当連結会計年度(平成28年4月1日から平成29年3月31日まで)における我が国経済は、政府及び日銀による経済政策の効果から雇用情勢の改善をはじめとした緩やかな景気回復基調が続きましたが、世界経済の下振れリスクが顕在化し始めるなど不透明感がましてきました。
外食業界におきましては、個人消費の伸び悩みや原材料価格の高騰に加え、人材不足による採用費や人件費の上昇など、引き続き厳しい経営環境となっております。
このような環境のもと、当社グループでは、平成28年4月にグループ組織再編を行い、持株会社制に移行しました。持株会社制に移行し、種苗、生産、加工、販売に至るまでの、安全を軸とした高品質な牡蠣の六次産業化をさらに具現化すべく取り組んでおります。
また、浄化センターの統合を行い業務の集約化、効率化を図るとともに不採算店の閉店も行い、採算性の向上に注力しております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高3,868,248千円(前年同期比0.6%減少)、新規出店の開業経費や既存店が回復に至らなかったこと等から、営業損失461,918千円(前年同期は営業損失342,542千円)、経常損失475,079千円(前年同期は経常損失349,591千円)、岩手加工工場建設等に伴う国庫補助金による特別利益812,475千円を計上した一方、浄化センターの統合費用34,377千円、店舗閉鎖損失313,328千円及び減損損失509,945千円による特別損失857,651千円を計上し、さらに岩手加工工場建設に伴う国庫補助金を主とした法人税等調整額249,140千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失744,051千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失486,303千円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。以下の売上高の数値はセグメント間の取引消去前となっております。
セグメントと事業の内容の関係性は次のとおりです。
①「店舗事業」は、直営店舗事業、新規業態店舗事業、㈱海洋深層水かきセンターの店舗から構成されます。
②「卸売事業」は、卸売事業から構成されます。
③「その他」は、浄化センターの所在エリア内でのイベント事業及び種苗事業から構成されます。
① 「店舗事業」
当連結会計年度において4店舗の新規出店、5店舗の閉店と1店舗の業務受託の解除を行いました。
新規出店は、平成28年4月にKITTE博多に「ウォーターグリルキッチン」(福岡市博多区)を、平成28年4月にウィング川崎に「ザ・スチーム シーフードポット&オイスターバー」(川崎市川崎区)を、平成28年5月に東京ガーデンテラス紀尾井町に「ウォーターグリルキッチン」(東京都千代田区)を、平成28年11月に「La Boca Centro内オイスターバー」(名古屋市中村区)をオープンしました。閉店は、平成28年9月に銀座イグジットメルサの「ガンボ&オイスターバー」(東京都中央区)を、平成28年12月に小田急町田の「キンカウーカ」(東京都町田市)を、平成29年1月に大手町の「ガンボ&オイスターバー」(東京都千代田区)を、平成29年1月にウィング川崎の「ザ・スチーム シーフードポット&オイスターバー」(川崎市川崎区)を、平成29年3月に渋谷モディの「ルーフガーデンオイスターバー ガンボ&」(東京都渋谷区)を閉店いたしました。なお平成29年3月に「La Boca Centro内オイスターバー」(名古屋市中村区)は業務受託を解除いたしました。
この結果、平成29年3月末日現在の店舗数は29店舗となっております。
店舗のスクラップ&ビルドを進めつつ、競合との差別化やCRMの強化などを行ってきたものの、既存店においては売上高が減少し、前期を超えるには至りませんでした。
以上の結果、店舗事業における売上高は3,589,069千円、セグメント利益9,324千円となりました。
② 「卸売事業」
取引先の開拓に努め取引顧客数は増加しているものの、競合他社増加による競争激化や大口顧客の閉店等の影響から売上が前連結会計年度の水準へ回復するには至りませんでした。
以上の結果、卸売事業における売上高は267,844千円、セグメント利益106,003千円となりました。
③ 「その他」
浄化センターの所在エリア内でのイベント事業及び種苗事業で売上がございました。
