文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は、「より良質な住宅を供給し、豊かな住環境に貢献する」という社是のもと、「安全・安心・堅実」をモットーに“良質で安価な住宅を供給する”ことを使命と考え、安心・安全なマンションを供給し、あらゆるステークホルダーからの信頼獲得と社会への貢献をめざすことを経営の基本方針としております。
当社は2022年5月期を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「Innovation2021」を策定し、2022年5月期の業績目標として、売上高26,500百万円、経常利益1,700百万円を掲げて各施策に取り組んでまいりました。
また企業価値の向上と経営の安定基盤を築くための中期的な定量的経営目標として、完成工事総利益率13%以上、売上高営業利益率8%以上、自己資本比率50%以上、自己資本利益率20%以上を掲げ、効率化による収益性の向上、自己資本の蓄積による財務体質の向上を目標に事業を推進してまいりました。
2022年5月期の業績は、売上高30,178百万円(対計画比113.9%)、経常利益1,891百万円(同111.2%)、完成工事総利益率10.7%、売上高営業利益率6.4%、自己資本比率38.9%、自己資本利益率19.2%となりました。
売上高につきましては、計画外の不動産案件の成約により、計画に対し大幅な増収となりました。
経常利益につきましては、完成工事は順調に推移し、完成工事総利益率も10.7%とほぼ計画通りに着地し、さらに事業用地の成約が上振れとなったことから、経常利益は計画を大きく上回り、増益となりました。
これらの結果、当事業年度は計画比及び前期比で見ましても、売上高、経常利益ともに増収増益との結果となりました。
以上のように、中期的な定量的目標としておりました、完成工事総利益率、中期的な目標である自己資本比率及び自己資本利益率等は当事業年度におきましては目標値に届きませんでしたが、着実に向上しており、中期目標としては十分達成可能な水準であると考えております。
当社は、前中期経営計画の基本方針及び重点施策を継承しつつ、2022年5月期の実績、最近の市場動向や不動産の成約状況を踏まえ、新たな数値目標を掲げた新中期経営計画「Innovation2022」を策定いたしました。当計画の基本方針は、業容拡大と利益水準の向上に継続的に取り組むとともに、新たな価値創出による持続的な成長により、当面の目標である年商500億円企業の実現を目指すこととしております。
重点施策は、以下のとおりです。
①中核事業強化の継続(建築)
②再開発事業への注力
③事業領域拡大による新たな価値創出
④人材の確保・育成、働き方改革の推進
これらの施策の実施により2023年5月期の業績目標を売上高28,000百万円、経常利益2,000百万円とし、また、中期的な定量的経営目標を、完成工事総利益率13%以上、売上高営業利益率8%以上、自己資本利益率20%以上、自己資本比率50%以上としております。
なお、中期経営計画の最終年度となる2025年5月期の業績目標は、売上高31,000百万円、経常利益2,400百万円、当期純利益1,632百万円とし、成長性を維持する目標としております。
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響はあるものの、ワクチン接種の浸透により感染拡大防止と経済活動の両立が定着し、ウィズコロナのライフスタイルが確立することが期待されます。一方、ロシアによるウクライナ侵攻及びロシアに対する各国政府の経済制裁に対する影響など、依然として先行き不透明な状態が想定されます。
当社の事業領域である分譲マンション市場におきましては、円安やインフレの加速による建設資材の高騰などの影響はあるものの、政府による住宅取得支援策や税制優遇措置の拡充・延長、住宅ローン金利が低水準であることによる購入意欲は底堅く、安定して推移していくと予想されております。
当社は、このような事業環境のもと、引き続き中核事業の強化、再開発事業への注力、新たな価値創出等により、持続的な成長を目指してまいります。
当社は、事業戦略として「造注方式」を掲げ、土地開発及び土地持込による特命受注を事業の中核とすべく、体制整備とその推進に注力しております。今後も、更なる用地確保と造注方式のシェア回復を図るとともに、再開発事業等も推進し、経営計画の実現と業容の拡大に努めてまいります。
また、新規顧客の更なる開拓、担当人員の拡充や土地情報入手先の多様化にも注力してまいります。
施工体制については、生産能力の拡大と品質向上という2点の課題に取り組んでおります。
生産能力の拡大については、積極的な採用による一定水準以上の技能を有する人員の拡充を図り、施工能力をアップさせ、より多くの物件を施工してまいります。
品質向上については、建物の強度を保つ根幹となる躯体部分の構造検査において、法令に則った所定の検査に加え、本社品質管理担当者によるダブルチェックを追加実施する等、業界において標準的に実施されている以上の検査を実施しております。また、重要な躯体部分の三項目である杭、配筋、生コンクリートの品質について、施主が第三者機関の検査を実施しない場合、当社で検査を導入する取り組みを実施しており、安全・安心・堅実なマンションの供給に万全を尽くしております。
