第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

   ① 経営成績に関する説明

当中間会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境の改善などを背景に景気はゆるやかな回復基調が持続している一方で、長期化するウクライナや中東情勢を背景とした原材料・エネルギー価格の高騰などによる物価上昇、米国の今後の政策動向など、依然として先行き不透明な状況にあります。

このような環境のもと、当社においては、当社が強みを持つコンピューターグラフィックス(CG)関連ビジネスに注力し、経営基盤の強化に取り組んでまいりました。

開発推進・支援事業においては、主要顧客であるエンターテインメント業界からの開発支援の引き合いが足踏みしているものの、自動車業界や土木・建築業界を中心とした産業界においてもゲームエンジンを活用した仮想空間でのシミュレーション環境構築など、当社の可視化技術への引き合いは好調を維持しており、展示会への出展やホームページコンテンツの拡充など顧客基盤の拡大に向けた取り組みにも注力しております。

人材事業においては、当社が強みとしているゲーム企業における転職意欲の減退、派遣希望者の減少により、市場は厳しい状況にありましたが、既存顧客に加え、新規の顧客・業界を開拓することにより収益改善に注力しております。

以上の結果、当中間会計期間における当社の業績は、売上高は2,213百万円営業利益は121百万円経常利益は115百万円中間純利益は178百万円となりました。

報告セグメントの状況は、以下のとおりであります。

 

(a) 開発推進・支援事業

開発推進・支援事業では、ゲームや映像などのエンターテインメント業界をはじめ、自動車、建築、その他製造業など、さまざまな業界向けにリアルタイムCG技術を活用したソリューションを提供しております。また、家庭用ゲーム機・スマートフォン・組込機器向けのミドルウェアの開発・販売の他、サーバーネットワークの構築・運用・監視といったインフラサービスも提供しております。

当中間会計期間では、大型ゲーム環境開発プロジェクトが減少したものの、自動車などの産業系案件が堅調に推移しております。

以上の結果、売上高は1,375百万円セグメント利益は217百万円となりました。

 

(b) 人材事業

人材事業では、CG、ゲーム制作、映像制作、WEB制作の各業界におけるデザイナーやクリエイター、エンジニア等の専門スキルを持った人材をクライアント企業に対して、有料で紹介する人材紹介サービス、及び登録派遣社員を派遣する人材派遣サービスを提供しております。当社は、一般的な人材紹介会社、人材派遣会社とは異なり、ゲーム業界を中心としたエンターテインメント業界に特化した人材ビジネスを展開しております。

当中間会計期間における派遣先企業で稼働した一般派遣労働者数は延べ1,168名(前年同期比0.4%減)、有料職業紹介の成約実績数は142名(前年同期比8.4%増)となりました。

以上の結果、売上高は838百万円セグメント利益は154百万円となりました。

なお、当社は、前中間会計期間は中間連結財務諸表を作成していましたが、当中間会計期間より中間財務諸表を作成していることから、前中間会計期間との比較分析は行っておりません。

 

 ② 財政状態に関する説明

中間会計期間末の総資産は、前事業年度末に比べて364百万円増加(前事業年度末比15.3%増)し、2,742百万円となりました。

これは主に、関係会社短期貸付金の減少100百万円等があったものの、現金及び預金の増加344百万円、売掛金及び契約資産の増加79百万円、前払費用の増加25百万円等があったことによるものであります。

中間会計期間末の負債は、前事業年度末に比べて186百万円増加(同25.5%増)し、915百万円となりました。

これは主に、長期借入金の増加89百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加50百万円、未払費用の増加14百万円等があったことによるものであります。

中間会計期間末の純資産は、前事業年度末に比べて178百万円増加(同10.8%増)し、1,826百万円となりました。

これは主に、利益剰余金の増加178百万円等があったことによるものであります。

この結果、自己資本比率は、前事業度末比2.7ポイント減少し、66.6%となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,540百万円となりました。
 当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間における営業活動の結果獲得した資金は、183百万円となりました。

これは主に、受注損失引当金の減少額231百万円、契約負債の減少額186百万円等があったものの、棚卸資産の減少額414百万円、税引前中間純利益の増加額166百万円、減価償却費の計上額28百万円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間における投資活動の結果使用した資金は、17百万円となりました。

これは主に、無形固定資産の取得による支出10百万円、有形固定資産の取得による支出7百万円等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間における財務活動の結果獲得した資金は、138百万円となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出60百万円等があったものの、長期借入れによる収入200百万円があったことによるものであります。

なお、当社は、前中間会計期間は中間連結財務諸表を作成していましたが、当中間会計期間より中間財務諸表を作成していることから、前中間会計期間との比較分析は行っておりません。

 

(3) 事業上及び財政上の対処すべき課題

当中間会計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた問題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当中間会計期間の研究開発費の総額は44百万円であります。

なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に、重要な変更はありません。

 

(5) 従業員数

当中間会計期間において、イグニス・イメージワークス株式会社を合併したことに伴い、開発推進・支援事業の従業員数が52名増加し199名となっております。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。