第2 【事業の状況】

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 今後の事業展開に関して

当社が属するインターネット広告市場の市場全体は、スマートフォンの普及に伴い順調に拡大しつつもトレンドの変化が非常に早く、それによりお客様のニーズが絶えず変化しております。そのような環境下において、技術力を背景とした自社商材の投入を行いながら、お客様の成果にコミットする事業展開を行っております。

 

アドテク事業においては、創業当初より「SEO事業」に経営資源を集中し人材を重点配置したことが功を奏し、高いスキルと知識を有しています。こうした知見はスマートフォン向け広告配信サービスである「GMO SmaAD」においても活かされ、自社商材の拡充を図って参りました。合わせてリスティング広告およびSNS広告等の運用型広告代行サービスの展開も進めており、中でも業界特化型の広告運用サービスは長年のノウハウ・知見を蓄積しております。また、近年急速に伸長しているインフルエンサーマーケティングに進出を果たし、「GMO Casting Management」を立ち上げました。インフルエンサーを活用したプロモーションにおいて、キャスティングを含めた企画の立案から実施までを、SNS広告に留まらず、デジタルメディアへの出演や、リアルの媒体も活用して総合的に行いお客様の幅広いニーズにお応えすることができると考えます。戦略商材の最適な組み合わせと精度の高い提案を通じ、顧客満足度のさらなる拡大に努めて参ります。

O2O事業においては、2014年9月より提供開始した、お客様が自身で簡単にスマートフォンアプリを作成できるサービス「GMOアップカプセル」における機能強化・拡充を進めて参りました。このサービスにより、店舗事業者様はアプリによるオンラインからオフラインへのリアルな店舗送客が可能となりました。2017年2月には「GMOアップカプセル」の上位版であり、ご要望によって個別のカスタマイズができる「GMOアップカプセルPRO」の提供を開始し、大手飲食チェーンや宿泊施設、ECサイトを運営される小売店などへ販路を拡大し顧客基盤の拡大を図りました。しかしながら、サービスの向上や認知をさせるためには一定の投資は避けられない状況にあり、収益化には時間がかかっておりました。このたび、経営資源の選択と集中の観点から、「GMOアップカプセル」事業の一部を株式会社ヤプリに2019年3月1日譲渡いたしました。

 

(2) 経営体制および組織に関して

変化が著しいインターネット分野におきまして、当社は経営基盤の強化を図るため、事業再編や商材構成を見直し、次年度において飛躍するための足場固めを中心に行いました。具体的には、製造部門と販売部門を同事業部内に位置付ける「製販一体」の組織体制を構築することに加え、地方拠点での運用業務移行によるコスト最適化を実施いたしました。次年度では、強固な組織体制をもとに、営業力強化とビジネスエリアの拡大並びに新技術採用による新たな商品開発が課題と捉えております。また同時にスマートフォン事業領域に関してはグローバル化が必要不可欠なため、グローバルに対応できる人材の教育並びにそのような人材の採用の強化を進めております。

また、世界に通用するサービスを創造するため、鋭意組織の強化を推進しております。

 

2【事業等のリスク】

当社の事業展開上のリスク要因となる可能性のある主な事項について記載しております。また、必ずしも重要なリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と判断した事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社はこれらのリスクの可能性を考慮した上で、リスクの発生の回避や分散、または問題が発生した場合の対応について最大限努めて参ります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① インターネット広告市場について

インターネット広告費市場は、利用者の増加、インターネット閲覧可能な端末の普及、企業等の活動におけるインターネットの利用増加により成長を続けて参りました。2018年のインターネット広告費は1兆7,589億円と前年比116.5%と2桁成長を続けております。(㈱電通 2018年日本の広告費 より)このような傾向は、今後も継続していくと考えております。
  しかしながら、広告市場は景気の変動等による業況感の悪化や広告主の広告戦略の変化などによる影響を受け易い状況にあるため、インターネット広告を含む広告出稿全般が低減した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 技術革新への対応について

