(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益は底堅く推移しており、雇用環境・所得環境に改善が見られるなど緩やかな回復基調で推移しました。一方で、個人消費には依然として伸び悩みが見られるほか、英国のEU離脱問題や米国の大統領選後の新政権の政策方針による影響等、海外の政治・経済の動向による変動リスクが内在しており、景気の先行きについては不透明な状況が続いております。
当社グループが関係する事業環境のうち小売流通市場では、景気の先行きの不透明感から日常消費に対する消費動向は慎重な状態が続いております。加えて、業種を超えた競合の激化、労働力人口の減少による人件費関連コストの上昇などにより、依然として厳しい事業環境が続いております。
建設市場では、公共投資、民間投資共に建設需要は概ね堅調を維持しており、企業の設備投資姿勢は底堅く、受注環境は総じて良好に推移しておりますが、選別受注や工事代金の高騰に伴い、入札不調や工事規模・仕様の見直し、発注延期が発生するなど、注視が必要な事業環境となっております。
貿易事業では、とりわけ主力事業の医薬品市場においては、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用促進策の強化など、薬剤費抑制策が推進されている中、安定供給の面から製薬メーカーによる原料の複数購買化が進むなど企業間競争が激しくなっており、厳しい事業環境となっております。加えて、海外の政治・経済の動向等により為替が乱高下しており、為替の動向は引き続き注視が必要な状況が続いております。
このような状況下におきまして、当社は、平成28年11月に関東甲信越地域にホームセンター14店舗を運営しております株式会社Jマート(平成29年4月1日より商号変更、以下「株式会社綿半Jマート」として記載)を連結子会社化し、大都市圏への店舗網拡大やグループのスケールメリットの拡大を図っております。
また、当社グループは、「自然との共生」をビジョンとして、自然と共に暮らす「Green Life」を主軸に、「環境にやさしい安全な暮らし」、「自然な彩りを楽しむ暮らし」、「自然の恵みで元気な暮らし」を追求し、「元気に、楽しく、安心して、自然と共に暮らすこと」を実現すべく事業を展開しております。加えて、持株会社である当社を軸としてIT化の推進による収益力の向上、事業の効率化及び働き方改革の推進やコンプライアンスの強化に努めるとともに、各事業会社が顧客・マーケットに適合した事業展開を積極的に推進してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は927億80百万円(前期比4.5%増)、営業利益は19億69百万円(同14.6%増)、経常利益は19億94百万円(同16.2%増)となりました。また、株式会社綿半Jマートの連結納税への加入によって法人税等が減少したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は13億44百万円(同6.4%増)となりました。
当連結会計年度のセグメントごとの業績は次のとおりであります。
<スーパーセンター事業>
スーパーセンター事業では、平成28年11月に取得しました株式会社綿半Jマートのホームセンター14店輔が加わり、店舗数はスーパーセンター11店舗、ホームセンター21店舗、食品スーパー5店舗の合計37店舗となっております。
収益面では、前期に豊科店及び塩尻店のスーパーセンター2店舗を新規オープンし、株式会社綿半フレッシュマーケットを取得したことや、当期に株式会社綿半Jマートを取得したこと等により、全店売上高は前期比117.1%と増収になっております。一方、既存店売上高は、スーパーセンター店舗を中心としたEDLP(エブリデー・ロー・プライス)戦略による月間特売の廃止や商品の絞込み、豊科店及び塩尻店のオープンに伴う松本地域における自社競合による影響を一時的に受けたことから、上期は前年同期比95.9%となりました。これに対して下期は、EDLPが徐々にお客様にも定着されてきており、順調に効果が表れていることに加え、ミックスマッチ(複数販売による割引)やレシートクーポン企画などもお客様から支持をいただいており、前年同期比100.4%と大きく回復基調を示しております。また、利益面では、食品のロス率改善、商品の絞込みによる仕入原価の低減及びセルフレジの導入による店舗オペレーションの効率化などEDLC(エブリデー・ロー・コスト)を追求することによる利益率の改善により大幅な増益となっております。
これらの結果、売上高は588億円(同16.6%増)、セグメント利益は10億14百万円(同68.8%増)となりました。
また、平成29年1月にグループ共同仕入を目的とした綿半パートナーズ株式会社を設立しております。
※EDLP戦略とは
特売期間を設定せず、年間を通して各商品を低価格でお客様に提供する価格戦略です。
商品仕入や店舗オペレーションにかかるコストを抑えることで、地域一番の安さを実現し、お客様に「いつでもお得」と感じて安心してご購入いただける価格を提供することにより、常にお客様に愛され支持され続ける店舗づくりを推進しております。
<建設事業>
建設事業では、グループビジョンとして掲げている「自然との共生」の実現に向けて、「Green」を取り入れた暮らしを推進するため、建物とガーデンを一体で企画・デザイン、施工から維持メンテナンスまでをトータル提案するなど付加価値の向上に努めております。
収益面では、自走式立体駐車場工事を中心とした大型工事物件を採算性により選別受注した結果、受注高・売上高が大きく減少しており、前期に大型工事物件や比較的利益率の高い工事物件が集中していたことも重なり、前期と比較すると減収減益になっております。このような状況の中、モノ偏重から価値重視の提案型工事にシフトしていくことにより利益率の改善を図るとともに、採算性を重視した上での受注の確保及びITの活用による技術・ノウハウの共有、工事進捗管理の見える化による生産性の向上を図り、利益確保に努めております。
