文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「To Entertain People~より多くの人々を楽しませるために~」という企業理念のもと、「音楽」、「アート」、「食」等をはじめとする様々なカルチャーコンテンツ(以下「カルチャーコンテンツ」という。)を企画・融合させ、「楽しみに溢れた豊かなライフスタイルをより多くの人々に提案する」ことを経営方針としております。本経営方針の実現に向け、「変化」が実際に発生する「現場(店舗)」における情報収集、企画及びサービス立案、サービス提供が、柔軟かつ主導的に行われるボトムアップ経営「全員企画=全員現場主義」のもと、社員一丸となってより一層の事業拡大を目指し、もって当社企業価値の最大化を図ってまいります。
(2)当社を取り巻く経営環境及び中長期的な経営戦略等
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、企業価値向上に資するべく、適切かつ迅速な経営戦略の立案及び施策の実施に努めております。
しかしながら、当社の属する飲食業界におきましては、競合環境の激化や顧客ニーズの多様化が目まぐるしく、このトレンドは引き続き続く傾向にあるものと認識しております。
このような厳しい外部環境下におきまして、当社が将来にわたって継続的に成長していくため、当社の強みであるカルチャーコンテンツの企画力と様々な空間の運用力の融合を進めていくことにより、顧客視点での差別化を図っていくことが必要不可欠と認識しております。
当社の事業は、飲食サービス及びコンテンツ企画サービスを両輪とし、それぞれ単独の事業ではなく、各々の発展・拡大に伴い、双方間においてシナジー効果が生まれる関係にあるものと考えており、飲食サービスにおいては、カルチャーコンテンツを利用した「kawara CAFE&DINING」や「LOOP」ブランドをはじめとする店舗運営による様々な空間の有効活用を積極的に図ってまいります。また、コンテンツ企画サービスにおいては、コンテンツ企画力及び提供力の強化と、良質な案件の獲得に注力してまいります。
また、当社は、かかる事業推進の原動力におきまして、もっとも重要な要素は「人材」であると考えており、従業員の採用及び育成により一層注力するよう努めております。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
上記の実現に向け、当社は、以下のような課題に取り組んでいく方針であります。
① 新コンテンツの開発について
当社は、様々なカルチャーコンテンツを企画・融合させ、一般消費者及び顧客企業へ提供する点に強みを有しておりますが、一般消費者及び顧客企業の顕在的または潜在的ニーズも日々変化をし続けるため、常に一般消費者及び顧客企業にとって有益な価値を提供するべく、コンテンツ企画力及び提供力の強化を図ってまいります。
② 顧客企業との関係充実について
当社は、高い収益成長率及びブランディング強化を維持するため、定期的に、かつ、良質な企画案件に係る取引が期待される顧客企業との関係充実が重要と考えております。アライアンスパートナー各企業をはじめとして、今後もかかる顧客企業の開拓に取り組んでまいります。
③ 既存事業の高収益体質化について
当社の今後の成長・事業拡大には、既存事業の高収益化によるキャッシュ・フローの増大が不可欠であると考えております。ブランディング及びマーケティング強化による集客力向上、店舗・人材等への投資による投資効果最大化に積極的に取り組むことで、各店舗の収益構造を改善し、高収益体質化を図ってまいります。
④ 衛生管理体制の強化・徹底について
外食産業においては、食中毒事故の発生や偽装表示の問題などにより、食品の安全性に対する社会的な要請が強くなっております。当社の各店舗では、衛生管理マニュアルに基づく衛生・品質管理を徹底していると共に、定期的に本社人員による店舗監査や外部検査機関による検査と改善を行っており、今後も法改正等に対応しながらさらなる衛生管理体制の強化を行っていく方針であります。
⑤ 人材の確保・育成に対する課題
当社では、今後の成長・事業拡大には、人材の育成、人材の確保が必要不可欠であることから、従来からの少子化、若年層の減少により雇用対象者が減少する中で、人材の確保及び教育を経営上の重要課題であると考えております。人材の確保については、自社採用ホームページを含むアルバイト採用の強化、新卒採用の計画的な拡大、管理職を含む効率的な中途採用を継続していく方針であります。また、人材の育成については、企業理念の理解の深耕、サービス力の向上、店舗マネジメント手法の修得などを目的として、アルバイトを含めた全スタッフを対象とした研修プログラムや店舗でのOJT等の実施を継続していく方針であります。
⑥ 経営管理組織充実に対する課題
当社では、企業価値を高め、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信頼され、支持される企業となるためにコーポレート・ガバナンスへの積極的な取り組みが必要不可欠であると考えております。そのため、今後の当社の業容の拡大に耐えうる経営管理組織を構築していくため、引続き内部監査体制の充実及び監査役監査並びに会計監査人による監査との連携を強化することによる三様監査の充実を図り、加えて、全従業員に対しても、継続的な教育活動を行っていく方針であります。