以上の結果、その他の事業における売上高は11,334千円、セグメント利益11,334千円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ340,027千円減少し、60,968千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は320,129千円(前連結会計年度は、314,843千円の使用)となりました。これは主として、税金等調整前当期純損失が520,256千円、減価償却費が102,987千円、店舗閉鎖損失313,328千円、減損損失509,945千円、国庫補助金812,475千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は548,540千円(前連結会計年度は、434,044千円の使用)となりました。これは主として、新規出店等に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出1,129,706千円、国庫補助金による収入608,250千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は528,642千円(前連結会計年度は、220,619千円の獲得)となりました。これは主として、長期借入れによる収入300,000千円、長期借入金の返済による支出228,216千円、セールアンド割賦バックによる収入178,701千円、連結子会社増資に伴う非支配株主からの払込による収入190,000千円によるものです。
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入価格であり、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前年同期比については、当連結会計年度よりセグメントを変更したため、前年同期比情報については開示を行っておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格であり、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がありませんので、主要な販売先の記載を省略しております。
4.前年同期比については、当連結会計年度よりセグメントを変更したため、前年同期比情報については開示を行っておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
外食業界の市場規模は今後も大きな伸びは期待できない状況が続くものと見られ、加えて顧客嗜好の多様化が進み、今後ますます企業間の競争は激しくなると認識しております。
当社グループは、「牡蠣の新たな価値を創造し、画期的な未来を提供します」という経営理念の下で、牡蠣という食材にフォーカスをあて、第一次産業から第三次産業までの領域で牡蠣の高付加価値化を図り、牡蠣を通じた新しい文化の創造を目指しております。
(1) 出店について
既存店舗の収益性向上に力を入れる方針であります。扱う食材をオイスターからシーフード全般へと漸次広げていく方針です。
新規出店は、立地条件、ターゲット顧客層、競合状況等を勘案の上、相当程度の採算性が見込める場合のみに行うこととし、質にこだわる方針です。
(2) 卸売事業及び新規事業の展開について
当社は、店舗事業が主力でありますが、店舗事業以外の収入といたしましては子会社の株式会社日本かきセンターにおいて外販卸売収入があります。
今後は、外販卸売収入の取り組みも強化して収入チャネルの多チャンネル化を図ります。また、岩手県大槌町の加工工場も稼動が始まるため加工食品を製造、販売していき、収益の柱にしていくことを目指します。
これら収入源の多チャンネル化により収益基盤の安定化と持続的成長を目指す基盤を構築していく方針です。
(3) 人材の確保と育成及び定着化
当社は、人材を最も重要な経営資源と位置づけ、優秀な人材の確保と育成及び定着化が今後の当社の成長にあたって不可欠であると認識しております。
そのため人材確保につきましては事業活動の積極的なPR活動などを通じて、当社の認知度向上を図って参ります。育成及び定着化については、従業員の能力が最大限に発揮できる環境作りや研修制度の充実、さらに福利厚生を充実させた人事制度の刷新に取り組むことで、働き甲斐がある制度作りを進める方針です。
(4) 内部統制の強化について
当社は、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信頼され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスの積極的な取り組みが不可欠であると考えております。
そのため、権限に基づく意思決定の明確化、内部監査及び監査等委員会並びに監査法人による監査との連携を強化するほか、全従業員に対して、継続的な啓蒙、教育活動を行っていく方針です。
(5) 衛生管理の強化、徹底について
外食業界においては、食中毒事故の発生や偽装表示の問題などにより、食の安全性に対する社会的要請は強くなっております。当社グループの各店舗、事業所では、衛生管理マニュアルに基づく衛生管理の徹底を行っており、また、定期的に本社衛生管理部門の人員による抜き打ち監査や外部検査機関による検査、さらにノロウィルス検査に関しては当社浄化センターへの牡蠣の入荷時及び出荷時における二重検査を行っており,浄化時間も48時間から60時間へとすることで安全性に対する体制を一層強化しております。
今後も法改正等に対応しながら更なる衛生管理体制の強化を行っていく方針です。
(6) ブランドの確立
「ミネラル・オイスター」(安全安心な海洋深層水で浄化した牡蠣)は、「ゼネラル・オイスターグループ」というコーポレート・ブランドを確立するため、積極的な広報・PR活動を展開する方針であります。