当社は、企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識し、業務の適正性、財務報告の信頼性確保、及び法令遵守の徹底を進め、その整備を適宜実施しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は、分譲マンション建設事業に特化しており、マンション・デベロッパー(以下「デベロッパー」という。)による物件の開発動向に影響を受けております。デベロッパーによる物件開発は、マンション用地の確保や不動産価格の動向のほか消費者の需要動向に影響を受けております。これらは、景気動向、金利動向、地価動向、物価動向、新規供給物件動向、不動産販売価格動向、住宅税制、少子化、人口減少等によって大きく左右される傾向にあり、消費者所得の低下及び景気見通しの悪化等は消費者の住宅購入意欲の減退につながります。これらの状況により分譲マンション着工戸数や需要が減少した場合、当社の請負工事受注高及び不動産取引高が減少する可能性があり、その場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、2018年4月に九州支店を開設し、事業エリアを九州及び周辺エリアにも拡大しましたが、主要事業エリアは東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県の一都三県)であります。当該エリアは、大手ゼネコンと同様に中小ゼネコンも事業展開しているため従来から競合が多く、この状況に加え、有望な事業用地の不足、地価高騰及び建築費の上昇によるマンション供給価格の高騰、人材や協力会社の調達難、他社の新規参入による競争激化等の要因が生じた場合、受注件数の減少等が生じることとなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当該エリアにおいて、地震、風水害等の大規模自然災害及び事故、火災、テロ等の人的災害、その他予想し得ない災害が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
一部の建築資材価格及び労務費は、工事期間が長期に亘ることから、建設コストの変動の影響を受ける可能性があります。当社においては、請負契約締結前に精度の高い見積算定を行なうとともに、デベロッパーとは最新の価格動向に基づく請負契約の締結による利益の確保に努めておりますが、請負契約締結後に想定を超えての建築資材価格の高騰、労務費の上昇が発生した場合には、利益の減少をまねき、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の属する建設業界は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法等により法的規制を受けており、当社は建築業者としてこれらの規制を受け、以下の許認可等の下、事業展開を行っております。
<主要事業の許認可等の概要>
これら許認可等については、更新漏れが生じることのないよう十分に注意を払っておりますが、万が一更新漏れや取り消し、失効となった場合、また、これらの規制に係る行政処分等を受けた場合には、当社の事業展開に著しい影響が生じることとなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、これら法律の改廃や新たな法的規制、適用基準の変更等によっては、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
建設業においては、工事請負は個々の取引金額が大きく、目的物の完成若しくは引き渡しまでの多くの場合、目的物の引渡時若しくは引渡後に代金の支払が行われております。取引先の与信調査は厳格に実施しておりますが、工事代金の受領前に発注者、共同施工会社等が信用不安に陥った場合や協力会社が経営難に陥った場合は、資金回収不能や施工遅延等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
建設業においては、目的物の引渡時に多額の支払が行われることが多く、長期にわたり多額の資金を立替した状態となり、当社の資金繰りにおいて一時的に資金不足となる場合があります。また、事業用地の仕入代金につきましては、その決済資金は金融機関からの借入を想定しております。金融機関とは良好な関係を維持しておりますが、金融環境の変化等により、与信枠縮小や調達金利の上昇等により当社の資金調達活動に影響が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、「造注方式」による事業展開に注力しております。「造注方式」における土地取引には、以下の形態があります。
①当社が事業用地をデベロッパーに紹介及び仲介
②事業用地の取引権利をデベロッパーに地位譲渡
③当社が事業用地を取得しデベロッパーに売却
④当社が事業用地を取得し、建物を建設後に土地付建物としてデベロッパーに売却
当社は、在庫リスクを低減するため、原則としてデベロッパーを選定後に事業用地に係る契約を締結することとしておりますが、上記③及び④においては、引渡し完了までの間は当社の在庫となります。この間に売却予定先が不慮の事態等に陥り予定した売買が成立しなかった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、③及び④においては、現在の財政状況を鑑み、デベロッパーの選定前に事業用地を先行取得する場合がありますが、在庫の長期化や不動産市況の悪化等から評価減が必要となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、受注案件の一部につきまして、デベロッパーと共同事業協定書を締結して販売事業主としてデベロッパー事業に参画しております。この場合、事業比率に係る部分は販売完了まで当社の在庫となります。当社は、当該事業の対象を、好立地で人気物件となることが予想される物件を中心に検討し、リスクの低減を図っております。しかしながら、パートナー企業の業績悪化、不動産価格の下落、売れ残り在庫等による事業収支の落ち込み及び追加の費用発生等から、予定している収益に満たない場合、及び今後の不動産市況の悪化等により在庫の評価減が必要となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、高品質の建物を施工するため、厳格な品質管理基準を設けております。特に重要となる躯体部分における構造検査につきましては、法令に則った所定の検査に加え、当社の安全品質管理室によるダブルチェックを追加実施し、その運用の徹底に努めており、また、第三者機関の検査を導入するなど、品質管理体制には万全を期しており、保険加入や引当金計上によりリスクの低減も図っております。
