当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積もりが必要になる事項については、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、見積もりは不確実性をともなうため、実際の結果はこれらと異なる場合がありあます。
当社連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況及び当該経営成績等に関する経営者の視点による認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
外食業界の市場規模は今後も大きな伸びは期待できない状況が続くものと見られ、加えて顧客嗜好の多様化が進み、今後ますます企業間の競争は激しくなると認識しております。
当社グループは、第一次産業から第三次産業までの領域で牡蠣の高付加価値化を図り、新しい牡蠣を通じた食文化の創造を目指しております。
経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛や営業時間短縮要請が断続的に発生しており、厳しい状況が継続しております。当社グループにおきましても、新型コロナウイルス感染拡大による影響を大きく受けております。政府・自治体からの営業時間短縮等の要請が継続しており、店舗事業の集客に大きな影響を受けております。今後は、新型コロナワクチンの接種等が進むことで、収束することが見込まれますが、当面は厳しい経営環境が続くことが想定されております。
このような経営環境のもと、下記に掲げる事項を、対処すべき重要な課題としており、課題解決に向けて積極的に取り組んでまいります。
(1) 店舗事業について
新コストコントロールを効かせたwithコロナの経営スタイルに努めます。
売上面につきましては、販売促進活動の更なる強化に加え、店舗メニューの戦略的見直しにより、客単価増加に努めます。また、AIによる電話予約対応を開始し、予約システムを更に強化することで、客数の増加にも努めます。
コスト面につきましては、グループの安心安全のプラットフォームを維持・改善した上で、原価低減を行っていきます。また、コロナ禍の営業体制下では、効率的なシフト管理を徹底し、引き続き人件費を抑制した運営を行います。また、withコロナの店舗運営の体制構築に向けて、QRコードによるオーダーシステムや配膳・運搬ロボットを一部店舗で導入しております。店舗の業務効率化だけでなく、非接触型の店舗運営で、顧客満足度の向上にも努めてまいります。
(2) 卸売事業及び加工事業について
グループの持つ、安心安全のプラットフォームの高付加価値を活かし、国内販売に関しては、営業力強化、取引先開拓、取引顧客数拡大と、取り扱い高増加に努めていきます。
また、アジアを中心とした海外販売に関しては、レストランだけでなく、巣ごもり需要のニーズが高まり、高級スーパーでの販売数もコロナ禍で伸びており、更に取引高を増加させるべく、様々な販路拡大に努め、収益力向上を目指します。
(3) 加工事業について
岩手の加工工場につきましては、直営店舗向けの牡蠣フライなどの加工製造を行っていますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、店舗事業の売上減少により、稼働を大幅に抑制しておりました。そんな中、加工工場の有効活用を模索していたところ、品質面を含め、安定した委託先を探していた総合商社様の要望に合致し、当社加工工場において、海産物の加工製造受託業務に係る取引条件の合意に至ることができました。今後は、新たに海産物における受託事業を開始することになり、更なる収益力の強化につなげていきます。
(4) そのほか(陸上養殖事業)について
沖縄の陸上養殖については、実証実験を続け、量産化に向け、ステップを歩んでおります。
また、牡蠣の販売チャネルを拡大させるべく、EC通販サイトを立ち上げましたが、順調にリピーター数も増加しており、販売量も拡大してきました。今後もSNSなどを通じたマーケティングを強化し、収益拡大に努めてまいります。
(5) 人材の確保と育成及び定着化について
当社は、人材を最も重要な経営資源と位置づけ、優秀な人材の確保と育成及び定着化が今後の当社の成長にあたって不可欠であると認識しております。今までの即戦力となる中途採用に加え、将来の幹部人材の早期育成の為、若手採用も強化してまいります。
また、今後、国内外の環境が大きく変化する中、高い専門性を持ち、様々な課題に対処し、進化させることができる人材育成及び確保が必須と認識しております。引き続き従業員の能力が最大限に発揮できる環境作りや研修制度の充実、さらに福利厚生を充実させた人事制度の刷新に取り組むことで、働き甲斐がある制度作りを進める方針であります。
(6) 衛生管理の強化、徹底について
当社グループは、各店舗、各センターや拠点では、衛生管理マニュアルに基づく衛生管理の徹底を行っております。また、定期的に本社衛生管理部門の人員による抜き打ち監査や外部検査機関による検査、さらにノロウイルス検査に関しては、当社浄化センターへの牡蠣の入荷時及び出荷時における二重検査を行っております。今後も、全従業員の健康管理に努め、お客様、お取引先様に安心・安全に利用していただけるよう、法改正等に対応しながら更なる衛生管理体制の強化を行っていく方針です。