これらの結果、売上高は296億83百万円(前期比13.7%減)、セグメント利益は13億72百万円(同25.8%減)となりました。
<貿易事業>
貿易事業では、「取扱い原薬数を増やす」「新商品により新市場へ参入する」を重点施策として取り組んでおり、新原料の市場への投入準備を積極的に進めるとともに、既存商品につきましても収益確保に努めてまいりました。また、「自然の恵みで元気な暮らし」をお客様に提供すべく、スーパーセンター事業と共同により、天然由来成分100%のスキンケアオイルを平成28年12月に発売開始するなど、付加価値のあるプライベートブランド商品の開発を推進しております。また、為替が乱高下する中、為替変動による好影響もあり、利益を押し上げております。
これらの結果、売上高は40億15百万円(前期比8.1%増)、セグメント利益は5億97百万円(同62.9%増)となりました。
<その他>
売上高は2億80百万円(前期比10.8%増)、セグメント利益は1億6百万円(同10.9%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は32億86百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億24百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果獲得した資金は、63億3百万円(前期は6億85百万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の減少40億67百万円、税金等調整前当期純利益18億67百万円、減価償却費13億14百万円があった一方、仕入債務の減少6億49百万円、法人税等の支払額4億56百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は、3億39百万円(前期は19億44百万円の使用)となりました。これは主に連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入3億90百万円があった一方、固定資産の取得による支出6億42百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は、46億39百万円(前期は16億93百万円の獲得)となりました。これは主に借入金の純減少が43億16百万円、配当金の支払額2億46百万円があったこと等によるものであります。
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略し
ております。
(2) 受注実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前期比 (%) |
|
建設事業(千円) |
32,095,474 |
107.6 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループでは建設事業以外は受注生産を行っておりません。
3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(3)受注工事高、完成工事高及び繰越工事高の状況
建設事業における受注工事高、完成工事高及び繰越工事高の状況は、次のとおりであります。
|
期 別 |
前期繰越工事高 (千円) |
当期受注工事高 (千円) |
計 (千円) |
当期完成工事高 (千円) |
次期繰越工事高 (千円) |
|
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
14,786,020 |
29,818,055 |
44,604,075 |
34,407,815 |
10,196,260 |
|
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
10,196,260 |
32,095,474 |
42,291,734 |
29,683,136 |
12,608,598 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前連結会計年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含みます。したがって、当期完成工事高にも係る増減額が含まれます。
3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
4.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の完成工事高の記載は省略しております。
5.完成工事高のうち主なものは、次のとおりであります。
前連結会計年度 完成工事高5億円以上の主なもの
ららぽーと平塚駐車場新築工事
エキスポランド跡地複合施設
ハマキョウレックス春日部 物流センター新築工事
当連結会計年度 完成工事高5億円以上の主なもの
イオンモール浦和美園立体駐車場増築工事
真澄寺さいたま別院新築工事
笠間ディストリビューションセンター新築工事
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前期比 (%) |
|
スーパーセンター事業(千円) |
58,800,727 |
116.6 |
|
建設事業 (千円) |
29,683,136 |
86.3 |
|
貿易事業 (千円) |
4,015,244 |
108.1 |
|
報告セグメント計 (千円) |