当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的情報開示の観点より以下に開示しております。
なお、本文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。
①食品衛生管理について
当社は「食品衛生法」に基づき、所管保健所より飲食店営業許可を受けて、全ての店舗に食品衛生責任者を配置しております。
衛生管理マニュアルに基づき厳格な衛生管理と品質管理を徹底しておりますが、食中毒などの衛生問題が発生した場合には、食材等の廃棄処分、営業許可の取消し、営業の禁止若しくは一定期間の営業停止処分、被害者からの損害賠償請求、あるいは当該問題の発生による風評被害等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
②商標管理について
当社は、複数の店舗及びイベント運営に係る商標を保有しております。
当該商標に係る登録に際しては、弁理士等の外部専門家による十分な事前調査を踏まえておりますが、登録後において、第三者の権利保有する商標と類似する等、当該第三者の商標権を侵害していると認定され、その結果、商標使用差止、使用料、損害賠償等の支払を請求される可能性があります。
これらが生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③アルバイト就業者等への社会保険加入義務化の適用基準拡大について
当社は、関係省庁の指導の下、アルバイト就業者に対し、その労働時間等において社会保険加入の要件を満たす就業状況にある人員全てについて加入を義務付けております。今後、当該アルバイト就業者の社会保険加入義務化の適用基準が拡大された場合には、保険料の増加、アルバイト就業希望者の減少等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
④個人情報管理について
業容の拡大に伴い、情報管理の強化に向けた社内規程、体制の整備に努めております。万一情報漏洩が発生した場合には、信用低下等により当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤競合について
飲食業界は他業界と比較すると参入障壁が低く、新規参入者が多いこと、また業界内における価格競争などもあり、厳しい競合状態が続いている業界であります。
当社はこうした業界環境において、「食」のみならず、音楽(BGM)、アート(内装、家具)等のカルチャーコンテンツの充実を図ることで競合他社との差別化を図っております。具体的には、当社独自のノウハウで選定した音源等を基に、季節、時間帯、曜日等の営業条件に応じたBGMの選曲や、実演パフォーマンスも兼ねたウォールアート(店舗壁画)の制作、顧客をはじめとする外部の幅広い方々に向けたワークショップの開催等、最先端のトレンドをキャッチする風土・文化を持つ当社ならではの施策によるコーポレート・ブランディング戦略により、新規顧客の獲得及び既存顧客のリピート率の向上に努めてまいります。
しかしながら、今後、当社と類似するコンセプトを掲げ、当社のターゲット顧客層への販売を強化する他社による競合状態の激化が進んだ場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、急激な業界環境の変化や、当社のカルチャーコンテンツ企画力の低下により、顧客の嗜好やニーズに対応できない場合や競合他社による優位性の高いカルチャーコンテンツの開発がなされた場合、顧客数の減少等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑥出退店政策について
当社は、高い集客が見込める情報発信エリアとして、都心部を中心に首都圏及び地方の中核都市へ店舗出店しておりますが、新規出店につきましては、立地条件、賃貸条件、投資回収期間等を総合的に勘案し、出店候補地を決定しているため、条件に合致する物件が確保できない可能性があります。
また、当社では、月次の店舗ごとの損益状況や当社の退店基準に基づき業績不振店舗等の業態変更、退店を実施することがあり、これに伴う固定資産の除却、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。
さらには、新規出店に際し、当該店舗における就業者人員の採用・育成が追いつかない場合や、大幅に離職率が上昇した場合においては、当該出店計画に齟齬を生じる可能性があります。
以上の事象が生じた場合、結果として、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑦差入保証金及び賃貸借契約について
当社は、直営での店舗出店を基本方針とし、店舗物件を賃借しております。
