第2 【事業の状況】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。

1 【業績等の概要】

当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しております。なお、当社グループは当社が新たに設立した株式会社ジーワンダッシュを連結範囲に含めたため、当社の前事業年度の財務諸表数値を比較対象として掲載しております。

(1) 業績 

 

前事業年度

(自 平成26年1月1日
  至 平成26年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

増減率

売上高(千円)

1,540,225

1,751,544

13.7%

営業利益(千円)

211,522

314,048

48.5%

経常利益(千円)

212,581

305,880

43.9%

当期純利益(千円)

118,326

185,233

56.5%

1株当たり当期純利益(円)

58.08

80.06

37.8%

 

 

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策等により円高の解消や株価の上昇が進み業績の回復も見られ、全体としての景気は緩やかな回復に向かって推移しました。しかしながら、原油価格の下落や海外情勢において不安が残る状況であり、先行きに関しまして不透明感が残る形となりました。

当社グループの主力事業に関連するモバイルコンテンツ関連市場は、平成26年暦年(平成26年1月~平成26年12月)におけるフィーチャーフォン向けのモバイルコンテンツ市場は前年比63%の1,540億円と減少傾向が続いております。一方で、スマートフォン等向けのモバイルコンテンツ市場は前年比156%の1兆3,026億円と1兆3,000億円を超える市場となっており、モバイルコンテンツ市場全体も1兆4,566億円と1兆5,000億円に迫る市場規模に成長しております。また、当社グループのソーシャルアプリサービスが主としているスマートフォン等向けゲーム・ソーシャルゲーム等市場は8,938億円(前年比160%)とゲーム関連市場の拡大傾向が続いております(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム調べ)。

 

このような状況のもと、当社はモバイルサービス事業の拡大に向けてソーシャルアプリサービスの位置情報連動型ゲームに経営リソースを集中しました。

位置情報連動型ゲームにつきましては、ユーザー数の拡大、収益性向上を重点に施策を行いました。当連結会計年度におきましては、特に「ステーションメモリーズ!」が大幅に業績に寄与し、位置情報連動型ゲームは前年同期比103.5%増となりました。位置情報連動型ゲームの取り組みとしては、岩手県との連携協定、鉄道事業者とのコラボといった自治体や外部事業者との連携や、利用ユーザー向けのファン感謝祭といったゲーム外での取り組みも行いました。

各サービスにおいては、「駅奪取」は、ネイティブアプリでのサービス提供を開始すると共に、東武鉄道及び富士急行とのイベントを実施しました。また、「ステーションメモリーズ!」は、WEB広告に出稿しユーザー数の拡大に努めるとともに、機能追加を行いました。11月にはリリース1周年を迎えました。

スマートノベルの分野におきましては、当連結会計年度におきましても複数のサービスを運営いたしましたが、位置情報連動型ゲームへの経営リソース集中に伴い、縮小しております。
 コンテンツサービスは、安定して着信メロディサービスを中心に運営を行いました。緩やかに課金会員数が減少しております。

 

上記の結果、売上高は前年同期比13.7%増の1,751,544千円となり、営業利益は前年同期比48.5%増の314,048千円、経常利益は前年同期比43.9%増の305,880千円、当期純利益は前年同期比56.5%増の185,233千円となりました。

なお、当社グループは、モバイルサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

参考:サービス別売上高(単位:千円)

 

項目

前事業年度

(自 平成26年1月1日
  至 平成26年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

増減率

 

位置情報連動型
ゲーム

300,240

610,857

103.5%

 

スマートノベル

332,230

293,145

△11.8%

 

その他

21,165

12,278

△42.0%

ソーシャルアプリ
サービス 計

653,636

916,282

40.2%

コンテンツサービス 計

886,589

835,262

△5.8%

合計

1,540,225

1,751,544

13.7%

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 

前事業年度

(自 平成26年1月1日
  至 平成26年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

増減額

営業活動による
キャッシュ・フロー(千円)

