当事業年度の我が国の経済は、消費税率引き上げの駆け込み需要の反動減の影響が和らぎ、企業収益は政府の経済対策及び金融対策ならびに円安を背景に企業収益や雇用・所得環境も改善傾向を維持する等、景気は緩やかな回復基調となりました。
自動車アフターマーケットを取り巻く環境において、国内の新車販売台数が一つのメルクマールとなります。新車販売台数は、政府施策(エコカー補助金等)や税制改正(消費税率の引き上げ)で乱高下しつつも、自動車保有台数は増加推移しています。(矢野経済研究所・2015年版 自動車アフターマーケット総覧より)
このような状況の中、「自動車を長くキレイに乗りたい」というニーズが、社会全体のECO志向と相まって、着々と育ちつつあります。
そんな車文化の変化の中で、カーコーティングにおいては、「新車を買った時に施工するもの」という性格が強かったものが、今では、ある程度の年月を乗ってから、カーコーティングを施工して「キレイに長く乗る」ニーズも高まっております。
当社は、全国へのテレビコマーシャルや日本最高峰のレースへのスポンサード等の宣伝広告活動が、KeePerのブランディングに寄与し、従来からの確かな技術力(=お客様の高く確かな満足度から生まれるリピート)に加えて、「新車にも安心」のイメージが高まり、新しいコンセプトを取り入れた「3年間 ノーメンテナンスのダイヤモンドキーパー」を中心に新車への施工台数が増加しました。
また、キーパー製品等関連事業では「コーティング技術1級資格者が在籍するキーパープロショップ」の施工技術力の更なる向上に努めた結果、広くユーザーに満足を与え、高いリピートを実現している事に加えて、当社のKeePerブランドの認知度がまた一段と増した結果、業績も堅調に推移しました。
この結果、当事業年度の売上高は、57億92百万円(前事業年度比10.8%増加)、営業利益は6億47百万円(前事業年度比43.8%増加)、経常利益は6億24百万円(前事業年度比38.3%増加)、当期純利益は3億57百万円(前事業年度比36.4%増加)となりました。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
① キーパー製品等関連事業
顧客の主力であるコーティング技術1級資格者在籍の技術認定店「キーパープロショップ」は、平成27年6月期末には、4,465店舗にまで増加(前事業年度末比+513店)しました。それぞれの店舗においての技術レベルの向上と共に商品の品質が向上して、リピートのお客様が増加しております。その結果、主力商品であるダイヤモンドキーパーケミカル類の本数は、前事業年度比27.2%増加しました。
また同時に、キーパーコーティング施工店向けにコーティング知識及び施工技術の習得のためのサポート事業に注力をし、当事業年度も3万3千人以上の研修生を迎え入れ、技術力の向上に努めてまいりました。
加えて、前事業年度に初開催をした「キーパー技術コンテスト」を当事業年度も開催しました。キーパーコーティングの施工技術を競い、高め合うコンテスト(大会)には、1,000名を超える全国のキーパーコーティング施工技術者が参加され、技術力向上の一環として、高い評価をいただいており、全国で企業ごとにこのようなコンテスト(大会)を企画、実施される先が増加してきております。
新商品としては、平成26年10月に、「コーティング ケア」を発売開始しました。「コーティング ケア」は、すでにコーティングが施された車に対して、『今あるコーティングをそのままに、新車のような美しさに戻す』商品コンセプトであり、洗車時に提案できる商品のため、洗車を得意とするガソリンスタンドに合い、今後、定番の商品になりうる可能性を十分に持っております。
しかし、手洗い洗車機『快洗Wing』が、新機種の『快洗WingⅡ』にモデルチェンジした際の販売価格の大幅な上昇により、販売数が著しく減少したことが、売上高の伸びの不足の大きな要因となりました。一方で、この製品については、もともと原価率が高く、売上総利益への貢献度が低いため、営業利益にはほとんど影響を与えておりません。なお、『快洗WingⅡ』については、販売価格を低減させた次期機種を鋭意開発中であり、販売台数、金額ともに、改善を図っていく予定であります。
この結果、売上高は38億75百万円(前事業年度比8.9%増加)、セグメント利益は6億29百万円(前事業年度比66.6%増加)となりました。
② キーパーLABO運営事業
キーパーLABO運営事業におきましては、東日本事業本部管轄にて、平成27年3月に「野田店」、6月に「仙台長町店」を新規出店し、西日本事業本部管轄は、平成26年9月に「東郷店」、平成27年3月に「大垣店」、4月に「津店」、「名張街道店」を新規出店しました。当事業年度末では、東日本事業本部管轄で直営店16店舗、FC店4店舗、西日本事業本部管轄においては直営店21店舗、FC店6店舗となり、全体で直営37店舗、FC店10店舗の47店舗体制となりました。