出店にあたり、賃貸借契約の締結に際して賃貸人に保証金を差入れております。今後の賃貸人の経営状況等によっては、退店時に差入保証金の全部または一部が返還されない可能性や、当社側の都合により賃貸借契約を中途解約する場合等には、契約の内容によっては差入保証金の全部または一部が返還されない可能性があります。
賃貸借期間は賃貸人との合意により更新可能ですが、賃貸人側の事情により賃貸借契約を更新できない可能性があります。
また、賃貸人側の事情による賃貸借契約の期間前解約により、業績が順調な店舗であっても計画外の退店を行わざるを得ない可能性があります。これらが生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑧有利子負債依存度について
当社は、店舗設備及び差入保証金等の出店資金の一部を金融機関からの借入により調達しております。
平成30年3月期末時点において、当社の有利子負債残高は620百万円となり、有利子負債依存度は40.1%となっております。
現在は、当該資金のうち一部を変動金利に基づく長期借入金により調達しているため、金利変動により、資金調達コストが上昇した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
|
|
平成29年3月期末 |
平成30年3月期末 |
|
有利子負債残高(百万円) |
688 |
620 |
|
有利子負債依存度(%) |
33.3 |
40.1 |
(注)1.有利子負債残高は、短期及び長期借入金(1年内返済予定を含む)、社債(1年内償還予定を含む)の合計額であります。
2.有利子負債依存度とは、総資産に占める有利子負債の比率であります。
⑨減損損失について
当社は、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え、店舗ごとに減損会計を適用しております。業態変更や退店の判断を健全に行い、経営効率の向上を目指しておりますが、外部環境の急激な変化等により著しく収益性が低下した場合や退店の意思決定をした場合、減損損失を計上する可能性があります。
⑩食材等の仕入について
当社は、食材等の仕入を行っておりますが、様々な店舗業態の運用に関連するものであり、各店舗業態ごとに仕入内容が異なるため、特定食材に依存していることはありません。
しかしながら、食材の安全性確保に疑問が生じ、食材仕入量が制限を受けたり、天候不順、災害等の外的要因による農作物の不作により需要関係が逼迫して食材の仕入価格が上昇する等、食材の確保に支障が生じる事態となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑪人材の確保と育成について
当社の今後の積極的な事業展開には正社員、アルバイトスタッフともに十分な人材の確保が必要不可欠であります。
そのため、現状分析に基づいた人員計画を策定し、より効果的に人材を確保するための採用活動を行っております。
しかしながら、人材の確保及び育成が計画どおりに進まない場合、内部管理体制の充実を含め当社の事業展開が制約され、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑫自然災害について
当社の店舗は、高い集客が見込める情報発信エリアとして、都心部及び首都圏主要都市に集中しております。
したがって、都心部及び首都圏主要都市における大規模な地震や台風等による災害が発生した場合、また他地域における大規模な地震や台風等による災害が発生した場合においても、その直接的、間接的影響により店舗の営業が妨げられ、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑬重要事象等について
当社は、前事業年度において、営業損失58百万円、経常損失41百万円、当期純損失171百万円を計上し、当事業年度においても営業損失114百万円、経常損失118百万円、当期純損失531百万円を計上し、営業キャッシュ・フローも81百万円のマイナスとなりました。しかしながら当社は、平成29年10月からの新組織体制及び事業運営方針の下進めている本社機能及び営業管理機能の業務改善(BPR)により、大幅なコスト削減を達成できていること、また、利益率の高いコンテンツ企画サービスが伸びていることから、当面の運転資金は十分に確保できる状況であり、継続企業の前提に関する不確実性は認められないと判断しております。
当社は、当該事象を解消又は改善するため、飲食企業という枠を超えた企業理念の下、飲食店運営による収益のみならず、リアル店舗を活用した様々なコンテンツの展開によって新たな収益源の確保を図ってまいります。また、現在すでに取り組んでいる上記BPRの中で、システムインフラの最適化やリソースの再配置を適宜進めることにより業務フローの効率化を実現し、生産性の向上及びコスト削減を推進してまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、各種政策の効果があるなか、景気は緩やかな回復基調であったものの、地政学上のリスクは増し、世界経済の先行きは不透明な状況のまま推移いたしました。