92,499,108 |
104.5 |
|
その他 (千円) |
280,994 |
110.8 |
|
合計 (千円) |
92,780,103 |
104.5 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
3.販売実績総額に対する割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績等の記載は省略しております。
(1)経営方針
当社グループは、慶長3年(1598年)の創業以来400有余年を数え、綿商いから始まった事業は、明治時代に金物商へ大転換しました。その後、金物商の店舗は、家具販売から日用品等を取り扱うホームセンターへと転換し、現在では、生鮮食品までを取り扱うスーパーセンターを展開しております。その一方で、金物の卸売りは、金物のみならず、建設資材の販売を開始し、施工まで行う建設事業へと発展しました。また、M&Aにより、貿易事業を開始する等事業領域を広げてまいりました。当社グループの長い歴史の中で継承してきたこの「変革の精神」が、当社グループのDNAであります。当社グループは、経営理念として「堅実経営」を掲げておりますが、それは保守安定を目指すのではなく、常に「安定性、成長性、収益性」を保ち続け、ステークホルダーの皆様の信頼に対して貢献を持って応えることと考えております。時代に乗り遅れずに変化して行くのではなく、自らが描き出す社会へと導き、時代を創っていく開拓者精神で「絶え間なき暮らしの変革」を推進してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、グループ持株会社である当社を軸に、「堅実経営」の経営理念の基に事業理念である「変革の精神」によって安定性、成長性、収益性のある事業構造の構築に力を注いでおります。内部統制システムの運用、コンプライアンスの徹底により、コーポレートガバナンス機能を充実させて、経営体質の強化と企業価値の最大化に取り組んでまいります。
中期のグループ経営方針として、「時代の変化に対応し、景気に左右されない安定・成長性のある事業構造を創り上げる」を掲げております。自社の強みを最大限に発揮した新たな価値を生む事業構造の構築と事業の成長化、差別化、高収益化を図るため、以下の諸施策を実行してまいります。
・IT化のさらなる推進による事業価値の向上
・時代に沿った人財の育成
・事業戦略推進のための財務体質強化
・グループ経営管理体制の整備・強化の継続
・各事業における施策
スーパーセンター事業:グループ内連携による新しい事業の創造
建設事業:メーカー化とサービス業化による安定した高収益体質へ転換
貿易事業:既存事業との連携による新たな事業領域の拡大
また、当社グループは、「自然との共生」をビジョンとして、自然と共に暮らす「Green Life」を主軸に、「環境にやさしい安全な暮らし」、「自然な彩りを楽しむ暮らし」、「自然の恵みで元気な暮らし」を追求し、「元気に、楽しく、安心して、自然と共に暮らすこと」を実現すべく事業を展開しております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業規模の拡大のみを追求するのではなく、ROE(自己資本当期純利益率)及び自己資本比率のバランスを保ちながら、当社の強みを最大限に発揮した製品・サービスの提供により、収益性の向上を目指しております。
経営指標としては、売上高経常利益率の向上を目標としており、長期的には5%を目指しております。
なお、当連結会計年度における売上高経常利益率は、2.1%であります。
(4)経営環境
わが国の経済は、企業収益は底堅く推移しており、雇用環境・所得環境に改善が見られるなど緩やかな回復基調で推移しました。一方で、個人消費には依然として伸び悩みが見られるほか、英国のEU離脱問題や米国の大統領選後の新政権の政策方針による影響等、海外の政治・経済の動向による変動リスクが内在しており、景気の先行きについては不透明な状況が続いております。
当社グループが関係する事業環境のうち小売流通市場では、景気の先行きの不透明感から日常消費に対する消費動向は慎重な状態が続いております。加えて、業種を超えた競合の激化、労働力人口の減少による人件費関連コストの上昇などにより、依然として厳しい事業環境が続いております。
建設市場では、公共投資、民間投資共に建設需要は概ね堅調を維持しており、企業の設備投資姿勢は底堅く、受注環境は総じて良好に推移しておりますが、選別受注や工事代金の高騰に伴い、入札不調や工事規模・仕様の見直し、発注延期が発生するなど、注視が必要な事業環境となっております。
貿易事業では、とりわけ主力事業の医薬品市場においては、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用促進策の強化など、薬剤費抑制策が推進されている中、安定供給の面から製薬メーカーによる原料の複数購買化が進むなど企業間競争が激しくなっており、厳しい事業環境となっております。加えて、海外の政治・経済の動向等により為替が乱高下しており、為替の動向は引き続き注視が必要な状況が続いております。
このような状況下におきまして、当社は、平成28年11月に関東甲信越地域にホームセンター14店舗を運営しております株式会社綿半Jマートを連結子会社化し、大都市圏への店舗網拡大やグループのスケールメリットの拡大を図っております。
また、持株会社である当社を軸としてIT化の推進による収益力の向上、事業の効率化及び働き方改革の推進やコンプライアンスの強化に努めるとともに、各事業会社が顧客・マーケットに適合した事業展開を積極的に推進しております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
