第2 【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、低金利と安定した円相場を背景に、企業収益の回復や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調が続きましたが、不安定な海外情勢の影響が懸念され、先行き不透明な状況が続いております。
 当社の事業領域であるインターネット分野におきましては、引き続きスマートフォンの普及が進んでおり、平成28年のスマートフォンの保有者の割合は56.8%(前年比3.7%増)に上昇(※1)、平成28年のインターネット広告費におきましては、1兆3,100億円(前年比13%増)へ拡大し広告費全体の成長を牽引いたしました(※2)。また、IoT(※3)やAI(人工知能)(※4)などの潮流により、今後もインターネット及びインターネットにおける集客の重要性は、益々高まるものと考えております。
※1 内閣府経済社会総合研究所調査
※2 株式会社電通調査
※3 IoTとは、Internet of Thingsの略で、コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々なモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信する技術や仕組みを指します。
※4 AI(人工知能)とは、Artificial Intelligenceの略で、人間の知能を目指したコンピュータのプログラムなどを指します。
 このような事業環境のもと、当事業年度においては経営基盤強化を図るため、アドテク事業の事業再編ならびにO2O事業の収益化を推進すべく、将来へ向けて積極的な経営資源の集中を行ってまいりました。
以上により、当事業年度における業績は、売上高2,818,618千円(前年同期比1.7%減)、営業利益104,499千円(前年同期比211.8%増)、経常利益103,219千円(前年同期比254.1%増)、当期純利益は47,676千円(前年同期比533.0%増)となりました。

 セグメント別の業績は次のとおりであります。
 アドテク事業は事業再編を行い、従来の商材構成の抜本的な見直しと新商材の開発、広告運用等組織の配置転換に注力した結果、売上高は前年をやや下回ったものの、利益は大幅に増加いたしました。
  この結果、アドテク事業の経営成績につきましては、売上高は2,513,183千円(前年同期比6.2%減)、営業利益は148,897千円(前年同期比42.7%増)となりました。
  O2O事業は、アプリ集客プラットフォームの商品品質向上を図ると同時に、大規模チェーン店様向けの新商材を開発したことにより、顧客基盤はより一層拡大し導入店舗数が3,900店を突破するなど市場シェアを大きく伸ばしました。
  この結果、O2O事業の経営成績につきましては、売上高は305,435千円(前年同期比62.1%増)、営業損失は44,397千円(前年同期は70,812千円の営業損失)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ80,820千円増加し、当事業年度末には536,641千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュフローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度による営業活動による資金の増加は、204,450千円(前年同期は80,349千円の減少)となりました。これは主に、法人税還付金及び還付加算金の受取額の増加61,608千円、売上債権の減少22,984千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度による投資活動による資金の減少は123,483千円(前年同期は202,334千円の増加)となりました。これは主に、関係会社預け金の預入の支出による減少100,000千円、投資有価証券の取得による支出12,500千円等によるものであります。

 

(財務活動におけるキャッシュ・フロー)

当事業年度による財務活動による資金の減少は146千円(前年同期は176,151千円の減少)となりました。これは主に配当金の支払額67千円、自己株式の取得による支出79千円等によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

当社は受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成29年1月1日

至 平成29年12月31日)

前年同期比
(%)

アドテク事業(千円)

2,513,183

△6.2

O2O事業(千円)

305,435

62.1

合計(千円)

2,818,618

△1.7

 

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

当事業年度

(自 平成29年1月1日

至 平成29年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

アマゾンジャパン合同会社

292,293

10.4

GMOインターネット株式会社

352,428

12.3

エン・ジャパン株式会社

310,525

10.9

419,953

14.9

 

1.前事業年度のアマゾンジャパン合同会社に対する販売実績は、総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.当事業年度のGMOインターネット株式会社に対する販売実績は、総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。

   3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 今後の事業展開に関して

当社が属するインターネット広告市場の市場全体は、スマートフォンの普及に伴い順調に拡大しつつもトレンドの変化が非常に早く、それによりお客様のニーズが絶えず変化しております。そのような環境下において、技術力を背景とした自社商材の投入を行いながら、お客様の成果にコミットする事業展開を行っております。

 