そのため、新聞・テレビ・雑誌等のマスメディアへのアプローチ強化やSNS等を用いた拡散に注力していく方針です。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を以下のとおり記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に取り組む方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。
なお、本項記載のうち将来に関する事項は、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではなく、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済状況の変化について
当社グループは、牡蠣を主体とするレストランであるオイスターバーの店舗事業を中心に展開しており、日本国内の景気変動の影響等が、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。特に、消費税の増税等に起因する個人消費の減速、原材料価格・人件費・賃料・水道光熱費・物流費等の上昇が、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 各種法的規制について
① 食品衛生管理について
当社グループは、店舗事業につきましては、「食品衛生法」に基づき、所管保健所より飲食店営業許可を受けて、全ての店舗に食品衛生責任者を配置しております。衛生管理マニュアルに基づき厳格な衛生管理と品質管理を徹底しておりますが、食中毒などの衛生問題が発生した場合には、食材等の廃棄処分、営業許可の取消し、営業の禁止もしくは一定期間の営業停止処分、被害者からの損害賠償請求等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
卸売事業につきましては、「食品衛生法」に基づき、所管保健所より魚介類販売許可を受けて、直営店舗及び一般飲食店への卸売販売を行っております。同免許は、子会社である株式会社海洋深層水かきセンターの富山入善センターで取得しておりますが、万一許可が取り消された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 労働関連法令について
当社グループは、店舗や浄化センターにおいて多数の短期間労働者を雇用しておりますが、これら短時間労働者の厚生年金などの社会保険適用範囲の拡大実施により、当社グループの社会保険料負担が増大すること等によって当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3) 主要食材(牡蠣)への依存について
当社グループは、主力食材を牡蠣という特定食材に依存し、かつ、生牡蠣がメインとなるオイスターバー店舗の売上構成比が高い状況にあります。したがいまして、ノロウィルス等の疫病発生、食品衛生問題等によるブランド毀損、風評被害による消費控えなどの変化が発生した場合、牡蠣の販売数量低下により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4) 出退店政策について
当社グループは、直営店舗による店舗展開を行っており、平成29年3月31日現在、29店舗の営業を行っております。出店は高い集客が見込める都心部、主要ターミナル駅周辺にて実施しておりますが、新規出店におきましては、立地条件、賃貸条件、店舗の採算性などを勘案して出店を決定しているため、すべての条件に合致する物件が確保できない可能性があります。また、出店にかかわる賃貸借契約のほとんどが定期建物賃貸借契約となっており、採算性が確保されている店舗につきましても、期間満了により退店する可能性があります。店舗採算が不採算による退店を含めて、退店の際には減損損失の計上、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5) 差入敷金について
当社グループの店舗は賃借により出店等を行うことを基本方針としており、全ての店舗において敷金を差し入れております。この敷金は、退店時には貸主から返還されることになっておりますが、貸主の財政状態の悪化等により、差入敷金の一部又は全部が返還されない場合があり、これらが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6) 減損損失について
当社グループは、今後とも収益性の向上に努める所存でありますが、店舗業績の不振や加工食品の販売不振等により、固定資産の減損会計による損失を計上することとなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7) 特定仕入先への依存について