当事業年度の新規出店の特徴として、単独店ではなく、カーショップ(ジェームス)、ショッピングセンター(イオンタウン)との併設店が半数を占めております。これらは、平成27年2月の東証マザーズ市場への上場を機に、急速に加速したものであり、前事業年度に課題として掲げておりました「キーパーLABO新店用地の確保」を克服する大きな足がかかりとなっております。
キーパーコーティング商品では、6年以上続いているクリスタルキーパーのリピーターの安定した増加によって、クリスタルキーパーの施工台数が前事業年度比で16.1%増加しました。また、KeePerのブランドが高品質と認知されたことで、新車への施工が増加している傾向があり、より高品質・高価なダイヤモンドキーパー類の販売増加により、専門店舗としての付加価値が向上しております。
この結果、売上高は19億16百万円(前事業年度比14.7%増加)、セグメント利益は、当事業年度の最終四半期に新規出店が集中し、初期コスト負担の影響により、1億58百万円(前事業年度比27.5%減少)となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前事業年度末に比べ9億79百万円増加し13億96百万円(前事業年度末比234.7%増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は5億47百万円(前事業年度比3億42百万円増加)となりました。収入の主な内訳は税引前当期純利益6億8百万円、たな卸資産の減少1億76百万円、減価償却費1億39百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額2億44百万円、仕入債務の減少1億20百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4億55百万円(前事業年度比3億61百万円増加)となりました。収入の主な内訳は、有形固定資産売却による収入7百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3億93百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は8億80百万円(前事業年度比9億87百万円増加)となりました。収入の主な内訳は、株式の発行による収入14億4百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出3億3百万円、短期借入金の純減少額2億円であります。
該当事項はありません。
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
キーパー製品等関連事業 | 1,591,990 | 92.3 |
キーパーLABO運営事業 | 36,651 | 92.0 |
合計 | 1,628,642 | 92.3 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
キーパー製品等関連事業 | 3,875,948 | 108.9 |
キーパーLABO運営事業 | 1,916,276 | 114.7 |
合計 | 5,792,225 | 110.8 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
販売高 | 割合(%) | 販売高 | 割合(%) | |
JX日鉱日石トレーディング株式会社 | 823,894 | 15.8 | 1,019,815 | 17.6 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) KeePerのブランディング
健全なKeePerのブランディングを進めるためには、全国の4,465店舗のキーパープロショップ及びキーパーLABOをはじめ、全国に約9,000店舗あるキーパー施工店でのキーパーコーティングを、高い品質に維持する事が最も重要と考えております。そのために、単なるトレーニングセンターでの技術研修会だけではなく、施工店現地で行われる「上達会」、あるいはキーパー技術コンテストの継続した開催などで、実践的な技術の向上を図ってまいります。
(2)人員の確保
ハイペースでの新規出店に対応できる人員の数と質を確保していくために、3ヵ年計画などの将来にわたる事業計画にのっとり、計画実現に必要な人員の確保を、先行して行っております。
定期的な採用は大学、専門学校、高校の新卒採用で、平成27年6月期は合計23名の採用を得ることが出来ました。大学、専門学校、高校などへ、当社の紹介をコンスタントに行っており、当社の見学と説明会を経て、面接試験を行い、当社の経営理念である「CSとESの同時実現」によっての仕事に適性があるかどうかを判断しております。
