文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「常に顧客視点で考え、世界最先端の技術力と想像力により、エンターテインメントを通じて社会に貢献する」ことを経営理念とし、技術革新が著しいデジタルエンターテインメント(Digital Entertainment)の事業領域において、「Entertainment」の一歩先を行く「EnterNext」を生み出し、最先端の感動を提供することを企業コンセプトとしております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、上述の経営理念と企業コンセプトに基づき、今後の取り組みにつきましては、セグメント毎に組織を再構築し、それぞれの事業の目的及び目標を明確にするとともに、経営と執行を分離し、迅速な意思決定と業務執行の実現を基本方針とし、より収益性の高いビジネスへの注力及びコスト意識を高めることにより、利益率改善に努めてまいります。
(開発推進・支援事業)
非エンターテインメント領域について、引き続き重点的に伸ばしていく所存です。安定的な収益が見込まれる非エンターテインメント領域(自動車業界、不動産業界、セキュリティ業界等)の分野を中心に、より柔軟に様々なシステムと組み合わせられるよう、ミドルウェアに改良を加えるとともに積極的に拡販活動を行ってまいります。また、測量(点群)データは当社グループの技術力を活かし3D化のニーズに応え事業を展開させていきます。
(人材事業)
エンターテインメント業界におけるクリエイティブ人材の獲得ニーズは引き続き旺盛であるものの、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化するにつれ、先行きは不透明な状況です。このような事業環境に対応すべく、今まで以上に適切な提案・サポートを行うことにより、クライアント企業、求職者の双方に満足して頂けるサービスを提供してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループでは、既存事業領域の拡大及び新規事業の開拓により売上高の最大化と効率的なコスト削減を図り、売上高営業利益率を重要な経営指標とし、収益性を重視した効率経営を図ることにより、継続的な企業成長を実現してまいります。
2021年1月15日に公表いたしました2021年11月期の連結業績予想におきましては、売上高4,350百万円、営業利益110百万円、売上高営業利益率2.5%を計画しております。
(4) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループが属するエンターテインメント業界につきましては、次世代プラットフォームゲーム機の高機能端末の技術革新が日々スピードを増し、機能強化も一段と進んでおります。このような状況の下、当社グループは、技術革新やトレンドの変化に対応し、良質なゲームタイトルやミドルウェアの開発を継続的かつ迅速に行い市場に投入し、多様化するユーザー、クライアント企業のニーズに対応する必要があると認識しております。また、エンターテインメント業界のみにとどまらず、弊社の強みである先端技術を自動車業界や不動産業界、セキュリティ業界等、他業界へ提供する収益機会の構築を目指してまいります。
以上を踏まえ、以下の具体的な課題に取り組んでまいります。
当社グループの主たる事業領域であるゲーム業界においては、技術革新により家庭用ゲーム機器や携帯端末において新機種の投入が進み、当社グループ及びクライアント企業であるゲームメーカー各社において、ゲームタイトルを投入するプラットフォームも多様化しております。また、他業界においても、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)等技術革新が著しく変化しております。そのような環境の下、当社グループでは、研究開発体制の強化を推進し、共通描画フレームワークの開発及びそれを用いたミドルウェア製品の強化を進めております。主に、高品質な質感表現ができる「Mizuchi」、調和の取れた照明効果を施せる「Enlighten」、ポストエフェクトミドルウエア「YEBIS」を市場へ投入してまいります。
当社グループの属するエンターテインメント業界においては、技術革新が著しい中で、技術者の確保・人材育成へのニーズが高まっております。そのような環境の下、人材事業においては、スタッフに対してコーチングセッションやチームビルディング等の各種研修を実施することで成長機会を提供し、サービス内容の質の強化を図っております。これにより、クライアント企業に対して高付加価値のある最適なマッチングを行い、信頼の維持と向上を実現してまいります。また、安定した事業基盤の構築のために、職業安定法及び労働者派遣法等の雇用情勢等の外部環境の変化に柔軟に対応できる機動的な体制を維持・強化してまいります。
当社グループでは、今後の更なる事業拡大のために、開発体制の継続的な強化が必要であり、開発技術の向上と先端技術へ迅速に適応する技術者の確保が重要であると認識しております。即戦力となる人材の中途採用をすることで効率的な人員体制を拡充するとともに、今後の当社グループの軸となる人材を育てるために新卒採用も推進してまいります。また、海外展開の促進を見据えて、外国人の採用も積極的に行い、多言語に対応できる開発体制の増強を図ってまいります。