しかしながら、当社が施工した建築物に重大な不具合が発生し、保険等でカバーできない多額の損害賠償が発生した場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、重大事故の発生を未然に防ぐため、当社安全品質管理室による毎月最低1回以上の施工現場の安全パトロールを実施しております。また、協力会社と共に、施工現場の安全衛生管理を主たる目的とした安全協力会を設置し、協力会社メンバーも参加する安全パトロールを四半期ごとに実施する等しており、重大事故撲滅のための予防活動を実施しております。しかしながら、万が一、重大事故が発生した場合は、企業イメージを損ない受注活動に支障をきたす等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
建設工事着工にあたっては、近隣住民に対する事業計画等の事前説明を実施しております。しかしながら、事前説明後に予期し得なかった反対運動、重大なクレームが発生した場合には、工期の大幅な変更や計画変更等が発生する可能性があります。この場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、法令遵守の徹底を図るために「企業行動規則」「コンプライアンス規程」「リスク管理規程」の制定及び「コンプライアンス・リスク管理委員会」の活動や各種マニュアルの作成、教育を通じ、役員・従業員に徹底した法令遵守への取組みを行っております。しかし、何らかの理由で、法令遵守違反等が発生した場合に社会的信用を損ない受注活動に支障をきたす等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の創業者である、代表取締役社長中村利秋は、会社設立以来の最高経営責任者として、当社の経営方針や事業戦略の決定をはじめ、営業を中心とする事業推進において重要な役割を担っております。当社においては、特定人物に依存しない体制を構築すべく、人材の招聘による事業推進体制の整備や職務分掌及び権限規程等により権限委譲を進めており、同人へ過度に依存しない組織体制の整備を進めておりますが、同人が当社の業務遂行に支障をきたす事象が生じた場合、現時点においては当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、会社組織規模もまだ小さいため、今後の事業拡大に対応すべく人員増強等により組織力の充実を図っていく計画でありますが、人材獲得が計画通りに進まない場合には、当社の今後の事業展開、競争力及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス等の感染症により事業活動に制限を受ける事態となった場合には、受注の減少、工事進捗の遅れ、コスト上昇などが発生する場合があります。
当社では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策として、本社勤務者については、時差出勤、交代勤務及び在宅勤務の実施に加えて、会議室のアクリル板設置やデスク等の消毒の徹底等の対応しております。今後も状況を注視しつつ、機動的に対策を講じてまいります。
また、工事現場においては、協力会社を含めた社員の安全を確保しつつ施工を継続する体制としておりますが、施工中の現場内で感染症が発生し現場が長期にわたり中断した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、今後の事業拡大及び中期経営計画値の達成のため積極的に人材採用を進めており、特に施工現場数の増加への対処及び更なる施工能力向上に向け、施工現場の優秀な人材の手当と協力会社の拡大・確保が必要不可欠となっております。しかしながら、競合他社との獲得競争の激化等により施工現場数に応じた人員と協力会社の確保ができない事態が生じた場合、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(17)気候変動リスク
近年、気候変動により自然災害が激甚化する傾向にあり、台風や洪水等による施工現場への被害や施工遅延といった物理的リスクがあります。また、気候変動に伴い低酸素・脱炭素社会への移行に向けて、温室効果ガスの上限規制による施工量の制限や、炭素税の導入があった場合、コスト増等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、地方創生SDGs官民連携プラットフォームに加入し、気候変動による事業への影響を想定し、リスクと機会の分析と対応について随時検討してまいります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大が続く中、ワクチン接種の普及などにより、経済活動の持ち直しに向けた期待感が持たれたものの、新たな変異株による感染が再拡大するなど、収束は見通せず景気の停滞が懸念されております。また、ウクライナ情勢の緊迫化や急激な円安の進行、原材料・エネルギー価格の高騰などにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社の主要事業エリアである東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)における2021年(暦年)のマンション着工件数は、49,962戸(前年同期比7.3%減)と2021年(暦年)予想を下振れる結果となりました。