また、即戦力としての中途採用も積極的に行っております。リクナビなど募集Webサイトでの募集が主な手法ですが、KeePerのWebサイトの採用コンテンツからの応募もあります。当事業年度中に採用した54名の内、31名が中途採用であり、中途採用はいまだ採用活動の主力であります。
今後の中期計画においては、店舗拡大のスピードが急であるため、当事業年度以上の規模での採用活動を進めてまいります。
(3)キーパーLABOの新店出店体制の確保
キーパープロショップの増加、テレビコマーシャルなどの宣伝活動、東証マザーズ市場への上場で、KeePerのブランディングが進み、新店の候補地が従来にないハイペースで出てきております。
これらのチャンスを有効に活かし、確実に出店を実現していくため、新体制を構築しております。
定期的なキーパーLABOプランニング検討会を開催し、関係部署(業務開発部:契約関連、店舗開発課:建築関連、店舗準備課:開店準備)への情報、ノウハウの共有を行っております。
また、キーパーLABOの運営に精通した店舗部長を取締役として、東西事業本部に1名ずつ配置し、開店前から立ち上げまでを確実に行い、1店1店を成功させるための人員配置を行い、チームとしてスムーズな店舗展開を図ってまいります。
(4)Webサイトの充実
キーパーコーティングを施工された一般消費者の購買動機は、約50~60%がインターネットで当社サイトの閲覧が契機であり、キーパーコーティングと全国のキーパープロショップを紹介しているkeepercoating.jpと、キーパーLABOを紹介しているkeeperlabo.jpのサイトを常に調査のうえ改善を実施し、より魅力的なサイトにすることによって、集客力と購買につながるような効果を高めてまいります。
(5)社内管理体制の強化と内部統制
当社は事業規模拡大に伴い、内部管理体制の強化を通じた経営の健全性、安定性が重要であると考えております。当社としましては、内部統制の実効性を高めるため、権限の明確化、例外なき報告・連絡・相談を日常的に徹底してまいります。これにより健全な業務管理を行い、越権行為、公私混同及び違法行為の撲滅に引き続き注力してまいります。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)人材教育について
当社のビジネスモデルは、キーパーLABO運営事業で人材を確保し、実際の店舗運営の中で施工技術と接客術、マネージメントを習得します。そこで得られた技術とノウハウを、キーパーLABO店舗の責任者への配置又は、キーパー製品等関連事業に配置した社員が研修活動をしていく形を、人材教育のステップとしております。そのため、キーパーLABO運営事業の新規出店のスピードが上がってきた場合、技術及びノウハウを習熟した社員に育成するためには、時間を必要とするため、当社の成長スピードの足かせになる可能性があります。
(2)店舗の賃貸物件への依存について
当社の直営店は土地を購入せず、土地の有効活用を考える地主等から賃借しています。契約に際しては相手先の信用状態を判断したうえで出店を行いますが、賃借期間が10~15年と長期にわたる場合が多く、当該長期の契約期間中に倒産その他賃貸人の信用状態の予期せぬ悪化等の事由により、契約解除せざるを得ない事態になった場合には、直営店の営業継続が困難になることが想定され、当社の業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
(3)個人情報管理及びシステム管理のリスクについて
当社では、さまざまな情報システムを使用して業務を遂行しており、適切なシステム管理体制の構築やセキュリティ対策を行っていますが、停電、災害、不正アクセス等の要因により、情報システムの障害や個人情報の漏えい、改ざん等の事態が起こる可能性があります。
また当社が保有・管理する情報は、販売業、サービス業として多数のお客様の個人情報をはじめとする重要なものが多く存在します。これらの情報の保護・管理につきましては、「個人情報保護規程」「情報セキュリティ管理規程」を定め、従業員への教育、セキュリティ対策などの社内管理体制を整備し、情報保護の徹底を図っています。しかし、万一不測の事態が発生し、重要な情報が外部に流出・漏えいした場合は、損害賠償によるコストの発生、社会的信用の低下による営業活動への悪影響など、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)特定の業界への依存について
当社のキーパー製品等関連事業における販売先のほとんどは、ガソリンスタンド向けとなっております。そのため、同業界の再編成、事業戦略の転換並びに動向等によっては、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)季節変動について