スーパーセンター事業は、業界の垣根を超えた競争、特にネット通販との競争が激化しておりますが、平成28年11月に連結子会社化した株式会社綿半Jマートのインテリア・ガーデン・ペット等の特色ある売場づくりのノウハウを活用するとともに生鮮食品やグリーン等鮮度の高い商品を取り揃え、スーパーセンター千曲店にコミュニティースペースを設置するなどリアル店舗の存在価値を高める取り組みにより、来店動機の向上を図ってまいります。
また、平成29年1月に設立した綿半パートナーズ株式会社によるグループ共同仕入れによる原価低減、プライベートブランド商品の開発・相互供給を推し進め、収益性の向上に努めてまいります。
労働力人口の減少による人件費関連コストの上昇に対しては、セルフレジの導入による店舗オペレーションの効率化やIT化の推進、適正人員で最大の効果を発揮すべく、パートナーのプロ化を進めてまいります。
今後の出店については、大型スーパーセンターの出店は継続していきますが、出店用地の確保や許認可の取得に長期の時間を要することから、出店スピードを加速させるためのサポート体制を整備し、小型店の開発を推進してまいります。
建設事業は、選別受注や工事代金の高騰に伴い、入札不調や工事規模・仕様の見直し、発注延期が発生しておりますが、建物とガーデンを一体で企画・デザイン、施工から維持メンテナンスまでをトータル提案するなど、付加価値を重視した選別受注に努めるとともにITの活用による技術・ノウハウの共有、工事進捗管理の見える化を図り、生産性を向上してまいります。
貿易事業は、製薬メーカーによる原料の複数購買化が進んでおり、取扱商品の販売シェア・利益率の低下が懸念されますが、これを機会ととらえ、積極的な営業展開を図り、販路の拡大に努めてまいります。
また、新商品の販売には、許認可の取得等に長期の時間を要するため、継続的に新商品の開拓を進めてまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあ る事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)国内建設市場の縮小のリスク
建設事業におきましては、国や地方公共団体等による公共投資及び民間企業による設備投資の動向に大きく影響を受けます。当社グループはコスト削減、技術力強化、競争力の強化に努めておりますが、今後、公共建設需要及び民間建設需要が予想以上に抑制され、国内建設市場が一段と縮小した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替リスク
貿易事業におきましては、主として外貨建の輸入取引を行っておりますが、外貨建の取引について為替変動リスクにさらされていることから、為替予約等のデリバティブを活用したヘッジ取引により、この為替変動リスクの軽減に努めております。しかしながら、ヘッジ取引によりこの為替変動リスクを完全に回避できる保証はなく、予期せぬ市場の変動により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)建材価格等の高騰のリスク
建設事業におきましては、建設鋼材、セメントをはじめとする建材価格が上昇した場合、工事原価の増加は避けられません。また、職人の確保が難しくなった場合は、想定を上回る外注費の支払が必要になる可能性があります。これらの工事原価の増加分を工事請負金額に転嫁できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)取引先の信用リスク
当社グループでは、取引先の財政状態・業績等に応じた与信枠を設定するとともに、継続的に信用状態の把握を行い、信用リスクの回避には最大限の注意を払っております。しかしながら、予期していない取引先の経営破綻等により債権の回収不能が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)重大事故発生のリスク
建設事業におきましては、工場及び建設現場における安全衛生管理、工程管理には細心の注意を払っておりますが、人的もしくは施工物に関する重大な事故が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)出退店に伴うリスク
スーパーセンター事業におきましては、店舗に多額の設備投資が必要であることから、1店舗ごとに慎重な調査を行った上で出店を行っております。また、既存店舗の活性化を図るため、定期的にリニューアル等を行っております。これらの設備投資は、店舗の収益力の低下等により減損損失となる可能性があり、退店に至った場合には、契約上保証金等の全部もしくは一部が返還されない可能性があります。
さらに、土地等所有者である法人、個人との契約等により、店舗用に賃借している土地等の継続的使用が困難となることも考えられます。これらの場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)有利子負債のリスク
当社グループでは、ホームセンターの増設などの設備投資を継続しており、主に金融機関からの借入金を充当してまいりました。この結果、平成29年3月31日現在の有利子負債は174億87百万円となっております。現時点では金融機関との関係が良好であることから必要な資金の調達に懸念はありませんが、将来、経営成績の急激な悪化や社会環境及び金融情勢に大きな変動等、何らかの理由により金融機関との関係が悪化して資金調達に支障が生じ、もしくは金利が上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)同業他社との競合のリスク
スーパーセンター事業におきましては、顧客獲得策の一環として、品揃えを充実させた大型の店舗の出店を進めているホームセンターもございます。また、スーパーやドラッグストアなどとの業態を超えた競合も激化しております。
