りながら、マーケティング活動や、品質向上への投資が必要であると認識しております。Withコロナ下において各企業ではリモート対応、クラウドサービスやデータセンターサービスに対する需要が益々高まり、技術革新に伴う新たなサービスの創出など、顧客ニーズにマッチした、より良い事業環境の提案のために、引き続き以下の施策を実施・検討してまいります。
① 契約取次から自社回線獲得へのスイッチングによるストック収益への転換
② 従来の販売代理店網の拡充と併せて、異業種企業での販路拡大や、アライアンス構築による販売協力体制の確立
③ 顧客ニーズに応えるサービスラインナップの拡充
④ 自社通信サービス利用顧客へのIoT/DX商材のアップセル
<業務用システム事業>
業務用システム事業は、当社グループの重要な事業であり、今後も、その安定的な収益基盤の維持及び強化を図っていく必要があると認識しております。新型コロナウィルス感染拡大によりホテル業界や旅行業界は非常に厳しい事業環境が続いており、当事業もその影響を受けております。国民へのワクチン接種率の上昇などによって新型コロナウイルスの感染終息への期待が高まるなか、Afterコロナ、Withコロナ時代を迎えソーシャルディスタンスなど感染予防を意識した新たな生活スタイルが定着しつつあります。あらゆる場面で非対面・非接触などの新たなニーズが創出されていく中で持続的成長を支える事業モデルを確立していくため、顧客の課題解決を的確にサポートするための更なる商品開発力、商品品質の向上が課題であることから、引き続き以下の施策を実施・検討してまいります。
① お客様のニーズや課題に応じたカスタマイズ対応力とカスタマーサクセス・サービス力の一層の強化
② クラウド、IoT、AI、生体認証等の新たなテクノロジーとシステムデザイン力を最大限活用した商品改良、及び
新たなサービスの開発
③ 開発体制と技術創出ネットワークのグローバル化
④ 業態にこだわらず需要のあるマーケットに対し柔軟かつ最適なリソースの配置、効率的なサービス提供体制の構
築
<コンテンツ配信事業>
コンテンツ配信事業は、動画配信市場全体の規模が近年大きく伸長していることもあり、当社グループでは高成長事業と位置付けて、積極的に投資しております。新型コロナウイルス感染拡大による「巣ごもり」需要の高まりもあり、映像配信サービス「U-NEXT」の契約者数は増加しております。一方で、事業の競争環境も激化してきており、今後も引き続き適正な収益確保を図りながら、着実に事業を成長させていくことが重要な経営課題と認識しており、「ひとりひとりに、最高の時間を配信する。」をミッションとして、引き続き以下の施策を実施・検討してまいります。
① 新たなユーザー層の開拓のための様々なマーケティング活動
② 顧客満足度向上のための多様なコンテンツの拡充、及び視聴の快適性の追求
<エネルギー事業>
エネルギー事業は、当社グループにおいて業務店の店舗や建物、並びに商業施設向けサービスラインナップの一環として取り組んでおり、様々なサービスとともにワンストップで提供することで、当社グループがサービスを提供する価値を高めております。新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の自粛や人流の抑制により顧客先店舗・商業施設も休業等を余儀なくされ電気の消費量が減少するなどその影響を受けております。
顧客基盤である業務店の利便性の向上の観点から、引き続き以下の施策を実施・検討してまいります。
① 店舗総合サービスとしてのコストコンサルティングによる業務店への貢献
② 安定的な事業利益の創出
<全社>
① コンプライアンス
当社グループは社会的責任を果たすべく全社的にコンプライアンス体制の強化を推進しております。当社グループでは「USEN-NEXT GROUP 行動規範」を策定し、役員及び従業員が遵守すべき基本的な規範を定めるほか、定期的な啓蒙活動を通じてコンプライアンスに対する意識を高めております。当社グループを取り巻く環境の変化に対応できるよう、今後ともコンプライアンス体制の一層の強化に取り組んでまいります。
② コーポレート・ガバナンス
当社は、流動的な経営環境のもとで、企業の継続的な発展と株主価値向上のためコーポレート・ガバナンスに関する体制の強化と推進を経営の最重要課題としております。
企業基盤を確かなものとし、競争力、成長力を高め、企業価値の向上、並びに社会的責任を果たすため、当社は取締役会、監査役会、グループ経営会議、執行役員制度を軸とした業務執行機能及び内部監査機能を中心に、業務の有効性、効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、並びに資産の保全を中心に効率的で適法な企業体制を構築、維持することとしており、今後もコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。
③ 労働環境の見直しによる生産性向上・業務効率化
当社グループでは、お客様に必要とされ、支援される良い商品、良いサービスを継続的に生みだし続けるためには、社員が働くことに真剣に向きあい、働きの質を変えていく必要があるとの考えから2018年より働き方改革「Work Style Innovation」を展開しております。
新しい働き方をみつけるため新型コロナウイルス感染拡大以前よりスーパーフレックスタイムやリモートワークの活用に取り組んでおります。
また70歳定年制を導入するなど、今後とも働きやすい・いきいきと働ける環境整備を継続し、更なる生産性向上に取り組んでまいります。
(ご参考)
■USEN-NEXT Styles https://usen-next.co.jp/culture/
④ 市場のDX化への対応
当社の事業基盤である業務店や施設においては、今後よりサービスや業務のDX化が加速していくことが予想されます。このような環境下、当社グループでは、IT技術を活用し、市場ニーズやビジネス機会を捉えた製品開発・調達を行い、より多くの顧客へ提供していくことに取り組んでまいります。
以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。
当社グループは、主に国内において多角的な事業を行っており、それぞれ展開する事業において、様々なリスクに晒されております。