当社の第2四半期(10月~12月)は、正月前の年末を含むため、お正月前に車をきれいにしたいという日本人特有の需要が集中するため、他の四半期と比較して売上高が偏って高くなっております。一方、その反動で第3四半期(1月~3月)にはその分だけ需要が落ち込みます。その結果、第2四半期と第3四半期の売上高を合計して2で割り平均を出すと、他の四半期と同じレベルになり、第2四半期の偏りが解消される傾向となっております。
平成27年6月期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 年度計 |
売上高 (百万円) | 1,383 | 1,667 | 1,149 | 1,590 | 5,792 |
構成比 (%) | 23.9 | 28.8 | 19.8 | 27.5 | 100.0 |
(6)自然災害による影響について
当社が店舗を展開する、または、事業関連施設を所有する地域において、地震、洪水、台風その他の大規模な自然災害が発生し、店舗等が被災した場合には、営業継続が困難になることが想定され、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 固定資産の減損会計について
当社は、「固定資産の減損会計に関する基準」及び「固定資産の減損会計に関する手続」を定め、それを厳格に適用することとしております。そのため、当社の店舗において営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フロー等を算定し、減損の測定等を実施しております。今後、同店舗から得られる損益またはキャッシュ・フローの状況等によっては、減損処理に伴い、当社の業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
(8)知的財産権について
当社は、特許権をはじめとする知的財産権の重要性を認識しております。しかし、出願する特許権・商標権等の知的財産権の登録査定を得られない場合、または当社の認識していない知的財産権が成立し、第三者からの侵害を主張され裁判などの紛争に至った場合には、当社の業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
(9)為替相場変動による影響について
当社は、海外から製品の輸入が、平成27年6月期全体の仕入高の29.2%となっております。急激な為替の変動に対処できない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)事実と異なる風説が流布することについて
当社のホームページ、keepercoating.jp及びkeeperlabo.jpは、当社のサービス・店舗を利用しようとするお客さまにとって重要な判断材料となります。実際に来店動機の最上位にインターネットでの情報が上げられており、インターネットなくして効果的な集客は考えられない状況です。他方、インターネット等を通じて当社の製品・店舗・役職員に対する事実と異なる悪評・誹謗・中傷等の風説が流布される可能性もあり、この場合、当社への信頼及び企業イメージが低下し、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)同業他社との競合のリスクについて
当社はケミカル・機器などの「開発」「製造・卸・販売」「直営店運営」「技術・ノウハウの研修」と、それぞれが相関性を持ったすべてを網羅しているところに強みを持ったビジネスモデルです。現在のところこのようなビジネスモデルを持った競合は存在しません。しかし、その一部の部門において当社の製品あるいはサービスを上回る付加価値を生み出す競合先が出現する可能性がない訳ではありません。あるいはそのような競合状態を経験していないこと自体が、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)内部管理体制について
当社は、企業価値の持続的な増大を図るため、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)特定取引先への依存について
当社の主要な取引先であるSONAX社は、ドイツに本社を置くホフマン企業グループの中核をなす同国内で約50%のシェアを持つドイツ最大の自動車ケミカルメーカーであります。当社とは平成13年からボディガラスコーティング製品において共同開発を行っております。
当社は設立後、間もなく独自でケミカル製品の開発を行っておりましたが、すべての製品を自主開発するには膨大な開発費が必要であったため、SONAX社と共同で開発を行ってきた経緯があります。
当社の主力商品の一つであるキーパーコーティングのうち、ボディガラスコーティングの材料であるKeePerブランドのケミカル製品(ダイヤモンドキーパーケミカル、レジン2)をSONAX社と共同開発し、その製造をSONAX社に製造委託しております。