当社グループでは、長野県を中心としたドミナント戦略を採っておりますが、当社グループの出店エリアに他のホームセンターや他業態の出店が増加した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)気象条件のリスク
スーパーセンター事業におきましては、冷暖房機器、園芸用品などの季節商品やレジャー用品を取り扱っております。これらの商品の売れ行きは、天候に大きく左右されるため、天候不良が続いた場合には、売上が減少し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)仕入れのリスク
貿易事業におきましては、諸外国からの輸入取引を行っておりますが、商品及び原材料の一部には特定の国や取引先にその供給を依存している品目があります。これらの中には、植物原料又はヒト由来物質の原料があることから、その海外生産国において、自然災害、異常気象、伝染病の発生など、何らかの理由により生産環境に問題が生じる場合、これらの供給が停止又は遅延になる可能性があります。その場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)カントリーリスク
当社グループでは、諸外国からの輸入商品の取扱い、製造委託など海外取引を行うほか、ミャンマーにおいて駐車場事業を展開しており、諸外国政府による規制や法令の改正、政治的、経済的な不安定さに起因したカントリーリスクが存在します。カントリーリスクに対しては、案件ごとにその回避策を講じてリスク管理に努めておりますが、これらカントリーリスクを完全に回避できるものではなく、リスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)固定資産の減損に係るリスク
当社グループが保有する資産の市場価格の著しい下落や、店舗等の収益性の低下等により、減損損失の認識が必要となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)人材の確保及び育成リスク
当社グループでは、今後の業容拡大のために優秀な人材の確保及びその育成が急務となっております。当社グループは採用を積極的に行うことにより、優秀な人材の確保に努めるとともに、社内研修制度の充実を図り、人材育成に注力してまいります。しかしながら、人材の確保及び育成が不十分である場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)法的規制のリスク
当社グループの行う事業のうち、スーパーセンター事業では大規模小売店舗立地法・食品衛生法、建設事業では建設業法・建築基準法、貿易事業では薬事法など多くの規制を受けております。
コンプライアンス経営を最重要課題として認識し、当社グループ一丸となって法令遵守体制を推進しておりますが、各種法令に違反した事実が認められた場合、各種許認可の取消し、事業の停止等の罰則を受ける場合があります。また、今後の各種法令の新設・改正への対応に際し費用負担が生じる可能性があります。
これらの場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)訴訟のリスク
当社グループでは、現段階において業績に重大な影響を及ぼす訴訟等を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループの事業運営において、瑕疵担保責任、工場、工事現場における事故や労働災害等予期せぬトラブル・問題が発生した場合、これらに起因する訴訟その他の請求が発生する可能性があります。これらの事象が発生した場合には、訴訟内容や損害賠償額及びその結果等により、当社グループの社会的信用に影響を及ぼすほか、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16)自然災害のリスク
大地震、風水害等の大規模災害や重篤な感染症が流行した場合には、資産の毀損、人的被害等により正常な事業活動の継続が困難となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、平成28年9月29日開催の取締役会において、株式会社綿半Jマートの全株式を取得し、連結子会社化することを決議し、平成28年11月4日付で株式譲渡契約を締結いたしました。
本件に関する詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
当社グループの研究開発は、当社の綿半総合研究所、建設事業及び貿易事業において推進されております。
研究開発費については、綿半総合研究所で行っている各セグメントに配分できない費用5,353千円が含まれており、当連結会計年度の研究開発費の総額は32,698千円であります。
(1)綿半総合研究所
綿半総合研究所では、事業理念である「変革の精神」のもと、継続して新規事業を開発及び稼働する活動を行っております。
現在は、主として「cotton1598プロジェクト」を綿半ソリューションズ株式会社と合同で進めており、ガーデンデザインを主体としたプロジェクトの企画・提案、インナーガーデンの研究、世界に向けて日本文化を盛り込んだデザインコンテナの研究開発に取り組んでおります。
(2)建設事業
綿半ソリューションズ株式会社は、「価値を軸とした新しい“暮らし”の創造」を方針として、自社・事業部の枠を超えた価値の創造を目指しております。綿半総合研究所との合同による研究の他に、主力製品の「WKカバー工法」については、安全性、作業性の向上、コスト低減を図るべく製品の改良や工法の改良を重ねております。
また、建築鉄骨分野に関連した新規事業の研究開発も進めております。