一方、2021年(暦年)のマンション供給件数は、昨年度の新型コロナウィルスの影響から反転し、33,636戸(同23.5%増)と2年ぶりの30,000戸超えとなりました。
2022年(暦年)の動向につきましては、マンション着工件数は若干減少すると予想されるものの、マンション供給戸数は34,000戸程度と増加傾向、販売在庫は5,000戸台と2021年(暦年)と同程度と予想されていること、引き合い案件は依然活況であること、東京圏における当社のシェアは2%程度と伸張の余地は充分にあることから、当社における当面の受注及び施工物件の確保は可能と考えております。
(データはいずれも国土交通省-公表資料、「都道府県別着工戸数」及び(株)不動産経済研究所-公表資料、「首都圏マンション市場動向」、「首都圏マンション市場予測-2022年の供給予測-」より)
このような環境下で、当社はより良質な住宅を供給するという社会的使命を果たすべく事業を推進し、企業価値の向上に努めてまいりました。
これらの結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ383,366千円増加し、17,811,349千円となりました。
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ264,484千円減少し、10,881,392千円となりました。
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ、647,850千円増加し、6,929,957千円となりました。
当事業年度末の自己資本比率は、前事業年度末に比べ2.9ポイント増加し38.9%となりました。
詳細については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 2)財政状態の分析」も併せてご参照ください。
当事業年度の売上高は30,178,557千円(前事業年度比44.3%増)、営業利益1,919,030千円(同15.2%増)、経常利益1,891,210千円(同17.6%増)、当期純利益1,269,124千円(同12.8%増)となりました。
また、1株当たり当期純利益金額は105.76円(同15.57円増加)、自己資本利益率は19.2%(同1.0ポイント増加)となりました。
なお、当社は「分譲マンション建設事業」の単一セグメントであるため、セグメントの業績については記載を省略しております。
詳細については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 1)経営成績の分析」も併せてご参照ください。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べ646,003千円増加し4,922,419千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,014,173千円(前年同期は2,814,959千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,854,210千円、仕入債務の増加938,005千円、棚卸資産の減少743,485千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、71,138千円(前年同期は45,189千円の支出)となりました。これは主に、敷金の差入による支出43,339千円、有形固定資産の取得による支出22,966千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,297,032千円(前年同期は2,584,505千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入319,000千円があった一方、長期借入金の返済による支出1,980,000千円、配当金の支払額による支出469,991千円、自己株式の取得による支出166,669千円によるものです。
当社の事業は「分譲マンション建設事業」の単一セグメントであることから、セグメント別の記載に代えて、製品・サービス別に記載しております。
(注)金額は、製造原価によっております。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2.販売実績における「不動産販売」は分譲マンション建設用地等の販売であります。
3.販売実績における「その他」は業務受託収益等であります。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値にその結果が反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。財務諸表作成のための重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載しておりますが、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財務諸表及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
収益の認識基準