当社のボディガラスコーティングのほとんどに、SONAX社に製造委託しているケミカル製品が使用されており、当該製品の仕入高は平成27年6月期の当社全体の年間仕入高の19.3%であり、また、当該製品の販売及び当該製品を使用して施工するサービス商品の売上高は平成27年6月期の当社全体の年間売上高の38.4%であります。
現在、SONAX社との取引関係は良好かつ安定的に推移しておりますが、同社の事業政策や事業再編等により取引関係の継続が困難となった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約品名 | 契約内容 | 契約期間 |
KeePer技研株式会社 | SONAX GmbH | ドイツ | 洗車・コーティング用ケミカル他 | 取引基本契約 | 平成27年1月21日以降期限の定め無し |
当社の研究開発活動は、当社技術開発及びドイツSONAX社が、協力・連携して行っております。当事業年度における研究開発費の総額は21百万円であり、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載は行っておりません。
当事業年度においては、平成26年10月に「コーティング ケア」の発売を開始しました。また、ドイツSONAX社と当社技術開発部との協働で「爆白ONE」の改良に成功し、「爆ツヤ」が完成し、当社製品の付加価値向上に大きく貢献しております。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わねばなりません。経営者は、債権、たな卸資産、投資、繰延税金資産等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われるさまざまな要因に基づき、見積り及び判断を行っております。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これら見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は25億72百万円(前事業年度末比58.4%増加)となり、9億48百万円増加しました。これは主に現金及び預金が9億79百万円増加したこと等によるものです。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は18億24百万円(前事業年度末比22.6%増加)となり、3億36百万円増加しました。これは主に建物が1億8百万円増加、土地が1億5百万円増加したこと等によるものです。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は9億91百万円(前事業年度末比19.7%減少)となり、2億43百万円減少しました。これは主に短期借入金が2億円減少、支払手形が1億17百万円減少したこと等によるものです。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は8億14百万円(前事業年度末比21.0%減少)となり、2億16百万円減少しました。これは主に長期借入金が2億46百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は25億91百万円(前事業年度末比206.2%増加)となり17億44百万円増加しました。これは主に資本金が7億2百万円増加、資本剰余金が7億2百万円増加、その他利益剰余金が3億35百万円増加したこと等によるものです。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は57億92百万円(前事業年度比10.8%増加)となりました。
事業セグメントごとの内訳は、キーパー製品等関連事業が38億75百万円(前事業年度比8.9%増加)、キーパーLABO運営事業が19億16百万円(前事業年度比14.7%増加)となりました。キーパー製品等関連事業では、主力販売先であるキーパープロショップ登録店が、前事業年度末3,952店舗に対して当事業年度末には4,465店舗(前事業年度比+513店)に増加し、キーパープロショップへの主力商品であるダイヤモンドキーパーケミカル、レジン2などKeePerブランドのボディガラスコーティングに関わる製品の販売本数の伸長(前事業年度比27.2%増加)により、当事業の売上高の増加に貢献いたしました。
一方、キーパーLABO運営事業においては、年間の来店客数が218,907人(前事業年度比6.0%増加)と伸長し、さらに主力商品であるクリスタルキーパーを25,179台施工(前事業年度比16.1%増加)、ダイヤモンドキーパー類を7,491台施工(前事業年度比27.5%増加)と施工台数が増加しました。
また、加えて販売平均単価の上昇と新規出店6店舗の効果等により、当事業年度の売上高は増加することとなりました。