当社グループでは、今後の業容拡大、継続的な成長を続けられる企業体質の確立に向けて、引き続き各種業務の標準化と効率化の徹底による事業基盤の確立が重要な課題であると認識しております。そのために、グループ会社を含めたコーポレート・ガバナンスの強化、リスク管理やコンプライアンスを含む内部統制システムが有効に機能するような組織体制の整備・運用を推進し、経営基盤の一層の強化を図ります。
また、新型コロナウイルスの感染防止には万全な対策を講じ、従業員及びそのご家族の健康に配慮するとともに、在宅勤務など新しい働き方に対応する中で社員の生産性向上及び顧客満足のさらなる向上を図ります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきまして、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。
当社グループの販売するミドルウェアの販売先の殆どは日本国内であります。ゲーム機等は年々高性能化しており、それとともにゲーム開発に必要なミドルウェアの市場は拡大しております。特に当社グループは、海外の競合他社と比較しても大きな引けをとらない技術力を有していることから、日本国内市場でのミドルウェアでの優位性を有していると思われます。一方で、当社グループの顧客と考えられるゲーム開発会社のゲーム開発費も高騰しております。そのような環境の下で、日本国内のゲーム会社がゲームの開発本数を減少させるか、又は撤退した場合、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが提供する事業においては、既存の法的規制である「個人情報の保護に関する法律」に抵触してしまうリスクと、今後、新規に法的規制が行われて事業運営及び業績に影響を与えるリスクが考えられます。また、社会情勢等により、法解釈の変更がなされ、当社グループが何らかの法的規制に抵触した場合、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが取り組む事業分野においては、プラットフォームの変遷や多様化が進むとともに、Web上でデザインや使い勝手からユーザーが得る体験を総称したユーザーエクスペリエンス(UX)の改良や、高速大容量低遅延の通信技術「5G」等による進化が見込まれるなど、技術環境が著しく変化しております。当社グループでは、技術動向を常にキャッチアップしており、ノウハウの蓄積に取り組んでおります。
しかしながら、こうした急速な技術革新への対応に時間がかかった場合及び革新的な市場の高まりに時間がかかった場合には、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはクライアントへ納入する成果物を高い品質に保つため、当社グループの開発部門によって、納品前に不具合等が生じないか慎重に検査を行っております。また、クライアントとの契約において、瑕疵担保責任の範囲を明確にすることでクライアントとのトラブルの発生を回避するよう努めております。
しかしながら、当社グループがクライアントに納入した成果物に瑕疵が発生しないという保証はなく、さらに大規模なリコールなどで当社グループが多額の損害賠償請求を受けることも考えられ、その結果によっては当社グループの事業運営及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループがクライアントから得るゲーム及びその他コンテンツの企画・開発の対価は、開発業務の役務提供完了時に得る収入とミドルウェア使用権のライセンスによるロイヤリティ収入から成ります。そのような前提の基で、受託開発の遅延やクライアントから納期に変更の要請があった場合は、開発売上の計上時期が変更される可能性があります。使用権に基づき変動するロイヤリティ収入については、クライアントの評価期間が長引くこと等により大きく影響を受けます。
このように、当社グループの収入額や収入のタイミングは、クライアントの政策の変更により大きく影響を受け、その結果によっては当社グループの業績に大きな変動を及ぼす可能性があります。
(2) 人材事業に関するリスク
人材ビジネス業界は、産業構造の変化、社会情勢、景気変動に伴う雇用情勢の変化等に影響を受けます。当社グループの事業領域であるエンターテインメント業界における人材ビジネスについては、ゲーム業界の市場拡大に伴いクライアント企業における求人需要は堅調に推移しておりますが、今後、様々な要因により雇用情勢ないしは市場環境が悪化した場合、またクライアント企業における業務縮小・経費削減等による人材需要の大幅減少等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
人材事業においては、人材紹介サービスにおいて「職業安定法」の法的規制を、人材派遣サービスにおいて「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下「労働者派遣法」といいます。)」の法的規制を受けております。
当社グループでは、人材紹介サービスを提供するに当たって、「職業安定法」第32条の4の定めに基づき厚生労働大臣より「有料職業紹介事業」の許可を受けております。また、人材派遣サービスを提供するにあたっては、「労働者派遣法」第8条に基づき厚生労働大臣より「一般労働者派遣事業」の許可を受けております。