当社が提供する事業領域の商材は、広告効果を向上させるために表示方法や販売手法などに関し様々な取り組みが常日頃から行われ、加えてAI(人工知能)など新しい技術も頻繁に導入されております。またスマートフォン関連サービスにおいては、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が早く、ブロックチェーンやIoT技術など新しいテクノロジーを採用した新サービスが常に生み出されております。当社においてもこれらの変化に素早く対応していく必要があります。
 このため当社ではエンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備に加え、スマートフォンに関する技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。
 しかしながら、新しい広告手法や新技術の変化への対応が遅れた場合、または当社のサービスもしくは使用している技術等が陳腐化した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合に関して

インターネット広告業界においては複数の競合会社が存在し、市場の拡大とともにプレイヤーが増加しております。更なるプレイヤーの増加や競争の激化、その対策のためのコスト負担等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 法規制について

現在のところ当社の事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はございませんが、インターネット関連分野においては「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(2002年5月施行)や、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(2000年2月施行)、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(2008年6月成立)等の法的規制が存在しているほか、個人情報の取扱いなどについては、「個人情報の保護に関する法律」(2003年5月成立)等が存在しております。また、インターネット上のプライバシー保護の観点からクッキー(ウェブサイト閲覧者のコンピューターにインストールされ、ユーザーのウェブ閲覧履歴を監視するテキストファイル)に対する規制など、インターネット利用の普及に伴って法的規制の在り方等については検討が引き続き行われている状況にあります。このため、今後、インターネット関連分野において新たな法令等の制定や、既存法令等の改正等による規制強化等がなされた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業に関するリスク

① プラットフォームビジネスについて

当社は、PC・モバイル(スマートフォン)のプラットフォームにおける集客支援事業を運営しております。
 アドテク事業のスマートフォン向け広告配信「GMO SmaAD」やO2O事業のアプリ制作CMS「GMOアップカプセル」については、Apple Inc.の運営するAppStore及びGoogle Inc.の運営するGoogle Playといったアプリストアにおける集客支援を実施しております。合わせて、SEOコンサルティングサービスは、Google・Yahoo!の検索プラットフォームへの集客支援対策を実施しております。
  当社の事業モデルは、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2社のプラットフォーム及びGoogle・Yahoo!の検索プラットフォームへの依存が大きいと言えます。これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② アドテク事業における有力な広告媒体の獲得について

当社は有力な広告媒体の確保に向けて、アプリストア(AppStore/Google Play)へのマーケティングを徹底し、有力媒体との関係性を密にすることで有力媒体の確保に努めております。今後も引き続き新規媒体の獲得や既存媒体の関係強化に向けて注力して参ります。また、媒体の獲得については、国内の媒体のみではなく、海外の媒体の獲得にも努めております。

しかしながら、有力な媒体の確保がなされなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 当社営業活動による代理店について

当社は、アドテク事業において、自社営業によりクライアントを獲得しておりますが、一部クライアントにおいては代理店も活用しております。現在、自社営業スタッフを新規採用し研修を実施する等、営業力のさらなる強化に努めており、今後は自社営業の強化により代理店の活用を低下させる方針であります。
 しかしながら、代理店を通じた販売が拡大する場合、代理店への手数料変更や代理店の事業戦略の転換等による利益率の低下などにより、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ システム上のトラブル・サーバクラッキングについて

当社の事業は携帯電話やPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故、アクセスの増加等の一時的な過負荷等によって通信ネットワークが切断された場合には、正常なサービス提供等に支障が生じ又はシステムが停止する可能性があります。
 また当社のシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、データセンターへの電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合や、ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 事業への投資について

当社は常に変化するインターネットビジネスにおいて新たな事業領域にスピード感をもって参入することにより事業成長を続けております。しかしながらこのような事業展開を実現するためには、その事業固有のリスク要因が加わることとなり、本項に記載されていないリスク要因でも当社のリスク要因となる可能性があります。加えて新規事業への参入のため、新たな人材の採用、システムの購入や開発、営業体制の強化など追加的な投資が必要とされ、新規事業が安定的な収益を生み出すには長期的な時間が必要とされることがあります。
 また、新規に参入した事業の市場の拡大スピードや成長規模によっては、当初想定していた成果を挙げることができないことがあり、事業の停止、撤退等を余儀なくされ、当該事業用資産の処分損や減損の発生等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ O2O事業について