181,200

216,682

35,481

投資活動による
キャッシュ・フロー(千円)

△124,946

△93,668

31,277

財務活動による
キャッシュ・フロー(千円)

368,216

368,216

 

 

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、サービス開発の推進に使用しました。一方で、新規株式の発行による資金調達を行いました。その他、税金等調整前当期純利益などが前事業年度に比べ増加いたしました。その結果、前事業年度末に比べ491,229千円増加し、1,116,036千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は216,682千円(前事業年度比35,481千円増)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益305,841千円、減価償却費の計上104,775千円であり、主な支出要因は、売上債権の増加122,353千円、仕入債務の減少5,259千円及び法人税等の支払額121,513千円であります。 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は93,668千円(前事業年度比31,277千円減)となりました。主な支出要因は、当社サービスの開発に当たり発生したソフトウエア仮勘定及びコンテンツ仮勘定の増加による無形固定資産の取得による支出80,168千円であります。 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は368,216千円(前事業年度比368,216千円増)であります。収入要因は、新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入及び東京証券取引所マザーズへの新規上場に伴う株式の発行による収入487,263千円から、株式公開費用の支出2,767千円を差し引いた484,495千円になります。また、支出としましては、自己株式の取得による支出116,279千円があります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しております。なお、当社グループは当社が新たに設立した株式会社ジーワンダッシュを連結の範囲に含めたため、当社の前事業年度の財務諸表数値を比較対象として掲載しております。

 

(1) 生産実績

生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

(2) 受注実績

楽曲制作に関して受注実績はありますが、金額が少額のため記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループの事業セグメントは単一であるため、サービス別に記載しております。

 

サービスの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

ソーシャルアプリサービス

916,282

140.2

コンテンツサービス

835,262

94.2

合計

1,751,544

113.7

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.前事業年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成26年1月1日

至 平成26年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

販売高
(千円)

割合
(%)

販売高
(千円)

割合
(%)

株式会社コロプラ

286,884

18.6

329,671

18.8

株式会社フジテレビジョン

39,718

2.6

314,845

18.0

株式会社NTTドコモ

301,255

19.6

294,746

16.8

京セラコミュニケーションシステム株式会社

228,197

14.8

182,556

10.4

KDDI株式会社

164,275

10.7

グリー株式会社

161,771

10.5

 

3.株式会社コロプラ、株式会社NTTドコモ、京セラコミュニケーションシステム株式会社、KDDI株式会社及びグリー株式会社は決済代行事業者であり、ユーザーからの代金回収を代行しております。

4.KDDI株式会社及びグリー株式会社の当連結会計年度の売上割合が10%を下回っているため、記載を省略しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは「わたしたちが創造するモノを通じて、世界の人々をハッピーにすること」をミッションに掲げ、グループ全体として各種の経営施策に取り組んでおります。このミッションに基づきまして、短期の目標であります「位置ゲームNo.1の企業を目指す」の達成、及び中長期的な成長を図るため、以下の課題に対処してまいります。

 

(1)開発力の強化

モバイル端末の高機能化、通信インフラの高速化・大容量化により、モバイルコンテンツは今後さらに付加価値の高いサービスの提供が可能になると考えられます。将来にわたりお客様から支持されるには、質の高い技術開発体制の構築が重要であると認識しております。
 このため、以下について注力しております。

①スキルの高い人材の確保が重要であると認識しております。人材の確保は現在開発人員を新卒採用中心に行っており、必要に応じて中途採用も実施し、当社の求める人物像にあった人材の採用に努めてまいります。

②人材確保後は能力開発が重要となります。そのために専門職別の勉強会や社外研修、その他開発者が成長を実感できるような体制を整えてまいります。

③優秀な人材確保及び維持のために、福利厚生の充実や従業員への報奨などを積極的に進めております。報奨については、人事制度において定めており、成果を出した従業員に対してはインセンティブや表彰制度を行っております。今後も会社の実態にあった人事制度を構築してまいります。

