第2 【事業の状況】

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
 当会計年度より、報告セグメントの名称を変更しており、前事業年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
 
(1) 会社の経営の基本方針
 当社は、「世界の人々にとって欠かせないサービスを営業、開発、サポートなどのメンバーが一致団結し創造し続けるインターネットマーケティング企業 」を会社ビジョンとして掲げ、①全ての仲間が物・心ともに豊かであり、関わる人々に「笑顔」「感動」を生み出せる組織となること、②全ての仲間が協力しあい、技術・知識・人格の成長を日々行い、製品や営業活動、雇用創出などの経済活動を通じて、社会・経済の発展に貢献すること、③仲間、家族に対して胸を張って言える仕事をし、常に正しいことを行うこと、を指針として事業推進を行っております。

 

(2) 会社の対処すべき課題
 インターネット関連技術においては、技術の進歩が著しく、競争の激しい分野であり、技術優位性をもって先見的・コスト優位性のあるサービスを継続的に作りだすこと、及び、インターネット広告事業においては複数の競合会社が存在しており、他社との差別化が重要なポイントであることが経営課題と捉えております。
 技術力においては、エンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備を進めております。そして、アドテクノロジー分野の強化、自社サービスの開発を優秀な「人財」において行うべく努めております。
 
(3) 目標とする経営指標
 当社が属するインターネット広告市場の市場全体は、スマートフォンの普及に伴い順調に拡大しつつもトレンドの変化が非常に早く、それによりお客様のニーズが絶えず変化しております。技術進歩も著しく、サービスの陳腐化も恒常的に起こりえる状況となっております。当社におきましては、中長期計画については不確実性が高く、誤った投資判断を与える可能性があるため、開示を行っておりません。前年度からの会社成長を考慮して短期的指標として業績予想の開示を行わせていただいております。
 
(4) 今後の事業展開に関して
 集客支援事業におけるアドテク分野においては、創業当初より「検索・集客分野」に経営資源を集中し人材を重点配置したことが功を奏し、高いスキルと能力を有しています。こうした知見はスマートフォン向け広告配信サービスである「GMO SmaAD」及び、売上最大化を促すアフィリエイト広告「GMO SmaAFFi」においても活かされ、自社商材の拡充を図ってまいりました。上記に加えて、近年ニーズが拡大しているリスティング広告およびSNS広告等の運用型広告代行サービスの展開を進めており、中でも業界特化型の広告運用サービスは長年のノウハウ・知見を蓄積し、戦略商材の最適な組み合わせと精度の高い提案を通じ、顧客満足度のさらなる拡大に努めてまいります。
 インフルエンサー分野として、インフルエンサーを起用したプロモーション企画の立案から実施までを、リアルとデジタルで総合的に行うプロモーションプランニングサービス「GMO Casting Management」を、2019年2月4日より提供開始いたしました。「GMO Casting Management」では、お客様のニーズに合わせて、キャスティングも含めた最適なプロモーションを企画の立案から実施まで、デジタルとリアルのそれぞれの広告媒体を活用しながら総合的に行ってまいります。
 
(5) 経営体制および組織に関して
 変化が著しいインターネット分野におきまして、当社は経営基盤の強化を図るため、事業再編や商材構成を見直し、次年度において飛躍するための足場固めを中心に行いました。具体的には、事業部門内の組織体制を再構築し、営業力強化を促すことに加え、地方拠点での運用業務を増強しコスト最適化を実施いたしました。次年度では、強固な組織体制をもとに、新技術採用による新たな商品開発が課題と捉えております。
また同時に検索・集客事業領域に関してはグローバル化が必要不可欠なため、グローバルに対応できる人材の教育並びにそのような人材の採用の強化を進めております。
 また、世界に通用するサービスを創造するため、鋭意組織の強化を推進しております。

 

 

2【事業等のリスク】

当社の事業展開上のリスク要因となる可能性のある主な事項について記載しております。また、必ずしも重要なリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と判断した事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社はこれらのリスクの可能性を考慮した上で、リスクの発生の回避や分散、または問題が発生した場合の対応について最大限努めて参ります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① インターネット広告市場について