当社の属する外食産業におきましては、人手不足や人件費の上昇、食材価格の高騰に加えて、同業他社との競争激化により総じて厳しい経営環境となりました。
このような状況下において当社は、「To Entertain People~より多くの人々を楽しませるために~」という企業理念のもと、当期は業績の向上に向けて各種施策に取り組むとともに、抜本的な組織構造改革を進めてまいりました。
飲食サービスにつきましては、主に既存店舗の業況改善を図ることを優先し、当期5店舗の新規出店計画に対して神奈川県に1店舗の出店に留め、3店舗の退店及び8店舗の業態転換を実施したことにより、当事業年度末における総店舗数は、前年同期末比で2店舗純減の64店舗となりました。
具体的な施策といたしましては、ターゲット層への訴求力強化に向けたメニューの開発や店舗ごとにおける期間限定メニューの販促企画の見直し、アニメキャラクターコンテンツとのコラボレーションイベント等を積極的に実施いたしました。
また、SNSを活用したデジタルマーケティングにも新たに取り組み、データ分析に基づいた集客施策の効果検証の可視化を進めてまいりました。これに伴い、既存の集客媒体を見直し、新たに社内リソースを活用した集客施策等を行った結果、店舗に係る広告宣伝費の削減及び効率化について一定の効果を出すことができました。
一方で、立地環境や需要動向の変化、天候の不順等の影響により既存店舗の業績が厳しい状況で推移していることを受けて、経営リソースの選択と集中を目的に店舗における人材配置を抜本的に見直し、一部店舗で一時的な営業制限を実施したことや、上述のとおり店舗数が減少したことにより、飲食サービス売上高は、前事業年度を下回りました。
コンテンツ企画サービスのプロデュース案件につきましては、株式会社カプコンのキャラクターカフェ「カプコンカフェ」(埼玉県越谷市イオンレイクタウン)、株式会社ユーグレナの「euglena GARDEN(ユーグレナガーデン)」(沖縄県石垣市)、JA全農の「みのりカフェ」(福岡県福岡市、愛知県名古屋市)及び「グリルみのる」(愛知県名古屋市)等の既存案件を継続運営いたしました。また、新規受託案件である株式会社ポケモンのオフィシャルショップ「ポケモンセンタートウキョーDX(ディーエックス)&ポケモンカフェ」のカフェ店舗がオープンし、収益に大きく寄与いたしました。一方で、イベント案件につきましては、当社初の3拠点(埼玉県は11年目、大阪府は4年目、福岡は初)開催となった自社主催野外音楽イベント「夏びらき MUSIC FESTIVAL 2017」の実施、横浜赤レンガ倉庫で開催される「RED BRICK RESORT 2017」への6年連続出店に続き、「Christmas Market in 横浜赤レンガ倉庫」へ初出店した他、株式会社プリンスホテル主催の「TOKYO MUSIC CRUISE」等他社が主催する音楽イベントの企画・制作等を積極的に受託いたしました。これらにより、コンテンツ企画サービス売上高は前事業年度を上回る結果となりました。
損益面につきましては、下半期より全社的な取り組みとして進めている本社機能及び営業管理機能の業務改善(BPR)の効果が一部顕在化してきており、販売費及び一般管理費を削減することができました。しかしながら、飲食サービスが減収するなかで固定費を吸収できず、また、資本業務提携契約締結に係る一連の手続き費用12百万円を営業外費用として計上したこと、閉鎖店舗に伴う店舗閉鎖損失引当金、及び一部の業績不振店舗に係る減損損失を特別損失336百万円として計上したことにより減益となりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高5,076百万円(前年同期比7.8%減)、営業損失114百万円(前年同期は58百万円の営業損失)、経常損失118百万円(前年同期は41百万円の経常損失)、当期純損失531百万円(前年同期は171百万円の当期純損失)となりました。
財政状態につきましては以下のとおりです。
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末と比較して518百万円減少し、1,548百万円となりました。
流動資産は、前事業年度末と比較して63百万円減少し、713百万円となりました。これは主に、現金及び預金117百万円の減少、売掛金62百万円の増加等によるものであります。
固定資産は、前事業年度末と比較して453百万円減少し、834百万円となりました。これは主に、固定資産の減損等に伴う有形固定資産337百万円の減少等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末と比較して20百万円増加し、1,347百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末と比較して77百万円増加し、818百万円となりました。これは主に、短期借入金100百万円の増加、未払消費税等43百万円の減少等によるものであります。