(6) 内部統制の強化について
当社は、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信頼され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスの積極的な取り組みが不可欠であると考えております。そのため、権限に基づく意思決定の明確化、内部監査及び監査等委員会の監査並びに監査法人による監査との連携を強化するほか、全従業員に対して、継続的な啓蒙、教育活動を行っていく方針です。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を以下のとおり記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に取り組む方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。
なお、本項記載のうち将来に関する事項は、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではなく、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済状況の変化について
当社グループは、牡蠣を主体とするレストランであるオイスターバーの店舗事業を中心に展開しており、日本国内の景気変動の影響等が、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。特に、消費税の増税等に起因する個人消費の減速、原材料価格・人件費・賃料・水道光熱費・物流費等の上昇が、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 各種法的規制について
① 食品衛生管理について
当社グループは、店舗事業につきましては、「食品衛生法」に基づき、所管保健所より飲食店営業許可を受けて、全ての店舗に食品衛生責任者を配置しております。衛生管理マニュアルに基づき厳格な衛生管理と品質管理を徹底しておりますが、食中毒などの衛生問題が発生した場合には、食材等の廃棄処分、営業許可の取消し、営業の禁止もしくは一定期間の営業停止処分、被害者からの損害賠償請求等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
卸売事業につきましては、「食品衛生法」に基づき、所管保健所より魚介類販売許可を受けて、直営店舗及び一般飲食店への卸売販売を行っております。同免許は、子会社である株式会社海洋深層水かきセンターの富山入善センターで取得しておりますが、万一許可が取り消された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 労働関連法令について
当社グループは、店舗や浄化センターにおいて多数の短期間労働者を雇用しておりますが、これら短時間労働者の厚生年金などの社会保険適用範囲の拡大実施により、当社グループの社会保険料負担が増大すること等によって当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3) 主要食材(牡蠣)への依存について
当社グループは、主力食材を牡蠣という特定食材に依存し、かつ、生牡蠣がメインとなるオイスターバー店舗の売上構成比が高い状況にあります。したがいまして、ノロウィルス等の疫病発生、食品衛生問題等によるブランド毀損、風評被害による消費控えなどの変化が発生した場合、牡蠣の販売数量低下により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4) 出退店政策について
当社グループは、直営店舗による店舗展開を行っており、2022年3月31日現在、25店舗の営業を行っております。出店は高い集客が見込める都心部、主要ターミナル駅周辺にて実施しておりますが、新規出店におきましては、立地条件、賃貸条件、店舗の採算性などを勘案して出店を決定しているため、すべての条件に合致する物件が確保できない可能性があります。また、出店にかかわる賃貸借契約のほとんどが定期建物賃貸借契約となっており、採算性が確保されている店舗につきましても、期間満了により退店する可能性があります。店舗採算が不採算による退店を含めて、退店の際には減損損失の計上、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5) 差入敷金について
当社グループの店舗は賃借により出店等を行うことを基本方針としており、全ての店舗において敷金を差し入れております。この敷金は、退店時には貸主から返還されることになっておりますが、貸主の財政状態の悪化等により、差入敷金の一部又は全部が返還されない場合があり、これらが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6) 減損損失について
当社グループは、今後とも収益性の向上に努める所存でありますが、店舗業績の不振や加工食品の販売不振等により、固定資産の減損会計による損失を計上することとなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