当事業はスマートフォンアプリを簡単に作成可能なCMSをASPで展開する事業であり、O2O(Online to Offline)の事業領域となります。O2O市場は、2015年に944億円の市場規模から2020年までに2,232億円に規模が拡大されると予想される(株式会社シード・プランニング調査)事業領域であります。
 上記のような状況の中で、当社は本事業の推進のため、新たな人材の採用、システムの開発、アライアンス活動を行っております。しかしながら、仮にこれらの施策が想定通り進まなかった場合や競争が激化した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 組織体制・人的リスクについて

① 特定人物への依存について

当社の事業の推進者は代表取締役社長CEOである鈴木明人であります。同氏は当社の創業者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、開発、営業、財務の各方面において重要な役割を果たしております。
 当社は取締役会や経営会議等において役員及び社員への情報共有や事業部制による権限移譲を進めるなど組織の強化を図り同氏に過度に依存しない体制の構築を進めている段階であり、縮小傾向にあるとはいうものの、同氏の属人的な能力に依存している面があります。何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続することが困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 内部管理体制の充実について
当社は小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の事業展開に応じて、採用・人材育成により業務執行体制の強化・充実を図っていく方針ではありますが、これらの施策が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また当社は、今後の事業拡大に対応するためには内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しておりますが、事業規模に適した内部管理体制の構築が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 有能な人材の確保・育成について

当社は今後の事業展開や企業規模の拡大に伴い、幅広く優秀な人材を採用し続けると同時に、社員のスキル向上を図った教育体制を構築することが、今後の事業成長の重要な要素であると認識しております。質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上に当たっては開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が必要であると考えており、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用するとともに、成長可能性が高いと判断できる人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持の必要性を強く認識しております。しかしながら、当社の採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスクについて

① 親会社グループとの関係について
ア GMOインターネットグループにおける位置付け

当社は、親会社であるGMOインターネット株式会社を中心とした企業集団(以下、GMOインターネットグループ)に属しております。同社は当社の議決権の54.1%(2018年12月31日時点)を保有する筆頭株主であり、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット証券事業、モバイルエンターテイメント事業、インキュベーション事業を行っております。
 当社は、GMOインターネットグループのインターネット広告・メディア事業におけるインターネット広告事業に属しており、アドネットワークサービス事業及びSEM(※)メディア開発を担う会社と位置づけられております。
 当社は、スマートフォン向けアドネットワークサービス及びSEM(※)メディア開発の技術的中核を担っており、当社独自ブランドでSEOサービスを販売する他、GMOインターネットグループで行うSEOサービスの一部についてもOEMによる当社からのサービスの提供を行っております。よって、GMOインターネットグループの当社に対する基本方針等に変更が生じた場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 (※)SEMとは、Search Engine Marketingの略で、SEOやリスティング広告を含む検索エンジン上のマーケティングのことを指します。

 

イ GMOインターネットグループとの取引について

2018年12月期における当社のGMOインターネットグループとの主な取引関係は以下の通りです。なお、2018年12月期におけるGMOインターネットグループとの販売取引は全体の10.8%、仕入取引は5.3%であります。

種類

会社等の名称又は氏名

資本金

又は出資金
(千円)

事業の内容又は職業

取引の内容

取引金額
(千円)

親会社

GMOインターネット㈱

5,000,000

インターネット
総合事業

SEOサービス等の提供

(注2の(1))

189,777

資金の払戻(注2の(2))

200,000

受取利息(注2の(2))

113

同一の親会社を持つ会社

GMOメディア㈱

761,977

インターネット

広告・メディア事業

SmaADサービス等の提供(注2の(1))

12,638

同一の親会社を持つ会社

GMO NIKKO㈱

100,000

インターネット

広告・メディア事業

媒体費の支払(注2の(1))

44,546

同一の親会社を持つ会社

GMOソリューション
パートナー㈱

290,000

インターネット

広告・メディア事業

事業の譲受

94,800

同一の親会社を持つ会社

GMO-Z.com Pte. Ltd.