「職業安定法」においては、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由(「職業安定法」第32条)及び当該許可の取消事由(同法第32条の9)に該当した場合には、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。「労働者派遣法」においても「職業安定法」と同様に、一般労働者派遣事業の適正な運営を確保するために、人材派遣事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が派遣元事業主としての欠格事由(「労働者派遣法」第6条)及び当該許可の取消事由(同法第14条)に該当した場合には、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止、または事業許可の取り消しを命じることができる旨を定めております。
現時点において、当社グループにおいては、これらに抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員がこれらに抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障をきたすことが予想され、当社グループの事業運営及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
「働き方改革関連法」により、2020年4月1日からの同一労働同一賃金制度における雇用区分別の均等・均衡待遇の明確化と不合理な待遇差が存在する場合はその格差是正の義務化など、無期・有期双方の従業員を取り巻く法規制や労働環境には重大な変化が起こっております。こうした労働関連法改正への対応や労働環境の変化により、原価率や販管費率の上昇などにより、当社グループが必要な人材を十分に維持・確保できなくなる可能性があります。
また、労働者派遣法及び関係諸法令については、労働市場を取り巻く状況の変化等に応じて今後も適宜改正が予想され、その変更内容と法律で求められる対応の具体的内容によっては、当社グループの事業運営、業績が少なからず影響を受ける可能性があります。
当社グループは、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」を遵守し、雇用する加入資格を有する全ての派遣労働者に社会保険に加入させ、当社グループも応分の社会保険を負担する義務があります。社会保険料の料率・算出方法は、諸般の条件及び外部環境の変化等に応じて改定が適宜実施されております。今後、社会保険料の料率・算出方法を含めた社会保険制度の改正が実施され、社会保険の会社負担率や加入対象者及び被保険者の増加により社会保険の会社負担金額が大幅に変動する場合には人材事業に負担が発生する可能性があり、当社グループの事業運営及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
(3) 全社共通リスク
当社の取締役会長である関本晃靖は、当社の創業者であり、CGをはじめとするIT産業に対し、豊富な経験と知識を有しており、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。当社グループでは取締役会、各会議体における役員及び幹部社員の情報共有、組織強化を図っており、同氏に過度に依存しない体制整備を進めております。しかしながら、何らかの事情により、同氏が業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、エンターテインメント業界において、開発推進・支援事業、人材事業を展開し、事業領域の拡大を行って参りましたが、今後のさらなる業容拡大、多様化に対応するため、技術開発、営業、管理等、各部門において一層の人員の増強が必要と考えております。しかしながら、事業規模の拡大に応じた当社グループ内における人材育成、外部からの採用等が計画どおりに進まず、人材の適正配置が困難となることで競争力低下等となる場合、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、企業価値の向上を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識の下、業務の適正性、財務報告の信頼性確保、及び法令遵守の徹底が必要と認識しております。そのため、内部管理体制の充実に努めておりますが、事業の急速な拡大、変化により、十分な内部管理体制の構築が追い付かないという事象が生じる場合には、適切な事業運営が困難となり、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが運営する事業は、PCやスマートフォンなどのデバイスをインフラとしたネットワークに依存している部分が多いため、過剰アクセスによるサーバーダウンや通信ネットワーク機器の故障及び自然災害や火災・事故等によるシステム障害を回避すべく、サーバーの負荷分散や稼働状況の監視等の未然防止・回避策を実施しております。