当事業に係る研究開発費は26,666千円であります。
(3)貿易事業
綿半トレーディング株式会社では、継続的に新商品の開拓を進めておりますが、新商品として新規原料を国内に輸入して販売するために、新規原料の成分の分析検査を実施しております。
また、医薬品部門においては、製薬研究所で製造しておりますヒト下垂体性性腺刺激ホルモン(HMG)はヒト閉経期婦人尿を収集・精製し製造されるものでありますが、目的物質以外のヒト由来物質等の混入による副作用の危険性を回避するため、より高純度の製品を製造し提供していく必要があります。販売先である製薬会社にサンプル提供を行い、綿半トレーディング株式会社と製薬会社の共同による高純度HMGの開発及び厚生労働省の許可申請を進めております。
当事業に係る研究開発費は677千円であります。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。
なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態に関する分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ31億47百万円増加し、520億52百万円(前期末比6.4%増)となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ3億6百万円減少し、253億44百万円(同1.2%減)となりました。主な要因は、商品及び製品が26億66百万円、現金及び預金が12億52百万円、原材料及び貯蔵品が2億55百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が38億97百万円、仕掛品が5億40百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ34億54百万円増加し、267億8百万円(同14.9%増)となりました。主な要因は建物及び構築物が16億65百万円、投資その他の資産のその他が7億32百万円、のれんが5億51百万円増加したこと等によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ19億26百万円増加し、398億96百万円(同5.1%増)となりました。主な要因は支払手形及び買掛金が9億34百万円、短期借入金が7億18百万円、流動負債のその他が4億円、資産除去債務が3億77百万円、退職給付に係る負債が2億85百万円増加した一方、長期借入金7億28百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ12億21百万円増加し、121億56百万円(同11.2%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益計上により13億44百万円増加した一方、剰余金の配当により2億46百万円減少したこと等によるものであります。
(3)経営成績に関する分析
(売上高)
スーパーセンター事業は、前期に豊科店及び塩尻店のスーパーセンター2店舗を新規オープンし、株式会社綿半フレッシュマーケットを取得したことや、当期に株式会社綿半Jマートを取得したこと等により、当連結会計年度の売上高は588億百万円(前期比16.6%増)となりました。
建設事業は、自走式立体駐車場工事を中心とした大型工事物件を採算性により選別受注した結果、受注高・売上高が大きく減少しており、前期に大型工事物件や比較的利益率の高い工事物件が集中していたことも重なり、当連結会計年度の売上高は296億83百万円(同13.7%減)となりました。
貿易事業は、医薬品部門、化成品部門それぞれの主力商品の拡販が順調に進捗し、当連結会計年度の売上高は40億15百万円(同8.1%増)となりました。
これらの結果、当連結会計年度の連結売上高は927億80百万円(同4.5%増)となりました。
(経常利益)
スーパーセンター事業は、食品のロス率改善、商品の絞込みによる仕入原価の低減及びセルフレジの導入による店舗オペレーションの効率化などEDLC(エブリデー・ロー・コスト)を追求することによる利益率の改善により大幅な増益となっております。
建設事業は、モノ偏重から価値重視の提案型工事にシフトしていくことにより利益率の改善を図るとともに、採算性を重視した上での受注の確保及びITの活用による技術・ノウハウの共有、工事進捗管理の見える化による生産性の向上を図り、利益確保に努めております。
貿易事業は、主力商品の拡販が順調に進捗したこと、為替が乱高下する中、為替変動による好影響もあり、利益を押し上げております。
これらの結果、当連結会計年度の経常利益は19億94百万円(同16.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
株式会社綿半Jマートの連結納税への加入によって法人税等が減少したことにより、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は13億44百万円(同6.4%増)となりました。1株当たり当期純利益金額は136.34円となり、前連結会計年度の128.15円に比べ8.19円増加しました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社グループにおける中期経営ビジョンとしましては、①多様性のある経営人財の育成、②IT化推進による経営改革、③M&A推進のために財務体質を強化、④長期を見据えて海外展開の準備、というテーマを掲げて、これらの実現に向けた各種諸施策を実行してまいります。
(6)キャッシュ・フローに関する分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。