特に、加工工場については、取引先と合意した条件をもとに算出した海産物の取引数量を前提に、保守的かつ最善
の見積もりを実施しております。しかしながら、新型コロナウイルスの変異等による影響の長期化、または自然災害等による海産物への甚大な被害が発生した場合、見積もりに用いた仮定と相違する可能性が存在するため、将来において追加の減損損失を計上しなければならないという不確実性が存在しております。
(7) 特定仕入先への依存について
当社グループは、主要食材である牡蠣について、全国各地の生産者・漁協から直接仕入を行っております。当社グループとしましては、高品質の牡蠣の仕入が継続してできるよう生産者と一体となった養殖に取り組み、リスク分散を図っていく方針であります。しかしながら、天候不順をはじめ、海域の汚染状況など自然環境の悪化などにより、必要な牡蠣が十分に確保できなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8) 人材の確保及び育成について
当社グループは、優秀な人材の継続的な確保が重要な経営課題であります。このため、当社グループは、採用の仕組みを整え人材確保に努めるとともに、教育による育成を行っております。しかしながら、十分な人材の確保及び育成ができない場合、新規事業開発の遅れ、店舗での接客サービスの低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) 新規事業の展開について
当社グループは、店舗事業が主力でありますが、牡蠣という食材の六次産業化を目指し収入源の多チャネル化を図るため、生産及び加工に係る新規事業を展開しております。生産におきましては、沖縄県久米島町における海洋深層水を利用したウィルスフリー牡蠣の生産を、加工におきましては、岩手県大槌町において牡蠣の加工食品を製造する工場が稼動させ早期の収益化を目指しております。しかしながら、計画通りに進捗しなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10) 商標管理について
当社グループは、「ガンボ&オイスターバー」、「オイスターテーブル」などの複数の店舗ブランドをはじめとする商標権の登録を行っております。当社グループが保有する商標について、第三者の商標権等を侵害している事実はありませんが、第三者の商標権を侵害していると認定され、その結果、使用差し止め、使用料、損害賠償等の支払いを請求された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11) 個人情報の保護について
当社グループは、店舗事業において会員向けポイント還元やイベントなどを行い、会員の個人情報をデータとして蓄積しております。これらの情報については、「個人情報保護に関する法律」を遵守すべく、データへのアクセス制限や外部からの侵入を防止するための方策をとっております。また、「個人情報保護方針」や「個人情報管理規程」を制定し、個人情報を取り扱う関係者に対して情報漏洩防止の徹底を啓蒙しております。
しかしながら、内部管理体制の問題や外部からの侵入により、これらの情報が漏洩した場合には、信用低下や損害賠償等によって当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(12) 売上高の季節変動について
当社グループは、牡蠣を主食材とする店舗事業及び卸売事業を展開しており、食材に対する消費者の認識上、冬場である11月から3月に売上が偏重する傾向にあります。また、仕入原価も需給バランスが落ち着く冬場の方が低減されることから、損益面でも下半期に大きく偏重する傾向にあります。
当社グループとしましては、夏場における岩牡蠣など、旬の牡蠣による新しい食べ方提案などにより需要の掘り起こしを図るとともに、加工事業などにより外食市場以外での収入源を確保することで、年間を通じて売上の平準化を目指していく方針としております。
なお、2022年3月期は、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言等による影響が大きいものであったため、売上の季節変動が抑制されております。
第22期(2022年3月期)における当社グループの四半期別売上高及び営業損失の構成は次のとおりであります。
(13) 自然災害等について
当社グループの25店舗は、全国に展開しておりますが、このうち15店舗を関東エリアで展開しております(2022年3月31日現在)。したがいまして、地震・台風などの自然災害や大雪などの局地的な気象状況の影響により、店舗の営業休止や縮小等が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、上記の自然災害に起因して、電力・ガス・水道等の使用の制限、消費者の消費意欲の低下といった影響が生じた場合にも、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(14) 競合について