これらのリスク発生の可能性を認識した上で、グループ共通規程として「リスクマネジメント基本規程」を定め、様々なリスクに対処するため、必要なリスク管理体制を整備し、リスク管理にあたっております。
しかしながら、当社の有価証券に関する投資判断は本項及び本書中の本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<店舗サービス事業のリスク>
① 外部要因について
当事業においては、新型コロナウイルス感染拡大とこれに伴う緊急事態宣言の発令により、加入顧客である業務店では、長期間にわたり思うような営業活動を行うことができないことからサービスの解約や料金減免対応が増加するなどの影響を受けております。
新型コロナウイルスの感染状況が改善し、緊急事態宣言等が解除された場合でも、飲食店を中心とした業務店や企業の営業活動、集客活動が以前のような状態に戻るまでには一定程度の条件・時間を要することとなり、それによって顧客の営業活動が減退した場合、並びに、感染終息に伴う協力金等の打ち切りなどと相まって、事業の継続が困難となり廃業する業務店が増加した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、サービス提供にかかる取引先との取引内容の見直しを図りコスト圧縮に努めております。また、今後業務店の営業において、Withコロナ下の対応として非接触、非対面による商品注文、料金精算の需要が高まることが想定されることから、これらの需要に対応した製品開発、販売強化を行い加入顧客のARPU向上に努めてまいります。
② イノベーションについて
当事業は、当社グループの事業の主軸であり、今後も、安定的な収益基盤の堅持を図っていく必要があると認識しております。そのため、店舗開業支援、各種インフラ等の事業環境の構築、店舗運営からその後のDX化までトータル的なサポートを提案しておりますが、技術革新のサイクルは極めて速く、将来における技術革新やトレンドを正確に予測することができず、当社グループが提供する商品やサービスが適切なタイミングでの改良や開発、及びニーズにマッチしたサービスの提供、転換がスムーズに行われないなど、陳腐化し、競争力が低下した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、デジタル革命・新技術の動向に注視し、常に顧客ニーズの把握に努めることで、既存商材の更新・新商品・サービスの開発、新たなビジネスモデル創造に取り組んでおります。
<通信事業のリスク>
① 外部要因について
当事業においては、通信事業者が提供する通信サービスへ利用契約の取次を行っております。
通信事業者の事業方針等により大幅な取引条件の変更が生じ、取次の対価としての手数料が大幅に変動した場合や当事業における販売代理店の当社グループのための取次活動が停滞し、取次件数が事業計画通りに進展しない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、自社サービスとして直接提供していく顧客を増加させることにより、イニシャル型からランニング型へ収益構造の変革に取り組んでおります。
また、新型コロナウイルス感染拡大とこれに伴う緊急事態宣言の発令により、外出自粛やソーシャルデスタンスが要請され、人との接触機会を極力削減するためにリモートによる業務や会議が推奨され今では常態化しつつあります。
これに伴い、電磁的な申請方法や電磁的な業務処理方法の導入が広がりを見せ、併せて官公庁を中心に申請書類への捺印廃止等の動きが加速化しておりますが、このような大きな変革を的確に捉え、企業が必要するニーズの把握ができず、またその対応が遅滞した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、直営業による顧客ニーズの把握や改善提案に注力するとともに、代理店等様々なルートを活用した幅広い情報収集、AI等最新技術を活用した商品・サービスにより、様々な顧客ニーズにマッチしたサービスの提供に取り組んでおります。
② 競合について
当事業におけるMVNOサービスは、特に個人向けサービスにおいて、現在の競合に加え、今後の更なる新規参入により、一層の競争激化が予想されます。
価格競争激化に伴い、競争力が低下し売上高が減少又は事業計画以上に広告宣伝及び販売促進などの費用が増加した場合には、当社グループでは、グループの顧客資産を生かし、個人向けのサービスのみならず、店舗向けのラインナップを揃えサービス提供することで、当社サービスの競争力強化に取り組んでおります。
<業務用システム事業のリスク>
① 外部要因について
当事業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、訪日外国人の減少、出張による対面でのビジネス機会の減少によりホテル利用者が減少するなどの影響が出ており、緊急事態宣言等が解除された後においても、コロナ禍における企業活動のスタイルが定着し、人との接触機会を極力削減するためのリモート活用による業務運営や会議・打ち合わせが常態化するなどの行動変容、感染拡大の再燃への危惧から来日外国人の受け入れが進まず、また訪日機運が高まらず客足が戻らないことでホテルにおける設備投資の先延ばしが長期間にわたる場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当事業の主力マーケットであるホテル、病院以外の旅館、ゴルフ場、外食事業や小売事業の業務店に対して、マーケットの特性に合ったカスタマイズを行いサービス展開していく取り組みを行っております。
② 商品・部品の調達について
当事業では、特定の製品、部品や材料を複数のサプライヤーから調達しております。これらの調達にあたり、政治・経済の混乱、感染症・戦争・テロによる社会的混乱や世界的な需給構造の変化、並びに、全世界的な新型コロナウィルス感染拡大が、サプライヤー、生産、物流網に至るサプライチェーン全体に影響を与えたことから、今後も新たな感染症の状況によってはサプライチェーンに影響を及ぼす可能性があり、安定的な価格で必要とする数量が確保できない場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合について