2,505,535

インターネット

インフラ事業

資金の返却(注2の(2))

15,800

受取利息(注2の(2))

265

 

(注)1.上記金額のうち、取引金額には消費税等が含まれておりません。 

 2.取引条件及び取引条件の決定方針

(1) 当社と関連を有しない会社との取引と同様に、取引規模を総合的に勘案し交渉の上決定しております。

(2) 受取利息については、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)にかかるものであり、市場金利を勘案して利率を合理的に決定しております。

(3) 資金の貸付については、市場金利を勘案して利率を合理的に決定しております。

ウ GMOインターネットグループとの役員の兼務関係について

2018年12月31日現在における当社の役員8名のうち、GMOインターネット㈱または兄弟会社の役員を兼ねる者は2名であり、その者の氏名、当社及び親会社(または兄弟会社)における役職、兼任の理由は以下の通りです。

氏名

当社における役職

親会社または兄弟会社における役職

兼任の理由

熊谷 正寿

取締役会長
(非常勤)

GMOインターネット㈱

代表取締役会長兼社長グループ代表

当社事業に関する助言を得ることを目的としたものであります。

GMOペイメントゲートウェイ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOクラウド㈱

取締役会長(非常勤)

GMOアドパートナーズ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOぺパボ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOリサーチ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOメディア㈱

取締役会長(非常勤)

安田 昌史

取締役
(非常勤)

GMOインターネット㈱

取締役副社長
グループ代表補佐
グループ管理部門統括

当社事業に関する助言を得ることを目的としたものであります。

GMOペイメントゲートウェイ㈱

取締役(非常勤)

GMOクラウド㈱

取締役(非常勤)

GMOアドパートナーズ㈱

取締役(非常勤)

GMOぺパボ㈱

取締役(非常勤)

GMOリサーチ㈱

取締役(非常勤)

GMOフィナンシャルホールディングス㈱

取締役(非常勤)

GMOメディア㈱

取締役(非常勤)

あおぞら信託銀行㈱(現GMOあおぞらネット銀行㈱)

社外監査役

 

   

エ 親会社からの独立性の確保について

当社が事業活動を行う上で、「重要な決議事項」に限り親会社であるGMOインターネット株式会社に事前通知することとなっておりますが、当社は各事業における営業活動等、すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。またGMOインターネットグループからの役員の兼務状況は当社独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。

 

② 訴訟リスクについて

当社は2018年12月31日時点で第三者からの訴訟を提起される事案はございません。しかしながら、当社が事業展開を図る上で、クライアント等による違法行為やトラブルに巻き込まれた場合、もしくはシステム障害等によってクライアント等に損害を与えた場合等、当社に対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。
  また、インターネットビジネス自体の歴史が浅く、新たに発生した又は今まで顕在化しなかったビジネスリスクによって、現在想定されない訴訟等が提起される可能性もあります。
 一方、当社が第三者に何らかの権利を侵害され、又は損害を被った場合に、第三者の権利侵害から当社が保護されない可能性や、訴訟等による当社の権利保護のために多大な費用を要する可能性もあります。係る場合には、その訴訟等の内容又は請求額によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権等に関する侵害について

当社は管理部・法務にて、当社が他社の知的財産権等を侵害していないかの確認を実施しております。当社が事業活動を行うプロセスにおいて使用しているソフトウエア及びシステムは第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、ないし当社が使用する技術について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。また、将来当社による特定のサービスの提供もしくは特定の技術の利用に制限が課せられ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 自然災害等について

当社では、自然災害、事故等に備え、定期的バックアップ、サーバ稼働状況の常時監視等によりトラブルの防止又は回避に努めておりますが、当社の本店所在地である東京都における大地震や入居しているテナントビルにおいて火災等の自然事故が発生した場合、当社設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 社歴が浅いことについて

当社は、2006年12月に設立された社歴の浅い会社であります。また、当社の属するIT業界を取り巻く環境はスピードが速く流動的であるため、当社における経営計画の策定には不確定事象を含まざるを得ない状況にあります。そのような中で、過年度の財政状況及び経営成績からでは、今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の回復や雇用及び所得環境の改善などを背景に個人消費も底堅く、緩やかながらも回復基調を続けて参りました。一方で、米中通商摩擦などの海外経済の不確実性の高まりが、株式市場に大きく影響を与えるなど、先行きの不透明感は払拭できないまま推移しております。