アドテク事業においては、創業当初より「SEO事業」に経営資源を集中し人材を重点配置したことが功を奏し、高いスキルと能力を有しています。こうした知見はスマートフォン向け広告配信サービスである「GMO SmaAD」においても活かされ、自社商材の拡充を図ってまいりました。上記に加えて、近年ニーズが拡大しているリスティング広告およびSNS広告等の運用型広告代行サービスの展開を進めており、中でも業界特化型の広告運用サービスは長年のノウハウ・知見を蓄積し、戦略商材の最適な組み合わせと精度の高い提案を通じ、顧客満足度のさらなる拡大に努めてまいります

O2O事業においては、平成26年9月より提供開始した「GMOアップカプセル」における機能強化・拡充をすすめてまいりました。「GMOアップカプセル」は、飲食店や美容院、娯楽施設、病院といった実店舗を持つお客様が自身で簡単にスマートフォンアプリを作成できるサービスです。このサービスにより、店舗事業者様はアプリによるオンラインからオフラインへのリアルな店舗送客が可能となります。平成29年2月には「GMOアップカプセル」の上位版であり、お客様のご要望によって個別のカスタマイズができる「GMOアップカプセルPRO」の提供を開始し、大手飲食チェーンや宿泊施設、ECサイトを運営される小売店などへ販路を拡大し、導入店舗数は3,900店舗(平成29年12月末時点)を突破いたしました。こうした開発力を活かした差別化戦略と並行して、今後は海外進出も視野に入れ、マーケットシェアを拡大できるよう注力してまいります。

 

(2) 経営体制および組織に関して

変化が著しいインターネット分野におきまして、当社は経営基盤の強化を図るため、事業再編や商材構成を見直し、次年度において飛躍するための足場固めを中心に行いました。具体的には、製造部門と販売部門を同事業部内に位置付ける「製販一体」の組織体制を構築することに加え、地方拠点での運用業務移行によるコスト最適化を実施いたしました。次年度では、強固な組織体制をもとに、営業力強化とビジネスエリアの拡大並びに新技術採用による新たな商品開発が課題と捉えております。また同時にスマートフォン事業領域に関してはグローバル化が必要不可欠なため、グローバルに対応できる人材の教育並びにそのような人材の採用の強化を進めております。
 また、世界に通用するサービスを創造するため、鋭意組織の強化を推進しております。

 

4【事業等のリスク】

当社の事業展開上のリスク要因となる可能性のある主な事項について記載しております。また、必ずしも重要なリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と判断した事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社はこれらのリスクの可能性を考慮した上で、リスクの発生の回避や分散、または問題が発生した場合の対応について最大限努めて参ります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① インターネット広告市場及びスマートフォン広告市場について

インターネット広告市場及びスマートフォン広告市場は、利用者の増加、端末の普及、企業等の活動におけるインターネットの利用増加により成長を続けてまいりました。平成28年のスマートフォン広告市場規模は、6,476億円と前年比130%の高水準で成長し、平成29年には8,010億円を突破することが推計(平成29年4月時点発表)されております(株式会社D2C、株式会社サイバー・コミュニケーションズ調査)。このような傾向は、今後も継続していくと考えております。
 しかしながら、広告市場は景気の変動等による業況感の悪化や広告主の広告戦略の変化などによる影響を受け易い状況にあるため、インターネット広告及びスマートフォン広告を含む広告出稿全般が低減した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② スマートフォン市場及びそれに附随するスマートフォン専用アプリサービス市場について

当社は、スマートフォン上のサービスを中心としたインターネット集客事業を主たる事業領域としていることから、ネットワークの拡充と高速化、スマートフォンデバイスの進化、多様化等により、スマートフォン市場及びそれに附随するスマートフォン専用アプリサービス市場が今後も拡大していくことが事業展開の重要条件であると考えております。
 2017年上期の国内携帯電話端末出荷台数は、1,634.6万台(前年同期比7.6%増)、うちスマートフォン出荷台数は1,373.6万台(12.9%増)と平成24年上期に次ぐ過去2番目の出荷台数を記録いたしました(株式会社MM総研調査)
今後もスマートフォン市場及びそれに附随するスマートフォン専用アプリサービス市場は、スマートフォン出荷台数の積上げによって拡大を続けるものと見込んでおります。
 しかしながら、仮に想定以上に市場の成長ペースが著しく鈍化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

 