しかしながら、このような対策を講じているにも拘らず、自然災害や事故等によるネットワーク障害の発生、データセンターにおける障害発生等、予期しない要因によるシステム停止や外部からの攻撃等によるシステム障害が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、人材事業における求職者の情報等、重要な個人情報を扱っており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課せられております。当社グループでは、情報セキュリティに関する社内規程を制定し、役職員に対する教育等、情報管理体制の強化に取り組んでおります。しかしながら、何らかの理由により重要な情報が外部漏洩した場合には、当事者への賠償、社会的信頼の失墜等により、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、開発推進・支援事業において開発されたソフトウエアに関する知的財産権の獲得に努めております。加えて、第三者の権利を侵害しないよう、顧問弁護士による開発現場担当者への教育、規程の周知徹底を行う等、細心の注意を払っております。しかしながら、当社グループのサービスに関連する対象物に第三者の権利が成立した場合は、賠償責任等による対価等の支払が発生する可能性があり、また、当社の知的財産権が侵害された場合等には、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。また、資金調達を目的として、2018年3月26日に第三者割当による新株予約権及び行使価額修正条項付新株予約権等を発行しております。
これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。2020年11月末時点で新株予約権による潜在株式数の合計は164,300株であり、発行済株式総数の5.56%に相当しております。
当社グループでは、災害等の発生に備え、定期的な重要データのバックアップ、稼働監視等によりトラブルの事前防止または回避に努めておりますが、当社所在地近辺において、災害等が発生した場合には、当社グループの設備において支障をきたす可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 財務制限条項について
当社の貸出コミットメントライン契約(当連結会計年度末残高100百万円)及び一部の借入金(当連結会計年度末残高122百万円)には財務制限条項が付されており、全ての債務の履行が完了するまで遵守維持するものとなります。これに抵触した場合、借入先金融機関の請求により当該借入金の期限の利益を損失し、一括返済をすることになり、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)新型コロナウイルス感染症について
新型コロナウイルス感染症が長期に及んだ場合、当社グループの事業活動においても影響が生じる懸念があります。受注に関するリスクとしては、展示会の延期や自粛が長期化した場合、当社グループの新製品や新技術発表の場が失われ、新規案件獲得が想定どおり進まない可能性があります。また、顧客企業の収益が悪化し、経費支出の抑制や新規投資判断の先送りが顕著となった場合、当社グループの製品・サービスの販売が想定どおり進まない可能性があります。
当社グループは、これらの影響を最小限のものとするべく、新しい技術や仕組みを積極的に取り入れ、「with コロナ」時代に即した臨機応変な対応を行ってまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度(2019年12月1日~2020年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響により、厳しい状況が継続しているものの、各種政策の効果等もあり持ち直しの動きも見られます。
このような環境のもと、当社グループにおいては、従業員及びそのご家族の健康に配慮すべく、在宅勤務制度を導入し事態の長期化に備えるとともに、当社グループが強みを持つコンピューターグラフィックス(CG)関連ビジネスに注力し、経営基盤の強化に取り組んでまいりました。
開発推進・支援事業においては、大域照明とも呼ばれるグローバルイルミネーションをリアルタイムに処理するミドルウェア『Enlighten』のバージョン3.11を2020年9月にリリースし、今後需要が見込まれる次世代ゲームプラットフォームへ対応いたしました。
人材事業においては、4月に施行された「働き方改革関連法案」の影響等により人材派遣の稼働者数は前期比で減少しました。一方、クリエイティブ人材の獲得ニーズは底堅く推移したことから、有料職業紹介の成約件数は前期比で増加しました。
前年度より継続中の他社と協業しているコンテンツタイトルにつきまして若干の利益が発生しており、「その他」のセグメントに計上しております。
なお、当社グループは「with コロナ」時代に対応すべく、2020年6月より在宅勤務制度を本格導入することといたしました。これに伴い、事務所レイアウトの再配置を実施し、賃借している事務所の一部を2020年10月に解約することとし、解約の決定に伴い、減損損失33百万円を特別損失に計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高が4,134百万円(前年同期比10.0%減)、営業利益は73百万円(同62.7%増)、経常利益は77百万円(同28.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16百万円(同89.6%減)となりました。
なお、報告セグメントの状況は、以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるミドルウェアライセンス販売の売上高は、お客様による評価期間の長期化等の影響により減収となりました。
受託開発の売上高は、見本市への出展取り止め等の影響により、非エンターテインメント領域の案件獲得に苦戦したこと等から減収となりました。
ネットワーク構築・運用等のサービスを提供するソリューション売上は、運用タイトル数の減少等により減収となりました。