当社グループは、主要食材である牡蠣について、全国各地の生産者・漁協から直接仕入を行っております。当社グループとしましては、高品質の牡蠣の仕入が継続してできるよう生産者と一体となった養殖に取り組み、リスク分散を図っていく方針であります。しかしながら、天候不順をはじめ、海域の汚染状況など自然環境の悪化などにより、必要な牡蠣が十分に確保できなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8) 人材の確保及び育成について
当社グループは、継続的な新規事業開発及び更なる店舗展開を図っていく方針であるため、優秀な人材の継続的な確保が重要な経営課題であります。このため、当社グループは、飲食業界に特化した人材派遣会社を通じて積極的に人材確保に努めるとともに、教育による育成を行っております。しかしながら、十分な人材の確保及び育成ができない場合、新規事業開発の遅れ、店舗での接客サービスの低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) 新規事業の展開について
当社グループは、店舗事業が主力でありますが、牡蠣という食材の六次産業化を目指し収入源の多チャネル化を図るため、生産及び加工に係る新規事業を展開していく計画であります。生産におきましては、愛媛県南宇和郡愛南町における牡蠣の種苗生産、海面養殖を、また沖縄県久米島町における海洋深層水を利用したウィルスフリー牡蠣の生産を企図し、加工におきましては、岩手県大槌町において牡蠣の加工食品を製造する工場が稼動させ早期の収益化を目指しております。しかしながら、計画通りに進捗しなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10) 商標管理について
当社グループは、「ガンボ&オイスターバー」、「オイスターテーブル」などの複数の店舗ブランドをはじめ、「大槌牡蠣ノ星」など複数の商標権の登録を行っております。当社グループが保有する商標について、第三者の商標権等を侵害している事実はありませんが、第三者の商標権を侵害していると認定され、その結果、使用差し止め、使用料、損害賠償等の支払いを請求された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11) 個人情報の保護について
当社グループは、店舗事業において会員向けポイント還元やイベントなどを行い、会員の個人情報をデータとして蓄積しております。これらの情報については、「個人情報保護に関する法律」を遵守すべく、データへのアクセス制限や外部からの侵入を防止するための方策をとっております。また、「個人情報保護方針」や「個人情報管理規程」を制定し、個人情報を取り扱う関係者に対して情報漏洩防止の徹底を啓蒙しております。
しかしながら、内部管理体制の問題や外部からの侵入により、これらの情報が漏洩した場合には、信用低下や損害賠償等によって当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(12) 売上高の季節変動について
当社グループは、牡蠣を主食材とする店舗事業及び卸売事業を展開しており、食材に対する消費者の認識上、冬場である11月から3月に売上が偏重する傾向にあります。また、仕入原価も需給バランスが落ち着く冬場の方が低減されることから、損益面でも下半期に大きく偏重する傾向にあります。
当社グループとしましては、夏場における岩牡蠣など、旬の牡蠣による新しい食べ方提案などにより需要の掘り起こしを図るとともに、加工事業などにより外食市場以外での収入源を確保することで、年間を通じて売上の平準化を目指していく方針としております。
第17期(平成29年3月期)における当社グループの四半期別売上高及び営業損失の構成は次のとおりであります。
(13) 特定人物への依存について
当社グループの事業推進者は、代表取締役である吉田秀則であります。当社グループの経営方針及び経営戦略全般の決定等における同氏の役割は大きく、当社グループは同氏に対する依存度が高いと認識しております。
現在、当社グループでは事業規模の拡大に伴い経営組織内の権限委譲や人員拡充等、経営組織の強化を推進し、組織力の向上に努めております。しかしながら、今後、何らかの理由により同氏が当社グループの経営執行を継続することが困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(14) ストック・オプションと株式の希薄化について
当社グループでは、従業員の業績向上に対する士気を高め、また、優秀な人材を獲得する目的で、新株予約権を付与しております。平成29年3月末現在、新株予約権による潜在株式総数は75,400株であり、これらは、発行済株式総数及び新株予約権による潜在株式数の合計1,647,200株の4.6%に相当します。今後これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式価値の希薄化や需給関係に影響をもたらし、当社株価形成へ影響を及ぼす可能性があります。
(15) 自然災害等について