③ 技術革新への対応について

当社が提供する事業領域の商材は、広告効果を向上させるために表示方法や販売手法などに関し様々な取り組みが常日頃から行われ、加えてAI(人口知能)など新しい技術も頻繁に導入されております。またスマートフォン関連サービスにおいては、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が早く、ブロックチェーンやIoT技術など新しいテクノロジーを採用した新サービスが常に生み出されております。当社においてもこれらの変化に素早く対応していく必要があります。
 このため当社ではエンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備に加え、スマートフォンに関する技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。
 しかしながら、新しい広告手法や新技術の変化への対応が遅れた場合、または当社のサービスもしくは使用している技術等が陳腐化した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 競合に関して

インターネット広告業界においては複数の競合会社が存在し、市場の拡大とともにプレイヤーが増加しております。更なるプレイヤーの増加や競争の激化、その対策のためのコスト負担等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 法規制について

現在のところ当社の事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はございませんが、インターネット関連分野においては「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(平成14年5月施行)や、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(平成12年2月施行)、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(平成20年6月成立)等の法的規制が存在しているほか、個人情報の取扱いなどについては、「個人情報の保護に関する法律」(平成15年5月成立)等が存在しております。また、インターネット上のプライバシー保護の観点からクッキー(ウェブサイト閲覧者のコンピューターにインストールされ、ユーザーのウェブ閲覧履歴を監視するテキストファイル)に対する規制など、インターネット利用の普及に伴って法的規制の在り方等については検討が引き続き行われている状況にあります。このため、今後、インターネット関連分野において新たな法令等の制定や、既存法令等の改正等による規制強化等がなされた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業に関するリスク

① プラットフォームビジネスについて

当社は、PC・モバイル(スマートフォン)のプラットフォームにおける集客支援事業を運営しております。
 アドテク事業のスマートフォン向け広告配信「GMO SmaAD」やO2O事業のアプリ制作CMS「GMOアップカプセル」については、Apple Inc.の運営するAppStore及びGoogle Inc.の運営するGoogle Playといったアプリストアにおける集客支援を実施しております。合わせて、SEOコンサルティングサービスは、Google・Yahoo!の検索プラットフォームへの集客支援対策を実施しております。
  当社の事業モデルは、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2社のプラットフォーム及びGoogle・Yahoo!の検索プラットフォームへの依存が大きいと言えます。これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② アドテク事業における有力な広告媒体の獲得について

当社は有力な広告媒体の確保に向けて、アプリストア(AppStore/Google Play)へのマーケティングを徹底し、有力媒体との関係性を密にすることで有力媒体の確保に努めております。今後も引き続き新規媒体の獲得や既存媒体の関係強化に向けて注力してまいります。また、媒体の獲得については、国内の媒体のみではなく、海外の媒体の獲得にも努めております。

しかしながら、有力な媒体の確保がなされなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 当社営業活動による代理店について

当社は、アドテク事業において、自社営業によりクライアントを獲得しておりますが、一部クライアントにおいては代理店も活用しております。現在、自社営業スタッフを新規採用し研修を実施する等、営業力のさらなる強化に努めており、今後は自社営業の強化により代理店の活用を低下させる方針であります。
 しかしながら、代理店を通じた販売が拡大する場合、代理店への手数料変更や代理店の事業戦略の転換等による利益率の低下などにより、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ システム上のトラブル・サーバクラッキングについて

当社の事業は携帯電話やPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故、アクセスの増加等の一時的な過負荷等によって通信ネットワークが切断された場合には、正常なサービス提供等に支障が生じ又はシステムが停止する可能性があります。
 また当社のシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、データセンターへの電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合や、ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 事業への投資について

当社は常に変化するインターネットビジネスにおいて新たな事業領域にスピード感をもって参入することにより事業成長を続けております。しかしながらこのような事業展開を実現するためには、その事業固有のリスク要因が加わることとなり、本項に記載されていないリスク要因でも当社のリスク要因となる可能性があります。加えて新規事業への参入のため、新たな人材の採用、システムの購入や開発、営業体制の強化など追加的な投資が必要とされ、新規事業が安定的な収益を生み出すには長期的な時間が必要とされることがあります。
 また、新規に参入した事業の市場の拡大スピードや成長規模によっては、当初想定していた成果を挙げることができないことがあり、事業の停止、撤退等を余儀なくされ、当該事業用資産の処分損や減損の発生等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ O2O事業について