 

(2)サービス品質管理力の強化

当社グループでは提供するサービスについて、継続的に遊んで頂けることが重要と考えております。お客様に継続的に当社サービスをご利用いただくためには、マーケティングリサーチから汲み取ったお客様のニーズを実際のサービスに反映するとともに、満足して頂ける品質で提供することが求められ、高い品質管理体制の構築が重要であると認識しております。

このため、当社グループのコンテンツをお客様に提供するまでのすべての制作工程について品質のチェックを更に強化するとともに、継続的に改善を行い高品質なサービスを提供できる仕組みの構築を追求してまいります。

 

(3)サービスの安定的な稼動

当社グループは、位置情報連動型ゲームを運営しており、ユーザーに快適に楽しんでもらうためには、システムを快適かつ安定的に稼動させることが必要であり、不具合等が発生した場合には速やかに解決する必要があると認識しております。

このため、サービス等を安定的に稼動するためのシステム人員の確保、システム機器の拡充等に努めてまいります。

 

(4)ユーザー数の拡大

当社グループでは、位置情報連動型ゲームの利用ユーザー数を増加させることが重要な課題と認識しております。そこで、ユーザー獲得のためWEBアフィリエイト広告等新規ユーザー獲得に効果的な手法を行っております。

今後も引き続き当社グループのサービスをより多くのユーザーに利用してもらえるように、位置情報連動型ゲームと親和性の高いプロモーション活動を模索し行ってまいります。

 

(5)継続率の維持拡大

当社グループでは、当社サービスを長く利用していただくことを重要と捉えております。そのため、継続率を維持拡大していくことに努めます。当社グループの位置情報連動型ゲームへのロイヤリティを高めることを目的として各種施策等を実施してまいります。

 

(6)位置情報連動型ゲームの更なる拡大

当社グループは、ソーシャルアプリサービスとコンテンツサービスの2つを提供しております。コンテンツサービスは既に10年以上運営しており豊富なノウハウを保持しております。今後は、ソーシャルアプリサービス、特に位置情報連動型ゲームにリソースを集中し、売上拡大に努めてまいります。また、位置情報連動型ゲームについては、現状は「駅奪取」「ステーションメモリーズ!」といった「駅」を題材にした作品をメインで運営しておりますが、今後は、「駅」以外の多様な題材についても運営していくとともに、更なる拡大を目指します。

 

 

(7)内部管理体制の強化

当社グループは今後も更なる業容拡大を図るため、当社の成長段階に沿った内部管理体制の強化が必要と認識しております。そこで当社では内部統制に基づき業務プロセスの整備を行い、業務を有効的かつ効率的に行ってまいります。また、管理部門の体制を充実するために、研修や社内勉強会等を開催し管理体制の強化に努めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)事業環境に関するリスク

①モバイル市場について

平成26年暦年(平成26年1月~平成26年12月)におけるフィーチャーフォン向けのモバイルコンテンツ市場は前年比63%の1,540億円と減少が続く一方で、スマートフォン等向けのモバイルコンテンツ市場は前年比156%の1兆3,026億円となっており、1兆3,000億円を超える市場規模となりました(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム調べ)。当社グループの事業領域であるモバイル分野は、スマートフォンやインターネットに接続可能なモバイル端末のさらなる普及により今後も拡大を続けると見込まれます。また、それに関連する市場であるモバイルコンテンツ、ソーシャルアプリ等のモバイル関連市場は今後も拡大を続けると予想されます。

しかしながら、モバイル関連市場は技術革新や新端末の販売、通信インフラ等により大きく左右されます。また、市場の飽和・衰退、法的規制等の影響により市場の発展が鈍化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②競合他社について