固定負債は、前事業年度末と比較して56百万円減少し、529百万円となりました。これは主に、長期借入金125百万円の減少等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末と比較して538百万円減少し、200百万円となりました。これは主に、当期純損失の計上531百万円及び剰余金の配当26百万円に伴う利益剰余金557百万円の減少によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純損失455百万円(前年同期は154百万円の税引前当期純損失)を計上したこと等により、前事業年度末と比較して117百万円減少し、289百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は81百万円(前年同期は52百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純損失455百万円、減価償却費87百万円及び、減損損失307百万円等を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は54百万円(前年同期は166百万円の使用)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出62百万円、敷金及び保証金の回収による収入22百万円等を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は17百万円(前年同期は15百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出245百万円、セールアンド割賦バック取引による収入109百万円、配当金の支払額25百万円等を計上したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社は、「音楽」、「アート」、「食」等をはじめとする様々なカルチャーコンテンツを企画・融合させ、直営店舗(飲食サービス)、自社又は他社主催イベント及び顧客企業(コンテンツ企画サービス)を通じて、一般消費者へこれらを提供するという単一セグメントでの事業を営んでおり、販売実績の記載は、サービス別の実績によっております。
なお、当社における事業は、提供するサービスの性格上記載になじまないため、生産実績及び受注実績の記載を省略しております。
a.サービス別販売実績
当事業年度におけるサービス別販売実績は、次のとおりであります。
|
サービス別 |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
飲食サービス |
4,777,839 |
90.6 |
|
コンテンツ企画サービス |
298,664 |
129.8 |
|
合計 |
5,076,504 |
92.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.ブランド別直営店舗数(財務ベース)及び売上高
当事業年度のブランド別直営店舗数(財務ベース)及び売上高を示すと、以下のとおりであります。
|
ブランドの名称 |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|||
|
店舗数 (財務ベース) |
売上高 (千円) |
売上構成比 (%) |
前年同期比 (%) |
|
|
kawara CAFE&DINING 及び kawara CAFE&KITCHEN |
28店舗 |
2,271,859 |
47.5 |
92.9 |
|
hole hole Cafe&Diner |
5店舗 |
394,087 |
8.2 |
89.1 |
|
Cafe&Dining ballo ballo |
4店舗 |
296,987 |
6.2 |
79.6 |
|
atari CAFE&DINING |
3店舗 |
352,038 |
7.4 |
85.2 |
|
HangOut HangOver |
3店舗 |
251,327 |
5.3 |
91.9 |
|
LOOP |
1店舗 |
83,431 |
1.7 |
76.9 |
|
他ブランド |
17店舗 |
1,128,106 |
23.6 |
92.5 |
|
合計 |
61店舗 |
4,777,839 |
100.0 |
90.6 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.直営店舗数(財務ベース)では、同一区画内の複数店舗を収支処理の関係上、代表ブランド1店舗として集計しております。
3.店舗数には、期中に退店している店舗が含まれております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたって、当事業年度末における資産・負債及び当事業年度の収益・費用の報告数値、並びに開示に影響を与える見積りを行っております。当該見積りに際しましては、過去の実績や状況に応じて、合理的と考えられる要因等に基づき行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性により、実際の結果は異なる場合があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」において記載しておりますが、その主な要因といたしましては、立地環境や需要動向の変化、天候の不順等により既存店舗の業績が落ち込んだこと、経営リソースの選択と集中により一部店舗の営業制限や退店があったことに加えて、一部店舗の固定資産の減損処理に係る特別損失を計上したことであります。