外食業界は、参入障壁が低く新規参入が多い一方で、少子高齢化の流れの中で外食市場全体は横這いという状況下で激しい競合状態が続いています。その中で当社グループは、取扱食材として極めて高いレベルでの安全性が求められる牡蠣を扱っていますが、その安全性は、ノウハウなどのソフト面のみならず、浄化施設を自社保有するハード面の両面を兼ね備えることで、競争優位性の確保を図っております。しかしながら、今後、当社グループと同レベルのソフト及びハード機能を持つ店舗が出現した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(15) 配当政策について
当社では、株主に対する利益還元を経営上の重要課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案して、利益還元策を決定していく所存であります。しかしながら、当社は当期純利益を計上したものの、未だ内部留保が充実しているとは言えず、創業以来配当を行っておりません。現在は内部留保の充実を図り、事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指す方針であり、将来的には、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。しかしながら、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。
(16)継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、前連結会計年度において営業損失359,215千円、経常損失367,145千円、親会社株主に帰属する当期純損失641,485千円を計上し、前連結会計年度末で116,193千円の債務超過となりました。なお、当連結会計年度においては、営業損失283,676千円、経常損失288,617千円、親会社株主に帰属する当期純利益287,413千円を計上しております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、政府の「緊急事態宣言」又は「まん延防止等重点措置」が断続的に発令され、時短営業又は休業を適宜実施しており、営業損失が断続的に続いている状況です。
これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
今後、当社グループは以下の対応策を講じ、当該状況の改善及び解消に努めてまいります。
① 事業について
ⅰ.店舗事業
コストコントロールを効かせたwithコロナの経営スタイルに努めます。
売上面につきましては、販売促進活動の更なる強化や店舗メニューの戦略的見直し等の施策及び予約システム強化で、予約件数を確保し、客数及び客単価の増加に努めます。
また、コスト面につきましては、グループの安心安全のプラットフォームを更に改善し、原価低減を行い、コロナ禍の営業体制下で、効率的なシフト管理を徹底し、人件費を抑制していきます。
加えて、withコロナの店舗運営の体制強化へ向け、QRコードによるオーダーシステムを全店舗で導入しました。店舗の業務効率化だけでなく、非接触型の店舗運営で、顧客満足度の向上にも努めてまいります。
なお、当社は、政府・自治体の要請に従い時短営業等を行っており、協力金の給付を受けることで、赤字の抑制に努めます。
ⅱ.卸売事業
グループの持つ安心安全のプラットフォームの高付加価値を活かし、国内販売は営業力を強化し、取引先の開拓に努め、取引顧客数と、取扱高を更に強化していきます。
また、アジアを中心とした海外販売に関しましては、巣ごもり需要のニーズの高まりにより、高級スーパーの販売数が伸びており、更に取引高を拡大させるべく、様々な販路拡大に努め、収益力拡大を目指します。
ⅲ.その他
岩手の加工工場の事業につきましては、牡蠣フライなどの加工製造を行っていますが、新型コロナウイルス感染症拡大による店舗売上減少により、稼働が低迷しておりました。そのため、本加工工場の有効活用を模索していたところ、安定した委託先を探していた阪和興業株式会社の要望に合致し、海産物の加工受託事業を開始しております。今後は、受託事業を拡大し、収益力を強化して参ります。
また、牡蠣の販売チャネルを拡大させるべく、EC通販サイトを立ち上げた結果、リピーターも着実に増加し、販売量も拡大しております。今後もSNSなどを通じたマーケティングを強化し、収益拡大に努めてまいります。
② 財務基盤の安定化
当連結会計年度においては、新株予約権が行使された結果、242,457千円の資金調達をしております。また、2022年1月27日に、ネクスタ匿名組合及び阪和興業株式会社を割当先とする第三者割当増資499,290千円の払い込みが完了し、財務基盤は強化されております。今後は、上述記載のとおり、営業損益の改善に注力して参ります。