現在、モバイルサービス事業においては、コンテンツプロバイダーやソーシャルネットワークプロバイダーなど数多くの競合が存在しております。また、広くはテレビや映画等のエンターテインメントも当社の競合であると考えられ、多数の競合他社が存在いたします。

当社グループは、これまで培ってきた着信メロディや占い、位置情報連動型ゲーム・スマートノベルのノウハウを活用するとともに、消費者のニーズへの対応や新たなサービスの提供に注力いたします。しかしながら、画期的なサービスを提供する競合他社や参入企業等との競争が激化し、当社グループの優位性が損なわれた場合に、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

③位置情報連動型ゲームの特性について

当社グループで注力しております位置情報連動型ゲームは、位置情報機能を利用したゲームであり、台風や自然災害などにより交通機関が使用できない状況が生じたり、移動が困難な状況が生じた場合、売上減少及び売上の見通しが立たない場合があります。その状況が長期になりますと当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④技術革新への対応について

当社グループの事業領域であるモバイル関連市場は、技術革新のスピードが非常に速く、新たなサービスやコンテンツが日々生み出されております。その技術発展や新たなサービス・コンテンツによりモバイル関連市場の拡大は今後も予想されます。

当社グループにおいては、エンジニアの採用・育成等を通じて新たな技術の習得に注力しておりますが、当社グループの技術対応への遅れや設備投資などのコストの増加により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤情報ネットワークについて

当社グループは、インターネットを介したコンテンツの提供を行っております。安定したサービスの提供を行うため、日頃からサーバーの負荷分散や定期的なバックアップ、サーバーの稼動状況の監視を行い、トラブル等の未然防止を図っております。

しかしながら、急激なアクセス過多や自然災害、事故などにより当社サービスの提供に障害が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥広告宣伝について

当社グループにおいてユーザーの獲得は重要な課題と認識しており、広告の出稿に関して常に効果等の検証を行った上で、端末やコンテンツの利用者にマッチした広告の出稿先を選択しユーザーの獲得に努めております。また、新規ユーザーの獲得のため、当社グループの広告戦略に基づいて、新たな広告手法を模索しております。

しかしながら、広告手法が当社の想定するユーザー数を獲得できない場合や、広告宣伝競争激化によるユーザー獲得コスト増加等の事象が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦特定の取引先への依存度が高いことについて

当社グループが提供するサービス及びコンテンツは、公式キャリアをはじめソーシャルゲームプラットフォーム及びアプリマーケットで提供しております。そのため、通信キャリア、ソーシャルゲームプラットフォーム運営会社、アプリマーケット運営会社への依存度は高くなっております。

各運営会社の事業戦略の変更、手数料率の変更、契約の終了や中止等が生じた際、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ユーザーの嗜好の変化について

当社グループの開発運営するモバイルコンテンツ及びソーシャルアプリでは、ユーザーの嗜好の変化は非常に激しくなっております。当社では、マーケティング分析等を行い、ユーザーの嗜好に合うコンテンツ開発及び運営を行い競合他社とは異なる特色あるサービスの提供をするよう努めております。

しかしながら、ユーザーの嗜好の変化への対応が遅れた場合や新規参入企業や競合他社とのサービスと十分な差別化が図れない場合には、想定より会員数や課金アイテムの収益が減少する可能性があります。その結果、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑨海外展開について

当社グループは、コンテンツの展開を日本だけでなく北米やアジア等海外へも行っております。当社グループにおいては、進出する国や地域の文化や法令等を調査した上で進出を行っていきます。

しかしながら、海外展開においては、当該国の法令、文化、宗教、政治経済、ユーザーの嗜好等が本邦と異なる等の様々なリスクが存在します。当社グループが想定したリスクを超える事象が生じた場合や、政治不安等による影響によっては当社が想定した通りの事業展開ができない可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩コンテンツの表現の健全性について