当社の事業領域であるインターネット広告分野におきましては、2018年のインターネット広告費が前年比16.5%増の1兆7,589億円(㈱電通 2018年日本の広告費より)と伸長し2022年まで年10%超の成長を続けると見られております。(矢野経済研究所調査)。また、O2O(※1)分野におきましても、国内におけるスマートフォンの保有者の割合が2017年に60.9%と前年比4.1%増加するなど、スマートフォンは引き続き急速に普及しており(総務省調査)、オムニチャネル(※2)の動きに加え、IoT(※3)やAI(人工知能)(※4)などの潮流により、今後もインターネットにおける集客の重要性は、益々高まるものと考えております。

※1)O2Oとは、Online to Offline(オンライン・トゥー・オフライン)の略で、オンライン(インターネット)とオフライン(実店舗)の購買活動が連携し合う、またはオンラインの活動を実店舗などでの購買を促進する効果に結び付ける施策を指します。

※2)オムニチャネルとは実店舗やオンラインストアをはじめとするあらゆる販売チャネルを統合する施策を指します。

※3)IoTとは、Internet of Thingsの略で、コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々なモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信する技術や仕組みを指します。

※4)AI(人工知能)とは、Artificial Intelligenceの略で、人間の知能を目指したコンピュータのプログラム等を指します。

このような環境下のもと、当社はアドテク事業の事業基盤の強化並びににO2O事業の収益化を推進するため、商品開発に加え、営業力の強化を目的とした地方拠点の追加など経営資源の配分を行って参りました。

しかしながら、大手顧客の取り組み変更の影響による売上低下を受け、収益改善に向けた商品戦略並びに事業構造の見直しを図る局面となっております。

以上により、当事業年度における業績は、売上高2,795,994千円(前年同期比0.8%減)、営業損失95,499千円(前年同期は104,499千円の営業利益)、経常損失99,182千円(前年同期は103,219千円の経常利益)となりました。また、O2O事業における減損損失を計上した結果、当期純損失175,990千円(前年同期は47,676千円の当期純利益)となりました。セグメント別の営業概況は次のとおりであります。

アドテク事業は、2017年に実施した事業再編等により回復基調であったものの、アフィリエイト広告の最大手顧客の取り組み変更による影響があり大幅な減益となりました。

この結果、アドテク事業の経営成績につきましては、売上高は2,398,003千円(前年同期比4.6%減)、営業利益は2,480千円(前年同期98.3%減)となりました。

O2O事業は、営業組織の再構築を行った結果、導入店舗数は堅調に推移するも、「GMOアップカプセル」の上位版である「GMOアップカプセルPRO」の訪問型営業は苦戦を強いられました。

この結果、O2O事業の経営成績につきましては、売上高は397,991千円(前年同期比30.3%増)、営業損失は97,979千円(前年同期は44,397千円の営業損失)となりました。

また、O2O事業においては、2018年1月1日にGMOソリューションパートナー株式会社の事業の一部を簡易吸収分割の方法により事業承継し、顧客基盤の拡大と効率的運営の向上を図りました。しかしながら、サービスの向上や認知をさせるためには一定の投資は避けられない状況にあり、収益化には時間がかかっておりました。このたび、経営資源の選択と集中の観点から、「GMOアップカプセル」事業の一部を株式会社ヤプリに2019年3月1日に譲渡いたしました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ23,755千円減少し、当事業年度末には512,885千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュフローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度による営業活動による資金の減少は、98,071千円(前年同期は204,450千円の増加)となりました。これは主に、税引前当期損失172,439千円、仕入債務の増加64,662千円及び、売上債権の減少30,103千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度による投資活動による資金の増加は106,535千円(前年同期は123,483千円の減少)となりました。これは主に、関係会社預け金の預入の払戻しによる増加200,000千円、事業譲受による支出94,800千円等によるものであります。

 