当社としては、①事業について記載の対応策を実行していくことにより、収益性の改善が可能となり、中長期的な財務健全性の確保ができるものと考えております。しかしながら、新型コロナウイルスの影響や経済環境の変化の影響を受ける等により、計画どおりに推移しない可能性があり、これらの対応策の効果の発現については、不透明な状況です。従いまして、現時点においては、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、連結財務諸表は、継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウィルス感染症の世界的な流行により、経済活動に大きな制約を受けております。一方、国内では、ワクチン接種等の対策が進んだこともあり、2021年10月以降感染者数が大きく減少する等、経済活動の制約も徐々に緩和しつつある状況となりました。しかしながら、2022年1月以降オミクロン株による市中感染が大幅に増加し、依然として収束の見通しが立たず、予断を許さない状況が続いております。
外食業界におきましても、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた政府及び各自治体からの営業時間短縮、酒類提供自粛要請等の各種要請による影響を断続的に受けております。直近では、2022年1月より「まん延防止等重点措置」の対象地域が広がり、各自治体から営業時間短縮要請等を受けておりましたが、2022年3月に解除され、集客も戻りつつある状況です。
このような外部環境下、当社グループにおきましても、新型コロナウイルス拡大による影響を大きく受けております。直近では、2022年1月より当社の25店舗中23店舗が、「まん延防止等重点措置」の対象地域となり、2022年1月から2022年2月にかけて大きく売上高が減少したものの、2022年3月以降については、回復傾向にあります。
このような状況のもと、当社グループでは、ランチタイムの食べ放題開始等による販促強化、ECサイト(E-オイスター)を通じた一般消費者への販売開始により、コロナ禍の状況でも売上を確保すべく努めてまいりました。また、損失を最小限に留められるよう、店舗アルバイトのシフト見直しによる人件費削減、新型コロナウイルス感染症支援策関連の補助金・助成金の活用等に注力して参りました。その一方、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、売上が大幅に減少していることから、長期間アルバイトの採用抑制及びシフト抑制を実施したことから、アルバイト人員が大幅に減少しております。従いまして、モバイルオーダーシステム等の導入により、少人数による店舗運営体制の構築に努めるとともに、アルバイト等の人員確保に努めております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における総資産は2,293,687千円となり、前連結会計年度末と比較して776,854千円の増加とな
りました。
当連結会計年度末における負債は1,394,898千円となり、前連結会計年度末と比較して238,128千円の減少となり
ました。
当連結会計年度末における純資産は898,789千円となり、前連結会計年度末と比較して1,014,983千円増加しまし
た。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,539,224千円(前年同期比8.6%増)、営業損失283,676千円(前年同期は営業損失359,215千円)、経常損失288,617千円(前年同期は経常損失367,145千円)、親会社株主に帰属する当期純利益287,413千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失641,485千円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は1,036千円減少し、販売費及び一般管理費は1,087千円減少しております。営業損失及び経常損失は51千円減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は51千円増加しております。
なお、セグメントの概況は以下のとおりです。当連結会計年度よりセグメント区分を変更しており、セグメント別の業績の比較・分析は、変更後のセグメント区分に組み替えて行っております。詳細は、「3.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。以下の売上高の数値はセグメント間の取引消去前となっております。なお、セグメントと事業の内容の関係性は次のとおりです。
(a)「店舗事業」は、直営店舗事業、富山入善ヴィレッジ事業の店舗から構成されます。
(b)「卸売事業」は、当社の店舗事業を除く外部飲食店等への牡蠣関連の国内卸売事業となります。
(c)「加工事業] は、店舗事業のセントラルキッチン機能及び外部からの受託加工事業から構成されます。
(d)「その他」は、浄化センター、陸上養殖の所在エリア内でのイベント事業及びECサイト事業から構
成されます。
(a) 「店舗事業」
当連結会計年度においては、2021年6月に「オイスターテーブル浜松町店」を閉店致しました。この結果、2022年3月末現在の店舗数は25店舗となっております。一方、新型コロナウイルス感染症拡大による営業時間短縮の要請が断続的に発生したことにより、売上は低調に推移したものの、シフト管理徹底による人権費削減やランチメニュー変更等による客単価上昇に努め、セグメント利益は増加させることができました。