当社グループが提供するコンテンツの一部には、性的表現が含まれるものがあるため、当社ではコンテンツの制作・配信等において、当社独自の基準を設定しております。この基準は、表現の健全性を確保し、社会倫理に適合した行動を実践することを目的とし、法令等で定められているよりも厳密な水準に設定しております。また、当該基準を厳格に遵守するため、担当者に周知徹底を行う体制を構築しております。

しかしながら、性的表現に関する法的規制や法解釈及び社会倫理は、社会情勢等により変化する可能性があるため、法的規制の強化や新たな法令の制定や社会倫理の変化等により、将来において当社グループが提供するコンテンツが法的規制に抵触することとなった場合等には、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪当社のモバイルサービス事業について

当社グループは、ソーシャルアプリサービスとコンテンツサービスの2つをモバイルサービス事業にて行っております。コンテンツサービスは着信メロディを中心とした既に運営体制を確立しているサービスであり、新たな開発費用の負担がソーシャルアプリサービスに比べて小さいため、当社グループの利益はコンテンツサービスによる利益が大部分を占めております。

コンテンツサービスのジャンルである着信メロディや占いの市場は成熟傾向にあり、音楽業界も厳しい状況が続いておりますが、広告宣伝などを通じた施策により、なだらかな有料課金者数の減少にとどまっております。しかしながら、コンテンツサービスの有料会員数が当社の想定よりも大幅に減少する場合や新規会員を計画よりも獲得できない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、コンテンツサービスにより安定した利益を確保しつつ、ソーシャルアプリサービスのうち位置情報連動型ゲームの分野に社内リソースを集中することにより、モバイルサービス事業を拡大していくことを基本方針としております。位置情報連動型ゲームは、既存アプリの「駅奪取」「ステーションメモリーズ!」を継続して運営するとともに、継続的に新規アプリを開発しリリースしていくことを計画しており、ソーシャルアプリサービスの売上拡大に伴ってコンテンツサービスへの利益依存度が低下することを見込んでおります。しかしながら、位置情報連動型ゲームの既存アプリの運営が厳しい場合、新規アプリについて当社の想定どおりに開発が進行しない場合や当社の想定よりもユーザー数及び有料課金者数が大幅に下回った場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2)組織体制に関するリスク

①特定人物への依存について

当社の創業者であり代表取締役である宮嶌裕二は、当社の強みである事業の創出やノウハウを蓄積しており、実際の事業の推進においても重要な役割を果たしております。また、プロジェクト責任者等はプロジェクトに対するノウハウ等を蓄積しており、事業運営上においても重要な役割を果たしております。

当社グループは、同氏及び特定の人物に過度に依存しない経営体制の構築を目指し、人材の育成及び強化を進めております。しかしながら、何らかの理由により特定の人物が当社の業務執行、プロジェクトの遂行ができない事態となった場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

②人材確保、教育及び育成について

当社グループが継続して事業拡大を進めていくには、当社の行動バリュー(注1)、人材バリュー(注2)を理解し実践できる人材を確保及び育成していくことが重要であると考えております。

しかしながら、事業拡大に応じた人材の確保及び育成が計画通りに進まない場合や、有能な人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③内部管理体制について

当社グループは、企業価値の継続的かつ安定的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であり、同時に適切な内部管理体制の構築が必要であると認識しております。

当社グループでは、内部監査や内部統制報告制度への対応、さらには法令や社内規程等の順守の徹底を行っておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない事態が生じる場合には適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(注1)「社員は財産である」「チャレンジし続ける」「スピード×クオリティ」「ありがとうで高収益を」の4つであり、当社はこの行動バリューに沿った行動をとるように周知しております。

(注2)「主体性」「達成力」「責任感」「コミュニケーション力」「発想力」の5つであり、当社で働く社員にはこの5つの人材バリューを、求める人物像として掲げています。

 

 