当事業においては、国内はもとより海外メーカーによる競合サービスの台頭による製品クオリティや価格による攻勢を受けた結果、当社のサービスを利用する顧客数が大幅に減少する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、今後より非接触、非対面、省人化によるホテル、病院や飲食店のオペレーションの合理化が進むことが想定されることから、これらのニーズを取り込んだサービスの拡充に向け自動精算機、顔認証付きカードリーダーやオーダーシステム等の開発促進と販売強化に取り組んでおります。
<コンテンツ配信事業のリスク>
① 外部要因について
当事業においては、我が国の人口減少や急速な高齢化によって比較的動画配信サービスを視聴する人口の割合が減少した場合には、当社グループが提供する映像配信サービスは日本国内でのサービス提供であるため、今後コアな年齢層の人口減少は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、多様化する契約者のライフスタイルにマッチした、映像・音楽・書籍などコンテンツの充実化を図ると共に、サービスやデバイス等のユーザビリティを高め、幅広い年齢層へのサービス訴求に取り組んでまいります。
② 競合について
当事業においては、市場拡大に伴い、今後も他の映像配信サービスを展開する事業者との契約者獲得競争が一層強まることが予想されます。競争力の低下又は価格競争激化に伴い、契約者の減少に歯止めがかからず売上高が減少する場合、または、継続的にコンテンツのラインナップが維持できず競合他社と比較してコンテンツの魅力度が劣る場合やコンテンツ調達費用が増加することにより調達が難しくなる場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、コンテンツの充実化、サービスの機能性向上などによる契約者の利用満足度を向上させ継続利用を促す施策に取り組んでおります。
<エネルギー事業のリスク>
① 外部要因について
当事業においては、日本では2020年10月に「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、『2050年カーボンニュートラル』の実現を目指す」との宣言がなされましたが、脱炭素社会の実現は日本だけではなく全世界の共通のテーマとなっております。2015年に採択されたパリ協定では、先進国・途上国を合わせ190ヶ国以上の国々が参加するなど、国際的にもその実現が目指されています。このように顧客先における自然環境への負荷削減の意識の高まりにより、化石燃料に頼ったエネルギーの使用の見直しによる削減・停止や代替エネルギーへの転換が図られた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、自社において調達して提供するエネルギーサービスについては、一定の割合でクリーンエネルギーを導入して提供することにより、顧客先と共に環境問題に向きあっていくことも予定しており、サステナブルな社会の実現に向けた取り組みを行ってまいります。
② 競合について
当事業において当社グループは、主に業務店領域にて事業展開を行っておりますが、新型コロナウイルス感染拡大とこれに伴う緊急事態宣言の発令により休業や営業自粛、緊急事態宣言等の解除における協力金の打ち切り、営業再開後の客足の戻り具合など、まだまだ厳しい経営環境が想定されるなか、今後も他の電力小売事業を展開する事業者との契約者獲得競争が一層強まることが予想されます。エネルギー価格の上昇も懸念される中、自然エネルギーへの取り組みなど顧客ニーズへの対応の遅れや競争力の低下又は価格競争激化による売上高が減少又は事業計画以上に広告宣伝及び販売促進などの費用が増加した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、エネルギー事業を通して、環境問題への取り組みや、当社グループの他のサービス・商材を組み合わせてワンストップでのサービス提供することでの業務店の利便性の向上や社会貢献性の一助になることで当社サービスの競争力強化に取り組んでおります。
<その他のリスク>
(1)コンプライアンスに関するリスク
① 事業に係る法令順守について
当社グループは多岐にわたる事業領域においてビジネスを行っており、各事業においては、「放送法」、「著作権法」、「消費者契約法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「電気通信事業法」、「旅館業法」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」、「職業安定法」、「建設業法」、「宅地建物取引業法」等の法的規制を受けております。
当社グループは、上記を含む各種法的規制等について誠実に対応しておりますが、不測の事態等により、万一当該規制等に抵触しているとして契約等の効力が否定された場合、当社グループが何らかの行政処分等を受けた場合又は当社グループの事業が制約を受ける場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があり、また、今後、これらの法令や規則等の予測不能な変更あるいは新設が、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があり、当社グループは、適宜当社コーポレート統括部を中心に当該法律を専門とした弁護士の助言、指導をうけながら当該規制を受ける事業を担当する事業部と連携し事前の予防を講じております。
② 知的財産権について
当社グループの各事業において取り扱うコンテンツは、原作者、脚本家、翻訳家、監督、カメラマン、作詞家、作曲家、実演家等の著作権、コンテンツ出演者の肖像権、権利元の商標権等多種多様な知的財産権を含んでおります。かかる知的財産権の取り扱いについては、権利元、映画興行会社、ビデオソフトメーカー、放送局等の関係者との間の契約等により、その範囲、内容等を明確にするとともに、各関係者がその責任において、かかる知的財産権を含む各種権利等を侵害しないように努めております。