以上の結果、店舗事業における売上高2,197,554千円(前年同期比2.1%増)、セグメント利益60,189千円(前年同期比771.3%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は1,036千円減少し、セグメント利益は51千円増加しております。
(b) 「卸売事業」
卸売事業では、グループ外の飲食店舗などに牡蠣を卸売販売しています。当連結会計年度については、販売先の飲食店が、緊急事態宣言等の影響により、休業や時間短縮が断続的に発生したものの、複数店舗を運営する新規取引先を確保できたとこから、増収増益となりました。
以上の結果、卸売事業における売上高172,664千円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益60,279千円(前年同期比17.6%増)となりました。
(c) 「加工事業」
加工事業は店舗事業のセントラルキッチンとしての役割が主でありましたが、2021年5月より、海産物の受託事業を開始しました。海産物の受託事業については、117,782千円の売上を計上することができました。
以上の結果、売上高128,646千円(前年同期比104.2%増)、セグメント損失41,224千円(前年同期セグメント損失70,829千円)となりました。
今後については、現状の人員体制では増産余地が少ないため、現地採用を強化し、生産を拡大する予定です。
(d) 「その他」
その他には、イベント事業及びECサイト事業などが含まれます。当連結会計年度においては、浄化センター及び陸上養殖エリア内でのイベント事業で売上が計上されたほか、ECサイト事業で売上が計上されました。
以上の結果、その他の事業における売上高51,143千円(前年同期比188.4%増)、セグメント利益6,650千円(前年同期比1,395.7%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ731,730千円増加し、1,272,793千円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は376,160千円(前連結会計年度は、305,507千円の使用)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益333,745千円、減価償却費51,624千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動から使用した資金は42,393千円(前連結会計年度は、6,771千円の使用)となりました。これは主として、店舗等の設備更新に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出48,580千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動から獲得した資金は397,962千円(前連結会計年度は、729,715千円の獲得)となりました。これは主として、株式の発行による収入731,136千円、長期借入金の返済による支出326,947千円によるものです。
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は仕入価格であり、セグメント間の内部振替前の数値となります。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格であり、セグメント間の内部振替前の数値となります。
2.総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がありませんので、主要な販売先の記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当連結会計年度末における総資産は2,293,687千円となり、前連結会計年度末と比較して776,854千円の増加となりました。これは主として、現金及び預金が731,730千円増加し、売掛金が37,595千円増加したことによるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は1,394,898千円となり、前連結会計年度末と比較して238,128千円の減少となりました。これは主として、1年以内返済予定の長期借入金が271,998千円減少したたことによるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は898,789千円となり、前連結会計年度末と比較して1,014,983千円増加しました。これは主として、利益剰余金が288,675千円増加したこと、新株発行及び新株予約権の行使により、資本金及び資本剰余金の合計が743,062千円増加したことによるものです。
なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の期首残高が1,262千円増加したことにより、純資産が増加しております。
(a) 売上高
当連結会計年度の売上高は2,539,224千円(前連結会計年度比8.6%増加)となりました。当社グループの報告セグメントごとの内訳は、店舗事業が2,197,554千円、卸売事業が172,664千円、加工事業が128,646千円、その他51,143千円となっております。