インターネット広告費市場は、利用者の増加、インターネット閲覧可能な端末の普及、企業等の活動におけるインターネットの利用増加により成長を続けて参りました。2018年のインターネット広告費は1兆7,589億円と前年比116.5%と2桁成長を続けております。(㈱電通 2018年日本の広告費 より)このような傾向は、今後も継続していくと考えております。
  しかしながら、広告市場は景気の変動等による業況感の悪化や広告主の広告戦略の変化などによる影響を受け易い状況にあるため、インターネット広告を含む広告出稿全般が低減した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 技術革新への対応について

当社が提供する事業領域の商材は、広告効果を向上させるために表示方法や販売手法などに関し様々な取り組みが常日頃から行われ、加えてAI(人工知能)など新しい技術も頻繁に導入されております。またスマートフォン関連サービスにおいては、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が早く、ブロックチェーンやIoT技術など新しいテクノロジーを採用した新サービスが常に生み出されております。当社においてもこれらの変化に素早く対応していく必要があります。
 このため当社ではエンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備に加え、スマートフォンに関する技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。
 しかしながら、新しい広告手法や新技術の変化への対応が遅れた場合、または当社のサービスもしくは使用している技術等が陳腐化した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合に関して

インターネット広告業界においては複数の競合会社が存在し、市場の拡大とともにプレイヤーが増加しております。更なるプレイヤーの増加や競争の激化、その対策のためのコスト負担等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 法規制について

現在のところ当社の事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はございませんが、インターネット関連分野においては「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(2002年5月施行)や、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(2000年2月施行)、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(2008年6月成立)等の法的規制が存在しているほか、個人情報の取扱いなどについては、「個人情報の保護に関する法律」(2003年5月成立)等が存在しております。また、インターネット上のプライバシー保護の観点からクッキー(ウェブサイト閲覧者のコンピューターにインストールされ、ユーザーのウェブ閲覧履歴を監視するテキストファイル)に対する規制など、インターネット利用の普及に伴って法的規制の在り方等については検討が引き続き行われている状況にあります。このため、今後、インターネット関連分野において新たな法令等の制定や、既存法令等の改正等による規制強化等がなされた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業に関するリスク

① プラットフォームビジネスについて

当社は、PC・モバイル(スマートフォン)のプラットフォームにおける集客支援事業を運営しております。
 アドテク事業のスマートフォン向け広告配信「GMO SmaAD」については、Apple Inc.の運営するAppStore及びGoogle Inc.の運営するGoogle Playといったアプリストアにおける集客支援を実施しております。合わせて、SEOコンサルティングサービスは、Google・Yahoo!の検索プラットフォームへの集客支援対策を実施しております。
  当社の事業モデルは、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2社のプラットフォーム及びGoogle・Yahoo!の検索プラットフォームへの依存が大きいと言えます。これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 集客支援事業における有力な広告媒体の獲得について

当社は有力な広告媒体の確保に向けて、WEB全般及びアプリストア(AppStore/Google Play)へのマーケティングを徹底し、有力媒体との関係性を密にすることで有力媒体の確保に努めております。今後も引き続き新規媒体の獲得や既存媒体の関係強化に向けて注力して参ります。また、媒体の獲得については、国内の媒体のみではなく、海外の媒体の獲得にも努めております。

しかしながら、有力な媒体の確保がなされなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 当社営業活動による代理店について

当社は、集客支援事業において、自社営業によりクライアントを獲得しておりますが、一部クライアントにおいては代理店も活用しております。現在、自社営業スタッフを新規採用し研修を実施する等、営業力のさらなる強化に努めており、今後は自社営業の強化により代理店の活用を低下させる方針であります。
 しかしながら、代理店を通じた販売が拡大する場合、代理店への手数料変更や代理店の事業戦略の転換等による利益率の低下などにより、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ システム上のトラブル・サーバクラッキングについて