(3)法的規制に関するリスク

①法的規制について

当社グループが属するモバイルインターネット業界は様々な法的規制の対象となっており、近年では「コンプリートガチャ(注)」と呼ばれる課金方法が「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」に違反するとの見解が平成24年7月に消費者庁より発表されております。これに関して当社では直ちに対応策を導入しており、当社のサービスには大きな影響を与えていないと認識しております。

また、当社グループ事業においては、法令に抵触しないようコンプライアンス規程の整備・運用を行っております。しかしながら、今後現行の法制度が見直され、新たな法規制が生じた場合には、当社の事業に多大な制約が生じるとともに当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

②知的財産の管理について

当社グループの事業はコンテンツに関わるビジネスであり、知的財産の管理は重要な課題と認識しております。そのため、知的財産権管理規程を定めて業務を行っております。

 

a.当社グループ保有の知的財産について

当社グループでは、「スマートノベル」等の事業及びサービス名について商標登録を行い、知的財産権の獲得及び保全を行っております。
 しかしながら、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、問題の解決に多大な時間及び費用を要し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

b.当社グループによる第三者保有の知的財産の侵害について

当社グループでは外部からコンテンツの使用許諾等を得る場合は第三者の知的財産権に対する権利侵害がないことを確認するため、事前に顧問弁護士への相談等を実施した上で契約締結を行っております。また、コンテンツ制作の一部を委託している外注先との契約においても、第三者の知的財産権を侵害しない旨を合意しております。

しかしながら、当社の提供するコンテンツが第三者の知的財産権の侵害について確認が不十分であった場合等に、第三者より損害賠償請求を受ける可能性があり、その場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③個人情報の管理について

当社グループは、ユーザーの氏名、住所、メールアドレス等の個人を特定しうる重要な情報を保持しております。そのため、個人情報保護規程や情報資産管理細則等に基づき情報管理体制の強化に取り組んでおります。

しかしながら、何らかの事情で重要な情報が漏洩した場合には、当事者に対する損害賠償や信用失墜により、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

④情報セキュリティについて

当社グループのコンピュータおよびネットワークシステムは、適切なセキュリティ対策を講じて外部からの不正アクセスなどを回避するよう努めております。

しかしながら、各サービスへの急激なアクセス増加に伴う負荷や自然災害等に起因するデータセンターへの電力供給の停止等、予測不可能な要因によってシステムが停止した場合や、コンピュータ・ウイルスやハッカーの侵入によりシステム障害が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(注) コンプリートガチャとは、有料のガチャ等によってアイテム等を販売し、特定の組み合わせを集めた利用者に特別のアイテム等を提供する行為

 

(4)その他

 

①新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社取締役、従業員に対するインセンティブの目的で新株予約権を付与しております。また、一部社外協力者に対しても継続的な協力関係の維持のため新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合、当社株式が新たに発行され、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は16,250株であり、発行済株式総数2,433,000株(潜在株式を含む)の0.7%に相当しております。

 

②自然災害について

当社グループは本社所在地である東京で開発・運営を行っており、大規模地震や台風その他自然災害及び事故や火災により開発業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限等不測の事態が生じた場合には、当社グループの事業活動に影響が生じる可能性があります。

 

③配当政策について

当社グループは経営体質の強化及び設備投資のために内部留保の充実を行いつつ、業績及び財政状態等を総合的に勘案しながら業績に応じた配当の実施を基本方針として、連結配当性向30%を目標として実施してまいります。しかしながら、事業環境の急激な変化などにより、目標とする配当性向を達成できなくなる可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。 

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しております。なお、当社グループは当社が新たに設立した株式会社ジーワンダッシュを連結範囲に含めたため、当社の前事業年度の財務諸表数値を比較対象として掲載しております。

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループが採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、連結財務諸表には、将来に対する見積り等が含まれており、これらは過去実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づく当社グループの判断によるものでありますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

 

(2) 財政状態の分析

 

前事業年度
(平成26年12月31日)

