第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第9期

第10期

第11期

第12期

第13期

決算年月

2020年5月

2021年5月

2022年5月

2023年5月

2024年5月

売上高

(千円)

25,543,522

28,485,091

経常利益

(千円)

1,979,336

1,422,240

親会社株主に帰属する
当期純利益

(千円)

1,364,690

944,916

包括利益

(千円)

1,364,690

944,916

純資産額

(千円)

7,922,920

8,468,076

総資産額

(千円)

21,466,967

23,717,601

1株当たり純資産額

(円)

664.54

708.48

1株当たり当期純利益金額

(円)

114.80

79.15

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益金額

(円)

114.75

79.11

自己資本比率

(%)

36.9

35.7

自己資本利益率

(%)

18.4

11.5

株価収益率

(倍)

6.9

9.6

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

302,149

1,573,804

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

128,829

92,068

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

498,741

720,969

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

5,062,508

4,117,604

従業員数

(名)

187

182

〔外、平均臨時雇用人数〕

-〕

-〕

-〕

35

56

 

(注) 1.第12期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

   2.当社は、「株式給付信託(J-ESOP)」及び「役員株式給付信託(BBT-RS)」を導入しております。

     本制度の導入に伴い、当該株式給付信託が保有する当社株式を1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

回次

第9期

第10期

第11期

第12期

第13期

決算年月

2020年5月

2021年5月

2022年5月

2023年5月

2024年5月

売上高

(千円)

23,418,849

20,919,021

30,178,557

25,487,612

27,822,853

経常利益

(千円)

1,297,037

1,608,766

1,891,210

2,065,673

1,405,307

当期純利益

(千円)

872,337

1,125,310

1,269,124

1,451,272

972,446

持分法を適用した
場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

728,769

728,769

730,429

730,429

730,429

発行済株式総数

(株)

13,358,540

13,358,540

13,363,540

13,363,540

13,363,540

純資産額

(千円)

6,084,624

6,282,106

6,929,957

8,047,568

8,620,254

総資産額

(千円)

17,941,305

17,427,983

17,811,349

21,315,910

23,595,298

1株当たり純資産額

(円)

466.55

520.77

585.00

675.00

721.22

1株当たり配当額
(1株当たり中間配当額)

(円)

20.00

(-)

38.00

(-)

32.00

(-)

35.00

(-)

31.00

(-)

1株当たり当期純利益金額

(円)

66.62

90.19

105.76

122.08

81.45

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益金額

(円)

66.57

90.12

105.71

122.03

81.42

自己資本比率

(%)

33.9

36.0

38.9

37.7

36.5

自己資本利益率

(%)

14.7

18.2

19.2

19.4

11.6

株価収益率

(倍)

8.1

8.3

6.9

6.5

9.4

配当性向

(%)

30.0

42.1

30.3

28.7

38.0

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

5,469,284

2,814,959

3,014,173

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

23,230

45,189

71,138

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

5,593,145

2,584,505

2,297,032

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

4,091,153

4,276,416

4,922,419

従業員数
〔外、平均臨時雇用人数〕

(名)

138

18

148

17

157

19

170

25

166

41

株主総利回り

(%)

72.8

105.8

107.3

120.3

120.0

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(107.0)

(135.9)

(139.8)

(160.9)

(213.8)

最高株価

(円)

816

843

834

963

879

最低株価

(円)

348

528

665

695

690

 

 

(注) 1.当社は、「株式給付信託(J-ESOP)」及び「役員株式給付信託(BBT-RS)」を導入しております。本制度の導入に伴い、当該株式給付信託が保有する当社株式を1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めております。

2. 最高株価及び最低株価は、東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場、2023年10月20日以降は東京証券取引所スタンダード市場におけるものであります。

3. 第10期の1株当たり配当額には、創業10周年記念配当10円を含んでおります。

4.収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第11期の期首から適用しており、第11期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

5.第12期より連結財務諸表を作成しているため、第12期以降の営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

2011年6月

 

東京都西東京市に建設工事設計施工等を目的とした総合建設業として、ファーストコーポレーション株式会社(資本金40,000千円)を設立

2011年8月

特定建設業許可取得(東京都知事許可(特―23)第137046号)

2011年10月

第1号施工物件「プレシス千歳船橋」着工  (竣工2012年7月)

2012年3月

営業開発部門を新設

2012年6月

宅地建物取引業者免許取得(東京都知事(1)第94270号)

2012年6月

一級建築士事務所登録(東京都知事第57917号)

2012年9月

本社を東京都西東京市から東京都杉並区天沼に移転

2015年3月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2015年6月

特定建設業許可取得(東京都知事許可(特―27)第137046号)

2016年8月

 

特定建設業許可(東京都知事許可(特―23)第137046号)及び同(東京都知事許可(特―27)第137046号)を一本化し、同(東京都知事許可(特―28)第137046号)へ更新

2016年12月

東京証券取引所市場第一部へ市場変更

2017年4月

本社を東京都杉並区天沼から東京都杉並区荻窪に移転

2018年4月

九州支店を福岡県福岡市中央区に開設

2018年7月

宅地建物取引業者免許取得(国土交通大臣(1)第9388号)