当社グループの29店舗は、全国に展開しておりますが、このうち18店舗を関東エリアで展開しております(平成29年3月31日現在)。したがいまして、地震・台風などの自然災害や大雪などの局地的な気象状況の影響により、店舗の営業休止や縮小等が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、上記の自然災害に起因して、電力・ガス・水道等の使用の制限、消費者の消費意欲の低下といった影響が生じた場合にも、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(16) 競合について
外食業界は、参入障壁が低く新規参入が多い一方で、少子高齢化の流れの中で外食市場全体は横這いという状況下で激しい競合状態が続いています。その中で当社グループは、取扱食材として極めて高いレベルでの安全性が求められる牡蠣を扱っていますが、その安全性は、ノウハウなどのソフト面のみならず、浄化施設を自社保有するハード面の両面を兼ね備えることで、競争優位性の確保を図っております。しかしながら、今後、当社グループと同レベルのソフト及びハード機能を持つ店舗が出現した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(17) 配当政策について
当社では、株主に対する利益還元を経営上の重要課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案して、利益還元策を決定していく所存であります。しかしながら、当社は当期純損失を計上しており、未だ内部留保が充実しているとは言えず、創業以来配当を行っておりません。現在は内部留保の充実を図り、事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指す方針であり、将来的には、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。しかしながら、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。
(18)継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、前連結会計年度において営業損失342,542千円、経常損失349,591千円、親会社株主に帰属する当期純損失486,303千円を計上し、当連結会計年度においても営業損失461,918千円、経常損失475,079千円、親会社株主に帰属する当期純損失744,051千円を計上しております。
これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4)事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策」に記載のとおり、当該状況の改善に全力を挙げて取り組んでまいります。
(1)研究開発契約
(2)連結子会社間の事業譲渡契約
当社子会社である株式会社ジーオー・ストアは、平成29年3月22日開催の臨時株主総会決議において、事業譲渡契約が承認され、平成29年4月1日付で、新規業態店舗事業を株式会社ヒューマンウェブに事業譲渡いたしました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象) 1.連結子会社間の事業譲渡」に記載のとおりであります。
(1) 研究開発戦略
当社グループの研究開発戦略は、「海洋深層水を用いた環境安全型ウィルスフリー牡蠣の陸上養殖」及び「牡蠣の栄養価の商品化」を軸としております。
① 海洋深層水を用いた環境安全型ウィルスフリー牡蠣の陸上養殖
ウィルスフリー牡蠣の陸上養殖とは、ノロウィルスに代表される食中毒の原因となるウィルスに汚染されていない牡蠣を陸上養殖することです。牡蠣に代表される二枚貝がウィルスに感染する経路は、ウィルスが残留している生活排水が海の表層海域に流入した際に、養殖されている牡蠣がウィルスを取り込むケースや、牡蠣の餌となるプランクトンがウィルスを取り込み牡蠣体内に入るケースといわれております。特に、ノロウィルスは、牡蠣の消化器官の中腸線細胞に特異結合した場合には、無菌海水を体内に循環させて浄化しても排出除去できないことが分かっております。当社グループは、この感染経路中の表層海域という点に注目し、ウィルスが存在せず清浄な海水である深度200m以深の海洋深層水を利用して陸上において取水した海洋深層水で牡蠣を養殖することを目指しております。牡蠣の餌となるプランクトンが海洋深層水には存在しておりませんが、牡蠣の餌となる微細藻類の連続大量培養の方法には目途がついたため、商業ベースにのせるべくプラント建設を企図しております。また、陸上養殖の特性を活かした高栄養価の微細藻類を与えることによる自然界には存在しない高栄養価な牡蠣の生産についても研究を進めてまいります。
② 牡蠣の栄養価の商品化