当連結会計年度
(平成27年12月31日)

増減額

前年同期比

流動資産(千円)

989,790

1,613,103

623,312

163.0%

固定資産(千円)

194,902

182,825

△12,077

93.8%

資産合計(千円)

1,184,693

1,795,929

611,235

151.6%

流動負債(千円)

267,861

317,198

49,336

118.4%

固定負債(千円)

11,252

11,326

74

100.7%

負債合計(千円)

279,114

328,525

49,411

117.7%

純資産合計(千円)

905,579

1,467,403

561,824

162.0%

 

 

当連結会計年度末の総資産は1,795,929千円となり、前事業年度末と比較して611,235千円増加いたしました。主な要因としましては、東京証券取引所への新規上場に伴う資金調達及び位置情報連動型ゲームの売上好調に伴う売掛金の回収高の増加による現金及び預金の増加(前事業年度末比491,229千円増)、位置情報連動型ゲーム売上好調による売掛金の増加(前事業年度末比122,353千円増)等が挙げられます。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の合計は1,613,103千円(前事業年度末比623,312千円増)となりました。主な要因としましては、東京証券取引所への新規上場に伴う資金調達及び位置情報連動型ゲームの売上好調に伴う売掛金の回収高の増加による現金及び預金の増加491,229千円、位置情報連動型ゲームの売上好調による売掛金の増加122,353千円によるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の合計は182,825千円(前事業年度末比12,077千円減)となりました。主な要因としましては、新規アプリのリリースに伴う法人税法上の償却期間との差異等による繰延税金資産の増加15,480千円がありましたが、アプリの運営に係る減価償却費等の計上によるコンテンツの減少36,694千円等によるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の合計は317,198千円(前事業年度末比49,336千円増)となりました。主な要因としましては、業績好調による未払法人税等の増加21,820千円及び賞与引当金の増加24,508千円によるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の合計は11,326千円(前事業年度末比74千円増)となりました。これは、資産除去債務の時の経過による増加によるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の合計は1,467,403千円(前事業年度末比561,824千円増)となりました。これは、自己株式の取得による減少116,047千円がありましたが、新規株式の発行による資金調達により資本金及び資本剰余金の増加がそれぞれ246,319千円、当期純利益の計上による増加185,233千円によるものであります。

 

 

(3) 経営成績の分析

 

前事業年度

(自 平成26年1月1日
  至 平成26年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

増減率

売上高(千円)

1,540,225

1,751,544

13.7%

営業利益(千円)

211,522

314,048

48.5%

経常利益(千円)

212,581

305,880

43.9%

当期純利益(千円)

118,326

185,233

56.5%

1株当たり当期純利益(円)

58.08

80.06

37.8%

 

 

(売上高)

当連結会計年度における売上高は1,751,544千円(前事業年度比13.7%増)となりました。
 コンテンツサービスは、フィーチャーフォンのサービスの減少により、トータルで前年比減少しております。

ソーシャルアプリサービスのうち、スマートノベルは、位置情報連動型ゲームへの集中によりリソースの大幅縮小を行い減少しております。

 一方、位置情報連動型ゲームの「ステーションメモリーズ!」が好調に推移したことにより大幅に増加しております。特に「ステーションメモリーズ!」のネイティブアプリ版(他社名義で配信)においては、毎月売上高が前月実績を上回りました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前事業年度と比較して増加となっております。

 

(売上原価)

当連結会計年度における売上原価は796,437千円(前事業年度比7.5%増)となりました。

これは、主にソーシャルアプリサービスにおいて外注費及び減価償却費の減少がありましたが、一方で、人員増加により労務費等が増加したことによるものであります。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は641,058千円(前事業年度比9.1%増)となりました。
 これは、位置情報連動型ゲームを中心とした広告宣伝費の増加、上場に伴う管理維持コストの増加等によるものであります。

 

(営業外損益)