当社の事業は携帯電話やPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故、アクセスの増加等の一時的な過負荷等によって通信ネットワークが切断された場合には、正常なサービス提供等に支障が生じ又はシステムが停止する可能性があります。
 また当社のシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、データセンターへの電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合や、ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 事業への投資について

当社は常に変化するインターネットビジネスにおいて新たな事業領域にスピード感をもって参入することにより事業成長を続けております。しかしながらこのような事業展開を実現するためには、その事業固有のリスク要因が加わることとなり、本項に記載されていないリスク要因でも当社のリスク要因となる可能性があります。加えて新規事業への参入のため、新たな人材の採用、システムの購入や開発、営業体制の強化など追加的な投資が必要とされ、新規事業が安定的な収益を生み出すには長期的な時間が必要とされることがあります。
 また、新規に参入した事業の市場の拡大スピードや成長規模によっては、当初想定していた成果を挙げることができないことがあり、事業の停止、撤退等を余儀なくされ、当該事業用資産の処分損や減損の発生等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 組織体制・人的リスクについて

① 特定人物への依存について

当社の事業の推進者は代表取締役社長CEOである鈴木明人であります。同氏は当社の創業者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、開発、営業、財務の各方面において重要な役割を果たしております。
 当社は取締役会や経営会議等において役員及び社員への情報共有や事業部制による権限移譲を進めるなど組織の強化を図り同氏に過度に依存しない体制の構築を進めている段階であり、縮小傾向にあるとはいうものの、同氏の属人的な能力に依存している面があります。何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続することが困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 内部管理体制の充実について
当社は小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の事業展開に応じて、採用・人材育成により業務執行体制の強化・充実を図っていく方針ではありますが、これらの施策が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また当社は、今後の事業拡大に対応するためには内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しておりますが、事業規模に適した内部管理体制の構築が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 有能な人材の確保・育成について

当社は今後の事業展開や企業規模の拡大に伴い、幅広く優秀な人材を採用し続けると同時に、社員のスキル向上を図った教育体制を構築することが、今後の事業成長の重要な要素であると認識しております。質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上に当たっては開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が必要であると考えており、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用するとともに、成長可能性が高いと判断できる人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持の必要性を強く認識しております。しかしながら、当社の採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスクについて

① 親会社グループとの関係について
ア GMOインターネットグループにおける位置付け

当社は、親会社であるGMOインターネット株式会社を中心とした企業集団(以下、GMOインターネットグループ)に属しております。同社は当社の議決権の54.1%(2019年12月31日時点)を保有する筆頭株主であり、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、仮想通貨事業、インキュベーション事業を行っております。
 当社は、GMOインターネットグループのインターネット広告・メディア事業におけるインターネット広告事業に属しており、アドネットワークサービス事業及びSEM(※)メディア開発を担う会社と位置づけられております。
 当社は、スマートフォン向けアドネットワークサービス及びSEM(※)メディア開発の技術的中核を担っており、当社独自ブランドでSEOサービスを販売する他、GMOインターネットグループで行うSEOサービスの一部についてもOEMによる当社からのサービスの提供を行っております。よって、GMOインターネットグループの当社に対する基本方針等に変更が生じた場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 (※)SEMとは、Search Engine Marketingの略で、SEOやリスティング広告を含む検索エンジン上のマーケティングのことを指します。

 

イ GMOインターネットグループとの取引について

2019年12月期における当社のGMOインターネットグループとの主な取引関係は以下の通りです。なお、2019年12月期におけるGMOインターネットグループとの販売取引は全体の8.6%、仕入取引は2.9%であります。

種類

会社等の名称又は氏名

資本金

又は出資金
(千円)

事業の内容又は職業

取引の内容

取引金額
(千円)

親会社

GMOインターネット㈱

5,000,000

インターネット
総合事業

SEOサービス等の提供

(注2の(1))

224,198

資金の預入(注2の(2))

100,000

受取利息(注2の(2))