しかし、当社グループの何らかの行為が権利元との契約に反する等として、買付契約の解除又は当該コンテンツの使用差止め若しくは損害賠償の請求を受ける可能性があります。同様に、各関係者において当社との契約に反する事態が生じる可能性は皆無ではなく、その場合には、権利元と直接の契約関係を有する当社が権利元から債務不履行の責任を追及され、買付契約の解除又は当該コンテンツの使用差し止め若しくは損害賠償の請求を受ける可能性があります。
更に、顧客に提供する音楽等のコンテンツは、著作権法上の著作物又は実演等に該当しうるため、著作権法の規制を受けております。
当社グループは法令・契約に従い、著作権使用料(二次使用料を含みます。以下同じ。)を支払っておりますが、かかる著作権使用料について、取引条件の急激な変更等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、急激な取引条件の変更とならないよう密に著作権管理者等とのコミュニケーションを図っております。
また、当社グループは、コンテンツに含まれる知的財産権の帰属に留意しておりますが、かかる知的財産権が許諾元に帰属せず、あるいは許諾元が使用権を有しない等として、許諾元と第三者との間で紛争が生じた場合には、当社グループが、権利元から買付契約を解除され、又は第三者からコンテンツの使用差し止め若しくは損害賠償の請求を受ける可能性もあり、常時知的財産権の履行に際しては、許諾元との契約内容に留意しこれを履行しております。
なお、未然の防止が及ばず、なにがしかの侵害が発生する頻度は、相当程度高くないものの、かかる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)情報セキュリティに関するリスク
① 情報セキュリティについて
当社グループは、安全・安心に利用できるサービスを提供するため、当社を中心に「Usirt(ユーサート)」を設立し、計画的に外部による監査を実施するなどグループを挙げて情報セキュリティに取り組んでおります。
しかし、これらの取り組みにも関わらず、新型コロナウイルス感染やサイバー攻撃、人為的ミスや故意による不法行為、システムや機器等の脆弱性などにより、情報漏洩、データの破壊・改ざん、サービス停止などの被害が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があるため、正しい対策の実行に向け社員レベルで定期的に情報セキュリティ研修を実施するなどの対応に取り組んでおります。
② 個人情報保護について
当社グループでは個人情報保護の体制強化と教育に継続して努めておりますが、完全な保護を保証できるものではなく、外部からの不正アクセスやシステム不具合、内部犯行、人的ミス、預託先や提供先の管理ミス等による個人情報漏洩の可能性が常に存在しています。
個人情報が漏洩した場合には、当社グループの信用の低下、損害賠償の請求、状況調査や対応策検討、システム改修等による対応コストが発生するおそれがあります。また、サービスの停止も含め、今後のサービス提供に関する計画変更を余儀なくされるおそれがあり、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社グループは、当社を中心に「Usirt(ユーサート)」を設立し、情報セキュリティの理解を深め、正しい対策の実行に向け社員レベルで定期的に情報セキュリティ研修を実施するなどの対応に取り組んでおります。
(3)財政・資金調達等に関するリスク
① 財政状態等について
今後当社グループの各事業における営業活動から生じる損益又はキャッシュ・フロー、もしくは固定資産の市場価格等が変動することにより次期以降に追加の減損の必要が生じた場合、当該資産について相当の減損処理を行うことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、当社管理統括部を中心に、グループ会社における月次のキャッシュ・フロー管理を行うとともに、定期的に保有資産の評価を実施し適切な対応を行っております。
② 借入金等の財務制限条項について
当社のシンジケートローン契約(当連結会計年度末借入残高64,010百万円)には、財務制限条項が付されており、下記いずれかの条項に抵触した場合、契約上のすべての債務について期限の利益を喪失する可能性があります。
イ. 2019年8月期以降(2019年8月期を含む。)の各決算期末における当社を頂点とする連結ベースの経常利益が赤字となる状態を生じさせないこと。
ロ. 2019年8月期以降(2019年8月期を含む。)の各決算期末における当社を頂点とする連結貸借対照表上の純資産の部の合計金額を、直前の各決算期末における当社を頂点とする連結貸借対照表上の純資産の部の合計金額の75%以上かつ140億円以上に維持すること。
ハ. 2020年2月期以降(2020年2月期を含む。)の各中間期末及び2019年8月期以降(2019年8月期を含む。)の決算期末(いずれも直近12か月)における連結ベースのグロス・レバレッジ・レシオ(※1)を、各中間期末及び決算期末に3.00~5.73以下に維持すること。
ニ. 2020年2月期以降(2020年2月期を含む。)の各中間期末及び2019年8月期以降(2019年8月期を含む。)の決算期末(いずれも直近12か月)における連結ベースのデット・サービス・カバレッジ・レシオ(※2)を1.05以上に維持すること。
(※1)グロス・レバレッジ・レシオ: 有利子負債/EBITDA
(※2)デット・サービス・カバレッジ・レシオ: フリー・キャッシュ・フロー(金利支払前)/(有利子負債に係る約定弁済額+支払利息+割引料)
(4)ガバナンスに関するリスク
当社グループは、完全持株会社である親会社と各事業を行う事業会社で構成されております。当社グループにおいては、企業価値の持続的な増大を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、更に健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しております。
事業の急速な拡大に伴って、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が発生する場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