当事業はスマートフォンアプリを簡単に作成可能なCMSをASPで展開する事業であり、O2O(Online to Offline)の事業領域となります。O2O市場は、2015年に944億円の市場規模から2020年までに2,232億円に規模が拡大されると予想される(株式会社シード・プランニング調査)事業領域であります。
 上記のような状況の中で、当社は本事業の推進のため、新たな人材の採用、システムの開発、アライアンス活動を行っております。しかしながら、仮にこれらの施策が想定通り進まなかった場合や競争が激化した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 組織体制・人的リスクについて

① 特定人物への依存について

当社の事業の推進者は代表取締役社長CEOである鈴木明人であります。同氏は当社の創業者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、開発、営業、財務の各方面において重要な役割を果たしております。
 当社は取締役会や経営会議等において役員及び社員への情報共有や事業部制による権限移譲を進めるなど組織の強化を図り同氏に過度に依存しない体制の構築を進めている段階であり、縮小傾向にあるとはいうものの、同氏の属人的な能力に依存している面があります。何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続することが困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 内部管理体制の充実について
当社は小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の事業展開に応じて、採用・人材育成により業務執行体制の強化・充実を図っていく方針ではありますが、これらの施策が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また当社は、今後の事業拡大に対応するためには内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しておりますが、事業規模に適した内部管理体制の構築が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 有能な人材の確保・育成について

当社は今後の事業展開や企業規模の拡大に伴い、幅広く優秀な人材を採用し続けると同時に、社員のスキル向上を図った教育体制を構築することが、今後の事業成長の重要な要素であると認識しております。質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上に当たっては開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が必要であると考えており、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用すると共に、成長可能性が高いと判断できる人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持の必要性を強く認識しております。しかしながら、当社の採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスクについて

① 親会社グループとの関係について
ア GMOインターネットグループにおける位置付け

当社は、親会社であるGMOインターネット株式会社を中心とした企業集団(以下、GMOインターネットグループ)に属しております。同社は当社の議決権の54.1%(平成29年12月31日時点)を保有する筆頭株主であり、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット証券事業、モバイルエンターテイメント事業、インキュベーション事業を行っております。
 当社は、GMOインターネットグループのインターネット広告・メディア事業におけるインターネット広告事業に属しており、アドネットワークサービス事業及びSEM(※)メディア開発を担う会社と位置づけられております。
 当社は、スマートフォン向けアドネットワークサービス及びSEM(※)メディア開発の技術的中核を担っており、当社独自ブランドでSEOサービスを販売する他、GMOインターネットグループで行うSEOサービスの一部についてもOEMによる当社からのサービスの提供を行っております。よって、GMOインターネットグループの当社に対する基本方針等に変更が生じた場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 (※)SEMとは、Search Engine Marketingの略で、SEOやリスティング広告を含む検索エンジン上のマーケティングのことを指します。

 

イ GMOインターネットグループとの取引について

平成29年12月期における当社のGMOインターネットグループとの主な取引関係は以下の通りです。なお、平成29年12月期におけるGMOインターネットグループとの販売取引は全体の24.6%、仕入取引は5.7%であります。

種類

会社等の名称又は氏名

資本金

又は出資金
(千円)

事業の内容又は職業

取引の内容

取引金額
(千円)

親会社

GMOインターネット㈱

5,000,000

インターネット
総合事業

SEOサービス等の提供

(注2の(1))

254,061

資金の払戻(注2の(2))

受取利息(注2の(2))

72

同一の親会社を持つ会社

GMOメディア㈱

761,977

インターネット

広告・メディア事業

媒体費の支払

(注2の(1))

2,815

同一の親会社を持つ会社

GMO NIKKO㈱

100,000

インターネット

広告・メディア事業

SmaADサービス等の提供(注2の(1))

9,785

同一の親会社を持つ会社

GMOコマース㈱

100,000

インターネット

インフラ事業

SEOサービス等の提供

(注2の(1))

180,789

同一の親会社を持つ会社

GMOソリューション
パートナー㈱

290,000

インターネット

広告・メディア事業

O2O集客支援サービス等の代理店販売委託

(注2の(1))

160,042

同一の親会社を持つ会社

GMOInternet Pte. Ltd.