125

同一の親会社を持つ会社

GMOメディア㈱

761,977

インターネット

広告・メディア事業

SmaADサービス等の提供(注2の(1))

3,079

同一の親会社を持つ会社

GMO NIKKO㈱

100,000

インターネット

広告・メディア事業

媒体費の支払(注2の(1))

4,961

 

(注)1.上記金額のうち、取引金額には消費税等が含まれておりません。 

 2.取引条件及び取引条件の決定方針

(1) 当社と関連を有しない会社との取引と同様に、取引規模を総合的に勘案し交渉の上決定しております。

(2) 受取利息については、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)にかかるものであり、市場金利を勘案して利率を合理的に決定しております。

ウ GMOインターネットグループとの役員の兼務関係について

2019年12月31日現在における当社の役員8名のうち、GMOインターネット㈱または兄弟会社の役員を兼ねる者は2名であり、その者の氏名、当社及び親会社(または兄弟会社)における役職、兼任の理由は以下の通りです。

氏名

当社における役職

親会社または兄弟会社における役職

兼任の理由

熊谷 正寿

取締役会長
(非常勤)

GMOインターネット㈱

代表取締役会長兼社長グループ代表

当社事業に関する助言を得ることを目的としたものであります。

GMOペイメントゲートウェイ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOクラウド㈱

取締役会長(非常勤)

GMOアドパートナーズ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOぺパボ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOリサーチ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOメディア㈱

取締役会長(非常勤)

安田 昌史

取締役
(非常勤)

GMOインターネット㈱

取締役副社長
グループ代表補佐
グループ管理部門統括

当社事業に関する助言を得ることを目的としたものであります。

GMOペイメントゲートウェイ㈱

取締役(非常勤)

GMOクラウド㈱

取締役(非常勤)

GMOアドパートナーズ㈱

取締役(非常勤)

GMOぺパボ㈱

取締役(非常勤)

GMOリサーチ㈱

取締役(非常勤)

GMOフィナンシャルホールディングス㈱

取締役(非常勤)

GMOメディア㈱

取締役(非常勤)

あおぞら信託銀行㈱(現GMOあおぞらネット銀行㈱)

社外取締役

 

   

エ 親会社からの独立性の確保について

当社が事業活動を行う上で、「重要な決議事項」に限り親会社であるGMOインターネット株式会社に事前通知することとなっておりますが、当社は各事業における営業活動等、すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。またGMOインターネットグループからの役員の兼務状況は当社独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。

 

② 訴訟リスクについて

当社は2019年12月31日時点で第三者からの訴訟を提起される事案はございません。しかしながら、当社が事業展開を図る上で、クライアント等による違法行為やトラブルに巻き込まれた場合、もしくはシステム障害等によってクライアント等に損害を与えた場合等、当社に対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。
  また、インターネットビジネス自体の歴史が浅く、新たに発生した又は今まで顕在化しなかったビジネスリスクによって、現在想定されない訴訟等が提起される可能性もあります。
 一方、当社が第三者に何らかの権利を侵害され、又は損害を被った場合に、第三者の権利侵害から当社が保護されない可能性や、訴訟等による当社の権利保護のために多大な費用を要する可能性もあります。係る場合には、その訴訟等の内容又は請求額によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権等に関する侵害について

当社は管理部・法務にて、当社が他社の知的財産権等を侵害していないかの確認を実施しております。当社が事業活動を行うプロセスにおいて使用しているソフトウエア及びシステムは第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、ないし当社が使用する技術について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。また、将来当社による特定のサービスの提供もしくは特定の技術の利用に制限が課せられ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 自然災害等について

当社では、自然災害、事故等に備え、定期的バックアップ、サーバ稼働状況の常時監視等によりトラブルの防止又は回避に努めておりますが、当社の本店所在地である東京都における大地震や入居しているテナントビルにおいて火災等の自然事故が発生した場合、当社設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 社歴が浅いことについて