各事業会社は原則取締役会・監査役設置会社であり、「取締役会規程」をはじめグループ共通の各種規程を定め自主的に企業運営を行っております。また、当社グループでは、「グループ会社管理規程」を制定し、事業会社において一定基準を超える重要な案件は親会社取締役会の承認を求め、更に管理部門による各社の事業活動状況のモニタリング、監査室による監査を行う等、内部管理体制の充実に努めております。
(5)訴訟等に関するリスク
現在、当社グループの業績に影響を及ぼす訴訟が提起されている事実はありませんが、その事業活動の遂行過程において、企業、個人及び競合他社その他関係者から、当社グループが提供するサービスの不備、個人情報及び機密情報の漏洩、特許又は知的財産の侵害、これまでに実施した子会社譲渡並びに事業譲渡等に係り締結した各種契約書等で表明保証を要求するものがあり、これらの契約について想定外の事象が発生するなどで、法的手続きを起こされた場合、多額の費用が発生し、また、当社グループの事業活動に支障をきたすおそれがあります。
このような法的手続きは長期にわたり、更に結果予測が困難である場合ことから、当社グループにとって不利な判断が下された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害等の大規模災害に関するリスク
地震、津波、台風等の自然災害や火災等の事故及び通信ネットワークを含む情報システムの停止等により、当社グループの事業活動が停滞又は停止するような被害が長期間に及んだ場合には、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループでは、「危機管理規程」を制定し、これに加えグループ全従業員の安否確認システムを導入するなど、緊急時には対応が的確に行えるよう体制を整備しております。
また、新型コロナウイルス感染症に関しては、当社グループ従業員やその家族、ステークホルダーの方々の安全を最優先に、政府等の方針や要請等に対して各種対応策を講じております。当社グループでは新型コロナウイルス感染拡大以前より、時差通勤・テレワークの実施や有給休暇取得を推奨しており、感染拡大時にはこれらを活用した事業活動への切り替え、出張規制、会議・イベントの規制、当社グループ従業員や家族、ステークホルダーの方々を対象とした職域での集団ワクチン接種の実施、事業所内での感染防止策の周知、日常の検温や健康状態の把握・管理、感染者が発生した場合の対策の周知を実施しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、主軸事業である音楽配信サービスの提供先である業務店を始め、ホテル・病院・ゴルフ場や中小オフィスといったBtoB市場における様々な顧客が当社グループの最大の資産であると考えております。
これらを最大限に活用し、「店舗サービス事業」、「通信事業」、「業務用システム事業」、「コンテンツ配信事業」、「エネルギー事業」の5セグメントにおいて顧客の様々なニーズや課題をワンストップで解決するソリューション提供企業、中小事業者のプラットフォーマーとしての地位を更に確固たるものとするための取り組みに注力しております。
なお、業務店領域における飲食業界は新型コロナウイルス感染拡大によって特に大きな影響を受けており、これまで以上により細やかで幅広なサービスの提供・提案が求められていることから、当期より「メディア事業」を「店舗サービス事業」に統合しております。更に、飲食店に対しWith/Afterコロナにマッチしたニーズを把握し、当社グループのシナジーを生かして総合的な支援を行うことを目的として2020年9月に新会社㈱USEN FB Innovationを設立しております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大、緊急事態宣言等による経済活動自粛の長期化・常態化により一部顧客先の店舗・商業施設、ホテルやレジャー施設等は引き続き大きな影響を受けております。東京オリンピック・パラリンピックは開催されましたが、原則競技は無観客でテレビ等による観戦・応援が推奨され国内外の人流抑制など制約の多い大会となり、その結果イベントによる経済効果は限定的なものとなりました。
このような状況下、当社グループでは前連結会計年度から引き続き幅広い顧客支援策により業務店や利用者の方々を応援すると共に、非対面や非接触といった顧客ニーズへの対応に注力するなど顧客の利便性向上のため店舗向けIoTを始めとする新たなサービスラインナップの充実にも取り組んでまいりました。
高成長事業と位置付けるコンテンツ配信事業の映像配信サービスにおいては、コロナ禍による需要の高まりが継続し契約件数が伸張しており、一層の事業規模の拡大を図るためにコンテンツの拡充など一層のサービスの向上に取り組んでまいりました。
更に、当社グループでは、人事プロジェクトである「Work Style Innovation」の一環として、グループ全社員を対象に、Withコロナ時代を見据え、働き方の選択が可能な「Workers Location制度」を導入し、多様な働き方の選択の実現と社員の生産性向上を図ると共に、新型コロナウイルス感染拡大の影響により大学中退を余儀なくされている学生の就学継続と就職支援を目的とした「USEN-NEXT SCHOLARSHIP」の創設やコロナ禍でも安心・安全に就職活動が進められるようにDXを活用した新たな新卒採用手法を積極的に取り入れるなど、多様性に富んだ人材の確保に注力してまいりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高208,351百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益15,608百万円(前年同期比43.4%増)、経常利益14,768百万円(前年同期比46.3%増)、また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、8,044百万円(前年同期比63.9%増)となりました。
当社グループの各セグメント別の売上高及び営業利益は以下のとおりであります。
<店舗サービス事業>