当社の完成工事高の計上は、財又はサービスが一定の期間にわたり移転する場合には、財又はサービスを顧客に移転する履行義務が充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。また、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合には、原価回収基準にて収益を認識しております。なお、市況の変動や気象条件等の外的要因によりその見積り額が変動した場合は工事損益に影響を及ぼす可能性があります。
売上高は、前事業年度と比較して9,259,535千円増加し、30,178,557千円となりました。
売上高の主な増加要因は、完成工事高が1,156,499千円及び不動産売上高が8,104,098千円増加したことによります。
完成工事高については、進行中の工事が順調に推移したことにより、対前事業年度比で増収となりました。不動産売上高については、販売中の物件数減等により共同事業収入は減少したものの、マンション事業用地の売却が大きく伸長し、前事業年度比で増収となりました。
売上原価は、前事業年度と比較して9,016,806千円増加し、27,006,553千円となりました。
売上原価の主な増加要因は、完成工事原価については、完成工事売上高に連動して前事業年度比で増加し、更に不動産売上高に連動して不動産売上原価が8,247,868千円増加したことによります。
売上総利益は、前事業年度と比較して242,728千円増加し3,172,003千円となったものの、売上高総利益率については前事業年度の14.0%から10.5%と減少しております。
売上総利益の主な増加要因は、前事業年度より不動産売上総利益が143,769千円減少した一方、完成工事総利益が461,671千円増加したことによります。
販売費及び一般管理費は、前事業年度と比較して10,233千円減少し、1,252,973千円となりました。販売費及び一般管理費の主な減少要因は、本社人員の増加により従業員給料手当が32,966千円増加した一方、当事業年度は研究開発費が121,585千円減少したことによります。
上記の結果、営業利益は、前事業年度と比較して252,961千円増加し、1,919,030千円となりました。売上高営業利益率については前事業年度の8.0%から6.4%になっております。
営業外収益は、前事業年度と比較して2,967千円増加し、21,415千円となりました。営業外収益の主な増加要因は、受取利息が3,841千円増加したことによります。
営業外費用は、前事業年度と比較して26,514千円減少し、49,235千円となりました。営業外費用の主な減少要因は、販売用不動産及び仕掛販売用不動産の取得資金調達による借入金が減少したため、支払利息が28,586千円減少したことによります。
上記の結果、経常利益は、前事業年度と比較して282,443千円増加し、1,891,210千円となりました。売上高経常利益率については前事業年度の7.7%から6.3%になっております。
(特別損益)
特別損益は、子会社であるファーストエボリューション株式会社に係る関係会社株式評価損37,000千円を特別損失として計上いたしました。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額は、前事業年度と比較して101,630千円増加し、585,086千円となりました。
以上の結果、当期純利益は前事業年度と比較して143,813千円増加し、1,269,124千円となりました。売上高当期純利益率については前事業年度の5.4%から4.2%となっております。1株当たり当期純利益金額については前事業年度の90.19円から105.76円となっております。
(資産)
当事業年度における資産合計は、前事業年度末に比べ383,366千円増加し、17,811,349千円となりました。これは、現金及び預金が646,003千円、完成工事未収入金が225,655千円それぞれ増加した一方、販売用不動産が810,178千円減少したことが主な要因であります。
(負債)
当事業年度における負債合計は、前事業年度末に比べ264,484千円減少し、10,881,392千円となりました。これは、支払手形が503,297千円、工事未払金が434,708千円それぞれ増加した一方、1年内返済予定の長期借入金が819,999千円、長期借入金が829,000千円それぞれ減少したことが主な要因であります。
(純資産)
当事業年度における純資産合計は、前事業年度末に比べ、647,850千円増加し、6,929,957千円となりました。これは、配当金の支払により利益剰余金が469,623千円、自己株式の取得により自己株式が165,675千円それぞれ減少した一方、当期純利益の計上により利益剰余金が1,269,124千円増加したことが主な要因であります。
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」をご参照ください。
当社の資本の源泉としては、自己資本、事業活動において獲得した資金及び金融機関からの借入金が挙げられます。当社は、最適な資金調達方法と調達期間の組み合わせにより適切なコストで安定的に資金を確保することを、資金調達の基本方針としております。
なお、キャッシュ・フローに関する認識及び分析・検討については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
該当事項はありません。
当社の研究開発活動は、分譲マンション建設事業において、施工の生産性向上や品質向上、また競争力向上を目的に、開発コスト低減や省力化を実現できる新たな設計手法の開発等を行っており、当事業年度における研究開発費の総額は
当社は、『より良質な住宅を供給し、豊かな住環境に貢献する』を社是としており、今後も研究開発活動を継続することでより豊かな住環境の開発に努めてまいります。