1,505,535

インターネット

インフラ事業

受取利息(注2の(3))

394

同一の親会社を持つ会社

GMO Venture Partners㈱

2,270,000

投資事業

投資事業有限責任組合

への出資(注2の(4))

12,500

 

(注)1.上記金額のうち、取引金額には消費税等が含まれておりません。 

 2.取引条件及び取引条件の決定方針

(1) 当社と関連を有しない会社との取引と同様に、取引規模を総合的に勘案し交渉の上決定しております。

(2) 受取利息については、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)にかかるものであり、市場金利を勘案して利率を合理的に決定しております。

(3) 資金の貸付については、市場金利を勘案して利率を合理的に決定しております。

(4) 当該投資事業有限責任組合はGMO Venture Partners株式会社を無限責任社員とする投資事業有限責任組合であり、投資事業有限責任組合契約に基づき出資をしております。

ウ GMOインターネットグループとの役員の兼務関係について

平成29年12月31日現在における当社の役員8名のうち、GMOインターネット㈱または兄弟会社の役員を兼ねる者は2名であり、その者の氏名、当社及び親会社(または兄弟会社)における役職、兼任の理由は以下の通りです。

氏名

当社における役職

親会社または兄弟会社における役職

兼任の理由

熊谷 正寿

取締役会長
(非常勤)

GMOインターネット㈱

代表取締役会長兼社長グループ代表

当社事業に関する助言を得ることを目的としたものであります。

GMOペイメントゲートウェイ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOクラウド㈱

取締役会長(非常勤)

GMOアドパートナーズ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOぺパボ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOリサーチ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOメディア㈱

取締役会長(非常勤)

安田 昌史

取締役
(非常勤)

GMOインターネット㈱

取締役副社長
グループ代表補佐
グループ管理部門統括

当社事業に関する助言を得ることを目的としたものであります。

GMOペイメントゲートウェイ㈱

取締役(非常勤)

GMOクラウド㈱

取締役(非常勤)

GMOアドパートナーズ㈱

取締役(非常勤)

GMOぺパボ㈱

取締役(非常勤)

GMOリサーチ㈱

取締役(非常勤)

GMOフィナンシャルホールディングス㈱

取締役(非常勤)

GMOメディア㈱

取締役(非常勤)

あおぞら信託銀行㈱

社外監査役

 

   

エ 親会社からの独立性の確保について

当社が事業活動を行なう上で、「重要な決議事項」に限り親会社であるGMOインターネット株式会社に事前通知することとなっておりますが、当社は各事業における営業活動等、すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。またGMOインターネットグループからの役員の兼務状況は当社独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。

 

② 訴訟リスクについて

当社は平成29年12月31日時点で第三者からの訴訟を提起される事案はございません。しかしながら、当社が事業展開を図る上で、クライアント等による違法行為やトラブルに巻き込まれた場合、もしくはシステム障害等によってクライアント等に損害を与えた場合等、当社に対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。
  また、インターネットビジネス自体の歴史が浅く、新たに発生した又は今まで顕在化しなかったビジネスリスクによって、現在想定されない訴訟等が提起される可能性もあります。
 一方、当社が第三者に何らかの権利を侵害され、又は損害を被った場合に、第三者の権利侵害から当社が保護されない可能性や、訴訟等による当社の権利保護のために多大な費用を要する可能性もあります。係る場合には、その訴訟等の内容又は請求額によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 知的財産権等に関する侵害について

当社は管理部・法務にて、当社が他社の知的財産権等を侵害していないかの確認を実施しております。当社が事業活動を行うプロセスにおいて使用しているソフトウエア及びシステムは第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、ないし当社が使用する技術について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。また、将来当社による特定のサービスの提供もしくは特定の技術の利用に制限が課せられ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 自然災害等について

当社では、自然災害、事故等に備え、定期的バックアップ、サーバ稼働状況の常時監視等によりトラブルの防止又は回避に努めておりますが、当社の本店所在地である東京都における大地震や入居しているテナントビルにおいて火災等の自然事故が発生した場合、当社設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 社歴が浅いことについて

当社は、平成18年12月に設立された社歴の浅い会社であります。また、当社の属するIT業界を取り巻く環境はスピードが速く流動的であるため、当社における経営計画の策定には不確定事象を含まざるを得ない状況にあります。そのような中で、過年度の財政状況及び経営成績からでは、今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