(財務活動におけるキャッシュ・フロー)

当事業年度による財務活動による資金の減少は32,219千円(前年同期は146千円の減少)となりました。これは主に配当金の支払額32,219千円によるものであります。

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

当社は受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

前年同期比
(%)

アドテク事業(千円)

2,398,003

△4.6

O2O事業(千円)

397,991

30.3

合計(千円)

2,795,994

△0.8

 

 

    (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2017年1月1日

至 2017年12月31日)

当事業年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

アマゾンジャパン合同会社

292,293

10.4

-

-

エン・ジャパン株式会社

419,953

14.9

-

-

 

   1.当事業年度の販売実績において、100分の10を超える販売先はありません。 

   2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積もりを必要としております。経営者はこれらの見積もりに対して、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積もりによる不確実性のため、これらの見積もりと異なる場合がございます。

 

(2) 当事業年度の財政状態の分析

当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べ234,999千円減少し、1,103,714千円となりました。主な変動要因は、関係会社預け金が200,000千円減少(前事業年度末比66.7%減)したことに加え現金及び預金が23,755千円減少(前事業年度末比4.4%減)したこと等によるものであります。

一方、当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ30,768千円減少し、412,378千円となりました。主な変動要因は、買掛金が71,769千円増加(前事業年度末比33.4%増)、未払法人税等が46,842千円減少(前事業年度末比100.0%減)したこと及び未払消費税が30,026千円減少(前事業年度末比100.0%減)したこと等によるものであります。

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ204,231千円減少し、691,336千円となりました。主な変動要因は、繰越利益剰余金が208,282千円減少したこと及びその他有価証券評価差額金等が4,051千円増加したことによるものであります。

 

(3) 当事業年度の経営成績の分析

(売上高)
 当事業年度における売上高2,795,994千円(前年同期比0.8%減)となりました。アドテク事業が2,398,003千円(前年同期比4.6%減)、O2O事業が397,991千円(前年同期比30.3%増)となります。

(売上原価)
 当事業年度末における売上原価は2,054,950千円(前年同期比2.5%減)となりました。主に売上高の減少に伴う外注費の減少によるものであります。

(販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益)
  当事業年度における販売費及び一般管理費は836,543千円(前年同期比37.8%増)となりました。給与手当が302,274千円(前年同期比67.2%増)、支払手数料が114,235千円(前年同期比36.0%増)等によるものであります。

 この結果、当事業年度における営業損失は95,499千円(前年同期は104,499千円の営業利益)、経常損失は99,182千円(前年同期は103,219千円の経常利益)となりました。

(当期純利益)
 当事業年度における法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は、3,550千円(前年同期比91.0%減)となりました。
  この結果、当期純損失は175,990千円(前年同期は47,676千円の当期純利益)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 (2)キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。

 

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業、組織体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。
 アドテク事業の「GMO SmaAD」は、技術革新の激しいインターネット広告領域における戦略商材です。従来のアドテクノロジーにAI(人口知能)を加えるなど最新技術に対応する社内の開発体制、そして海外を含めた情報入手や接続先媒体の強化が重要と捉えております。

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

当社は、TECHという社名の通り自社において開発力を有し、「自社開発の自社製品を提供する会社」として、テクノロジーを駆使した「インターネット集客支援事業」に特化し、SEOコンサルティングサービスに加え、自社開発商品である「GMO SmaAD」といったサービスを提供しております。今後も異なる特性の事業を複数組み合わせながら、全体として持続的かつ安定的な事業基盤の実現を目指して参ります。

アドテク事業において新商材投入に加え、営業拠点の追加によりビジネスエリアの拡大に努めます。
 当社は「世界の人々にとって欠かせないサービスを創造し続けるインターネットマーケティング企業」として技術革新をリードし、インターネット産業と社会の発展に貢献して参ります。

 

4【経営上の重要な契約等】

重要な契約は以下のとおりであります。

その他の重要な契約

相手方の名称

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

GMOインターネット㈱

SEOサービスの提供に係る業務委託基本契約書

2009年7月1日

OMS等の提供

契約日以降1年間。以後1年ごとの自動更新

 

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。