店舗サービス事業は、連結子会社の㈱USEN、キャンシステム㈱、㈱USEN Media、㈱USEN FB Innovation、㈱USENテクノサービス、USEN-NEXT Design㈱、㈱ユーズミュージックが運営しており、音楽配信を始めとする店舗ソリューションの提供・販売・施工、音楽著作権の管理・開発等を行っております。
店舗サービス事業は、当社グループの事業の主軸であり、音楽配信サービスを中心とした安定的な収益基盤を軸に、店舗のIoT市場の開拓を積極的に進めていく方針であります。このため、特に、業務店向け市場において顧客との取引の維持拡大、新規顧客の獲得及びブランド力の向上に取り組んでまいりました。
業務店・チェーン店向けには、店舗及び商業施設向けサービスのラインナップの充実を企図し、音楽配信サービスやIoTサービスを中心に開業支援や事業環境の構築から集客・販売促進までトータル的なソリューションの提供やサポートを提案してまいりました。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴い緊急事態宣言の発出や、まん延防止等重点措置の実施により業務店、特に飲食店では度重なる営業時間の短縮要請、酒類の提供自粛などにより更に厳しい環境が続いていることから、飲食店が現に必要とするニーズの把握ときめ細やかな、スピード感のあるサービスの提供に注力するとともに、当社グループのシナジーを生かしつつ、総合的な支援を行うことを目指して参りました。
㈱USENでは、「IoTで店舗経営をスマート化するワンストップ・ソリューション」をビジョンに掲げ、クラウドPOSレジ『Uレジ』、決済サービス『Uペイ』と同時に、『USEN IoT PLATFORM』の拡販に注力いたしました。『USEN IoT PLATFORM』は、回線工事不要でインターネット利用が可能となる業務用Wi-fi『U AIR』、50年以上の店舗BGMで培われた知見とAIが融合して店舗の特徴を踏まえ、店舗ごとに最適なBGMを編成することができる『UMUSIC』など、無線通信と業務機器を最新テクノロジーでワンストップに提供することが可能であり、店舗経営をトータルにサポートしております。更に、Withコロナ、Afterコロナ下で不可欠な店舗DXにおいて、フロント業務からバックオフィス業務までのあらゆる業務をデジタル化し、業務効率化、省人化、非接触化を推進するなど、新たな視点による店舗経営を提案しております。
また、飲食店や食品を取り扱う事業者向けには、食品衛生法の改正を受けて簡単に食品衛生管理を実施して記録保存できる『お店のHACCP』を開発し提供を開始いたしました。
更に、㈱USENは中小企業庁から「経営革新等支援機関」に認定され、店舗支援事業において、より高度な専門性の高いサポートが可能となりました。
飲食店向け広告媒体事業(旧メディア事業)については、飲食店向け集客支援サービス『ヒトサラ』『食べログ』を展開しておりますが、顧客先店舗の休業や営業時間短縮の影響を受け、引き続き厳しい状況が続いておりますが、新たに「Instagram」と提携し、「Instagram」からヒトサラ加盟店の予約を可能にするサービスの開始や、飲食店支援として全国主要都市で展開される連携先のデジタルOOH(商業施設などに設置されたデジタルサイネージを活用した広告媒体)に応援ムービーを配信するなど、Afterコロナを見据えた取り組みにも注力してまいりました。
この結果、店舗サービス事業における売上高は56,112百万円(前年同期比0.1%減)、営業利益は8,590百万円(前年同期比2.5%減)となりました。
<通信事業>
通信事業は、連結子会社の㈱USEN NETWORKS、㈱U-NEXT、㈱USEN ICT Solutions、㈱USEN Smart Works、㈱USEN-NEXT LIVING PARTNERS、㈱U-MX、㈱Next Innovation、Y.U-mobile㈱が運営しており、ブロードバンドインターネット回線の販売代理店やオフィスのICT環境構築の提案・販売、MVNOサービス『y.u mobile(ワイユーモバイル)』のほか、個人向けブロードバンドインターネット回線の提供・販売を行っております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出や、まん延防止等重点措置の実施により一部でその影響を受けているものの、ブロードバンドインターネット回線の販売代理や、中小規模事業者向けを中心とした新規獲得活動が引き続き堅調に推移したことにより事業収支は安定的に推移いたしました。
㈱USEN NETWORKSでは、自社で提供する法人向け光回線『USEN光plus』等の獲得が順調に推移したことにより、ワンショット型の手数料獲得モデルからランニング収益獲得モデルへのシフトを図っております。また、新たに光回線『USEN光plus』を活用した「BtoBtoXモデル」の受付を開始いたしました。
「BtoBtoXモデル」は、企業が光回線サービスを契約し、従業員がテレワーク等でその光回線を利用するもので、企業は従業員に業務用光回線を無償で提供することで、通信品質改善による生産性向上に限らず、社員満足度の向上につながるサービスであり、今後は都心部の企業に勤務しながら地方に移り住む「転職なき移住」の推進にも寄与できるものと考えております。また、同社の次世代IP電話サービス『なっとく電話』が西日本電信電話㈱の受託商品になるなど、引き続き取り扱い商品の拡充を図ってまいりました。
オフィスのICT環境構築においては、㈱USEN ICT Solutionsが、『USEN GATE 02』のブランドでネットワーク関連サービスやクラウドサービス、データセンターサービス、企業ICT環境の保守運用サービス等を手掛けており、更に、オフィスで働く従業員のため『Sound Design for OFFICE』を始めとするBGMサービスも併せて提案するなど、企業ごとのニーズにマッチした業務環境改善を提案するとともに、これらのICT環境構築をワンストップで提供可能な体制作りに取り組んでおります。また、新たに企業のICT環境の保守運用サービス『ICT見える化サポート』の取り扱いを開始いたしました。
一方、教育現場においては文部科学省による「GIGAスクール構想」によりICT化が推進されておりますが、それらの動きをとらまえて一部地方公共団体より回線の導入を受注するなど、幅広い提案活動を行ってまいりました。