(売上総利益)
当事業年度の売上総利益は、39億84百万円(前事業年度比11.5%増加)となりました。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は6億47百万円(前事業年度比43.8%増加)となりました。
これは、キーパー製品等関連事業においては、トレーニングセンターなどの当事業を支えるインフラがひと通り整ってきて、固定費用の増加が減り、販売費及び一般管理費などの増加分を売上総利益の増加が上回って営業利益の増加に結びついたものです。
また、キーパーLABO運営事業においては、クリスタルキーパー、ダイヤモンドキーパーなど高価格商品の伸びが著しく、平均単価の上昇と共に作業効率が上がり、人時生産性が5,333円/人時(前事業年度比0.9%増加)となり、人件費の上昇を吸収しました。また、既存店での減価償却費の減少と効率的な店舗運営に取り組んだ結果、営業利益の増加に結びついたものです。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、営業外収益13百万円と株式公開費用21百万を含む営業外費用36百万円を考慮した結果、6億24百万円(前事業年度比38.3%増加)となりました。
(税引前当期純利益)
当事業年度の税引前当期純利益は、特別損失15百万円を考慮した結果、6億8百万円(前事業年度比35.1%増加)となりました。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、法人税等2億51百万円を計上したことにより、3億57百万円(前事業年度比36.4%増加)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(5)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
① KeePerの品質維持とブランディングについて
クリスタルキーパーをはじめとする「サービス商品」であるKeePer商品は、工場やセントラルキッチンなどで画一的に造られる「製品」ではなく、キーパーLABO及びキーパープロショップなどの店頭で、一つ一つ造り上げられる「サービス商品」なので、その品質維持に難しいものがあります。
しかし、それをKeePerは、材料ケミカルの高い性能と、それを店頭での施工技術力の維持のために、全国10か所のトレーニングセンターを設置し約70名のインストラクターが活動しております。
それにも増して、全国のキーパープロショップの皆さんの高品質に対する意識の高さが、施工されたキーパーコーティングの、サービス商品としての高品質の向上と維持を実現しています。その品質の高さは定評があり、キーパーコーティングを施工されたお客様はリピート率約85%という高い率で支持され、その積み重ねと、認知度アップでの新規顧客の獲得と相まってKeePerのガラス系コーティングは市場を拡大しています。
また、この高い品質が競合商品との決定的に差別化された競争力になっており、これをいかに維持していくかが今後の事業の拡大に大きな影響を与えます。その為に、5年間続いている「キーパー選手権」、今年第二回目の「キーパー技術コンテスト」や、また今年は特に徹底して実行されている「上達会」が、キーパープロショップや施工店さんたちへの当社の主な活動となっており、キーパーLABO運営事業においては、より一層高い品質を維持することが専門店としての生命線として維持向上に努めています。
キーパーLABOは2015年9月18日時点で48店舗(直営38店舗)、キーパープロショップが4,627店舗と非常に多くの店舗であり、それぞれの店舗の責任において施工がされていて、そのすべての商品品質を均一に高く維持することは極めて困難でありますが、逆に、これを実現することが競合商品との差別化、決定的な競争力であり、KeePerのブランディングそのものです。
もちろん、KeePerのブランディングは、日本最高峰のレースであるスーパーGTに#37 KeePer TOM‘Sへのスポンサードで、車好き層への深い浸透と、全国へのTVコマーシャルとWebサイトで広く一般に認知を広げるなどマーケティングを通じても作り上げられております。これは2016年度以降も継続して行きたいと思っています。
② キーパープロショップ登録店舗数の増加と1店舗当たりの施工台数の増加について
KeePer製品等関連事業の主力であるキーパープロショップは主にガソリンスタンドです。ガソリンスタンドは石油製品(燃料)が徐々に販売減少していく中でそのインフラを活かし、燃料以外で収益を上げる必要があり、どこの石油元売りもこぞってカーコーティングの施工販売に力を入れ始めております。ガソリンスタンド自体の店舗数は減少の一途ではありますがいまだに30,000店舗以上あり。その中でキーパープロショップは2015年9月18日時点で、約15%の4,627店舗に過ぎず今後も普及拡大を続けることによりキーパープロショップに登録するガソリンスタンドは、増加傾向が続くものと考えます。