利益面においては、上記減収要因に加えて、子会社において不採算案件の発生により受注損失引当金繰入額65百万円を計上したことも影響し減益となりました。
以上の結果、売上高は2,221百万円(前年同期比15.5%減)、セグメント利益は103百万円(前年同期比21.9%減)となりました。
当連結会計年度における派遣先で稼働した一般派遣労働者数は延べ2,786名(前年同期比11.9%減)、有料職業紹介の成約実績数は321名(同13.0%増)となりました。
以上の結果、売上高は1,829百万円(前年同期比0.6%減)、セグメント利益は415百万円(同10.2%増)となりました。
③ その他
「その他」につきましては、前連結会計年度より継続している他社と協業を行っているコンテンツタイトルの収入であります。前連結会計年度より「コンテンツ事業」の重要性が低下したため、報告セグメント外となり、「その他」に含めております。
以上の結果、売上高は83百万円(前年同期比32.1%減)、セグメント利益は5百万円(前期は44.1%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比べ28百万円増加し、926百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、28百万円(前期は325百万円の収入)となりました。これは主にたな卸資産の増加248百万円、未払消費税等の減少45百万円等の資金の減少要因があったものの、前受金の増加109百万円、減価償却費95百万円、受注損失引当金の増加60百万円等の資金の増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、122百万円(前期は99百万円の支出)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出77百万円、有形固定資産の取得による支出38百万円等の資金の減少要因があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、122百万円(前期は20百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出619百万円、長期借入金の返済による支出138百万円等の資金の減少要因があったものの、短期借入れによる収入760百万円、長期借入れによる収入200百万円等の資金の増加要因があったことによるものです。
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金又は銀行借入により調達することとしており、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当期末における有利子負債の残高は、465百万円となっております。設備資金を確保するとともに、資金調達の機動性及び安定性を高めることを目的に、取引銀行3行と貸出コミットメントライン契約を締結しております。有利子負債残高のうち当期末における借入残高は100百万円となっております。また、当期末における現金及び現金同等物の残高は、926百万円となっております。
当社グループはミドルウェア等のソフトウエアの開発・保守等に関するサービスを行っており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.人材事業については、受注から販売までのリードタイムが短い(1ヶ月未満)場合が多いため、記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債及び連結会計年度の収益・費用の数値に影響を与える見積りは、主に資産の評価や引当金の計上であり、これらの見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 追加情報(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積り)」に記載しております。
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて235百万円増加(前連結会計年度末比9.8%増)し、2,638百万円となりました。
これは主に、売掛金の減少30百万円、有形固定資産の減少30百万円、繰延税金資産の減少21百万円等があったものの、仕掛品の増加260百万円、現金及び預金の増加28百万円等があったことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて299百万円増加(同33.7%増)し、1,187百万円となりました。
これは主に、未払消費税等の減少45百万円、未払費用の減少40百万円、預り金の減少20百万円等があったものの、短期借入金の増加141百万円、前受金の増加109百万円等があったことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて63百万円減少(同4.2%減)し、1,450百万円となりました。
これは主に、利益剰余金の増加16百万円があったものの、自己株式の取得による減少85百万円があったことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比8.0ポイント減少し、54.6%となりました。
当連結会計年度の売上高は4,134百万円(前連結会計年度比10.0%減)となりました。