㈱USEN Smart Worksでは、従業員の働き方をサポートするため、様々なクラウドサービス(Saasサービス)を取りそろえて企業に提供しており、導入後のきめ細やかな対応にも留意いたしております。
更に、新型コロナウイルス感染拡大、緊急事態宣言を契機として働き方やオフィスを取り巻く環境は大きく変化したことから、それらの環境変化に対応したリモートワーク、オンライン会議、業務削減や省人化ツール等の導入ニーズの取り込みに注力するとともに、企業への新たな導入提案にも取り組んでまいりました。
一方、リモートワークが拡大・定着したことにより、企業で会社出勤者とリモート勤務者とが混在することによる社内コミュニケーションの在り方を課題とする企業が増加しており、その課題解決のためにツールの活用を含めた提案にも取り組んでまいりました。
この結果、通信事業における売上高は48,179百万円(前年同期比9.5%増)、営業利益は4,534百万円(前年同期比12.4%増)となりました。
<業務用システム事業>
業務用システム事業は、連結子会社の㈱アルメックスが運営しており、ホテル・病院・ゴルフ場等の業務管理システム及び自動精算機の開発・製造・販売を行っております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出や、まん延防止等重点措置の実施の影響を受けて経済活動は縮小し大きな影響を受けてまいりました。特に、観光業・旅行業は、国内外の人流抑制等により厳しい事業環境に置かれており、更に首都圏を中心としたビジネスホテルは出張の減少等による稼働率の低下などで依然厳しい状況にあり、当社の事業活動にも影響を及ぼしております。
このような状況下で、ホテルにおいては、客室テレビを起点としたDXによりスマート・ホテルルームの実現のための『IoT Terminal』やホテルとゲストを繋げるDXアプリ『Stay Concierge』をリリースするなど、Afterコロナを見据えた取り組みに着手してまいりました。
病院においては、長年培ったテクノロジーと知見を集大成し、人工知能を使った顔認証・保険証確認機能搭載の次世代型キオスクを市場投入するとともに、クリニック向け精算機の市場投入により、今まで総合病院を中心とした機器導入による省人化・省力化がクリニック・歯科等の小規模な病院においても実現することが可能となり、納品数は堅調に拡大いたしました。更に、厚生労働省が推進する取り組みで、2021年10月より運用が開始予定であるオンライン資格確認に対応した顔認証付きカードリーダー『マイナタッチ』の販売促進にも注力するなど、将来に向けての取り組みにも着手してまいりました。
更に、飲食店向けには、好みの食材や量を選びながらオリジナルメニューを作ってオーダーできるパーソナル・オーダーシステムと自動精算機を連動させ、会計の完全無人化を実現する精算システムを開発し、サービス提供を開始いたしました。これにより、店舗では、入店から会計まで配膳以外の顧客対応業務を全て無人化にすることが可能となり、従業員の業務効率化や回転率向上につながります。
昨今ではあらゆる領域において「非対面・非接触」が重要な課題となり、事業者はその対応が強く求められるようになってきていることから、これまで人による「おもてなし」をサービスの中心とし自動精算機等の省人化・省力化を必要としていなかったホテル、ゴルフ場や店舗等においても、「非対面・非接触」という新たなニーズが発生し、これを大きなビジネスチャンスととらえて積極的なアプローチを行ってまいりました。
この結果、業務用システム事業における売上高は18,925百万円(前年同期比6.7%減)、営業利益は2,898百万円(前年同期比16.0%減)となりました。
<コンテンツ配信事業>
コンテンツ配信事業は、連結子会社の㈱U-NEXT、㈱TACTが運営しており、映像配信サービス『U-NEXT』の提供・販売を行っております。
当連結会計年度においては、映像配信サービスの市場が活性化する中、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出や、まん延防止等重点措置の実施の影響による「巣ごもり」需要の高まりも相まって有料の映像配信サービスへの利用度も高まっております。
このような状況下において、『U-NEXT』では、長引く新型コロナウイルス感染拡大の影響により、引き続き「巣ごもり」需要を受けて契約者数は堅調に推移しております。
コンテンツについては、米ワーナーメディアと独占パートナーシップ契約を定額制動画配信において締結し、HBO及びHBO Maxオリジナルの新作を日本初独占見放題配信やHBOの人気タイトルの独占見放題配信するなど、より一層コンテンツのラインナップ拡充を図ってまいります。
更に、競争環境が激化するなかで、今までの「カバレッジ戦略」に加え、当社の独占作品をグレードアップさせるかたちで「ONLY ON戦略」を展開し、「U-NEXTでしか観られない」「見放題で楽しめるのはU-NEXTだけ」という独占配信作品の強化にも取り組んでまいりました。
また、ユーザーエクスペリエンスの改良においては、メーカー各社より新たに販売されるテレビの付属リモコンに「U-NEXTボタン」の搭載をすすめ、ユーザーに快適にサービスを利用していただけるよう取り組んでおります。
更に、関西電力㈱が家庭向け低圧電力を供給するお客様向けに、電力等と『U-NEXT』を組み合わせた新電力料金メニュー『withU-NEXTでんき』と『withU-NEXTでんき(ガスset)』を提供するなど、新たなチャネルによる視聴者獲得にも引き続き取り組んでまいりました。
この結果、コンテンツ配信事業における売上高は59,956百万円(前年同期比30.7%増)、営業利益は5,731百万円(前年同期比667.7%増)となりました。
<エネルギー事業>
エネルギー事業は、連結子会社の㈱USENが運営しております。