当連結会計年度における営業外収益は206千円(前事業年度比80.5%減)となりました。主な内訳は受取賃貸料150千円、受取利息37千円であります。

当連結会計年度における営業外費用は8,374千円(前事業年度はなし)となりました。主な内訳は株式交付費5,375千円、株式公開費用2,767千円になります。

 

(特別損益)

前事業年度及び当連結会計年度において特別利益はございません。当連結会計年度の特別損失は、サーバー等の固定資産除却損の計上により38千円(前事業年度比92.7%減)となりました。

 

以上の結果を受け、当連結会計年度の営業利益は314,048千円(前事業年度比48.5%増)、経常利益は305,880千円(前事業年度比43.9%増)、当期純利益は185,233千円(前事業年度比56.5%増)となりました。

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

 

前事業年度

(自 平成26年1月1日
  至 平成26年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

増減額

営業活動による
キャッシュ・フロー(千円)

181,200

216,682

35,481

投資活動による
キャッシュ・フロー(千円)

△124,946

△93,668

31,277

財務活動による
キャッシュ・フロー(千円)

368,216

368,216

 

 

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、サービス開発の推進に使用しました。一方で、新規株式の発行による資金調達を行いました。その他、税金等調整前当期純利益などが前事業年度に比べ増加いたしました。その結果、前事業年度末に比べ491,229千円増加し、1,116,036千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は216,682千円(前事業年度比35,481千円増)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益305,841千円、減価償却費の計上104,775千円であり、主な支出要因は、売上債権の増加122,353千円、仕入債務の減少5,259千円及び法人税等の支払額121,513千円であります。 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は93,668千円(前事業年度比31,277千円減)となりました。主な支出要因は、当社サービスの開発に当たり発生したソフトウエア仮勘定及びコンテンツ仮勘定の増加による無形固定資産の取得による支出80,168千円であります。 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は368,216千円(前事業年度比368,216千円増)であります。収入要因は、新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入及び東京証券取引所マザーズへの新規上場に伴う株式の発行による収入487,263千円から、株式公開費用の支出2,767千円を差し引いた484,495千円になります。また、支出としましては、自己株式の取得による支出116,279千円があります。

 

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社は、モバイル関連市場の変化や他社との競争力、コンプライアンスと内部管理体制、関連する法的規制、自然災害等様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社においてはサービスの拡張、優秀な人材の採用等を行うとともに、リスクマネジメントを行い、リスク要因を分散し、リスクの発生を抑えて適切に対応してまいります。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループの経営陣は「わたしたちが創造するモノを通じて、世界の人々をハッピーにすること」をミッションに掲げ、グループ全体として各種の経営施策に取り組んでおります。そのためには、開発力、品質管理力の強化、ユーザー数の拡大、継続率の維持拡大、サービスの安定稼動及び位置情報連動型ゲームの拡大といった事業面と内部管理体制の強化といった組織面の双方の強化を図り、事業展開を行ってまいります。

 

(7) 経営戦略の現状と見通し

当社グループが事業展開しているモバイル分野は、技術革新やフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行等もあり、より高機能、高品質及び高演出なサービスをユーザーが受けられる状況になっております。

そのような中、当社グループは、「わたしたちが創造するモノを通じて世界の人々をハッピーにすること。それがモバイルファクトリーの存在意義である」の使命(Mission)のもと、ユーザーにモバイルサービスを提供してまいりました。当社グループは、短期目標として位置情報連動型ゲームで日本一を目標に掲げております。当該目標達成のため位置情報連動型ゲームに注力し、特に「ステーションメモリーズ!」のユーザー数を増加させることを重視いたします。そのため今後の見通しとしては、プロモーションの多角化を行い、リアルの友だち等と一緒に遊べる企画を検討しております。また、位置情報連動型ゲームの特性は人を移動させることができるため、当該特性を活かした地方創生に関しても積極的に行ってまいります。