これは主に、人材事業においては、引き続き順調に社員の採用及び求職者・派遣労働者の確保ができ、業績は安定に推移したものの、開発推進・支援事業において、ミドルウェアライセンス販売では海外ゲームデベロッパー向け案件にて契約が取り止めとなってしまったことや、一部の案件で契約締結までに時間を要し、期ズレの発生等により、売上高は期初計画を下回る結果となりました。さらに前連結会計年度にてコンテンツ事業の一部を譲渡したことによる売上減少の影響であります。
当連結会計年度の営業利益は73百万円(前連結会計年度比62.7%増)となりました。これは主に、開発推進・支援事業については、子会社において不採算案件の発生により受注損失引当金繰入額65百万円を計上したものの、人材事業の増益や管理業務の効率化等により全社費用の減少等による販売費及び一般管理費が1,436百万円(前連結会計年度比1.2%減)と前期比で減少した影響によるものであります。
当連結会計年度の経常利益は77百万円(前連結会計年度比28.3%増)となりました。これは主に、資金調達費用12百万円(前連結会計年度比416.7%増)等があったものの営業利益の増加によるものであります。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は16百万円(前連結会計年度比89.6%減)となりました。これは主に、特別損失として賃借している事務所の一部を2020年10月に解約することとし、解約の決定に伴い、減損損失33百万円を計上したことと、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、法人税等調整額21百万円を計上したことによるものであります。
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、各事業に共通するリスクとして市場動向、法的規制、情報セキュリティ等のリスクがあります。また、開発推進・支援事業では技術革新、人材事業では社会保険のリスク要因があります。当社グループではこれらのリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは、社内管理体制の整備、法令及びコンプライアンス遵守の浸透、優秀な人材の採用と教育、情報セキュリティの強化等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分析し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で諸々の課題に対処していくことが重要であると認識しております。
そのためには、ミドルウェア製品の強化、法令等の遵守、開発体制の強化を図ってまいります。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、より収益性の高いビジネスへの注力及びコスト意識を高めることにより、利益率改善に努めていくことが重要であると認識しております。
(コミットメントライン契約締結)
当社は、2020年6月16日及び8月19日開催の取締役会において、コミットメントライン契約を締結することを決議し、以下のとおり締結しております。
1.コミットメントライン契約締結の目的
当社は、運転資金の確保及び財政基盤の安定性向上のために機動的かつ安定的な資金調達手段を確保することを目的として、コミットメントライン契約を締結いたしました。
2.コミットメントライン契約の概要
契約締結先:株式会社三菱UFJ銀行
契約限度額:1,000百万円
契約締結日:2020年6月16日
契約期間:2020年6月19日~2021年6月18日
資金使途:運転資金
担保の有無:無担保・無保証
(実行した借入の内容)
借入実行金額:100百万円
借入実行日:2020年6月19日
契約締結先:株式会社みずほ銀行
契約限度額:500百万円
契約締結日:2020年6月29日
契約期間:2020年6月30日~2021年6月30日
資金使途:運転資金
担保の有無:無担保・無保証
契約締結先:株式会社りそな銀行
契約限度額:200百万円
契約締結日:2020年8月31日
契約期間:2020年8月31日~2021年6月18日
資金使途:運転資金
担保の有無:無担保・無保証
当社グループの研究開発活動は、全社横断的に技術の開発に努め、相互にノウハウの共有化を図ると共に自社の競争力強化を目的として行われております。
当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は
研究開発活動の概略を示すと次のとおりであります。なお、当社グループでは、研究開発活動により開発する製品は、セグメントに関連付けた費用ではなく、全社費用として管理していることから、セグメント毎の研究開発費の記載を省略しております。
高品位のCG技術を提供するレンダリングエンジン「Mizuchi」に関しては、継続的に高品質のリアルタイムCGの研究開発を進めております。
AI関連として、ディープラーニング(深層学習)は近年特に注目されている技術であり、非常に幅広い応用が見込まれております。当社グループの研究においては、膨大かつ複雑な処理が必要となる人の顔のレンダリングに、ディープラーニング(深層学習)を用いることでの描画処理の高速化に成功しております。また、グローバルイルミネーション(大域照明)と呼ばれる柔らかい間接光の表現は、直接光の表現よりも計算が複雑になりますが、機械学習により、簡単な直接光の結果だけから大域照明の結果を推定することで、高速に写実性のある描画を行えるようになっております。