当社は、2006年12月に設立された社歴の浅い会社であります。また、当社の属するIT業界を取り巻く環境はスピードが速く流動的であるため、当社における経営計画の策定には不確定事象を含まざるを得ない状況にあります。そのような中で、過年度の財政状況及び経営成績からでは、今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (1)経営成績等の状況の概要
 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において判断したものであります。
 
①財政状態及び経営成績の状況
 当事業年度(2019年1月1日~2019年12月31日)におけるわが国経済は、設備投資の緩やかな回復基調、所得の堅調な回復、雇用環境の改善などにより内需は堅調に推移しているものの、世界経済における貿易障壁の増加、金融市場への圧力の再燃、そして一部主要国の予測以上の急激な減速などにより、外需は下振れリスクがあるなど、依然として景気の先行きは不透明な状況が継続しております。
 当社の事業領域である国内インターネット広告市場は、わが国の2018年の総広告費6兆5,300億円のうち、全体の26.9%である1兆7,589億円(前年比116.5%)を占めており(出所:株式会社電通「2018年日本の広告費」)順調に成長を続けております。また、検索連動型広告、ディスプレイ広告が市場を大きく占める中、ビデオ(動画)広告市場も伸長しており、今後はより一層、広告主のニーズに合わせた広告サービスを提供する必要があると考えられています。
 このような事業環境の下、当社は継続して商品開発の強化と営業力の向上に注力し、事業を推進しております。

 既存事業においては、Googleしごと検索への対応、自社サービスとして、SEO DASH!byGMO、MEO DASH!byGMO等の新サービス提供、GMOSmaAFFiの機能強化に努めてまいりました。これらにより既存事業の質の向上が促され結果として、お客様の満足度の向上につながるものとなりました。

 成長事業であるインフルエンサーマーケティング領域においては、インフルエンサーと企業をつなぐマッチングプラットフォーム「Chori-SO by GMO」(※)において、企業がインフルエンサーへPRの仕事を依頼する際の決済手段として、クレジットカード決済対応を開始しました。これにより、企業は、「Chori-SO by GMO」を通じて仕事を依頼したインフルエンサーに対して、銀行口座振込に加え、クレジットカードで依頼料(報酬)を支払うことが可能になりました。
 以上により、当期における業績は、売上高2,606,504千円(前年同期比6.8%減)、営業利益22,485千円(前年同期は
95,499千円の営業損失)、経常利益42,868千円(前年同期は99,182千円の経常損失)、当期純利益137,545千円(前年
同期は175,990千円の当期純損失)となりました。
 業績予想数値に対しては、売上高においてはGMOSmaAFFiにおけるリワード広告の落込みにより達成率89.9%、営業利益においては人件費及び教育コストの増加により達成率73.3%、経常利益においては補助金等の収入により達成率140.0%、当期純利益においては、127.3%の達成となりました。企業成長として売上高の向上は重要と捉えており、さらなる成長をし、お客様に必要とされるサービス開発をすることに取り組んでまいります。
 ※「Chori-SO by GMO」は、YouTubeやInstagramなどで活躍するインフルエンサーとインフルエンサーマーケティング
を行いたい企業をつなぎ、新たな出会いとビジネス機会の創出を実現する、ビジネスマッチングプラットフォームで
す。インフルエンサーは、「Chori-SO by GMO」を通じてSNSでの商品紹介や記事執筆、イベント出演など企業からの
様々な仕事に応募したり、オファーを受けたりすることが可能です。企業においては商品・サービスのPRに最適なインフルエンサーをキャスティングすることができます。
 
②キャッシュ・フローの状況
 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ48,072千円増加し、560,958千
円となりました。


 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当事業年度における営業活動により増加した資金は、10,850千円(前年同期は98,071千円の減少)となりました。
これは主に、税引前当期純利益169,123千円、事業譲渡益127,369千円、仕入債務の減少58,480千円によるものです。
 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当事業年度における投資活動により増加した資金は、37,705千円(前年同期は106,535千円の増加)となりました。
これは主に、事業譲渡による収入136,947千円、関係会社預け金の預入による支出100,000千円によるものです。
 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当事業年度における財務活動により減少した資金は、483千円(前年同期は32,219千円の減少)となりました。これ
は、主に自己株式の取得による支出によるものです。