店舗事業は、前年と同様に、新型コロナウイルス感染症拡大の動向が、売上高に大きな影響を与えました。当連結会計年度の上期については、半分以上の期間が緊急事態宣言となり、前年対比8.5%の減少と低迷しました。一方、第3四半期は大きく回復しましたものの、2022年1月に「まん延防止等重点措置」等が発令され、厳しい経営環境となりました。その結果、店舗事業の売上は、前年対比2.1%の増加に留まりました。
卸売事業は、店舗事業と同様、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、上期は前年対比27.3%の減少と振るわなかったものの、下期以降複数店舗を運営する飲食店事業者を新規取引先として順調に確保できたことから、売上高は対前年比2.3%の増加となりました。
加工事業は、2021年5月より、当社が阪和興業株式会社から購入した魚介類を加工し、阪和興業が当社から当該加工後の加工品を購入する取引を開始しました(以下、本受託事業といいます)。本受託事業により、117,782千円の売上を計上することができました。その結果、売上高が前年対比104.2%増加することとなりました。
その他にも、浄化センター、陸上養殖の所在エリア内でのイベント事業に加え、ECサイト事業などで売上がございました。
(b) 営業損失
当連結会計年度の営業損失は283,676千円(前連結会計年度は営業損失359,215千円)となりました。
当社グループの報告セグメントごとの内容は、店舗事業のセグメント利益60,189千円、卸売事業のセグメント利益60,279千円、加工事業のセグメント損失41,224千円、その他のセグメント利益6,650千円となり、合計でセグメント利益85,895千円となっております(営業損失との差額は、全社費用となります)。
店舗事業については、新型コロナウイルス感染症拡大による売上減少に伴う営業損失の拡大を抑制すべく、店舗メニュー見直しによる客単価の引き上げ、モバイルオーダーシステム等の導入により、効率的な店舗運営に尽力し、経費の見直しを徹底しました。その結果、売上高は対前年比2.1%の増加に留まりましたが、セグメント利益については、対前年比771.3%の増加となりました。
卸売事業につきましては、卸売事業という業態から、固定費等が少ないため、売上の増加により、セグメント利益は対前年比17.6%の増加となりました。
加工事業については、加工受託事業を開始したことによる稼働率の上昇及び前連結会計年度に実施した固定資産の減損による減価償却費減少(年間20,183千円)により、セグメント損失は41,224千円(前連結会計年度のセグメント損失70,829千円)となり、損失幅を大幅に縮小することができました。
その他、各報告セグメントに配分していない全社費用369,572千円を計上しました。
(c) 経常損失
当連結会計年度の経常損失は288,617千円(前連結会計年度は経常損失367,145千円)となりました。これは、主に営業外収益として受取協賛金5,397千円、営業外費用として借入れによる支払利息8,770千円を計上したことによるものです。
(d) 親会社株主に帰属する当期純損失
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は287,413千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失641,485千円)となりました。これは、主として「緊急事態宣言」及び「まん延防止等重点措置」等による店舗施設の時短営業に伴う協力金等を補助金収入として、625,539千円の特別利益を計上したことによるものです。
該当事項はありません。
(1) 研究開発戦略
当社グループの研究開発戦略は、「海洋深層水を用いたウィルスフリーの牡蠣の陸上養殖」を軸としております。
ウィルスフリーの牡蠣の陸上養殖とは、ノロウィルスに代表される食中毒の原因となるウィルスに汚染されていない牡蠣を陸上養殖することです。牡蠣に代表される二枚貝がウィルスに感染する経路は、ウィルスが残留している生活排水が海の表層海域に流入した際に、養殖されている牡蠣がウィルスを取り込むケースや、牡蠣の餌となるプランクトンがウィルスを取り込み牡蠣体内に入るケースといわれております。特に、ノロウィルスは、牡蠣の消化器官の中腸線細胞に特異結合した場合には、無菌海水を体内に循環させて浄化しても排出除去できないことが分かっております。当社グループは、この感染経路中の表層海域という点に注目し、ウィルスが存在せず清浄な海水である深度200m以深の海洋深層水を利用して陸上において取水した海洋深層水で牡蠣を養殖することを目指して沖縄県久米島で実証実験を行っております。
現在は、ウィルスフリーの牡蠣の商品化に向け、スモール・スケールでのプラントで、研究開発を加速化しております。
(2) 研究体制
海洋深層水を用いた環境安全型ウィルスフリー牡蠣の陸上養殖は、連結子会社の株式会社ジーオー・ファームにおいて行っており、外部の専門家や研究者の知見を取り入れながら研究を行っております。
(3) 連結会計年度における研究開発費
研究開発費の総額は