重要な契約は以下のとおりであります。

1.  当社は、平成29年11月27日開催の取締役会において、GMOアドパートナーズ株式会社の連結子会社GMOソリュー ションパートナー株式会社の事業の一部を簡易吸収分割(以下「本吸収分割」といいます。)の方法により承継することを決議し、同社との間で平成30年1月1日を効力発生日とした吸収分割契約を締結いたしました。
  詳細は、『第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な後発事象)』に記載のとおりであります。 

 

2.その他の重要な契約

相手方の名称

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

GMOインターネット㈱

SEOサービスの提供に係る業務委託基本契約書

平成21年7月1日

OMS等の提供

契約日以降1年間。以後1年ごとの自動更新

 

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積もりを必要としております。経営者はこれらの見積もりに対して、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積もりによる不確実性のため、これらの見積もりと異なる場合がございます。

 

(2) 当事業年度末の財政状態の分析

当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べ107,155千円増加し、1,338,714千円となりました。主な変動要因は、関係会社預け金が100,000千円増加(前事業年度末比50.0%増)したことに加え現金及び預金が80,820千円増加(前事業年度末比17.7%増)したこと等によるものであります。

一方、当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ57,805千円増加し、443,147千円となりました。主な変動要因は、未払法人税等が46,842千円増加(前事業年度は0円)したこと及び未払金が13,746千円増加(前事業年度末比15.7%増)したこと等によるものであります。

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ49,350千円増加し、895,567千円となりました。主な変動要因は、繰越利益剰余金が47,676千円増加したこと及びその他有価証券評価差額金等が1,753千円増加したことによるものであります。

 

(3) 当事業年度末の経営成績の分析

(売上高)
 当事業年度末における売上高は2,818,618千円(前年同期比1.7%減)となりました。アドテク事業が2,513,183千円(前年同期比6.2%減)、O2O事業が305,435千円(前年同期比62.1%増)となります。

(売上原価)
 当事業年度末における売上原価は2,106,970千円(前年同期比5.0%減)となりました。主に売上高の減少に伴う外注費の減少によるものであります。

(販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益)
  当事業年度末における販売費及び一般管理費は607,147千円(前年同期比1.3%減)となりました。役員報酬が48,300千円(前年同期比20.3%減)、減価償却費が3,245千円(前年同期比76.8%減)等によるものであります。
 この結果、当事業年度末における営業利益は104,499,千円(前年同期比211.8%増)、経常利益は103,219千円(前年同期比254.1%増)となりました。

(当期純利益)
 当事業年度末における法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は、39,283千円(前年同期比369.3%増)となりました。
  この結果、当期純利益は47,676千円(前年同期比533.0%増)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業、組織体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
 アドテク事業の「GMO SmaAD」は、技術革新の激しいインターネット広告領域における戦略商材です。従来のアドテクノロジーにAI(人口知能)を加えるなど最新技術に対応する社内の開発体制、そして海外を含めた情報入手や接続先媒体の強化が重要と捉えております。
 加えて、O2O事業の「GMOアップカプセル」においては、IoT分野やブロックチェーン技術の取り組みに積極策を投じることが重要と考えております。販路拡大を図るため、時代のニーズと最新の技術の融合を目指し、開発力の強化を行ってまいります。

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

当社は、TECHという社名の通り自社において開発力を有し、「自社開発の自社製品を提供する会社」として、テクノロジーを駆使した「インターネット集客支援事業」に特化し、SEOコンサルティングサービスに加え、自社開発商品である「GMO SmaAD」「GMO アップカプセル」といったサービスを提供しております。今後も異なる特性の事業を複数組み合わせながら、全体として持続的かつ安定的な事業基盤の実現を目指してまいります。 
 今期はストック型ビジネスモデルである「GMOアップカプセル」の収益化のため、昨年2月に提供開始した「GMOアップカプセル」の上位版で柔軟なカスタマイズが可能な「GMOアップカプセルPRO」を販売を中心に行い、機能拡充と販路拡大に注力してまいります。さらにアドテク事業において新商材投入に加え、営業拠点の追加によりビジネスエリアの拡大に努めます。
 当社は「世界の人々にとって欠かせないサービスを創造し続けるインターネットマーケティング企業」として技術革新をリードし、インターネット産業と社会の発展に貢献してまいります。