牡蠣の栄養価の商品化とは、牡蠣が潜在的に持つ高い栄養価を多機能に亘り顕在化させた商品を開発することにあります。牡蠣が養殖される表層海域は年々水質状況が悪化する一途にある一方で、オイスターバーなどで消費される牡蠣は主に生食用であります。このことから、オイスターバーなどで消費される牡蠣の消費量は全体生産量のごく一部に止まり、海域環境悪化と相俟って、規格外の牡蠣は廃棄処分されるなど市場に流通しない牡蠣が数多く存在しております。したがいまして、従来の流通及び消費スタイルには無い、牡蠣の新しい消費の形が模索されるところです。当社グループは、牡蠣の消費の形として、その栄養価に着目しました。牡蠣は亜鉛含有量が多い食物であります。亜鉛は新陳代謝を促し、人間が生活するのに重要なミネラルの1つであります。しかしながら、この亜鉛は体内に貯蔵することが出来ないことから、食物から補給するほかありませんが、その吸収率が悪く、ほとんどが体外に排出される難点があります。当社グループの研究主課題は、亜鉛成分を吸収率のよい高品質・高付加価値のサプリメントとして商品化することであります。しかしながら、それだけに止まらず、亜鉛などが奏功したときの食欲調整機能、血圧コントロールとしての循環器系調整機能や免疫増強作用、抗炎症作用、性機能増強作用、タウリンなどによる抗疲労効果など、これら全ての機能を満たした高機能成分のサプリメントなどの商品化に向け研究に取り組んでおります。そして、牡蠣の高機能成分の商品化は、廃棄牡蠣の有効活用だけでなく、健康志向社会及び水産業への貢献に寄与するものと考えております。
(2) 研究体制
当社グループでは、外部との共同研究により、海洋深層水を用いた環境安全型ウィルスフリー牡蠣の陸上養殖、及び牡蠣の栄養価の商品化等を研究する体制を構築しております。
平成28年4月1日以降は、海洋深層水を用いた環境安全型ウィルスフリー牡蠣の陸上養殖は、連結子会社の株式会社ジーオー・ファームにおいて、また牡蠣の栄養価の商品化は岩手県大槌町の加工工場において研究を行っております。
(3) 連結会計年度における研究開発費
研究開発費の総額は62,443千円であり、主に陸上養殖事業において62,120千円発生しております。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分により作成することは実務上困難なため、前年同期比情報については開示を行っておりません。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は2,324,274千円(前連結会計年度末比166,769千円増加)となり、負債は2,201,116千円(前連結会計年度末比723,209千円増加)、純資産は123,158千円(前連結会計年度末比556,439千円減少)となりました。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は2,324,274千円となり、前連結会計年度末と比較して166,769千円の増加となりました。
これは主として、新規出店や大槌工場建設等により有形固定資産が247,842千円の増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は2,201,116千円となり、前連結会計年度末と比較して723,209千円の増加となりました。
これは主として、新規出店等により短期借入金149,000千円の増加、1年内返済予定の長期借入金49,717千円の増加、長期借入金22,067千円の増加及び繰延税金負債248,463千円の増加したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は123,158千円となり、前連結会計年度末と比較して556,439千円の減少となりました。
これは主として、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により、利益剰余金が744,051千円の減少したものの、非支配株主持分141,648千円の増加したことによるものです。
(3) 経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は3,868,248千円(前連結会計年度比0.6%減少)となりました。
当社グループの報告セグメントごとの内訳は、店舗事業が3,589,069千円、卸売事業が267,844千円、浄化・物流事業が554,491千円、その他22,096千円となっております。
店舗事業は、新規出店により店舗は増加したものの、既存店においては売上高が減少し、また牡蠣の需要期に売上高が伸び悩んだことにより、売上高は微増にとどまりました。
卸売事業は、ブランド認知が拡がり、既存取引先からの紹介による新規取引先の増加が見られたものの、大口顧客の閉店等により売上高が減少しました。
浄化・物流事業は、浄化センターにおける浄化した牡蠣を当社グループ店舗に、またグループ内の卸売会社に、出荷していることが主な売上となっております。また富山県の浄化センター近隣での地方創生イベントにも参加しており、売上が計上されております。
その他事業は、海面養殖事業での自社養殖岩牡蠣を当社グループ店舗に出荷したこと及び種苗事業での漁協等への種苗販売により売上が計上されております。
② 営業損失
当連結会計年度の営業損失は461,918千円(前連結会計年度は営業損失342,542千円)となりました。