以上の結果、売上高は、前事業年度と比較し429百万円減少の5,076百万円、営業損失114百万円(前年同期は58百万円の営業損失)、経常損失118百万円(前年同期は41百万円の経常損失)、当期純損失531百万円(前年同期は171百万円の当期純損失)となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、業界環境、出退店政策等があります。
業界環境については、飲食業界は他業界と比較すると参入障壁が低く、新規参入者が多いこと、また個人消費の低迷を受けての価格競争などもあり、厳しい競合状態にあると認識しております。このような環境の下、当社はこうした競合に対処すべく、お客様のニーズを先取りした様々なカルチャーコンテンツの企画・融合及び発信によるブランディングにより他社との差別化を図ると共に、新規顧客の獲得及び既存顧客のリピート率の向上に努めていくことが重要であると考えております。
出退店政策については、月次の店舗ごとの損益状況や当社の退店基準に基づき業績不振店舗等の業態変更、退店を実施することがあり、これに伴う減損損失の計上や、固定資産の除却、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。当社としては、このような損失等の発生するリスクを回避するために、経営リソースの適正な配分を十分念頭に置き今後の出退店政策を慎重に立案することが重要であると考えております。
当社の資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、当社の運転資金需要の主なものは、商品、原材料等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資資金需要の主なものは、店舗又は設備の修繕・新規開発等の投資等であります。当該運転資金と投資資金については、営業キャッシュ・フローでの充当を基本とし必要に応じて資金調達を実施しております。
当社の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、営業利益を重要な経営指標として位置付けております。当事業年度においては114百万円の営業損失となりましたが、上述の施策等を講じることにより、早急に業績回復を図り安定的な営業利益を確保することが最重要であると考えております。
③重要事象等について
当社は、前事業年度から二期続けての赤字を計上し、当事業年度においては営業キャッシュ・フローも81百万円のマイナスとなっておりますが、当該重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策については「2.事業等のリスク ⑬重要事象等について」に記載のとおりであり、継続企業の前提に関する不確実性は認められないと判断しております
当事業年度において、締結した重要な契約は次のとおりであります。
(資本業務提携契約)
当社は、平成29年11月14日開催の取締役会において、株式会社DDホールディングス(以下「DDホールディングス」といいます。)による当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)について、賛同する旨の意見を表明するとともに、本公開買付価格(本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格)の妥当性についての意見を留保し、本公開買付けに応募されるか否かについては当社の株主の皆様のご判断に委ねること、また、DDホールディングスとの間で資本業務提携契約(以下「本資本業務提携契約」といいます。)を締結することを決議いたしました。
なお、本公開買付けにより、平成29年12月20日付で、DDホールディングスは、当社の主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社になりました。また、当社株式は、株式会社東京証券取引所JASDAQスタンダード市場に上場されておりますが、本公開買付けは、当社をDDホールディングスの持分法適用関連会社化することを目的として実施されるものであり、当社株式の上場は維持される方針です。
1.資本業務提携先の概要
|
(1) |
名称 |
株式会社DDホールディングス |
|
|
(2) |
所在地 |
東京都港区芝四丁目1番23号三田NNビル18階 |
|
|
(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 松村 厚久 |
|
|
(4) |
事業内容 |
グループ経営管理事業、飲食事業及びアミューズメント事業 |
|
|
(5) |
資本金 |