エネルギー事業では、業務店の店舗や建物並びに商業施設向けサービスラインナップの一環として取り組んでおり、高圧・低圧電力やガスを中心に販売を進めてまいりました。様々なサービスとともにワンストップで提供することで、当社グループがサービスを提供する価値を高めております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出や、まん延防止等重点措置の実施の影響を受けて経済活動は縮小し大きな影響を受けてまいりました。顧客先店舗・商業施設等における電気消費量も十分に回復していないなどの影響を受けるとともに、高圧帯においては市場競争環境の激化と価格競争力が相対的に低下してきている状況にありますが、当社グループのシナジーを生かした他商材とのコラボレーションにより、更に魅力的なサービスとして顧客へのエネルギーコスト削減価値を提供していくことに引き続き取り組んでまいりました。
この結果、エネルギー事業における売上高は27,926百万円(前年同期比5.2%減)、営業利益は354百万円(前年同期比258.6%増)となりました。
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2,941百万円増加し、141,316百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて11,449百万円増加し、60,692百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産が1,912百万円減少したこと、のれんが3,297百万円減少したこと、投資その他の資産が3,987百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べて8,507百万円減少し、80,624百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ143百万円減少し40,842百万円となりました。
固定負債は、長期借入金が4,690百万円減少したこと、その他が1,018百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べて4,506百万円減少し、67,138百万円となりました。
(純資産)
純資産は、利益剰余金が7,563百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ7,592百万円増加し、33,334百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて4,801百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は21,578百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の収入は15,719百万円(前連結会計年度は7,997百万円の収入)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益を14,121百万円計上、減価償却費5,472百万円、のれん償却額3,297百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の支出は4,195百万円(前連結会計年度は7,751百万円の支出)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得により資金が4,560百万円減少したこと、無形固定資産の取得により資金が2,413百万円減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の支出は6,722百万円(前連結会計年度は4,030百万円の支出)となりました。その主な要因は、長期借入金の返済による支出により資金が6,170百万円減少したこと、配当金の支払額により資金が480百万円減少したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
当社グループは受注活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)当連結会計年度より、「メディア事業」を「店舗サービス事業」に統合し、また「調整額」に含めておりましたコールセンター受託業務を「店舗サービス事業」に、セグメントを変更しております。前連結会計年度比は、変更組替後の増減比を記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、会計方針の選択、適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。見積りにつきましては、過去の実績や状況を踏まえた合理的な判断を基礎として行っておりますが、この見積りは不確実性が伴うため実際の結果と異なる場合があり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等に関する認識及び分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」及び「②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループ経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは中長期的な成長を目指し、現状の事業基盤の維持・強化を目的とした、音楽配信設備(受信端末機等(チューナー))、映像コンテンツ(洋画・邦画・韓流ドラマ・アニメ等)、ネットワークインフラ等への投資に加え、M&Aや新規サービス・商品の開発投資へも積極的に資本を投下し、事業の競争力を強化していこうと考えております。
これら資金需要に対しては自己資金で賄える範囲内を基本方針としておりますが、M&A等において自己資金で賄えない場合には外部借入等による資金調達も含め最適な手段を選択する予定です。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
d.経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
※財務制限条項が付されており、その内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表
注記事項(連結貸借対照表関係) ※4 財務制限条項」に記載しております。
特記すべき事項はありません。