当社グループの事業セグメントごとの内容は、店舗事業のセグメント利益9,324千円、卸売事業のセグメント利益106,003千円、その他のセグメント利益11,334千円となっており、セグメント利益の合計は126,663千円となっております(営業損失との差額は、全社費用となります)。
店舗事業は、食材等の原価率の上昇、人件費及びその他経費等のコスト負担増加の影響により、営業利益が減少いたしました。
卸売事業は、競合他社が増加し競争が激化したこと及び営業部員の増強などにより人件費等のコスト負担増加の影響により、営業利益は減少いたしました。
その他浄化・物流に関しましては、平成28年9月に、業務の集約化、効率化の観点から、広島の浄化センターを閉鎖し、富山の浄化センターに統合したこともあり、販売費及び一般管理費が減少しております。また、種苗及び海面養殖の種苗及び海面養殖に係る費用、陸上養殖にかかる研究開発費、加工工場の開業に係る準備費用等が発生しました。
その結果、各事業セグメントに配分していない全社費用588,581千円を計上しております。
③ 経常損失
当連結会計年度の経常損失は475,079千円(前連結会計年度は経常損失349,591千円)となりました。これは、主に営業外費用として借入れによる支払利息を18,589千円計上したことによるものです。
④ 親会社株主に帰属する当期純損失
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は744,051千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失486,303千円)となりました。これは、店舗閉鎖損失、減損損失等の特別損失857,651千円の計上及び法人税等調整額249,140千円を計上したことによるものです。
(4)事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、前連結会計年度において営業損失342,542千円、経常損失349,591千円、親会社株主に帰属する当期純損失486,303千円を計上し、当連結会計年度においても営業損失461,918千円、経常損失475,079千円、親会社株主に帰属する当期純損失744,051千円を計上しております。これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
この事象を解消するための対応策は以下のとおりです。
① 事業について
ⅰ. 店舗事業
不採算店舗の閉店は一巡したため、販売施策やCRMによる顧客囲い込みを強化し、収益性の向上に努めます。またコスト高になりつつある現状を鑑みて、牡蠣の自社グループ生産や原材料仕入方法の見直しによる原価低減、シフト管理の徹底による人件費抑制、備品消耗品をはじめとした経費削減にも努めてまいります。
ⅱ. 卸売事業
国内卸売に関しては、取引先の開拓に努め取引顧客数を継続的に増加させていくことに加え、大口顧客の開拓および事業提携による販路の拡大につなげるべく尽力してまいります。アジア展開に関しては、引き合いをいただいている企業との取引開始を急ぐとともに、事業提携による提携先と共同での輸出取引の拡大に努めてまいります。
ⅲ.その他
従来2拠点(広島県及び富山県)にあった浄化センターを富山県に集約し、費用削減を行いました。富山県の浄化センターにおいても業務の効率化を行い、費用削減を図ってまいります。
ⅳ. 持株会社
業務の効率化、必要機能及び人員数の見直し等の経営合理化を行い、費用削減を行ってまいります。
② 財務基盤の安定化
営業損益の改善、借入により短期運転資金には目途がついたことから長期安定資金の調達も早急におこなうべく、投資家や事業会社等と協議を進めてまいります。
しかし、これらの対応策の効果の発現については、関係先との明確な合意を要する事案もあり、すべてを確定するに充分な状況には至っておらず、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、連結財務諸表は、継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
(5) キャッシュ・フローの状況についての分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。
(6) 経営戦略の現状と見通し
主力事業である店舗事業について、立地条件、ターゲット顧客層、競合状況等を勘案の上、相当程度の採算性が見込める場合のみに行うこととし、質にこだわる方針です。
また、店舗でカバーできないエリアについては、卸売事業において販売先を開拓し、それぞれの事業で補完しつつ拡大伸長を図ってまいります。そして、その成長と収益基盤を基礎として、牡蠣の六次産業化モデルを推進していく方針です。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、施策の実施に努めております。当社が今後も持続的に成長するためには、事業規模の拡大に合わせて人材拡充を進めると同時に、教育研修制度や定着率アップのための福利厚生制度の拡充を図る必要があると認識しております。また、六次産業化モデル推進による事業領域の拡大に対応した内部管理体制の強化等の組織整備を進めていく方針です。