699,384千円(平成30年2月28日現在) |
|
|
(6) |
設立年月日 |
平成8年3月1日 |
|
2.本資本業務提携について
(1)本資本業務提携契約締結の理由
当社をDDホールディングスの持分法適用関連会社とすることで、両社間で強固なパートナー関係を構築することは、両社が認識するそれぞれの経営課題に対処する観点からも望ましく、かつ、両社の有する独自の強みを共有することで両社の企業価値の拡大に資すると判断したことから、本資本業務提携契約を締結することと致しました。
(2)資本業務提携の内容
(i)目的
本公開買付けにより、DDホールディングスが当社を持分法適用関連会社とし、両社が事業上の連携等を行うことで、両社の事業上のシナジーを実現させ、両社の企業価値及び株主価値の最大化を図る。なお、当社及びDDホールディングスは、DDホールディングスが、将来的には当社を連結子会社化することも検討していることについて相互に確認するものとする。
(ii)資本提携の内容
本公開買付けにより、平成29年12月20日付で、DDホールディングスは、576,000株(議決権の数:5,760個。当該議決権の数の、平成29年9月30日現在の総株主の議決権の数(13,069個)に対する割合:44.07%)を取得した。
(iii)業務提携の内容
当社及びDDホールディングスは、飲食業界及びコンテンツ企画サービスの提供に関する事業において、さらなる競争力強化を図るために、両社の取引顧客やサービスの基盤拡大、ビジネスノウハウやリソースの共有に向けた、以下の業務提携を実施する。
①当社及びDDホールディングスは、シナジー効果を上げるためのプロジェクトチームを組成し、物流、購買、販促、人材採用、店舗開発をはじめとする各部門において具体的なシナジー効果を検討し、早期実現に向けて取り組む。
②当社及びDDホールディングスは、国内飲食事業及び国内コンテンツ企画サービスの提供に関する事業においては、人材交流、物件情報共有などにより店舗営業体制及び事業推進体制強化を図るとともに、当社及びDDホールディングスの不振店舗に関する情報等を相互共有の上、相互が持つ業態への業態変更も検討し、監査法人の確認を得た上で合理的な範囲で減損損失計上を抑制縮小化する。
③当社及びDDホールディングスは、両社が有する本社組織の独立性を尊重しつつ、本社組織の効率的かつ一体的な運用体制構築による本社コスト削減を図るため、一方のみが保有する本社機能のリソース共有化や両社にて重複するバックオフィス機能の共通化に向けた取り組みを早期に検討・実施していく。
④DDホールディングスは、本資本業務提携契約に定める資本業務提携の目的を達成するため、同社が適当と認める方法で当社に指導及び経営指導を行う。
⑤当社は、DDホールディングスグループにおいて運用している「DDマイル」、「予約コールセンター」及び「24時間オンライン予約システム」に参加するものとし、当社及びDDホールディングスは、当社及びDDホールディングスのお客様回遊性向上を早期に図る。
(iv)独立性の尊重等
当社及びDDホールディングスは、合理的な理由がある場合を除き、当社による上場会社としての自主的で機動的な経営を尊重することを相互に確認する。また、DDホールディングスは、当社の少数株主の利益に配慮し、当社に対して、その少数株主に不合理な不利益が生じることとなる一切の取引を行うことを強制しないものとする。
(v)取締役の派遣
DDホールディングスは、当社の取締役の総数の過半数となる最小限の人数を指名する権利及びその選任時期を指定する権利を有する。なお、かかる取締役の指名権は、本公開買付けに係る決済の完了後最初に、DDホールディングスの有する当社株式に係る議決権の数を、当社の総株主の議決権の数で除して得た割合(以下「DDH議決権比率」という。)が40%を下回った時に効力を失う(但し、事前に両当事者が書面により異なる合意をしていた場合は、この限りではない。)。また、DDH議決権比率が40%を下回った場合でも、DDホールディングスが20%以上のDDH議決権比率を有する場合には、DDホールディングスは、2名の取締役について、取締役を指名する権利及びその選任時期を指定する権利を有するものとする。
(vi)DDホールディングスによる当社株式の譲渡
DDホールディングスは、DDH議決権比率が46.51%に至るまでの範囲で当社株式を取得する場合には、取得方法、取得先及び取得に関するその他の事項について当社に書面にて通知するものとする。DDホールディングスは、DDH議決権比率46.51%を超えて当社株式を取得する場合には、当該取得の可否について当社と誠実に協議の上、当社の書面による事前承認を得るものとする。DDホールディングスは、DDH議決権比率40%以上を維持する範囲でその保有する当社株式の処分を行う場合には、その処分方法、処分先及び処分に関するその他の事項について当社に書面にて通知するものとする。DDホールディングスがその保有する当社株式の処分を行うことによってDDH議決権比率が40%を下回る場合には、当該処分の可否について当社と誠実に協議の上、当社の書面による事前承認を得るものとする。
該当事項はありません。