 

③生産、受注及び販売の状況

(1) 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

当社は受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当事業年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比
(%)

集客支援事業(千円)

2,606,504

△6.8

合計(千円)

2,606,504

△6.8

 

 

   1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
 経営者の視点による当社の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積もりを必要としております。経営者はこれらの見積もりに対して、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積もりによる不確実性のため、これらの見積もりと異なる場合がございます。

 

② 当事業年度の財政状態の分析

当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べ110,286千円増加し、1,213,210千円となりました。主な変動要因は、関係会社預け金が100,000千円増加(前事業年度末比100.0%増)したことに加え現金及び預金が48,072千円増加(前事業年度末比9.4%増)したこと等によるものであります。

一方、当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ30,856千円減少し、381,521千円となりました。主な変動要因は、買掛金が62,164千円減少(前事業年度末比21.7%減)、未払法人税等が34,170千円増加(前事業年度末は0円)したこと等によるものであります。

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ140,352千円増加し、831,688千円となりました。主な変動要因は、繰越利益剰余金が137,545千円増加したこと等によるものであります。

 

③ 当事業年度の経営成績の分析

(売上高)
 当事業年度における売上高2,606,504千円(前年同期比6.8%減)となりました。

(売上原価)
 当事業年度末における売上原価は1,868,174千円(前年同期比9.1%減)となりました。主に売上高の減少に伴う外注費の減少によるものであります。

(販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益)
  当事業年度における販売費及び一般管理費は715,844千円(前年同期比14.4%減)となりました。給与手当が258,489千円(前年同期比14.5%減)、支払手数料が97,799千円(前年同期比14.4%減)等によるものであります。この結果、当事業年度における営業利益は22,485千円(前年同期は95,499千円の営業損失)、経常利益は42,868千円(前年同期は99,182千円の経常損失)となりました。

(当期純利益)
 当事業年度における法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は、31,578千円(前年同期比789.5%増)となりました。この結果、当期純利益は137,545千円(前年同期は175,990千円の当期純損失)となりました。

 

④ キャッシュ・フローの分析

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性
  当社は今後も更なる収益基盤の安定化及び持続的な成長を図るために、自社による新規サービスの創出及び既存サービスの拡大及びブランド力の向上に積極的に取り組んでいく方針であります。
そのため、当社の資金需要のうち主なものは、運転資金となります。また、当社の資金の源泉は主として、営業キャッシュフローによるものです。なお、新規サービスの急拡大などにより、資金が必要となった場合には銀行借入に加え、親会社GMOインターネット株式会社CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)からの調達など、資金調達の多様化を図っております。

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業、組織体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。

 

⑦ 経営戦略の現状と見通し

当社は、TECHという社名の通り自社において開発力を有し、「自社開発の自社製品を提供する会社」として、テクノロジーを駆使した「インターネット集客支援事業」に特化し、SEOコンサルティングサービスに加え、自社開発商品である「GMO SmaAD」といったサービスを提供しております。今後も異なる特性の事業を複数組み合わせながら、全体として持続的かつ安定的な事業基盤の実現を目指して参ります。

新商材投入に加え、営業拠点の追加によりビジネスエリアの拡大に努めます。
 当社は「世界の人々にとって欠かせないサービスを創造し続けるインターネットマーケティング企業」として技術革新をリードし、インターネット産業と社会の発展に貢献して参ります。

 

4【経営上の重要な契約等】

重要な契約は以下のとおりであります。

その他の重要な契約

相手方の名称

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

GMOインターネット㈱

SEOサービスの提供に係る業務委託基本契約書

2009年7月1日

OMS等の提供

契約日以降1年間。以後1年ごとの自動更新

 

 

5【研究開発活動】

当事業年度における研究開発費は310千円です。主に新規事業に係る調査活動を行いました。