2020年11月

再開発施工第1号物件「JR前橋駅北口地区第一種市街地再開発事業」着工

2021年8月

監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行

2021年9月

新ジャンル分譲マンションプロジェクト「ウェルビーイングシティ構想」始動

2022年4月

 

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

2023年5月

ファーストエボリューション株式会社を連結対象として連結決算開始

2023年10月

東京証券取引所の選択申請によりプライム市場からスタンダード市場へ移行

2024年3月

「JR前橋駅北口地区第一種市街地再開発事業」施設建築物工事完成

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、主に分譲マンション建設工事の施工を中心とした「建設事業」及びマンション・デベロッパーへの事業化提案を行う「不動産事業」を行っております。当該事業を行うにあたっては、「建設業法」に基づく建設業許可、さらに「建築士法」「建築基準法」に基づく一級建築士事務所としての登録ほか、マンション・デベロッパーへの事業化提案の過程で生じる不動産の仲介、売買等に必要な「宅地建物取引業法」に基づく宅地建物取引業の登録を行い事業を行っております。事業の内容は次のとおりであります。

なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

 

〔事業系統図〕

 


 

当社グループは、施工するマンションの品質確保を最優先に、業務に取組んでおります。

その方策として、建物の強度を保つ根幹となる躯体部分については、特に厳格な品質管理を実施しております。構造検査については、法令に則った所定の検査に加え、当社安全品質管理室によるダブルチェックを追加実施する等の検査・運用基準を実践しております。また、重要な躯体部分の三項目である杭、配筋、生コンクリートの品質について、施主が第三者機関の検査を実施しない場合、当社グループで検査を導入する取り組みを実施しているほか、特定の内装工事も新たに対象とし、安全・安心・堅実なマンションの供給に万全を尽くしております。

当社グループ事業の特徴を紹介いたしますと、一つには、主たる事業エリアを東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)と九州及び周辺エリアとしていることであります。事業エリアを人口増加が見込まれる当該エリアに集中することにより、土地情報の迅速な入手、コストパフォーマンスに優れた案件情報及び協力業者を確保することが可能であると考えているからであります。

2つ目の特徴としましては、マンションの工法については、鉄筋コンクリート(RC)工法を主として採用しているという点があります。これにより、施工品質の均一化や施工工程の効率化が図られることになります。また、建設工事において重要な役割である施工管理について、当社は経験豊富な技術者により、安定した施工を実践しております。

そして、3つ目の特徴としましては、「造注方式」というビジネスモデルを導入している点であります。当社グループの建設事業における受注の方式は、2つのモデルに分類しております。

その1つであります「造注方式」は、当社グループのセグメントであります建設事業と不動産事業の相乗効果により最大限の利益確保ができる手法としており、双方の連携によりワンストップにサービス展開することとしております。

以下に、その2つのモデルの内容を説明いたします。

 

 

「建設事業」

①施主からのマンション建設工事の引合いによる「入札方式」

「入札方式」におきましては、マンション・デベロッパーが選択した複数の建設会社に対し、決められた仕様に基づき、相見積りを実施し、マンション・デベロッパーが発注先を選定します。そのため、マンション・デベロッパーに最も有利な条件を提示した建設会社が選定されることになります。

 

[「入札方式」による事業系統図]


 

「建設事業」及び「不動産事業」

②マンション用地確保による「造注方式」

「造注方式」とは、当社グループが土地情報の収集を行い、マンション用地を確保し、その土地に建設するマンションを一体とした事業企画を造り、その企画を複数のマンション・デベロッパーに提案します。その結果、建設工事を特命で受注するというビジネスモデルです。 

「造注方式」によるマンション・デベロッパーとの取引形態については、マンション用地を当社グループが紹介、仲介、地位譲渡及び売買し、当該土地にかかる建設工事を受注するケースのほか、当社が、土地を取得し、その土地に建物を建設後に土地と建物を一体でマンション・デベロッパーに売却する方法等があります。

「造注方式」を当社が重点戦略として導入しましたのは、マンション・デベロッパーと対等の立場での条件交渉が可能となり、「入札方式」と比べて高い利益の確保が見込まれるためであります。

 

 

[「造注方式」による事業系統図の例]

当社グループが土地を売買し、建設工事を受注するケースを下記に例示します。

 


 

4 【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

主要な事業の内容

議決権の所有割合

関係内容

(連結子会社)

ファーストエボリューション㈱

(注)2

東京都杉並区

40百万円

不動産事業及びその他事業

92.5%

役員の兼任1名

当社従業員の役員兼任2名

金融機関からの借入に対する債務保証

当社売主の不動産販売業務の委託

 

(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。

2.債務超過会社であり、債務超過の額は125,952千円であります。

3.上記以外に非連結子会社1社を有しております。

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年5月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

建設事業

99

37

不動産事業

32

2

その他事業

20

12

全社(共通)

31

5

合計

182

56

 

(注) 1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。

2.従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。

 

(2) 提出会社の状況

2024年5月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

166

41

43.1

5.7

7,255

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

建設事業

99

37

不動産事業

29

1

その他事業

8

-〕

全社(共通)

30

3

合計

166

41

 

(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。

2.従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

4.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好に推移しております。