加えて、今年のキーパー選手権の優勝者は愛知県のサンアイ自動車という新車から新古車、中古車を巨大な店舗で一挙に扱う自動車販売店さんです。徐々ではありますが、自動車販売店、カーディーラー、ドライブショップなどでのキーパープロショップは増加を続けると考えております。
キーパープロショップは、入会金ゼロ、会費無料であり、獲得のための営業活動も全くしておりませんが、実際に売上実績が上がる功績で自然に増えてきたものなので、今後もこの傾向が続くものと予想しております。
そして、もっと重要なのが、キーパープロショップ1店舗あたりのキーパーコーティング施工台数が毎年増加している事実です。キーパープロショップの制度が発足した数年前に比べ1店舗当たりの施工台数実績が2倍以上に増加していることです。これはキーパープロショップさんの収益が上がると同時にKeePerケミカルの販売が伸びていくKeePerビジネスの成功報酬の基本スタイルとなっております。
③ キーパーLABO既存店の売上向上と新規出店のペースアップについて
キーパーLABOの前年実績のある既存店舗は、2015年度において、おおむね5%増から10%増の実績で推移しております。これはクリスタルキーパーを施工されたお客様のリピートの積み重ねが続いていることと、より上位商品であるダイヤモンドキーパーの販売がそれ以上に伸びていることが要因です。TVコマーシャルなどでKeePerブランドが消費者の中に浸透してきていることと、SNSの中で良い評判が広がっていること、当社が上場したことなどによってKeePer全体の信頼が上がってきて、購買商品がより価格の高い上位商品であるダイヤモンドキーパーの施工が新車を中心に増加し、キーパーLABOの販売単価を押し上げで来ていることが主な要因と言えます。今後もしばらくはこの傾向が続くものと考えております。
株式の上場によって一番大きく変わったのが、キーパーLABO新店用の物件の出る数です。これが劇的に増加したのは、KeePerの認知度が上がったと同時に株式の上場によって、社会的信用が上がったことが大きな要因と言えます。特にショッピングモールのイオンタウンとイオンモールとの連携が継続的な多数の物件につながるものと期待しております。すでに千葉県のキーパーLABO野田店、滋賀県のキーパーLABOイオンタウン彦根店が開店、あるいは工事が着工しております。また、トヨタ系のドライブショップ「ジェームス」とのコラボレーションによる新店連携も同じく継続的な出店につながるものと期待できます。すでにキーパーLABO大垣店、キーパーLABO名張街道店が開店しております。今後いまだかつてないハイペースでの新規出店を計画しております。
④ キーパーLABOとキーパープロショップの共存共栄について
初回施工はキーパーLABOで施行したお客様も、2回目以降の施工は近くて便利なキーパープロショップで施工される方がおよそ50%もいて、キーパーLABOが、周辺のキーパープロショップの活性化に役立っています。
逆に、全国のキーパープロショップにKeePerの看板が上げられ、店頭ではパンフレットなどでの営業が行われることで、KeePerブランドの認知度がアップし、キーパーLABOの集客や運営に大きなプラスの力になっています。つまり、キーパーLABOとキーパープロショップの存在は相乗効果を持っており、このシナジー効果を持っていることもKeePerの大きな強みとなっております。
⑤ 新規出店に伴う人員の採用と、資金計画について
キーパーLABOの新規出店に伴う人員は、大学卒、高校卒とも、来春の新卒採用が前年の倍以上のペースで順調に推移しているため、中途採用も含めて十分な採用人数を得られるものと考えております。
元々、キーパーLABOの社員の定着率は非常に高いものでした。企業理念にあるように、お客様の満足(CS)を高い技術で実現すると同時に、お客様の「ありがとう」の言葉で、従業員のやりがいと満足(ES)を生み出していくことが、定着率の高さに結びついており、採用数の増加と相まって社員数全体の増強が実現しております。更に定着率の高さが、勤務経歴の長さを生み、勤務の長さが技術の熟練を生み出して商品の品質の維持向上にも貢献しています。
新店の構築のためには更地からの建設物件で約4,000万円/1件、既設の建物がある居抜き物件では約2,500万円/1件の費用が掛かります。しかし新規開店から遅くとも1年以内に単月の採算ベースに乗ることが今までの実績で解かっておりますし、営業キャッシュフローでのプラス要因と、現在の現預金からして、現状の2015年9月18日時点で直営38店舗から三年後の100店舗余までの資金は安定的に調達をすることができると考えております。